JP2006099495A - リモートコピーシステムおよびリモートコピー方法 - Google Patents

リモートコピーシステムおよびリモートコピー方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 シーケンス番号を用いたリモートコピーシステムおよびリモートコピー方法に関し、コンシステンシグループのボリュームのペアを解除することなく、容易にコンシステンシグループの構成内容を変更することを課題とする。
【解決手段】 コンシステンシグループの構成を変更させる場合には、データ受信側において、当該変更後にデータ送信側から送信した所定のデータを受信したときの論理記憶領域への反映動作を、当該変更前にデータ送信側から送信した所定のデータの論理記憶領域への反映が終わった後に開始させることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、記憶装置システムに格納されたデータを別の記憶装置システムに複製するリモートコピーシステムおよびリモートコピー方法に関する。
近年、金融機関など、大量の重要データを保有する企業、組織などにおいては、地震、火災、大規模停電、テロ攻撃、ウィルス汚染などの事態からデータを守るため、様々な対策を行っている。その対策の一つとして、遠隔地の記憶装置システムにデータを複製する技術、いわゆるリモートコピー(以下「RC」とも記載)がある。
RCでは、現地と遠隔地のそれぞれの記憶装置システム間で、原則として、ボリューム単位でペアが構成され、そのペア間でデータが転送、コピーされる。ボリュームとは、データを記憶する論理記憶領域のことであり、ハードウエアとしてはハードディスクなどの磁気ディスクが一般的であるが、磁気ディスク以外の光ディスクなどであってもよい。
ハードウエアとボリュームの関係は、たとえば、ハードウエアがHDD(ハードディスクドライブ)である場合、1つのHDDに1つのボリュームが対応していても、1つのHDDに複数のボリュームが対応していても、複数のHDDに1つのボリュームが対応していても、また、複数のHDDに複数のボリュームが対応していても、いずれでもよい。
RCのデータ送信手順の例について、送信側である主サイトが主ホストと主記憶装置システムを含んで構成され、受信側である副サイトが副記憶装置システムを含んで構成されている場合を例にとり、説明する。
まず、主ホストから主記憶装置システムにデータのライト要求があり、その後、主記憶装置システムが副記憶装置システムにデータを送信する。なお、この場合、たとえば、主ホストはデータ送信には直接関与せず、ライト要求を受けた主記憶装置システムがデータ送信を制御するという構成をとることもある。
そして、RCによるデータ送信方式は、同期型と非同期型に大別することができる。同期型RCでは、主ホストから主記憶装置システムにデータのライト要求があり、その後、主記憶装置システムが副記憶装置システムにデータを送信する。次に、副記憶装置システムは主記憶装置システムに受信完了信号を送信し、それを受けて、主記憶装置システムは主ホストにライト完了信号を送信する。ライト完了報告を受信すると、主ホストは次のデータを送信する。したがって、データに関して、主ホストから主記憶装置システムへのライト要求順序と、副記憶装置システムの受信順序とは一致する。しかし、主ホストは副記憶装置システムにデータが送信された後でなければ次のデータのライト要求を主記憶装置システムに発行することができないので、特に遠距離間のときはデータ送信に時間がかかり、適さない。
一方、非同期型RCでは、主ホストから主記憶装置システムにデータのライト要求があったとき、主記憶装置システムはライト完了信号を主ホストに返して、データを一旦蓄積する。その後、所定のタイミングで、主記憶装置システムは、原則として主ホストからのライト要求の順序でデータを副記憶装置システムに送信するが、通常、通信回線はパラレルに複数あり、それぞれの通信回線の通信状況などによって、副記憶装置システムがデータを受信する順序は、主ホストのライト要求順序と一致するとは限らない。しかし、データ送信時にシーケンス番号(通し番号)をデータに付与しておけば、副記憶装置システム側でデータを元の順序に並べなおすことができる。
また、特許文献1では、ホストからのライト要求によって正制御装置から副制御装置へ非同期型RCによりデータ送信を行う場合、データに時刻を付与して送信することで、副制御装置がホストからのライト要求の順序でRCデータを副制御装置において反映できる技術が提案されている。
そして、たとえば、シーケンス番号を付与したRCの場合、データの受信側では若いシーケンス番号から揃ったところまでのデータを記憶装置に正式に反映(以下「正式化」とも記載)させることで、送信側のデータ送信順序と整合をとることができる。
しかし、記憶用ハードウエアの数が増えれば増えるほど、そのハードウエアの故障の確率は高くなる。したがって、多くのボリュームペアに一通りのシーケンス番号を付与してRCを行うと、1つのボリュームでも故障すると正式化が行えなくなる、という問題が起きる。そのため、グループ化するボリュームペアの数はあまり多くないほうがよい。
また、副記憶装置システムのデータが主記憶装置システムのある時刻のデータであることを「整合性がある」と呼ぶこととする。たとえば、データベースのデータをボリュームに格納する場合、ログデータを格納するボリュームとテーブルデータを格納するボリュームが別々のボリュームに分かれる可能性がある。そして、複数のボリュームのデータがそれぞれ、主記憶装置システムにおける異なる時刻のデータであると、副記憶装置システムのデータを用いてもデータベースを正常に起動することができない場合が生じる。
たとえば、銀行口座の例で説明すると、まず、A口座に1000円、B口座に2000円が入っているとする。操作1で、A口座からB口座へ100円を移し、それをログデータとする。操作2で、A口座を900円に書き換え、それをテーブルデータ1とする。操作3で、B口座を1100円に書き換え、それをテーブルデータ2とする。そして、各データを主記憶装置システムから副記憶装置システムに送信する場合、ログデータ、テーブルデータ1、テーブルデータ2の順序で送れば、どの時点で通信が途切れても、整合性は保証される。
しかし、副記憶装置システムが、テーブルデータ1、ログデータ、テーブルデータ2の順序で受信するとなると、整合性が保証されるとは限らない。つまり、たとえば、副記憶装置システムがテーブルデータ1だけ受信した状態で通信が途切れると、A口座900円、B口座2000円で、かつログデータなしという、整合性がなく、データの内容に矛盾があり、かつ復旧不能という状況に陥ってしまう。したがって、複数のボリュームをまとめて整合性を保証することは重要なことであり、このボリュームのまとまりをコンシステンシグループと呼ぶこととする。
そして、ユーザの都合などによって、コンシステンシグループの構成内容を変更する必要が生じることがある。そして、従来は、コンシステンシグループを移動するボリュームのペアを一度解除し、コンシステンシグループを移動した後にそのボリュームのペアを改めて組み直していた。
特許第3414218号公報(段落0013〜0015、図1)
しかしながら、前記のようにボリュームのペアを一度解除してから組み直すと、その作業に手間がかかるだけでなく、送信側ボリュームのすべてのデータを受信側ボリュームにコピーし直す必要も生じ、さらに手間と時間がかかってしまっていた。そこで、本発明では、コンシステンシグループのボリュームのペアを解除することなく、容易にコンシステンシグループの構成内容を変更することを課題とする。
本発明のリモートコピーシステムおよびリモートコピー方法においては、コンシステンシグループの構成を変更させる場合には、受信側において、その変更後の所定の正式化動作を、その変更前の所定の正式化が終わった後に開始させるようにした。
本発明によれば、コンシステンシグループのボリュームのペアを解除することなく、コンシステンシグループの構成内容を容易に変更することが可能となる。
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。まず、図1〜図10を参照しながら構成について説明し、次に、図11〜図21を参照しながら動作について説明する。
<<<構成>>>
<<全体>>
<ハードウエア構成>
図1は、実施形態に係るリモートコピーシステムのハードウエア構成を示す全体図である。全体は、主サイト(第1サイト)100、副サイト(第2サイト)200、管理端末30から構成され、それぞれ、たとえば、東京データセンタ、大阪データセンタ、管理者端末に相当するものである。
本実施形態のリモートコピーシステムでは、主サイト100から副サイト200にリモートコピーを行う例を説明する。また、主サイト100に属するホストを主ホスト110、主サイト100に属する記憶装置システムを主記憶装置システム120ということにする。副サイト200についても同様である。
図1に示されるように、主サイト100は、主ホスト110、主記憶装置システム120を有し、副サイト200は、副ホスト210、副記憶装置システム220を有していて、それらに管理端末30が接続されている。なお、主サイト100、副サイト100が、それぞれ複数の主ホスト110、複数の副ホスト210を有していてもよい。
主ホスト110は、プロセッサ111、メインメモリ112、および、入出力部113を有する計算機であり、具体的には、ワークステーション、マイクロコンピュータ、メインフレームコンピュータなどである。副ホスト210についても、プロセッサ、メインメモリ、入出力部などを図示してはいないが、同様の構成である。
主記憶装置システム120は、主記憶制御装置130、一つ以上の主記憶装置121、および、保守端末122を有する。主記憶装置121は、磁気ディスク記憶装置や光ディスク記憶装置などの補助記憶装置である。また、保守端末122は備えていなくてもよい。主記憶制御装置130は、入出力部131、キャッシュメモリ132、入出力部133、プロセッサ134、および、制御メモリ135を有する。副記憶装置システム220についても、具体的図示は省略しているが、同様の構成である。
主ホスト110と主記憶装置システム120、副ホスト210と副記憶装置システム220は、それぞれ、LAN(Local Area Network)やSAN(Storage Area Network)といったネットワーク140、240で互いに接続される。具体的には、主サイト100側では、主ホスト110のプロセッサ111とメインメモリ112が、入出力部113とネットワーク140を介して主記憶装置システム120の入出力部131に接続されており、副サイト200側でも同様の構成となっている。
主記憶装置システム120と副記憶装置システム220はネットワーク150を介して接続される。ネットワーク150は、一般に、公衆回線などのグローバルネットワークである場合が多い。システムの安全性のため、つまり、両方が同時に障害にあわないように、距離を離したグローバルネットワークを使用することが多いが、各記憶装置システム120、220同士が同じ部屋の中、同じビルの中、近隣ビルの中にある場合などはローカルネットワークを使用してもよい。そして、このようなネットワークの形態が本発明を限定するものではない。
管理端末30は、プロセッサ(図示せず)や記憶装置(図示せず)を有する計算機である。管理端末30、主ホスト110、副ホスト210、主記憶装置システム120、および、副記憶装置システム220は、LANやWAN(Wide Area Network)などのネットワーク160を介して、相互に接続される。
<機能構成>
図2は、実施形態に係るリモートコピーシステムの機能構成を示す全体図である。図1を適宜参照しながら、図2を用いて機能構成について説明する。
主記憶制御装置130(図1)では、主記憶装置システム120と副記憶装置システム220の間でのデータ転送を制御するプログラムであるコピー管理プログラム123およびリモートコピープログラム124がプロセッサ134(図1)上で実行される。これらのプログラムは制御メモリ135(図1)に格納される。副記憶制御装置230(図1)のコピー管理プログラム223およびリモートコピープログラム224についても同様である。
コピー管理プログラム123は、主記憶装置システム120が実行するリモートコピー処理の管理を行い、コピー管理プログラム223も同様であり、詳細については後記する。また、リモートコピー処理中は、コピー管理プログラム123とコピー管理プログラム223の間で随時通信が行われ、必要な管理情報を交換する。
主記憶制御装置130(図1)は、コピー管理プログラム123、リモートコピープログラム124に関する処理の他にも、主ホスト110からの指示に基づいて、主記憶装置121(図1)への入出力処理を実行する。副記憶制御装置230(図1)についても同様である。
主記憶装置121(図1)には、一つ以上の論理記憶領域(ボリューム)がPVOL125として作成または関連付けられ、副記憶装置221(図1)においても同様にSVOL225が作成または関連付けられる。
主ホスト110では、ユーザが使用するアプリケーションプログラム114や、主記憶装置システム120に対する制御インタフェースとなる記憶装置制御プログラム115が、プロセッサ111(図1)で実行される。また、コピー管理プログラム123と記憶装置制御プログラム115は、相互に情報をやり取りする。副ホスト210においても同様である。
管理端末30では、管理プログラム31が実行される。管理端末30は、管理プログラム31を実行することにより、各ホスト110、210や各記憶装置システム120、220の管理を行う。管理プログラム31は管理端末30の記憶装置(図示せず)に格納される。
<<データ構造>>
本実施形態のリモートコピーシステムで使用されるデータ構造について、図1および図2を適宜参照しながら、図3〜図9を用いて説明する。
<ペアボリューム管理情報>
図3は、ペアボリューム管理情報を示す図である。ペアボリューム管理情報300は、リモートコピーペアを管理する情報で、リモートコピーのペアボリュームごとに持つ情報であり、主記憶装置システム120(図1)の制御メモリ135(図1)と、副記憶装置システム220(図1)の制御メモリ(図示せず)に格納される。
ペアボリューム管理情報300は、ペアを識別するペアID340、主記憶装置121(図1)内のリモートコピーデータの複製元である主データボリューム(PVOL)情報310、副記憶装置221(図1)内のリモートコピーデータの複製先である副データボリューム(SVOL)情報320、およびペアの状態を示すペア情報330が含まれる。
主データボリューム情報310には、主記憶装置システムID311とボリュームID312が含まれる。副データボリューム情報320には、副記憶装置システムID321とボリュームID322が含まれる。
主記憶装置システムID311と副記憶装置システムID321は、当該ボリュームが存在するそれぞれの各記憶装置システム120、220での識別子である。ボリュームID312、322は、それぞれの各記憶装置システム120、220(図1)の中での当該ボリュームの識別子である。これらの各IDにより、当該ボリュームが一意に決まることになる。
ペア情報330には、コピー種別331、ペア状態332、差分ビットマップ有効フラグ333、および差分ビットマップ334が含まれる。
コピー種別331は、3種類のリモートコピーの「同期」、「非ジャーナル型非同期」、「ジャーナル型非同期」のうち、いずれかを表わすものである。これらの詳細については後記する。
ペア状態332は、データボリュームが通常コピー中である「PAIR」、差分コピー中である「COPY」、ボリュームやパスの閉塞などの理由によりコピー処理が停止されサスペンド状態にある「SUSPEND」のうち、いずれかを表わすものである。
差分ビットマップ有効フラグ333について説明する前に、差分コピーについて説明する。差分コピーでは、まず、送信側および受信側のボリュームを、複数の領域に分割しておく。そして、送信側においてデータの更新があった場合は、当該領域を書き換えて、それらのデータを送信せずに蓄積しておき、また、このことを差分管理という。その後、所定のタイミングで、書き換えのあった領域のみのデータを送信するというものであり、また、そのことを差分コピーという。差分コピーは、同じ領域への書き換えが多い場合などのときは、通常のコピーよりも送信量を減らせるという長所を有する。なお、差分コピーは公知技術であり、詳細については説明を省略する。
差分ビットマップ有効フラグ333は、次に説明する差分ビットマップ334の値が有効であるかどうかを示すものである。ボリュームを分割した複数の領域ごとの書き換えの有無を表わす差分ビットのすべてがOFF(書き換えなし)のときには、差分ビットマップ有効フラグ333はOFFとなる。差分ビットが1つでもONのときは、差分ビットマップ有効フラグ333はONとなる。
差分ビットマップ334は、前記した差分コピーを使用した場合に、PVOL125(図2)とSVOL225(図2)のデータに差異がある領域、つまり、PVOL125(図2)において書き換えのあった領域を示すビットマップ情報である。SUSPEND中にPVOL125(図2)に更新があった場合、更新のあった領域を示す差分ビットをONにする。そして、SUSPEND後に、PVOL125(図2)の差分ビットマップ334とSVOL225(図2)の差分ビットマップのOR(論理和)をとったビットマップに基づいて、ビットがONの領域のみをコピー(差分コピー)することで、ペアを複製状態に戻すことができる。
なお、PVOL125(図2)の差分ビットマップ334とSVOL225(図2)の差分ビットマップの論理和をとったのは、SVOL225(図2)が主サイト100とは関係なく副サイト200内で書き換えが行われる場合などに必要な動作であって、必要ない場合は省略できる。差分コピーでは、コピーが完了した領域は差分ビットをOFFにし、全差分ビットがOFFになると差分コピーが完了したこととなる。また、ボリュームのペア生成時には差分ビットマップの全てをONにして差分コピーを行う(形成コピー)ことで、PVOL125(図2)の全領域をSVOL225(図2)にコピーすることができる。
次に、差分コピー中のPVOL125(図2)が、主ホスト110からのライト要求を受けた場合の処理を説明する。差分ビットがONの領域は、主ホスト110からライト要求を受けた場合、後ほど差分コピーにより領域内データがコピーされるため、すぐにはリモートコピーしない。差分ビットがOFFの領域に主ホスト110からライト要求を受けた場合、すぐにリモートコピーを行う。そして、すべての差分ビットがOFFになると差分コピーが終了し、差分ビットマップ有効フラグ333がOFFになり、通常のリモートコピーのみが動作する「PAIR」状態になる。
<ジャーナルボリューム管理情報>
図4は、ジャーナルボリューム管理情報を示す図である。ジャーナルボリューム管理情報400は、リモートコピーのジャーナルを格納するボリューム(ジャーナルボリューム)を管理する情報である。ジャーナルおよびジャーナルデータとは、主記憶装置システム120(図1)に格納されたデータの更新履歴であり、たとえば、リモートコピーデータにライト要求時刻などを付加したものである。ジャーナルボリューム管理情報400は、ジャーナルボリュームごとに持つ情報であり、主記憶装置システム120(図1)の制御メモリ135(図1)と副記憶装置システム220(図1)の制御メモリ(図示せず)に格納される。
ジャーナルボリューム管理情報400には、記憶装置システムID410、ボリュームID420、ジャーナル情報430が含まれる。記憶装置システムID410は、各記憶装置システム120、220(図1)を識別するものであり、ボリュームID420は各記憶装置システム120、220(図1)内でジャーナルボリュームを識別するものである。
ジャーナル情報430には、ジャーナルボリュームに格納されている各ジャーナルのシーケンス番号431とジャーナルメタ情報ポインタ432が含まれる。ジャーナルメタ情報ポインタ432は、ジャーナルメタ情報の所在を表わすポインタである。シーケンス番号431とジャーナルメタ情報についての詳細は後記する。
<コンシステンシグループ管理情報>
図5は、コンシステンシグループ管理情報を示す図である。コンシステンシグループ管理情報500は、コンシステンシグループを管理するための情報であり、主記憶装置システム120(図1)の制御メモリ135(図1)と副記憶装置システム220(図1)の制御メモリ(図示せず)に格納される。
コンシステンシグループ管理情報500には、コンシステンシグループID510、ペア状態520、最新シーケンス番号530、未転送シーケンス番号540、正式化済みシーケンス番号550、ペアボリューム情報560、主ジャーナルボリューム情報570および副ジャーナルボリューム情報580が含まれる。
コンシステンシグループ内の主ボリュームに対して主ホスト110からライト要求を受けたデータは、コンシステンシグループ内でのライト要求順序を保って、各主ボリュームのリモートコピーペアである副ボリュームにコピーされる。ライト順序を保つために各リモートコピーデータには、後記するシーケンス番号610が付与される。
副記憶装置システム220(図1)では、シーケンス番号610が揃ったところまでのリモートコピーデータをSVOL225に反映させることができる。若いシーケンス番号610が抜けているリモートコピーデータは反映させない。前記したように、この副記憶装置システム220(図1)で反映可能と判断されたリモートコピーデータを反映させる処理を、「正式化」と呼ぶ。
コンシステンシグループID510はコンシステンシグループを一意に決定する識別子である。ペア状態520は、コンシステンシグループ内の全ペアボリュームが複製状態にある「PAIR」、コンシステンシグループ内の一つ以上のペアボリュームが差分コピー中である「COPY」、コンシステンシグループ内の全ペアボリュームがサスペンド状態にある(コンシステンシグループ内での整合性がある状態)「SUSPEND」、コンシステンシグループ内の一つ以上のペアボリュームがサスペンド状態にある(コンシステンシグループ内で整合性がない状態)「SUSPEND−E」のうち、いずれかの状態を表わす。
最新シーケンス番号530は、主記憶装置システム120(図1)でコンシステンシグループのリモートコピーデータに付与されるシーケンス番号610のうち、もっとも新しく付与された番号である。
未転送シーケンス番号540は、主記憶装置システム120(図1)から副記憶装置システム220(図1)に転送していないリモートコピーデータのシーケンス番号610のうち、もっとも古いシーケンス番号610である。主記憶装置システム120は未転送のリモートコピーデータのうち古いシーケンス番号610をもつリモートコピーデータから順に転送する。
正式化済みシーケンス番号550は、副記憶装置システム220(図1)で正式化が済んだリモートコピーデータのシーケンス番号610のうち、もっとも新しいシーケンス番号610である。ペアボリューム情報560には、コンシステンシグループに含まれる各ペアのペアボリューム管理情報300が含まれる。
主ジャーナルボリューム情報570には、主記憶装置システムID571、コンシステンシグループに含まれる各ジャーナルボリュームのジャーナルボリューム管理情報400が含まれる。副ジャーナルボリューム情報580には、副記憶装置システムID581、コンシステンシグループに含まれる各ジャーナルボリュームのジャーナルボリューム管理情報400が含まれる。主記憶装置システムID571、副記憶装置システムID581は、ジャーナルボリュームを含む各記憶装置システム120、220(図1)の識別子である。
なお、リモートコピー種別が「同期」や「非ジャーナル型非同期」の場合は、ジャーナルボリュームを用いないため、主ジャーナルボリューム情報570、副ジャーナルボリューム情報580を持たなくてもよい。
<リモートコピーデータ>
図6は、リモートコピーデータ情報を示す図である。リモートコピーデータ600は、主記憶装置システム120(図1)から副記憶装置システム220(図1)に転送されるデータである。リモートコピーデータ600は、コンシステンシグループID510、シーケンス番号610、タイムスタンプ620、コピーデータ情報630、移行情報640を含む。
コンシステンシグループID510は、前記したようにコンシステンシグループを識別するものである。シーケンス番号610は、前記したように、コンシステンシグループ内でライト順序を保つために付与される通し番号である。
タイムスタンプ620は、主記憶装置システム120(図1)において、主ホスト110からデータのライト要求を受けた時刻を表す情報である。タイムスタンプ620は、副記憶装置システム220(図1)のデータが主記憶装置システム120(図1)のどの時刻のデータであるかを知るために利用される。
コピーデータ情報630は、複数のコピーデータ各々の格納データボリュームID631、データ格納アドレス632、データ長633、データ634を含む。格納データボリュームID631は、副記憶装置システム220(図2)におけるSVOL225(図2)を示す識別子である。データ格納アドレス632は、SVOL225(図2)におけるライトデータの書き込む場所を示す。データ長633は、ライトデータのサイズを示す。データ634は、PVOL125(図2)に書き込まれるデータのコピーで、SVOL225(図2)もPVOL125(図2)と同じようにライト更新される。
なお、コピーデータは一つであってもよいし、複数であってもよい。PVOL125(図2)への主ホスト110からの一つのライトごとにリモートコピーデータ600を作る場合、コピーデータは一つになる。ある時間間隔内(例えば10秒間隔など)に主ホスト110(図1)から主記憶装置システム120(図1)が受けたライト要求をまとめてリモートコピーデータ600を作る場合、コピーデータが複数になる。この場合、コピーデータは主ホスト110(図1)からのライトデータと同一でもよいし、主ホスト110(図1)からの更新があった領域を差分として保存し、差分の領域をコピーするような差分コピーデータとしてもよい。同一領域に複数の主ホスト110(図1)からのライト要求がある場合には差分とすると、コピーデータ量が削減できる。
移行情報640は、移行ID641、移行元フラグ642、移行先フラグ643を含む。移行情報640は、ペアボリュームをペアボリュームが含まれるコンシステンシグループから別のコンシステンシグループに移す処理を行う際に利用する。コンシステンシグループ移行処理の詳細は後記する。
<ジャーナルメタデータ>
図7は、ジャーナルメタデータを示す図である。ジャーナルメタデータ700は、データとジャーナルを関連付けるための管理情報であり、データボリューム情報710とジャーナルデータ情報720を含む。
データボリューム情報710は、データが更新されるデータボリュームを示すボリュームID711、データボリューム上のデータを格納する先頭アドレスを示すデータ格納アドレス712を含む。
ジャーナルデータ情報720は、ジャーナル取得の際に割り当てられたコンシステンシグループ内でのリモートコピーデータの通番であるシーケンス番号721、ジャーナルボリューム上のジャーナルデータを格納する先頭アドレスを示すジャーナルデータ格納アドレス722、ジャーナルデータのデータ長723を含む。なお、ジャーナルデータ情報720には、ほかに、ジャーナル取得時刻を入れてもよい。
<ジャーナルメタデータ、データボリューム、ジャーナルデータの対応>
図8は、ジャーナルメタデータ、データボリューム、ジャーナルデータの対応を示す図である。一般に、PVOL125(図2)、SVOL225(図2)およびジャーナルボリュームは各々予め定められた論理ブロック単位で管理される(例えば512KB)。論理ブロックの各々には、論理ブロックアドレスが付与されている。
主ジャーナルボリューム126は、ジャーナルメタデータ領域128、および、ジャーナルデータ領域127を有する。ジャーナルデータ領域127には、前記したジャーナルデータ811、すなわち、主ホスト110からのライト要求によってPVOL125に書き込まれたデータ812のコピーが格納される。ジャーナルメタデータ領域128には、前記したジャーナルメタデータ700が格納される。ジャーナルメタデータ700には、更新データのデータ格納アドレス712、および、ジャーナルデータ格納アドレス722が含まれる。
副ジャーナルボリューム226も、主ジャーナルボリューム126と同様に、ジャーナルメタデータ領域228、および、ジャーナルデータ領域227を有する。ジャーナルメタデータ領域228には、主ジャーナルボリューム126のジャーナルメタデータ領域128から転送されたジャーナルメタデータ700がアドレス変換されて格納される。ジャーナルデータ領域227には、主ジャーナルボリューム126のジャーナルデータ領域から転送されたコピーデータがジャーナルデータ821として格納される。
ジャーナルメタデータ700はPVOL125でおこなわれたデータ更新の情報を持ち、そのアドレス情報であるジャーナルデータ格納アドレス722(図7)は、対応するジャーナルデータ821が格納される副ジャーナルボリューム226のアドレスに書き換えられる。さらに、ジャーナルデータ821を、副ジャーナルボリューム226のジャーナルデータ領域227から、データ格納アドレス712(図7)に対応するSVOL225のアドレスへコピーすることによって、PVOL125での更新をSVOL225へ反映することができる。
なお、ジャーナルメタデータ700のデータ長は一定であるが、ジャーナルデータ長723(図7)は、主ホスト110からのライト要求で更新されるデータに依存するので一定ではない。また、ジャーナルボリューム定義時に、各記憶装置システム120、220(図1)は、設定される各ジャーナルボリューム126、226に対して、各ジャーナルメタデータ領域128、228および各ジャーナルデータ領域127、227の設定を行う。
<移行コマンド>
図9は、コンシステンシグループ移行コマンドの入力項目を示す図である。移行コマンド900は、移行元コンシステンシグループ910、移行先コンシステンシグループ920、移行ペアボリューム930を示す情報を含む。
移行元コンシステンシグループ910、移行先コンシステンシグループ920は、コンシステンシグループ管理情報500(図5)のコンシステンシグループID510(図5)の中から、該当するコンシステンシグループのIDが入る。移行ペアボリューム930は、移行の対象となるペアボリュームを示し、複数のペアボリュームが含まれてよい。移行ペアボリューム930は、ペアボリューム管理情報300(図3)のペアID340(図3)の中から、該当するものが入る。
<コンシステンシグループ移行概念>
図10は、コンシステンシグループの移行を表わした概念図である。各PVOL125A、125Bと、各SVOL225A、225Bは、リモートコピーのペアボリュームとなっている。ここでは、ペアボリューム125B−225Bがコンシステンシグループを移行する場合について説明する。
移行ペアボリューム125B−225Bを、移行元コンシステンシグループ1201から別のコンシステンシグループである移行先コンシステンシグループ1202に移行する。なお、図10では、移行ペアボリュームを一つしか書いていないが、複数の移行ペアボリュームをまとめて移行してもよい。また、同期リモートコピーのペアボリュームの場合は、主記憶装置システム120(図1)のPVOL125と副記憶装置システム220(図1)のSVOL225が同一のデータ内容であるとみなせ、必ずしもコンシステンシグループに属する必要がないため、移行元コンシステンシグループ1201がなくてもよい。
<<<動作>>>
以上で構成についての説明を終り、続いて、動作について説明する。図11と図12を用いてリモートコピーについて説明し、図13〜図21を用いてコンシステンシグループの変更について説明する。
<<リモートコピー処理>>
リモートコピー処理は、大きく、ジャーナル型非同期と、同期および非ジャーナル型非同期の2つのタイプに大別することができ、以下、それぞれについて説明する。
<ジャーナル型非同期リモートコピー処理>
図11は、ジャーナル型非同期リモートコピーの処理フローである。主記憶装置システム120および副主記憶装置システム220において、それぞれコピー管理プログラム123、223が実行され、リモートコピー処理が行われる。
まずは、概要を説明する。主記憶装置システム120は、リモートコピープログラム124を実行することによって、PVOL125に書き込まれるデータのコピーをジャーナルデータとして、主ジャーナルボリューム126に格納する。また、主記憶装置システム120は、ジャーナルデータの一部としてジャーナルメタデータ700(図7)も主ジャーナルボリューム126に格納する。これらの処理をジャーナル取得処理と呼ぶ。
一方、副記憶装置システム220は、リモートコピープログラム224を実行して、副ジャーナルボリューム226に格納されたジャーナルデータに基づき、PVOL125で更新されたデータをSVOL225に反映する。これらの処理をジャーナル復元処理と呼ぶ。ジャーナル復元処理では、若いシーケンス番号610(図6)が抜けているジャーナルデータは反映させない。
続いて、各動作を、順を追って説明する。主記憶装置システム120でPVOL125のジャーナル取得処理が開始されると、主記憶装置システム120は、主ホスト110からPVOL125への書き込み処理(S1001)に応じて、ジャーナルデータを作成し、作成したジャーナルデータを主ジャーナルボリューム126に格納する(S1002)。ここでリモートコピープログラム124は、主記憶装置システム120の制御メモリ135(図1)上に格納されているコンシステンシグループ管理情報500(図5)から、最新シーケンス番号530(図5)などの情報を取得し、ジャーナルデータの格納先を決定し、かつ、ジャーナルメタデータ700(図7)を作成する。
副記憶装置システム220は、コピー管理プログラム223を実行して、主記憶装置システム120からジャーナルデータ作成状況に関する情報(例えば、主ジャーナルボリューム126内のジャーナルデータの容量、ジャーナルデータの一番古い時刻など)を取得する(S1003)。
副記憶装置システム220は、コピー管理プログラム223を実行し、保守端末122などからGUI(Graphical User Interface)を介してなされたユーザからの指示の入力あるいは予め定められていたスケジュール(たとえば、主記憶装置システム120で一定量のジャーナルデータがジャーナルボリュームに格納されたとき、または、一定期間ごとなど)にしたがい、副記憶装置システム220のリモートコピープログラム224に対し、ジャーナルデータ転送要求を出す(S1004)。
ジャーナルデータ転送要求には、コピーすべきジャーナルデータ、そのジャーナルデータが格納されている主ジャーナルボリューム126、その主ジャーナルボリューム126を有する主記憶装置システム120を識別する情報、および、コピーしたジャーナルデータが格納される副ジャーナルボリューム226を指定する情報が含まれている。これらの情報はコピー管理プログラム123が制御メモリ135(図1)上のコンシステンシグループ管理情報500(図5)から取得した情報から作成される。
ジャーナルデータ転送要求を受けたリモートコピープログラム224は、リードコマンドを主記憶装置システム120に対して発行する(S1005)。このリードコマンドを受けた主記憶装置システム120は、リードコマンドで指定されたジャーナルデータをリモートコピーデータ600(図6)として副記憶装置システム220に送信する(S1006)。ジャーナルデータを受信した副記憶装置システム220は、ジャーナルデータ転送要求で指定された副ジャーナルボリューム226に、受信したジャーナルデータを格納する(ジャーナル転送処理)。
なお、ここで主記憶装置システム120のコピー管理プログラム123およびリモートコピープログラム124を実行して、主記憶装置システム120が副記憶装置システム220へライト要求を出すことによってジャーナル転送を実現してもよい。
その後、副記憶装置システム220のコピー管理プログラム223は、副記憶装置システム220のリモートコピープログラム224に対して、ジャーナル復元要求を発行する(S1007)。ジャーナル復元要求を受けたリモートコピープログラム224は、副ジャーナルボリューム226のジャーナルデータに基づき、SVOL225にデータの反映を行う(ジャーナル復元処理)(S1008)。
なお、各ジャーナルボリューム126、226は論理的な領域であるので、物理的な記憶装置121(図1)に格納する前のキャッシュメモリ132(図1)および副記憶装置システム220のキャッシュメモリ(図示せず)上のジャーナルデータを用いてジャーナル取得処理、ジャーナル転送処理、ジャーナル復元処理を行ってもよい。
<同期、非ジャーナル型非同期リモートコピーの処理>
図12は、同期リモートコピーおよび非ジャーナル型非同期リモートコピーの処理フローである。主記憶装置システム120および副記憶装置システム220において、それぞれコピー管理プログラム123、223が実行され、リモートコピー処理が行われる。
各動作を、順を追って説明する。主記憶装置システム120は、主ホスト110からPVOL125への書き込み処理(S1101)に応じて、リモートコピープログラム124を実行し、PVOL125に書き込まれるデータのコピーを、リモートコピーデータ600(図6)として副記憶装置システム220へ転送する(S1102、S1103)。なお、ここでは、複数の書き込みデータをまとめて転送してもよい。
副記憶装置システム220は、リモートコピープログラム224を実行して、リモートコピーデータ600(図6)のシーケンス番号610(図6)の若いほうから揃ったところまでをSVOL226へ反映、つまり正式化を行う(S1104)。
一方、主記憶装置システム120のコピー管理プログラム123と副記憶装置システム220のコピー管理プログラム223は、リモートコピーのコピー状況に関する情報を交換する(S1105)。具体的に交換される情報は、副記憶装置システム220で正式化が行われたリモートコピーデータ600(図6)の最新シーケンス番号などである。
<<コンシステンシグループの変更>>
次に、コンシステンシグループの変更について説明する。リモートコピー処理のタイプは、前記したように、ジャーナル型非同期、同期、非ジャーナル型非同期があるが、ここでは非ジャーナル型非同期リモートコピーを例にとって説明する。そして、以下で説明するコンシステンシグループの変更は、ジャーナル型非同期リモートコピーにおいても同様に適用することができ、また、同期リモートコピーが並存している場合でも同様に適用できる。
コンシステンシグループを変更する場合、ユーザは、主ホスト110(図1)、管理端末30(図1)あるいは保守端末122(図1)におけるGUI(図示せず)などを用いて、主記憶装置システム120(図1)に対して、コンシステンシグループの移行コマンド900(図9)を入力する。
以下の例では、主記憶装置システム120(図1)から副記憶装置システム220(図1)に複数のリモートコピーデータ600(図6)が継続的に送信されている最中に、コンシステンシグループを変更する場合について、適宜図1なども参照しながら説明する。なお、以下では、リモートコピーデータ600(図6)をRCデータと略記する。
<コンシステンシグループの移行例>
図13を参照しながら、特定のボリュームのペアがコンシステンシグループ間を移行する例について説明する。図13(a)は、主サイト100の主ホスト110による主記憶装置システム120へのライト要求順序を、RCデータのシーケンス番号610で時系列に表わした図である。
主サイト100の主記憶装置121内のボリュームA、B、C、D、Eは、それぞれ副サイト200の副記憶装置221内のボリュームA’、B’、C’、D’、E’とペアになっている(以下の他の例でも同様)。最初、コンシステンシグループaにはボリュームA、B、Cのペアが属し、コンシステンシグループbにはボリュームD、Eのペアが属している。そして、シーケンス番号610が、コンシステンシグループaにおいてはa1、a2、・・・、コンシステンシグループbにおいてはb1、b2、・・・、と付与されている。つまり、主サイト100側では、a1、b1、a2、a3、・・・の順序でライト要求が発生していることになる。
主サイト100におけるライト要求の途中、タイミング「l」において、ユーザから主ホスト110、管理端末30、又は保守端末122を介して主記憶装置システム120に発行されるコマンドに基づいて、ボリュームCのペアが、コンシステンシグループaからコンシステンシグループbに移行するとする。したがって、タイミング「l」以降は、ボリュームCからC’へ送信されるデータにはbのシーケンス番号610が付与されることになる。
そして、通信回線であるネットワーク150の通信状況などにより、副記憶装置システム220では、データを図13(b)の左から順番(b1、a2、a1、b2・・・)に受信したものとする。
次に、図14を参照しながら、図13のようにRCデータが送受信されたときの主記憶装置システム120および副記憶装置システム220における制御について説明する。
〔主記憶装置システム120側の制御〕
図14(a)は、主記憶装置システム120側の制御の流れを示したフローチャートである。主記憶装置システム120は、次々にRCデータを副記憶装置システム220側に送信する際に、a5のRCデータは、ボリュームCのペアの移行前コンシステンシグループaにけるコンシステンシグループ移行時点(タイミング「l」)の直前のRCデータであるため、移行元フラグ642をオンにする(S11)。
次に、b3のRCデータは、ボリュームCのペアの移行後コンシステンシグループbにおける移行タイミング「l」直後のRCデータであるため、移行先フラグ643をオンにする(S12)。そして、このS12の後は、ボリュームCのペアはコンシステンシグループbに属することになるので、ボリュームCのRCデータのシーケンス番号610はbで付与する(S13)。
つまり、主記憶装置システム120側から各RCデータが送信される場合、受信する副記憶装置システム220側でRCデータの正式化が正しく行われるように、コンシステンシグループ移行タイミング「l」の前後の特定のデータ(この場合ではa5、b3)にマークをつけておくのである。
〔副記憶装置システム220側の制御〕
次に、副記憶装置システム220側の制御について説明する。副記憶装置システム220は、図13(b)の順序(b1、a2、a1、b2・・・)でRCデータを受信し、受信したRCデータについて、それぞれのコンシステンシグループにおいてそれよりも若いシーケンス番号610のRCデータがすべて揃っていれば、副記憶装置221の該当するボリュームに記憶させる。たとえば、a4のRCデータを受信した際、a1、a2、a3がすべて揃っていれば、a4のRCデータを副記憶装置221に記憶することになる。そして、受信したRCデータのシーケンス番号610よりも若いシーケンス番号610のRCデータが揃っていなければ、その受信データはキャッシュメモリ(図示せず)などに一時保管される。これらが、副記憶装置システム220における通常の制御であるが、それ以外に、図14(b)のような処理を行う。
図14(b)は、副記憶装置システム220側の制御の流れを示したフローチャートである。まず、ボリュームCの移行後コンシステンシグループであるコンシステンシグループbにおいて、移行先フラグ643の付与されたRCデータであるb3の1つ前のRCデータであるb2までの正式化が完了したのか、つまりb1とb2が揃ったのか否かを判定する(S21)。そして、b2までの正式化が完了すれば、次のステップでコンシステンシグループbのb3以降の正式化を保留する(S22)。つまり、b3以降が揃っても、正式化を行わない。その後、コンシステンシグループaにおいて、移行元フラグ642の付与されたデータa5までの正式化が完了すれば(S23)、コンシステンシグループbのb3以降の正式化を開始する(S24)。
これによって、ボリュームC’において、a4よりもb4が先に反映されることがなく、問題なくボリュームCのペアのコンシステンシグループ移行を行うことができる。つまり、図14(a)(b)の処理を行わないと、a4よりもb4が先に反映されてしまうのである。また、移行元フラグ642や移行先フラグ643が付与されたRCデータの特定は、それらのRCデータを副記憶装置システム220が受信することによって行ってもよいし、また、それとは別に予め主記憶装置システム120から副記憶装置システム220にそのことを通知することなどにより対応してもよい。なお、ここでは、1つのボリュームの移行例を示したが、複数ボリュームでも同様に移行することができる。
<コンシステンシグループの分割例>
続いて、図15、図16を参照しながら、コンシステンシグループの分割例について説明する。なお、上記<コンシステンシグループの移行例>のときと共通する部分が多く、それらについては、一部省略しながら説明する。
図15(a)は、図13(a)と同様、主ホスト110によるライト要求が発せられたRCデータをシーケンス番号610で時系列に表わしたものである。そして、図15(a)において、タイミング「j」まではボリュームA、B、C、D、Eのペアはコンシステンシグループaに属している。そして、タイミング「j」から、ボリュームA、B、Cのペアはコンシステンシグループaのままであるが、一方、ボリュームD、Eのペアはコンシステンシグループbに属し、以降、シーケンス番号610がbで付与されている。そして、副記憶装置システム220では、RCデータを図13(b)の順序で受信したものとする。
次に、図16を参照しながら、図15のようにRCデータを送信したときの、主記憶装置システム120および副記憶装置システム220における制御について説明する。
〔主記憶装置システム120側の制御〕
図16(a)は、主記憶装置システム120側の制御の流れを示したフローチャートである。主記憶装置システム120は、次々にRCデータを副サイト200側に送信する際に、a5のRCデータは、コンシステンシグループ分割時点(タイミング「j」)の直前のRCデータであるため、移行元フラグ642をオンにする(S31)。
次に、b1のRCデータは、コンシステンシグループ分割後において新しいコンシステンシグループであるコンシステンシグループbの最初のRCデータであるため、移行先フラグ643をオンにする(S32)。そして、このS32の後は、ボリュームD、Eのペアはコンシステンシグループbに属することになるので、ボリュームD、EのRCデータのシーケンス番号310はbで付与する(S33)。
つまり、主記憶装置システム120側から各RCデータが送信される場合、受信する副記憶装置システム220側でRCデータの正式化が正しく行われるように、コンシステンシグループ分割タイミング「j」の前後の特定のデータ(この場合ではa5、b1)にマークをつけておくのである。
〔副記憶装置システム220側の制御〕
次に、副記憶装置システム220側の制御について説明する。副記憶装置システム220は、図15(b)の順序(a2、a3、a6、b1・・・)でRCデータを受信する。受信したRCデータについて、それぞれのコンシステンシグループにおいてそれよりも若いシーケンス番号のRCデータがすべて揃っていれば、副記憶装置221の該当するボリュームに記憶させる。そして、受信したRCデータのシーケンス番号よりも若いシーケンス番号のRCデータが揃っていなければ、その受信データはキャッシュメモリ(図示せず)などに一時保管される。これらが、副記憶装置システム220における通常の制御であるが、それ以外に、図16(b)のような処理を行う。
図16(b)は、副記憶装置システム220側の制御の流れを示したフローチャートである。まず、コンシステンシグループbのb1以降の正式化を保留する(S41)。つまり、b1以降が揃っても、副記憶装置221に反映させない。そして、コンシステンシグループaにおいてa5までの正式化が完了すれば(S42)、コンシステンシグループbのb1以降の正式化を開始する(S43)。
これによって、ボリュームD’において、a4よりもb1が先に反映されることがなく、問題なくコンシステンシグループの分割を行うことができる。つまり、図16(a)(b)の処理を行わないと、a4よりもb1が先に反映されてしまうのである。なお、ここでは、コンシステンシグループを2つに分割する例を示したが、3つ以上に分割する場合でも、複数のRCデータにおいて移行元フラグ642をオンにする、または、2段階以上に分けて分割する、などにより対応することができる。
<コンシステンシグループの統合例>
続いて、図17、図18を参照しながら、コンシステンシグループの統合例について説明する。なお、上記<コンシステンシグループの移行例>のときと共通する部分が多く、それらについては、一部省略しながら説明する。
図17は、図13と同様、主ホスト110によるライト要求が発せられたRCデータをシーケンス番号610で時系列に表わしたものである。図17(a)において、タイミング「j」まではボリュームA、B、Cのペアはコンシステンシグループaに属していて、ボリュームD、Eのペアはコンシステンシグループbに属している。そして、タイミング「j」からボリュームA、B、C、D、Eのペアすべてがコンシステンシグループaに統合され、シーケンス番号610がaで付与されることになる。そして、副記憶装置システム220では、RCデータを図17(b)の順序で受信したものとする。
次に、図18を参照しながら、図17のようにRCデータが送信されたときの主記憶装置システム120および副記憶装置システム220における制御について説明する。
〔主記憶装置システム120側の制御〕
図18(a)は、主記憶装置システム120側の制御の流れを示したフローチャートである。主記憶装置システム120は、次々にRCデータを副サイト200側に送信する際に、b2のRCデータは、統合により吸収されるコンシステンシグループであるコンシステンシグループbにおいてコンシステンシグループ統合時点(タイミング「j」)の直前のRCデータであるため、移行元フラグ642をオンにする(S51)。
次に、a4のRCデータは、コンシステンシグループ統合後において最初のRCデータであるため、移行先フラグ643をオンにする(S52)。そして、このS52の後は、ボリュームD、Eのペアはコンシステンシグループaに属することになるので、ボリュームD、EのRCデータのシーケンス番号310はaで付与する(S53)。
つまり、主記憶装置システム120側から各RCデータが送信される場合、受信する副記憶装置システム220側でRCデータの正式化が正しく行われるように、コンシステンシグループ統合タイミング「j」の前後の特定のデータ(この場合ではb2、a4)にマークをつけておくのである。
なお、コンシステンシグループ統合後のシーケンス番号は、それまでのシーケンス番号のいずれかを引き継がなくても、まったく別のものでもよい。
〔副記憶装置システム220側の制御〕
次に、副記憶装置システム220側の制御について説明する。副記憶装置システム220は、主記憶装置システム120側から図17(b)の順序(a2、a7、a1、a8・・・)でRCデータを受信する。副記憶装置システム220側は、受信したRCデータについて、そのコンシステンシグループにおいてそれよりも若いシーケンス番号のRCデータがすべて揃っていれば、副記憶装置221の該当するボリュームに記憶させる。そして、受信したRCデータのシーケンス番号よりも若いシーケンス番号のRCデータが揃っていなければ、その受信データはキャッシュメモリ(図示せず)などに一時保管される。これらが、副記憶装置システム220における通常の制御であるが、それ以外に、図18(b)のような処理を行う。
図18(b)は、副記憶装置システム220側の制御の流れを示したフローチャートである。統合後のコンシステンシグループであるコンシステンシグループaにおいて、移行先フラグ643の付与されたRCデータであるa4の1つ前のRCデータであるa3までの正式化が完了したのか否かを判定する(S61)。そして、a3までの正式化が完了すれば、次のステップでコンシステンシグループaのa4以降の正式化を保留する(S62)。そして、コンシステンシグループbにおいてb2までの正式化が完了すれば(S63)、コンシステンシグループaのa4以降の正式化を開始する(S64)。
これによって、ボリュームD’において、b1よりもa4が先に反映されることがなく、問題なくコンシステンシグループの統合を行うことができる。つまり、図18(a)(b)の処理を行わないと、b1よりもa4が先に反映されてしまうのである。
なお、ここでは、2つのコンシステンシグループを統合する例を示したが、3つ以上から統合する場合でも、複数のRCデータにおいて移行元フラグ642をオンにする、または、2段階以上に分けて統合する、などにより対応することができる。さらに、どのコンシステンシグループに属さないボリュームを統合する場合も、同様に実現することができる。
<コンシステンシグループの移行例2>
続いて、図13、図14、図19を参照しながら、コンシステンシグループの移行例2について説明する。前記<コンシステンシグループの移行例>とほぼ共通の構成、処理であり、相違点のみを説明する。
まず、送受信するRCデータについては<コンシステンシグループの移行例>と同様に図13の通りである。また、副記憶装置システム220側の処理は、図14(b)と同様である。前記<コンシステンシグループの移行例>のときとの相違点は、主記憶装置システム120が、図14のS11のようにa5のRCデータの移行元フラグ642をオンにする代わりに、図19のS91のようにb3のRCデータの移行元フラグ642のところにa5を入力する点だけである。
そうすることで、移行情報640を1つのRCデータ(b3)に与えるだけでよく、前記<コンシステンシグループの移行例>のときと比べて運用がさらに容易になる。これによって、ボリュームC’において、a4よりもb4が先に反映されることがなく、問題なくボリュームCのペアのコンシステンシグループ移行を行うことができる。
なお、ここでは、図6の移行情報640の移行元フラグ642の項目に移行タイミング直前のRCデータのシーケンス番号を入力する構成としたが、このように移行情報640の一部を変更するのではなく、当該RCデータのシーケンス番号を入力する項目をRCデータに新たに追加するようにしてもよい。また、RCデータは図6のままで、主記憶装置システム120の制御メモリ135や副記憶装置システム220の制御メモリ(図示せず)にその情報を記憶し、処理を行うようにしてもよい。さらに、この方法は、コンシステンシグループの分割、統合においても、同様に実施することができる。
<差分コピーを用いたコンシステンシグループの移行例>
続いて、図20、図21を参照しながら、差分コピーを用いたコンシステンシグループの移行例について説明する。
図20は、図13(a)と同様、主ホスト110によるライト要求が発せられたRCデータをシーケンス番号610で時系列に表わしたものである。なお、副記憶装置システム220側でのRCデータの受信順序は、図示および説明を省略する。この場合、タイミング「h」において、ボリュームCのペアがコンシステンシグループaからコンシステンシグループbに移行する。また、主記憶装置システム120と副記憶装置システム220の通常処理はこれまでの例と同様であり、一部省略する。
図21を参照しながら、図20のように主ホスト110からライト要求があったときの、主記憶装置システム120および副記憶装置システム220における制御について説明する。
〔主記憶装置システム120側の制御〕
主記憶装置システム120は、通常のRCデータ送信のほかに、図21(a)のフローチャートのような処理を行う。
図21(a)は、主記憶装置システム120側の制御の流れを示したフローチャートである。移行前コンシステンシグループaにおいて移行タイミング「h」直前のRCデータであるa5の移行元フラグ642をオンにし、以降のボリュームCのRCデータのシーケンス番号610はbで付与する(S111)。その後、a2までの正式化が完了したという通知を副記憶装置システム220から受信するまでは(S112)、ボリュームCへのデータ更新を差分管理する(S113)。そして、a2までの正式化が完了したという通知をタイミング「m」において副記憶装置システムから受信し(S112)、ボリュームCの差分リモートコピーを行う(S114)。
〔副記憶装置システム220側の制御〕
次に、副記憶装置システム220側の制御について説明する。副記憶装置システム220は、主記憶装置システム120側から受信したRCデータについて、そのコンシステンシグループにおいてそれよりも若いシーケンス番号のRCデータがすべて揃っていれば、副記憶装置221の該当するボリュームに記憶させる。そして、受信したRCデータのシーケンス番号よりも若いシーケンス番号のRCデータが揃っていなければ、その受信データはキャッシュメモリ(図示せず)などに一時保管される。これらが、副記憶装置システム220における通常の制御であるが、それ以外に、図21(b)のような処理を行う。
図21(b)は、副記憶装置システム220側の制御の流れを示したフローチャートである。まず、コンシステンシグループaにおいて、a2までの正式化が完了したのか否かを判定する(S121)。そして、a2までの正式化が完了すれば、そのことを主記憶装置システム120に通知する(S122)する。そして、その後は通常処理に戻り(S123)、主記憶装置システム120から送信されてくるRCデータを受信、処理、正式化する。
これによって、ボリュームC’において、a2よりもb3、b4が先に反映されることがなく、問題なくボリュームCのペアのコンシステンシグループ移行を行うことができる。また、差分管理、差分リモートコピーを行うことで、送信データ量を減らすことができる。
ここでは、コンシステンシグループの移行について説明したが、コンシステンシグループの分割、統合の場合でも同様に差分管理、差分リモートコピーを用い、同様の作用効果を得ることができる。
前記したように、本発明の実施形態に係るリモートコピーシステムによれば、リモートコピーデータに移行のタイミングを示すフラグを付与する、または、移行のタイミングのシーケンス番号を通知することで、リモートコピーのペアボリュームを別のコンシステンシグループに移すことが可能となる。これは、たとえば、リモートコピーシステムを利用するユーザの業務が変更され、コンシステンシグループの構成を変更する場合に有効である。また、大きなコンシステンシグループで運用していたものを細分化する場合や、逆に複数のコンシステンシグループを一つにまとめる場合にも有効である。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこれらに限定されるものではない。たとえば、主記憶装置システムから副記憶装置システムにコンシステンシグループの変更の直前直後のRCデータを通知するために、移行元フラグや移行先フラグをリモートコピーデータ内に含める形式でなくても、RCデータとは別に通知する形をとってもよい。
また、コンシステンシグループの移行、分割、統合を行う場合に、その動作の前あるいは後にいくつかのボリュームがどのコンシステンシグループにも属さないことも考えられるが、その場合でも、リモートコピーデータのコンシステンシグループIDに仮IDを付与するなどの簡単な操作によって解決することができる。その他、具体的な構成について、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
実施形態に係るリモートコピーシステムのハードウエア構成を示す全体図である。 実施形態に係るリモートコピーシステムの機能構成を示す全体図である。 ペアボリューム管理情報を示す図である。 ジャーナルボリューム管理情報を示す図である。 コンシステンシグループ管理情報を示す図である。 リモートコピーデータ情報を示す図である。 ジャーナルメタデータを示す図である。 ジャーナルメタデータ、データボリューム、ジャーナルデータの対応を示す図である。 コンシステンシグループ移行コマンドを示す図である。 コンシステンシグループの移行を表わした概念図である。 ジャーナル型非同期リモートコピーの処理フローである。 同期リモートコピーおよび非ジャーナル型非同期リモートコピーの処理フローである。 コンシステンシグループの移行例において、 (a)主ホストによる主記憶装置システムへのライト要求順序をシーケンス番号で時系列に表わした図である。 (b)副記憶装置システムがRCデータを受信する順序をシーケンス番号で時系列に表わした図である。 コンシステンシグループの移行例において、 (a)主記憶装置システム側の制御の流れを示したフローチャートである。 (b)副記憶装置システム側の制御の流れを示したフローチャートである。 コンシステンシグループの分割例において、 (a)主ホストによる主記憶装置システムへのライト要求順序をシーケンス番号で時系列に表わした図である。 (b)副記憶装置システムがRCデータを受信する順序をシーケンス番号で時系列に表わした図である。 コンシステンシグループの分割例において、 (a)は、主記憶装置システム側の制御の流れを示したフローチャートである。 (b)副記憶装置システム側の制御の流れを示したフローチャートである。 コンシステンシグループの統合例において、 (a)主ホストによる主記憶装置システムへのライト要求順序をシーケンス番号で時系列に表わした図である。 (b)副記憶装置システムがRCデータを受信する順序をシーケンス番号で時系列に表わした図である。 コンシステンシグループの統合例において、 (a)は、主記憶装置システム側の制御の流れを示したフローチャートである。 (b)副記憶装置システム側の制御の流れを示したフローチャートである。 主記憶装置システム側の制御の流れを示したフローチャートである。 差分コピーを用いたコンシステンシグループの移行例において、主ホストによる主記憶装置システムへのライト要求順序をシーケンス番号で時系列に表わした図である。 差分コピーを用いたコンシステンシグループの移行例において、 (a)主記憶装置システム側の制御の流れを示したフローチャートである。 (b)副記憶装置システム側の制御の流れを示したフローチャートである。
符号の説明
100 主サイト
110 主ホスト
120 主記憶装置システム
200 副サイト
210 副ホスト
220 副記憶装置システム
30 管理端末

Claims (12)

  1. 複数の第1サイト論理記憶領域を有し、前記第1サイト論理記憶領域へのライト要求のあったデータを送信する第1サイトと、複数の第2サイト論理記憶領域を有し、前記データを受信する第2サイトとを含んで構成され、
    前記ライト要求順序と前記第2サイトでの前記データの前記第2サイト論理記憶領域への反映順序との整合性をとるために、前記第1サイト論理記憶領域と前記第2サイト論理記憶領域のペアの任意数ごとにそれぞれ独立のシーケンス番号を使用して前記データの送受信を行うコンシステンシグループを複数形成し、前記第2サイトはそれぞれの前記コンシステンシグループ内において受信した前記データの前記シーケンス番号が揃っているところまでを前記第2サイト論理記憶領域に反映させるリモートコピーシステムであって、
    前記コンシステンシグループの構成変更を行う場合に、
    前記第2サイトは、前記構成変更後に前記第1サイトで前記ライト要求があって送信されたデータのうち所定コンシステンシグループに属するデータの前記第2サイト論理記憶領域への反映動作を、前記構成変更前に前記第1サイトで前記ライト要求があって送信された特定データの前記第2サイト論理記憶領域への反映が終わった後に開始する構成を備えることを特徴とするリモートコピーシステム。
  2. 前記構成変更が、前記ペアのうち特定ペアの第1コンシステンシグループから第2コンシステンシグループへの移動であって、
    前記所定コンシステンシグループが、前記第2コンシステンシグループであって、
    前記特定データが、前記第1コンシステンシグループにおいて前記構成変更前に前記第1サイトで前記ライト要求があって送信されたデータのうち最後のデータであることを特徴とする請求項1に記載のリモートコピーシステム。
  3. 前記構成変更が、前記コンシステンシグループの分割であって、
    前記所定コンシステンシグループが、前記分割後に前記分割前の前記コンシステンシグループの前記シーケンス番号とは異なる前記シーケンス番号を使用している前記コンシステンシグループのいずれかであって、
    前記特定データが、前記分割前の前記コンシステンシグループにおいて前記分割前に前記第1サイトで前記ライト要求があって送信されたデータのうち最後のデータであることを特徴とする請求項1に記載のリモートコピーシステム。
  4. 前記構成変更が、複数の前記コンシステンシグループの統合であって、
    前記所定コンシステンシグループが、前記統合後のコンシステンシグループであって、
    前記特定データが、前記統合前の前記コンシステンシグループのうち前記統合後の前記コンシステンシグループの前記シーケンス番号とは異なる前記シーケンス番号を使用している前記コンシステンシグループのいずれかにおいて前記統合前に前記第1サイトで前記ライト要求があって送信されたデータのうち最後のデータであることを特徴とする請求項1に記載のリモートコピーシステム。
  5. 複数の第1サイト論理記憶領域を有し、前記第1サイト論理記憶領域へのライト要求のあったデータを送信する第1サイトと、複数の第2サイト論理記憶領域を有し、前記データを受信する第2サイトとを含んで構成され、
    前記ライト要求順序と前記第2サイトでの前記データの前記第2サイト論理記憶領域への反映順序との整合性をとるために、前記第1サイト論理記憶領域と前記第2サイト論理記憶領域のペアの任意数ごとにそれぞれ独立のシーケンス番号を使用して前記データの送受信を行うコンシステンシグループを複数形成し、前記第2サイトはそれぞれの前記コンシステンシグループ内において受信した前記データの前記シーケンス番号が揃っているところまでを前記第2サイト論理記憶領域に反映させるリモートコピーシステムであって、
    特定ペアが属する前記コンシステンシグループを変更する場合に、
    前記第1サイトは、前記変更後は前記特定ペアに関する前記ライト要求があったときには前記ライト要求のあったデータに前記変更後の前記コンシステンシグループの前記シーケンス番号を付与して送信を保留し、前記特定ペアの前記変更前の前記コンシステンシグループにおいて前記変更のタイミングまでに前記第1サイトで前記ライト要求があって送信されたデータに関する前記第2サイト論理記憶領域への反映が終わった旨の通知を前記第2サイトから受けた後に、保留していた前記データの送信を開始する構成を備えることを特徴とするリモートコピーシステム。
  6. 前記第1サイトは、前記変更後にデータ送信を保留している間は、前記特定ペアの前記第1サイト論理記憶領域を複数に分割した差分管理領域単位で前記ライト要求によるデータの更新を行い、前記データの送信を開始した後に、前記差分管理領域のうち前記更新のあった領域のデータを送信する構成を備えることを特徴とする請求項5に記載のリモートコピーシステム。
  7. 複数の第1サイト論理記憶領域を有し、前記第1サイト論理記憶領域へのライト要求のあったデータを送信する第1サイトと、複数の第2サイト論理記憶領域を有し、前記データを受信する第2サイトとを含んで構成され、
    前記ライト要求順序と前記第2サイトでの前記データの前記第2サイト論理記憶領域への反映順序との整合性をとるために、前記第1サイト論理記憶領域と前記第2サイト論理記憶領域のペアの任意数ごとにそれぞれ独立のシーケンス番号を使用して前記データの送受信を行うコンシステンシグループを複数形成し、前記第2サイトはそれぞれの前記コンシステンシグループ内において受信した前記データの前記シーケンス番号が揃っているところまでを前記第2サイト論理記憶領域に反映させるリモートコピーシステムにおけるリモートコピー方法であって、
    前記コンシステンシグループの構成変更を行う場合に、
    前記第2サイトは、前記構成変更後に前記第1サイトで前記ライト要求があって送信されたデータのうち所定コンシステンシグループに属するデータの前記第2サイト論理記憶領域への反映動作を、前記構成変更前に前記第1サイトで前記ライト要求があって送信された特定データの前記第2サイト論理記憶領域への反映が終わった後に開始することを特徴とするリモートコピー方法。
  8. 前記構成変更が、前記ペアのうち特定ペアの第1コンシステンシグループから第2コンシステンシグループへの移動であって、
    前記所定コンシステンシグループが、前記第2コンシステンシグループであって、
    前記特定データが、前記第1コンシステンシグループにおいて前記構成変更前に前記第1サイトで前記ライト要求があって送信されたデータのうち最後のデータであることを特徴とする請求項7に記載のリモートコピー方法。
  9. 前記構成変更が、前記コンシステンシグループの分割であって、
    前記所定コンシステンシグループが、前記分割後に前記分割前の前記コンシステンシグループの前記シーケンス番号とは異なる前記シーケンス番号を使用している前記コンシステンシグループのいずれかであって、
    前記特定データが、前記分割前の前記コンシステンシグループにおいて前記分割前に前記第1サイトで前記ライト要求があって送信されたデータのうち最後のデータであることを特徴とする請求項7に記載のリモートコピー方法。
  10. 前記構成変更が、複数の前記コンシステンシグループの統合であって、
    前記所定コンシステンシグループが、前記統合後のコンシステンシグループであって、
    前記特定データが、前記統合前の前記コンシステンシグループのうち前記統合後の前記コンシステンシグループの前記シーケンス番号とは異なる前記シーケンス番号を使用している前記コンシステンシグループのいずれかにおいて前記統合前に前記第1サイトで前記ライト要求があって送信されたデータのうち最後のデータであることを特徴とする請求項7記載のリモートコピー方法。
  11. 複数の第1サイト論理記憶領域を有し、前記第1サイト論理記憶領域へのライト要求のあったデータを送信する第1サイトと、複数の第2サイト論理記憶領域を有し、前記データを受信する第2サイトとを含んで構成され、
    前記ライト要求順序と前記第2サイトでの前記データの前記第2サイト論理記憶領域への反映順序との整合性をとるために、前記第1サイト論理記憶領域と前記第2サイト論理記憶領域のペアの任意数ごとにそれぞれ独立のシーケンス番号を使用して前記データの送受信を行うコンシステンシグループを複数形成し、前記第2サイトはそれぞれの前記コンシステンシグループ内において受信した前記データの前記シーケンス番号が揃っているところまでを前記第2サイト論理記憶領域に反映させるリモートコピーシステムにおけるリモートコピー方法であって、
    特定ペアが属する前記コンシステンシグループを変更する場合に、
    前記第1サイトは、前記変更後は前記特定ペアに関する前記ライト要求があったときには前記ライト要求のあったデータに前記変更後の前記コンシステンシグループの前記シーケンス番号を付与して送信を保留し、前記特定ペアの前記変更前の前記コンシステンシグループにおいて前記変更のタイミングまでに前記第1サイトで前記ライト要求があって送信されたデータに関する前記第2サイト論理記憶領域への反映が終わった旨の通知を前記第2サイトから受けた後に、保留していた前記データの送信を開始することを特徴とするリモートコピー方法。
  12. 前記第1サイトは、前記変更後にデータ送信を保留している間は、前記特定ペアの前記第1サイト論理記憶領域を複数に分割した差分管理領域単位で前記ライト要求によるデータの更新を行い、前記データの送信を開始した後に、前記差分管理領域のうち前記更新のあった領域のデータを送信することを特徴とする請求項11に記載のリモートコピー方法。
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