JP2006097603A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 運転時の実際の燃料消費率の悪化を防止することが可能な内燃機関の制御装置を提供すること。
【解決手段】 この制御装置は、第1の運転方式(自着火運転方式)と第2の運転方式(火花点火運転方式)とに切り替えて運転することが可能な内燃機関に適用され、内燃機関が第1の運転方式により運転されている場合に、現時点における実際の燃料消費率SFCを算出する。そして、制御装置は、内燃機関の運転状態に応じて、この運転状態において第2の運転方式により運転した場合に得られるであろう基準燃料消費率SFCsiを取得する。次に、制御装置は、同算出した燃料消費率が同取得された基準燃料消費率より大きいときは、内燃機関の運転方式を第1の運転方式から第2の運転方式に切り替える(ステップ230)。これにより、実際の燃料消費率の悪化を防止することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、燃焼室内の混合ガスを燃焼させる方式を切り替えて運転することが可能な内燃機関の制御装置に関する。
従来から、燃焼室内に形成された混合ガスを燃焼させる方式である運転方式(例えば、自着火運転方式や火花点火運転方式)を切り替えて運転することが可能な内燃機関が知られている。このような内燃機関に適用される従来の制御装置は、予め定められた運転領域マップと内燃機関の運転状態とに基づいて運転方式を切り替えて同内燃機関を運転する(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2003−83118号公報(図3及び図6乃至図8)
ところで、上記運転領域マップは内燃機関がより良好な燃料消費率にて運転されるように作成されている。即ち、所定の運転状態において各運転方式により内燃機関を運転し、すべての運転方式の中で最良の燃料消費率が得られた運転方式が同所定の運転状態の運転方式として定められている。
しかしながら、実際の燃料消費率は、吸気温度及び吸気圧力等の運転環境に依存して変化する。従って、上記運転領域マップを作成した際の運転環境とは異なる実際の運転環境においては、上記運転領域マップに基づいて選択された運転方式により内燃機関を運転しても実際の燃料消費率が最良とはならないことがある。即ち、上記従来の技術を用いると、実際の燃料消費率が良好でない運転方式であるにも関わらず同運転方式により内燃機関を運転する場合があり、この場合、実際の燃料消費率が悪化するという問題があった。
本発明は上述した課題に対処するためになされたものであって、その目的は、運転時の実際の燃料消費率の悪化を防止することが可能な内燃機関の制御装置を提供することにある。かかる目的を達成するため本発明による内燃機関の制御装置は、シリンダと、前記シリンダ内において往復動するピストンと、を備え、前記シリンダの壁面と前記ピストンの頂面とにより形成された燃焼室内の混合ガスを燃焼させる方式である運転方式を第1の運転方式と第2の運転方式とに切り替えて運転することが可能な内燃機関に適用される。
本発明による内燃機関の制御装置は、
前記内燃機関を前記第1の運転方式又は前記第2の運転方式により運転する運転制御手段と、
前記内燃機関の運転状態を取得する運転状態取得手段と、
前記内燃機関の運転状態と同内燃機関の燃料消費率の基準値である基準燃料消費率との関係を予め記憶する基準燃料消費率記憶手段を含み、同記憶された関係と前記取得された運転状態とに基づいて同取得された運転状態に応じた基準燃料消費率を取得する基準燃料消費率取得手段と、
現時点における実際の燃料消費率を算出する燃料消費率算出手段と、
前記内燃機関が前記第1の運転方式により運転されている場合に、前記算出された実際の燃料消費率が前記取得された基準燃料消費率より大きいときは、同内燃機関の運転方式を同第1の運転方式から前記第2の運転方式に切り替えるように前記運転制御手段に指示を与える運転方式切替制御手段と、
を備える。
これによれば、内燃機関が第1の運転方式により運転されている場合に、現時点における実際の燃料消費率が算出される。そして、同算出された燃料消費率が内燃機関の運転状態に応じて取得された基準燃料消費率より大きいときは、内燃機関の運転方式が第1の運転方式から第2の運転方式に切り替えられる。
これにより、第1の運転方式による運転時の実際の燃料消費率が基準燃料消費率より悪化しているときは、内燃機関が第2の運転方式により運転されるようになる。この結果、実際の燃料消費率が基準燃料消費率より大きい状態で、運転方式を切り替えることなく運転され続けることがないので、実際の燃料消費率の悪化を防止することができる。
この場合、前記基準燃料消費率は、前記内燃機関が前記第2の運転方式により運転されている場合における燃料消費率に基づいて設定されていることが好適である。
これによれば、第1の運転方式による運転時の実際の燃料消費率が、第2の運転方式による運転時の燃料消費率に基づいて設定された基準燃料消費率より大きくなると、運転方式が第2の運転方式に切り替えられるので、実際の燃料消費率をより確実に良好にすることができる。
この場合、前記燃料消費率算出手段は、
前記内燃機関が前記第1の運転方式により運転されている場合における、同内燃機関の運転状態と、前記燃焼室内の混合ガスが燃焼することにより前記ピストンに与える正味の生成エネルギーから同内燃機関の外部に取り出すことができる出力エネルギーを減じて得られる損失エネルギーと、の関係を予め記憶する損失エネルギー記憶手段と、
前記燃焼室内の圧力である筒内圧力を検出する筒内圧力検出手段と、
を含むとともに、
同内燃機関が同第1の運転方式により運転されている場合、前記取得された運転状態と同損失エネルギー記憶手段に記憶された関係とに基づいて現時点における損失エネルギーを取得し、更に、同筒内圧力検出手段により検出された筒内圧力に基づいて現時点における生成エネルギーを算出し、同算出された生成エネルギーから同取得された損失エネルギーを減じて得られるエネルギーに基づいて現時点における実際の燃料消費率を算出することが好適である。
これによれば、内燃機関が第1の運転方式により運転されている場合に、検出された筒内圧力に基づいて燃焼室内の混合ガスが燃焼することによりピストンに与える正味の生成エネルギーが算出される。これにより、第1の運転方式による運転時の実際の生成エネルギーを正確に求めることができる。更に、第1の運転方式による運転時の損失エネルギーが内燃機関の運転状態に応じて取得される。そして、算出された生成エネルギーと、取得された損失エネルギーと、に基づいて第1の運転方式による運転時の実際の燃料消費率が算出される。この結果、第1の運転方式による運転時の損失エネルギーを考慮して、より正確に燃料消費率を算出することができる。従って、運転方式が適切に選択される。
また、本発明による多気筒内燃機関の制御装置は、
空気を燃焼室内に供給するためにシリンダヘッドに形成された吸気ポートを開閉する吸気弁と、前記燃焼室内の燃焼ガスを同燃焼室から排出するためにシリンダヘッドに形成された排気ポートを開閉する排気弁と、を有する気筒を複数備えるとともに、前記燃焼室内の混合ガスを燃焼させる方式である運転方式を第1の運転方式と第2の運転方式とに前記気筒毎に独立して切り替えて運転することが可能な多気筒内燃機関に適用される。
本発明による多気筒内燃機関の制御装置は、
前記複数の気筒のうちの第1気筒の前記燃焼室内の圧力である第1筒内圧力を検出する第1筒内圧力検出手段と、
前記検出された第1筒内圧力に基づいて前記第1気筒の燃料消費率である第1燃料消費率を算出する第1燃料消費率算出手段と、
前記複数の気筒のうちの前記第1気筒と異なる第2気筒の前記燃焼室内の圧力である第2筒内圧力を検出する第2筒内圧力検出手段と、
前記検出された第2筒内圧力に基づいて前記第2気筒の燃料消費率である第2燃料消費率を算出する第2燃料消費率算出手段と、
所定の運転条件下において前記第1気筒を前記第1の運転方式により運転するとともに、前記第2気筒を前記第2の運転方式により運転し、前記算出された第1燃料消費率が前記算出された第2燃料消費率より大きいと判定したときは、その時点以降、前記複数の気筒のすべてを同第2の運転方式により運転する一方、同算出された第1燃料消費率が同算出された第2燃料消費率より小さいと判定したときは、その時点以降、同複数の気筒のすべてを同第1の運転方式により運転する多気筒運転制御手段と、
を備える。
これによれば、第1気筒において第1の運転方式による運転時の実際の燃料消費率が算出されるとともに、第2気筒において第2の運転方式による運転時の実際の燃料消費率が算出される。そして、同算出された2つの燃料消費率が比較され、その比較結果に基づいて燃料消費率が良好な気筒の運転方式によりすべての気筒が運転されるようになる。即ち、両運転方式による運転時の実際の燃料消費率に基づいて運転方式が切り替えられる。この結果、実際の燃料消費率を確実に良好にすることができる。
この場合、前記多気筒運転制御手段は、前記複数の気筒のすべてが前記第2の運転方式により運転されている全気筒第2運転方式運転状態において前記第2気筒の前記燃焼室内に導入される空気の量と、前記第1気筒が前記第1の運転方式により運転されているとともに同第2気筒が同第2の運転方式により運転されている複数方式運転状態において同第2気筒の同燃焼室内に導入される空気の量と、が等しくなるように、同全気筒第2運転方式運転状態における同第2気筒の前記吸気弁を開閉するタイミングと異なるタイミングにて同複数方式運転状態において同第2気筒の吸気弁を開閉することが好適である。
前述したように、本発明に係る多気筒内燃機関の制御装置は、第1気筒を第1の運転方式により運転するとともに、第2気筒を第2の運転方式により運転し、両気筒において算出された実際の燃料消費率に基づいて運転方式を選択する。従って、第1気筒が第1の運転方式により運転されているとともに第2気筒が第2の運転方式により運転されている複数方式運転状態における第2気筒の実際の燃料消費率は、すべての気筒が第2の運転方式により運転されている状態における同第2気筒の実際の燃料消費率と略一致している必要がある。
例えば、第1の運転方式が自着火運転方式であるとともに、第2の運転方式が火花点火運転方式である場合を考える。自着火運転方式による運転時は、燃焼室内に導入される空気の量が不足しないように、過給が行われる。このため、上記複数方式運転状態においても過給が行われるので、火花点火運転方式により運転される気筒においては、吸気弁を開閉するタイミングを変更しないと燃焼室内に導入される空気の量が過剰になり、実際の燃料消費率が、すべての気筒が第2の運転方式により運転されている状態における実際の燃料消費率と異なる燃料消費率になる。
これに対し、上記構成によれば、上記複数方式運転状態において第2気筒の燃焼室内に導入される空気の量を、すべての気筒が第2の運転方式により運転されている場合と近しい量に制御することができるようになる。これにより、上記複数方式運転状態における第2気筒の実際の燃料消費率をすべての気筒が第2の運転方式により運転されている場合の燃料消費率と近しい燃料消費率にすることができる。
(第1実施形態)
以下、本発明による内燃機関の制御装置の各実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係る前記制御装置を4サイクル自着火運転方式と4サイクル火花点火運転方式とを切り替えて運転することが可能な多気筒(4気筒)内燃機関に適用したシステムの概略構成を示している。なお、図1は、特定気筒の断面のみを示しているが、他の気筒も同様な構成を備えている。
この内燃機関10は、シリンダブロック、シリンダブロックロワーケース及びオイルパン等を含むシリンダブロック部20と、シリンダブロック部20の上に固定されるシリンダヘッド部30と、シリンダブロック部20に空気を供給するための吸気系統40と、シリンダブロック部20からの排ガスを外部に放出するための排気系統50とを含んでいる。
シリンダブロック部20は、シリンダ21、ピストン22、コンロッド23及びクランク軸24を含んでいる。ピストン22はシリンダ21内を往復動し、ピストン22の往復動がコンロッド23を介してクランク軸24に伝達され、これにより同クランク軸24が回転するようになっている。シリンダ21とピストン22のヘッドは、シリンダヘッド部30とともに燃焼室25を形成している。
シリンダヘッド部30は、燃焼室25に連通した吸気ポート31、吸気ポート31を開閉する吸気弁32、吸気弁32を駆動する吸気弁駆動手段としての吸気弁駆動機構32a、燃焼室25に連通した排気ポート33、排気ポート33を開閉する排気弁34、排気弁34を駆動する排気弁駆動手段としての排気弁駆動機構34a、点火プラグ35、点火プラグ35に与える高電圧を発生させるイグニッションコイルを含むイグナイタ36、燃料を燃焼室25内に噴射するインジェクタ37、インジェクタ37に高圧燃料を供給する蓄圧室37a及び燃料を蓄圧室37aへ圧送する燃料ポンプ37bを備えている。吸気弁駆動機構32a及び排気弁駆動機構34aは、駆動回路38に接続されている。
吸気系統40は、吸気ポート31に連通したインテークマニホールド41、インテークマニホールド41に連通したサージタンク42、サージタンク42に一端が接続されインテークマニホールド41及びサージタンク42とともに吸気通路を形成する吸気ダクト43、吸気ダクト43の他端部から下流(サージタンク42)に向けて順に吸気ダクト43に配設されたエアフィルタ44、機械式過給機45、バイパス流量調整弁46、インタークーラ47、スロットル弁48及びバイパス通路49を備えている。
機械式過給機45は、機械式過給機用クラッチ45aを備えている。機械式過給機用クラッチ45aは、駆動信号に応答して、機械式過給機45を内燃機関10によって機械的に駆動する状態(作動状態、即ち、過給状態)と、機械式過給機45を内燃機関10によって駆動しない状態(非作動状態、即ち、非過給状態)と、に切り替えるようになっている。
インタークーラ47は水冷式であって、吸気ダクト43を通過する空気を冷却するようになっている。インタークーラ47は、インタークーラ47内の冷却水の熱を大気中に放出するラジエタ47aと、インタークーラ47とラジエタ47aの間で冷却水を循環させる循環ポンプ47bとに接続されている。
スロットル弁48は吸気ダクト43に回転可能に支持され、スロットル弁アクチュエータ48aにより駆動されることにより吸気通路の開口断面積を可変とするようになっている。
バイパス通路49の一端はバイパス流量調整弁46と接続され、他端はインタークーラ47とスロットル弁48の間の位置にて吸気ダクト43に接続されている。バイパス流量調整弁46は、駆動信号に応答して図示しないバルブ開度を変更することにより、インタークーラ47へ流入する空気量とインタークーラ47をバイパスする空気量(バイパス通路49へ流入する空気量)とを調整できるようになっている。
排気系統50は、排気ポート33に連通し同排気ポート33とともに排気通路を形成するエキゾーストマニホールドを含む排気管51及び排気管51に配設された三元触媒装置52を備えている。
一方、このシステムは、エアフローメータ61、クランクポジションセンサ62、筒内圧力検出手段としての筒内圧力センサ63、アクセル開度センサ64及び電気制御装置70を備えている。エアフローメータ61は吸気ダクト43内を通流する空気の量を表す信号を出力するようになっている。クランクポジションセンサ62は、クランク軸24が1°回転する毎に幅狭のパルスを有するとともに同クランク軸24が360°回転する毎に幅広のパルスを有する信号を出力するようになっている。この信号は、エンジン回転速度NEを表す。筒内圧力センサ63は、燃焼室25内の圧力(筒内圧力)Pcを表す信号を出力するようになっている。なお、筒内圧力センサ63は燃焼室25上部のシリンダヘッド部30に設けてもよい。アクセル開度センサ64は、運転者によって操作されるアクセルペダル65の操作量Accpを表す信号を出力するようになっている。
電気制御装置70は、互いにバスで接続されたCPU71、CPU71が実行するプログラム、テーブル(ルックアップテーブル、マップ)、定数等を予め記憶したROM72、CPU71が必要に応じてデータを一時的に格納するRAM73、電源が投入された状態でデータを格納するとともに同格納されたデータを電源が遮断されている間も保持するバックアップRAM74及びADコンバータを含むインターフェース75等からなるマイクロコンピュータである。インターフェース75は、上記センサ61〜64と接続され、CPU71にセンサ61〜64からの信号を供給するとともに、同CPU71の指示に応じてイグナイタ36、インジェクタ37、燃料ポンプ37b、駆動回路38、機械式過給機用クラッチ45a、バイパス流量調整弁46及びスロットル弁アクチュエータ48aに駆動信号を送出するようになっている。
(作動の概要)
次に、上記のように構成された制御装置の作動の概要について説明する。この制御装置は、特定気筒(本例では、第1気筒)の筒内圧力センサ63により検出された筒内圧力に基づいて燃焼室25内の混合ガスが燃焼することによりピストン22に与える正味の生成エネルギー(図示仕事量)を算出する。更に、制御装置は、現時点の運転方式及び内燃機関10の運転状態に応じて損失エネルギーを取得する。そして、制御装置は、算出された生成エネルギーと取得された損失エネルギーとに基づいて第1気筒の現時点における実際の燃料消費率を算出する。
この制御装置は、上記算出された燃料消費率と予めROM72に記憶させていた現時点の運転方式と異なる他方の運転方式による運転時の燃料消費率に基づいた基準燃料消費率とを比較する。そして、制御装置は、算出された燃料消費率が上記基準燃料消費率より大きいとき(即ち、燃料消費率が悪化しているとき)は全気筒の運転方式を上記他方の運転方式に切り替える。
(作動の詳細)
以下、この制御装置の作動の詳細について説明する。電気制御装置70のCPU71は、図2にフローチャートにより示した運転方式制御ルーチンを所定時間の経過毎に繰り返し実行するようになっている。
従って、所定のタイミングになると、CPU71はステップ200から処理を開始してステップ205に進み、現時点の負荷(本例では、アクセルペダル操作量Accp)及び現時点のエンジン回転速度NE(これらは内燃機関10の運転状態を表す。)と、図3に示した運転領域マップと、に基づいて内燃機関10の運転状態が自着火運転可能領域A1にあるか否かを判定する。
図3に示したように、運転領域は、自着火運転可能領域A1と火花点火運転領域A2とからなる。自着火運転可能領域A1は、全運転領域のうちの高負荷より小さい負荷の領域(軽負荷域又は中負荷域)且つ高回転より小さいエンジン回転速度の領域(低回転域又は中回転域)である。火花点火運転領域A2は、自着火運転可能領域A1よりも高負荷側の領域又は高回転側の領域である。ここで、自着火運転可能領域A1は、自着火運転方式による運転と火花点火運転方式による運転とがいずれも可能な領域であり、運転時に発生する燃焼騒音が過大とならないことや失火が発生しないこと等に基づいて定められている。一方、火花点火運転領域A2は、火花点火運転方式による運転のみが可能な領域である。
いま、内燃機関10の運転状態が自着火運転可能領域A1にあるとともに、内燃機関10が自着火運転方式により運転されていると仮定して説明を続ける。この仮定に従えば、CPU71はステップ205にて「Yes」と判定し、ステップ210に進んで内燃機関10が自着火運転方式により運転されているか否かを判定する。
上記仮定に従えば、内燃機関10は自着火運転方式により運転されている。従って、CPU71はステップ210にて「Yes」と判定し、ステップ215に進んで第1気筒の現時点の運転サイクルが終了する時点まで待機する。この間に、CPU71は、後述する燃料消費率算出ルーチンにより第1気筒の現時点の運転サイクルの(実際の)燃料消費率SFCを算出する。ここで、燃料消費率は、消費される燃料量(消費燃料量)を内燃機関10の外部に取り出すことができる出力エネルギーで除した値である。即ち、燃料消費率は、単位出力エネルギーあたりの消費燃料量を表す。
そして、CPU71は、ステップ220に進みアクセルペダル操作量Accp及びエンジン回転速度NEと火花点火運転方式による運転時の燃料消費率の基準値である基準火花点火燃料消費率SFCsiとの関係を規定するテーブルMapSFCsi、現時点のアクセルペダル操作量Accp及び現時点のエンジン回転速度NEに基づいて基準火花点火燃料消費率SFCsiを求める。
後述するように、実際の燃料消費率SFCが基準火花点火燃料消費率SFCsiより大きいときは内燃機関10が火花点火運転方式により運転されるようになる。ところで、火花点火運転方式による運転に切り替えられた後の実際の燃料消費率は、実際の運転環境に依存して変動する。そこで、自着火運転方式による運転から火花点火運転方式による運転に切り替えることにより実際の燃料消費率がより確実に良好になるように、基準火花点火燃料消費率SFCsiは、理想的な環境に近い環境にて内燃機関10を火花点火運転方式により運転することにより得られる燃料消費率よりわずかに大きな値に設定されている。なお、テーブルMapSFCsiを記憶しているROM72は基準燃料消費率記憶手段を構成している。更に、ステップ220の処理が実行されることは、基準燃料消費率取得手段の機能が達成されることに対応している。
次いで、CPU71は、ステップ225に進み後述する燃料消費率算出ルーチンにより算出された実際の(第1気筒の現時点の運転サイクルの)燃料消費率SFCが上記ステップ220にて求められた基準火花点火燃料消費率SFCsiより大きいか否かを判定する。
いま、第1気筒の現時点の運転サイクルにおいて着火時期が目標とする着火時期と相違すること等により実際の燃料消費率SFCが悪化し、同燃料消費率SFCが上記基準火花点火燃料消費率SFCsiより大きくなっていると仮定して説明を続ける。この場合、CPU71は、ステップ225にて「Yes」と判定し、ステップ230に進んで内燃機関10の全気筒が火花点火運転方式により運転されるように内燃機関10を制御する。
具体的に述べると、CPU71は、機械式過給機45を内燃機関10によって駆動しない状態(非作動状態)にするために、機械式過給機用クラッチ45aに対して駆動信号を送出する。これにより、機械式過給機45が非作動状態となり内燃機関10に過給は行われない。
更に、CPU71は、吸気弁32及び排気弁34の開閉タイミングや燃料噴射タイミングが図4に示したタイミングとなるように、適切なタイミングにてイグナイタ36、インジェクタ37及び駆動回路38に駆動信号を送出する。以下、図4に示したタイミングを実現するためのCPU71の作動をある特定の気筒に着目して具体的に述べる。
CPU71は、その気筒のクランク角が膨張下死点BDC1前の所定のクランク角になったとき、駆動回路38に駆動信号を送出してその気筒の排気弁駆動機構34aを駆動することにより排気弁34を開弁させる。これにより、排気が開始する。次いで、CPU71は、その気筒のクランク角が排気上死点(膨張下死点BDC1に続く上死点)TDC1直前の所定のクランク角になったとき、駆動回路38に駆動信号を送出してその気筒の吸気弁駆動機構32aを駆動することにより吸気弁32を開弁させる。これにより、吸気が開始する。
その後、CPU71は、その気筒のクランク角が排気上死点TDC1直後の所定のクランク角になったとき、駆動回路38に駆動信号を送出してその気筒の排気弁駆動機構34aを駆動することにより排気弁34を閉弁させる。これにより、排気が終了する。そして、CPU71は、後述する吸気が終了する時点においてその気筒の燃焼室25内に導入されている空気量を推定し、推定した空気量と目標とする理論空燃比とから噴射燃料量Tinjを決定し、その気筒のインジェクタ37に駆動信号を送出して噴射燃料量Tinjの燃料を噴射させる。これにより、燃焼室25内に混合ガスが形成される。
次に、CPU71は、その気筒のクランク角が吸気下死点(排気上死点TDC1に続く下死点)BDC2直後の所定のクランク角になったとき、駆動回路38に駆動信号を送出してその気筒の吸気弁駆動機構32aを駆動することにより吸気弁22を閉弁させる。これにより、吸気が終了するとともに混合ガスの圧縮が開始する。その後、CPU71は、その気筒のクランク角が圧縮上死点(吸気下死点BDC2に続く上死点)TDC2近傍の所定のクランク角になったとき、その気筒のイグナイタ36に駆動(点火)信号を送出し、燃焼室25内に形成された混合ガスを点火する。これにより、火花点火による燃焼に伴うガスの膨張が始まる。
このようなCPU71の作動により内燃機関10が火花点火運転方式により運転される。このとき、内燃機関10の運転状態に応じて定められる要求トルクを発生させるために必要とされる空気量が自然吸気により燃焼室25内に導入されるように吸気弁32が所定のタイミングにて開閉される。
なお、ステップ230の処理が実行されることは、内燃機関10を自着火運転方式又は火花点火運転方式により運転する運転制御手段の機能の一部が達成されることに対応している。更に、ステップ225及びステップ230の処理が実行されることは、一方の運転方式(自着火運転方式又は火花点火運転方式)による運転時の実際の燃料消費率に基づいて内燃機関10の運転方式を一方の運転方式から他方の運転方式に切り替えるように上記運転制御手段に指示を与える運転方式切替制御手段の機能が達成されることに対応している。
そして、CPU71は、ステップ299に進み本ルーチンを一旦終了する。
これにより、自着火運転方式による運転時の実際の燃料消費率SFCが基準火花点火燃料消費率SFCsiより大きいとき(悪化しているとき)は、内燃機関10が火花点火運転方式により運転されるようになる。この結果、自着火運転方式による運転時の実際の燃料消費率SFCが基準火花点火燃料消費率SFCsiより大きい状態で、運転方式を切り替えることなく運転され続けることがないので、実際の燃料消費率の悪化を防止することができる。
一方、実際の燃料消費率SFCが上記基準火花点火燃料消費率SFCsiより小さいときには、CPU71は、ステップ225にて「No」と判定し、ステップ299に進んで本ルーチンを一旦終了する。これにより、自着火運転方式による運転が継続して行われる。
次に、内燃機関10の運転状態が自着火運転可能領域A1にあるとともに、内燃機関10が火花点火運転方式により運転されていると仮定して説明を続ける。この仮定に従えば、CPU71はステップ210にて「No」と判定し、ステップ250に進んで第1気筒の現時点の運転サイクルが終了するまで待機する。この間に、CPU71は、後述する燃料消費率算出ルーチンにより第1気筒の現時点の運転サイクルの(実際の)燃料消費率SFCを算出する。
そして、CPU71は、ステップ255に進みアクセルペダル操作量Accp及びエンジン回転速度NEと自着火運転方式による運転時の燃料消費率の基準値である基準自着火燃料消費率SFChcciとの関係を規定するテーブルMapSFChcci、現時点のアクセルペダル操作量Accp及び現時点のエンジン回転速度NEに基づいて基準自着火燃料消費率SFChcciを求める。
後述するように、実際の燃料消費率SFCが基準自着火燃料消費率SFChcciより大きいときは内燃機関10が自着火運転方式により運転されるようになる。ところで、自着火運転方式による運転に切り替えられた後の実際の燃料消費率は、実際の運転環境に依存して変動する。そこで、火花点火運転方式による運転から自着火運転方式による運転に切り替えることにより実際の燃料消費率がより確実に良好になるように、基準自着火燃料消費率SFChcciは、理想的な環境に近い環境にて内燃機関10を自着火運転方式により運転することにより得られる燃料消費率よりわずかに大きな値に設定されている。なお、テーブルMapSFChcciを記憶しているROM72は基準燃料消費率記憶手段を構成している。更に、ステップ255の処理が実行されることは、基準燃料消費率取得手段の機能が達成されることに対応している。
次いで、CPU71は、ステップ260に進み後述する燃料消費率算出ルーチンにより算出された実際の燃料消費率SFCが上記ステップ255にて求められた基準自着火燃料消費率SFChcciより大きいか否かを判定する。
いま、第1気筒の現時点の運転サイクルにおいて燃焼室25内に形成された混合ガスの空燃比が目標とする空燃比と相違すること等により実際の燃料消費率SFCが悪化し、同燃料消費率SFCが上記基準自着火燃料消費率SFChcciより大きくなっていると仮定して説明を続ける。この場合、CPU71は、ステップ260にて「Yes」と判定し、ステップ265に進んで内燃機関10の全気筒が自着火運転方式により運転されるように内燃機関10を制御する。
具体的に述べると、CPU71は、機械式過給機45を内燃機関10によって機械的に駆動する状態(作動状態)にするために、機械式過給機用クラッチ45aに対して駆動信号を送出する。これにより、機械式過給機45が作動状態となり内燃機関10に過給が行われる。
更に、CPU71は、吸気弁32及び排気弁34の開閉タイミングや燃料噴射タイミングが図5に示したタイミングとなるように、適切なタイミングにてインジェクタ37及び駆動回路38に駆動信号を送出する。以下、図5に示したタイミングを実現するためのCPU71の作動をある特定の気筒に着目して具体的に述べる。
CPU71は、その気筒のクランク角が膨張下死点BDC1前の所定のクランク角になったとき、駆動回路38に駆動信号を送出してその気筒の排気弁駆動機構34aを駆動することにより排気弁34を開弁させる。これにより、排気が開始する。次いで、CPU71は、その気筒のクランク角が排気上死点(膨張下死点BDC1に続く上死点)TDC1前の所定のクランク角になったとき、駆動回路38に駆動信号を送出してその気筒の排気弁駆動機構34aを駆動することにより排気弁34を閉弁させる。これにより、排気が終了する。
その後、CPU71は、その気筒のクランク角が排気上死点TDC1後の所定のクランク角になったとき、駆動回路38に駆動信号を送出してその気筒の吸気弁駆動機構32aを駆動することにより吸気弁32を開弁させる。これにより、吸気が開始する。このように、排気が終了した時点から吸気が開始する時点までの期間である負のオーバーラップ期間が設けられている。この結果、燃焼室25内に燃焼ガスが残留する。
次に、CPU71は、後述する吸気が終了する時点においてその気筒の燃焼室25内に導入されている空気量を推定し、推定した空気量と理論空燃比よりもリーン側の目標とする空燃比とから噴射燃料量Tinjを決定し、その気筒のインジェクタ37に駆動信号を送出して噴射燃料量Tinjの燃料を噴射させる。これにより、燃焼室25内に混合ガスが形成される。そして、CPU71は、その気筒のクランク角が吸気下死点(排気上死点TDC1に続く下死点)BDC2近傍の所定のクランク角になったとき、駆動回路38に駆動信号を送出してその気筒の吸気弁駆動機構32aを駆動することにより吸気弁22を閉弁させる。これにより、吸気が終了するとともに混合ガスの圧縮が開始する。その後、圧縮された混合ガスは圧縮上死点(吸気下死点BDC2に続く上死点)TDC2近傍から自着火による燃焼を開始する。これにより、自着火による燃焼に伴うガスの膨張が始まる。
このようなCPU71の作動によれば、内燃機関10に過給が行われるとともに、燃焼室25内に残留する燃焼ガスの量が増大する。これにより、圧縮上死点における燃焼室25内の混合ガスの温度(圧縮端温度)が所定の温度以上となるので、内燃機関10が自着火運転方式により運転される。なお、ステップ265の処理が実行されることは、上述した運転制御手段の機能の一部が達成されることに対応している。更に、ステップ260及びステップ265の処理が実行されることは、上述した運転方式切替制御手段の機能が達成されることに対応している。
そして、CPU71は、ステップ299に進み本ルーチンを一旦終了する。
これにより、火花点火運転方式による運転時の実際の燃料消費率SFCが基準自着火燃料消費率SFChcciより大きいとき(悪化しているとき)は、内燃機関10が自着火運転方式により運転されるようになる。この結果、火花点火運転方式による運転時の実際の燃料消費率SFCが基準自着火燃料消費率SFChcciより大きい状態で、運転方式を切り替えることなく運転され続けることがないので、実際の燃料消費率の悪化を防止することができる。
一方、実際の燃料消費率SFCが上記基準自着火燃料消費率SFChcciより小さいときには、CPU71は、ステップ260にて「No」と判定し、ステップ299に進んで本ルーチンを一旦終了する。これにより、火花点火運転方式による運転が継続して行われる。
次に、内燃機関10の運転状態が火花点火運転領域A2にあると仮定して説明を続ける。この場合、CPU71は、ステップ205にて「No」と判定し、ステップ280に進んで内燃機関10の全気筒が火花点火運転方式により運転されるように内燃機関10を制御し、続くステップ299に進んで本ルーチンを一旦終了する。なお、ステップ280の処理が実行されることは、上述した運転制御手段の機能の一部が達成されることに対応している。
(燃料消費率算出)
更に、CPU71は、図6にフローチャートにより示した燃料消費率算出ルーチンを第1気筒のクランク角が所定のクランク角Δθ(本例では、1°)だけ増加する毎に繰り返し実行するようになっている。なお、燃料消費率算出ルーチンが実行されることは、燃料消費率算出手段の機能が達成されることに対応している。
従って、所定のタイミングになると、CPU71はステップ600から処理を開始してステップ605に進み第1気筒の筒内圧力センサ63により検出された筒内圧力Pcを読み込む。次に、CPU71は、ステップ610に進み第1気筒の現時点のクランク角に基づいて第1気筒の現時点の燃焼室25内の容積(筒内容積)Vcを算出する。
次いで、CPU71はステップ615に進み筒内容積変化量ΔVcを上記ステップ610にて算出された筒内容積Vcと本ルーチンを前回実行した時に後述するステップ625にて設定されている過去の筒内容積Vcoldとの差に設定する。本ルーチンは、所定のクランク角Δθの増加毎に実行されているから、筒内容積変化量ΔVcには所定のクランク角Δθの増分に対する筒内容積の変化量が設定されることになる。
そして、CPU71は、ステップ620に進み、本ルーチンの前回の実行時に更新された現時点において最新の生成エネルギーWiに筒内圧力Pcと筒内容積変化量ΔVcとの積Pc・ΔVcを加えた値により、生成エネルギーWiを更新する。これにより、第1気筒において、クランク角が所定のクランク角Δθだけ増加する間に燃焼室25内のガスがピストン22に対してする仕事量が生成エネルギーWiに加算されていく。上記仕事量Pc・ΔVcは筒内容積変化量ΔVcが正の場合には正である。この場合、燃焼室25内のガスがピストン22に対して仕事をする。一方、同仕事量Pc・ΔVcは筒内容積変化量ΔVcが負の場合には負である。この場合、ピストン22が燃焼室25内のガスに対して仕事をする。
次に、CPU71はステップ625に進み本ルーチンの次回の実行時に使用される過去の筒内容積Vcoldとして本ルーチンの実行時の筒内容積Vcを設定する。その後、CPU71は、ステップ630に進み変数iの値を「1」だけ増大し、続くステップ635にて変数iの値が運転サイクルの1周期(本例では、720°)を所定のクランク角Δθ(本例では、1°)で除した1運転サイクルステップ数Ncycle(本例では、720)と等しいか否かを判定する。
いま、変数iの値が「1」であると仮定して説明を続ける。この場合、CPU71は、ステップ635にて「No」と判定し、直接ステップ699に進んで本ルーチンを一旦終了する。
本ルーチンについての以上の処理は、変数iの値が1運転サイクルステップ数Ncycleと等しくなるまで繰り返し実行される。この結果、第1気筒のクランク角が所定のクランク角Δθだけ増加する間にピストン22に対してなされた仕事量Pc・ΔVcが時間的に連続してNcycle回加算されることになるので、運転サイクルの1周期の間に第1気筒のピストン22に対してなされる仕事量の総和(正味の仕事量、図示仕事量、即ち、生成エネルギー)が求められることになる。
前述のステップ630が繰り返されることにより変数iの値が1運転サイクルステップ数Ncycleと等しくなると、CPU71は、ステップ635にて「Yes」と判定し、続くステップ640にて内燃機関10が自着火運転方式により運転されているか否かを判定する。
いま、内燃機関10が自着火運転方式により運転されていると仮定して説明を続ける。この場合、CPU71はステップ640にて「Yes」と判定し、ステップ645に進んでアクセルペダル操作量Accp及びエンジン回転速度NEと自着火運転方式による運転時の損失エネルギーである自着火損失エネルギーLEhcciとの関係を規定するテーブルMapLEhcci、現時点のアクセルペダル操作量Accp及び現時点のエンジン回転速度NEに基づいて自着火損失エネルギーLEhcciを求める。
ここで、自着火損失エネルギーLEhcciは内燃機関10を自着火運転方式により運転する際に内燃機関10自身が消費するエネルギーであって、主として、機械式過給機45を駆動するために消費されるエネルギーと、ピストン22の往復動をクランク軸24に伝達するために生じる部材間の摩擦により消費されるエネルギーと、吸気弁駆動機構32a及び排気弁駆動機構34aにより吸気弁32及び排気弁34を駆動するために消費されるエネルギーと、からなる。自着火損失エネルギーLEhcciは、内燃機関10を自着火運転方式により運転した場合において、運転サイクルの1周期の間に燃焼室25内の混合ガスが燃焼することによりピストン22に与える気筒あたりの正味の生成エネルギーから同1周期の間に同内燃機関10の外部に取り出すことができる気筒あたりの出力エネルギーを減じて得られた値に設定されている。なお、テーブルMapLEhcciを記憶しているROM72は損失エネルギー記憶手段を構成している。
そして、CPU71は、ステップ650に進み第1気筒の運転サイクルの1周期の間に生成される生成エネルギーWiから自着火損失エネルギーLEhcciを減じることにより第1気筒の運転サイクルの1周期の間に内燃機関10の外部に取り出すことができる出力エネルギーWを求める。次に、CPU71は、ステップ655に進み第1気筒の現時点の運転サイクルにおける噴射燃料量Tinjを上記ステップ650にて求めた出力エネルギーWで除することにより実際の燃料消費率SFCを算出する。
次いで、CPU71は、ステップ660に進み変数iに「0」を設定するとともに生成エネルギーWiに「0」を設定する。これにより、本ルーチンの次回の実行時からは、現時点の運転サイクルの次の運転サイクルの生成エネルギーWiが算出され、同次の運転サイクルの燃料消費率が算出されるようになる。
そして、CPU71は、ステップ699に進み本ルーチンを一旦終了する。
これにより、内燃機関10が自着火運転方式により運転されている場合において実際の燃料消費率SFCが算出される。
一方、内燃機関10が火花点火運転方式により運転されていると仮定して説明を続ける。この場合、CPU71はステップ640にて「No」と判定し、ステップ670に進んでアクセルペダル操作量Accp及びエンジン回転速度NEと火花点火運転方式による運転時の損失エネルギーである火花点火損失エネルギーLEsiとの関係を規定するテーブルMapLEsi、現時点のアクセルペダル操作量Accp及び現時点のエンジン回転速度NEに基づいて火花点火損失エネルギーLEsiを求める。
ここで、火花点火損失エネルギーLEsiは内燃機関10を火花点火運転方式により運転する際に内燃機関10自身が消費するエネルギーであって、主として、ピストン22の往復動をクランク軸24に伝達するために生じる部材間の摩擦により消費されるエネルギーと、吸気弁駆動機構32a及び排気弁駆動機構34aにより吸気弁32及び排気弁34を駆動するために消費されるエネルギーと、からなる。火花点火運転方式による運転時は機械式過給機45を内燃機関10によって駆動しないので、機械式過給機45を駆動するために消費されるエネルギーを考慮する必要はない。火花点火損失エネルギーLEsiは、内燃機関10を火花点火運転方式により運転した場合において、運転サイクルの1周期の間に燃焼室25内の混合ガスが燃焼することによりピストン22に与える気筒あたりの正味の生成エネルギーから同1周期の間に同内燃機関10の外部に取り出すことができる気筒あたりの出力エネルギーを減じて得られた値に設定されている。なお、テーブルMapLEsiを記憶しているROM72は損失エネルギー記憶手段を構成している。
そして、CPU71は、ステップ675に進み運転サイクルの1周期の間に生成される生成エネルギーWiから火花点火損失エネルギーLEsiを減じることにより運転サイクルの1周期の間に内燃機関10の外部に取り出すことができる出力エネルギーWを求める。次に、CPU71は、上述の内燃機関10が自着火運転方式により運転されている場合と同様に、ステップ655及びステップ660の処理を実行し、続くステップ699にて本ルーチンを一旦終了する。
これにより、内燃機関10が火花点火運転方式により運転されている場合において実際の燃料消費率SFCが算出される。
以上説明したように、本発明による内燃機関の制御装置の第1実施形態は、内燃機関10の現時点の(一方の)運転方式による運転時の実際の燃料消費率を算出する。そして、同算出された実際の燃料消費率が他方の運転方式による運転時の燃料消費率に基づいて設定された基準燃料消費率より大きいときは、内燃機関10の運転方式を現時点の運転方式から他方の運転方式に切り替える。これにより、一方の運転方式による運転時の実際の燃料消費率が基準燃料消費率より悪化しているときは、内燃機関10が同他方の運転方式により運転されるようになる。この結果、実際の燃料消費率を良好にすることができる。
更に、第1実施形態は、実際の燃料消費率を算出するにあたり検出された筒内圧力に基づいて燃焼室内の混合ガスが燃焼することによりピストンに与える正味の生成エネルギーを算出する。これにより、現時点における実際の生成エネルギーを正確に求めることができる。更に、第1実施形態は、現時点の運転方式と内燃機関の運転状態とに基づいて損失エネルギーを取得する。そして、第1実施形態は、算出された生成エネルギーと、取得された損失エネルギーと、に基づいて現時点における実際の燃料消費率を算出する。この結果、運転方式に応じた損失エネルギーを考慮して、より正確に燃料消費率を算出することができる。従って、運転方式が適切に選択される。
なお、上記第1実施形態においては、第1気筒のみにおいて燃料消費率を算出していたが、すべての気筒において燃料消費率を算出し各気筒において算出された燃料消費率を平均した値を用いてもよい。また、運転方式を切り替える時間間隔が所定の時間以上となるように構成しても良い。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る内燃機関の制御装置について説明する。第2実施形態に係る前記制御装置は、第1気筒を含む第1気筒群を自着火運転方式により運転するとともに、第2気筒を含む第2気筒群を火花点火運転方式により運転する複数方式運転を行い、第1気筒及び第2気筒の実際の燃料消費率をそれぞれ算出し、同算出した燃料消費率に基づいて全気筒の運転方式を実際の燃料消費率が良好な気筒の運転方式に切り替える点において第1実施形態の制御装置と相違している。従って、以下、かかる相違点を中心として説明する。
第2実施形態に係る電気制御装置70のCPU71は、図7にフローチャートにより示した運転方式制御ルーチンを所定時間の経過毎に繰り返し実行するようになっている。
従って、所定のタイミングになると、CPU71はステップ700から処理を開始してステップ705に進み、現時点の負荷(本例では、アクセルペダル操作量Accp)及び現時点のエンジン回転速度NE(これらは内燃機関10の運転状態を表す。)と、図8に示した運転領域マップとに基づいて、内燃機関10の運転状態が運転方式切替領域B1にあるか否かを判定する。
図8に示したように、運転領域は、運転方式切替領域B1と自着火運転領域B2と火花点火運転領域B3とからなる。自着火運転領域B2は、全運転領域のうちの高負荷より小さい負荷の領域(軽負荷域又は中負荷域)且つ高回転より小さいエンジン回転速度の領域(低回転域又は中回転域)である。火花点火運転領域B3は、自着火運転領域B2よりも高負荷側の領域又は高回転側の領域である。運転方式切替領域B1は、自着火運転領域B2と火花点火運転領域B3との間にて両領域にそれぞれ接するように設定されている。ここで、運転方式切替領域B1は、自着火運転方式による運転と火花点火運転方式による運転とがいずれも可能な領域である。
いま、内燃機関10の運転状態が自着火運転領域B2にあると仮定して説明を続ける。この場合、CPU71はステップ705にて「No」と判定し、ステップ710に進んで内燃機関10の運転状態が自着火運転領域B2にあるか否かを判定する。上記仮定によれば、CPU71はステップ710にて「Yes」と判定し、ステップ715に進んで内燃機関10の全気筒が自着火運転方式により運転されるように内燃機関10を制御する。
具体的に述べると、CPU71は、機械式過給機45を内燃機関10によって機械的に駆動する状態(作動状態)にするために、機械式過給機用クラッチ45aに対して駆動信号を送出する。これにより、機械式過給機45が作動状態となり内燃機関10に過給が行われる。なお、ステップ715を実行する時点において、機械式過給機45が作動状態となっていれば、CPU71は機械式過給機用クラッチ45aに駆動信号を送出しない。
更に、CPU71は、吸気弁32及び排気弁34の開閉タイミングや燃料噴射タイミングが上述の図5に示したタイミングとなるように、適切なタイミングにてインジェクタ37及び駆動回路38に駆動信号を送出する。
このようなCPU71の作動によれば、内燃機関10に過給が行われ、内燃機関10が自着火運転方式により運転される。
そして、CPU71は、ステップ799に進み本ルーチンを一旦終了する。
一方、内燃機関10の運転状態が火花点火運転領域B3にあると仮定して説明を続ける。この場合、CPU71はステップ710にて「No」と判定し、ステップ720に進んで内燃機関10の全気筒が火花点火運転方式により運転されるように内燃機関10を制御する。
具体的に述べると、CPU71は、機械式過給機45を内燃機関10によって駆動しない状態(非作動状態)にするために、機械式過給機用クラッチ45aに対して駆動信号を送出する。これにより、機械式過給機45が非作動状態となり内燃機関10に過給は行われない。なお、ステップ720を実行する時点において、機械式過給機45が非作動状態となっていれば、CPU71は機械式過給機用クラッチ45aに駆動信号を送出しない。
更に、CPU71は、吸気弁32及び排気弁34の開閉タイミングや燃料噴射タイミングが上述の図4に示したタイミングとなるように、適切なタイミングにてイグナイタ36、インジェクタ37及び駆動回路38に駆動信号を送出する。
このようなCPU71の作動により内燃機関10が火花点火運転方式により運転される。このとき、内燃機関10の運転状態に応じて定められる要求トルクを発生させるために必要とされる空気量が自然吸気により燃焼室25内に導入されるように吸気弁32が所定のタイミングにて開閉される。
そして、CPU71は、ステップ799に進み本ルーチンを一旦終了する。
次に、内燃機関10の運転状態が運転方式切替領域B1にあると仮定して説明を続ける。この場合、CPU71はステップ705にて「Yes」と判定し、ステップ750に進んで運転方式切替領域B1内の運転方式を決定するため、図9のフローチャートに示したステップ900に進む。
次に、CPU71は、ステップ905に進み、第1気筒及び第3気筒(第1気筒群)が自着火運転方式により運転されるとともに第2気筒及び第4気筒(第2気筒群)が火花点火運転方式により運転されるように、内燃機関10を制御する。
具体的に述べると、CPU71は、機械式過給機45を内燃機関10によって機械的に駆動する状態(作動状態)にするために、機械式過給機用クラッチ45aに対して駆動信号を送出する。これにより、機械式過給機45が作動状態となり内燃機関10に過給が行われる。なお、ステップ905を実行する時点において、機械式過給機45が作動状態となっていれば、CPU71は機械式過給機用クラッチ45aに駆動信号を送出しない。
更に、CPU71は、第1気筒群の吸気弁32及び排気弁34の開閉タイミングや燃料噴射タイミングが上述した全気筒が自着火運転方式により運転されている場合と同様の図5に示したタイミングとなるように、適切なタイミングにて各気筒のインジェクタ37及び駆動回路38に駆動信号を送出する。
一方、CPU71は、第2気筒群の吸気弁32及び排気弁34の開閉タイミングや燃料噴射タイミングが上述した全気筒が火花点火運転方式により運転されている場合(図4)と異なる図10に示したタイミングとなるように、適切なタイミングにて各気筒のイグナイタ36、インジェクタ37及び駆動回路38に駆動信号を送出する。なお、吸気弁32及び排気弁34の開閉タイミングは、内燃機関10の運転状態に応じて定められる要求トルクを発生させるために必要とされる空気量が燃焼室25内に導入されるように定められる。以下、図10に示したタイミングを実現するためのCPU71の作動を第2気筒群のある特定の気筒に着目して具体的に述べる。
CPU71は、その気筒のクランク角が膨張下死点BDC1前の所定のクランク角になったとき、駆動回路38に駆動信号を送出してその気筒の排気弁駆動機構34aを駆動することにより排気弁34を開弁させる。これにより、排気が開始する。次いで、CPU71は、その気筒のクランク角が排気上死点(膨張下死点BDC1に続く上死点)TDC1直前の所定のクランク角になったとき、駆動回路38に駆動信号を送出してその気筒の吸気弁駆動機構32aを駆動することにより吸気弁32を開弁させる。これにより、吸気が開始する。
その後、CPU71は、その気筒のクランク角が排気上死点TDC1直後の所定のクランク角になったとき、駆動回路38に駆動信号を送出してその気筒の排気弁駆動機構34aを駆動することにより排気弁34を閉弁させる。これにより、排気が終了する。そして、CPU71は、後述する吸気が終了する時点においてその気筒の燃焼室25内に導入されている空気量を推定し、推定した空気量と目標とする理論空燃比とから噴射燃料量Tinjを決定し、その気筒のインジェクタ37に駆動信号を送出して噴射燃料量Tinjの燃料を噴射させる。これにより、燃焼室25内に混合ガスが形成される。
次に、CPU71は、その気筒のクランク角が吸気下死点(排気上死点TDC1に続く下死点)BDC2と圧縮上死点(吸気下死点BDC2に続く上死点)TDC2の略中間の所定のクランク角になったとき、駆動回路38に駆動信号を送出してその気筒の吸気弁駆動機構32aを駆動することにより吸気弁22を閉弁させる。これにより、吸気が終了するとともに混合ガスの圧縮が開始する。その後、CPU71は、その気筒のクランク角が圧縮上死点TDC2近傍の所定のクランク角になったとき、その気筒のイグナイタ36に駆動(点火)信号を送出し、燃焼室25内に形成された混合ガスを点火する。これにより、火花点火による燃焼に伴うガスの膨張が始まる。
このようなCPU71の作動によれば、内燃機関10に過給が行われるとともに、第1気筒及び第3気筒の燃焼室25内に残留する燃焼ガスの量が増大する。これにより、圧縮上死点における第1気筒及び第3気筒の燃焼室25内の混合ガスの温度(圧縮端温度)が所定の温度以上となるので、第1気筒及び第3気筒が自着火運転方式により運転される。
また、第2気筒及び第4気筒が火花点火運転方式により運転される。このとき、全気筒が火花点火運転方式により運転される場合に比較して吸気弁32を閉弁するタイミングが遅角される。この理由は、吸気弁32を閉弁するタイミングを変更しないと過給が行われているために過大な量の空気が燃焼室25内に導入されてしまうからである。これにより、第1気筒及び第3気筒が自着火運転方式により運転されているとともに第2気筒及び第4気筒が火花点火運転方式により運転されている複数方式運転状態において第2気筒及び第4気筒の燃焼室25内に導入される空気の量を、すべての気筒が火花点火運転方式により運転されている場合と近しい量に制御することができる。
再び図9を参照しながら説明を続けると、CPU71は、ステップ910にて第1気筒の現時点の運転サイクル及び第2気筒の現時点の運転サイクルのうち遅く終了する時点まで待機する。この間に、CPU71は、後述する燃料消費率算出ルーチンにより第1気筒の現時点の運転サイクルの燃料消費率SFC1と、第2気筒の現時点の運転サイクルの燃料消費率SFC2と、を算出する。次いで、CPU71は、ステップ915に進み第1気筒の燃料消費率SFC1が第2気筒の燃料消費率SFC2より大きいか否かを判定する。
いま、第1気筒の現時点の運転サイクルにおいて着火時期が目標とする着火時期と相違すること等により第1気筒の実際の燃料消費率SFC1が悪化し、同燃料消費率SFC1が第2気筒の実際の燃料消費率SFC2より大きくなっていると仮定して説明を続ける。この場合、CPU71は、ステップ915にて「Yes」と判定し、ステップ920に進んで内燃機関10の全気筒が火花点火運転方式により運転されるように内燃機関10を制御する。次に、CPU71は、ステップ999を経由して図7のステップ799に進み運転方式制御ルーチンを一旦終了する。なお、ステップ905、ステップ915及びステップ920の処理が実行されることは、第1気筒を自着火運転方式により運転するとともに第2気筒を火花点火運転方式により運転し、両気筒において算出された実際の燃料消費率に基づいて全気筒を適切な運転方式により運転する多気筒運転制御手段の機能の一部が達成されることに対応している。
一方、第2気筒の現時点の運転サイクルにおいて燃焼室25内に形成された混合ガスの空燃比が目標とする空燃比と相違すること等により第2気筒の実際の燃料消費率SFC2が悪化し、同燃料消費率SFC2が第1気筒の実際の燃料消費率SFC1より大きくなっていると仮定して説明を続ける。この場合、CPU71は、ステップ915にて「No」と判定し、ステップ925に進んで内燃機関10の全気筒が自着火運転方式により運転されるように内燃機関10を制御する。次に、CPU71は、ステップ999を経由して図7のステップ799に進み運転方式制御ルーチンを一旦終了する。なお、ステップ905、ステップ915及びステップ925の処理が実行されることは、上述した多気筒運転制御手段の機能の一部が達成されることに対応している。
これにより、内燃機関10の運転状態が運転方式切替領域B1にある場合には、第1気筒において自着火運転方式による運転時の実際の燃料消費率SFC1が算出されるとともに、第2気筒において火花点火運転方式による運転時の実際の燃料消費率SFC2が算出され、同算出された2つの燃料消費率の比較結果に基づいて燃料消費率が良好な気筒の運転方式により全気筒が運転される。
更に、CPU71は、第1気筒及び第2気筒においてそれぞれ燃料消費率を算出するため、上記第1実施形態と同一の図6にフローチャートにより示した燃料消費率算出ルーチンを両気筒に対してそれぞれ独立に実行するようになっている。従って、CPU71は、両気筒のクランク角がそれぞれ所定のクランク角Δθ(本例では、1°)だけ増加する毎に同ルーチンを繰り返し実行し、各気筒において運転サイクル毎の実際の燃料消費率(第1気筒の燃料消費率SFC1及び第2気筒の燃料消費率SFC2)を算出する。なお、第1気筒に対して燃料消費率算出ルーチンが実行されることは、第1燃料消費率算出手段の機能が達成されることに対応している。更に、第2気筒に対して燃料消費率算出ルーチンが実行されることは、第2燃料消費率算出手段の機能が達成されることに対応している。
以上説明したように、本発明による内燃機関の制御装置の第2実施形態は、内燃機関10の運転状態が運転方式切替領域B1にある場合には、第1気筒群を自着火運転方式により運転するとともに、第2気筒群を火花点火運転方式により運転する。そして、第2実施形態は、第1気筒において自着火運転方式による運転時の実際の燃料消費率を算出するとともに、第2気筒において火花点火運転方式による運転時の実際の燃料消費率を算出する。更に、第2実施形態は、同算出された2つの燃料消費率を比較し、その比較結果に基づいて燃料消費率が良好な気筒の運転方式により全気筒を運転する。即ち、両運転方式による運転時の実際の燃料消費率に基づいて運転方式が切り替えられる。この結果、実際の燃料消費率を確実に良好にすることができる。
更に、第2実施形態は、すべての気筒が第2の運転方式により運転されている場合において吸気弁32を閉弁させるタイミングと異なるタイミングにて、第1気筒群が自着火運転方式により運転されているとともに第2気筒群が火花点火運転方式により運転されている複数方式運転状態において第2気筒群の各気筒の吸気弁32を閉弁させる。これにより、上記複数方式運転状態において第2気筒の燃焼室内に導入される空気の量を、すべての気筒が第2の運転方式により運転されている場合と近しい量に制御することができるようになる。この結果、上記複数方式運転状態における第2気筒の実際の燃料消費率をすべての気筒が第2の運転方式により運転されている場合の燃料消費率と近しい燃料消費率にすることができる。
なお、上記第2実施形態においては、第1気筒及び第2気筒のみにおいて燃料消費率を算出し同算出された燃料消費率を各運転方式による運転時の実際の燃料消費率としていたが、すべての気筒において燃料消費率を算出し各気筒において算出された燃料消費率を運転方式毎に平均し同平均された燃料消費率を各運転方式による運転時の実際の燃料消費率としてもよい。
また、3つ以上の複数の運転方式を切り替えて運転することが可能な内燃機関に適用される場合であって同複数の運転方式の運転領域が互いに近接する領域が存在する場合には、同複数の運転方式により同複数の各気筒をそれぞれ運転し、各運転方式による運転時の実際の燃料消費率を算出し、最良の燃料消費率となる気筒の運転方式によりすべての気筒を運転することとしてもよい。
なお、本発明は上記各実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、運転方式は、燃焼室内に形成される混合ガスが燃料濃度の高い領域と低い領域とを有した状態で燃焼する成層燃焼運転方式や同混合ガスが均一な燃料濃度を有した状態で燃焼する均質燃焼運転方式であってもよい。また、運転方式は、4サイクル運転方式や2サイクル運転方式であってもよい。
更に、上記各実施形態においては、燃料消費率を算出する期間を運転サイクルの1周期としていたが、運転サイクルの複数の周期に亘って燃料消費率を算出し同算出された燃料消費率を平均した値を用いてもよい。
本発明の第1実施形態に係る制御装置を自着火運転方式による運転と火花点火運転方式による運転とが可能な内燃機関に適用したシステムの概略構成図である。 図1に示したCPUが実行する運転方式を制御するためのルーチンを表すフローチャートである。 図1に示したCPUが図2のフローチャートを実行する際に参照する運転領域マップである。 本発明の第1実施形態に係る内燃機関が火花点火運転方式により運転されている場合におけるある気筒の吸気弁及び排気弁の開閉タイミングと燃料噴射時期とを概念的に示した説明図である。 本発明の第1実施形態に係る内燃機関が自着火運転方式により運転されている場合におけるある気筒の吸気弁及び排気弁の開閉タイミングと燃料噴射時期とを概念的に示した説明図である。 図1に示したCPUが実行する燃料消費率を算出するためのルーチンを表すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る内燃機関の制御装置のCPUが実行する運転方式を制御するためのルーチンを表すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る内燃機関の制御装置のCPUが図7のフローチャートを実行する際に参照する運転領域マップである。 本発明の第2実施形態に係る内燃機関の制御装置のCPUが実行する運転方式切替領域内において運転方式を制御するためのルーチンを表すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る内燃機関が複数の運転方式により運転されている場合における火花点火運転方式により運転されている気筒の吸気弁及び排気弁の開閉タイミングと燃料噴射時期とを概念的に示した説明図である。
符号の説明
10…内燃機関、21…シリンダ、22…ピストン、25…燃焼室、32…吸気弁、32a…吸気弁駆動機構、34…排気弁、34a…排気弁駆動機構、36…イグナイタ、37…インジェクタ、38…駆動回路、45…機械式過給機、45a…機械式過給機用クラッチ、62…クランクポジションセンサ、63…筒内圧力センサ、64…アクセル開度センサ、65…アクセルペダル、71…CPU、72…ROM。

Claims (5)

  1. シリンダと、前記シリンダ内において往復動するピストンと、を備え、前記シリンダの壁面と前記ピストンの頂面とにより形成された燃焼室内の混合ガスを燃焼させる方式である運転方式を第1の運転方式と第2の運転方式とに切り替えて運転することが可能な内燃機関の制御装置であって、
    前記内燃機関を前記第1の運転方式又は前記第2の運転方式により運転する運転制御手段と、
    前記内燃機関の運転状態を取得する運転状態取得手段と、
    前記内燃機関の運転状態と同内燃機関の燃料消費率の基準値である基準燃料消費率との関係を予め記憶する基準燃料消費率記憶手段を含み、同記憶された関係と前記取得された運転状態とに基づいて同取得された運転状態に応じた基準燃料消費率を取得する基準燃料消費率取得手段と、
    現時点における実際の燃料消費率を算出する燃料消費率算出手段と、
    前記内燃機関が前記第1の運転方式により運転されている場合に、前記算出された実際の燃料消費率が前記取得された基準燃料消費率より大きいときは、同内燃機関の運転方式を同第1の運転方式から前記第2の運転方式に切り替えるように前記運転制御手段に指示を与える運転方式切替制御手段と、
    を備える内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記基準燃料消費率は、前記内燃機関が前記第2の運転方式により運転されている場合における燃料消費率に基づいて設定されている内燃機関の制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の内燃機関の制御装置であって、
    前記燃料消費率算出手段は、
    前記内燃機関が前記第1の運転方式により運転されている場合における、同内燃機関の運転状態と、前記燃焼室内の混合ガスが燃焼することにより前記ピストンに与える正味の生成エネルギーから同内燃機関の外部に取り出すことができる出力エネルギーを減じて得られる損失エネルギーと、の関係を予め記憶する損失エネルギー記憶手段と、
    前記燃焼室内の圧力である筒内圧力を検出する筒内圧力検出手段と、
    を含むとともに、
    同内燃機関が同第1の運転方式により運転されている場合、前記取得された運転状態と同損失エネルギー記憶手段に記憶された関係とに基づいて現時点における損失エネルギーを取得し、更に、同筒内圧力検出手段により検出された筒内圧力に基づいて現時点における生成エネルギーを算出し、同算出された生成エネルギーから同取得された損失エネルギーを減じて得られるエネルギーに基づいて現時点における実際の燃料消費率を算出する内燃機関の制御装置。
  4. 空気を燃焼室内に供給するためにシリンダヘッドに形成された吸気ポートを開閉する吸気弁と、前記燃焼室内の燃焼ガスを同燃焼室から排出するためにシリンダヘッドに形成された排気ポートを開閉する排気弁と、を有する気筒を複数備えるとともに、前記燃焼室内の混合ガスを燃焼させる方式である運転方式を第1の運転方式と第2の運転方式とに前記気筒毎に独立して切り替えて運転することが可能な多気筒内燃機関の制御装置であって、
    前記複数の気筒のうちの第1気筒の前記燃焼室内の圧力である第1筒内圧力を検出する第1筒内圧力検出手段と、
    前記検出された第1筒内圧力に基づいて前記第1気筒の燃料消費率である第1燃料消費率を算出する第1燃料消費率算出手段と、
    前記複数の気筒のうちの前記第1気筒と異なる第2気筒の前記燃焼室内の圧力である第2筒内圧力を検出する第2筒内圧力検出手段と、
    前記検出された第2筒内圧力に基づいて前記第2気筒の燃料消費率である第2燃料消費率を算出する第2燃料消費率算出手段と、
    所定の運転条件下において前記第1気筒を前記第1の運転方式により運転するとともに、前記第2気筒を前記第2の運転方式により運転し、前記算出された第1燃料消費率が前記算出された第2燃料消費率より大きいと判定したときは、その時点以降、前記複数の気筒のすべてを同第2の運転方式により運転する一方、同算出された第1燃料消費率が同算出された第2燃料消費率より小さいと判定したときは、その時点以降、同複数の気筒のすべてを同第1の運転方式により運転する多気筒運転制御手段と、
    を備える多気筒内燃機関の制御装置。
  5. 請求項4に記載の多気筒内燃機関の制御装置であって、
    前記多気筒運転制御手段は、前記複数の気筒のすべてが前記第2の運転方式により運転されている全気筒第2運転方式運転状態において前記第2気筒の前記燃焼室内に導入される空気の量と、前記第1気筒が前記第1の運転方式により運転されているとともに同第2気筒が同第2の運転方式により運転されている複数方式運転状態において同第2気筒の同燃焼室内に導入される空気の量と、が等しくなるように、同全気筒第2運転方式運転状態における同第2気筒の前記吸気弁を開閉するタイミングと異なるタイミングにて同複数方式運転状態において同第2気筒の吸気弁を開閉する多気筒内燃機関の制御装置。
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