JP2006096934A - 有機エレクトロルミネッセンス素子用材料、有機エレクトロルミネッセンス素子、照明装置及び表示装置 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子用材料、有機エレクトロルミネッセンス素子、照明装置及び表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 発光効率が高く、かつ、長寿命となる有機エレクトロルミネッセンス素子用材料、該有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を用いた有機エレクトロルミネッセンス素子、照明装置及び表示装置を提供することである。
【解決手段】 下記一般式(C)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
【化1】
Figure 2006096934

(式中、Aはアミン化合物またはホスフィン化合物を表し、Bはホウ素原子を表し、Ar1、Ar2、Ar3は置換または無置換の芳香族基または複素環基を表す。)
【選択図】 なし

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子、照明装置、表示装置に関し、詳しくは発光輝度、発光効率及び耐久性に優れた有機エレクトロルミネッセンス素子、照明装置、及びそれらを有する表示装置に関する。
従来、発光型の電子ディスプレイデバイスとして、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)がある。ELDの構成要素としては、無機エレクトロルミネッセンス素子や有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子ともいう)が挙げられる。
無機エレクトロルミネッセンス素子は平面型光源として使用されてきたが、発光素子を駆動させるためには交流の高電圧が必要である。
一方、有機EL素子は、発光する化合物を含有する発光層を、陰極と陽極で挟んだ構成を有し、発光層に電子及び正孔を注入して、再結合させることにより励起子(エキシトン)を生成させ、このエキシトンが失活する際の光の放出(蛍光・リン光)を利用して発光する素子であり、数V〜数十V程度の電圧で発光が可能であり、さらに、自己発光型であるために視野角に富み、視認性が高く、薄膜型の完全固体素子であるために省スペース、携帯性等の観点から注目されている。
今後の実用化に向けた有機EL素子の開発としては、さらに低消費電力で効率よく高輝度に発光する有機EL素子が望まれているわけであり、例えば、スチルベン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体またはトリススチリルアリーレン誘導体に、微量の蛍光体をドープし、発光輝度の向上、素子の長寿命化を達成する技術(例えば、特許文献1参照。)、8−ヒドロキシキノリンアルミニウム錯体をホスト化合物として、これに微量の蛍光体をドープした有機発光層を有する素子(例えば、特許文献2参照。)、8−ヒドロキシキノリンアルミニウム錯体をホスト化合物として、これにキナクリドン系色素をドープした有機発光層を有する素子(例えば、特許文献3参照。)等が知られている。
上記特許文献に開示されている技術では、励起一重項からの発光を用いる場合、一重項励起子と三重項励起子の生成比が1:3であるため、発光性励起種の生成確率が25%であることと、光の取り出し効率が約20%であるため、外部取り出し量子効率(ηext)の限界は5%とされている。
ところが、プリンストン大より、励起三重項からのリン光発光を用いる有機EL素子の報告(例えば、非特許文献1参照。)がされて以来、室温でリン光を示す材料の研究が活発になってきている(例えば、非特許文献2及び特許文献4参照。)。
励起三重項を使用すると、内部量子効率の上限が100%となるため、励起一重項の場合に比べて原理的に発光効率が4倍となり、冷陰極管とほぼ同等の性能が得られ照明用にも応用可能であり注目されている。
例えば、多くの化合物がイリジウム錯体系等重金属錯体を中心に合成検討されている(例えば、非特許文献3参照。)。
また、ドーパントとして、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウムを用いた検討がされている(例えば、非特許文献2参照。)。
その他、ドーパントとしてL2Ir(acac)、例えば(ppy)2Ir(acac)(例えば、非特許文献4参照。)を、また、ドーパントとしてトリス(2−(p−トリル)ピリジン)イリジウム(Ir(ptpy)3)、トリス(ベンゾ[h]キノリン)イリジウム(Ir(bzq)3)、Ir(bzq)2ClP(Bu)3等を用いた検討(例えば、非特許文献5参照。)が行われている。また、高い発光効率を得るために、ホール輸送性の化合物をリン光性化合物のホストとして用いることも行われている(例えば、非特許文献6参照。)。
また、各種電子輸送性材料をリン光性化合物のホストとして、これらに新規なイリジウム錯体をドープして用いている(例えば、非特許文献4参照)。さらに、ホールブロック層の導入により高い発光効率を得ている(例えば、非特許文献5参照。)。
現在、このリン光発光を用いた有機EL素子のさらなる発光の高効率化、長寿命化が検討されている。
しかし、緑色発光については理論限界である20%近くの外部取り出し効率が達成されているものの、低電流領域(低輝度領域)のみであり、高電流領域(高輝度領域)では、いまだ理論限界は達成されていない。その他の発光色についてもまだ十分な効率が得られておらず改良が必要であり、また、今後の実用化に向けた有機EL素子では、さらに低消費電力で効率よく高輝度に発光する有機EL素子の開発が望まれている。特に青色リン光発光の有機EL素子において高効率に発光する素子が求められている。
これらの問題を解決するリン光発光の有機EL素子として、特許文献5には分子内にホウ素原子を含む化合物を発光材料または電子輸送材料として用いる例が記載されているが、発光効率と発光寿命についてはまだ不十分であった。また、特許文献6には8−ヒドロキシキノリン誘導体のホウ素錯体を含む有機EL素子が記載されているが、耐久性が問題であった。
特許第3093796号明細書 特開昭63−264692号公報 特開平3−255190号公報 米国特許第6,097,147号明細書 特開2003−234192号公報 特開2000−150163号公報 M.A.Baldo et al.,nature、395巻、151−154頁(1998年) M.A.Baldo et al.,nature、403巻、17号、750−753頁(2000年) S.Lamansky et al.,J.Am.Chem.Soc.,123巻、4304頁(2001年) M.E.Tompson et al.,The 10th International Workshop on Inorganic and Organic Electroluminescence(EL’00、浜松) Moon−Jae Youn.0g,Tetsuo Tsutsui et al.,The 10th International Workshop on Inorganic and Organic Electroluminescence(EL’00、浜松) Ikai et al.,The 10th International Workshop on Inorganic and Organic Electroluminescence(EL’00、浜松)
本発明は係る課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、発光効率が高く、かつ、長寿命となる有機エレクトロルミネッセンス素子用材料、該有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を用いた有機エレクトロルミネッセンス素子、照明装置及び表示装置を提供することである。
本発明の上記目的は下記構成により達成された。
(請求項1)
下記一般式(C)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
Figure 2006096934
(式中、Aはアミン化合物またはホスフィン化合物を表し、Bはホウ素原子を表し、Ar1、Ar2、Ar3は置換または無置換の芳香族基または複素環基を表す。)
(請求項2)
前記Ar1、Ar2及びAr3が6員の芳香族環または複素環を形成するのに必要な原子群であることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
(請求項3)
前記Ar1、Ar2及びAr3がベンゼン環であることを特徴とする請求項1または2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
(請求項4)
前記Aが含窒素複素環化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
(請求項5)
請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を用いることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
(請求項6)
リン光性発光材料を含有する発光層を有することを特徴とする請求項5に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
(請求項7)
請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を含有する正孔阻止層を有することを特徴とする請求項5または6に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
(請求項8)
請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を含有する発光層を有することを特徴とする請求項5または6に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
(請求項9)
青色に発光することを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
(請求項10)
白色に発光することを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
(請求項11)
請求項5〜10のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を有することを特徴とする表示装置。
(請求項12)
請求項5〜10のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を有することを特徴とする照明装置。
(請求項13)
請求項12に記載の照明装置と、表示手段として液晶素子を有することを特徴とする表示装置。
本発明により、発光効率が高く、かつ、長寿命となる有機エレクトロルミネッセンス素子用材料、該有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を用いた有機エレクトロルミネッセンス素子、照明装置及び表示装置を提供することができた。
本発明者は鋭意研究の結果、前記一般式(C)で表されるホウ素化合物が、発光効率が高く、かつ、長寿命となる有機EL素子用材料となり、これを用いた有機EL素子、照明装置及び表示装置を提供できることを見出した。
本発明のホウ素化合物はアミンまたはホスフィンと錯形成することにより、ホウ素化合物が安定化され、発光効率が高く、かつ、長寿命化が達成できたものと推定している。また、本発明のホウ素化合物は、特開2000−150163号公報に記載の8−ヒドロキシキノリン誘導体のホウ素錯体より短波長化が可能であることから、開発が望まれている青色リン光発光の有機EL素子へ適用して高い発光効率が得られた。
以下、本発明を詳細に説明する。
《一般式(C)で表される化合物》
一般式(C)において、Aはアミン化合物またはホスフィン化合物を表す。
Aで表されるアミン化合物の例としては、オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、3−エチルヘキシルアミン、2,2−ジメチルヘキシルアミン、2,3−ジメチルヘキシルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、アニリン等の一級アミン化合物;ジ(2−エチルヘキシル)アミン、ジオクチルアミン、ベンジルメチルアミン、ジベンジルアミン等の二級アミン化合物;オクチルジメチルアミン、ドデシルメチルアミン、ヘキサデシルジメチルアミン、オクタデシルジメチルアミン、ヤシアルキルジメチルアミン、牛脂アルキルジメチルアミン、硬化牛脂アルキルジメチルアミン、ジドデシルメチルアミン、ジオクタデシルメチルアミン、ジ牛脂アルキルメチルアミン、ジヤシアルキルメチルアミン、ドデシルテトラデシルメチルアミン、ドデシルオクタデシルメチルアミン、テトラデシルヘキサデシルメチルアミン、ドデシルメチルプロピルアミン、ヘキサデシルメチルアミン、牛脂アルキルエチルプロピルアミン、牛脂アルキルジエチルアミン、牛脂アルキルジプロピルアミン、牛脂アルキルジブチルアミン、ヤシアルキルジヘキシルアミン、トリオクチルアミン、トリデシルアミン、β−ヒドロキシドデシルジメチルアミン、β−ヒドロキシヘキサデシルジメチルアミン、β−ヒドロキシオクタデシルジメチルアミン、ジ(β−ヒドロキシヘキサデシル)メチルアミン、ジ(β−ヒドロキシオクタデシル)メチルアミン、牛脂アルキルオキシプロピルジメチルアミン、牛脂アルキルオキシプロピルジエチルアミン、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルジメチルアミン、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルジエチルアミン、3−ドデシルオキシエチルジメチルアミン、3−ヤシアルキルオキシプロピルジメチルアミン、3−ヤシアルキルオキシプロピルジエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、ベンジルジエチルアミン、ジベンジルメチルアミン等の三級アミン化合物;ピリジン、メチルピリジン、クロロピリジン、ヒドロキシピリジン、ヒドロキシカルボニルピリジン、アミノカルボニルピリジン、メトキシカルボニルピリジン、ピリミジン、ピリダジン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、チアゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾトリアゾール、ビピリジル、α−コリジン、β−コリジン、γ−コリジン、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジン等の含窒素複素環化合物等が挙げられるが、特に含窒素複素環化合物が好ましい。
Aで表されるホスフィンの例としては、ビス(ジエチルアミノ)クロロホスフィン、ビス(ジイソプロピルアミノ)クロロホスフィン、ビス(2−ジフェニルホスフィノエチル)フェニルホスフィン、ビス(ペンタフルオロフェニル)フェニルホスフィン、クロロジイソプロピルホスフィン、クロロジフェニルホスフィン、シクロヘキシルジフェニルホスフィン、ジクロロ(フェニル)ホスフィン、ジシクロヘキシルホスフィン、ジメチル(フェニル)ホスフィン、ジフェニル(ペンタフルオロフェニル)ホスフィン、ジフェニル(p−トリル)ホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、酸化ジクロロフェニルホスフィン、テトラフェニルジホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィン、トリ−tert−ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリ−(2−フリル)ホスフィン、トリイソブチルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、トリメシチルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリ−n−オクチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリ−n−プロピルホスフィン、トリス(4−クロロフェニル)ホスフィン、トリス(4−フルオロフェニル)ホスフィン、トリス(4−メトキシフェニル)ホスフィン、[トリス(トリメチルシリル)]ホスフィン、トリ−o−トリルホスフィン、トリ−m−トリルホスフィン、トリ−p−トリルホスフィン、ビニルジフェニルホスフィン、ジクロロフェニルホスフィン、二臭化トリフェニルホスフィン、tert−ブチルジクロロホスフィン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ホスフィン、アリルジフェニルホスフィン、ジ−tert−ブチルクロロホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン等の市販のホスフィンが挙げられる。
一般式(C)において、Ar1、Ar2、Ar3は各々独立に芳香族基または複素環基で表される。Ar1、Ar2及びAr3は6員の芳香族環または複素環を形成するのに必要な原子群であることが好ましい。
Ar1、Ar2、Ar3で表される芳香族基の例としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、アズレン環、フェナントレン環、トリフェニレン環、ピレン環、クリセン環、ナフタセン環、ペリレン環、ペンタセン環、ヘキサセン環が挙げられ、これらは置換基を有してもよい。これらのうちで好ましいのは、ベンゼン環、ナフタレン環であり、さらに好ましいのはベンゼン環である。
Ar1、Ar2、Ar3で表される複素環基の例としては、カルバゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、チオフェン環、フラン環、チオフェン環、イミダゾール環、ピラゾール環、トリアゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、イソオキサゾール、イソチアゾール環、インドール環、フェナントロリン環、キノリン環、イソキノリン環、キノリン環、オキサジアゾール環が挙げられ、これらは置換基を有してもよい。これらのうちで好ましいのは、カルバゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、トリアゾール環、オキサジアゾール環であり、さらに好ましくは、カルバゾール環、ピリジン環である。
置換基の例としては、脂肪族基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ビニル基、アリル基、エチニル基、プロパルギル基等)、芳香族基(例えば、フェニル基、ナフチル基等)、複素環基(例えば、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジル基、ピリミジル基、ピラジル基、トリアジル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、キナゾリル基、フタラジル基、ピロリジル基、イミダゾリジル基、モルホリル基、オキサゾリジル基等)、シクロアルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等)、アシル基(例えば、アセチル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、オクチルカルボニル基、2−エチルヘキシルカルボニル基、ドデシルカルボニル基、フェニルカルボニル基、ナフチルカルボニル基、ピリジルカルボニル基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、フッ化炭化水素基(例えば、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ペンタフルオロフェニル基等)、シアノ基等が挙げられる。
以下に本発明の前記一般式(C)で表されるホウ素化合物の例を示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 2006096934
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Figure 2006096934
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Figure 2006096934
Figure 2006096934
Figure 2006096934
以下、本発明に係る一般式(C)で表される化合物の合成例を示す。
合成例1:例示化合物13の合成
下記合成スキームで合成した。
Figure 2006096934
200ml三頭フラスコにブロモベンゼン1.68g(10.8mmol)を入れた後、窒素置換した。これにジエチルエーテル60mlを加え、−78℃に冷却した後、n−BuLi6.81ml(10.8mmol)を滴下し30分攪拌した。この後、BF3・OEt20.45ml(3.59mmol)を加え、−78℃で1時間、室温に昇温してさらに2時間攪拌した。その後反応液を攪拌しながら、ピリジン0.289mlを室温で30分かけて滴下した。滴下後、さらに2時間室温で攪拌を続け、熟成した。熟成後、これを分液漏斗に移し、酢酸エチル100mlを加えて、3回水洗した。この後、減圧下有機溶媒を除去して、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにて分離精製し、例示化合物13を0.90g得た。化合物の構造は1H−NMRにより同定した。
合成例2:例示化合物14の合成
200ml三頭フラスコにp−フェニルブロモベンゼン2.51g(10.8mmol)を入れた後、窒素置換した。これにジエチルエーテル60mlを加え、−78℃に冷却した後、n−BuLi6.81ml(10.8mmol)を滴下し30分攪拌した。この後、BF3・OEt20.45ml(3.59mmol)を加え、−78℃で1時間、室温に昇温してさらに2時間攪拌した。その後反応液を攪拌しながら、ピリジン0.289mlを室温で30分かけて滴下した。滴下後、さらに2時間室温で攪拌を続け、熟成した。熟成後、これを分液漏斗に移し、酢酸エチル100mlを加えて、3回水洗した。この後、減圧下有機溶媒を除去して、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにて分離精製し、例示化合物14を1.31g得た。化合物の構造は1H−NMRにより同定した。
その他の化合物も同様の方法により得ることができる。
《一般式(C)で表される化合物の有機EL素子への適用》
一般式(C)で表される化合物を用いて、有機EL素子を作製する場合、有機EL素子の構成層(詳細は後述する)の中で、正孔阻止層に用いることが好ましい。
本発明の有機EL素子の層構成の好ましい具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されない。
I:陽極/発光層/陰極
II:陽極/発光層/電子輸送層/陰極
III:陽極/陽極バッファー層/発光層/陰極
IV:陽極/陽極バッファー層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極
V:陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
VI:陽極/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極
VII:陽極/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
VIII:陽極/陽極バッファー層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
《発光層》
本発明に係る発光層は、発光材料を含有し、電極または電子輸送層、正孔輸送層から注入されてくる電子及び正孔が再結合して発光する層であり、発光する部分は発光層の層内であっても発光層と隣接層との界面であってもよい。
本発明で発光する色は、「新編色彩科学ハンドブック」(日本色彩学会編、東京大学出版会、1985)の108頁の図4.16において、分光放射輝度計CS−1000(ミノルタ製)で測定した結果をCIE色度座標に当てはめたときの色で決定される。
発光層は、上記化合物を、例えば真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法、インクジェット法等の公知の薄膜化法により製膜して形成することができる。発光層としての膜厚は特に制限はないが、通常は5nm〜5μm、好ましくは5〜200nmの範囲で選ばれる。この発光層は、これらのリン光性化合物やホスト化合物が1種または2種以上からなる一層構造であってもよいし、あるいは、同一組成または異種組成の複数層からなる積層構造であってもよい。
(発光ホストと発光ドーパント)
発光層中の主成分であるホスト化合物である発光ホストに対する発光ドーパント(因みに、後述する、本発明に係るリン光性化合物は発光ドーパントの一種である。)との混合比は好ましくは0.1〜30質量%未満の範囲に調整することである。
発光ホスト(単にホストともいう)とは、2種以上の化合物で構成される発光層中にて混合比(質量)の最も多い化合物のことを意味し、それ以外の化合物については「ドーパント化合物(単に、ドーパントともいう)」という。例えば、発光層を化合物A、化合物Bという2種で構成し、その混合比がA:B=10:90であれば化合物Aがドーパント化合物であり、化合物Bがホスト化合物である。さらに、発光層を化合物A、化合物B、化合物Cの3種から構成し、その混合比がA:B:C=5:10:85であれば、化合物A、化合物Bがドーパント化合物であり、化合物Cがホスト化合物である。
本発明において、ホスト化合物としては、公知のホスト化合物を用いることができる。公知のホスト化合物としては、正孔輸送能、電子輸送能を有しつつ、かつ、発光の長波長化を防ぎ、なおかつ高Tg(ガラス転移温度)である化合物が好ましい。
公知のホスト化合物の具体例としては、以下の文献に記載されている化合物が挙げられる。
特開2001−257076号公報、同2002−308855号公報、同2001−313179号公報、同2002−319491号公報、同2001−357977号公報、同2002−334786号公報、同2002−8860号公報、同2002−334787号公報、同2002−15871号公報、同2002−334788号公報、同2002−43056号公報、同2002−334789号公報、同2002−75645号公報、同2002−338579号公報、同2002−105445号公報、同2002−343568号公報、同2002−141173号公報、同2002−352957号公報、同2002−203683号公報、同2002−363227号公報、同2002−231453号公報、同2003−3165号公報、同2002−234888号公報、同2003−27048号公報、同2002−255934号公報、同2002−260861号公報、同2002−280183号公報、同2002−299060号公報、同2002−302516号公報、同2002−305083号公報、同2002−305084号公報、同2002−308837号公報等。
本発明に係る発光層は、ドーパントを含有することが好ましい。さらにドーパント化合物としてはリン光性化合物を用いることが好ましい。これにより、高い発光輝度と発光効率を得ることができる。リン光性化合物は、励起三重項からの発光が観測される化合物であり、室温(25℃)にてリン光発光する化合物であり、リン光量子収率が、25℃において0.01以上の化合物である。リン光量子収率は好ましくは0.1以上である。
上記リン光量子収率は、第4版実験化学講座7の分光IIの398頁(1992年版、丸善)に記載の方法により測定できる。溶液中でのリン光量子収率は種々の溶媒を用いて測定できるが、本発明に用いられるリン光性化合物は、任意の溶媒の何れかにおいて上記リン光量子収率が達成されればよい。
リン光性化合物の発光は、原理としては2種挙げられ、一つはキャリアが輸送されるホスト化合物上でキャリアの再結合が起こってホスト化合物の励起状態が生成し、このエネルギーをリン光性化合物に移動させることでリン光性化合物からの発光を得るというエネルギー移動型、もう一つはリン光性化合物がキャリアトラップとなり、リン光性化合物上でキャリアの再結合が起こり、リン光性化合物からの発光が得られるというキャリアトラップ型であるが、いずれの場合においても、リン光性化合物の励起状態のエネルギーはホスト化合物の励起状態のエネルギーよりも低いことが条件である。
リン光性化合物は、有機EL素子の発光層に使用される公知のものの中から適宜選択して用いることができる。
本発明で用いられるリン光性化合物としては、好ましくは元素周期表で8〜10属に属するいずれか1種の金属を含有する錯体系化合物であり、さらに好ましくは、イリジウム化合物、オスミウム化合物、または白金化合物(白金錯体系化合物)、希土類錯体であり、中でも最も好ましいのはイリジウム化合物である。
これらの化合物は、例えば、Inorg.Chem.40巻、1704〜1711に記載の方法等により合成できる。
このほかにも、例えば、J.Am.Chem.Soc.123巻4304〜4312頁(2001年)、国際公開第00/70655号パンフレット、同第02/15645号パンフレット、特開2001−247859号公報、同2001−345183号公報、同2002−117978号公報、同2002−170684号公報、同2002−203678号公報、同2002−235076号公報、同2002−302671号公報、同2002−324679号公報、同2002−332291号公報、同2002−332292号公報、同2002−338588号公報等に記載の一般式で挙げられるイリジウム錯体、あるいは、具体的例として挙げられるイリジウム錯体、特開2002−8860号公報記載の式(IV)で表されるイリジウム錯体等が挙げられる。
本発明に係るリン光性化合物は、溶液中のリン光量子収率が25℃において0.001以上であることが好ましく、さらに好ましくは0.01以上であり、特に好ましくは0.1以上である。
リン光量子収率は、第4版実験化学講座7の分光IIの398頁(1992年版、丸善)に記載の方法で測定することができる。
以下に、リン光発光性を示す有機金属錯体の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2006096934
Figure 2006096934
Figure 2006096934
また、上記PL−1〜PL−33の各有機金属錯体は、単独で用いてもよく、2種以上の化合物を併用して用いてもよい。なお、これらの化合物は、例えば、Inorg.Chem.40巻、1704〜1711に記載の方法等を参照することにより合成可能である。
本発明でりん光発光を示す有機金属錯体としては、励起三重項からの発光が青色である、いわゆる、青色発光ドーパントとして下記のような青色発光性オルトメタル錯体が好ましく用いられる。
《青色発光性オルトメタル錯体》
本発明に用いられる青色発光性オルトメタル錯体について説明する。
本発明に係る青色発光性オルトメタル錯体とは、発光極大波長が400〜500nmの範囲にある、遷移金属を中心金属とするオルトメタル錯体であり、その最も短波な発光極大波長が455nm以下であることが好ましい。
本発明に係る青色発光性オルトメタル錯体として用いられるものとしては、下記に示す7種の態様に分類される錯体が好ましく用いられる。ここでは、前記7種の態様を(a)〜(h)に分類し、各7種の態様について、各々具体的に説明する。
《態様(a)》青色発光性オルトメタル錯体が、下記一般式(1)〜(6)で表される部分構造の少なくとも1種、または一般式(1)〜(6)で表される部分構造の各々の互変異性体の少なくとも1種を部分構造として有する場合。
Figure 2006096934
(式中、Z11は、芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。R11、R12、R13は、各々水素原子または置換基を表す。M11は、元素周期表における8〜10族の金属を表す。)
Figure 2006096934
(式中、Z21は芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。R21、R22、R23は、各々水素原子または置換基を表す。M21は、元素周期表における8〜10族の金属を表す。)
Figure 2006096934
(式中、Z31は、芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。X31、X32、X33は、各々炭素原子、−C(R3)−、窒素原子または−N(R3)−(ここで、R3は、水素原子または置換基を表す。)を表す。C31は炭素原子を表す。M31は、元素周期表における8〜10族の金属を表す。C31とNとの間の結合、NとX33との間の結合、X32とX33との間の結合、X31とX32との間の結合、C31とX31との間の結合は、各々単結合または二重結合を表す。)
Figure 2006096934
(式中、Z41は、芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。X41、X42の少なくとも1つは、窒素原子または−N(R4)−(ここで、R4は、水素原子または置換基を表す。)を表す。M41は、元素周期表における8〜10族の金属を表す。C41、C42、C43は、各々炭素原子を表す。M41は、元素周期表における8〜10族の金属を表す。C41とC42との間の結合、C41とX42との間の結合、X41とX42との間の結合、X41とC43との間の結合、C42とC43との間の結合は、単結合または二重結合を表す。)
Figure 2006096934
(式中、Z51は、芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。X51は、酸素原子または硫黄原子を表す。R51、R52は、水素原子または置換基を表す。M51は、元素周期表における8〜10族の金属を表す。)
Figure 2006096934
(式中、Z61は、芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。X61、X62、X63は、各々炭素原子、−C(R6)−、窒素原子または−N(R6)−(ここで、R6は、水素原子または置換基を表す。)を表す。M61は、元素周期表における8〜10族の金属を表す。)
前記一般式(1)〜(6)、または一般式(1)〜(6)の各々の互変異性体を部分構造として有する金属錯体の含有層としては、発光層及び/または正孔阻止層が好ましく、また、発光層に含有する場合は、発光層中の発光ドーパントとして用いることにより、本発明の有機EL素子の外部取り出し量子効率の効率アップ(高輝度化)や発光寿命の長寿命化を達成することができる。
《一般式(1)または該一般式(1)の互変異性体》
一般式(1)または一般式(1)の互変異性体において、Z11で表される芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、ビフェニル環、ナフタレン環、アズレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ピレン環、クリセン環、ナフタセン環、トリフェニレン環、o−テルフェニル環、m−テルフェニル環、p−テルフェニル環、アセナフテン環、コロネン環、フルオレン環、フルオラントレン環、ナフタセン環、ペンタセン環、ペリレン環、ペンタフェン環、ピセン環、ピレン環、ピラントレン環、アンスラアントレン環等が挙げられる。
中でも好ましく用いられるのは、ベンゼン環である。さらに、前記芳香族炭化水素環は、後述する、前記一般式(1)においてR11、R12、R13で各々表される置換基を有してもよい。
一般式(1)または一般式(1)の互変異性体において、Z11で表される芳香族複素環としては、フラン環、チオフェン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、ベンゾイミダゾール環、オキサジアゾール環、トリアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、チアゾール環、インドール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、キノキサリン環、キナゾリン環、フタラジン環、カルバゾール環、カルボリン環、カルボリン環を構成する炭化水素環の炭素原子の少なくとも一つがさらに窒素原子で置換されている環等が挙げられる。
中でも好ましいのは、ピリジン環である。さらに、前記芳香族複素環は、後述する前記一般式(1)においてR11、R12、R13で各々表される置換基を有してもよい。
一般式(1)または一般式(1)の互変異性体においてR11、R12、R13で各々表される置換基としては、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ヒドロキシエチル基、メトキシメチル基、トリフルオロメチル基、t−ブチル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アラルキル基(例えば、ベンジル基、2−フェネチル基等)、芳香族炭化水素基(例えば、フェニル基、p−クロロフェニル基、メシチル基、トリル基、キシリル基、ビフェニリル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基等)、芳香族複素環基(例えば、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、カルボリニル基、ジアザカルバゾリル基(ジアザカルバゾリル基とは、該カルボリニル基のカルボリン環を構成する炭素原子の任意に一つが窒素原子で置換されたものを示す。)、フタラジニル基等)、アルコキシル基(例えば、エトキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等)、シアノ基、水酸基、アルケニル基(例えば、ビニル基等)、スチリル基、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、沃素原子、フッ素原子等)等が挙げられる。これらの基は、さらに置換されていてもよい。
中でも、本発明では、上記R11、R12、R13で表される基の少なくとも一つは、上記の芳香族炭化水素基または芳香族複素環基であることが好ましい。
一般式(1)または一般式(1)の互変異性体において、M11は、元素周期表における8〜10族の金属(金属原子でも、イオンでもよい)を表すが、中でも好ましく用いられるのは、白金(Pt)とイリジウム(Ir)である。また、一般式(1)または一般式(1)の互辺異性体を部分構造として有する金属錯体において、M11は金属でもよく、イオンでもよい。
本発明では、上記一般式(1)または一般式(1)の互変異性体とM11で表される中心金属(金属でもイオンでもよい)との間で配位結合が形成(錯形成ともいう)されて金属錯体が形成される。
《一般式(2)または一般式(2)の互変異性体》
一般式(2)または一般式(2)の互変異性体において、Z21で表される芳香族炭化水素環は、一般式(1)または一般式(1)の互変異性体において、Z11で表される芳香族炭化水素環と同義である。
一般式(2)または一般式(2)の互変異性体において、Z21で表される芳香族複素環は、一般式(1)または一般式(1)の互変異性体において、Z11で表される芳香族複素環と同義である。
一般式(2)または一般式(2)の互変異性体において、R21、R22、R23で、各々表される置換基は、一般式(1)または一般式(1)の互変異性体においてR11、R12、R13で各々表される置換基と同義である。
一般式(2)または一般式(2)の互変異性体において、M21で表される、元素周期表における8〜10族の金属(イオンでもよい)は、一般式(1)または一般式(1)の互変異性体において、M11で表される元素周期表における8〜10族の金属と同義である。
《一般式(3)または該一般式(3)の互変異性体》
一般式(3)または一般式(3)の互変異性体において、Z31で表される芳香族炭化水素環は、一般式(1)または一般式(1)の互変異性体において、Z11で表される芳香族炭化水素環と同義である。
一般式(3)または一般式(3)の互変異性体において、Z31で表される芳香族複素環は、一般式(1)または一般式(1)の互変異性体において、Z11で表される芳香族複素環と同義である。
一般式(3)または一般式(3)の互変異性体において、X31、X32、X33で各々表される−N(R3)−のR3で表される置換基は、一般式(1)または一般式(1)の互変異性体においてR11、R12、R13で各々表される置換基と同義である。
一般式(3)または一般式(3)の互変異性体において、M31で表される、元素周期表における8〜10族の金属(イオンでもよい)は、一般式(1)または一般式(1)の互変異性体において、M11で表される、元素周期表における8〜10族の金属と同義である。
《一般式(4)または一般式(4)の互変異性体》
一般式(4)または一般式(4)の互変異性体において、Z41で表される芳香族複素環は、一般式(1)または一般式(1)の互変異性体において、Z11で表される芳香族複素環と同義である。
一般式(4)または一般式(4)の互変異性体において、X41、X42で各々表される−N(R4)−のR4で表される置換基は、一般式(1)または一般式(1)の互変異性体においてR11、R12、R13で各々表される置換基と同義である。
一般式(4)または一般式(4)の互変異性体において、M41で表される、元素周期表における8〜10族の金属(イオンでもよい)は、一般式(1)または一般式(1)の互変異性体において、M11で表される、元素周期表における8〜10族の金属と同義である。
《一般式(5)または一般式(5)の互変異性体》
一般式(5)または一般式(5)の互変異性体において、Z51で表される芳香族炭化水素環は、一般式(1)または一般式(1)の互変異性体において、Z11で表される芳香族炭化水素環と同義である。
一般式(5)または一般式(5)の互変異性体において、Z51で表される芳香族複素環は、一般式(1)または一般式(1)の互変異性体において、Z11で表される芳香族複素環と同義である。
一般式(5)または一般式(5)の互変異性体において、R51、R52で各々表される置換基は、一般式(1)または一般式(1)の互変異性体においてR11、R12、R13で各々表される置換基と同義である。
一般式(5)または一般式(5)の互変異性体において、M51で表される、元素周期表における8〜10族の金属(イオンでもよい)は、一般式(1)または一般式(1)の互変異性体において、M11で表される、元素周期表における8〜10族の金属と同義である。
《一般式(6)または一般式(6)の互変異性体》
一般式(6)または一般式(6)の互変異性体において、Z61で表される芳香族炭化水素環は、一般式(1)または一般式(1)の互変異性体において、Z11で表される芳香族炭化水素環と同義である。
一般式(6)または一般式(6)の互変異性体において、Z61で表される芳香族複素環は、一般式(1)または一般式(1)の互変異性体において、Z11で表される芳香族複素環と同義である。
一般式(6)または一般式(6)の互変異性体において、M61で表される、元素周期表における8〜10族の金属(イオンでもよい)は、一般式(1)または一般式(1)の互変異性体において、M11で表される、元素周期表における8〜10族の金属と同義である。
以下、本発明に係る、前記一般式(1)〜(6)、または一般式(1)〜(6)の各々の互変異性体を部分構造として有する金属錯体の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2006096934
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《態様(b)》青色発光性オルトメタル錯体が、下記一般式(7)で表される白金錯体で表される場合。
Figure 2006096934
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7は水素原子または置換基を表すが、その少なくとも一つは必ず置換基である。Raは置換基を表し、Xaは酸素原子または硫黄原子を表す。Y1−L1−Y2は2座の配位子を表し、Y1、Y2は各々独立に酸素原子、窒素原子、炭素原子または硫黄原子を表し、L1はY1、Y2と共に2座の配位子を形成するのに必要な原子群を表す。)
《一般式(7)で表される金属錯体》
前記一般式(7)で表される白金錯体について説明する。
一般式(7)において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7は水素原子または置換基で表されるが、その少なくとも一つは必ず置換基を表す。R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7の二つ以上が置換基で表される場合でも、それらは互いに結合して環を形成することはない。また、Raは置換基を表し、Xaは酸素原子または硫黄原子を表す。
一般式(7)において、前記Raで表される置換基としては、特に制限はないが、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、シクロプロピル基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基、2−ブテニル基等)、アルキニル基(例えば、エチニル基、プロピニル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、2−ナフチル基、2−ピリジル基、2−チエニル基、3−フリル基等)、ヘテロ環基(N−モルホリル基、2−テトラヒドロフラニル基等)等が挙げられる。
これらの中、Raは炭素数1〜30のアルキル基であることが好ましく、Ra−Xa−はアルコキシル基、アルキルチオ基であることが好ましい。
また、前記R1〜R7で表される置換基としては、アルキル基(例えば、メチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、シクロプロピル基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基、2−ブテニル基等)、アルキニル基(例えば、エチニル基、プロピニル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、2−ナフチル基、9−フェナンスリル基、2−ピリジル基、メシチル基、カルバゾリル基、フルオレニル基、2−チエニル基、3−フリル基等)、ヘテロ環基(N−モルホリル基、2−テトラヒドロフラニル基等)、アミノ基、アルキルアミノ基(例えば、ジメチルアミノ基、ジフェニルアミノ基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子等)、アルコキシル基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、パーフルオロフェノキシ基等)、アシルアミノ基(例えば、アセトアミド基、ベンゾイルアミド基等)、スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンアミド基、ブタンスルホンアミド基、ベンゼンスルホンアミド基等)、カルボアルコキシル基(例えば、カルボエトキシ基等)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル基等)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ基、ベンゾイルオキシ基等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基等)、シアノ基、フッ化炭化水素基(例えば、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロフェニル基等)等が挙げられる。
一般式(7)において、Y1−L2−Y2は2座の配位子を表し、Y1、Y2は、各々独立に酸素原子、窒素原子、炭素原子、または、硫黄原子を表し、L1は、Y1、Y2と共に2座の配位子の形成するのに必要な原子群を表す。
1−L2−Y2で表される2座の配位子の具体例としては、特に制限はないが、置換基を有してもよいフェニルピリジン、酢酸、アセチルアセトン、チオカルバミン酸誘導体、2−アシルフェノール、ピコリン酸等の誘導体であることが好ましい。
また、前記アルコキシル基、アルキルチオ基等と共に、前記構造における3p〜6p位に導入され、かつ、互いに結合して環を形成しないことが好ましい少なくとも一つの置換基としては、前記一般式(7)におけるそれぞれR1、R2、R3、R4で表される基であり、これらのR1〜R4で表される置換基の少なくとも1つが、前記の置換基の中、電子供与性の置換基であることが好ましい。また、さらに好ましいのは、R1、R2、R3、R4で表される基の中、少なくとも二つが電子供与性の置換基である場合である。
また、最も好ましいのは、一般式(7)においてR2とR4が電子供与性の置換基である場合である。
電子供与性の置換基としては、前記の基の中、最も好ましくはアルキル基、アルコキシル基、アルキルアミノ基が挙げられる。
次にこれらの置換基として好ましいのは、ハロゲン原子、中でもフッ素原子である。フッ素原子はπドナー性をもっているため、電子供与的に働く場合があり、その効果で好ましい素子性能を付与できるものと考えられる。
以下に、本発明に用いられる前記一般式(7)で表される白金錯体について、具体的化合物例を挙げるが、本発明は、これらに限定されない。
Figure 2006096934
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《態様(c)》前記青色発光性オルトメタル錯体が、下記一般式(8)、(9)で各々で表される白金錯体の場合。
Figure 2006096934
(式中、A、B、Cは水素原子または置換基を表し、その少なくとも二つは、−Xa−(Ra)na(Raは置換基を表す。Xaは、酸素原子、硫黄原子または窒素原子を表す。naは1または2を表す。)で表され、互いに同一でも異なっていてもよい。R1、R2、R3、R4、R5は水素原子または置換基を表す。M1は元素周期表における第8〜10族の元素を表す。)
Figure 2006096934
(式中、Rb、Rc、Rdは置換基を表し、Xb、Xc、Xdは酸素原子、硫黄原子または窒素原子を表す。nb、nc、ndは1または2を表す。R6、R7、R8、R9、R10は水素原子または置換基を表す。M2は元素周期表における第8〜10族の元素を表す。)
《一般式(8)で表される金属錯体》
前記一般式(8)で表される金属錯体について説明する。
一般式(8)において、A、B、Cは水素原子または置換基で表されるが、その少なくとも二つは前記一般式(2)で表され、互いに異なっていてもよい。A、B、Cで表される置換基としては特に制限はないが、好ましくはアルキル基(例えば、メチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、シクロプロピル基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基、2−ブテニル基等)、アルキニル基(例えば、エチニル基、プロピニル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、2−ナフチル基、9−フェナンスリル基、2−ピリジル基、2−チエニル基、3−フリル基、メシチル基、カルバゾリル基、フルオレニル基等)、ヘテロ環基(N−モルホリル基、2−テトラヒドロフラニル基等)、アミノ基(例えば、ジメチルアミノ基、ジフェニルアミノ基等)、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、沃素原子等)、アルコキシル基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、パーフルオロフェノキシ基等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、ドデシルチオ基等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等)、シアノ基、フッ化炭化水素基(例えば、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロフェニル基等)、シリル基(例えば、トリフェニルシリル基、トリメチルシリル基等)が挙げられる。この中で特に好ましいものは、アミノ基、アルコキシル基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アリール基である。最も好ましくは、アミノ基、アルコキシル基、アルキルチオ基である。
一般式(8)において、R1、R2、R3、R4、R5は水素原子または置換基を表す。R1、R2、R3、R4、R5で表される置換基としては、前記A、B、Cで表される置換基として説明したものと同義である。
一般式(8)において、M1は元素周期表における第8〜10族の元素を表す。第8〜10族の元素としては、好ましくはルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金であり、最も好ましくはイリジウム、白金である。
一般式(2)において、Raは置換基を表す。Raで表される置換基としては、前記A、B、Cで表される置換基として説明したものと同義である。この中で特に好ましいものは、アルキル基である。
一般式(8)において、Xaは酸素原子、硫黄原子または窒素原子を表す。naは1または2を表す。
一般式(8)において、A、B、Cの三つが一般式(2)で表される場合が最も好ましい。
一般式(8)において、A、B、Cの二つが一般式(2)で表される場合、最も好ましくは一般式(2)が4位と6p位に置換される場合、好ましくは一般式(2)が4位と4p位に置換される場合である。
《一般式(9)で表される金属錯体》
前記一般式(9)で表される金属錯体について説明する。
一般式(9)において、Rb、Rc、Rdは置換基を表し、Rb、Rc、Rdで表される置換基としては、前記一般式(8)のA、B、Cで表される置換基として説明したものと同義である。Rb、Rc、Rdの置換基としてはアルキル基であることが好ましい。
一般式(9)において、Xb、Xc、Xdは酸素原子、硫黄原子または窒素原子を表す。Xb、Xc、Xdの原子の組み合わせとしては、(1)Xdが窒素原子で、Xb、Xcが酸素原子、(2)Xdが硫黄原子であり、Xb、Xcが酸素原子、または(3)Xb、Xc、Xdが酸素原子であることが好ましい。
一般式(9)において、nb、nc、ndは1または2を表す。
一般式(9)において、R6、R7、R8、R9、R10は水素原子または置換基を表す。R6、R7、R8、R9、R10で表される置換基としては、前記一般式(8)のA、B、Cで表される置換基として説明したものと同義である。
一般式(9)において、M2は元素周期表における第8〜10族の元素を表す。第8〜10族の元素としては、好ましくはルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金であり、最も好ましくはイリジウム、白金である。
以下に、一般式(8)または(9)で表される錯体の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2006096934
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《態様(d)》青色発光性オルトメタル錯体が、下記一般式(10)で表される配位子を有する金属錯体、下記一般式(11)または(12)で表される部分構造を有する金属錯体または該一般式(11)または(12)で表される部分構造の各々の互変異生体を有する金属錯体である場合。
Figure 2006096934
(式中、X1、X2、X3、X4は、各々独立に炭素原子または窒素原子を表し、C1、C2は炭素原子を表し、Z1は、C1、X1、X3と共に、Z2は、C2、X2、X4と共に、各々芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。A1は窒素原子またはホウ素原子を表し、R1は置換基を表す。C1とX1との間の結合、C2とX2との間の結合、X1とX3との間の結合、X2とX4との間の結合は単結合または二重結合を表す。)
Figure 2006096934
(式中、C3、C4、C5、C6、C7は、各々炭素原子を表し、Z3は、C3、C4、C5と共に芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表し、Z4は、C6、C7、Nと共に芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。A2は窒素原子またはホウ素原子を表し、R2は置換基を表し、M11は、元素周期表における第8〜10族の元素を表す。C3とC4との間の結合、C4とC5との間の結合、C6とC7との間の結合、C7とNとの間の結合は単結合または二重結合を表す。)
Figure 2006096934
(式中、A3は窒素原子またはホウ素原子を表し、R3は置換基を表し、R4、R5は置換基を表す。n1、n2は、各々0〜3の整数を表す。M12は元素周期表における第8〜10族の元素を表す。)
《一般式(10)で表される配位子を有する金属錯体》
一般式(10)で表される配位子を有する金属錯体について説明する。
最初に、一般式(10)で表される配位子について説明する。
一般式(10)において、Z1がC1、X1、X3と共に、Z2がC2、X2、X4と共に、各々形成する芳香族炭化水素環としては、例えば、ベンゼン環、ビフェニル環、ナフタレン環、アズレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ピレン環、クリセン環、ナフタセン環、トリフェニレン環、o−テルフェニル環、m−テルフェニル環、p−テルフェニル環、アセナフテン環、コロネン環、フルオレン環、フルオラントレン環、ナフタセン環、ペンタセン環、ペリレン環、ペンタフェン環、ピセン環、ピレン環、ピラントレン環、アンスラアントレン環等が挙げられる。
中でも好ましく用いられるのは、ベンゼン環である。さらに、前記芳香族炭化水素環は、後述する、前記一般式(10)においてR1で表される置換基を有してもよい。
一般式(10)において、Z1がC1、X1、X3と共に、Z2がC2、X2、X4と共に、各々形成する芳香族複素環としては、例えば、フラン環、チオフェン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、ベンゾイミダゾール環、オキサジアゾール環、トリアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、チアゾール環、インドール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、キノキサリン環、キナゾリン環、フタラジン環、カルバゾール環、カルボリン環、カルボリン環を構成する炭化水素環の炭素原子の少なくとも一つがさらに窒素原子で置換されている環等が挙げられる。
中でも好ましいのは、ピリジン環である。さらに、前記芳香族複素環は、後述する、前記一般式(10)においてR1で表される置換基を有してもよい。
一般式(10)において、R1で表される置換基としては、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ヒドロキシエチル基、メトキシメチル基、トリフルオロメチル基、t−ブチル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アラルキル基(例えば、ベンジル基、2−フェネチル基等)、芳香族炭化水素基(例えば、フェニル基、p−クロロフェニル基、メシチル基、トリル基、キシリル基、ビフェニリル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基等)、芳香族複素環基(例えば、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、フタラジニル基等)、アルコキシル基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等)、シアノ基、水酸基、アルケニル基(例えば、ビニル基等)、スチリル基、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、沃素原子、フッ素原子等)等が挙げられる。これらの基は、さらに置換されていてもよい。
中でも、本発明では、上記R1で表される基の少なくとも一つは、上記の芳香族炭化水素基または芳香族複素環基であることが好ましい。
上記一般式(10)で表される配位子と中心金属(金属でもイオンでもよい)との間で配位結合が形成(錯形成ともいう)されて金属錯体が形成される。
ここで、前記配位子と中心金属(後述する)との間で配位結合が形成されるのは、前記一般式(10)で表される配位子を構成する原子の中で、X3及び/またはX4との間で配位結合または共有結合が形成されることが好ましい。
《一般式(11)またはその互変異生体を部分構造として有する金属錯体》
一般式(11)またはその互変異生体を部分構造として有する金属錯体について説明する。
一般式(11)において、Z3がC3、C4、C5と共に形成する芳香族炭化水素環は、前記一般式(10)において、Z1がC1、X1、X3と共に形成する芳香族炭化水素環と同義である。
一般式(11)において、Z3がC3、C4、C5と共に形成する芳香族複素環は、前記一般式(10)において、Z1がC1、X1、X3と共に形成する芳香族複素環と同義である。
一般式(11)において、Z4がC6、C7、Nと共に形成する芳香族複素環は、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、ベンゾイミダゾール環、オキサジアゾール環、トリアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、チアゾール環、インドール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、キノキサリン環、キナゾリン環、フタラジン環、カルバゾール環、カルボリン環、カルボリン環を構成する炭化水素環の炭素原子の少なくとも一つがさらに窒素原子で置換されている環等が挙げられる。さらに、前記芳香族複素環は、前記一般式(10)においてR1で表される置換基を有してもよい。
一般式(11)において、R2で表される置換基は、前記一般式(10)においてR1で表される置換基と同義である。
一般式(11)において、M11で表される、元素周期表における第8〜10族の元素としては、白金(Pt)、イリジウム(Ir)等が好ましい。また、一般式(11)において、M11は、金属でもよく、イオンでもよい。
《一般式(12)またはその互変異性体を部分構造として有する金属錯体》
一般式(12)またはその互変異性体を部分構造として有する金属錯体について説明する。
一般式(12)において、R3で表される置換基は、前記一般式(10)においてR1で表される置換基と同義である。
一般式(12)において、R4、R5で各々表される置換基は、前記一般式(10)においてR1で表される置換基と同義である。
一般式(12)において、M12で表される、元素周期表における第8〜10族の元素としては、白金(Pt)、イリジウム(Ir)等が好ましい。また、一般式(12)において、M12は、金属でもよく、イオンでもよい。
以下に、一般式(10)で表される配位子を有する金属錯体、下記一般式(11)または(12)で表される部分構造を有する金属錯体または該一般式(11)または(12)で表される部分構造の各々の互変異生体を有する金属錯体の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2006096934
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《態様(e)》青色発光性オルトメタル錯体が、下記一般式(13)で表される配位子を有する金属錯体、下記一般式(14)で表される部分構造を有する金属錯体、下記一般式(15)で表される部分構造またはその互変異性体を部分構造として有する金属錯体、下記一般式(16)で表される配位子を有する金属錯体、下記一般式(17)で表される部分構造を有する金属錯体、または下記一般式(18)で表される部分構造を有する金属錯体である場合。
Figure 2006096934
(式中、X1、X2、X3、X4は、各々独立に炭素原子または窒素原子を表し、C1、C2は、各々炭素原子を表し、Z1は、C1、X1、X3と共に、Z2は、C2、X2、X4と共に、各々芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。A1は炭素原子またはケイ素原子を表し、R1、R2は、各々独立に水素原子または置換基を表す。C1とX1との間の結合、C2とX2との間の結合、X1とX3との間の結合、X2とX4との間の結合は、各々単結合または二重結合を表す。)
Figure 2006096934
(式中、C3、C4、C5、C6、C7は、炭素原子を表し、Z3は、C5、C3、C7と共に芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表し、Z4は、C6、C4、Nと共に芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表し、A2は炭素原子またはケイ素原子を表し、R3、R4は、各々独立に水素原子または置換基を表す。M11は元素周期表における第8〜10族の元素を表す。C5とC3との間の結合、C3とC7との間の結合、C6とC4との間の結合、C4とNとの間の結合は、各々単結合または二重結合を表す。)
Figure 2006096934
(式中、A3は炭素原子またはケイ素原子を表し、R5、R6は、各々独立に水素原子または置換基を表し、R7、R8は、各々独立に置換基を表す。n1、n2は、各々独立に0〜3の整数を表す。M12は、元素周期表における第8〜10族の元素を表す。)
Figure 2006096934
(式中、X3、X4、X5、X6は、各々独立に炭素原子または窒素原子を表し、C8〜C13は、各々炭素原子を表し、Z5は、C8、X3、X5と共に、Z6は、C9、X4、X6と共に、Z7は、C10、C11と共に、Z8は、C12、C13と共に、各々独立に芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。A4は炭素原子またはケイ素原子を表す。X3とX5との間の結合、X4とX6との間の結合、C8とX3との間の結合、C9とX4との間の結合、C10とC11との間の結合、C12とC13との間の結合は、各々単結合または二重結合を表す。)
Figure 2006096934
(式中、C14〜C22は、各々炭素原子を表し、Z9は、C16、C14、C18と共に、Z11は、C19、C20と共に、Z12は、C21、C22と共に、各々芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表し、Z10は、C17、C15、Nと共に、芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。A5は炭素原子またはケイ素原子を表す。M21は、元素周期表における第8〜10族の元素を表す。C18とC14との間の結合、C14とC16との間の結合、C17とC15との間の結合、C15とNとの間の結合、C19とC20との間の結合、C21とC22との間の結合は、各々単結合または二重結合を表す。)
Figure 2006096934
(式中、Z13は、C23、C24と共に、Z14は、C25、C26と共に、各々芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表し、A6は炭素原子またはケイ素原子を表す。R9、R10は各々独立に置換基を表す。n3、n4は、各々独立に0〜3の整数を表す。M22は元素周期表における第8〜10族の元素を表す。C23とC24との間の結合、C25とC26との間の結合は、各々単結合または二重結合を表す。)
《一般式(13)で表される配位子を有する金属錯体》
一般式(13)で表される配位子を有する金属錯体について説明する。
最初に、一般式(13)で表される配位子について説明する。
一般式(13)において、Z1とC1、X1、X3と共に形成される芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、ビフェニル環、ナフタレン環、アズレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ピレン環、クリセン環、ナフタセン環、トリフェニレン環、o−テルフェニル環、m−テルフェニル環、p−テルフェニル環、アセナフテン環、コロネン環、フルオレン環、フルオラントレン環、ナフタセン環、ペンタセン環、ペリレン環、ペンタフェン環、ピセン環、ピレン環、ピラントレン環、アンスラアントレン環等が挙げられる。
中でも好ましく用いられるのは、ベンゼン環である。さらに、前記芳香族炭化水素環は、後述する、前記一般式(13)においてR1、R2で各々表される置換基を有してもよい。
一般式(13)において、Z1とC1、X1、X3と共に形成される芳香族複素環としては、フラン環、チオフェン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、ベンゾイミダゾール環、オキサジアゾール環、トリアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、チアゾール環、インドール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、キノキサリン環、キナゾリン環、フタラジン環、カルバゾール環、カルボリン環、カルボリン環を構成する炭化水素環の炭素原子の少なくとも一つがさらに窒素原子で置換されている環等が挙げられる。
中でも好ましいのは、ピリジン環である。さらに、前記芳香族複素環は、後述する、前記一般式(13)においてR1、R2で各々表される置換基を有してもよい。
一般式(13)において、R1、R2で各々独立に表される置換基としては、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ヒドロキシエチル基、メトキシメチル基、トリフルオロメチル基、t−ブチル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アラルキル基(例えば、ベンジル基、2−フェネチル基等)、芳香族炭化水素基(例えば、フェニル基、p−クロロフェニル基、メシチル基、トリル基、キシリル基、ビフェニリル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基等)、芳香族複素環基(例えば、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、フタラジニル基等)、アルコキシル基(例えば、エトキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等)、シアノ基、水酸基、アルケニル基(例えば、ビニル基等)、スチリル基、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、沃素原子、フッ素原子等)等が挙げられる。これらの基は、さらに置換されていてもよい。
中でも、本発明では、上記R1、R2で表される基の少なくとも一つは、上記の芳香族炭化水素基または芳香族複素環基であることが好ましい。
上記一般式(13)で表される配位子と中心金属(金属でもイオンでもよい)との間で配位結合が形成(錯形成ともいう)されて金属錯体が形成される。
ここで、前記配位子と中心金属(後述する)との間で配位結合が形成されるのは、前記一般式(13)で表される配位子を構成する原子の中で、X3及び/またはX4との間で配位結合または共有結合が形成されることが好ましい。
《一般式(14)で表される部分構造を有する金属錯体》
一般式(14)で表される部分構造を有する金属錯体について説明する。
一般式(14)において、Z3がC5、C3、C7と共に形成する芳香族炭化水素環は、前記一般式(13)において、Z1がC1、X1、X3と共に形成する芳香族炭化水素環と同義である。
一般式(14)において、Z3がC5、C3、C7と共に形成する芳香族複素環は、前記一般式(13)において、Z1とC1、X1、X3と共に形成する芳香族複素環と同義である。
一般式(14)において、Z4が、C6、C4、Nと共に形成する芳香族複素環としては、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、ベンゾイミダゾール環、オキサジアゾール環、トリアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、チアゾール環、インドール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、キノキサリン環、キナゾリン環、フタラジン環、カルバゾール環、カルボリン環、カルボリン環を構成する炭化水素環の炭素原子の少なくとも一つがさらに窒素原子で置換されている環等が挙げられる。さらに、前記芳香族複素環は、前記一般式(13)においてR1、R2で各々表される置換基を有してもよい。
一般式(14)において、R3、R4で、各々独立に表される置換基は、前記一般式(13)において、R1、R2で各々独立に表される置換基と同義である。
一般式(14)において、M11は元素周期表における第8〜10族の第VIII族の元素を表すが、中でも好ましく用いられるのは、白金(Pt)とイリジウム(Ir)である。また、一般式(14)において、M11は、金属でもよく、イオンでもよい。
《一般式(15)またはその互変異性体を部分構造として有する金属錯体》
一般式(15)またはその互変異性体を部分構造として有する金属錯体について説明する。
一般式(15)において、R5、R6で各々独立に表される置換基、R7、R8で各々独立に表される置換基は、前記一般式(13)において、R1、R2で各々独立に表される置換基と同義である。
また、一般式(15)において、R5、R6の少なくとも一つは芳香族炭化水素基または芳香族複素環基であることが好ましい。
一般式(15)において、M12で表される元素周期表における第8〜10族の元素は、一般式(14)において、M11は元素周期表における第8〜10族の元素と同義である。
《一般式(16)で表される配位子を有する金属錯体》
一般式(16)で表される配位子を有する金属錯体について説明する。
一般式(16)において、Z5が、C8、X3、X5と共に、Z6が、C9、X4、X6と共に、Z7が、C10、C11と共に、Z8が、C12、C13と共に、各々独立に形成する芳香族炭化水素環は、前記一般式(13)において、Z1がC1、X1、X3と共に形成する芳香族炭化水素環と同義である。
一般式(16)において、Z5が、C8、X3、X5と共に、Z6が、C9、X4、X6と共に、Z7が、C10、C11と共に、Z8が、C12、C13と共に、各々独立に形成する芳香族複素環は、前記一般式(13)において、Z1がC1、X1、X3と共に形成する芳香族複素環と同義である。
《一般式(17)で表される部分構造を有する金属錯体》
一般式(17)で表される部分構造を有する金属錯体について説明する。
一般式(17)において、Z9が、C16、C14、C18と共に、Z11が、C19、C20と共に、Z12が、C21、C22と共に、各々独立に形成する芳香族炭化水素環は、前記一般式(13)において、Z1がC1、X1、X3と共に形成する芳香族炭化水素環と同義である。
一般式(17)において、Z9が、C16、C14、C18と共に、Z11が、C19、C20と共に、Z12が、C21、C22と共に、各々独立に形成する芳香族複素環は、前記一般式(13)において、Z1がC1、X1、X3と共に形成する芳香族複素環と同義である。
一般式(17)において、Z10が、C17、C15、Nと共に形成する、芳香族複素環は、一般式(14)において、Z4が、C6、C4、Nと共に形成する芳香族複素環と同義である。
一般式(17)において、M21で表される、元素周期表における第8〜10族の元素は、一般式(14)において、M11は元素周期表における第8〜10族の元素と同義である。
《一般式(18)で表される部分構造を有する金属錯体》
一般式(18)で表される部分構造を有する金属錯体について説明する。
一般式(18)において、Z13が、C23、C24と共に、Z14が、C25、C26と共に、各々形成する芳香族炭化水素環は、前記一般式(13)において、Z1がC1、X1、X3と共に形成する芳香族炭化水素環と同義である。
一般式(18)において、Z13が、C23、C24と共に、Z14が、C25、C26と共に、各々形成する芳香族複素環は、前記一般式(13)において、Z1とC1、X1、X3と共に形成する芳香族複素環と同義である。
一般式(18)において、R9、R10で、各々独立に表される置換基は、一般式(13)において、R1、R2で各々独立に表される置換基と同義である。
一般式(18)において、M22で表される、元素周期表における第8〜10族の元素は、一般式(14)において、M11は元素周期表における第8〜10族の元素と同義である。
以下に、一般式(13)で表される配位子を有する金属錯体、一般式(14)で表される部分構造を有する金属錯体、一般式(15)で表される部分構造またはその互変異性体を部分構造として有する金属錯体、一般式(16)で表される配位子を有する金属錯体、一般式(17)で表される部分構造を有する金属錯体、または一般式(18)で表される部分構造を有する金属錯体の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2006096934
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《態様(f)》青色発光性オルトメタル錯体として、下記一般式(19)〜(27)からなる群から選択される少なくとも1種の白金錯体を用いる場合。
Figure 2006096934
(式中、R1、R2は、各々水素原子または置換基を表す。但し、R1、R2の少なくとも一つは該置換基である。X1、X2は、各々炭素原子、窒素原子、酸素原子、または、硫黄原子を表し、Z1、Z2は、各々芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。n1は、1または2の整数を表し、n1が1の時、L1は二座配位子を表す。p1、q1は、各々0〜4の整数を表す。)
Figure 2006096934
(式中、R3、R4は、各々水素原子または置換基を表す。但し、R3、R4の少なくとも一つは該置換基である。n2は、1または2の整数であり、n2が1の時、L2は二座配位子を表す。p2、q2は、各々0〜4の整数を表す。)
Figure 2006096934
(式中、R5、R6は、各々水素原子または置換基を表す。Z3は芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。n3は、1または2の整数であり、n3が1の時、L3は、二座配位子を表す。p3は0〜3の整数、q3は0〜4の整数を表す。)
Figure 2006096934
(式中、R7、R8は、各々水素原子または置換基を表す。R9〜R13は、各々水素原子または置換基を表す。n4は、1または2の整数であり、n4が1の時、L4は二座配位子を表す。p4は0〜3の整数、q4は0〜4の整数を表す。)
Figure 2006096934
(式中、R14、R15は、各々水素原子または置換基を表す。Z4は芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。n5は、1または2の整数であり、n5が1の時、L5は二座配位子を表す。p5は0〜4の整数、q5は0〜3の整数を表す。)
Figure 2006096934
(式中、R16、R17は、各々水素原子または置換基を表す。R18〜R22は、各々水素原子または置換基を表す。n6は、1または2の整数であり、n6が1の時、L6は二座配位子を表す。p6は0〜3の整数、p7は0〜4の整数を表す。)
Figure 2006096934
(式中、R23、R24は、各々水素原子または置換基を表す。Z5は、窒素原子と共に芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。n7は、1または2の整数であり、n7が1の時、L7は二座配位子を表す。p8は0〜3の整数、q6は0〜4の整数を表す。)
Figure 2006096934
(式中、R25、R26は、各々水素原子または置換基を表す。Z6は、窒素原子と共に芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。n8は、1または2の整数であり、n8が1の時、L8は二座配位子を表す。p9は0〜3の整数、q7は0〜4の整数を表す。)
Figure 2006096934
(式中、R27、R28は、各々水素原子または置換基を表す。R27、R28の少なくとも一つは該置換基である。L0は二価の連結基を表す。X3、X4は、各々炭素原子、窒素原子、酸素原子または硫黄原子を表し、Z7、Z8は、各々芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。n9は、1または2の整数であり、n9が1の時、L9は二座配位子を表す。p10、q8は、各々0〜4の整数を表す。)
《一般式(19)で表される白金錯体》
一般式(19)で表される白金錯体について説明する。本発明では、前記一般式(19)の互変異生体で表されるものも含むものとする。
一般式(19)において、R1、R2で、各々表される置換基としては、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ヒドロキシエチル基、メトキシメチル基、トリフルオロメチル基、t−ブチル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アラルキル基(例えば、ベンジル基、2−フェネチル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、p−クロロフェニル基、メシチル基、トリル基、キシリル基、ビフェニリル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基等)、芳香族複素環基(例えば、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、フタラジニル基等)、アルコキシル基(例えば、エトキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等)、シアノ基、水酸基、アルケニル基(例えば、ビニル基等)、スチリル基、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、沃素原子、フッ素原子等)等が挙げられる。これらの基は、さらに置換されていてもよい。
一般式(19)において、Z1が形成する芳香族炭化水素環または芳香族複素環としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、フラン環、チオフェン環、ピロール環、イミダゾール環、ピラゾール環、トリアゾール環、テトラゾール環等が挙げられる。中でも好ましいのは、ベンゼン環である。
一般式(19)において、Z2が形成する芳香族炭化水素環または芳香族複素環としては、例えば、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、キナゾリン環、フタラジン環等が挙げられる。中でも好ましいのは、ピリジン環である。
一般式(19)において、n1は、1または2の整数であり、n1が1の時、L1は二座配位子を表す。L1で表される2座の配位子としては、オキシカルボン酸、オキシアルデヒド及びその誘導体(例えば、サリチルアルデヒダト、オキシアセトフェノナト等)、ジオキシ化合物(例えば、ビフェノラト等)、ジケトン類(例えば、アセチルアセトナト、ジベンゾイルメタナト、ジエチルマロナト、エチルアセトアセタト等)、オキシキノン類(例えば、ピロメコナト、オキシナフトキノナト、オキシアントラキノナト等)、トロポロン類(例えば、トロポナト、ヒノキチオラト等)、N−オキシド化合物、アミノカルボン酸及び類似化合物(例えば、グリシナト、アラニナト、アントラニラト、ピコリナト等)、ヒドロキシルアミン類(例えば、アミノフェノラト、エタノールアミナト、メルカプトエチルアミナト等)、オキシン類(例えば、8−オキシキノリナト等)、アルジミン類(例えば、サリチルアルジミナト等)、オキシオキシム類(例えば、ベンゾインオキシマト、サリチルアルドキシマト等)、オキシアゾ化合物(例えば、オキシアゾベンゾナト、フェニルアゾナフトラト等)、ニトロソナフトール類(例えば、β−ニトロソ−α−ナフトラト等)、トリアゼン類(例えば、ジアゾアミノベンゼナト等)、ビウレット類(例えば、ビウレタト、ポリペプチド基等)、ホルマゼン類及びジチゾン類(例えば、ジフェニルカルバゾナト、ジフェニルチオカルバゾナト等)、ピグアニド類(例えば、ピグアニダト等)、グリオキシム類(例えば、ジメチルグリオキシマト等)等が挙げられる。
以下に、本発明に好ましく用いられる、二座配位子の一般式及び具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2006096934
上記の二座配位子の一般式において、Ra〜Rvは、各々アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ヒドロキシエチル基、メトキシメチル基、トリフルオロメチル基、t−ブチル基等)またはハロゲン化アルキル基(例えば、前記アルキル基の水素原子の少なくとも一つがフッ素原子、塩素原子、臭素原子または沃素原子等により置換されたものが挙げられる。)を表す。
上記の二座配位子の一般式において、Ara〜Arcは、アリール基(例えば、フェニル基、p−クロロフェニル基、メシチル基、トリル基、キシリル基、ビフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基等)または芳香族複素環基(例えば、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、カルボリニル基、ジアザカルバゾリル基(ここで、ジアザカルバゾリル基とは、前記カルボリニル基のカルボリン環を構成する炭素原子の任意の一つが窒素原子で置換されたものを示す。)、フタラジニル基等)を表す。
《一般式(20)で表される白金錯体》
本発明に係る一般式(2)で表される白金錯体について説明する。
一般式(20)において、R3、R4で各々表される置換基は、前記一般式(19)においてR1、R2で各々表される置換基と同義である。
一般式(20)において、L2で表される二座配位子は、前記一般式(19)において、L1で表される二座配位子と同義である。
《一般式(21)で表される白金錯体》
本発明に係る一般式(21)で表される白金錯体について説明する。
一般式(21)において、R5、R6で各々表される置換基は、前記一般式(19)においてR1、R2で各々表される置換基と同義である。
一般式(21)において、L3で表される二座配位子は、前記一般式(19)において、L1で表される二座配位子と同義である。
一般式(21)において、Z3とC(炭素原子)とで形成される芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、ビフェニル環、ナフタレン環、アズレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ピレン環、クリセン環、ナフタセン環、トリフェニレン環、o−テルフェニル環、m−テルフェニル環、p−テルフェニル環、アセナフテン環、コロネン環、フルオレン環、フルオラントレン環、ナフタセン環、ペンタセン環、ペリレン環、ペンタフェン環、ピセン環、ピレン環、ピラントレン環、アンスラアントレン環等が挙げられる。さらに、前記芳香族炭化水素環は、前記一般式(19)においてR1、R2で各々表される置換基を有してもよい。
一般式(21)において、Z3とC(炭素原子)とで形成される芳香族複素環としては、フラン環、チオフェン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、ベンゾイミダゾール環、オキサジアゾール環、トリアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、チアゾール環、インドール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、キノキサリン環、キナゾリン環、フタラジン環、カルバゾール環、カルボリン環、カルボリン環を構成する炭化水素環の炭素原子の少なくとも一つがさらに窒素原子で置換されている環等が挙げられる。さらに、前記芳香族複素環は、前記一般式(19)においてR1、R2で各々表される置換基を有してもよい。
《一般式(22)で表される白金錯体》
本発明に係る一般式(22)で表される白金錯体について説明する。
一般式(22)において、R7〜R13で各々表される置換基は、前記一般式(19)においてR1、R2で各々表される置換基と同義である。
一般式(22)において、L4で表される二座配位子は、前記一般式(19)において、L1で表される二座配位子と同義である。
《一般式(23)で表される白金錯体》
本発明に係る一般式(23)で表される白金錯体について説明する。
一般式(23)において、R14、R15で各々表される置換基は、前記一般式(19)においてR1、R2で各々表される置換基と同義である。
一般式(23)において、L5で表される二座配位子は、前記一般式(19)において、L1で表される二座配位子と同義である。
一般式(23)において、Z4とC(炭素原子)とで形成される芳香族炭化水素環は、一般式(21)において、Z3とC(炭素原子)とで形成される芳香族炭化水素環と同義である。
一般式(23)において、Z4とC(炭素原子)とで形成される芳香族複素環は、一般式(21)において、Z3とC(炭素原子)とで形成される芳香族複素環と同義である。
《一般式(24)で表される白金錯体》
本発明に係る一般式(24)で表される白金錯体について説明する。
一般式(24)において、R16〜R22で各々表される置換基は、前記一般式(19)においてR1、R2で各々表される置換基と同義である。
一般式(24)において、L6で表される二座配位子は、前記一般式(19)において、L1で表される二座配位子と同義である。
《一般式(25)で表される白金錯体》
本発明に係る一般式(25)で表される白金錯体について説明する。
一般式(25)において、R23、R24で各々表される置換基は、前記一般式(19)においてR1、R2で各々表される置換基と同義である。
一般式(25)において、L7で表される二座配位子は、前記一般式(19)において、L1で表される二座配位子と同義である。
一般式(25)において、Z5とN(窒素原子)とで形成される芳香族複素環としては、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、ベンゾイミダゾール環、オキサジアゾール環、トリアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、チアゾール環、インドール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、キノキサリン環、キナゾリン環、フタラジン環、カルバゾール環、カルボリン環、カルボリン環を構成する炭化水素環の炭素原子の少なくとも一つがさらに窒素原子で置換されている環等が挙げられる。さらに、前記芳香族複素環は、前記一般式(19)においてR1、R2で各々表される置換基を有してもよい。
《一般式(26)で表される白金錯体》
本発明に係る一般式(26)で表される白金錯体について説明する。
一般式(26)において、R25、R26で各々表される置換基は、前記一般式(19)においてR1、R2で各々表される置換基と同義である。
一般式(26)において、L8で表される二座配位子は、前記一般式(19)において、L1で表される二座配位子と同義である。
一般式(26)において、Z6とN(窒素原子)とで形成される芳香族複素環としては、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、ベンゾイミダゾール環、オキサジアゾール環、トリアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、チアゾール環、インドール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、キノキサリン環、キナゾリン環、フタラジン環、カルバゾール環、カルボリン環、カルボリン環を構成する炭化水素環の炭素原子の少なくとも一つがさらに窒素原子で置換されている環等が挙げられる。さらに、前記芳香族複素環は、前記一般式(19)においてR1、R2で各々表される置換基を有してもよい。
《一般式(27)で表される白金錯体》
本発明に係る一般式(27)で表される白金錯体について説明する。
一般式(27)において、R27、R28で各々表される置換基は、前記一般式(19)においてR1、R2で各々表される置換基と同義である。
一般式(27)において、L9で表される二座配位子は、前記一般式(19)において、L1で表される二座配位子と同義である。
一般式(27)において、Z7が形成する5員または6員の環は、前記一般式(19)において、Z1が形成する5員または6員の環と同義である。
一般式(27)において、Z8が形成する5員または6員の環は、前記一般式(19)において、Z2が形成する5員または6員の環と同義である。
一般式(27)において、L0で表される二価の連結基としては、アルキレン基(例えば、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、プロピレン基、エチルエチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、2,2,4−トリメチルヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、シクロヘキシレン基(例えば、1,6−シクロヘキサンジイル基等)、シクロペンチレン基(例えば、1,5−シクロペンタンジイル基等)等)、アルケニレン基(例えば、ビニレン基、プロペニレン基等)、アルキニレン基(例えば、エチニレン基、3−ペンチニレン基等)、アリーレン基等の炭化水素基のほか、ヘテロ原子を含む基(例えば、−O−、−S−等のカルコゲン原子を含む2価の基、−N(R)−基、ここで、Rは、水素原子またはアルキル基を表し、該アルキル基は、前記一般式(19)において、R1、R2で各々表される置換基に記載のアルキル基等)が用いられる。
以下に、本発明の有機EL素子材料として用いられる白金錯体化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。なお、以下に示す具体例において、自由回転できないアリール基または自由回転できない芳香族複素環基の周囲を各々点線で表示した。
《自由回転できないアリール基、自由回転できない芳香族複素環基》
本発明において、「自由回転できないアリール基、自由回転できない芳香族複素環基」とは、立体障害により結合の自由回転ができない置換基を表す。
但し、自由回転できないという状態としては、前記アリール基、前記芳香族複素環基が周囲に配置されている他の置換基等とが近接していることにより、物理的に自由回転不可能な場合は当然であるが、アリール基の結合軸、または芳香族複素環基の結合軸を通して結合生成している置換基との配座エネルギーに由来する結合回転障壁が存在する場合も、自由回転できないアリール基、自由回転できない芳香族複素環基として定義できる。
ここで、結合回転障壁を生成させる、配座エネルギーとしては、25kcal/モル以上であることが好ましい。
また、本発明では、各々物理的に自由回転不可能な状態である、アリール基、芳香族複素環基であることが好ましい。
自由回転できないアリール基として用いることの可能なアリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ビフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基等が挙げられる。
自由回転できない芳香族複素環基として用いることの可能な芳香族複素環基としては、例えば、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、キナゾリニル基、フタラジニル基等が挙げられる。
Figure 2006096934
Figure 2006096934
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《態様g》青色発光性オルトメタル錯体が、下記一般式(28)〜(32)からなる群から選択される少なくとも1種の部分構造または該部分構造の互変異生体を含む場合。
Figure 2006096934
(式中、Cは炭素原子、Nは窒素原子を表し、Z11は炭素原子及び窒素原子とともに芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表し、Z12は炭素原子とともに非芳香族環を形成するのに必要な原子群を表し、Mは金属を表す。)
Figure 2006096934
(式中、Cは炭素原子、Nは窒素原子を表し、Z21及びZ22は、それぞれ炭素原子及び窒素原子とともに芳香環を形成するのに必要な原子群を表し、Mは金属を表す。)
Figure 2006096934
(式中、Cは炭素原子、Nは窒素原子を表し、Z31は炭素原子及び窒素原子とともに芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表し、Z32は炭素原子とともに5員または6員の芳香族複素環を形成するのに必要な炭素原子、窒素原子または酸素原子により構成される原子群を表し、Mは金属を表す。)
Figure 2006096934
(式中、Cは炭素原子、Nは窒素原子を表し、Z41は炭素原子及び窒素原子とともに環を形成するのに必要な原子群を表し、Z42は炭素原子とともに環を形成するのに必要な原子群を表し、Mは金属を表す。)
Figure 2006096934
(式中、Cは炭素原子、Nは窒素原子を表し、Z51は炭素原子及び窒素原子とともに芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表し、Z52は炭素原子とともにアズレン環を形成する原子群を表し、Mは金属を表す。)
一般式(28)〜(32)で各々表される特定構造を有する金属錯体化合物について説明する。
前記一般式(28)において、Z11は炭素原子及び窒素原子とともに芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表し、Z12は炭素原子とともに非芳香族環を形成するのに必要な原子群を表し、Mは金属を表す。Z11で形成される芳香族複素環としては、例えば、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、キナゾリン環、フタラジン環等が挙げられる。Z12で形成される非芳香族環としては、例えば、以下に記載の環が挙げられる。
Figure 2006096934
一般式(28)において、好ましくはZ12で表される非芳香環が、R−2またはR−6である。
次に、一般式(29)について説明する。
一般式(29)において、Z21及びZ22は、各々炭素原子及び窒素原子とともに芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表し、Mは金属を表す。Z21で形成される芳香環は、前記Z11と同様の芳香族複素環が挙げられ、Z22で形成される芳香族複素環としては、例えば、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、インドール環、ベンゾイミダゾール環等が挙げられる。好ましくは、ピロール環、トリアゾール環の時である。
次に、一般式(30)について説明する。
一般式(30)において、Z31は炭素原子及び窒素原子とともに芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表し、Z32は炭素原子とともに芳香族5員環を形成するのに必要な、炭素、窒素または酸素原子により構成される原子群を表し、Mは金属を表す。Z31で形成される芳香族複素環としては前記Z11と同様の芳香族複素環が挙げられ、Z32で形成される芳香族5員環としては、例えば、ピロール環、フラン環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサゾール環、オキサジアゾール環等を挙げることができ、好ましくは含窒素芳香族複素環であり、より好ましくは窒素または酸素原子が複数個含まれる含窒素芳香族複素環である。
次に、一般式(31)について説明する。
一般式(31)において、Z41は炭素原子及び窒素原子とともに芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表し、Z42は炭素原子とともに環を形成するのに必要な原子群を表し、Mは金属を表す。Z41で形成される芳香族複素環は、前記Z11と同様の芳香族複素環が挙げられ、Z42で形成される環は、芳香環でも非芳香環でもかまわないが、好ましくは非芳香環である。
次に、一般式(32)について説明する。
一般式(32)において、Z51は炭素原子及び窒素原子とともに芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表し、Z52は炭素原子とともにアズレン環を形成するのに必要な原子群を表し、Mは金属を表す。Z51で形成される芳香族複素環はZ11と同様の芳香族複素環が挙げられる。
上記説明した一般式(28)〜(32)において、Z11、Z12、Z21、Z22、Z31、Z32、Z41、Z42、Z51及びZ52によって形成される環は、さらに置換基を有していても良く、また、置換基同士が結合して、さらに環を形成してもよい。また、一般式(28)〜(32)において、Mは元素周期表で8〜10族の金属であることが好ましく、より好ましくはMがイリジウム、オスミウムまたは白金であり、最も好ましくはMがイリジウムである。
以下に、一般式(28)〜(32)のいずれかで表される化合物の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
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《態様h》青色発光性オルトメタル錯体が、下記一般式(A)または(B)で表される部分構造を有する白金錯体で表される場合。
Figure 2006096934
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7は、各々水素原子または置換基を表すが、R1、R2、R3、R4の少なくとも一つは電子供与性基である。Ra、Rbは、各々置換基を表す。)
Figure 2006096934
(式中、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17は、各々水素原子または置換基を表すが、R11、R13の少なくとも一つは電子吸引性基である。Rc,Rdは置換基を表す。)
一般式(A)または(B)で表される少なくとも1種の白金錯体について説明する。
《一般式(A)で表される部分構造を有する白金錯体》
一般式(A)で表される部分構造を有する白金錯体について説明する。
一般式(A)において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7で、各々表される置換基としては、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、(t)ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、アルキニル基(例えば、プロパルギル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ビフェニリル基、アントリル基、フェナントリル基、メシチル基、フルオレニル基等)、複素環基(例えば、ピリジル基、チアゾリル基、オキサゾリル基、イミダゾリル基、フリル基、ピロリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、セレナゾリル基、スルホラニル基、ピペリジニル基、ピラゾリル基、テトラゾリル基、カルバゾリル基等)、アルコキシル基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、ドデシルオキシ基等)、シクロアルコキシル基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、ドデシルチオ基等)、シクロアルキルチオ基(例えば、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等)、アルコキシカルボニル基(例えば、メチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基等)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェニルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等)、スルファモイル基(例えば、アミノスルホニル基、メチルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、ブチルアミノスルホニル基、ヘキシルアミノスルホニル基、シクロヘキシルアミノスルホニル基、オクチルアミノスルホニル基、ドデシルアミノスルホニル基、フェニルアミノスルホニル基、ナフチルアミノスルホニル基、2−ピリジルアミノスルホニル基等)、ウレイド基(例えば、メチルウレイド基、エチルウレイド基、ペンチルウレイド基、シクロヘキシルウレイド基、オクチルウレイド基、ドデシルウレイド基、フェニルウレイド基、ナフチルウレイド基、2−ピリジルアミノウレイド基等)、アシル基(例えば、アセチル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、オクチルカルボニル基、2−エチルヘキシルカルボニル基、ドデシルカルボニル基、フェニルカルボニル基、ナフチルカルボニル基、ピリジルカルボニル基等)、アシルオキシ基(例えば、アセチルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、ブチルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基、ドデシルカルボニルオキシ基、フェニルカルボニルオキシ基等)、アミド基(例えば、メチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、ジメチルカルボニルアミノ基、プロピルカルボニルアミノ基、ペンチルカルボニルアミノ基、シクロヘキシルカルボニルアミノ基、2−エチルヘキシルカルボニルアミノ基、オクチルカルボニルアミノ基、ドデシルカルボニルアミノ基、フェニルカルボニルアミノ基、ナフチルカルボニルアミノ基等)、カルバモイル基(例えば、アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、プロピルアミノカルボニル基、ペンチルアミノカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基、オクチルアミノカルボニル基、2−エチルヘキシルアミノカルボニル基、ドデシルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ナフチルアミノカルボニル基、2−ピリジルアミノカルボニル基等)、スルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、シクロヘキシルスルフィニル基、2−エチルヘキシルスルフィニル基、ドデシルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、ナフチルスルフィニル基、2−ピリジルスルフィニル基等)、アルキルスルホニル基またはアリールスルホニル基(例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、ドデシルスルホニル基、フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基、2−ピリジルスルホニル基等)、アミノ基(例えば、アミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ドデシルアミノ基、アニリノ基、ナフチルアミノ基、2−ピリジルアミノ基等)、ニトロ基、シアノ基、シリル基(トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、トリフェニルシリル基等)等が挙げられる。
本発明では、R1、R2、R3、R4で表される基の少なくとも一つは電子供与性基であることが好ましく、さらに好ましくは、前記R1、R2、R3、R4で表される基の少なくとも二つが電子供与性基であり、また、前記電子供与性基の少なくとも一つのσpが、−0.20以下のものが用いられることであるが、最も好ましいのは、前記電子供与性基が、一般式(A)のR2またはR4に導入されることである。
《σpが−0.20以下の電子供与性基》
ここで、σpが−0.20以下の電子供与性基としては、例えば、シクロプロビル基(−0.21)、シクロヘキシル基(−0.22)、tert−ブチル基(−0.20)、−CH2Si(CH33(−0.21)、アミノ基(−0.66)、ヒドロキシルアミノ基(−0.34)、−NHNH2(−0.55)、−NHCONH2(−0.24)、−NHCH3(−0.84)、−NHC25(−0.61)、−NHCONHC25(−0.26)、−NHC49(−0.51)、−NHC65(−0.40)、−N=CHC65(−0.55)、−OH(−0.37)、−OCH3(−0.27)、−OCH2COOH(−0.33)、−OC25(−0.24)、−OC37(−0.25)、−OCH(CH32(−0.45)、−OC511(−0.34)、−OCH265(−0.42)等が挙げられるが、本発明はこれらに限定されない。
一般式(A)において、Ra、Rbで、各々表される置換基は、一般式(A)において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7で、各々表される置換基と同義であるが、好ましくは、Ra、Rbが、共にアルキル基の場合である。
《一般式(B)で表される配位子を有する白金錯体》
一般式(B)で表される部分構造を有する白金錯体について説明する。
一般式(B)において、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17は、各々表される置換基は、一般式(1)において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7で、各々表される置換基と同義である。但し、R11、R13の少なくとも一つは電子吸引性基であり、R11、R13が共に電子吸引性基であることが好ましく、さらに好ましくは、前記電子吸引性基のσpが0.10以上である。
《σpが0.10以上の電子吸引性基》
ここで、σpが0.10以上の電子吸引性基としては、例えば、−B(OH)2(0.12)、臭素原子(0.23)、塩素原子(0.23)、沃素原子(0.18)、−CBr3(−0.29)、−CCl3(0.33)、−CCF3(0.54)、−CN(0.66)、−CHO(0.42)、−COOH(0.45)、CONH2(0.36)、−CH2SO2CF3(0.31)、−COCH3(0.45)、3−バレニル基(0.19)、−CF(CF32(0.53)、−CO225(0.45)、−CF2CF2CF2CF3(0.52)、−C65(0.41)、2−ベンゾオキサゾリル基(0.33)、2−ベンゾチアサゾリル基(0.29)、−C=O(C65)(0.43)、−OCF3(0.35)、−OSO2CH3(0.36)、−SO2(NH2)(0.57)、−SO2CH3(0.72)、−COCH2CH3(0.48)、−COCH(CH32(0.47)、−COC(CH33(0.32)等が挙げられるが、本発明はこれらに限定されない。
一般式(B)において、Rc、Rdで、各々表される置換基は、一般式(1)において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7で、各々表される置換基と同義であるが、好ましくは、Rc、Rdが、共にアルキル基の場合である。
以下に、本発明に係る一般式(A)または(B)で表される部分構造を有する白金錯体の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2006096934
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《阻止層:正孔阻止層、電子阻止層》
正孔阻止層とは広い意味では電子輸送層であり、電子を輸送する機能を有しつつ正孔を輸送する能力が著しく小さい材料からなり、電子を輸送しつつ正孔を阻止することで電子と正孔の再結合確率を向上させることができる。
正孔阻止層は、正孔輸送層から移動してくる正孔を陰極に到達するのを阻止する役割と、陰極から注入された電子を効率よく発光層の方向に輸送することができる化合物により形成される。正孔阻止層を構成する材料に求められる物性としては、電子移動度が高く正孔移動度が低いこと、及び正孔を効率的に発光層内に閉じこめるために、発光層のイオン化ポテンシャルより大きいイオン化ポテンシャルの値を有するか、発光層のバンドギャップより大きいバンドギャップを有することが好ましい。
本発明の一般式(C)で表される化合物を正孔阻止材料として用いることが好ましい。また公知の正孔阻止材料としては、スチリル化合物、トリアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ボロン誘導体の少なくとも1種を用いることも本発明の効果を得る上で有効である。
その他の化合物例として、特開2003−31367号公報、同2003−31368号公報、特許第2721441号公報等に記載の例示化合物が挙げられる。
一方、電子阻止層とは広い意味では正孔輸送層であり、正孔を輸送する機能を有しつつ電子を輸送する能力が著しく小さい材料からなり、正孔を輸送しつつ電子を阻止することで電子と正孔の再結合確率を向上させることができる。
この正孔阻止層、電子阻止層は、上記材料を、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法、LB法等の公知の方法により、薄膜化することにより形成することができる。
正孔輸送材料としては、正孔の注入または輸送、電子の障壁性のいずれかを有するものであり、有機物、無機物のいずれであってもよい。
例えば、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、アニリン系共重合体、また、導電性高分子オリゴマー、特にチオフェンオリゴマー等の従来公知の材料を用いてもよい。
正孔輸送材料としては、上記のものを使用することができるが、ポルフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物及びスチリルアミン化合物、特に芳香族第三級アミン化合物を用いることが好ましい。
芳香族第三級アミン化合物及びスチリルアミン化合物の代表例としては、N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノフェニル;N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミン(TPD);2,2−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)プロパン;1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン;N,N,N′,N′−テトラ−p−トリル−4,4′−ジアミノビフェニル;1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)−4−フェニルシクロヘキサン;ビス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタン;ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)フェニルメタン;N,N′−ジフェニル−N,N′−ジ(4−メトキシフェニル)−4,4′−ジアミノビフェニル;N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル;4,4′−ビス(ジフェニルアミノ)クオードリフェニル;N,N,N−トリ(p−トリル)アミン;4−(ジ−p−トリルアミノ)−4′−〔4−(ジ−p−トリルアミノ)スチリル〕スチルベン;4−N,N−ジフェニルアミノ−(2−ジフェニルビニル)ベンゼン;3−メトキシ−4′−N,N−ジフェニルアミノスチルベンゼン;N−フェニルカルバゾール、さらには、米国特許第5,061,569号明細書に記載されている2個の縮合芳香族環を分子内に有するもの、例えば4,4′−ビス〔N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ〕ビフェニル(NPD)、特開平4−308688号公報に記載されているトリフェニルアミンユニットが3つスターバースト型に連結された4,4′,4″−トリス〔N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ〕トリフェニルアミン(MTDATA)等が挙げられる。
さらに、これらの材料を高分子鎖に導入した、またはこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。また、p型−Si,p型−SiC等の無機化合物も正孔注入材料、正孔輸送材料として使用することができる。
正孔輸送層は、上記正孔輸送材料を、例えば真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法を含む印刷法、LB法等の公知の方法により、薄膜化することにより形成することができる。正孔輸送層の膜厚については特に制限はないが、通常は5nm〜5μm程度、好ましくは5〜200nmである。この正孔輸送層は、上記材料の1種または2種以上からなる一層構造であってもよい。
《電子輸送層》
本発明に係る電子輸送層は、陰極より注入された電子を発光層に伝達する機能を有していればよく、その材料としては従来公知の化合物の中から任意のものを選択して用いることができる。
この電子輸送層に用いられる材料(以下、電子輸送材料という)の例としては、ニトロ置換フルオレン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、カルボジイミド、フレオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタン及びアントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体等が挙げられる。さらに、上記オキサジアゾール誘導体において、オキサジアゾール環の酸素原子を硫黄原子に置換したチアジアゾール誘導体、電子吸引性基として知られているキノキサリン環を有するキノキサリン誘導体も、電子輸送材料として用いることができる。
さらに、これらの材料を高分子鎖に導入した、またはこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。
または、8−キノリノール誘導体の金属錯体、例えばトリス(8−キノリノール)アルミニウム(Alq3)、トリス(5,7−ジクロロ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5,7−ジブロモ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、ビス(8−キノリノール)亜鉛(Znq)等、及びこれらの金属錯体の中心金属がIn、Mg、Cu、Ca、Sn、GaまたはPbに置き替わった金属錯体も、電子輸送材料として用いることができる。
その他、メタルフリーまたはメタルフタロシアニン、さらには、それらの末端がアルキル基やスルホン酸基等で置換されているものも、電子輸送材料として好ましく用いることができる。または、発光層の材料として例示したジスチリルピラジン誘導体も、電子輸送材料として用いることができるし、正孔注入層、正孔輸送層と同様に、n型−Si、n型−SiC等の無機半導体も電子輸送材料として用いることができる。
この電子輸送層は、上記化合物を、例えば真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法等の公知の薄膜形成法により製膜して形成することができる。
電子輸送層は、上記電子輸送材料を、例えば真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法を含む印刷法、LB法等の公知の方法により、薄膜化することにより形成することができる。電子輸送層の膜厚については特に制限はないが、通常は5nm〜5μm程度、好ましくは5〜200nmである。電子輸送層は、上記材料の1種または2種以上からなる一層構造であってもよい。
《陽極》
有機EL素子における陽極としては、仕事関数の大きい(4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが好ましく用いられる。このような電極物質の具体例としてはAu等の金属、CuI、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO2、ZnO等の導電性透明材料が挙げられる。また、IDIXO(In23−ZnO)等非晶質で透明導電膜を作製可能な材料を用いてもよい。陽極は、これらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により、薄膜を形成させ、フォトリソグラフィー法で所望の形状のパターンを形成してもよく、あるいはパターン精度をあまり必要としない場合は(100μm以上程度)、上記電極物質の蒸着やスパッタリング時に所望の形状のマスクを介してパターンを形成してもよい。この陽極より発光を取り出す場合には、透過率を10%より大きくすることが望ましく、また、陽極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましい。さらに膜厚は材料にもよるが、通常10〜1000nm、好ましくは10〜200nmの範囲で選ばれる。
《陰極》
一方、陰極としては、仕事関数の小さい(4eV以下)金属(電子注入性金属と称する)、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al23)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。これらの中で、電子注入性及び酸化等に対する耐久性の点から、電子注入性金属とこれより仕事関数の値が大きく安定な金属である第二金属との混合物、例えばマグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al23)混合物、リチウム/アルミニウム混合物、アルミニウム等が好適である。
陰極は、これらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより、作製することができる。また、陰極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は通常10nm〜5μm、好ましくは50〜200nmの範囲で選ばれる。なお、発光した光を透過させるため、有機EL素子の陽極または陰極のいずれか一方が、透明または半透明であれば発光輝度が向上し好都合である。
また、陰極に上記金属を1〜20nmの膜厚で作製した後に、陽極の説明で挙げた導電性透明材料をその上に作製することで、透明または半透明の陰極を作製することができ、これを応用することで陽極と陰極の両方が透過性を有する素子を作製することができる。
《バッファ層:陽極バッファ層、陰極バッファ層》
注入層は必要に応じて設け、陰極バッファ層(電子注入層)と陽極バッファ層(正孔注入層)があり、上記のごとく陽極と発光層または正孔輸送層の間、及び、陰極と発光層または電子輸送層との間に存在させてもよい。
バッファ層とは、駆動電圧低下や発光輝度向上のために電極と有機層間に設けられる層のことで、「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の第2編第2章「電極材料」(123〜166頁)に詳細に記載されており、陽極バッファ層と陰極バッファ層とがある。
陽極バッファ層(正孔注入層)は、特開平9−45479号公報、同9−260062号公報、同8−288069号公報等にもその詳細が記載されており、具体例として、銅フタロシアニンに代表されるフタロシアニンバッファ層、酸化バナジウムに代表される酸化物バッファ層、アモルファスカーボンバッファ層、ポリアニリン(エメラルディン)やポリチオフェン等の導電性高分子を用いた高分子バッファ層等が挙げられる。
陰極バッファ層(電子注入層)は、特開平6−325871号公報、同9−17574号公報、同10−74586号公報等にもその詳細が記載されており、具体的にはストロンチウムやアルミニウム等に代表される金属バッファ層、フッ化リチウムに代表されるアルカリ金属化合物バッファ層、フッ化マグネシウムに代表されるアルカリ土類金属化合物バッファ層、酸化アルミニウムに代表される酸化物バッファ層等が挙げられる。上記バッファ層(注入層)はごく薄い膜であることが望ましく、素材にもよるが、その膜厚は0.1nm〜5μmの範囲が好ましい。
《基体(基板、基材、支持体等ともいう)》
本発明の有機EL素子は基体上に形成されているのが好ましい。
基体としては、ガラス、プラスチック等の種類には特に限定はなく、また、透明のものであれば特に制限はないが、好ましく用いられる基板としては例えばガラス、石英、光透過性樹脂フィルムを挙げることができる。特に好ましい基体は、有機EL素子にフレキシブル性を与えることが可能な樹脂フィルムである。
樹脂フィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリカーボネート(PC)、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)等を有するフィルム等が挙げられる。また、樹脂フィルムの表面には、無機物または有機物の被膜またはその両者のハイブリッド被膜が形成されていてもよい。
本発明の有機EL素子の発光の室温における外部取り出し量子効率は1%以上であることが好ましく、より好ましくは5%以上である。ここに、外部取り出し量子効率(%)=有機EL素子外部に発光した光子数/有機EL素子に流した電子数×100である。
また、カラーフィルタ等の色相改良フィルタ等を併用しても、有機EL素子からの発光色を蛍光体を用いて多色へ変換する色変換フィルタを併用してもよい。色変換フィルタを用いる場合においては、有機EL素子の発光のλmaxは480nm以下が好ましい。
《有機EL素子の作製方法》
本発明の有機EL素子の作製方法の一例として、陽極/陽極バッファ層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファ層/陰極からなる有機EL素子の作製法について説明する。
まず適当な基体上に、所望の電極物質、例えば陽極用物質ITOからなる薄膜を、1μm以下、好ましくは10〜200nmの膜厚になるように、蒸着やスパッタリング等の方法により形成させ、陽極を作製する。次に、この上に有機EL素子材料である陽極バッファ層、正孔輸送層、発光層、正孔阻止層、電子輸送層、陰極バッファ層の有機化合物薄膜を形成させる。
この有機化合物薄膜の薄膜化の方法としては、前記の蒸着法、ウェットプロセス(スピンコート法、キャスト法、インクジェット法、印刷法)等があるが、均質な膜が得られやすく、かつピンホールが生成しにくい等の点から、真空蒸着法、スピンコート法、インクジェット法、印刷法が好ましい。さらに層ごとに異なる製膜法を適用してもよい。製膜に蒸着法を採用する場合、その蒸着条件は、使用する化合物の種類等により異なるが、一般にボート加熱温度50〜450℃、真空度10-6〜10-2Pa、蒸着速度0.01〜50nm/秒、基板温度−50〜300℃、膜厚0.1nm〜5μm、好ましくは5〜200nmの範囲で適宜選ぶことが望ましい。
これらの層を形成後、その上に陰極用物質、例えばAlからなる薄膜を、1μm以下好ましくは50〜200nmの範囲の膜厚になるように、例えば蒸着やスパッタリング等の方法により形成させ、陰極を設けることにより、所望の有機EL素子が得られる。この有機EL素子の作製は、一回の真空引きで一貫して正孔注入層から陰極まで作製するのが好ましいが、途中で取り出して異なる製膜法を施してもかまわない。その際、作業を乾燥不活性ガス雰囲気下で行う等の配慮が必要となる。
本発明の多色の表示装置は、発光層形成時のみシャドーマスクを設け、他層は共通であるのでシャドーマスク等のパターニングは不要であり、一面に蒸着法、キャスト法、スピンコート法、インクジェット法、印刷法等で膜を形成できる。
発光層のみパターニングを行う場合、その方法に限定はないが、好ましくは蒸着法、インクジェット法、印刷法である。蒸着法を用いる場合においてはシャドーマスクを用いたパターニングが好ましい。
また作製順序を逆にして、陰極、陰極バッファ層、電子輸送層、正孔輸送層、発光層、正孔輸送層、陽極バッファ層、陽極の順に作製することも可能である。このようにして得られた多色の表示装置に、直流電圧を印加する場合には、陽極を+、陰極を−の極性として電圧2〜40V程度を印加すると、発光が観測できる。また交流電圧を印加してもよい。なお、印加する交流の波形は任意でよい。
本発明の表示装置は、表示デバイス、ディスプレー、各種発光光源として用いることができる。表示デバイス、ディスプレーにおいて、青、赤、緑発光の3種の有機EL素子を用いることにより、フルカラーの表示が可能となる。
表示デバイス、ディスプレーとしてはテレビ、パソコン、モバイル機器、AV機器、文字放送表示、自動車内の情報表示等が挙げられる。特に静止画像や動画像を再生する表示装置として使用してもよく、動画再生用の表示装置として使用する場合の駆動方式は単純マトリックス(パッシブマトリックス)方式でもアクティブマトリックス方式でもどちらでもよい。
本発明の照明装置は、家庭用照明、車内照明、時計や液晶用のバックライト、看板広告、信号機、光記憶媒体の光源、電子写真複写機の光源、光通信処理機の光源、光センサの光源等が挙げられるがこれに限定するものではない。
また、本発明に係る有機EL素子に共振器構造を持たせた有機EL素子として用いてもよい。
このような共振器構造を有した有機EL素子の使用目的としては、光記憶媒体の光源、電子写真複写機の光源、光通信処理機の光源、光センサの光源等が挙げられるが、これらに限定されない。また、レーザ発振をさせることにより、上記用途に使用してもよい。
《表示装置》
本発明の有機EL素子は、照明用や露光光源のような1種のランプとして使用してもよいし、画像を投影するタイプのプロジェクション装置や、静止画像や動画像を直接視認するタイプの表示装置(ディスプレイ)として使用してもよい。動画再生用の表示装置として使用する場合の駆動方式は単純マトリクス(パッシブマトリクス)方式でもアクティブマトリクス方式でもどちらでもよい。または、異なる発光色を有する本発明の有機EL素子を3種以上使用することにより、フルカラー表示装置を作製することが可能である。または、一色の発光色、例えば白色発光をカラーフィルタを用いてBGRにし、フルカラー化することも可能である。さらに、有機ELの発光色を色変換フィルタを用いて他色に変換しフルカラー化することも可能であるが、その場合、有機EL発光のλmaxは480nm以下であることが好ましい。
本発明の有機EL素子を構成として有する表示装置の一例を図面に基づいて説明する。
図1は、有機EL素子から構成される表示装置の一例を示した模式図である。有機EL素子の発光により画像情報の表示を行う、例えば、携帯電話等のディスプレイの模式図である。
ディスプレイ1は、複数の画素を有する表示部A、画像情報に基づいて表示部Aの画像走査を行う制御部B等からなる。
制御部Bは、表示部Aと電気的に接続され、複数の画素それぞれに外部からの画像情報に基づいて走査信号と画像データ信号を送り、走査信号により走査線毎の画素が画像データ信号に応じて順次発光して画像走査を行って画像情報を表示部Aに表示する。
図2は、表示部Aの模式図を表す。
表示部Aは基板上に、複数の走査線5及びデータ線6を含む配線部と、複数の画素3等とを有する。表示部Aの主要な部材の説明を以下に行う。図2においては、画素3の発光した光が、白矢印方向(下方向)へ取り出される場合を示している。
配線部の走査線5及び複数のデータ線6は、各々導電材料からなり、走査線5とデータ線6は格子状に直交して、直交する位置で画素3に接続している(詳細は図示せず)。
画素3は、走査線5から走査信号が印加されると、データ線6から画像データ信号を受け取り、受け取った画像データに応じて発光する。発光の色が赤領域の画素、緑領域の画素、青領域の画素を、適宜、同一基板上に並置することによって、フルカラー表示が可能となる。
次に、画素の発光プロセスを説明する。
図3は、画素の模式図を表す。
画素は、有機EL素子10、スイッチングトランジスタ11、駆動トランジスタ12、コンデンサ13等を備えている。複数の画素に有機EL素子10として、赤色、緑色、青色発光の有機EL素子を用い、これらを同一基板上に並置することでフルカラー表示を行うことができる。
図3において、制御部Bからデータ線6を介してスイッチングトランジスタ11のドレインに画像データ信号が印加される。そして、制御部Bから走査線5を介してスイッチングトランジスタ11のゲートに走査信号が印加されると、スイッチングトランジスタ11の駆動がオンし、ドレインに印加された画像データ信号がコンデンサ13と駆動トランジスタ12のゲートに伝達される。
画像データ信号の伝達により、コンデンサ13が画像データ信号の電位に応じて充電されるとともに、駆動トランジスタ12の駆動がオンする。駆動トランジスタ12は、ドレインが電源ライン7に接続され、ソースが有機EL素子10の電極に接続されており、ゲートに印加された画像データ信号の電位に応じて電源ライン7から有機EL素子10に電流が供給される。
制御部Bの順次走査により走査信号が次の走査線5に移ると、スイッチングトランジスタ11の駆動がオフする。しかし、スイッチングトランジスタ11の駆動がオフしてもコンデンサ13は充電された画像データ信号の電位を保持するので、駆動トランジスタ12の駆動はオン状態が保たれて、次の走査信号の印加が行われるまで有機EL素子10の発光が継続する。順次走査により次に走査信号が印加されたとき、走査信号に同期した次の画像データ信号の電位に応じて駆動トランジスタ12が駆動して有機EL素子10が発光する。
すなわち、有機EL素子10の発光は、複数の画素それぞれの有機EL素子10に対して、アクティブ素子であるスイッチングトランジスタ11と駆動トランジスタ12を設けて、複数の画素3それぞれの有機EL素子10の発光を行っている。このような発光方法をアクティブマトリクス方式と呼んでいる。
ここで、有機EL素子10の発光は、複数の階調電位を持つ多値の画像データ信号による複数の階調の発光でもよいし、2値の画像データ信号による所定の発光量のオン、オフでもよい。
また、コンデンサ13の電位の保持は、次の走査信号の印加まで継続して保持してもよいし、次の走査信号が印加される直前に放電させてもよい。
本発明においては、上述したアクティブマトリクス方式に限らず、走査信号が走査されたときのみデータ信号に応じて有機EL素子を発光させるパッシブマトリクス方式の発光駆動でもよい。
図4は、パッシブマトリクス方式による表示装置の模式図である。図4において、複数の走査線5と複数の画像データ線6が画素3を挟んで対向して格子状に設けられている。
順次走査により走査線5の走査信号が印加されたとき、印加された走査線5に接続している画素3が画像データ信号に応じて発光する。パッシブマトリクス方式では画素3にアクティブ素子がなく、製造コストの低減が計れる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明の実施態様はこれらに限定されるものではない。
実施例1
(有機EL素子の作製)
陽極として100mm×100mm×1.1mmのガラス基板上にITO(インジウムチンオキシド)を100nm製膜した基板(NHテクノグラス社製NA45)にパターニングを行った後、このITO透明電極を設けた透明支持基板をイソプロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行なった。この透明支持基板上にポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリスチレンスルホネート(PEDOT/PSS、Bayer社製、Baytron P Al 4083)を純水で70%に希釈した溶液を3000rpm、30秒でスピンコート法により成膜した後、200℃にて1時間乾燥し、30nmの第1の正孔輸送層を設けた。この第1の正孔輸送層を設けた透明支持基板を市販の真空蒸着装置の基板ホルダーに固定し、一方、モリブデン製抵抗加熱ボートに第2の正孔輸送層としてα−NPDを200mg入れ、別のモリブデン製抵抗加熱ボートにホスト化合物として化合物1を200mg入れ、別のモリブデン製抵抗加熱ボートにIr−12を100mg入れ、別のモリブデン製抵抗加熱ボートにBAlqを200mg入れ、さらに別のモリブデン製抵抗加熱ボートにAlq3を200mg入れ、真空蒸着装置に取付けた。
次いで、真空槽を4×10-4Paまで減圧した後、α−NPDの入った前記加熱ボートに通電して加熱し、蒸着速度0.1nm/secで透明支持基板に蒸着しての第二の正孔輸送層を設けた。さらに、化合物1とIr−12の入った前記加熱ボートに通電して加熱し、それぞれ蒸着速度0.2nm/sec、0.012nm/secで前記正孔輸送層上に共蒸着して膜厚30nmの発光層を設けた。なお、蒸着時の基板温度は室温であった。さらに、BAlqの入った前記加熱ボートに通電して加熱し、蒸着速度0.1nm/secで前記発光層の上に蒸着して膜厚10nmの正孔阻止の役割も兼ねた電子輸送層を設けた。その上に、さらに、Alq3の入った前記加熱ボートに通電して加熱し、蒸着速度0.1nm/secで前記電子輸送層の上に蒸着して膜厚40nmの電子注入層を設けた。なお、蒸着時の基板温度は室温であった。
引き続きフッ化リチウム0.5nm及びアルミニウム110nmを蒸着して陰極を形成し、有機EL素子1−1を作製した。
有機EL素子1−1の作製において、発光層のホスト化合物として用いた化合物1を表1に示す化合物に置き換えた以外は有機EL素子1−1と同じ方法で有機EL素子1−2〜1−13を作製した。上記で使用した各化合物の構造を以下に示す。
Figure 2006096934
Figure 2006096934
(有機EL素子の評価)
作製した有機EL素子1−1〜1−13の評価を下記のようにして行い、その結果を表1に示す。
〈外部取り出し量子効率〉
有機EL素子について、23℃、乾燥窒素ガス雰囲気下で10mA/cm2定電流を印加した時の外部取り出し量子効率(%)を測定した。なお測定には分光放射輝度計CS−1000(コニカミノルタ製)を用いた。
表1の外部取り出し量子効率の測定結果は、有機EL素子1−12の測定値を100とした時の相対値で表した。
Figure 2006096934
表1から、本発明の有機EL素子は、外部取り出し量子効率に非常に優れていることが分かった。
実施例2
(有機EL素子の作製)
陽極として100mm×100mm×1.1mmのガラス基板上にITO(インジウムチンオキシド)を100nm製膜した基板(NHテクノグラス社製NA45)にパターニングを行った後、このITO透明電極を設けた透明支持基板をイソプロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行なった。この透明支持基板上にポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリスチレンスルホネート(PEDOT/PSS、Bayer社製、Baytron P Al 4083)を純水で70%に希釈した溶液を3000rpm、30秒でスピンコート法により成膜した後、200℃にて1時間乾燥し、30nmの第1の正孔輸送層を設けた。この第1の正孔輸送層を設けた透明支持基板を市販の真空蒸着装置の基板ホルダーに固定し、一方、モリブデン製抵抗加熱ボートに第2の正孔輸送層としてα−NPDを200mg入れ、別のモリブデン製抵抗加熱ボートにCBPを200mg入れ、別のモリブデン製抵抗加熱ボートにIr−1を100mg入れ、別のモリブデン製抵抗加熱ボートに正孔阻止材料として化合物1を200mg入れ、さらに別のモリブデン製抵抗加熱ボートにAlq3を200mg入れ、真空蒸着装置に取付けた。
次いで、真空槽を4×10-4Paまで減圧した後、α−NPDの入った前記加熱ボートに通電して加熱し、蒸着速度0.1nm/secで透明支持基板に蒸着して膜厚25nmの第一正孔輸送層を設けた。さらに、CBPとIr−1の入った前記加熱ボートに通電して加熱し、それぞれ蒸着速度0.2nm/sec、0.012nm/secで前記正孔輸送層上に共蒸着して膜厚30nmの発光層を設けた。なお、蒸着時の基板温度は室温であった。さらに、化合物1の入った前記加熱ボートに通電して加熱し、蒸着速度0.1nm/secで前記発光層の上に蒸着して膜厚10nmの正孔阻止層の役割も兼ねた電子輸送層を設けた。その上に、さらに、Alq3の入った前記加熱ボートに通電して加熱し、蒸着速度0.1nm/secで前記電子輸送層の上に蒸着して膜厚40nmの電子注入層を設けた。なお、蒸着時の基板温度は室温であった。
引き続きフッ化リチウム0.5nm及びアルミニウム110nmを蒸着して陰極を形成し、有機EL素子2−1を作製した。
有機EL素子2−1の作製において、正孔阻止材料として用いた化合物1を表2に示す化合物に置き換えた以外は有機EL素子2−1と同じ方法で有機EL素子2−1〜2−13を作製した。上記で使用した化合物の構造を以下に示す。
Figure 2006096934
(有機EL素子の評価)
実施例1と同様にして有機EL素子2−1〜2−13の外部取り出し量子効率の評価を行った。さらに下記に示す測定法に従って寿命の評価を行った。
(寿命)
10mA/cm2の一定電流で駆動したときに、輝度が発光開始直後の輝度(初期輝度)の半分に低下するのに要した時間を測定し、これを半減寿命時間(τ0.5)として寿命の指標とした。なお測定には分光放射輝度計CS−1000(コニカミノルタ製)を用いた。
表2の外部取り出し量子効率、寿命の測定結果は、有機EL素子2−12を100とした時の相対値で表した。
Figure 2006096934
表2から、本発明の有機EL素子は、長寿命化が達成されていることが分かった。
実施例3
実施例1で作製した本発明の有機EL素子1−4と、実施例2で作製した本発明の有機EL素子2−5と、本発明の有機EL素子2−5のリン光性化合物を下記Btp2Ir(acac)に置き換えた以外は同様にして作製した赤色発光有機EL素子を同一基板上に並置し、図1に示すアクティブマトリクス方式フルカラー表示装置を作製した。図2には作製したフルカラー表示装置の表示部Aの模式図のみを示した。即ち同一基板上に、複数の走査線5及びデータ線6を含む配線部と、並置した複数の画素3(発光の色が赤領域の画素、緑領域の画素、青領域の画素等)とを有し、配線部の走査線5及び複数のデータ線6はそれぞれ導電材料からなり、走査線5とデータ線6は格子状に直交して、直交する位置で画素3に接続している(詳細は図示せず)。前記複数の画素3は、それぞれの発光色に対応した有機EL素子、アクティブ素子であるスイッチングトランジスタと駆動トランジスタそれぞれが設けられたアクティブマトリクス方式で駆動されており、走査線5から走査信号が印加されると、データ線6から画像データ信号を受け取り、受け取った画像データに応じて発光する。このように各赤、緑、青の画素を適宜、並置することによって、フルカラー表示が可能となる。
Figure 2006096934
フルカラー表示装置を駆動することにより、外部取り出し量子効率が高く耐久性の良好な、鮮明なフルカラー動画表示が得られた。
実施例4
実施例1の透明電極基板の電極を20mm×20mmにパターニングし、その上に実施例1と同様に正孔注入/輸送層としてポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリスチレンスルホネート(PEDOT/PSS、Bayer社製、Baytron P Al 4083)及びα−NPDを50nmの厚さで成膜し、さらに本発明の化合物1の入った前記加熱ボートとIr−12の入ったボート及びBtp2Ir(acac)の入ったボートをそれぞれ独立に通電して、発光ホストであるPVKと発光ドーパントであるIr−12及びBtp2Ir(acac)の蒸着速度が100:5:0.6になるように調節し、30nmの厚さになるように蒸着し発光層を設けた。
次いで、化合物13を10nm成膜して電子輸送層を設けた。さらに、Alq3を40nmで成膜し電子注入層を設けた。
次に、真空槽を開け、電子注入層の上にステンレス鋼製の透明電極とほぼ同じ形状の正方形穴あきマスクを設置し、陰極バッファー層として弗化リチウム0.5nm及び陰極としてアルミニウム110nmを蒸着成膜した。
最後に厚み300μmのガラス基板を封止用基板として用いて、周囲にシール材として、エポキシ系光硬化型接着剤(東亞合成社製ラックストラックLC0629B)を適用し、これを上記陰極上に重ねて前記透明支持基板と密着させ、ガラス基板側からUV光を照射して、硬化させて、封止して、図5及び6で示す平面ランプを作製した。図5は照明装置の概略図で、図6は照明装置の断面図である。有機EL素子100は、ガラスカバー102で覆われ、透明電極付きガラス基板101とガラスカバー102とは封止剤107で封止され、電源線(陽極)103と、電源線(陰極)104が接続されている。105は陰極で106は有機EL層である。なおガラスカバー102内には窒素ガス108が充填され、補水剤109が設けられている。
Figure 2006096934
この平面ランプに通電したところほぼ白色の光が得られ、照明装置として使用できることが分かった。なお、発光ホストを本発明の他の化合物に置き換えても同様に白色の発光が得られることが分かった。
実施例5
実施例4における化合物1をCBPに、BAlqを化合物14に置き換えた他は同様に平面ランプを作製したところ、実施例4と同様に、ほぼ白色の光が得られ、照明装置として使用できることが分かった。なお、発光ホストを本発明の他の化合物に置き換えても同様に白色の発光が得られることが分かった。
アクティブマトリクス方式フルカラー表示装置を示す。 フルカラー表示装置の表示部Aの模式図を示す。 画素の模式図を表す。 パッシブマトリクス方式による表示装置の模式図である。 照明装置の概略図である。 照明装置の断面図である。
符号の説明
1 ディスプレイ
3 画素
5 走査線
6 データ線
A 表示部
B 制御部
100 有機EL素子
101 透明電極付きガラス基板
102 ガラスカバー
103 電源線(陽極)
104 電源線(陰極)
105 陰極
106 有機EL層
107 封止剤
108 窒素ガス
109 捕水剤

Claims (13)

  1. 下記一般式(C)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
    Figure 2006096934
    (式中、Aはアミン化合物またはホスフィン化合物を表し、Bはホウ素原子を表し、Ar1、Ar2、Ar3は置換または無置換の芳香族基または複素環基を表す。)
  2. 前記Ar1、Ar2及びAr3が6員の芳香族環または複素環を形成するのに必要な原子群であることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
  3. 前記Ar1、Ar2及びAr3がベンゼン環であることを特徴とする請求項1または2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
  4. 前記Aが含窒素複素環化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を用いることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  6. リン光性発光材料を含有する発光層を有することを特徴とする請求項5に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  7. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を含有する正孔阻止層を有することを特徴とする請求項5または6に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  8. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を含有する発光層を有することを特徴とする請求項5または6に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  9. 青色に発光することを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  10. 白色に発光することを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  11. 請求項5〜10のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を有することを特徴とする表示装置。
  12. 請求項5〜10のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を有することを特徴とする照明装置。
  13. 請求項12に記載の照明装置と、表示手段として液晶素子を有することを特徴とする表示装置。
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