JP2006098670A - 画像表示装置及びその駆動方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 動画像の応答特性の向上を図った画像表示装置を提供する。
【解決手段】 表示画像データに基づき光源からの光を液晶パネルで構成された二つの光変調素子により変調して画像を表示する画像表示装置であって、光源からの光を変調する第1光変調素子50B,50G,50Rと、前記第1光変調素子と光路上に直列に配置され、第1光変調素子から出射する光を変調する第2光変調素子60B,60G,60Rと、前記第1光変調素子をノーマリー白モードで表示するよう駆動すると共に、第2変調素子をノーマリー黒モードで表示するよう駆動する駆動手段200とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、本発明は、画像表示装置及びその駆動方法に係り、特に表示輝度のダイナミックレンジの拡大と高階調化並びに動画像の高速応答性を実現するのに適した画像表示装置及びその駆動方法に関する。
近年、LCD(Liquid Crystal Display)、EL(Electro-luminescence)ディスプレイ、プラズマディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)、プロジェクタ等の電子画像表示装置における画質改善は目覚しく、解像度、色域については人間の視覚特性にほぼ匹敵する性能を有する装置が実現されつつある。
しかし、輝度ダイナミックレンジについてみると、その再現範囲は1〜10[nit]程度の範囲であり、また階調数は8ビットが一般的である。
一方、人間の視覚は、一度に知覚し得る輝度ダイナミックレンジの範囲が10−2〜10[nit]程度あり、また輝度弁別能力は0.2[nit]でこれを階調数に換算すると12ビット相当といわれている。このような視覚特性を経由して現在の画像表示装置の表示画像を見ると、輝度ダイナミックレンジの狭さが目立ち、加えてシャドウ部やハイライト部の階調が不足しているため、表示画像のリアリティや迫力に対して物足りなさを感じることになる。
また、映画やゲーム等で使用されるCG(Computer Graphics)では、人間の視覚に近い輝度ダイナミックレンジや階調特性を表示画像データ(以下、HDR(High Dynamic Range)表示画像データという。)に持たせて描写のリアリティを追求する動きが主流になりつつある。しかしそれを表示する画像表示装置の性能が不足しているために、CGコンテンツが本来有する表現力を充分に発揮できないという課題がある。
さらに、次期OS(Operating System)においては、16ビット色空間の採用が予定されており、現在の8ビット色空間と比較してダイナミックレンジや階調数が飛躍的に増大する。そのため、16ビット色空間を生かすことができる高ダイナミックレンジ・高階調の電子画像表示装置実現への要求が高まると予想される。
画像表示装置の中でも、液晶プロジェクタや、DLP(Digital Light Processing、商標)プロジェクタといった投射型表示装置(プロジェクタ)は、大画面表示が可能であり、表示画像のリアリティや迫力を再現する上で効果的な画像表示装置である。この分野では上記の課題を解決するために、各種の提案がなされてきた。
この中で、光変調素子として用いる液晶表示装置おいては、画質改善特に液晶応答性能による動画像のボケが解決課題の一つであり、以下の従来例に代表される提案等がなされてきた。
液晶パネルの過渡特性の信号レベル依存性を考慮して、動画表示特性を改善する駆動方法が提案されている(特許文献1参照)。
ここでは、入力された映像信号レベルに基づいた補正電圧を信号演算手段によって算出し、表示パネルヘ加える方法がとられている。
特開平11−126050号公報
通常、液晶表示装置に用いられるTN型液晶の場合、上述した特許文献1に記載された従来方式では液晶の応答特性が以下の通りである。
すなわち、液晶素子のオン時間をτon、オフ時間をτoffとすると、
τon=ηd/(ΔεV−πK) (1)
τoff=ηd/πK (2)
となる。但し、ηは液晶の粘性、dはセル厚、Vは液晶素子の印加電圧、Kは液晶の弾性定数、Δεは液晶分子長軸方向誘電率と、それに直交する軸方向の誘電率との差である。
液晶の駆動OFF側、例えば、液晶の駆動方式がノーマリー白モードにおける黒から白への表示変化に対しては、上式(2)から明らかなように液晶に電圧依存性のない動作条件となり、この場合液晶の弾性係数以上の動作スピード向上は理論的に望めない。即ち、オーバドライブ等駆動電圧の工夫では応答特性改善効果が得られない事を示している。
また、高速の信号変化に追従できない結果は、書き込み不足によるコントラストの低下にも繋がる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、動画像の応答特性の向上を図った画像表示装置及びその駆動方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の画像表示装置は、表示画像データに基づき光源からの光を液晶パネルで構成された二つの光変調素子により変調して画像を表示する画像表示装置であって、光源からの光を変調する第1光変調素子と、前記第1光変調素子と光路上に直列に配置され、第1光変調素子から出射する光を変調する第2光変調素子と、前記第1光変調素子をノーマリー白モードで表示するよう駆動すると共に、第2変調素子をノーマリー黒モードで表示するよう駆動する駆動手段とを有することを特徴とする。
上記構成からなる本発明の画像表示装置によれば、駆動手段により前記第1光変調素子がノーマリー白モードで表示するよう駆動されると共に、第2変調素子がノーマリー黒モードで表示されるよう駆動される。
したがって、ノーマリー白モードとノーマリー黒モードの各駆動モードにおいて、一方の駆動モードにおける応答性の遅い表示データ変化特性(変調素子への電圧遮断時の特性)が、他の駆動モードにおける応答性の速い表示データ変化特性(電圧印加時の特性)で相互補填されるため、従来例のようなオーバドライブを施さなくても表示される動画像の応答特性の改善が図れる。
また、白信号から黒信号への変化及び黒信号から白信号への変化に対して追従性が増大し、静止画の先鋭度及びコントラストが良好となる。
また、請求項2に記載の発明は、表示画像データに基づき光源からの光を液晶パネルで構成された二つの光変調素子により変調して画像を表示する画像表示装置であって、光源からの光を変調する第1光変調素子と、前記第1光変調素子と光路上に直列に配置され、第1光変調素子から出射する光を変調する第2光変調素子と、前記第1光変調素子をノーマリー黒モードで表示するよう駆動すると共に、第2変調素子をノーマリー白モードで表示するよう駆動する駆動手段とを有することを特徴とする。
上記構成からなる本発明の画像表示装置によれば、駆動手段により前記第1光変調素子がノーマリー黒モードで表示するよう駆動されると共に、第2変調素子が黒モードノーマリー白モードで表示されるよう駆動される。
したがって、ノーマリー白モードとノーマリー黒モードの各駆動モードにおいて、一方の駆動モードにおける応答性の遅い表示データ変化特性(変調素子への電圧遮断時の特性)が、他の駆動モードにおける応答性の速い表示データ変化特性(電圧印加時の特性)で相互補填されるため、従来例のようなオーバドライブを施さなくても表示される動画像の応答特性の改善が図れる。
また、白信号から黒信号への変化及び黒信号から白信号への変化に対して追従性が増大し、静止画の先鋭度及びコントラストが良好となる。
また、請求項3に記載の発明は、液晶パネルで構成された第1光変調素子と第2光変調素子の二つの光変調素子を光路上に直列に配置した光学構成を用いた画像表示装置の駆動方法であって、前記第1光変調素子をノーマリー白モードで表示するよう駆動すると共に、第2変調素子をノーマリー黒モードで表示するよう駆動することを特徴とする。
本発明の画像表示装置の駆動方法によれば、液晶パネルで構成された第1光変調素子と第2光変調素子の二つの光変調素子を光路上に直列に配置した光学構成を用いた画像表示装置において、前記第1光変調素子がノーマリー白モードで表示するよう駆動されると共に、第2変調素子がノーマリー黒モードで表示するよう駆動される。
したがって、ノーマリー白モードとノーマリー黒モードの各駆動モードにおいて、一方の駆動モードにおける応答性の遅い表示データ変化特性(変調素子への電圧遮断時の特性)が、他の駆動モードにおける応答性の速い表示データ変化特性(電圧印加時の特性)で相互補填されるため、従来例のようなオーバドライブを施さなくても表示される動画像の応答特性の改善が図れる。
また、白信号から黒信号への変化及び黒信号から白信号への変化に対して追従性が増大し、静止画の先鋭度及びコントラストが良好となる。
また、請求項4に記載の発明は、液晶パネルで構成された第1光変調素子と第2光変調素子の二つの光変調素子を光路上に直列に配置した光学構成を用いた画像表示装置の駆動方法であって、前記第1光変調素子をノーマリー黒モードで表示するよう駆動すると共に、第2変調素子をノーマリー白モードで表示するよう駆動することを特徴とする。
本発明の画像表示装置の駆動方法によれば、液晶パネルで構成された第1光変調素子と第2光変調素子の二つの光変調素子を光路上に直列に配置した光学構成を用いた画像表示装置において、前記第1光変調素子がノーマリー黒モードで表示するよう駆動されると共に、第2変調素子がノーマリー白モードで表示するよう駆動される。
したがって、ノーマリー白モードとノーマリー黒モードの各駆動モードにおいて、一方の駆動モードにおける応答性の遅い表示データ変化特性(変調素子への電圧遮断時の特性)が、他の駆動モードにおける応答性の速い表示データ変化特性(電圧印加時の特性)で相互補填されるため、従来例のようなオーバドライブを施さなくても表示される動画像の応答特性の改善が図れる。
また、白信号から黒信号への変化及び黒信号から白信号への変化に対して追従性が増大し、静止画の先鋭度及びコントラストが良好となる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。本発明の実施形態に係る画像表示装置の構成を図1に示す。本実施形態では、画像表示装置として投写型液晶表示装置を例にとり説明する。図1は投写型液晶表示装置の主たる光学構成を示している。同図において、投写型液晶表示装置は、光源10と、光源10から入射した光の輝度分布を均一化する均一照明手段20と、均一照明手段20から入射した光の波長領域のうちのRGB3原色の輝度をそれぞれ変調する色変調部25(第1光変調素子としての3つの透過型液晶ライトバルブ(以下、第1液晶ライトバルブと記す。)50B,50G,50R及び第2光変調素子としての3つの透過型液晶ライトバルブ(第2液晶ライトバルブと記す。)60B,60G,60Rを含む)と、色変調部25から入射した光をスクリーン(不図示)に投射する投射レンズ34と、を含んで構成されている。
光源10は高圧水銀ランプ等のランプ11とランプ11からの出射光束を反射・集光するリフレクタ12とを含んで構成されている。
均一照明手段20は、フライアイレンズ等からなる2つのレンズアレイ21,22と、偏光変換素子23と、集光レンズ24とを含んで構成されている。そして、光源10からの光の輝度分布を2つのレンズアレイ21,22により均一化し、均一化した光を偏光変換素子23により色変調部の入射可能偏光方向に偏光し、偏光した光を集光レンズ24により集光して色変調部25に射出する。なお、偏光変換素子23は、例えば、PBSアレイと、1/2波長板とで構成されており、ランダム偏光を特定の直線偏光に変換するものである。
色変調部25は、光分離手段としての2つのダイクロイックミラー30、32と、3つのミラー(反射ミラー31a,31b,31c)と、第1光変調素子としての3つの第1液晶ライトバルブ50B ,50G,50R及び第2光変調素子としての3つの第2液晶ライトバルブ60B,60G,60Rと、クロスダイクロイックプリズム33と、を含んで構成されている。
ダイクロイックミラー30,32は、光源10から出射された光(白色光)を、赤(R)、緑(G)、青(B)のRGB3原色光に分離(分光)するものである。ダイクロイックミラー30は、ガラス板等にR光及びG光を反射し、B光を透過する性質のダイクロイック膜を形成したもので、光源10からの白色光に対して、当該白色光に含まれるR光及びG光を反射し、B光を透過する。
ダイクロイックミラー32は、ガラス板等にG光を反射し、R光を透過する性質のダイクロイック膜を形成したもので、ダイクロイックミラー30を透過したR光及びG光のうち、G光を反射してR光を透過する。
第1液晶ライトバルブ50B,50G,50Rは、画素電極及びこれを駆動するための薄膜トランジスタ素子や薄膜ダイオード等のスイッチング素子がマトリクス状に形成されたガラス基板と、全面にわたって共通電極が形成されたガラス基板との間にTN型液晶を挟み込むとともに、外面に偏光板を配置したアクティブマトリクス型の液晶表示素子である。
また、第2液晶ライトバルブ60B,60G,60Rは、電圧非印加状態で白/明(透過)状態、電圧印加状態で黒/暗(非透過)状態となるノーマリーホワイトモードまたはその逆のノーマリーブラックモードで駆動され、与えられた制御値に応じて明暗間の階調がアナログ制御される。第2液晶ライトバルブ60Bは、入射されたB光を表示画像データに基づいて光変調し、光学像を内包した変調光を射出する。第2液晶ライトバルブ60Gは、入射されたG光を表示画像データに基づいて光変調し、光学像を内包した変調光を射出する。第2液晶ライトバルブ60Rは、入射されたR光を表示画像データに基づいて光変調し、光学像を内包した変調光を射出する。
第2液晶ライトバルブ60B,60G,60Rは、第1液晶ライトバルブ50B,50G,50Rと光学合成位置が一致されたアクティブマトリクス型の液晶表示素子であり、図1に示すように、各第1液晶ライトバルブ50B,50G,50Rに対して近接して配置されている。すなわち、本実施形態の投写型液晶表示装置は、第1液晶ライトバルブ50B,50G,50Rと第2液晶ライトバルブ60B,60G,60Rとが同数備えられている。なお、第1液晶ライトバルブ50B,50G,50Rと第2液晶ライトバルブ60B,60G,60Rの配置順は逆であっても良い。
また、第2液晶ライトバルブ60B,60G,60Rも、電圧非印加状態で白/明(透過)状態、電圧印加状態で黒/暗(非透過)状態となるノーマリーホワイトモードまたはその逆のノーマリーブラックモードで駆動される。ただし、第2液晶ライトバルブ60B,60G,60Rは、第1液晶ライトバルブ50B,50G,50Rがノーマリーホワイトモードで駆動される場合には、ノーマリーブラックモードで駆動され、第1液晶ライトバルブ50B,50G,50Rがノーマリーブラックモードで駆動される場合には、ノーマリーホワイトモードで駆動されるように制御される。
上記構成において、光源10から出射した光束は均一照明手段20に入射する。均一照明手段20は、入射光の光束断面における光強度分布を均一化し、光源10から出射された不定偏光状態の光束を後段の光学系で利用できる振動方向が一方向に揃った偏光に変換する。
均一照明手段20を出射した光束は、ダイクロイックミラー30で青色光Bが透過分離され、反射ミラー31aを介して青色用の照明光強度を決定する第1液晶ライトバルブ50Bに到達し、青色光Bの照明光強度変調を受けたのち、表示画像の各画素に対して階調を決定する第2液晶ライトバルブ60Bにより階調変調が施される。さらに第2液晶ライトバルブ60Bを透過した青色の投射変調光はクロスダイクロイックプリズム33に入射する。
また、青色光Bを透過するダイクロイックミラー30で反射された残りの光束は緑色光Gを反射するダイクロイックミラー32で緑色光Gが反射され、緑色用の照明光強度を決定する第1液晶ライトバルブ50Gに到達し、緑色光Gの照明光強度変調を受けたのち、表示画像の各画素に対して階調を決定する第2液晶ライトバルブ60Gにより階調変調が施される。さらに第2液晶ライトバルブ60Gを透過した投射変調光はクロスダイクロイックプリズム33に入射する。
また、ダイクロイックミラー32を透過した光束、すなわち、赤色光Rは、反射ミラー31b・31cを介して赤色用の照明光強度を決定する第1液晶ライトバルブ50Rに到達し、赤色光Rの照明光強度変調を受けたのち、表示画像の各画素に対して階調を決定する第2液晶ライトバルブ60Rにより階調変調が施される。さらに第2液晶ライトバルブ60Rを透過した投射変調光はクロスダイクロイックプリズム33に入射する。
このクロスダイクロイックプリズム33は、4つの直角プリズムが貼り合わされ、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されている構造であり、上述の3色の投射変調光は、それぞれクロスダイクロイックプリズム33の内面に設けられた赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜によって、反射または透過合成された光束として投射レンズ34より図示しないスクリーンに拡大投写され、カラー画像が映し出される。
第2液晶ライトバルブ60B,60G,60Rは、与えられた制御値に応じて明暗間の階調がアナログ制御される。第2液晶ライトバルブ60Bは、第1液晶ライトバルブ50Bから入射されたB光を表示画像データに基づいて光変調し、光学像を内包した変調光を射出する。第2液晶ライトバルブ60Gは、第1液晶ライトバルブ50Gから入射されたG光を表示画像データに基づいて光変調し、光学像を内包した変調光を射出する。
第2液晶ライトバルブ60Rは、第1液晶ライトバルブ50Rから入射されたR光を表示画像データに基づいて光変調し、光学像を内包した変調光を射出する。
このように、上述した投写型液晶表示装置では、直列に配置された2つの光変調素子(第1液晶ライトバルブ50B,50G,50R及び第2液晶ライトバルブ60B,60G,60R)を介して、2段階の画像形成過程によって光源10からの光を変調する。その結果、この投写型液晶表示装置は、輝度ダイナミックレンジの拡大と階調数の増大を実現する高ダイナミックレンジの画像表示装置となる。
ここで、第1、第2光変調素子である第1液晶ライトバルブ(透過型)の表示特性を図10に示す。図10(C)は液晶ライトバルブの駆動信号を概念的に示したものであり、白表示と、黒表示のタイミングを示している。
液晶パネルの代表的液晶モードにTN型があるが、本実施形態に係る画像表示装置における液晶ライトバルブの動画像応答特性は図10に示すように電圧投入時と遮断時、すなわち液晶の透過率の変化の立ち上がり及び立ち下り特性(応答特性)においてスピードが異なる。
一般に、電圧印加時の液晶の応答は早いが、電圧遮断持の液晶の戻りは遅く電圧印加時の約2倍の時間を要する。したがって、図10(A)に示すように、ノーマリー白モードで液晶を駆動した場合、白信号から黒信号への変化(図10(A)中bで示す。)に対しては、液晶応答が早いが、黒表示から白表示への変化(図中aで示す。)に対して応答速度が著しく低下する。
また、この反対に、図10(B)に示すように、ノーマリー黒モードで液晶を駆動した場合、黒表示から白表示への変化(図10(B)中cで示す。)に対しては、液晶応答が早いが、白表示から黒表示への変化(図10(B)中dで示す。)に対して応答速度が著しく低下する。
これに対して、本発明の実施形態に係る画像表示装置では、第1光変調素子(第1液晶ライトバルブ50B,50G,50R)の駆動モードと、第2光変調素子(第2液晶ライトバルブ60B,60G,60R)の駆動モードを異なるモードを組み合わせるによって、すなわち、ノーマリー白モードとノーマリー黒モードの各駆動モードにおいて、一方の駆動モードにおける応答性の遅い表示データ変化特性(変調素子への電圧遮断時の特性)が、他の駆動モードにおける応答性の速い表示データ変化特性(電圧印加時の特性)で相互補填することにより、白表示から黒表示への変化時及び黒表示から白表示への変化時に相応の応答スピードが得られるよう構成したものが、本発明の実施形態に係る画像表示装置の駆動方法である。この駆動方法、すなわち、液晶ライトバルブの駆動制御については後述する。
[液晶ライトバルブの変調の具体例]
次に、表示画像データに基づく第1変調素子としての第1液晶ライトバルブ50B,50G,50R及び第2変調素子としての第2液晶ライトバルブ60B,60G,60Rの変調の具体例について詳しく説明する。
本発明の実施形態に係る画像表示装置(図1参照)では、表示画像データから生成された駆動信号で第1液晶ライトバルブ50B,50G,50R及び第2液晶ライトバルブ60B,60G,60Rを駆動することにより、輝度ダイナミックレンジの拡大と階調数の増大を実現する。液晶ライトバルブの変調制御は、次に説明する表示制御装置(表示制御装置200)によって行う。
図2は、表示制御装置200のハードウェア構成を示すブロック図である。
表示制御装置200は、図2に示すように、制御プログラムに基づいて演算及びシステム全体を制御するCPU170と、所定領域にあらかじめCPU170の制御プログラム等を格納しているROM172と、ROM172等から読み出したデータやCPU170の演算過程で必要な演算結果を格納するためのRAM174と、外部装置に対してデータの入出力を媒介するI/F178とで構成されており、これらは、データを転送するための信号線であるバス179で相互にかつデータ授受可能に接続されている。
I/F178には、外部装置として、第1液晶ライトバルブ50B,50G,50Rと、第2液晶ライトバルブ60B,60G,60Rと、データやテーブル等をファイルとして格納する記憶装置182と、外部のネットワーク199に接続するための信号線とが接続されている。
記憶装置182は第1液晶ライトバルブ50B,50G,50R及び第2液晶ライトバルブ60B,60G,60Rを駆動するためのHDR表示画像データを記憶している。
HDR表示画像データは、従来のsRGB等の画像フォーマットでは実現できない高い輝度ダイナミックレンジを実現することができる画像データであり、画素の輝度レベルを示す画素値を画像の全画素について格納している。本実施形態では、HDR表示画像データとして、1つの画素についてRGB3原色ごとに輝度レベルを示す画素値を浮動小数点値として格納した形式を用いる。例えば、1つの画素の画素値として(1.2,5.4,2.3)という値が格納されている。
ここで、HDR表示画像データにおける画素pの輝度レベルをRp、第2光変調素子の画素pに対応する画素の透過率をT1、第1光変調素子の画素pに対応する画素の透過率をT2とすると、下式(1),(2)が成立する。
Rp = Tp×Rs…(1)
Tp = T1×T2×G…(2)
ただし、上式(1),(2)において、Rsは光源の輝度、Gはゲインであり、いずれも定数である。また、Tpは、光変調率である。
なお、HDR表示画像データの生成方法の詳細については、例えば、公知文献3「P.E.Debevec,J.Malik,"Recovering High Dynamic Range Radiance Maps from Photographs",Proceedings of ACM SIGGRAPH97 ,pp.367-378(1997)」に掲載されている。
また、記憶装置182は、各第1液晶ライトバルブ50B,50G,50Rごとに、その第1液晶ライトバルブ50B,50G,50Rの制御値を登録した制御値登録テーブルを記憶している。
図3は、第1液晶ライトバルブ50Rの制御値を登録した制御値登録テーブル420Rのデータ構造を示す図である。
制御値登録テーブル420Rには、図3に示すように、第1液晶ライトバルブ50Rの各制御値ごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、第1液晶ライトバルブ50Rの制御値を登録したフィールドと、第1液晶ライトバルブ50Rの透過率を登録したフィールドとを含んで構成されている。
図3の例では、第1段目のレコードには、制御値として「0」が、透過率として「0.004」がそれぞれ登録されている。これは、第1液晶ライトバルブ50Rに対して制御値「0」を出力すると、第1液晶ライトバルブ50Rの透過率が0.4%となることを示している。なお、図3は、第1液晶ライトバルブ50Rの階調数が4ビット(0〜15値)である場合の例を示したが、実際には、第1液晶ライトバルブの階調数に相当するレコードが登録される。例えば、階調数が8ビットである場合は、256個のレコードが登録される。
また、第1液晶ライトバルブ50B,50Gに対応する制御値登録テーブルのデータ構造については特に図示しないが、制御値登録テーブル420Rと同様のデータ構造を有している。ただし、同一の制御値に対して異なる透過率が登録されている点が制御値登録テーブル420Rと異なる。
また、記憶装置182は、各第2液晶ライトバルブ60B,60G,60Rごとに、その第2液晶ライトバルブ60B,60G,60Rの制御値を登録した制御値登録テーブル400を記憶している。
図4は、第2液晶ライトバルブ60Rの制御値を登録した制御値登録テーブル400Rのデータ構造を示す図である。
制御値登録テーブル400Rには、図4に示すように、第2液晶ライトバルブ60Rの各制御値ごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、第2液晶ライトバルブ60Rの制御値を登録したフィールドと、第2液晶ライトバルブ60Rの透過率を登録したフィールドとを含んで構成されている。
図4の例では、第1段目のレコードには、制御値として「0」が、透過率として「0.003」がそれぞれ登録されている。これは、第2液晶ライトバルブ60Rに対して制御値「0」を出力すると、第2液晶ライトバルブ60Rの透過率が0.3%となることを示している。なお、図4は、第2液晶ライトバルブ60Rの階調数が4ビット(0〜15値)である場合の例を示したが、実際には、第2液晶ライトバルブ60Rの階調数に相当するレコードが登録される。例えば、階調数が8ビットである場合は、256個のレコードが登録される。
また、第2液晶ライトバルブ60B,60Gに対応する制御値登録テーブルのデータ構造については特に図示しないが、制御値登録テーブル400Rと同様のデータ構造を有している。ただし、同一の制御値に対して異なる透過率が登録されている点が制御値登録テーブル400Rと異なる。
次に、CPU170の構成及びCPU170で実行される処理(本発明の画像表示装置の駆動方法を含む)を説明する。
CPU170は、マイクロプロセッシングユニット(MPU)等からなり、ROM172の所定領域に格納されている所定のプログラムを起動させ、そのプログラムに従って、図5のフローチャートに示す表示制御処理を実行するようになっている。
図5は、表示制御処理を示すフローチャートである。
表示制御処理は、HDR表示画像データに基づいて第1液晶ライトバルブ50B,50G,50R及び第2液晶ライトバルブ60B,60G,60Rの制御値をそれぞれ決定し、決定した制御値に基づいて生成された駆動信号によって第1液晶ライトバルブ50B,50G,50R及び第2液晶ライトバルブ60B,60G,60Rを駆動する処理であって、CPU170において実行されると、図5に示すように、まず、ステップS100に移行するようになっている。
ステップS100では、HDR表示画像データを記憶装置182から読み出す。
次いで、ステップS102に移行して、読み出したHDR表示画像データを解析し、画素値のヒストグラムや、輝度レベルの最大値、最小値及び平均値等を算出する。この解析結果は、暗めのシーンを明るくしたり、明るすぎるシーンを暗くしたり、中間部コントラストを協調するなどの自動画像補正に使用したり、トーンマッピングに使用したりするためである。
次いで、ステップS104に移行して、ステップS102の解析結果に基づいて、HDR表示画像データの輝度レベルを図1に示した画像表示装置の輝度ダイナミックレンジにトーンマッピングする。
図6は、トーンマッピング処理を説明するための図である。
HDR表示画像データを解析した結果、HDR表示画像データに含まれる輝度レベルの最小値がSminで、最大値がSmaxであるとする。また、プロジェクタPJ1の輝度ダイナミックレンジの最小値がDminで、最大値がDmaxであるとする。図6の例では、SminがDminよりも小さく、SmaxがDmaxよりも大きいので、このままでは、HDR表示画像データを適切に表示することができない。そこで、Smin〜SmaxのヒストグラムがDmin〜Dmaxのレンジに収まるように正規化する。
なお、トーンマッピングの詳細については、例えば、公知文献2「F.Drago, K.Myszkowski,T.Annen,N.Chiba,"Adaptive Logarithmic Mapping For Displaying High Contrast Scenes", Eurographics 2003,(2003)」に記載されている。
次いで、ステップS106に移行して、第1液晶ライトバルブ50B,50G,50Rの解像度に合わせてHDR画像をリサイズ(拡大または縮小)する。このとき、HDR画像のアスペクト比を保持したままHDR画像をリサイズする。リサイズ方法としては、例えば、平均値法、中間値法、ニアレストネイバー法(最近傍法)が挙げられる。
次いで、ステップS108に移行して、リサイズ画像の画素の輝度レベルRp及び光源10の輝度Rsに基づいて、上式(1)により、リサイズ画像の各画素ごとに光変調率Tpを算出する。
次いで、ステップS110に移行して、第1液晶ライトバルブ50B,50G,50Rの各画素の透過率T2として初期値(例えば、0.2)を与え、第1液晶ライトバルブ50B,50G,50Rの各画素の透過率T2を決定する。
次いで、ステップS112に移行して、算出した光変調率Tp、決定した透過率T2及びゲインGに基づいて、上式(2)により、各第2液晶ライトバルブ60B,60G,60Rの透過率T1を算出する。
次いで、ステップS116に移行して、第2液晶ライトバルブ60B,60G,60Rの画索ごとに、その画索について算出した透過率T1に対応する制御値を制御値登録テーブル(例えば図4に示す400R)から読み出し、読み出した制御値をその画索の制御値として決定する。制御値の続出では、算出した透過率T1に最も近似する透過率を制御値登録テーブルの中から検索し、検索により索出した透過率に対応する制御値を読み出す。この検索は、例えば、2分探索法を用いて行うことにより高速な検索を実現する。
次いで、ステップS120に移行して、第1液晶ライトバルブ50B,50G,50Rの画索ごとに、その画索について算出した透過率T2に対応する制御値を制御値登録テーブル(例えば図3に示す420R)から読出し、読み出した制御値をその画索の制御値として決定する。制御値の続出では、算出した透過率T2に最も近似する透過率を制御値登録テーブルの中から検索し、検索により索出した透過率に対応する制御値を読みだす。この検索も、例えば、2分探索法を用いて行うことにより高速な検索を実現する。
次いで、ステップS122に移行して、ステップS116,S120で決定した制御値に基づいて駆動信号を生成し、図2に示す第1液晶ライトバルブ50B,50G,50R及び第2液晶ライトバルブ60B,60G,60Rに入力し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。ここで、本発明の実施形態に係る画像表示装置においては、CPU170は、第1液晶ライトバルブ50B,50G,50Rの極性反転周期が画像を表示する1フレーム周期となるような駆動信号を生成し、第1液晶ライトバルブ50B,50G,50Rに入力する。
また、CPU170は、第1液晶ライトバルブ50B,50G,50Rと、第2液晶ライトバルブ60B,60G,60Rとを異なる駆動モードで同時に駆動するための駆動信号を生成し、第1液晶ライトバルブ50B,50G,50R及び第2液晶ライトバルブ60B,60G,60Rに出力する。
本実施形態では、一例として、CPU170が第1液晶ライトバルブ50B,50G,50Rをノーマリー白モードで駆動し、かつ第2液晶ライトバルブ60B,60G,60Rをノーマリー黒モードで駆動するものとする。
図7は、第1液晶ライトバルブ50B,50G,50R及び第2液晶ライトバルブ60B,60G,60Rの回路構成を示した回路図である。
この図に示すように、各液晶ライトバルブは、Xドライバ101とYドライバ102とを備えるとともに、複数の画素回路300がマトリクス状に配置された構成となっている。ここで、画素回路300は、画素トランジスタT0と、当該画素トランジスタT0のソースに入力された駆動信号に応じた電圧を保持する画素コンデンサC0と、当該画素コンデンサC0に保持された電圧を液晶層に印加する画素電極E0とを含んだ構成となっている。
そして、Xドライバ101の出力端子X0〜Xnには、画素回路300の各列にそれぞれ対応して設けられたデータ線S0〜Snを介して各列の画素回路300の画素トランジスタT0のソースに駆動信号を供給するためのデータスイッチングトランジスタSTが接続されている。
また、データスイッチングトランジスタSTは、駆動信号が直接入力されるデータ入力線103が接続されている。さらに、Yドライバ102の出力端子Y0〜Ynが、画素回路300の各行に対応して設けられた走査線G0〜Gnを介して、各行の画素回路300の画素トランジスタT0のゲートにそれぞれ接続されている。
ここで、Yドライバ102によって、例えば、出力端子Y0が選択されると、走査線G0の行に対応する画素回路300の画素トランジスタT0のゲートに選択的に電圧が印加され、走査線G0に接続された画素トランジスタT0がオンになる。次に、Xドライバ101によって、例えば、出力端子X0が選択されると、駆動信号が、スイッチングトランジスタSTを介して、上記Yドライバ102によって選択された走査線G0の行でかつデータ線S0の列に対応した画素回路300の画素トランジスタT0がオン状態となり、駆動信号に応じた電圧がその画素回路300の画素コンデンサC0及び画素電極E0に印加保持される。これによって画素電極E0と共通電極(不図示)との間の液晶が表示状態となる。
このとき、第1液晶ライトバルブ50B,50G,50Rの各々には図8(A)に示すノーマリー白モードで駆動するための駆動信号が、所定の画素回路300の画素電極と共通電極との間に印加される。
また、第2液晶ライトバルブ60B,60G,60Rの各々には、図8(B)に示すノーマリー黒モードで駆動するための駆動信号が、第1液晶ライトバルブ50B,50G,50Rの各々に対応する画素回路300の画素電極と共通電極との間に印加される。
図8(A)に示すように、第1液晶ライトバルブ50B,50G,50Rをノーマリー白モードで駆動する場合は、液晶の共通電極に加える基準電圧(LCCOM)を中心に、プラスの位相電圧+Vc・+Vd間における白レベルは黒レベル+Vcに対して低い電位+Vdが印加されるよう駆動する。
また、マイナス位相電圧−Vc・−Vd間における白レベルは黒レベル−Vcに対して高い−Vdを与えることで、液晶電極間ではプラス位相電位の時と同様に白レベル表示のほうが黒レベル表示よりも低い電極間電位差を与えるよう駆動する。
一方、図8(B)に示すように、第2液晶ライトバルブ60B,60G,60Rをノーマリー黒モードで駆動する場合は、液晶の共通電極に加える基準電圧(LCCOM)を中心に、プラスの位相電圧+Va・+Vb間における白レベルは黒レベル+Vbに対してより高い+Vaを印加するよう駆動する。
また、マイナス位相電圧−Va・−Vb間での白レベルは黒レベル−Vbに対してより低い−Vaが与えられることで、液晶電極間ではプラス位相電位の時と同様に白レベル表示のほうが黒レベル表示よりも高い電極間電位差を与えるように駆動する。
なお、この際用いる液晶ライトバルブは、電極間に電位差を与えた時にシャッターが閉じるノーマリー白モード用に偏光構成されたものと、電極間に電位差を与えた時にシャッターが開くノーマリー黒モード用に偏光構成されたものとを用いることは周知の通りである。
上述したように第1液晶ライトバルブ50B,50G,50Rをノーマリー白モードで駆動し、かつ第2液晶ライトバルブ60B,60G,60Rをノーマリー黒モードで駆動した場合の液晶バルブの応答特性を図9に示す。
図9において、第1液晶ライトバルブ50B,50G,50Rをノーマリー白モードで駆動した場合(図9(A))、黒から白に表示変化するときは印加電圧を遮断する駆動条件であるため、図中aで示すようにそのときの液晶の動作時間は、白から黒になる電圧印加駆動条件時の図中bに示す動作時間に比べて長くなる。
また、第2液晶ライトバルブ60B,60G,60Rをノーマリー黒モードで駆動した場合(図9(B))、白から黒に表示変化するときに印加電圧が遮断される駆動条件であるので、図中dで示すようにそのときの液晶の動作時間は、黒から白になる電圧印加駆動条作時における図中cに示す動作時間に比べて長くなる。
本発明の実施形態に係る画像表示装置(図1)では、2変調系光学系を用いて、二つの応答特性の異なる駆動条件(ノーマリー白モード及びノーマリー黒モード)で駆動する第1液晶ライトバルブ50B,50G,50Rと第2液晶ライトバルブ60B,60G,60Rをそれぞれ、直列に配し、投射光に対する光変調を直列的に行うことにより、第1液晶ライトバルブ50Bと第2液晶ライトバルブ60B、第1液晶ライトバルブ50Gと第2液晶ライトバルブ60G,第1液晶ライトバルブ50Rと第2液晶ライトバルブ60Rのそれぞれにおいて、応答特性が合成され、図9(C)に示すように最終出力である投射画像の動画像応答特性の改善を図るものである。図9(D)は液晶ライトバルブの駆動信号を概念的に示したものであり、白表示と、黒表示の駆動タイミングを示している。
ここでは、それぞれの駆動モードにおいて応答スピードの遅い領域を2系列の液晶ライトバルブを通す事により、立ち上がり90%以上及び立ち下り10%以下のレベルヘ到達する応答時間を、ほぼ高速応答側の到達時間(図9中のe・fで表す)に近づけることが可能となる。
すなわち、高速応答側液晶ライトバルブのシャッター効果により低速応答側液晶ライトバルブのシャッター動作の遅延を、2つの液晶ライトバルブがそれぞれ補填しあうことで、図9(C)の出力特性で表したような相乗効果を生み出す(eはaに比べて短い時間内で、fはdに比べて短い時間内に応答している。)。
以上のように、駆動モードの異なる2系統の液晶ライトバルブの応答特性の重ね合わせによって得られる総合応答特性は、全ての表示データの変化条件において、極端な応答遅れのない鮮明な動画像表示を実現できるよう改善がなされる。
なお、本発明の実施形態に係る画像表示装置では、第1液晶ライトバルブ50B,50G,50Rをノーマリー白モードで駆動し、第2液晶ライトバルブ60B,60G,60Rをノーマリー黒モードで駆動するようにしているが、これとは逆に、第1液晶ライトバルブ50B,50G,50Rをノーマリー黒モードで駆動し、第2液晶ライトバルブ60B,60G,60Rをノーマリー白モードで駆動するようにしても同様の効果が得られることは勿論である。
本発明の実施形態に係る画像表示装置によれば、従来の画像表示装置のように液晶ライトバルブを駆動するに際し、オーバドライブを施さなくても、表示される動画像の応答特性の改善が図れる。
また、オーバドライブを付加すれば、表示信号変化の全域に於いて、更なる、動画像の応答特性の向上が実現できる。
さらに、白信号から黒信号への変化及び黒信号から白信号への変化に対して追従性が増す事によって、静止画の先鋭度・コントラストの向上が図れる。
本発明の実施形態に係る画像表示装置の主たる光学構成を示す構成図。 図1に示した本発明の実施形態に係る画像表示装置における表示制御装置のハードウェア構成を示すブロック図。 制御値登録テーブルのデータ構造を示す図。 制御値登録テーブルのデータ構造を示す図。 図2に示した表示制御装置による表示制御処理の内容を示すフローチャート。 トーンマッピング処理を説明するための図。 図2における液晶ライトバルブの回路構成を示す図。 図2における2系統の液晶ライトバルブを異なる駆動モードで駆動する際の駆動信号の波形図。 本発明の実施形態に係る画像表示装置における駆動モードの異なる2系統の液晶ライトバルブの各応答特性及び総合応答特性を示す図。 液晶ライトバルブの各駆動モードに応じた動画像応答特性を示す図。
符号の説明
10…光源、11…ランプ、12…リフレクタ−、20…均一照明手段、21、22…レンズアレイ、23…偏光変換素子、24…集光レンズ、25…色変調部、30、32…ダイクロイックミラー、31a,31b,31c…反射ミラー、33…クロスダイクロイックプリズム、34…投射レンズ、50B,50G,50R…第1液晶ライトバルブ(第1光変調素子)、60B,60G,60R…第2液晶ライトバルブ(第2光変調素子)、170…CPU、172…ROM、174…RAM、178…I/F、179…バス、182…記憶装置、200…表示制御装置(駆動手段)

Claims (4)

  1. 表示画像データに基づき光源からの光を液晶パネルで構成された二つの光変調素子により変調して画像を表示する画像表示装置であって、
    光源からの光を変調する第1光変調素子と、
    前記第1光変調素子と光路上に直列に配置され、第1光変調素子から出射する光を変調する第2光変調素子と、
    前記第1光変調素子をノーマリー白モードで表示するよう駆動すると共に、第2変調素子をノーマリー黒モードで表示するよう駆動する駆動手段と、
    を有することを特徴とする画像表示装置。
  2. 表示画像データに基づき光源からの光を液晶パネルで構成された二つの光変調素子により変調して画像を表示する画像表示装置であって、
    光源からの光を変調する第1光変調素子と、
    前記第1光変調素子と光路上に直列に配置され、第1光変調素子から出射する光を変調する第2光変調素子と、
    前記第1光変調素子をノーマリー黒モードで表示するよう駆動すると共に、第2変調素子をノーマリー白モードで表示するよう駆動する駆動手段と、
    を有することを特徴とする画像表示装置。
  3. 液晶パネルで構成された第1光変調素子と第2光変調素子の二つの光変調素子を光路上に直列に配置した光学構成を用いた画像表示装置の駆動方法であって、
    前記第1光変調素子をノーマリー白モードで表示するよう駆動すると共に、第2変調素子をノーマリー黒モードで表示するよう駆動することを特徴とする画像表示装置の駆動方法。
  4. 液晶パネルで構成された第1光変調素子と第2光変調素子の二つの光変調素子を光路上に直列に配置した光学構成を用いた画像表示装置の駆動方法であって、
    前記第1光変調素子をノーマリー黒モードで表示するよう駆動すると共に、第2変調素子をノーマリー白モードで表示するよう駆動することを特徴とする画像表示装置の駆動方法。

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