JP2006100391A - ウエハ検査用プローブカードおよびウエハ検査装置 - Google Patents

ウエハ検査用プローブカードおよびウエハ検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 ウエハの被検査電極が、ピッチが小さく、高さレベルのバラツキが大きいものでも、隣接する被検査電極に必要な絶縁性が確保された状態で被検査電極の各々に対する良好な電気的な接続が確実に達成されるプローブカードおよびウエハ検査装置の提供。
【解決手段】 本発明のプローブカードは、ウエハに形成された全てのまたは一部の集積回路における被検査電極が配置された電極領域に対応して複数の開口が形成されたフレーム板、およびフレーム板の開口の各々を塞ぐよう配置され、当該開口縁部に支持された複数の弾性異方導電膜よりなる異方導電性コネクターと、異方導電性コネクター上に配置された、絶縁性シートに、その厚み方向に貫通して伸び、被検査電極のパターンに対応するパターンに従って複数の剛性の電極構造体が配置されてなるシート状プローブと、シート状プローブ上に配置された異方導電性エラストマーシートとを具えてなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ウエハに形成された複数の集積回路の電気的検査をウエハの状態で行うために用いられるウエハ検査用プローブカードおよびこのウエハ検査用プローブカードを具えたウエハ検査装置に関するものである。
一般に、半導体集積回路装置の製造工程においては、例えばシリコンよりなるウエハに多数の集積回路を形成し、その後、これらの集積回路の各々について、基礎的な電気特性を検査することによって、欠陥を有する集積回路を選別するプローブ試験が行われる。次いで、このウエハを切断することによって半導体チップが形成され、この半導体チップが適宜のパッケージ内に収納されて封止される。更に、パッケージ化された半導体集積回路装置の各々について、高温環境下において電気特性を検査することによって、潜在的欠陥を有する半導体集積回路装置を選別するバーンイン試験が行われる。
このようなプローブ試験またはバーンイン試験などの集積回路の電気的検査においては、検査対象物における被検査電極の各々をテスターに電気的に接続するためにプローブカードが用いられている。このようなプローブカードとしては、被検査電極のパターンに対応するパターンに従って検査電極が形成された検査用回路基板と、この検査用回路基板上に配置された異方導電性エラストマーシートとを具えてなるものが知られている。
かかる異方導電性エラストマーシートとしては、従来、種々の構造のものが知られており、例えば特許文献1等には、金属粒子をエラストマー中に均一に分散して得られる異方導電性エラストマーシート(以下、これを「分散型異方導電性エラストマーシート」という。)が開示され、また、特許文献2等には、導電性磁性体粒子をエラストマー中に不均一に分布させることにより、厚み方向に伸びる多数の導電部と、これらを相互に絶縁する絶縁部とが形成されてなる異方導電性エラストマーシート(以下、これを「偏在型異方導電性エラストマーシート」という。)が開示され、更に、特許文献3等には、導電部の表面と絶縁部との間に段差が形成された偏在型異方導電性エラストマーシートが開示されている。
これらの異方導電性エラストマーシートの中で、分散型異方導電性エラストマーシートは、特殊で高価な金型を用いずに小さいコストで製造することが可能なものである点、接続すべき電極のパターンに関わらず使用することができ、汎用性を有するものである点で、偏在型異方導電性エラストマーシートに比較して有利である。一方、偏在型異方導電性エラストマーシートは、検査すべき集積回路の被検査電極のパターンに対応するパターンに従って導電部が形成されており、分散型異方導電性エラストマーシートに比較して、分解能、すなわち隣接する電極間に必要な絶縁性が確保された状態で当該電極の各々に対する電気的な接続を達成することができる性能が高いものであるため、被検査電極の配列ピッチすなわち隣接する被検査電極の中心間距離が小さい集積回路などに対しても電極間の電気的接続を高い信頼性で達成することができる点で、有利である。従って、被検査電極のピッチが小さい半導体集積回路装置のプローブ試験またはバーンイン試験においては、一般に、偏在型異方導電性エラストマーシートが用いられている。
而して、ウエハに形成された集積回路に対して行われるプローブ試験においては、従来、多数の集積回路のうち例えば16個または32個の集積回路が形成された複数のエリアにウエハを分割し、このエリアに形成された全ての集積回路について一括してプローブ試験を行い、順次、その他のエリアに形成された集積回路についてプローブ試験を行う方法が採用されている。そして、近年、検査効率を向上させ、検査コストの低減化を図るために、ウエハに形成された多数の集積回路のうち例えば64個若しくは124個または全部の集積回路について一括してプローブ試験を行うことが要請されている。
一方、バーンイン試験においては、検査対象である集積回路装置は微小なものであってその取扱いが不便なものであるため、多数の集積回路装置の電気的検査を個別的に行うためには,長い時間を要し、これにより、検査コストが相当に高いものとなる。このような理由から、ウエハ上に形成された多数の集積回路について、それらのバーンイン試験をウエハの状態で一括して行うWLBI(Wafer Lebel Burn−in)試験が提案されている。
しかしながら、検査対象であるウエハが、例えば直径が8インチ以上の大型のものであって、その被検査電極の数が例えば5000以上、特に10000以上のものである場合には、各集積回路における被検査電極のピッチが極めて小さいものであるため、プローブ試験またはWLBI試験に偏在型異方導電性エラストマーシートを有するプローブカードを用いると、以下のような問題がある。
(1)直径が例えば8インチ(約20cm)のウエハを検査するためには、偏在型異方導電性エラストマーシートとして、その直径が8インチ程度のものを用いることが必要となる。然るに、このような偏在型異方導電性エラストマーシートは、全体の面積が相当に大きいものであるが、各導電部は微細で、当該偏在型異方導電性エラストマーシート表面に占める導電部表面の面積の割合が小さいものであるため、当該偏在型異方導電性エラストマーシートを確実に製造することは極めて困難である。従って、異方導電性エラストマーシートの製造においては、歩留りが極端に低下する結果、異方導電性エラストマーシートの製造コストが増大し、延いては検査コストが増大する。
(2)偏在型異方導電性エラストマーシートにおいては、検査用回路基板および検査対象であるウエハとの電気的接続作業において、それらに対して特定の位置関係をもって保持固定することが必要である。然るに、異方導電性エラストマーシートは柔軟で容易に変形しやすいものであって、その取扱い性が低いものであるるため、検査対象であるウエハの被検査電極に対する電気的接続を行う際に、偏在型異方導電性エラストマーシートの位置合わせおよび保持固定が極めて困難である。
(3)ウエハを構成する材料例えばシリコンの線熱膨張係数は3.3×10-6/K程度であり、一方、異方導電性エラストマーシートを構成する材料例えばシリコーンゴムの線熱膨張係数は2.2×10-4/K程度である。従って、例えば25℃において、それぞれ直径が20cmのウエハおよび異方導電性エラストマーシートの各々を、20℃から120℃までに加熱した場合には、理論上、ウエハの直径の変化は0.0066cmにすぎないが、異方導電性エラストマーシートの直径の変化は0.44cmに達する。このように、検査対象である集積回路装置を構成する材料(例えばシリコン)と偏在型異方導電性エラストマーシートを構成する材料(例えばシリコーンゴム)との間で、熱膨張率が大きく異なるため、バーンイン試験においては、一旦はウエハと偏在型異方導電性エラストマーシートとの所要の位置合わせおよび保持固定が実現された場合であっても、温度変化による熱履歴を受けると、偏在型異方導電性エラストマーシートの導電部と集積回路装置の被検査電極との間に位置ずれが生じる結果、電気的接続状態が変化して安定な接続状態を維持することが困難である。
上記の問題を解決するため、検査対象であるウエハにおける集積回路の被検査電極が形成された電極領域に対応して複数の開口が形成されたフレーム板と、このフレーム板の開口の各々を塞ぐよう配置された複数の弾性異方導電膜とよりなる異方導電性コネクターが提案されている(例えば特許文献4参照。)。
このような異方導電性コネクターによれば、以下のような効果が得られる。
(1)フレーム板に形成された開口の各々は、検査対象であるウエハにおける集積回路の電極領域に対応する寸法であり、従って、当該開口の各々に配置される弾性異方導電膜は、サイズの小さいものでよいため、個々の弾性異方導電膜の形成が容易である。
(2)弾性異方導電膜の各々がフレーム板に支持されているため、変形しにくくて取扱いやすく、また、予めフレーム板に位置決め用マーク(例えば孔)を形成することにより、集積回路装置の電気的接続作業において、当該集積回路装置に対する位置合わせおよび保持固定を容易に行うことができる。
(3)サイズの小さい弾性異方導電膜は、熱履歴を受けた場合でも、熱膨張の絶対量が少ないため、弾性異方導電膜の熱膨張がフレーム板によって規制され、しかも、異方導電性コネクター全体の熱膨張は、フレーム板を構成する材料の熱膨張に依存するので、フレーム板を構成する材料として熱膨張率の小さいものを用いることにより、温度変化による熱履歴を受けた場合にも、当該異方導電性コネクターにおける導電部とウエハにおける被検査電極との位置ずれが防止される結果、良好な電気的接続状態が安定に維持される。
そして、このような異方導電性コネクターは、以下のようにして製造される。
図29に示すような上型80およびこれと対となる下型85よりなる弾性異方導電膜成形用の金型を用意する。この金型における上型80および下型85の各々は、基板81,86上に、成形すべき異方導電性エラストマーシートの導電部のパターンに対応するパターンに従って配置された複数の強磁性体層82,87と、これらの強磁性体層82,87が形成された個所以外の個所に配置された非磁性体層83,88とが設けられており、強磁性体層82,87および非磁性体層83,88により、成形面が形成されている。そして、上型80および下型85は、対応する強磁性体層82,87が互いに対向するよう配置されている。
このような金型内に、図30に示すように、検査対象であるウエハにおける電極領域に対応して開口91が形成されたフレーム板90を位置合わせして配置すると共に、硬化処理によって弾性高分子物質となる高分子物質形成材料中に磁性を示す導電性粒子Pが分散されてなる成形材料層95Aを、フレーム板90の各開口91を塞ぐようを形成する。ここで、成形材料層95Aに含有されている導電性粒子Pは、当該成形材料層95A中に分散された状態である。
そして、上型80の上面およひ下型85の下面に例えば一対の電磁石を配置してこれを作動させることにより、成形材料層95Aには、上型80の強磁性体層82とこれに対応する下型85の強磁性体層87との間の部分すなわち導電部となる部分において、それ以外の部分より大きい強度の磁場が当該成形材料層95Aの厚み方向に作用される。その結果、成形材料層95A中に分散されている導電性粒子Pは、当該成形材料層95Aにおける大きい強度の磁場が作用されている部分、すなわち上型80の強磁性体層82とこれに対応する下型85の強磁性体層87との間の部分に集合し、更には厚み方向に並ぶよう配向する。そして、この状態で、成形材料層95Aの硬化処理を行うことにより、図31に示すように、導電性粒子Pが厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有された複数の導電部96と、これらの導電部96を相互に絶縁する絶縁部97とよりなる弾性異方導電膜95が、その周縁部がフレーム板90の開口縁部に支持された状態で成形され、以て異方導電性コネクターが製造される。
しかしながら、このようにして得られる異方導電性コネクターにおいては、以下のような問題がある。
被検査電極が小さいピッチで高密度に配置されたウエハについて電気的検査を行う場合には、導電部のピッチが小さくて高密度に配置された異方導電性コネクターを用いることが必要である。而して、このような異方導電性コネクターの製造においては、当然のことながら強磁性体層82,87が極めて小さいピッチで配置された上型80および下型85を用いることが必要である。
然るに、このような上型80および下型85を用い、上述のようにして弾性異方導電膜95を形成する場合には、図32に示すように、上型80および下型85の各々において、或る強磁性体層82a,87aとこれに隣接する強磁性体層82b,87bとの間の離間距離Da が相当に短くなり、従って、上型80の強磁性体層82aとこれに対応する下型85の強磁性体層87aとの距離Dt (以下、「距離Dt 」ともいう。)に対する上型80の強磁性体層82aとこれに対応する下型85の強磁性体層87aに隣接する強磁性体層87bとの距離Ds の比Ds /Dt (以下、「比Ds /Dt 」ともいう。)が相当に小さいため、図33に示すように、上型80における或る強磁性体層82aからこれに対応する下型85の強磁性体層87aに向かう方向(矢印Xで示す)のみならず、例えば上型80の強磁性体層82aからこれに対応する下型85の強磁性体層87aに隣接する強磁性体層87bに向かう方向(矢印Yで示す)にも磁場が作用することとなる。そのため、成形材料層95Aにおいて、導電性粒子Pを、上型80の強磁性体層82aとこれに対応する下型85の強磁性体層87aとの間に位置する部分に集合させることが困難となり、上型80の強磁性体層82bと下型85の強磁性体層87bとの間に位置する部分にも導電性粒子が集合してしまい、また、導電性粒子Pを成形材料層95Aの厚み方向に十分に配向させることができず、その結果、所要の分解能を有する異方導電性コネクターを得ることが困難となる。
このような問題を解決する手段としては、距離Dt を短くして比Ds /Dt を大きくすることにより、上型80の強磁性体層82aからこれに対応する下型85の強磁性体層87aに隣接する強磁性体層87bに向かう方向に磁場が作用することを抑制する手段が考えられる。然るに、このような手段によって得られる異方導電性コネクターにおいては、弾性異方導電膜における導電部の厚みが小さいものであるため、凹凸吸収能、すなわち被検査電極の各々における高さレベルのバラツキを吸収して当該被検査電極の各々に対する電気的な接続を達成することができる性能が低い、という問題がある。従って、このような異方導電性コネクターを有するプローブカードでは、高さバラツキの大きい被検査電極を有するウエハに対しては、安定な電気的接続を確実に達成することが困難である。
特開昭51−93393号公報 特開昭53−147772号公報 特開昭61−250906号公報 特開2002−334732号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その第1の目的は、ウエハに形成された複数の集積回路の電気的検査をウエハの状態で行うために用いられるプローブカードにおいて、検査対象であるウエハが、形成された集積回路における被検査電極のピッチが小さく、当該被検査電極の高さレベルのバラツキが大きいものであっても、隣接する被検査電極に必要な絶縁性が確保された状態で当該被検査電極の各々に対する良好な電気的な接続を確実に達成することができるウエハ検査用プローブカードを提供することにある。
本発明の第2の目的は,上記の目的に加えて、更に、温度変化による熱履歴などの環境の変化に対して良好な電気的接続状態が安定に維持されるウエハ検査用プローブカードを提供することにある。
本発明の第3の目的は、検査対象であるウエハが、形成された集積回路における被検査電極のピッチが小さく、当該被検査電極の高さレベルのバラツキが大きいものであっても、当該ウエハについて信頼性の高い電気的検査を確実に実行することができるウエハ検査装置を提供することにある。
本発明のウエハ検査用プローブカードは、検査対象であるウエハに形成された全てのまたは一部の集積回路における被検査電極が配置された電極領域に対応して複数の開口が形成されたフレーム板、およびこのフレーム板の開口の各々を塞ぐよう配置され、当該開口縁部に支持された複数の弾性異方導電膜よりなる異方導電性コネクターと、この異方導電性コネクター上に配置された、絶縁性シート、およびこの絶縁性シートをその厚み方向に貫通して伸び、被検査電極のパターンに対応するパターンに従って配置された複数の剛性の電極構造体よりなるシート状プローブと、このシート状プローブ上に配置された異方導電性エラストマーシートとを具えてなることを特徴とする。
また、本発明のウエハ検査用プローブカードは、ウエハに形成された複数の集積回路の各々について、当該集積回路の電気的検査をウエハの状態で行うために用いられるウエハ検査用プローブカードにおいて、
検査対象であるウエハに形成された全てのまたは一部の集積回路における被検査電極が配置された電極領域に対応して複数の開口が形成されたフレーム板、およびこのフレーム板の開口の各々を塞ぐよう配置され、当該開口縁部に支持された複数の弾性異方導電膜よりなり、前記弾性異方導電膜の各々が、前記集積回路における被検査電極に対応して配置された、弾性高分子物質中に磁性を示す導電性粒子が密に含有されてなる厚み方向に伸びる複数の接続用導電部、およびこれらを相互に絶縁する弾性高分子物質よりなる絶縁部を有してなる異方導電性コネクターと、
絶縁性シート、およびこの絶縁性シートをその厚み方向に貫通して伸び、被検査電極のパターンに対応するパターンに従って配置された複数の剛性の電極構造体よりなり、当該電極構造体の各々が、前記異方導電性コネクターにおける弾性異方導電膜の接続用導電部上に位置するよう配置されたシート状プローブと、
このシート状プローブ上に配置された、弾性高分子物質中に、磁性を示す導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向して連鎖を形成した状態で、かつ、当該連鎖が面方向に分散した状態で含有されてなる異方導電性エラストマーシートと
を具えてなることを特徴とする。
本発明のウエハ検査用プローブカードにおいては、異方導電性コネクターにおける弾性異方導電膜の接続用導電部の厚みが70〜150μm、異方導電性エラストマーシートの厚みが20〜100μmであり、かつ、当該接続用導電部の厚みと当該異方導電性エラストマーシートの厚みとの合計が90〜250μmであることが好ましい。
また、異方導電性コネクターにおけるフレーム板の線熱膨張係数が3×10-5/K以下であることが好ましい。
本発明のウエハ検査装置は、ウエハに形成された複数の集積回路の各々について、当該集積回路の電気的検査をウエハの状態で行うウエハ検査装置において、
検査対象であるウエハに形成された集積回路における被検査電極のパターンに対応するパターンに従って検査電極が表面に形成された検査用回路基板と、この検査用回路基板の表面に配置された、上記のウエハ検査用プローブカードとを具えてなることを特徴とする。
本発明のウエハ検査装置においては、検査用回路基板を構成する基板材料の線熱膨張係数が3×10-5/K以下であることが好ましい。
本発明に係るウエハ検査用プローブカードによれば、それぞれ凹凸吸収能を有する異方導電性コネクターの弾性異方導電膜および異方導電性エラストマーシートの間には、シート状プローブにおける剛性の電極構造体が介在するため、検査対象であるウエハの被検査電極によって厚み方向に加圧されたときには、弾性異方導電膜および異方導電性エラストマーシートの両方が確実に圧縮変形する結果、両者の有する凹凸吸収能の総和がウエハ検査用プローブカード全体の凹凸吸収能として発現され、これにより、高い凹凸吸収能を得ることができる。
また、所要の凹凸吸収能を得るために必要な厚みは、異方導電性コネクターの弾性異方導電膜および異方導電性エラストマーシートの合計の厚みによって確保すればよく、弾性異方導電膜および異方導電性エラストマーシートとしては、それぞれ厚みが小さいものを用いることができるので、弾性異方導電膜および異方導電性エラストマーシートの各々において、高い分解能が得られる。
従って、検査対象であるウエハが、形成された集積回路における被検査電極のピッチが小さく、当該被検査電極の高さレベルのバラツキが大きいものであっても、隣接する被検査電極に必要な絶縁性が確保された状態で当該被検査電極の各々に対する良好な電気的な接続を確実に達成することができる。
また、フレーム板の開口の各々は、検査対象であるウエハに形成された集積回路の被検査電極が配置された電極領域に対応して形成されており、当該開口の各々に配置される弾性異方導電膜は面積が小さいものでよいため、個々の弾性異方導電膜の形成が容易である。しかも、面積の小さい弾性異方導電膜は、熱履歴を受けた場合でも、熱膨張の絶対量が少ないため、弾性異方導電膜の熱膨張がフレーム板によって規制され、しかも、異方導電性コネクター全体の熱膨張は、フレーム板を構成する材料の熱膨張に依存するので、フレーム板を構成する材料として熱膨張率の小さいものを用いることにより、温度変化による熱履歴を受けた場合にも、当該異方導電性コネクターにおける接続用導電部とウエハにおける被検査電極との位置ずれが防止される。一方、異方導電性エラストマーシートは、分散型異方導電性エラストマーシートであるため、熱履歴を受けた場合でも、位置ずれによる電気的接続状態の変化が生じることがない。従って、大面積のウエハに対してWLBI試験を行う場合においても、温度変化による熱履歴などの環境の変化に対して良好な電気的接続状態を安定に維持することができる。
本発明に係るウエハ検査装置によれば、上記のウエハ検査用プローブカートを具えてなるため、検査対象であるウエハが、形成された集積回路における被検査電極のピッチが小さく、当該被検査電極の高さレベルのバラツキが大きいものであっても、当該ウエハについて信頼性の高い電気的検査を確実に実行することができる。
本発明に係るウエハ検査装置によれば、信頼性の高い検査を行うことができるので、ウエハに形成された多数の集積回路の中から欠陥または潜在的欠陥を有する集積回路を高い確率で選別することができ、これにより、半導体集積回路装置の製造プロセスにおいて、欠陥または潜在的欠陥を有する半導体集積回路を除外して良品のみを確実に得ることができる。
本発明に係るウエハ検査装置を、半導体集積回路装置の製造プロセスの検査工程に用いることにより、半導体集積回路装置の生産性を向上させることができ、しかも、大量に生産された半導体集積回路装置の中に、欠陥または潜在的欠陥を有する半導体集積回路装置が含まれる確率を低減化することができる。従って、このような製造プロセスによって得られる半導体集積回路装置によれば、当該半導体集積回路装置が組み込まれる最終製品である電子機器において、高い信頼性が得られる。更に、潜在的欠陥を有する半導体集積回路が最終製品である電子機器に組み込まれることを高い確率で防止することができるので、得られる電子機器においては、長期間の使用による故障の発生の頻度を低減化することができる。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
〔ウエハ検査用プローブカード〕
図1は、本発明に係るウエハ検査用プローブカードの一例における構成を示す説明用断面図である。
このウエハ検査用プローブカード(以下、単に「プローブカード」ともいう。)は、複数の集積回路が形成されたウエハについて当該集積回路の各々の電気的検査をウエハの状態で行うために用いられるものであって、異方導電性コネクター10と、この異方導電性コネクター10上に配置されたシート状プローブ30と、このシート状プローブ30上に配置された異方導電性エラストマーシート40とにより構成されている。
図2は、図1に示すプローブカードにおける異方導電性コネクターを示す平面図、図3は、図2に示す異方導電性コネクターの一部を拡大して示す平面図、図4は、図2に示す異方導電性コネクターにおける弾性異方導電膜を拡大して示す平面図、図5は、図2に示す異方導電性コネクターにおける弾性異方導電膜を拡大して示す説明用断面図である。
この異方導電性コネクター10は、複数の開口12(破線で示す)が形成されたフレーム板11を有する。このフレーム板11の開口12は、検査対象であるウエハに形成された全ての集積回路における被検査電極が配置された電極領域に対応して形成されている。このフレーム板11には、厚み方向に導電性を有する複数の弾性異方導電膜20が、それぞれ一の開口を塞ぐよう配置されて当該開口縁部に支持されている。また、この例におけるフレーム板11には、後述するウエハ検査装置において、減圧方式の加圧手段を用いる場合に、当該異方導電性コネクター10とこれに隣接する部材との間の空気を流通させるための空気流通孔15が形成され、更に、検査対象であるウエハおよび検査用回路基板との位置決めを行うための位置決め孔16が形成されている。
弾性異方導電膜20は、弾性高分子物質によって形成されており、図4に示すように、フレーム板11の開口12内に位置するよう配置された、厚み方向(図4において紙面と垂直な方向)に伸びる複数の接続用導電部21と、これらの接続用導電部21の各々の周囲に形成され、当該接続用導電部21の各々を相互に絶縁する絶縁部22とにより構成されている。接続用導電部22の各々は、検査対象であるウエハに形成された集積回路における被検査電極のパターンに対応するパターンに従って配置され、当該ウエハの検査において、その被検査電極に電気的に接続されるものである。
弾性異方導電膜20の接続用導電部21には、図5に示すように、磁性を示す導電性粒子Pが厚み方向に並ぶよう配向した状態で密に含有されている。これに対して、絶縁部22は、導電性粒子Pが全く或いは殆ど含有されていないものである。
また、図示の例では、弾性異方導電膜20の両面には、接続用導電部21およびその周辺部分が位置する個所に、それ以外の表面から突出する突出部23が形成されている。
フレーム板11の厚みは、その材質によって異なるが、10〜100μmであることが好ましく、より好ましくは20〜60μmである。
この厚みが10μm未満である場合には、当該異方導電性コネクターには必要な強度が得られず、耐久性が低いものとなりやすく、また、当該フレーム板12の形状が維持される程度の剛性が得られず、異方導電性コネクター10の取扱い性が低いものとなる。一方、この厚みが100μmを超える場合には、開口12に形成される弾性異方導電膜20は、その厚みが過大なものとなって、接続用導電部21における良好な導電性および隣接する接続用導電部21間における絶縁性を得ることが困難となることがある。
フレーム板11の開口12における面方向の形状および寸法は、検査対象であるウエハの被検査電極の寸法、ピッチおよびパターンに応じて設計される。
フレーム板11を構成する材料としては、当該フレーム板11が容易に変形せず、その形状が安定に維持される程度の剛性を有するものであれば特に限定されず、例えば、金属材料、セラミックス材料、樹脂材料などの種々の材料を用いることができ、フレーム板11を例えば金属材料により構成する場合には、当該フレーム板11の表面に絶縁性被膜が形成されていてもよい。
フレーム板11を構成する金属材料の具体例としては、鉄、銅、ニッケル、クロム、コバルト、マグネシウム、マンガン、モリブデン、インジウム、鉛、パラジウム、チタン、タングステン、アルミニウム、金、白金、銀などの金属またはこれらを2種以上組み合わせた合金若しくは合金鋼などが挙げられる。
フレーム板11を構成する樹脂材料の具体例としては、液晶ポリマー、ポリイミド樹脂などが挙げられる。
また、プローブカードをWLBI試験に用いる場合には、フレーム板11を構成する材料としては、線熱膨張係数が3×10-5/K以下のものを用いることが好ましく、より好ましくは−1×10-7〜1×10-5/K、特に好ましくは1×10-6〜8×10-6/Kである。
このような材料の具体例としては、インバーなどのインバー型合金、エリンバーなどのエリンバー型合金、スーパーインバー、コバール、42合金などの磁性金属の合金または合金鋼などが挙げられる。
弾性異方導電膜20における接続用導電部21の厚みは、70〜150μmであることが好ましく、より好ましくは80〜120μmである。この厚みが過小である場合には、当該弾性異方導電膜20に十分な凹凸吸収能が得られないことがある。一方、この厚みが過大である場合には、隣接する接続用導電部21の間の電気抵抗値が低くなりやすく、そのため、隣接する被検査電極の間に所要の絶縁性を確保した状態でこれらに対する電気的接続を達成することが困難となることがある。
突出部23の突出高さは、その合計が当該突出部23における厚みの10%以上であることが好ましく、より好ましくは20%以上である。このような突出高さを有する突出部23を形成することにより、小さい加圧力で接続用導電部21が十分に圧縮されるため、良好な導電性が確実に得られる。
また、突出部23の突出高さは、当該突出部23の最短幅または直径の100%以下であることが好ましく、より好ましくは70%以下である。このような突出高さを有する突出部23を形成することにより、当該突出部23が加圧されたときに座屈することがないため、所期の導電性が確実に得られる。
弾性異方導電膜20を形成する弾性高分子物質としては、架橋構造を有する耐熱性の高分子物質が好ましい。かかる架橋高分子物質を得るために用いることができる硬化性の高分子物質形成材料としては、種々のものを用いることができるが、液状シリコーンゴムが好ましい。
液状シリコーンゴムは、付加型のものであっても縮合型のものであってもよいが、付加型液状シリコーンゴムが好ましい。この付加型液状シリコーンゴムは、ビニル基とSi−H結合との反応によって硬化するものであって、ビニル基およびSi−H結合の両方を含有するポリシロキサンからなる一液型(一成分型)のものと、ビニル基を含有するポリシロキサンおよびSi−H結合を含有するポリシロキサンからなる二液型(二成分型)のものがあるが、本発明においては、二液型の付加型液状シリコーンゴムを用いることが好ましい。
付加型液状シリコーンゴムとしては、その23℃における粘度が100〜1,250Pa・sのものを用いることが好ましく、さらに好ましくは150〜800Pa・s、特に好ましくは250〜500Pa・sのものである。この粘度が100Pa・s未満である場合には、後述する弾性異方導電膜20を得るための成形材料において、当該付加型液状シリコーンゴム中における導電性粒子の沈降が生じやすく、良好な保存安定性が得られず、また、成形材料層に平行磁場を作用させたときに、導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向せず、均一な状態で導電性粒子の連鎖を形成することが困難となることがある。一方、この粘度が1,250Pa・sを超える場合には、得られる成形材料が粘度の高いものとなるため、金型内に成形材料層を形成しにくいものとなることがあり、また、成形材料層に平行磁場を作用させても、導電性粒子が十分に移動せず、そのため、導電性粒子を厚み方向に並ぶよう配向させることが困難となることがある。
このような付加型液状シリコーンゴムの粘度は、B型粘度計によって測定することができる。
弾性異方導電膜20を液状シリコーンゴムの硬化物(以下、「シリコーンゴム硬化物」という。)によって形成する場合において、当該シリコーンゴム硬化物は、その150℃における圧縮永久歪みが10%以下であることが好ましく、より好ましくは8%以下、さらに好ましくは6%以下である。この圧縮永久歪みが10%を超える場合には、得られる異方導電性コネクター10を多数回にわたって繰り返し使用したとき或いは高温環境下において繰り返し使用したときには、接続用導電部21に永久歪みが発生しやすく、これにより、接続用導電部21における導電性粒子の連鎖に乱れが生じる結果、所要の導電性を維持することが困難となる。
ここで、シリコーンゴム硬化物の圧縮永久歪みは、JIS K 6249に準拠した方法によって測定することができる。
また、弾性異方導電膜20を形成するシリコーンゴム硬化物は、その23℃におけるデュロメーターA硬度が10〜60のものであることが好ましく、さらに好ましくは15〜60、特に好ましくは20〜60のものである。このデュロメーターA硬度が10未満である場合には、加圧されたときに、接続用導電部21を相互に絶縁する絶縁部22が過度に歪みやすく、接続用導電部21間の所要の絶縁性を維持することが困難となることがある。一方、このデュロメーターA硬度が60を超える場合には、接続用導電部21に適正な歪みを与えるために相当に大きい荷重による加圧力が必要となるため、例えば検査対象であるウエハに大きな変形や破壊が生じやすくなる。
また、シリコーンゴム硬化物として、デュロメーターA硬度が上記の範囲外のものを用いる場合には、得られる異方導電性コネクター10を多数回にわたって繰り返し使用したときには、接続用導電部21に永久歪みが発生しやすく、これにより、接続用導電部21における導電性粒子の連鎖に乱れが生じる結果、所要の導電性を維持することが困難となる。
更に、異方導電性コネクター10を高温環境下における試験例えばWLBI試験に用いる場合には、弾性異方導電膜20を形成するシリコーンゴム硬化物は、その23℃におけるデュロメーターA硬度が25〜40のものであることが好ましい。
シリコーンゴム硬化物として、デュロメーターA硬度が上記の範囲外のものを用いる場合には、得られる異方導電性コネクター10を高温度環境下における試験に繰り返し使用したときには、接続用導電部21に永久歪みが発生しやすく、これにより、接続用導電部21における導電性粒子の連鎖に乱れが生じる結果、所要の導電性を維持することが困難となる。
ここで、シリコーンゴム硬化物のデュロメーターA硬度は、JIS K 6249に準拠した方法によって測定することができる。
また、弾性異方導電膜20を形成するシリコーンゴム硬化物は、その23℃における引き裂き強度が8kN/m以上のものであることが好ましく、さらに好ましくは10kN/m以上、より好ましくは15kN/m以上、特に好ましくは20kN/m以上のものである。この引き裂き強度が8kN/m未満である場合には、弾性異方導電膜20に過度の歪みが与えられたときに、耐久性の低下を起こしやすい。
ここで、シリコーンゴム硬化物の引き裂き強度は、JIS K 6249に準拠した方法によって測定することができる。
このような特性を有する付加型液状シリコーンゴムとしては、信越化学工業株式会社製の液状シリコーンゴム「KE2000」シリーズ、「KE1950」シリーズとして市販されているものを用いることができる。
本発明においては、付加型液状シリコーンゴムを硬化させるために適宜の硬化触媒を用いることができる。このような硬化触媒としては、白金系のものを用いることができ、その具体例としては、塩化白金酸およびその塩、白金−不飽和基含有シロキサンコンプレックス、ビニルシロキサンと白金とのコンプレックス、白金と1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサンとのコンプレックス、トリオルガノホスフィンあるいはホスファイトと白金とのコンプレックス、アセチルアセテート白金キレート、環状ジエンと白金とのコンプレックスなどの公知のものが挙げられる。
硬化触媒の使用量は、硬化触媒の種類、その他の硬化処理条件を考慮して適宜選択されるが、通常、付加型液状シリコーンゴム100重量部に対して3〜15重量部である。
また、付加型液状シリコーンゴム中には、付加型液状シリコーンゴムのチクソトロピー性の向上、粘度調整、導電性粒子の分散安定性の向上、或いは高い強度を有する基材を得ることなどを目的として、必要に応じて、通常のシリカ粉、コロイダルシリカ、エアロゲルシリカ、アルミナなどの無機充填材を含有させることができる。
このような無機充填材の使用量は、特に限定されるものではないが、多量に使用すると、磁場による導電性粒子の配向を十分に達成することができなくなるため、好ましくない。
弾性異方導電膜20における接続用導電部21に含有される導電性粒子Pとしては、磁性を示す芯粒子(以下、「磁性芯粒子」ともいう。)の表面に高導電性金属が被覆されてなるものを用いることが好ましい。
導電性粒子Pを得るための磁性芯粒子は、その数平均粒子径が5〜30μmのものであることが好ましい。
ここで、磁性芯粒子の数平均粒子径は、レーザー回折散乱法によって測定されたものをいう。
上記数平均粒子径が過小である場合には、後述する製造方法において、導電性粒子Pを移動させることが困難となることがあり、抵抗値が低くて接続信頼性の高い接続用導電部21が得られないことがある。一方、上記数平均粒子径が過大である場合には、微細な接続用導電部21を形成することが困難となることがあり、また、安定な導電性を有する接続用導電部21を得ることが困難となることがある。
また、磁性芯粒子は、そのBET比表面積が10〜500m2 /kgであることが好ましく、より好ましくは20〜500m2 /kg、特に好ましくは50〜400m2 /kgである。
このBET比表面積が10m2 /kg以上であれば、当該磁性芯粒子はメッキ可能な領域が十分に大きいものであるため、当該磁性芯粒子に所要の量のメッキを確実に行うことができ、従って、導電性の大きい導電性粒子Pを得ることができると共に、当該導電性粒子P間において、接触面積が十分に大きいため、安定で高い導電性が得られる。一方、このBET比表面積が500m2 /kg以下であれば、当該磁性芯粒子が脆弱なものとならず、物理的な応力が加わった際に破壊することが少なく、安定で高い導電性が保持される。
また、磁性芯粒子は、その粒子径の変動係数が50%以下のものであることが好ましく、より好ましくは40%以下、更に好ましくは30%以下、特に好ましくは20%以下のものである。
ここで、粒子径の変動係数は、式:(σ/Dn)×100(但し、σは、粒子径の標準偏差の値を示し、Dnは、粒子の数平均粒子径を示す。)によって求められるものである。
上記粒子径の変動係数が50%以下であれば、粒子径の均一性が大きいため、導電性のバラツキの小さい接続用導電部22を形成することかできる。
磁性芯粒子を構成する材料としては、鉄、ニッケル、コバルト、これらの金属を銅、樹脂によってコーティングしたものなどを用いことができるが、その飽和磁化が0.1Wb/m2 以上のものを好ましく用いることができ、より好ましくは0.3Wb/m2 以上、特に好ましくは0.5Wb/m2 以上のものであり、具体的には、鉄、ニッケル、コバルトまたはそれらの合金などが挙げられる。
この飽和磁化が0.1Wb/m2 以上であれば、後述する製造方法によって、当該弾性異方導電膜20を形成するための成形材料層中において導電性粒子Pを容易に移動させることができ、これにより、当該成形材料層における接続用導電部となる部分に、導電性粒子Pを確実に移動させて導電性粒子Pの連鎖を形成することができる。
磁性芯粒子の表面に被覆される高導電性金属としては、0℃における導電率が5×106 Ω-1-1以上のものが好ましい。このような高導電性金属の具体例としては、金、銀、ロジウム、白金、クロムなどを挙げることができ、これらの中では、化学的に安定でかつ高い導電率を有する点で金が好ましい。
導電性粒子Pは、芯粒子に対する高導電性金属の割合〔(高導電性金属の質量/芯粒子の質量)×100〕が15質量%以上であることが好ましく、より好ましくは25〜35質量%である。
高導電性金属の割合が15質量%未満である場合には、得られる異方導電性コネクター10を高温環境下に繰り返し使用したとき、当該導電性粒子Pの導電性が著しく低下する結果、所要の導電性を維持することが困難となることがある。
また、導電性粒子Pは、下記の式(1)によって算出される、高導電性金属による被覆層の厚みtが50nm以上のものが好ましく,より好ましくは100〜200nmである。
式(1) t=〔1/(Sw・ρ)〕×〔N/(1−N)〕
〔但し、tは高導電性金属による被覆層の厚み(m)、Swは芯粒子のBET比表面積(m2 /kg)、ρは高導電性金属の比重(kg/m3 )、Nは(高導電性金属の重量/導電性粒子全体の重量)の値を示す。〕
上記の数式は、次のようにして導かれたものである。
(i)磁性芯粒子の重量をMp(kg)とすると、磁性芯粒子の表面積S(m2 )は、
S=Sw・Mp ………式(2)
によって求められる。
(ii)高導電性金属による被覆層の重量をm(kg)とすると、当該被覆層の体積V(m3 )は、
V=m/ρ ………式(3)
によって求められる。
(iii)ここで、被覆層の厚みが導電性粒子の表面全体にわたって均一なものであると仮定すると、t=V/Sであり、これに上記式(2)および式(3)を代入すると、被覆層の厚みtは、
t=(m/ρ)/(Sw・Mp)=m/(Sw・ρ・Mp) ………式(4)
によって求められる。
(iv)また、Nは、導電性粒子全体の質量に対する被覆層の質量の比であるから、このNの値は、
N=m/(Mp+m) ………式(5)
によって求められる。
(v)この式(5)の右辺における分子・分母をMpで割ると、
N=(m/Mp)/(1+m/Mp)となり、両辺に(1+m/Mp)をかけると、
N(1+m/Mp)=m/Mp、更には、
N+N(m/Mp)=m/Mpとなり、N(m/Mp)を右辺に移行すると、
N=m/Mp−N(m/Mp)=(m/Mp)(1−N)となり、両辺を(1−N)で割ると、 N/(1−N)=m/Mpとなり、
従って、磁性芯粒子の重量Mpは、
Mp=m/〔N/(1−N)〕=m(1−N)/N ………式(6)
によって求められる。
(vi)そして、式(4)に式(6)を代入すると、
t=1/〔Sw・ρ・(1−N)/N〕
=〔1/(Sw・ρ)〕×〔N/(1−N)〕
が導かれる。
この被覆層の厚みtが50nm以上であれば、当該異方導電性コネクターを高温環境下に繰り返し使用した場合において、磁性芯粒子を構成する強磁性体が被覆層を構成する高導電性金属中に移行しても、当該導電性粒子Pの表面には、高導電性金属が高い割合で存在するので、当該導電性粒子Pの導電性が著しく低下することがなく、所期の導電性が維持される。
また、導電性粒子Pは、そのBET比表面積が10〜500m2 /kgであることが好ましい。
このBET比表面積が10m2 /kg以上であれば、被覆層の表面積が十分に大きいものであるため、高導電性金属の総重量が大きい被覆層を形成することができ、従って、導電性の大きいを粒子を得ることができると共に、当該導電性粒子P間において、接触面積が十分に大きいため、安定で高い導電性が得られる。一方、このBET比表面積が500m2 /kg以下であれば、当該導電性粒子が脆弱なものとならず、物理的な応力が加わった際に破壊することが少なく、安定で高い導電性が保持される。
また、導電性粒子Pの数平均粒子径は、5〜30μmであることが好ましく、より好ましくは8〜20μmである。
上記数平均粒子径が過小である場合には、後述する製造方法において、導電性粒子Pを移動させることが困難となることがあり、抵抗値が低くて接続信頼性の高い接続用導電部21が得られないことがある。一方、上記数平均粒子径が過大である場合には、微細な接続用導電部21を形成することが困難となることがあり、また、安定な導電性を有する接続用導電部21を得ることが困難となることがある。
また、導電性粒子Pの形状は、特に限定されるものではないが、高分子物質形成材料中に容易に分散させることができる点で、球状のもの、星形状のものあるいはこれらが凝集した2次粒子による塊状のものであることが好ましい。
導電性粒子Pの含水率は、5質量%以下であることが好ましく、より好ましくは3質量%以下、さらに好ましくは2質量%以下、特に好ましくは1質量%以下である。このような条件を満足することにより、成形材料の調製または弾性異方導電膜20の形成において、硬化処理する際に気泡が生ずることが防止または抑制される。
また、導電性粒子Pは、その表面がシランカップリング剤などのカップリング剤で処理されたものあってもよい。導電性粒子Pの表面がカップリング剤で処理されることにより、当該導電性粒子Pと弾性高分子物質との接着性が高くなり、その結果、得られる弾性異方導電膜20は、繰り返しの使用における耐久性が高いものとなる。
カップリング剤の使用量は、導電性粒子Pの導電性に影響を与えない範囲で適宜選択されるが、導電性粒子Pの表面におけるカップリング剤の被覆割合(導電性粒子の表面積に対するカップリング剤の被覆面積の割合)が5%以上となる量であることが好ましく、より好ましくは上記被覆率が7〜100%、さらに好ましくは10〜100%、特に好ましくは20〜100%となる量である。
このような導電性粒子Pは、例えは以下の方法によって得ることができる。
先ず、強磁性体材料を常法により粒子化し或いは市販の強磁性体粒子を用意し、この粒子に対して分級処理を行うことにより、所要の粒子径を有する磁性芯粒子を調製する。
ここで、粒子の分級処理は、例えば空気分級装置、音波ふるい装置などの分級装置によって行うことができる。
また、分級処理の具体的な条件は、目的とする磁性芯粒子の数平均粒子径、分級装置の種類などに応じて適宜設定される。
次いで、磁性芯粒子の表面を酸によって処理し、更に、例えば純水によって洗浄することにより、磁性芯粒子の表面に存在する汚れ、異物、酸化膜などの不純物を除去し、その後、当該磁性芯粒子の表面に高導電性金属を被覆することによって、導電性粒子が得られる。
ここで、磁性芯粒子の表面を処理するために用いられる酸としては、塩酸などを挙げることができる。
高導電性金属を磁性芯粒子の表面に被覆する方法としては、無電解メッキ法、置換メッキ法等を用いることができるが、これらの方法に限定されるものではない。
無電解メッキ法または置換メッキ法によって導電性粒子を製造する方法について説明すると、先ず、メッキ液中に、酸処理および洗浄処理された磁性芯粒子を添加してスラリーを調製し、このスラリーを攪拌しながら当該磁性芯粒子の無電解メッキまたは置換メッキを行う。次いで、スラリー中の粒子をメッキ液から分離し、その後、当該粒子を例えば純水によって洗浄処理することにより、磁性芯粒子の表面に高導電性金属が被覆されてなる導電性粒子が得られる。
また、磁性芯粒子の表面に下地メッキを行って下地メッキ層を形成した後、当該下地メッキ層の表面に高導電性金属よりなるメッキ層を形成してもよい。下地メッキ層およびその表面に形成されるメッキ層を形成する方法は、特に限定されないが、無電解メッキ法により、磁性芯粒子の表面に下地メッキ層を形成し、その後、置換メッキ法により、下地メッキ層の表面に高導電性金属よりなるメッキ層を形成することが好ましい。
無電解メッキまたは置換メッキに用いられるメッキ液としては、特に限定されるものではなく、種々の市販のものを用いることができる。
また、磁性芯粒子の表面に高導電性金属を被覆する際に、粒子が凝集することにより、粒子径の大きい導電性粒子が発生することがあるため、必要に応じて、導電性粒子の分級処理を行うことが好ましく、これにより、所期の粒子径を有する導電性粒子が確実に得られる。
導電性粒子の分級処理を行うための分級装置としては、前述の磁性芯粒子を調製するための分級処理に用いられる分級装置として例示したものを挙げることができる。
接続用導電部21における導電性粒子Pの含有割合は、体積分率で10〜60%、好ましくは15〜50%となる割合で用いられることが好ましい。この割合が10%未満の場合には、十分に電気抵抗値の小さい接続用導電部21が得られないことがある。一方、この割合が60%を超える場合には、得られる接続用導電部21は脆弱なものとなりやすく、接続用導電部21として必要な弾性が得られないことがある。
シート状プローブ30は、図6にも拡大して示すように、柔軟な絶縁性シート31を有し、この絶縁性シート31には、当該絶縁性シート31の厚み方向に伸びる複数の剛性の電極構造体32が、検査対象であるウエハの被検査電極のパターンに対応するパターンに従って、当該絶縁性シート31の面方向に互いに離間して配置されている。
電極構造体32の各々は、絶縁性シート31の表面(図において下面)に露出する突起状の表面電極部33と、絶縁性シート31の裏面に露出する板状の裏面電極部34とが、絶縁性シート31の厚み方向に貫通して伸びる短絡部35によって互いに一体に連結されて構成されている。
そして、このシート状プローブ30は、電極構造体32における裏面電極部34が異方導電性コネクター10における接続用導電部21上に位置するよう配置されている。
絶縁性シート31としては、絶縁性を有する柔軟なものであれば特に限定されるものではなく、例えばポリイミド樹脂、液晶ポリマー、ポリエステル、フッ素系樹脂などよりなる樹脂シート、繊維を編んだクロスに上記の樹脂を含浸したシートなどを用いることができる。
また、絶縁性シート31の厚みは、当該絶縁性シート31が柔軟なものであれば特に限定されないが、10〜50μmであることが好ましく、より好ましくは10〜25μmである。
電極構造体32を構成する剛性の材料としては、金属を用いることが好ましく、その具体例としては、ニッケル、銅、金、銀、パラジウム、鉄などを挙げることができる。また、電極構造体32としては、全体が単一の金属よりなるものであっても、2種以上の金属の合金よりなるものまたは2種以上の金属が積層されてなるものであってもよい。
また、電極構造体32における表面電極部33および裏面電極部34の表面には、当該電極部の酸化が防止されると共に、接触抵抗の小さい電極部が得られる点で、金、銀、パラジウムなどの化学的に安定で高導電性を有する金属被膜が形成されていることが好ましい。
電極構造体32における表面電極部33の突出高さは、ウエハの被検査電極に対して安定な電気的接続を達成することができる点で、15〜50μmであることが好ましく、より好ましくは15〜30μmである。また、表面電極部33の径は、ウエハの被検査電極の寸法およびピッチに応じて設定されるが、例えば30〜80μmであり、好ましくは30〜50μmである。
電極構造体32における裏面電極部34の径は、短絡部35の径より大きく、かつ、電極構造体32の配置ピッチより小さいものであればよいが、可能な限り大きいものであることが好ましく、これにより、異方導電性コネクター10の弾性異方導電膜20における接続用導電部21に対しても安定な電気的接続を確実に達成することができる。また、裏面電極部34の厚みは、強度が十分に高くて優れた繰り返し耐久性が得られる点で、20〜50μmであることが好ましく、より好ましくは35〜50μmである。
電極構造体32における短絡部35の径は、十分に高い強度が得られる点で、30〜80μmであることが好ましく、より好ましくは30〜50μmである。
異方導電性エラストマーシート40は、図7に拡大して示すように、弾性高分子物質中に、磁性を示す導電性粒子Pが厚み方向に並ぶよう配向して連鎖を形成した状態で、かつ、当該導電性粒子Pによる連鎖が面方向に分散した状態で含有されてなる分散型異方導電性エラストマーシートである。このような分散型異方導電性エラストマーシートを用いることにより、シート状プローブ30に対する位置合わせが不要で、高温環境下で使用した場合でも、良好な電気的接続状態を安定に維持することができる。また、分散型異方導電性エラストマーシートは、偏在型異方導電性エラストマーシートに比較して低いコストで製造することが可能であることから、プローブカード全体の製造コストの低減化を図ることができる。
この異方導電性エラストマーシート40を構成する弾性高分子物質および導電性粒子Pとしては、前述の異方導電性コネクター10における弾性異方導電膜20を構成する弾性高分子物質および導電性粒子として例示したものを用いることができる。
導電性粒子Pは、異方導電性エラストマーシート40中に体積分率で10〜40%、特に15〜30%となる割合で含有されていることが好ましい。この割合が過小である場合には、厚み方向に十分に高い導電性を有する異方導電性エラストマーシート40が得られないことがある。一方、この割合が過大である場合には、得られる異方導電性エラストマーシート40は脆弱なものとなりやすく、異方導電性エラストマーシートとして必要な弾性が得られないことがある。
また、異方導電性エラストマーシート40の厚みは、20〜100μmであることが好ましく、より好ましくは30〜80μmである。この厚みが過小である場合には、被検査電極に対する十分な凹凸吸収能が得られないことがある。一方、この厚みが過大である場合には、高い分解能が得られないことがあり、そのため、隣接する被検査電極の間に所要の絶縁性を確保した状態でこれらに対する電気的接続を達成することが困難となることがある。
このような構成のプローブカードにおいては、異方導電性コネクター10における弾性異方導電膜20の接続用導電部21の厚みと異方導電性エラストマーシート40の厚みとの合計が90〜250μmであることが好ましく、より好ましくは120〜200μmである。
これらの厚み合計が過小である場合には、プローブカード全体として被検査電極に対する十分な凹凸吸収能が得られないことがある。一方、これらの厚みの合計が過大である場合には、弾性異方導電膜20の接続用導電部21および異方導電性エラストマーシート40のいずれか一方または両方の厚みか過大であるため、隣接する被検査電極の間に所要の絶縁性を確保した状態でこれらに対する電気的接続を達成することが困難となることがある。
本発明のプローブカードにおいて、異方導電性コネクター10は、例えば以下のようにして製造することができる。
先ず、検査対象であるウエハに形成された全ての集積回路における被検査電極が配置された電極領域に対応して複数の開口12が形成されたフレーム板11を作製する。ここで、フレーム板11の開口12を形成する方法としては、例えばエッチング法などを利用することができる。
次いで、硬化されて弾性高分子物質となる高分子物質形成材料好ましくは付加型液状シリコーンゴム中に、磁性を示す導電性粒子が分散されてなる弾性異方導電性膜成形用の成形材料を調製する。そして、図8に示すように、弾性異方導電性膜成形用の金型60を用意し、この金型60における上型61および下型65の各々の成形面に、調製した成形材料を、所要のパターンすなわち形成すべき弾性異方導電膜の配置パターンに従って塗布することによって成形材料層20Aを形成する。
ここで、金型60について具体的に説明すると、この金型60は、上型61およびこれと対となる下型65が互いに対向するよう配置されて構成されている。
上型61においては、図9に拡大して示すように、基板62の下面に、成形すべき弾性異方導電性膜20の接続用導電部21の配置パターンに対掌なパターンに従って強磁性体層63が形成され、この強磁性体層63以外の個所には、非磁性体層64が形成されており、これらの強磁性体層63および非磁性体層64によって成形面が形成されている。また、上型61の成形面には、成形すべき弾性異方導電膜20における突出部23に対応して凹所64aが形成されている。
一方、下型65においては、基板66の上面に、成形すべき弾性異方導電膜20の接続用導電部21の配置パターンと同一のパターンに従って強磁性体層67が形成され、この強磁性体層67以外の個所には、非磁性体層68が形成されており、これらの強磁性体層67および非磁性体層68によって成形面が形成されている。また、下型65の成形面には、成形すべき弾性異方導電膜20における突出部23に対応して凹所68aが形成されている。
上型61および下型65の各々における基板62,66は、強磁性体により構成されていることが好ましく、このような強磁性体の具体例としては、鉄、鉄−ニッケル合金、鉄−コバルト合金、ニッケル、コバルトなどの強磁性金属が挙げられる。この基板62,66は、その厚みが0.1〜50mmであることが好ましく、表面が平滑で、化学的に脱脂処理され、また、機械的に研磨処理されたものであることが好ましい。
また、上型61および下型65の各々における強磁性体層63,67を構成する材料としては、鉄、鉄−ニッケル合金、鉄−コバルト合金、ニッケル、コバルトなどの強磁性金属を用いることができる。この強磁性体層63,67は、その厚みが10μm以上であることが好ましい。この厚みが10μm以上であれば、成形材料層20Aに対して、十分な強度分布を有する磁場を作用させることができ、この結果、当該成形材料層20Aにおける接続用導電部21となる部分に導電性粒子を高密度に集合させることができ、良好な導電性を有する接続用導電部21が得られる。
また、上型61および下型65の各々における非磁性体層64,68を構成する材料としては、銅などの非磁性金属、耐熱性を有する高分子物質などを用いることができるが、フォトリソグラフィーの手法により容易に非磁性体層64,68を形成することができる点で、放射線によって硬化された高分子物質を好ましく用いることができ、その材料としては、例えばアクリル系のドライフィルムレジスト、エポキシ系の液状レジスト、ポリイミド系の液状レジストなどのフォトレジストを用いることができる。
上型61および下型65の成形面に成形材料を塗布する方法としては、スクリーン印刷法を用いることが好ましい。このような方法によれば、成形材料を所要のパターンに従って塗布することが容易で、しかも、適量の成形材料を塗布することができる。
次いで、図10に示すように、成形材料層20Aが形成された下型65の成形面上に、スペーサー69aを介して、フレーム板11を位置合わせして配置すると共に、このフレーム板11上に、スペーサー69bを介して、成形材料層20Aが形成された上型61を位置合わせして配置し、更に、これらを重ね合わせることにより、図11に示すように、上型61と下型65との間に、目的とする形態(形成すべき弾性異方導電膜20の形態)の成形材料層20Aが形成される。この成形材料層20Aにおいては、図12に示すように、導電性粒子Pは成形材料層20A全体に分散された状態で含有されている。
このようにフレーム板11と上型61および下型65との間にスペーサー69a,69bを配置することにより、目的とする形態の弾性異方導電膜を形成することができると共に、隣接する弾性異方導電膜同士が連結することが防止されるため、互いに独立した多数の弾性異方導電膜を確実に形成することができる。
その後、上型61における基板62の上面および下型65における基板66の下面に例えば一対の電磁石を配置してこれを作動させることにより、上型61および下型65が強磁性体層63,67を有するため、上型61の強磁性体層63とこれに対応する下型65の強磁性体層67との間においてその周辺領域より大きい強度を有する磁場が形成される。その結果、成形材料層20Aにおいては、当該成形材料層20A中に分散されていた導電性粒子Pが、図13に示すように、上型61の強磁性体層63とこれに対応する下型65の強磁性体層67との間に位置する接続用導電部21となる部分に集合して厚み方向に並ぶよう配向する。
そして、この状態において、成形材料層20Aを硬化処理することにより、弾性高分子物質中に導電性粒子Pが厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有されてなる複数の接続用導電部21が、導電性粒子Pが全く或いは殆ど存在しない高分子弾性物質よりなる絶縁部22によって相互に絶縁された状態で配置されてなる弾性異方導電膜20が、フレーム板11の開口12を塞ぐよう当該フレーム板11の開口縁部に固定された状態で形成され、以て異方導電性コネクター10が製造される。
以上において、成形材料層20Aにおける接続用導電部21となる部分に作用させる外部磁場の強度は、平均で0.1〜2.5テスラとなる大きさが好ましい。
成形材料層20Aの硬化処理は、使用される材料によって適宜選定されるが、通常、加熱処理によって行われる。加熱により成形材料層20Aの硬化処理を行う場合には、電磁石にヒーターを設ければよい。具体的な加熱温度および加熱時間は、成形材料層20Aを構成する高分子物質形成材料などの種類、導電性粒子Pの移動に要する時間などを考慮して適宜選定される。
また、本発明のプローブカードにおいて、シート状プローブ30は、例えば以下のようにして製造することができる。
先ず、図14に示すように、絶縁性シート31上に金属層34Aが積層されてなる積層体30Aを用意する。このような積層体30Aにおける絶縁性シート31に対して、図15に示すように、当該絶縁性シート31の厚み方向に貫通する複数の貫通孔35Hを、形成すべき電極構造体32のパターンに対応するパターンに従って形成する。
ここで、絶縁性シート31に貫通孔35Hを形成する方法としては、レーザ加工法、ウエットエッチング法、ドライエッチング法などを利用することができる。
次いで、図16に示すように、積層体30Aにおける金属層34A上にレジスト膜37を形成したうえで、金属層34Aを共通電極として電解メッキ処理を施すことにより、それぞれ絶縁性シート31の貫通孔35Hの内部に金属の堆積体が充填されてなる、金属層34Aに一体に連結された複数の短絡部35が形成されると共に、当該絶縁性シート31の表面に、それぞれ短絡部35に一体に連結された複数の突起状の表面電極部33が形成される。
その後、金属層34Aからレジスト膜37を除去し、更に、図17に示すように、表面電極部33を含む絶縁性シート31の表面全面にレジスト膜38を形成すると共に、金属層34A上に、形成すべき裏面電極のパターンに対応するパターンに従ってパターニングされたレジスト膜39を形成する。そして、金属層34Aに対してエッチング処理を施することにより、図18に示すように、金属層34Aにおける露出する部分が除去される結果、それぞれ短絡部35に一体に連結された複数の裏面電極部34が形成される。
次いで、表面電極部33を含む絶縁性シート31の表面に形成されたレジスト膜38を除去すると共に、裏面電極部34上に形成されたレジスト膜39を除去することにより、シート状プローブ30が製造される。
また、本発明のプローブカードにおいて、異方導電性エラストマーシート40は、例えば以下のようにして製造することができる。
先ず、図19に示すように、それぞれシート状の一面側成形部材70および他面側成形部材71と、目的とする異方導電性エラストマーシート40の平面形状に適合する形状の開口72Kを有すると共に当該異方導電性エラストマーシート40の厚みに対応する厚みを有する枠状のスペーサー72とを用意すると共に、硬化されて弾性高分子物質となる液状の高分子物質形成材料中に導電性粒子が含有されてなる異方導電性エラストマーシート成形用の成形材料を調製する。
そして、図20に示すように、他面側成形部材71の成形面(図20において上面)上にスペーサー72を配置し、他面側成形部材71の成形面上におけるスペーサー72の開口72K内に、調製した成形材料40Bを塗布し、その後、この成形材料40B上に一面側成形部材70をその成形面(図20において下面)が成形材料40Bに接するよう配置する。
以上において、一面側成形部材70および他面側成形部材71としては、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂などよりなる樹脂シートを用いることができる。
また、一面側成形部材70および他面側成形部材71を構成する樹脂シートの厚みは、50〜500μmであることが好ましく、より好ましくは75〜300μmである。この厚みが50μm未満である場合には、成形部材として必要な強度が得られないことがある。一方、この厚みが500μmを超える場合には、後述する成形材料層に所要の強度の磁場を作用させることが困難となることがある。
次いで、図21に示すように、加圧ロール73および支持ロール74よりなる加圧ロール装置75を用い、一面側成形部材70および他面側成形部材71によって成形材料40Bを挟圧することにより、当該一面側成形部材70と当該他面側成形部材71との間に、所要の厚みの成形材料層40Aを形成する。この成形材料層40Aにおいては、図22に拡大して示すように、導電性粒子Pが均一に分散した状態で含有されている。
その後、一面側成形部材70の裏面および他面側成形部材71の裏面に、例えば一対の電磁石を配置し、当該電磁石を作動させることにより、成形材料層40Aの厚み方向に平行磁場を作用させる。その結果、成形材料層40Aにおいては、当該成形材料層40A中に分散されている導電性粒子Pが、図23に示すように、面方向に分散された状態を維持しながら厚み方向に並ぶよう配向し、これにより、それぞれ厚み方向に伸びる複数の導電性粒子Pによる連鎖が、面方向に分散した状態で形成される。
そして、この状態において、成形材料層40Aを硬化処理することにより、弾性高分子物質中に、導電性粒子Pが厚み方向に並ぶよう配向した状態で、かつ、当該導電性粒子Pによる連鎖が面方向に分散された状態で含有されてなる異方導電性エラストマーシート40が製造される。
以上において、成形材料層40Aの硬化処理は、平行磁場を作用させたままの状態で行うこともできるが、平行磁場の作用を停止させた後に行うこともできる。
成形材料層40Aに作用される平行磁場の強度は、平均で0.02〜2.5テスラとなる大きさが好ましい。
成形材料層40Aの硬化処理は、使用される材料によって適宜選定されるが、通常、加熱処理によって行われる。具体的な加熱温度および加熱時間は、成形材料層40Aを構成する高分子物質用材料などの種類、導電性粒子Pの移動に要する時間などを考慮して適宜選定される。
上記のプローブカードによれば、それぞれ凹凸吸収能を有する異方導電性コネクター10の弾性異方導電膜20および異方導電性エラストマーシート40の間には、シート状プローブ30における剛性の電極構造体32が介在するため、検査対象であるウエハの被検査電極によって厚み方向に加圧されたときには、弾性異方導電膜20および異方導電性エラストマーシート40の両方が確実に圧縮変形する結果、両者の有する凹凸吸収能の総和がプローブカード全体の凹凸吸収能として発現され、従って、高い凹凸吸収能を得ることができる。
また、所要の凹凸吸収能を得るために必要な厚みは、異方導電性コネクター10の弾性異方導電膜20における接続用導電部21および異方導電性エラストマーシート40の合計の厚みによって確保すればよく、弾性異方導電膜20および異方導電性エラストマーシート40としては、それぞれ厚みが小さいものを用いることができるので、弾性異方導電膜20および異方導電性エラストマーシート40の各々において、高い分解能が得られる。
従って、検査対象であるウエハが、形成された集積回路における被検査電極のピッチが小さく、当該被検査電極の高さレベルのバラツキが大きいものであっても、隣接する被検査電極に必要な絶縁性が確保された状態で当該被検査電極の各々に対する良好な電気的な接続を確実に達成することができる。
また、フレーム板11の開口12の各々は、検査対象であるウエハに形成された集積回路の被検査電極が配置された電極領域に対応して形成されており、当該開口12の各々に配置される弾性異方導電膜20は面積が小さいものでよいため、個々の弾性異方導電膜20の形成が容易である。しかも、面積の小さい弾性異方導電膜20は、熱履歴を受けた場合でも、熱膨張の絶対量が少ないため、弾性異方導電膜20の熱膨張がフレーム板によって規制され、しかも、異方導電性コネクター10全体の熱膨張は、フレーム板11を構成する材料の熱膨張に依存するので、フレーム板11を構成する材料として熱膨張率の小さいものを用いることにより、温度変化による熱履歴を受けた場合にも、当該異方導電性コネクター10における接続用導電部21とウエハにおける被検査電極との位置ずれが防止される。一方、異方導電性エラストマーシート40は、分散型異方導電性エラストマーシートであるため、熱履歴を受けた場合でも、位置ずれによる電気的接続状態の変化が生じることがない。従って、大面積のウエハに対してWLBI試験を行う場合においても、温度変化による熱履歴などの環境の変化に対して良好な電気的接続状態を安定に維持することができる。
〔ウエハ検査装置〕
図24は、本発明に係るプローブカードを用いたウエハ検査装置の一例における構成の概略を示す説明用断面図である。このウエハ検査装置は、ウエハに形成された複数の集積回路の各々について、当該集積回路の電気的検査をウエハの状態で行うためのものである。
図24に示すウエハ検査装置は、検査対象であるウエハ6の被検査電極7の各々とテスターとの電気的接続を行うための検査用回路基板45を有する。この検査用回路基板45の表面(図において下面)には、図25にも拡大して示すように、検査対象であるウエハ6の被検査電極7のパターンに対応するパターンに従って複数の検査電極46が形成されており、当該検査用回路基板45の表面に、図1に示す構成のプローブカード1が、その異方導電性コネクター10の弾性異方導電膜20における接続用導電部21の各々が検査用回路基板45の検査電極46の各々に対接するよう配置されている。
また、検査用回路基板45の裏面(図において上面)には、当該検査用回路基板45を下方に加圧する加圧板3が設けられ、プローブカード1の下方には、検査対象であるウエハ6が載置されるウエハ載置台4が設けられており、加圧板3およびウエハ載置台4の各々には、加熱器5が接続されている。
検査用回路基板45を構成する基板材料としては、従来公知の種々の基板材料を用いることができ、その具体例としては、ガラス繊維補強型エポキシ樹脂、ガラス繊維補強型フェノール樹脂、ガラス繊維補強型ポリイミド樹脂、ガラス繊維補強型ビスマレイミドトリアジン樹脂等の複合樹脂材料、ガラス、二酸化珪素、アルミナ等のセラミックス材料などが挙げられる。
また、WLBI試験を行うためのウエハ検査装置を構成する場合には、線熱膨張係数が3×10-5/K以下のものを用いることが好ましく、より好ましくは1×10-7〜1×10-5/K、特に好ましくは1×10-6〜6×10-6/Kである。
このような基板材料の具体例としては、パイレックス(登録商標)ガラス、石英ガラス、アルミナ、ベリリア、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素などが挙げられる。
このような電気的検査装置においては、ウエハ載置台4上に検査対象であるウエハ6が載置され、次いで、加圧板3によって検査用回路基板45が下方に加圧されることにより、プローブカード1の異方導電性エラストマーシート40がウエハ6の被検査電極7の各々に接触し、更に、当該異方導電性エラストマーシート40によって、ウエハ6の被検査電極7の各々が加圧される。この状態においては、異方導電性コネクター10の弾性異方導電膜20における接続用導電部21の各々は、検査用回路基板45の検査電極46とシート状プローブ30の電極構造体32の裏面電極部34とによって挟圧されて厚み方向に圧縮されており、これにより、当該接続用導電部21にはその厚み方向に導電路が形成される。一方、異方導電性エラストマーシート40は、シート状プローブ30の電極構造体32の裏面電極部34とウエハ6の被検査電極7とによって挟圧されて当該挟圧部分が厚み方向に圧縮されており、これにより、当該挟圧部分にはその厚み方向に導電路が形成される。その結果、ウエハ6の被検査電極7と検査用回路基板45の検査電極46との電気的接続が達成される。その後、加熱器5によって、ウエハ載置台4および加圧板3を介してウエハ6が所定の温度に加熱され、この状態で、当該ウエハ6における複数の集積回路の各々について所要の電気的検査が実行される。
このようなウエハ検査装置によれば、前述のプローブカード1を介して、検査対象であるウエハ6の被検査電極7に対する電気的接続が達成されるため、当該ウエハ6の被検査電極7のピッチが小さく、当該被検査電極7の高さレベルのバラツキが大きいものであっても、当該ウエハ6について信頼性の高い電気的検査を確実に実行することができる。
図26は、本発明に係るプローブカードを用いたウエハ検査装置の他の例における構成の概略を示す説明用断面図である。
このウエハ検査装置は、検査対象であるウエハ6が収納される、上面が開口した箱型のチャンバー50を有する。このチャンバー50の側壁には、当該チャンバー50の内部の空気を排気するための排気管51が設けられており、この排気管51には、例えば真空ポンプ等の排気装置(図示省略)が接続されている。
チャンバー50上には、図1に示すウエハ検査装置における検査用回路基板45と同様の構成の検査用回路基板45が、当該チャンバー50の開口を気密に塞ぐよう配置されている。具体的には、チャンバー50における側壁の上端面上には、弾性を有するO−リング55が密着して配置され、検査用回路基板45は、その表面における周辺部がO−リング55に密着した状態で、かつ、検査電極46の各々がチャンバー50内に臨むよう配置されており、更に、検査用回路基板45が、その裏面(図において上面)に設けられた加圧板3によって下方に加圧された状態とされている。チャンバー50内には、図1に示す構成のプローブカード1が、その異方導電性コネクター10の弾性異方導電膜20における接続用導電部21の各々が検査用回路基板45の検査電極46の各々に対接するよう配置されている。
また、チャンバー50および加圧板3には、加熱器5が接続されている。
このようなウエハ検査装置においては、チャンバー50の排気管51に接続された排気装置を駆動させることにより、チャンバー50内が例えば1000Pa以下に減圧される結果、大気圧によって、検査用回路基板45が下方に加圧される。これにより、O−リング55が弾性変形するため、プローブカード1が下方に移動する結果、プローブカード1の異方導電性エラストマーシート40によって、ウエハ6の被検査電極7の各々が加圧される。この状態においては、異方導電性コネクター10の弾性異方導電膜20における接続用導電部21の各々は、検査用回路基板45の検査電極46とシート状プローブ30の電極構造体32の裏面電極部34とによって挟圧されて厚み方向に圧縮されており、これにより、当該接続用導電部21にはその厚み方向に導電路が形成される。一方、異方導電性エラストマーシート40は、シート状プローブ30の電極構造体32の裏面電極部34とウエハ6の被検査電極7とによって挟圧されて当該挟圧部分が厚み方向に圧縮されており、これにより、当該挟圧部分にはその厚み方向に導電路が形成される。その結果、ウエハ6の被検査電極7と検査用回路基板45の検査電極46との電気的接続が達成される。その後、加熱器5によって、チャンバー50および加圧板3を介してウエハ6が所定の温度に加熱され、この状態で、当該ウエハ6における複数の集積回路の各々について所要の電気的検査が実行される。
このようなウエハ検査装置によれば、図24に示すウエハ検査装置と同様の効果が得られ、更に、大型の加圧機構が不要であるため、検査装置全体の小型化を図ることができると共に、検査対象であるウエハ6が例えば直径が8インチ以上の大面積のものであっても、当該ウエハ6全体を均一な力で押圧することができる。しかも、異方導電性コネクター10におけるフレーム板11には、空気流通孔15が形成されているため、チャンバー50内を減圧したときに、異方導電性コネクター10と検査用回路基板45との間に存在する空気が、異方導電性コネクター10におけるフレーム板11の空気流通孔15を介して排出され、これにより、異方導電性コネクター10と検査用回路基板45とを確実に密着させることができるので、所要の電気的接続を確実に達成することができる。
〔他の実施の形態〕
本発明は、上記の実施の形態に限定されず、次のような種々の変更を加えることが可能である。
(1)プローブカードの異方導電性コネクター10においては、弾性異方導電膜20には、接続用導電部21以外に、ウエハにおける被検査電極に電気的に接続されない非接続用導電部が形成されていてもよい。以下、非接続用導電部が形成された弾性異方導電膜を有する異方導電性コネクターについて説明する。
図27は、本発明のプローブカードに用いられる異方導電性コネクターの他の例における弾性異方導電膜を拡大して示す平面図である。この異方導電性コネクターの弾性異方導電膜20においては、検査対象であるウエハの被検査電極に電気的に接続される厚み方向(図27において紙面と垂直な方向)に伸びる複数の接続用導電部21が、被検査電極のパターンに対応するパターンに従って2列に並ぶよう配置され、これらの接続用導電部21の各々は、磁性を示す導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向した状態で密に含有されてなり、導電性粒子が全く或いは殆ど含有されていない絶縁部22によって相互に絶縁されている。
そして、接続用導電部21が並ぶ方向において、最も外側に位置する接続用導電部21とフレーム板11との間には、検査対象であるウエハの被検査電極に電気的に接続されない厚み方向に伸びる非接続用導電部26が形成されている。この非接続用導電部26は、磁性を示す導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向した状態で密に含有されてなり、導電性粒子が全く或いは殆ど含有されていない絶縁部22によって、接続用導電部21と相互に絶縁されている。
また、図示の例では、弾性異方導電膜20の両面には、接続用導電部21およびその周辺部分が位置する個所並びに非接続用導電部26およびその周辺部分が位置する個所に、それら以外の表面から突出する突出部23および突出部27が形成されている。
その他の構成は、基本的に図2〜図5に示す異方導電性コネクターの構成と同様である。
図28は、本発明のプローブカードに用いられる異方導電性コネクターの更に他の例における弾性異方導電膜を拡大して示す平面図である。この異方導電性コネクターの弾性異方導電膜20においては、検査対象であるウエハの被検査電極に電気的に接続される厚み方向(図28において紙面と垂直な方向)に伸びる複数の接続用導電部21が、被検査電極のパターンに対応するパターンに従って並ぶよう配置され、これらの接続用導電部21の各々は、磁性を示す導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向した状態で密に含有されてなり、導電性粒子が全く或いは殆ど含有されていない絶縁部22によって相互に絶縁されている。
これらの接続用導電部21のうち中央に位置する互いに隣接する2つの接続用導電部21は、その他の互いに隣接する接続用導電部22間における離間距離より大きい離間距離で配置されている。そして、中央に位置する互いに隣接する2つの接続用導電部21の間には、検査対象であるウエハの被検査電極に電気的に接続されない厚み方向に伸びる非接続用導電部26が形成されている。この非接続用導電部26は、磁性を示す導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向した状態で密に含有されてなり、導電性粒子が全く或いは殆ど含有されていない絶縁部22によって、接続用導電部21と相互に絶縁されている。
また、図示の例では、弾性異方導電膜20の両面には、接続用導電部21およびその周辺部分が位置する個所並びに非接続用導電部26およびその周辺部分が位置する個所に、それら以外の表面から突出する突出部23および突出部27が形成されている。
その他の具体的な構成は、基本的に図2〜図5に示す異方導電性コネクターの構成と同様である。
図27に示す異方導電性コネクターおよび図28に示す異方導電性コネクターは、図8に示す金型の代わりに、成形すべき弾性異方導電性膜20の接続用導電部21および非接続用導電部26の配置パターンに対応するパターンに従って強磁性体層が形成され、この強磁性体層以外の個所には、非磁性体層が形成された上型および下型からなる金型を用いることにより、前述の図2〜図5に示す異方導電性コネクターを製造する方法と同様にして製造することができる。
すなわち、このような金型によれば、上型における基板の上面および下型における基板の下面に例えば一対の電磁石を配置してこれを作動させることにより、当該上型および当該下型の間に形成された成形材料層においては、当該成形材料層中に分散されていた導電性粒子が、接続用導電部21となる部分および非接続用導電部26となる部分に集合して厚み方向に並ぶよう配向する。
そして、この状態において、成形材料層を硬化処理することにより、弾性高分子物質中に導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有されてなる複数の接続用導電部21および非接続用導電部26が、導電性粒子が全く或いは殆ど存在しない高分子弾性物質よりなる絶縁部22によって相互に絶縁された状態で配置されてなる弾性異方導電膜20が、フレーム板11の開口12を塞ぐよう当該開口縁部に固定された状態で形成され、以て異方導電性コネクターが製造される。
図27に示す異方導電性コネクターにおける非接続用導電部26は、弾性異方導電膜20の形成において、成形材料層における非接続用導電部26となる部分に磁場を作用させることにより、成形材料層における最も外側に位置する接続用導電部21となる部分とフレーム板11との間に存在する導電性粒子を、非接続用導電部26となる部分に集合させ、この状態で、当該成形材料層の硬化処理を行うことにより得られる。そのため、当該弾性異方導電膜20の形成において、導電性粒子が、成形材料層における最も外側に位置する接続用導電部21となる部分に過剰に集合することがない。従って、形成すべき弾性異方導電膜20が、比較的多数の接続用導電部21を有するものであっても、当該弾性異方導電膜20における最も外側に位置する接続用導電部21に、過剰な量の導電性粒子が含有されることが確実に防止される。
また、図28に示す異方導電性コネクターにおける非接続用導電部26は、弾性異方導電膜20の形成において、成形材料層における非接続用導電部26となる部分に磁場を作用させることにより、成形材料層における大きい離間距離で配置された隣接する2つの接続用導電部21となる部分の間に存在する導電性粒子を、非接続用導電部26となる部分に集合させ、この状態で、当該成形材料層の硬化処理を行うことにより得られる。そのため、当該弾性異方導電膜20の形成において、導電性粒子が、成形材料層における大きい離間距離で配置された隣接する2つの接続用導電部21となる部分に過剰に集合することがない。従って、形成すべき弾性異方導電膜20が、それぞれ大きい離間距離で配置された2つ以上の接続用導電部21を有するものであっても、それらの接続用導電部21に、過剰な量の導電性粒子が含有されることが確実に防止される。
(2)異方導電性コネクターにおいては、弾性異方導電膜20における突出部23は必須のものではなく、一面または両面が平坦面のもの、或いは凹所が形成されたものであってもよい。
(3)弾性異方導電膜20における接続用導電部21の表面には、金属層が形成されていてもよい。
(4)弾性異方導電膜成形用の成形材料層の形成において、スペーサーを用いることは必須のことではなく、他の手段によって、上型および下型とフレーム板との間に弾性異方導電膜成形用の空間を確保してもよい。
(5)本発明のプローブカードは、アルミニウムよりなる平面状の電極を有する集積回路が形成されたウエハの検査の他に、金またははんだなどよりなる突起状電極(バンプ)を有する集積回路が形成されたウエハの検査に用いることもできる。
(6)異方導電性コネクターは、そのフレーム板の開口が、検査対象であるウエハに形成された一部の集積回路における被検査電極が配置された電極領域に対応して形成され、これらの開口の各々に弾性異方導電膜が配置されたものであってもよい。
このような異方導電性コネクターを有するプローブカードによれば、ウエハを2以上のエリアに分割し、分割されたエリア毎に、当該エリアに形成された集積回路について一括してプローブ試験を行うことができる。
すなわち、本発明のプローブカードを使用したウエハの検査方法においては、ウエハに形成された全ての集積回路について一括して行うことは必須のことではない。
バーンイン試験においては、集積回路の各々に必要な検査時間が数時間と長いため、ウエハに形成された全ての集積回路について一括して検査を行えば高い時間的効率が得られるが、プローブ試験においては、集積回路の各々に必要な検査時間が数分間と短いため、ウエハを2以上のエリアに分割し、分割されたエリア毎に、当該エリアに形成された集積回路について一括してプローブ試験を行っても、十分に高い時間的効率が得られる。
このように、ウエハに形成された集積回路について、分割されたエリア毎に電気的検査を行う方法によれば、直径が8インチまたは12インチのウエハに高い集積度で形成された集積回路について電気的検査を行う場合において、全ての集積回路について一括して検査を行う方法と比較して、用いられる検査用回路基板の検査電極数や配線数を少なくすることができ、これにより、検査装置の製造コストの低減化を図ることができる。
本発明に係るプローブカードの一例における構成を示す説明用断面図である。 本発明に係るプローブカードに用いられる異方導電性コネクターの一例を示す平面図である。 図2に示す異方導電性コネクターの一部を拡大して示す平面図である。 図2に示す異方導電性コネクターにおける弾性異方導電膜を拡大して示す平面図である。 図2に示す異方導電性コネクターにおける弾性異方導電膜を拡大して示す説明用断面図である。 本発明に係るプローブカードに用いられるシート状プローブの一例における構成を示す説明用断面図である。 本発明に係るプローブカードに用いられる異方導電性エラストマーシートの一例における構成を示す説明用断面図である。 弾性異方導電膜成形用の金型に成形材料が塗布されて成形材料層が形成された状態を示す説明用断面図である。 弾性異方導電成形用の金型をその一部を拡大して示す説明用断面図である。 図8に示す金型の上型および下型の間にスペーサーを介してフレーム板が配置された状態を示す説明用断面図である。 金型の上型と下型の間に、目的とする形態の成形材料層が形成された状態を示す説明用断面図である。 図11に示す成形材料層を拡大して示す説明用断面図である。 図11に示す成形材料層にその厚み方向に強度分布を有する磁場が形成された状態を示す説明用断面図である。 シート状プローブを製造するために用いられる積層体の構成を示す説明用断面図である。 積層体における絶縁性シートに貫通孔が形成された状態を示す説明用断面図である。 積層体に短絡部および表面電極基体が形成された状態を示す説明用断面図である。 積層体における金属層上にパターニングされたレジスト膜が形成された状態を示す説明用断面図である。 絶縁性シートの裏面に裏面電極が形成された状態を示す説明用断面図である。 異方導電性エラストマーシートを製造するための一面側成形部材、他面側成形部材およひスペーサーを示す説明用断面図である。 他面側成形部材の表面に成形材料が塗布された状態を示す説明用断面図である。 一面側成形部材と他面側成形部材との間に成形材料層が形成された状態を示す説明用断面図である。 図21に示す成形材料層を拡大して示す説明用断面図である。 図21に示す成形材料層に対してその厚み方向に磁場を作用させた状態を示す説明用断面図である。 本発明に係るプローブカードを使用したウエハ検査装置の一例における構成を示す説明用断面図である。 図24に示すウエハ検査装置における要部の構成を示す説明用断面図である。 本発明に係るプローブカードを使用したウエハ検査装置の他の例における構成を示す説明用断面図である。 本発明に用いられる異方導電性コネクターの他の例における弾性異方導電膜を拡大して示す平面図である。 本発明に用いられる異方導電性コネクターの更に他の例における弾性異方導電膜を拡大して示す平面図である。 従来のプローブカードに用いられる異方導電性コネクターを製造するための金型の構成を示す説明用断面図である。 異方導電性コネクターを製造する工程において、金型内にフレーム板が配置されると共に、成形材料層が形成された状態を示す説明用断面図である。 成形材料層の厚み方向に磁場が作用された状態を示す説明用断面図である。 上型および下型における強磁性体層の距離関係を示す説明用断面図である。 異方導電性コネクターの製造方法において、成形材料層に作用される磁場の方向を示す説明用断面図である。
符号の説明
1 プローブカード 3 加圧板
4 ウエハ載置台 5 加熱器
6 ウエハ 7 被検査電極
10 異方導電性コネクター
11 フレーム板 12 開口
15 空気流通孔
16 位置決め孔 20 弾性異方導電膜
20A 成形材料層 21 接続用導電部
22 絶縁部 23 突出部
26 非接続用導電部 27 突出部
30 シート状プローブ 31 絶縁性シート
30A 積層体
32 電極構造体 33 表面電極部
34 裏面電極部 35 短絡部
34A 金属層 35H 貫通孔
37,38,39 レジスト膜
40 異方導電性エラストマーシート
40A 成形材料層 40B 成形材料
45 検査用回路基板 46 検査電極
50 チャンバー 51 排気管
55 O−リング
60 金型 61 上型
62 基板 63 強磁性体層
64 非磁性体層 64a 凹所
65 下型 66 基板
67 強磁性体層 68 非磁性体層
68a 凹所
69a,69b スペーサー
70 一面側成形部材 71 他面側成形部材
72 スペーサー 72K 開口
73 加圧ロール 74 支持ロール
75 加圧ロール装置
80 上型 81 基板
82,82a,82b 強磁性体層
83 非磁性体層
85 下型 86 基板
87 87a,87b 強磁性体層
88 非磁性体層
90 フレーム板 91 開口
95 弾性異方導電膜 95A 成形材料層
96 導電部 97 絶縁部
P 導電性粒子

Claims (6)

  1. 検査対象であるウエハに形成された全てのまたは一部の集積回路における被検査電極が配置された電極領域に対応して複数の開口が形成されたフレーム板、およびこのフレーム板の開口の各々を塞ぐよう配置され、当該開口縁部に支持された複数の弾性異方導電膜よりなる異方導電性コネクターと、この異方導電性コネクター上に配置された、絶縁性シート、およびこの絶縁性シートをその厚み方向に貫通して伸び、被検査電極のパターンに対応するパターンに従って配置された複数の剛性の電極構造体よりなるシート状プローブと、このシート状プローブ上に配置された異方導電性エラストマーシートとを具えてなることを特徴とするウエハ検査用プローブカード。
  2. ウエハに形成された複数の集積回路の各々について、当該集積回路の電気的検査をウエハの状態で行うために用いられるウエハ検査用プローブカードにおいて、
    検査対象であるウエハに形成された全てのまたは一部の集積回路における被検査電極が配置された電極領域に対応して複数の開口が形成されたフレーム板、およびこのフレーム板の開口の各々を塞ぐよう配置され、当該開口縁部に支持された複数の弾性異方導電膜よりなり、前記弾性異方導電膜の各々が、前記集積回路における被検査電極に対応して配置された、弾性高分子物質中に磁性を示す導電性粒子が密に含有されてなる厚み方向に伸びる複数の接続用導電部、およびこれらを相互に絶縁する弾性高分子物質よりなる絶縁部を有してなる異方導電性コネクターと、
    絶縁性シート、およびこの絶縁性シートをその厚み方向に貫通して伸び、被検査電極のパターンに対応するパターンに従って配置された複数の剛性の電極構造体よりなり、当該電極構造体の各々が、前記異方導電性コネクターにおける弾性異方導電膜の接続用導電部上に位置するよう配置されたシート状プローブと、
    このシート状プローブ上に配置された、弾性高分子物質中に、磁性を示す導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向して連鎖を形成した状態で、かつ、当該連鎖が面方向に分散した状態で含有されてなる異方導電性エラストマーシートと
    を具えてなることを特徴とするウエハ検査用プローブカード。
  3. 異方導電性コネクターにおける弾性異方導電膜の接続用導電部の厚みが70〜150μm、異方導電性エラストマーシートの厚みが20〜100μmであり、かつ、当該接続用導電部の厚みと当該異方導電性エラストマーシートの厚みとの合計が90〜250μmであることを特徴とする請求項2に記載のウエハ検査用プローブカード。
  4. 異方導電性コネクターにおけるフレーム板の線熱膨張係数が3×10-5/K以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のウエハ検査用プローブカード。
  5. ウエハに形成された複数の集積回路の各々について、当該集積回路の電気的検査をウエハの状態で行うウエハ検査装置において、
    検査対象であるウエハに形成された集積回路における被検査電極のパターンに対応するパターンに従って検査電極が表面に形成された検査用回路基板と、この検査用回路基板の表面に配置された、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のウエハ検査用プローブカードとを具えてなることを特徴とするウエハ検査装置。
  6. 検査用回路基板を構成する基板材料の線熱膨張係数が3×10-5/K以下であることを特徴とする請求項5に記載のウエハ検査装置。
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