JP2006098697A - 光導波路及びその製造方法 - Google Patents

光導波路及びその製造方法

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Abstract

【課題】 生産性が高く、低損失なスポットサイズ変換部を備えた光導波路及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】 本光導波路は、下部クラッド並びに導波部及びスポットサイズ変換部から成るコアを有し、変換部の断面幅が高さ方向に徐々に小さくなる部分を有し、変換部の底面幅及び高さが先端に向かって次第に変化し、先端が光の進行方向と交差する面により断ち切られた形状であることを特徴とする。また、本光導波路の製造方法は、高さが一定で、底面幅が徐々に変化し、光の進行方向と交差する面により先端が断ち切られた形状で、断面がほぼ矩形のコアを形成する第1の工程及びコアをエッチングすることにより、断面幅が高さ方向に徐々に小さくなり、コアの底面幅の変化に対応して高さが変化する形状のコアを形成する第2の工程を含むことを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は光導波路及びその製造方法に関し、特にスポットサイズ変換部を備えた光導波路及びその製造方法に関する。
光導波路を横断する溝を形成して、その溝に光アイソレータや光フィルタなどの光機能素子を埋め込んだ埋込型光部品がある。
埋込型光部品では、光導波路を伝搬して溝部に到達した光が溝部で回折し、光の損失を生じる。溝の一方の光導波路端部から溝内へ出射した光が回折し、溝の他方の光導波路端部へ結合する際に、結合効率が低下するためである。
損失を減らすために、光導波路を伝搬する光のスポットサイズを拡大したものがある。スポットサイズを拡大することにより回折を低減し、溝部での光の損失を低くできる。
スポットサイズを拡大したものとして、ガラス導波路に設けた溝部の両側のガラス導波路端部を加熱してコアに添加されているGeOをクラッドに拡散したものがある(特許文献1)。GeOをクラッドに拡散することによりコアを拡大し、スポットサイズを大きくできる。GeOをクラッドに拡散するためには、光導波路に光機能素子を埋め込むための溝を形成後、溝部の両側のガラス導波路端部をCOレーザービーム照射により加熱する。
スポットサイズを拡大した別のものとして、コアにステップ状の段差を設け、その段差をテーパー状に埋め込み、コア先端の幅及び厚さの双方をコアの先端に向かってテーパー状に縮小したものがある(特許文献2)。
また、コアの幅もしくは厚さを光の進行方向において徐々に変化させたものがある(特許文献3)
特開平6−258535公報 特開平2002−156539公報 特開平7−63935公報
特許文献1のような、ガラス導波路を加熱してコアに添加されているGeOをクラッドに拡散する場合には、レーザーにより一個所ずつ加熱する必要がある。したがって、生産性に問題があった。
特許文献2のような、コアにステップ状の段差を設け、その段差をテーパー状に埋め込む場合には、コア層に段差を持たせるためにコア層の内部にストッパー膜を埋め込み、段差を作製した後に、この段差が滑らかに埋まるように膜を成膜して、熱処理する必要がある。したがって、工程数が多くなり、生産性に問題があった。
特許文献3のような、コアの幅もしくは厚さを光の進行方向において徐々に変化させる場合には、コアの厚さを変化させるときは複雑な工程が必要であった。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、生産性が高く、低損失なスポットサイズ変換部を備えた光導波路及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明による光導波路は、下部クラッド並びに導波部及びスポットサイズ変換部から成るコアを有する光導波路であって、該変換部の断面幅は、該下部クラッドから該コアに向かう高さ方向に徐々に小さくなる部分を有し、該変換部の該底面幅及び該変換部の高さが該変換部の先端に向かって次第に変化し、該変換部の先端が該コア中を伝搬する光の進行方向と交差する面により断ち切られた形状であることを特徴とする。
ここで、コアを光の進行方向に直交する面で切断したコア断面において、基板と平行な方向のコアの幅を「断面幅」といい、図2(c)において、「u」で表示されており、同じく該コア断面において、下部クラッド層からコアの方向への長さを「高さ」といい、第2図において、「h」で表示されている。また、該コア断面の下部クラッド層と接触している部分のコアの幅を「底面幅」といい、図2において、「w」で表示されている。
本発明による光導波路は、スポットサイズ変換部の底面幅の変化に対応して当該スポットサイズ変換部の高さが変化していることが好ましい。
また、本発明による光導波路は、スポットサイズ変換部の先端に向かって、当該スポットサイズ変換部の底面幅及び高さが徐々に小さくなることが好ましい。
また、本発明による光導波路は、スポットサイズ変換部の光の進行方向に直交する断面が三角形状、台形状、五角形状又は六角形状であることが好ましい。
また、本発明による光導波路の製造方法は、高さが一定で、底面幅が先端に向かって徐々に変化し、コア中を伝搬する光の進行方向と交差する面により当該先端が断ち切られた形状で、当該光の進行方向に直交する断面がほぼ矩形のコアを形成する第1の工程及び当該コアをエッチングすることにより、断面幅が高さ方向に向かって徐々に小さくなる形状、かつ当該コアの底面幅の変化に対応して高さが徐々に変化する形状のコアを形成する第2の工程を含むことを特徴とする。
本発明による光導波路の製造方法においては、前記第1の工程は、下部クラッド上にコア膜を成膜する工程、前記断面幅が徐々に変化し、先端が前記光の進行方向と交差する面により断ち切られた形状のマスクを前記コア膜上に形成するマスク工程並びに、フォトリソグラフィ及びエッチングにより前記コア膜からコアを形成するコア形成工程を含み、前記第2の工程により、当該コア形成工程により形成された前記底面幅の変化に対応して、前記高さが徐々に変化する形状のコアを形成することが好ましい。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施形態の光導波路100の構成の概略を示す斜視図である。
図1に示すように、第1の実施形態の光導波路100は、基板101と、下部クラッド102と、コア103と、上部クラッド106とを含み構成されている。基板101は石英ガラスからなる。下部クラッド102は石英ガラスからなり、基板101上に形成されている。コア103はGe(ゲルマニウム)を添加した石英系ガラスからなり、下部クラッド102上に形成されている。上部クラッド106はB(ホウ素),P(リン)を添加した石英系ガラスからなり、下部クラッド102上に形成され、コア103の周囲を取り囲むように設けられている。図1では、理解を容易にするため、上部クラッド106を下部クラッド102及びコア103から浮かして図示しているが、実際には、図3(j)に示すように、上部クラッドは下部クラッド及びコアに密着している。コア103は下部クラッド102、上部クラッド106と比べ、わずかに大きな屈折率を有している。コア103は、導波部103aとスポットサイズ変換部103bとを有している。ここで、コア103の形状がコア中を伝搬する光の進行方向に沿ってほぼ一定である部分を導波部103aという。また、光のスポットサイズを変換するために、コアの形状が光の進行方向に沿って徐々に変化している部分をスポットサイズ変換部103bという。スポットサイズ変換部103bは、導波部103aと反対側に先端103cを有している。
図2(a)〜(e)は、光導波路100を構成するコア103の形状を示している。図2(a)はコア103の上面図である。図2(b)は図2(a)におけるA−A’断面図である。図2(c)は図2(a)におけるB−B’断面図である。図2(d)は図2(a)におけるC−C’断面図である。図2(e)は先端103cの正面図である。
図2(a)に示すように、導波部103aの底面幅wは、光の進行方向に沿って、ほぼ一定である。スポットサイズ変換部の先端103cは、エッチングにより形成された導波部103aの側面部と基板がなす角度とほぼ同じ角度で光の進行方向と交差する面により断ち切られた形状である。すなわち、先端103cの底面幅wは0でない有限の値を持ち、導波部103aの底面幅wよりも小さい。スポットサイズ変換部103bは光の進行方向に長さlを有する。スポットサイズ変換部103bの底面幅wは、導波部103aから先端103cに向けて、幅wからwへと徐々に小さくなる。
図2(b)に示すように、導波部103aの高さhは、光の進行方向に沿って、ほぼ一定である。スポットサイズ変換部の先端103cの高さhは0でない有限の値を持ち、導波部103aの高さhよりも小さい。スポットサイズ変換部103bの高さhは、導波部103aから先端103cに向けて、高さhからhへと徐々に小さくなる。先端103cは、導波部103aの側面部(コアと上部クラッドとが接触する面)と基板がなす角度とほぼ同じ角度で光の進行方向と交差する面により断ち切られた形状を有する。
図2(c)〜(e)に示すように、光の進行方向と直交方向におけるコア103の断面において、コア103の断面幅uは、高さ方向に基板101から離れるにしたがって小さくなり、下部クラッド102と接している辺を底辺とする三角形状をなしている。
図示する際の便宜上、コア103の断面を三角形状とするが、実際には、コア103の断面幅uは、高さ方向に基板101から離れるにしたがって徐々に小さくなる部分を有していればよい。つまり、その頂点は丸みを帯びた形状となっていてもよく、その斜辺は曲線状となっていてもよい。以下、これを踏まえた上で、コア103の断面形状を三角形状と称することにする。また、頂点が線状になった台形状や、断面幅が高さ方向に一定の部分を有する5角形状や6角形状などであってもよい。また、断面幅が底面幅を最大値として、広義の意味で単調に減少した(一定の部分を含んでも良い)形状のコアであれば作製が容易であるが、底面幅を最大値としなくてもよい。
(製法)
次に、このような光導波路100の製造方法について図3〜図5を参照しながら説明する。図3は、本発明の実施形態において、光導波路の製造手順を示している。まず、図3(a)に示すように石英ガラスからなる基板201上にプラズマ化学気相堆積法(プラズマCVD法)より石英ガラスからなる下部クラッド202を成膜する。
次に、図3(b)に示すように、下部クラッド202上に、Geを添加した石英系ガラスからなるコア層203をプラズマCVD法により成膜する。コアに光を適切に閉じ込められるように、コア層203の屈折率を下部クラッド202の屈折率よりもわずかに大きくする。ここで、添加するドーパンドは、コア層203の屈折率が下部クラッド202よりわずかに高くなり、適切に光を閉じこめられるように、クラッドにドープしてもよく、Ge以外にP,B又はF(フッ素)などであってもよい。
次に、図3(c)に示すように、コア層203上にマスクとなる金属層204をスパッタリング法で成膜する。この金属層204は、例えばWSi(xは1以上の整数であり、例えばWSiやWSiである。)であるが、その他、チタンやクロムなどでもよい。
次に、図3(d)に示すように、フォトリソグラフィ技術によってレジストパターン205を形成する。図3(k)は図3(d)のレジストパターン205と金属層204の斜視図である。レジストパターン205は、コア中を伝搬する光の進行方向に沿って、幅が一定である部分と、先端に向けて徐々に小さくなる部分とを有する。幅が一定である部分は導波部103aに対応し、幅が小さくなる部分はスポットサイズ変換部103bに対応する。
次に、図3(e)に示すように、レジストパターン205をマスクとして反応性イオンエッチングによって金属層204をエッチングし、金属マスク206を形成する。金属マスク206は、レジストパターン205と同様の形状を有する。
次に、図3(f)に示すように、金属マスク206をマスクとしてコア層203をエッチングし、断面が矩形上のコア207を形成する。そして、図3(g)に示すように、金属マスク206をドライエッチング法により除去し、コア207の上面を露出させる。
次に、Arのプラズマでコア207をスパッタエッチングすると、図3(h)に示すように、断面が矩形状であったコア207上部の角が上面や側面に比べて、より多くエッチングされ、断面形状は、ほぼ六角形状となる。さらにエッチングを進めると、図3(i)に示すように、コア207の断面は、ほぼ三角形状となる。
そして、図3(j)に示すように、下部クラッド202及びコア207上に、コア207を覆うようにB,Pを添加した石英系ガラスからなる上部クラッド208をプラズマCVD法により成膜し、光導波路を作製する。コアに光を適切に閉じ込められるように、上部クラッド208の屈折率はコア207の屈折率よりもわずかに小さくする。
図3(g)におけるコア207の形状を、図4を参照しながら説明する。図4(a)〜(d)は、図3(g)におけるコア207の形状を示している。図4(a)はコア207の上面図である。図4(b)は図4(a)におけるA−A’断面図である。図4(c)は図4(a)におけるB−B’断面図である。図4(d)は先端207cの正面図である。
図4(a)に示すように、導波部207aの底面幅wは、コア中を伝搬する光の進行方向に沿って、ほぼ一定である。スポットサイズ変換部207bの底面幅wは、先端207cに向けて底面幅wから底面幅wへと小さくなっている。図4(b)に示すように、導波部207aとスポットサイズ変換部207bの高さhは、光の進行方向に沿って、ほぼ一定である。図4(c)に示すように、導波部207aの断面は底面幅wで高さhの矩形状の形状をなしている。図4(d)に示すように、先端207cは底面幅wで高さhの矩形状をなしている。
図3(i)に示すコア207の高さは、底面幅に応じて自己整合的に変化する。この現象について、さらに図5を参照しつつ説明する。図5は、図3(g)〜(i)のコア形状の変化を示す図である。図5(a)は、Arのプラズマでコア207をスパッタエッチングする前の、導波部207aの断面及びスポットサイズ変換部の先端207cの正面形状を示した図である(図3(g)に対応)。
コア207をスパッタエッチングをすると、コア207上部の角が上面や側面に比べてより多く削られ、図5(b)に示すようにほぼ六角形状となっていく(図3(h)に対応)。
エッチングを進めると、図5(c)に示すように、導波部207a及び先端207cの形状は、ほぼ三角形状となる(図3(i)に対応)。このとき、導波部207aの底面幅w、高さhはそれぞれ、エッチング前の底面幅w、高さhとほぼ同じか小さくなる。また、先端207cの底面幅w、高さhはそれぞれ、エッチング前の底面幅w、高さhとほぼ同じか小さくなる。先端207cの底面幅wが導波部207aの底面幅wより小さいため、先端207c付近のコアは導波部207a付近のコアと比べて高さ方向によくエッチングされ、先端207cの高さhは導波部207aの高さhよりも小さくなる。導波部207aと先端207cの間のスポットサイズ変換部207bにおいては、コアの底面幅の変化に対応してコアの高さが変化する。コア207の断面形状はほぼ相似形を保ちながら、導波部207aから先端207cに向かって徐々にコアの幅及び高さが小さくなっている。このとき、スポットサイズ変換部の先端においても角が多く削られるので、先端207cは、導波部207aの側面部と基板がなす角度とほぼ同じ角度で光の進行方向と交差する面により断ち切られた形状を有する。
エッチング条件によって、図3(l)や図3(m)に示したように、断面形状を台形や5角形にすることもできる。また、このように自己整合的に形状を制御できることを利用して、断面形状を略正三角形や略二等辺三角形などにすることもできる。
このようにArによるスパッタエッチングを行うと、図2に示す第1の実施形態のコア形状が得られる。
(第2の実施の形態)
図6は、本発明の第2の実施形態の光導波路300の構成の概略を示す斜視図である。
図6に示すように、第2の実施形態の光導波路300は、基板301と、下部クラッド302と、コア303と、上部クラッド306と、溝307を含み構成されている。共通の光軸を有する同形状の二つのコアが対向し、二つのコアの中央に溝307を有している点以外の構成及び製法は、第1の実施形態と同様である。溝307は、二つの光導波路を作製した後、ダイサーで加工した。このような光導波路300は、溝307に光学素子を埋め込んで、光デバイスとして機能させることができる。
(作用)
以上のようなコア形状を備えた本実施形態の光導波路によれば、次のような好適な作用が奏されることとなる。
第1に、コアのスポットサイズ変換部が底面幅及び高さ方向の双方向において先細り状となるよう形成されているため、適切にスポットサイズを拡大し、回折による光の広がり角度を小さくすることができる。断面幅が高さ方向に徐々に小さくなったスポットサイズ変換部をエッチングにより作製するので、作製も容易である。
図7はこの作用の概略を示している。同図には、下部クラッド402上に形成されたスポットサイズ変換部403bを有する本実施形態の光導波路400とともに、このようなスポットサイズ変換部403bを有しない従来の光導波路のコア500(図中の破線部500)が重ねて示されている。
本実施形態の光導波路400のコア403から出射された光は、同図中の点線410で示されているように回折し広がる。一方、従来の光導波路のコア500の先端から出射された光は、同図中の点線510で示されているように回折し広がる。本実施形態の光導波路400によれば、従来の光導波路よりも光の広がり角度が小さくなるため、埋込型光部品における損失や光ファイバやとの結合部分における損失が低減される。また、結合部分における位置合わせ精度も緩和される。
第2に、コアの側面部とコアの底面部(コアと下部クラッドとが接する面)とのなす角が直角よりも十分に小さな角度となるように形成されているので、コアに十分な密着性をもって外部クラッドを設けることができる。よって、コア中を伝搬する光を確実にコア内に閉じこめることができ、損失の低減を図ることができる。
第3に、コアの先端が光の進行方向と交差する面により断ち切られた形状であるため、製造時にエッチング条件がずれても、先端の位置をほぼ一定にすることができる。この点について図8及び図9を参照して、より詳しく説明する。
図8の実線は、先端が光の進行方向と交差する面により断ち切られていない形状を有する一例であるコア601及び602の、光の進行方向に沿った断面図を示したものである。図8(a)は上面図であり、図8(b)は図8(a)におけるA−A’断面図である。コア601は、コア207と同様に、図3に示した製法で作製される。図3(i)に示すようにコアをエッチングする際にエッチングが過剰であると、図8の破線に示したコア602が得られる。コア602の先端は、光の進行方向と交差する面により断ち切られていない形状を有するため、エッチングが過剰だと、コア601の先端と比較して光の進行方向にずれてしまう。特に、スポットサイズ変換部の長さが導波部の高さに比べて十分長いと、わずかな高さのずれにより、コア601の先端の位置が大きくずれてしまう。光を低損失で結合するためには、コアの先端の位置を精密に管理する必要があり、コアの先端の位置がずれると結合損失が大きくなってしまう。
一方、図9の実線は、先端が光の進行方向と交差する面により断ち切られた形状を有する一例であるコア701及び702の、光の進行方向に沿った断面図を示したものである。図9(a)は上面図であり、図9(b)は図9(a)におけるA−A’断面図である。コア701は、コア207と同様に、図3に示した製法で作製される。図3(i)に示すようにコアをエッチングする際にエッチングが過剰であると、図9の破線に示したコア702が得られる。コア702の先端は、エッチングにより形成された導波部103aの側面部と基板がなす角度とほぼ同じ角度で光の進行方向と交差する面により断ち切られた形状を有するため、エッチングが過剰でも、コア702の先端の位置は大きくずれない。
図1に示す光導波路100に光ファイバを光軸合わせして結合する際には、光ファイバ端面とコアの先端103cの距離を合わせることが低損失化のために重要である。本発明による光導波路によれば、製造条件がばらついても先端103cの位置が安定しているため、結合損失を低くすることができる。
図6に示す光導波路300においては、コアの先端の位置が変動して、二つのコア間の距離Lや、溝307と先端の距離が変動すると、損失も変動する。本発明による光導波路によれば、製造条件がばらついても先端の位置が安定しているため、結合損失を低くすることができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
石英ガラスからなる基板の上に、下部クラッドとなる6μmの厚さの石英ガラス膜をプラズマCVD法により成膜した。
次に、下部クラッドの上に、コア層をプラズマCVD法により成膜した。コア層は、4.5mol%のGeOを添加した、厚さ7μmのSiO膜とした。
次に、コア層の上に金属マスクとなる0.8μmの厚さのWSi膜をスパッタリング法により成膜した。
次に、フォトリソグラフィ技術によって、光の進行方向に沿って、幅が一定である部分と、先端に向けて徐々に小さくなる部分とを有するレジストパターンを形成した。
次に、このレジストパターンをマスクとして反応性イオンエッチングによってWSi膜をエッチングし、金属マスクを形成した。
次に、この金属マスクをマスクとしてコア層をエッチングし、断面が矩形状のコアを形成した。その後、金属マスクをドライエッチング法により除去することにより、下部クラッド上に形成された矩形状のコアの上面を露出させた。
次に、Arのプラズマでコアをスパッタエッチングした。得られたコアの形状は、図2に示したように、導波部の幅w=6μm、導波部の高さh=5μm、先端の幅w=3μm、先端の高さh=2μm、スポットサイズ変換部の長さl=1000μmであった。コアの断面は、ほぼ三角形状であった。スポットサイズ変換部の幅及び高さは、導波部から先端に向けて、ほぼ直線上に変化していた。
そして、下部クラッド及びコアの上に、上部クラッドをプラズマCVD法により成膜し、光導波路を作製した。上部クラッドは、6mol%のB及び2mol%のPを添加した、30μmの厚さのSiO膜とした。
(実施例2)
図6に示すように、共通の光軸を有する同形状の二つのコアが対向した光導波路を作製した。二つのコアの形状は、導波部の幅w=6μm、導波部の高さh=5μm、先端の幅w=3μm、先端の高さh=2μm、スポットサイズ変換部の長さl=1000μmであった。コアの断面は、ほぼ三角形状であった。スポットサイズ変換部の幅及び高さは、導波部から先端に向けて、ほぼ直線上に変化していた。二つのコアは先端を向かい合わせて対向し、先端間の距離はL=500μmであった。実施例1と同様に光導波路を作製した後、二つのコアの中央にダイサーで溝を加工して製造した。
(比較例1)
共通の光軸を有する同形状の二つのコアが対向した光導波路を作製した。二つのコアの形状は、導波部の幅は6μm、導波部の高さは5μm、スポットサイズ変換部の長さは1000μmであった。図8に示すように、先端は尖っていた。コアの断面は、ほぼ三角形状であった。スポットサイズ変換部の幅及び高さは、導波部から先端に向けて、ほぼ直線上に変化していた。実施例1と同様の製造方法で複数個作製したところ、コアのスパッタエッチング条件のばらつきにより、先端間の距離がばらついた。
本発明は、以上の実施態様に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記実施態様においては、基板101上に下部クラッド102を設けたが、基板101を下部クラッドとして機能させ、基板101の上に直接コアを設けてもよい。
また、上記実施態様においては、クラッドやコア層を形成するためにプラズマCVD法を用いたが、RFスパッタリング法、常圧化学気相堆積法(APCVD法)、減圧化学気相堆積法(LPCVD法)又は火炎堆積法(FHD法)などを用いてもよい。
また、上記実施態様において、上部クラッドを特に設けず、例えば空気を上部クラッド代わりとしてもよい。
また、上記実施態様においては、導波部103aから先端103cに向かって徐々にコアの幅及び高さが小さくなっていたが、図10(a)〜(e)に示すように、徐々にコアの幅及び高さが大きくなっていてもよい。図10(a)〜(e)は、光導波路100を構成するコア103の形状を示している。図10(a)はコア103の上面図である。図10(b)は図10(a)におけるA−A’断面図である。図10(c)は図10(a)におけるB−B’断面図である。図10(d)は図10(a)におけるC−C’断面図である。図10(e)は先端103cの正面図である。
また、上記実施態様において、クラッドとコアの間に、クラッドとコアの中間の屈折率を有する外部コアを設けてもよい。このようにすると、コアからしみ出した光が外部コアに閉じ込められ、より効果的にスポットサイズを変換することができる。
本発明の第1の実施形態の光導波路の構成の概略を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態の光導波路を構成するコアの形状を示す図である。 本発明の実施形態において、光導波路の製造手順を示す図である。 図3(g)におけるコアの形状を示す図である。 図3(g)〜(i)のコア形状の変化を示す図である。 スポットサイズ変換部における光の回折状態を示した図である。 本発明の第2の実施形態の光導波路の構成の概略を示す斜視図である。 先端が断ち切られていない形状であるコアの断面図である。 先端が断ち切られている形状であるコアの断面図である。 本発明の一実施形態の光導波路を構成するコアの形状を示す図である。
符号の説明
101、201、301…基板
102、202、302…下部クラッド
103、207、303…コア
106、208、306…上部クラッド

Claims (6)

  1. 下部クラッド並びに導波部及びスポットサイズ変換部から成るコアを有する光導波路であって、
    該変換部の断面幅は、該下部クラッドから該コアに向かう高さ方向に徐々に小さくなる部分を有し、
    該変換部の底面幅及び該変換部の高さが該変換部の先端に向かって次第に変化し、
    該変換部の先端が該コア中を伝搬する光の進行方向と交差する面により断ち切られた形状であることを特徴とする光導波路。
  2. 前記変換部の底面幅の変化に対応して前記変換部の高さが変化していることを特徴とする請求項1に記載の光導波路。
  3. 前記先端に向かって、前記変換部の底面幅及び高さが徐々に小さくなることを特徴とする請求項1又は2に記載の光導波路。
  4. 前記変換部の光の進行方向に直交する断面が三角形状、台形状、五角形状又は六角形状であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光導波路。
  5. 高さが一定で、底面幅が先端に向かって徐々に変化し、コア中を伝搬する光の進行方向と交差する面により該先端が断ち切られた形状で、該光の進行方向に直交する断面がほぼ矩形のコアを形成する第1の工程及び
    該コアをエッチングすることにより、断面幅が高さ方向に向かって徐々に小さくなる形状、かつ該コアの底面幅の変化に対応して高さが徐々に変化する形状のコアを形成する第2の工程
    を含むことを特徴とする光導波路の製造方法。
  6. 前記第1の工程は、下部クラッド上にコア膜を成膜する工程、
    前記断面幅が徐々に変化し、先端が前記光の進行方向と交差する面により断ち切られた形状のマスクを前記コア膜上に形成するマスク工程並びに、
    フォトリソグラフィ及びエッチングにより前記コア膜からコアを形成するコア形成工程を含み、
    前記第2の工程により、該コア形成工程により形成された前記底面幅の変化に対応して、前記高さが徐々に変化する形状のコアを形成することを特徴とする請求項5に記載の光導波路の製造方法。
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