JP2006096921A - 顔料組成物の製造方法およびそれを用いた印刷インキ - Google Patents
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Abstract
【課題】
乾式粉砕した粗製銅フタロシアニンの磨砕物を溶剤処理する方法、または印刷インキ用ワニスまたは印刷インキ用溶剤中で処理することで直接印刷インキを製造する方法において、樹脂と共に乾式する方法は非常に有効な手段である反面、顔料の一次粒子が針状になってしまう問題は解決せず、赤味色相の問題や流動性・インキしまりの問題は残されたままである。
【解決手段】
粗製銅フタロシアニンに対して、樹脂、溶剤、及び特定の構造式のフタロシアニン誘導体を添加し、60〜180℃で乾式粉砕することを特徴とする顔料組成物の製造方法、及び当該製造方法を用いて製造してなる顔料組成物、ならびにこの顔料組成物を用いて製造してなるオフセット用印刷インキ。
【選択図】 なし
乾式粉砕した粗製銅フタロシアニンの磨砕物を溶剤処理する方法、または印刷インキ用ワニスまたは印刷インキ用溶剤中で処理することで直接印刷インキを製造する方法において、樹脂と共に乾式する方法は非常に有効な手段である反面、顔料の一次粒子が針状になってしまう問題は解決せず、赤味色相の問題や流動性・インキしまりの問題は残されたままである。
【解決手段】
粗製銅フタロシアニンに対して、樹脂、溶剤、及び特定の構造式のフタロシアニン誘導体を添加し、60〜180℃で乾式粉砕することを特徴とする顔料組成物の製造方法、及び当該製造方法を用いて製造してなる顔料組成物、ならびにこの顔料組成物を用いて製造してなるオフセット用印刷インキ。
【選択図】 なし
Description
本発明は粗製銅フタロシアニン顔料の印刷インキを製造する際に、粗製銅フタロシアニンから直接印刷インキを製造するための顔料粗製物及び、これを用いた印刷インキの製造方法に関するものである。
通常、合成後の銅フタロシアニンは粗製銅フタロシアニンと呼ばれ、10〜200μm程度の巨大β型結晶粒子のため、そのまま印刷インキ用顔料として使用することはできない。この粗製銅フタロシアニンを印刷インキとして使用可能な大きさ(0.02〜0.1μm程度)まで小さくすることを顔料化と呼ぶ。顔料化にはさまざまな方法がある。
最も一般的なのがソルベントソルトミリング法と呼ばれる方法である。この方法は粗製銅フタロシアニンに食塩などの磨砕剤とβ型への結晶転移を促進させる有機溶剤を加え磨砕する方法である。この方法によるβ型銅フタロシアニン顔料はアスペクト比(一次粒子の短径と長径の比)が1〜3で、緑味鮮明で高着色力など印刷インキに適しており、広く使用されている。しかし顔料の数倍量の磨砕剤が必要であり、この磨砕剤や有機溶剤を回収する工程に多くの時間と労力を必要とする。
これに対して粗製銅フタロシアニンを乾式で粉砕した後に有機溶剤等で処理するする方法も知られている。この場合、粉砕時に機械的な力を加えることでβ型結晶の一部がα型結晶へ転移するため、再びβ型に転移させるために、この磨砕物を有機溶剤と共に加熱処理しなければならない。この方法はソルベントソルトミリング法に比べて工程が簡略化され、コスト的に有利であるが、有機溶剤で加熱処理する際に粒子が針状に成長しアスペクト比が大きくなり色相が赤味になることや流動性やしまりに問題が生じてしまう。
低コストの印刷インキを提供するためには、顔料の形態を経由せずに粗製銅フタロシアニンから直接インキ製造することが有効である。粗製銅フタロシアニンを印刷インキ用ワニスまたは印刷インキ用溶剤と混合した後、ビーズミルを用いてインキ化と同時に顔料化を行う方法が知られている。しかしながら、印刷インキワニス中での顔料化は摩砕効率が低いため、超微細なビーズを用いた分散ミルなどを必要とし、エネルギー効率、品質などの点で問題が多い。
特公昭55−6670号公報には、粗製銅フタロシアニンを一度乾式で磨砕した後、そのままインキ化する方法が記載されている。乾式の磨砕は効率的に行われるため、非常に有効な方法である。しかしながら乾式粉砕した磨砕物は強固な凝集体であり、またα/β型結晶の混合物となってしまうため、インキ中での磨砕物の分散やβ型結晶への再転移は非常に困難である。
この様な問題を解決するため、英国特許第1224627号公報には、粗製銅フタロシアニンを乾式で摩砕する際に1〜8倍量の樹脂を添加する方法が、また特開平2−294365号公報には粗製銅フタロシアニンを乾式で摩砕する際にロジン変性フェノールなどの樹脂を0.5〜10重量%添加する方法が記載されている。また、特許第3159049号公報では、粗製銅フタロシアニンに対して、樹脂を1〜200重量%、及び溶剤を該樹脂に対して0.5〜20重量%添加し、70〜90℃で乾式粉砕する方法が記載されている。これらの方法は、添加した樹脂の効果により銅フタロシアニン粒子の凝集を防止する意味と添加した樹脂が後に使用する樹脂と同じものを使用できる点で非常に有効な方法と言える。
しかしながら乾式粉砕した粗製銅フタロシアニンの摩砕物を溶剤処理する方法、または印刷インキ用ワニスまたは印刷インキ用溶剤中で処理することで直接印刷インキを製造する方法に於いて、樹脂と共に乾式粉砕する方法は非常に有効な手段である反面、顔料の一次粒子が針状になってしまう問題は解決せず、色相の赤味や流動性、特にインキ化したときのインキ締まりの問題は残されたままである。
また、ロジン変性フェノール樹脂は、室温で保存した場合でも酸化による劣化が起こることが知られている。即ち、これらの特許の方法では添加した樹脂は粉砕されることで表面積が増大することや衝撃による瞬間的な熱により、例え冷却したとしても粉砕時の樹脂の酸化を避けることはできない。樹脂は酸化されることでその溶解性や色調、その他の物性が変化してしまうため、従来の使用されてきた樹脂をそのまま適用したとしても同じインキの性能を引き出すことは不可能である。
特公昭55−6670号公報
英国特許第1224627号公報
特開平2−294365号公報
特許第3159049号公報
特開平9−291221号公報
特開平9−291223号公報
乾式粉砕した粗製銅フタロシアニンの摩砕物を溶剤処理する方法、または印刷インキ用ワニスまたは印刷インキ用溶剤中で処理することで直接印刷インキを製造する方法に於いて、樹脂と共に感想粉砕する方法は非常に有効な方法である反面、顔料の一次粒子の成長が針状になってしまう問題は解決せず、色相の赤味や流動性、特にインキ化したときの顔料粒子の凝集によるインキしまりの問題は残されたままである。
本発明は、粗製銅フタロシアニンに対して、樹脂、溶剤、及び下記一般式(I)で示されるフタロシアニン誘導体を添加し、60〜180℃で乾式粉砕することを特徴とする顔料組成物の製造方法、及び当該製造方法を用いて製造した顔料組成物を用いてなるオフセット用印刷インキに関する。
Pc−(X−Y)m (I)
式中 Pc:フタロシアニン残基
−X:−SO2−、−SO2NH−、−SO2N<、−CH2−、−CH2ONH−、−CH2ON<、−COO−、−COONH−、−COON<、−CONH−、−CON<、−CH2NH−、−CH2N<、 −SO2CH2,
−Y:
−NH−(CH2)n−N(R1R2),
−COOM,−SO3Mを表す。
ただし、R1、R2 は置換または未置換の炭素数1〜2のアルキル基、あるいはR1とR2とで窒素原子を含む複素環を表す。R3は水素原子もしくはカルボキシル基を表す。Mは、水素原子、金属原子またはアミン残基を表す。nは0〜3の整数を表す。mは1〜4の整数を表す。
Pc−(X−Y)m (I)
式中 Pc:フタロシアニン残基
−X:−SO2−、−SO2NH−、−SO2N<、−CH2−、−CH2ONH−、−CH2ON<、−COO−、−COONH−、−COON<、−CONH−、−CON<、−CH2NH−、−CH2N<、 −SO2CH2,
−Y:
−NH−(CH2)n−N(R1R2),
−COOM,−SO3Mを表す。
ただし、R1、R2 は置換または未置換の炭素数1〜2のアルキル基、あるいはR1とR2とで窒素原子を含む複素環を表す。R3は水素原子もしくはカルボキシル基を表す。Mは、水素原子、金属原子またはアミン残基を表す。nは0〜3の整数を表す。mは1〜4の整数を表す。
本発明の方法によって従来の顔料化工程を大幅に簡略化した製法において問題であった、インキ化したときの顔料の一次粒子凝集によるインキしまりの問題は解決され、従来のペースト方により製造されたインキと同品質を得ることが可能となった。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の乾式粉砕は、ビーズ等の粉砕メディアを内蔵した粉砕機を使用して、実質的に液状物質を介在させないで粗製銅フタロシアニンを粉砕するものである。粉砕は、粉砕メディア同士の衝突による粉砕力や破壊力を利用して行なわれる。乾式粉砕装置としては、乾式のアトライター、ボールミル、振動ミルなどの公知の方法を用いることができる。また、必要に応じて窒素ガスなどを流すことで乾式粉砕装置内部を脱酸素雰囲気として乾式粉砕を行なってもよい。
本発明の乾式粉砕は、ビーズ等の粉砕メディアを内蔵した粉砕機を使用して、実質的に液状物質を介在させないで粗製銅フタロシアニンを粉砕するものである。粉砕は、粉砕メディア同士の衝突による粉砕力や破壊力を利用して行なわれる。乾式粉砕装置としては、乾式のアトライター、ボールミル、振動ミルなどの公知の方法を用いることができる。また、必要に応じて窒素ガスなどを流すことで乾式粉砕装置内部を脱酸素雰囲気として乾式粉砕を行なってもよい。
本発明の乾燥粉砕は加熱下で行う。乾式粉砕を行うことにより粗製銅フタロシアニンのβ型結晶の一部がα型へ結晶転移し、粉砕物はα/β混合型結晶となる。この際、乾式で粉砕する場合の温度を低温で行うと磨砕物中のα型結晶の割合が増加し、後工程で再びβ型結晶へと転移させるための負担が増加するばかりか、最終的なβ型結晶粒子のアスペクト比が大きくなってしまい好ましくない。
本発明では乾式粉砕時に樹脂と溶剤を存在させる。このことにより乾式粉砕を行って得られるα/β混合結晶型銅フタロシアニン中のα型結晶の割合を少なくすることができ、更に乾式粉砕のアスペクト比が小さくなる。
α型結晶は一般的に熱、有機溶剤の存在下でβ型へと転移することが知られている。従って、乾式乾燥時のα型結晶の比率を少なくするための手段のひとつは乾式粉砕を比較的高い温度で行うことである。しかし、あまり高い温度ではフタロシアニン顔料に悪影響は生じるため、本発明の乾式粉砕温度は60〜180度で行う。
本発明において、一般式(I)で示されるフタロシアニン誘導体としては,銅,ニッケル,コバルト,アルミニウム,鉄,亜鉛,マンガン,ネオジムなどの金属フタロシアニンまたは無金属フタロシアニンの誘導体である。さらに,フタロシアニンの中心核として,3価以上の原子価を有するハロゲン化金属であってもよい。
フタロシアニン誘導体は自体公知の方法で製造されるが,フタロシアニン合成時に,フタロシアニン原料となるフタロニトリル,フタル酸,無水フタル酸,フタルイミド等として,ベンゼン核に置換基を有するものを用いて合成,さらに該置換を変性する,またはフタロシアニンを後から変性することにより製造することができる。
フタロシアニン誘導体は自体公知の方法で製造されるが,フタロシアニン合成時に,フタロシアニン原料となるフタロニトリル,フタル酸,無水フタル酸,フタルイミド等として,ベンゼン核に置換基を有するものを用いて合成,さらに該置換を変性する,またはフタロシアニンを後から変性することにより製造することができる。
次にフタロシアニン誘導体の合成例の1例を簡単に説明する。
CuPc−{SO2NR4(CH2)n−N(R1R2)}m
で表わされる化合物は、例えば公知の方法に従って,銅フタロシアニンをクロルスルホン酸に溶解して,塩化チオニル等の塩素化剤を反応させてスルホン酸クロライドを得,ついでアミン類と反応させて得ることができる。ただし、R1、R2は、置換または未置換の炭素数1〜2のアルキル基で、R4は置換または未置換の炭素数1〜2のアルキル基、あるいはR1とR2とで窒素原子を含む複素環を表す。
スルホン酸クロライドと反応できる代表的なアミンはジエチルアミン,ピペリジン,N,N−ジエチルアミノプロピルアミン,N,N−ジメチルアミノプロピルアミン,N,N−ジエチルアミン,N−N−ジブチルアミノプロピルアミン,N−アミノプロピルモルホリン,N−アミノエチルピペリジン,N−アミノエチルピロリジン,N−N−ジイソブチルアミノペンチルアミン,N,N−ジメチルアミノペンチルアミン,N−アミノプロピル−2−ピペコリン,N,N−ジエチル−N−オレイルエチレンジアミン等である。
CuPc−{CONR4(CH2)n−N(R1R2)}m
で表わされるフタロシアニン誘導体はカルボキシル基を導入した銅フタロシアニンから公知の方法に従って得ることができる。ただし、R1、R2は、置換または未置換の炭素数1〜2のアルキル基で、R4は置換または未置換の炭素数1〜2のアルキル基、あるいはR1とR2とで窒素原子を含む複素環を表す。
銅フタロシアニンは一般には無水フタル酸,尿素および塩化第一銅をモリブデン酸アンモニウムの様な触媒の存在下の芳香族溶媒中で加熱することにより得られるが,無水フタル酸に一部無水トリメリット酸あるいは無水ピペメリット酸を加えて同様に反応させてカルボキシル基を有する銅フタロシアニンを得ることができる。
このようにして得られたカルボキシル基を有する銅を公知の方法に従って例えばベンゼン等の芳香族溶媒中で塩化チオニル等の塩素化剤でカルボン酸クロライドとし,ついで上記の同様のアミン類と反応させることによりフタロシアニン誘導体が得られる。また,同フタロシアニンのカルボン酸クロライドをアルコール類でエステルカルボン化することにより,
CuPc−{COO−(CH2)n−N(R1R2)}m
で表わされるフタロシアニン誘導体が得られる。アルコール類としては,例えばN,N−ジエチルアミノエタノール,N,N−ジメチルアミノプロパノール等を使用することができる。
CuPc−{CH2ONR4−(CH2)n−N(R1R2)}m
で表わされるフタロシアニン誘導体は、銅フタロシアニンを公知の方法に従ってクロルスルホン酸中でパラホルムアルデヒドと反応させてクロルメチル化し,ついでアミン類と反応させることによって得られる。
また、CuPc−{−(CH2)n−N(R1R2)}m
で表わされるフタロシアニン誘導体は銅フタロシアニンをクロルメチル化し,ついで例えばジエチルアミンやピペリジンのような第2級アミンと反応させることにより得られる。
一般式(I)で示されるフタロシアニン誘導体の構造としては、−Yが−(CH2)n−N(R1R2)または−NH−(CH2)n−N(R1R2)であることが特に好ましい。
CuPc−{SO2NR4(CH2)n−N(R1R2)}m
で表わされる化合物は、例えば公知の方法に従って,銅フタロシアニンをクロルスルホン酸に溶解して,塩化チオニル等の塩素化剤を反応させてスルホン酸クロライドを得,ついでアミン類と反応させて得ることができる。ただし、R1、R2は、置換または未置換の炭素数1〜2のアルキル基で、R4は置換または未置換の炭素数1〜2のアルキル基、あるいはR1とR2とで窒素原子を含む複素環を表す。
スルホン酸クロライドと反応できる代表的なアミンはジエチルアミン,ピペリジン,N,N−ジエチルアミノプロピルアミン,N,N−ジメチルアミノプロピルアミン,N,N−ジエチルアミン,N−N−ジブチルアミノプロピルアミン,N−アミノプロピルモルホリン,N−アミノエチルピペリジン,N−アミノエチルピロリジン,N−N−ジイソブチルアミノペンチルアミン,N,N−ジメチルアミノペンチルアミン,N−アミノプロピル−2−ピペコリン,N,N−ジエチル−N−オレイルエチレンジアミン等である。
CuPc−{CONR4(CH2)n−N(R1R2)}m
で表わされるフタロシアニン誘導体はカルボキシル基を導入した銅フタロシアニンから公知の方法に従って得ることができる。ただし、R1、R2は、置換または未置換の炭素数1〜2のアルキル基で、R4は置換または未置換の炭素数1〜2のアルキル基、あるいはR1とR2とで窒素原子を含む複素環を表す。
銅フタロシアニンは一般には無水フタル酸,尿素および塩化第一銅をモリブデン酸アンモニウムの様な触媒の存在下の芳香族溶媒中で加熱することにより得られるが,無水フタル酸に一部無水トリメリット酸あるいは無水ピペメリット酸を加えて同様に反応させてカルボキシル基を有する銅フタロシアニンを得ることができる。
このようにして得られたカルボキシル基を有する銅を公知の方法に従って例えばベンゼン等の芳香族溶媒中で塩化チオニル等の塩素化剤でカルボン酸クロライドとし,ついで上記の同様のアミン類と反応させることによりフタロシアニン誘導体が得られる。また,同フタロシアニンのカルボン酸クロライドをアルコール類でエステルカルボン化することにより,
CuPc−{COO−(CH2)n−N(R1R2)}m
で表わされるフタロシアニン誘導体が得られる。アルコール類としては,例えばN,N−ジエチルアミノエタノール,N,N−ジメチルアミノプロパノール等を使用することができる。
CuPc−{CH2ONR4−(CH2)n−N(R1R2)}m
で表わされるフタロシアニン誘導体は、銅フタロシアニンを公知の方法に従ってクロルスルホン酸中でパラホルムアルデヒドと反応させてクロルメチル化し,ついでアミン類と反応させることによって得られる。
また、CuPc−{−(CH2)n−N(R1R2)}m
で表わされるフタロシアニン誘導体は銅フタロシアニンをクロルメチル化し,ついで例えばジエチルアミンやピペリジンのような第2級アミンと反応させることにより得られる。
一般式(I)で示されるフタロシアニン誘導体の構造としては、−Yが−(CH2)n−N(R1R2)または−NH−(CH2)n−N(R1R2)であることが特に好ましい。
本発明において、粗製銅フタロシアニンの乾式粉砕時に添加する一般式(1)で表されるフタロシアニン誘導体の添加量は粗製胴フタロシアニン100重量部に対し0.5〜30重量部が好ましく、より好ましくは3〜10重量部である。0.5重量部より少ないと一般式(1)で表されるフタロシアニン誘導体の効果が得られず、また30重量部より多く用いても用いた分の効果は得られない。
本発明において、粗製銅フタロシアニンの乾式粉砕時に添加する溶剤と樹脂の添加方法としては、樹脂と有機溶剤をそれぞれ別途添加しても、或いは有機溶剤を予め樹脂中に含有させておいてもよい。
溶剤の種類としては、α型結晶をβ型へ転移させる能力のある有機溶剤であればよく、たとえば、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ニトロベンゼン等の芳香族化合物、ミネラルスピリット、ケロシン、リグロイン等の脂肪族炭化水素化合物、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、シクロヘキサノール等のアルコー化合物、酢酸エチル、酢酸ブチル、ブチルセロソルブアセテート等のエステル化合物、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン化合物の1種または2種以上の混合物が使用できる。
最終製品が印刷インキの場合、印刷インキ用溶剤を使用すれば、溶剤を取り除く工程が必要がないため好ましい。印刷インキ用溶剤としては、高沸点石油系溶剤、脂肪族炭化水素溶剤、高級アルコール系溶剤など印刷インキに適した溶剤であれば芳香族を含まない溶剤であっても単独あるいは2種類以上の組み合わせで任意に使用できる。
溶剤と共に添加する樹脂の種類としては、ロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、石油樹脂、アルキド樹脂など印刷インキに適用される樹脂であれば、任意に単独または2種類以上を組み合わせて使用できるが、好ましくはロジン変性フェノール樹脂である。
本発明において一般的に樹脂の添加量は粗製銅フタロシアニンに対して1〜200重量%、溶剤の添加量は樹脂に対して0.5〜20重量%である。樹脂及び溶剤の添加量は、乾式粉砕温度を加味しながら決定する必要がある。つまり、使用する樹脂の軟化点は溶剤を含有させることで低くなるので、温度が高く処理量が多いと乾式粉砕装置内部での樹脂の付着、固着が生じる危険性が高くなる。粉砕時間はその装置によって、または希望とする粉砕粒径に応じて任意に設定できる。
得られた摩砕物を溶剤処理することでβ型銅フタロシアニン顔料を製造する場合、溶剤処理は通常有機溶剤単独かあるいは有機溶剤と水の混合系で行われる。混合系の場合、水との親和性が高い溶剤であればそのまま混合系で、水との親和性がない溶剤の場合は界面活性剤を用いてエマルションとして用いるのが一般的である。有機溶剤としては、前述した樹脂とともに添加する溶剤が使用できる。
この様にして製造された顔料一次粒子のアスペクト比は、ソルベントソルトミリング法による顔料一次粒子とほぼ同じ1〜3の範囲であり、その色相は緑味である。またこの方法により得られた顔料を、従来から行われているソルベントソルトミリング法の顔料と比較したところ、光沢、流動性などの点に於いて同等の品位を有していることが確認された。
得られた摩砕物を印刷インキ用ワニス或いは印刷インキ用溶剤と混合することで直接β型銅フタロシアニン顔料を含有する印刷インキを製造する場合の印刷インキ用溶剤またはワニス中の溶剤としては、高沸点石油系溶剤、脂肪族炭化水素溶剤、高級アルコール系溶剤など印刷インキに適した溶剤であれば芳香族を含まない溶剤であっても単独あるいは2種類以上の組み合わせで任意に使用できる。
また、同様に印刷インキを製造する場合の印刷インキワニス用樹脂としては、ロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、石油樹脂、アルキド樹脂など印刷インキに適した樹脂と、大豆油、桐油、アマニ油など印刷インキに適した乾性油や重合乾性油などを、その他印刷インキ用の添加剤などと共に任意に単独または2種類以上を組み合わせて使用できる。
この様にして製造された印刷インキ中の顔料一次粒子のアスペクト比は、ソルベントソルトミリング法による顔料一次粒子とほぼ同じ1〜3の範囲であり、その色相は緑味である。またこの方法により得られた顔料を、従来から行われているソルベントソルトミリング法の顔料から製造した印刷インキと比較したところ、光沢、流動性などの点に於いて同等の品位を有していることが確認された。
[実施例]
[実施例]
次に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもではない。なお、以下の例中、「部」及び「%」は、特に断りのない限り、それぞれ「重量部」「重量%」を示す。なお、実施例中で標準インキとして使用しているのは、粗製銅フタロシアニンをソルベントソルトミリング(食塩5倍量)により顔料化したウエットケーキ顔料を用いて、フラッシング法により製造したβ型銅フタロシアニン顔料インキである。また、インキ締まり評価する粘弾性はレオメトリックス社DynamicAnalyzer RDA−2を用いて評価し、結晶型の測定にはX線回折装置を使用した。
(オフセット用ロジン変性フェノール樹脂ゲルワニスAの製造)
コンデンサー、温度計、及び攪拌機を装着した四つ口フラスコにロジン変性フェノール樹脂(荒川化学工業(株)製:重量平均分子量15万、酸価20、軟化点160℃)38.5部、大豆油30部、AFソルベント5号(新日本石油(株)製)30部を仕込み、180℃に昇温して、同温で30分間攪拌した後、放冷し、ゲル化剤としてエチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロポキシド1.0部(川研ファインケミカル(株)製ALCH)を仕込み、180℃で30分間攪拌してオフセット用ロジン変性フェノール樹脂ゲルワニスA(以下ゲルワニスAと称す)を得た。
コンデンサー、温度計、及び攪拌機を装着した四つ口フラスコにロジン変性フェノール樹脂(荒川化学工業(株)製:重量平均分子量15万、酸価20、軟化点160℃)38.5部、大豆油30部、AFソルベント5号(新日本石油(株)製)30部を仕込み、180℃に昇温して、同温で30分間攪拌した後、放冷し、ゲル化剤としてエチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロポキシド1.0部(川研ファインケミカル(株)製ALCH)を仕込み、180℃で30分間攪拌してオフセット用ロジン変性フェノール樹脂ゲルワニスA(以下ゲルワニスAと称す)を得た。
本実施例で用いるフタロシアニン誘導体を表−1に示す。
乾式アトライターに粗製銅フタロシアニン70重量部とロジン変性フェノール樹脂30重量部、AF5号ソルベント(新日本石油(株)製)5重量部と表−1のフタロシアニン誘導体1 3.5重量部(粗製銅フタロシアニンに対し5%)を加え窒素気流下に於いて160度で1時間粉砕を行った。次に、得られた摩砕物18重量部を、ゲルワニスA44重量部、AF5号ソルベント8重量部に加え120度にて2時間緩やかに攪拌した後、60度の3本ロールで一回練肉したところ、顔料粒子は7.5μ以下に分散された。次に、得られたベースインキにゲルワニスA10重量部、再生大豆油10重量部、AF5号ソルベント5重量部を加えた後、更にAF5号ソルベントを添加して粘度5.0〜5.5Pa・sに調整したオフセット用印刷インキ1を得た。このインキ1を、同一顔料分を含む標準インキと比較したところ、本実施例のインキは着色力、光沢、色相などの点において標準インキと同等の品位を有していた。また、α型結晶の含有率は1%以下であった。
[実施例2]
[実施例2]
乾式アトライターに粗製銅フタロシアニン70重量部とロジン変性フェノール樹脂30重量部、AF5号ソルベント(新日本石油(株)製)5重量部と表−1のフタロシアニン誘導体2 3.5重量部(粗製銅フタロシアニンに対し5%)を加え窒素気流下に於いて160度で1時間粉砕を行った。次に、得られた摩砕物18重量部を、ゲルワニスA44重量部、AF5号ソルベント8重量部に加え120度にて2時間緩やかに攪拌した後、60度の3本ロールで一回練肉したところ、顔料粒子は7.5μ以下に分散された。次に、得られたベースインキにゲルワニスA10重量部、再生大豆油10重量部、AF5号ソルベント5重量部を加えた後、更にAF5号ソルベントを添加して粘度5.0〜5.5Pa・sに調整したオフセット用印刷インキ2を得た。このインキ2を、同一顔料分を含む標準インキと比較したところ、本実施例のインキは着色力、光沢、色相などの点において標準インキと同等の品位を有していた。また、α型結晶の含有率は1%以下であった。
[実施例3]
[実施例3]
乾式アトライターに粗製銅フタロシアニン70重量部とロジン変性フェノール樹脂30重量部、AF5号ソルベント(新日本石油(株)製)5重量部と表−1のフタロシアニン誘導体3 3.5重量部(粗製銅フタロシアニンに対し5%)を加え窒素気流下に於いて160度で1時間粉砕を行った。次に、得られた摩砕物18重量部を、ゲルワニスA44重量部、AF5号ソルベント8重量部に加え120度にて2時間緩やかに攪拌した後、60度の3本ロールで一回練肉したところ、顔料粒子は7.5μ以下に分散された。次に、得られたベースインキにゲルワニスA10重量部、再生大豆油10重量部、AF5号ソルベント5重量部を加えた後、更にAF5号ソルベントを添加して粘度5.0〜5.5Pa・sに調整したオフセット用印刷インキ3を得た。このインキ3を、同一顔料分を含む標準インキと比較したところ、本実施例のインキは着色力、光沢、色相などの点において標準インキと同等の品位を有していた。また、α型結晶の含有率は1%以下であった。
[実施例4]
[実施例4]
乾式アトライターに粗製銅フタロシアニン70重量部とロジン変性フェノール樹脂30重量部、AF5号ソルベント(新日本石油(株)製)5重量部と表−1のフタロシアニン誘導体2 3.5重量部(粗製銅フタロシアニンに対し5%)を加え窒素気流下に於いて80度で1時間粉砕を行った。次に、得られた摩砕物18重量部を、ゲルワニスA44重量部、AF5号ソルベント8重量部に加え120度にて2時間緩やかに攪拌した後、60度の3本ロールで一回練肉したところ、顔料粒子は7.5μ以下に分散された。次に、得られたベースインキにゲルワニスA10重量部、再生大豆油10重量部、AF5号ソルベント5重量部を加えた後、更にAF5号ソルベントを添加して粘度5.0〜5.5Pa・sに調整したオフセット用印刷インキ4を得た。このインキ4を、同一顔料分を含む標準インキと比較したところ、本実施例のインキは着色力、光沢、色相などの点において標準インキと同等の品位を有していた。また、α型結晶の含有率は1%以下であった。
[実施例5]
[実施例5]
乾式アトライターに粗製銅フタロシアニン70重量部とロジン変性フェノール樹脂30重量部、AF5号ソルベント(新日本石油(株)製)5重量部と表−1のフタロシアニン誘導体2 7重量部(粗製銅フタロシアニンに対し10%)を加え窒素気流下に於いて160度で1時間粉砕を行った。次に、得られた摩砕物18重量部を、ゲルワニスA44重量部、AF5号ソルベント8重量部に加え120度にて2時間緩やかに攪拌した後、60度の3本ロールで一回練肉したところ、顔料粒子は7.5μ以下に分散された。次に、得られたベースインキにゲルワニスA10重量部、再生大豆油10重量部、AF5号ソルベント5重量部を加えた後、更にAF5号ソルベントを添加して粘度5.0〜5.5Pa・sに調整したオフセット用印刷インキ5を得た。このインキ5を、同一顔料分を含む標準インキと比較したところ、本実施例のインキは着色力、光沢、色相などの点において標準インキと同等の品位を有していた。また、α型結晶の含有率は1%以下であった。
[比較例1]
[比較例1]
乾式アトライターに粗製銅フタロシアニン70重量部を加え窒素気流下に於いて160度で1時間粉砕を行った。次に、得られた摩砕物16重量部を、ゲルワニスA48重量部、AF5号ソルベント8重量部に加え120度にて2時間緩やかに攪拌した後、60度の3本ロール3回の練肉で、顔料粒子は12.5μであった。次に、得られたベースインキにゲルワニスA10重量部、再生大豆油10重量部、AF5号ソルベント5重量部を加えた後、更にAF5号ソルベントを添加して粘度5.0〜5.5Pa・sに調整したオフセット用印刷インキ6を得た。同一顔料分を含む標準インキと比較したところ、得られたインキ6の色相は赤味でα型結晶の含有率が6%であった。
[比較例2]
[比較例2]
乾式アトライターに粗製銅フタロシアニン70重量部とロジン変性フェノール樹脂30重量部を加え窒素気流下に於いて160度で1時間粉砕を行った。次に、得られた摩砕物18重量部を、ゲルワニスA44重量部、AF5号ソルベント8重量部に加え120度にて2時間緩やかに攪拌した後、60度の3本ロール3回の練肉で、顔料粒子は7.5μであった。次に、得られたベースインキにゲルワニスA10重量部、再生大豆油10重量部、AF5号ソルベント5重量部を加えた後、更にAF5号ソルベントを添加して粘度5.0〜5.5Pa・sに調整したオフセット用印刷インキ7を得た。同一顔料分を含む標準インキと比較したところ、得られたインキ7の色相は赤味でα型結晶の含有率が3%であった。
[比較例3]
[比較例3]
乾式アトライターに粗製銅フタロシアニン70重量部とロジン変性フェノール樹脂30重量部とAF5号ソルベント(新日本石油(株)製)5重量部を加え窒素気流下に於いて160度で1時間粉砕を行った。次に、得られた摩砕物18重量部を、ゲルワニスA44重量部、AF5号ソルベント8重量部に加え120度にて2時間緩やかに攪拌した後、60度の3本ロール3回の練肉で、顔料粒子は7.5μであった。次に、得られたベースインキにゲルワニスA10重量部、再生大豆油10重量部、AF5号ソルベント5重量部を加えた後、更にAF5号ソルベントを添加して粘度5.0〜5.5Pa・sに調整したオフセット用印刷インキ8を得た。同一顔料分を含む標準インキと比較したところ、得られたインキ8の色相は青味でα型結晶の含有率が2%であった。
評価結果
上記実施例及び比較例の印刷インキ組成物の内容を表−2に示す。そしてその印刷インキ組成物について、α結晶含有率、粘度、インキ流動性(スプレッドメーターによる測定[SR]、ガラス板流度)、色相、インキしまりについて評価を実施し、結果を表−3に示した。
上記実施例及び比較例の印刷インキ組成物の内容を表−2に示す。そしてその印刷インキ組成物について、α結晶含有率、粘度、インキ流動性(スプレッドメーターによる測定[SR]、ガラス板流度)、色相、インキしまりについて評価を実施し、結果を表−3に示した。
<α結晶含有率の測定>
α結晶含有率はX線回折装置を使用し、試作インキを測定した。
α結晶含有率はX線回折装置を使用し、試作インキを測定した。
<スプレッドメーターによる流動性の評価方法>
スプレッドメーターに一定容量の試験インキを測り盛り、測定開始後1分後にインキが流動した中心からの距離を計測する[SR]。測定値の大きいものを流動性が高いと判定する。なお、実施例1で得られたオフセット用印刷インキ1の測定値を100%とした百分率で測定値を表示した。
スプレッドメーターに一定容量の試験インキを測り盛り、測定開始後1分後にインキが流動した中心からの距離を計測する[SR]。測定値の大きいものを流動性が高いと判定する。なお、実施例1で得られたオフセット用印刷インキ1の測定値を100%とした百分率で測定値を表示した。
<ガラス板流度による流動性の評価方法>
インキピペットに一定容量の試験インキを測り盛り、水平に置いたガラス板流度計の基準線上に滴下させ、直ちにガラス板を垂直に立てる。垂直に立てた時から、10分後に試験インキが流れた長さを計測する。測定値の大きいものを流動性が高いと判定する。なお、実施例1で得られたオフセット用印刷インキ1の測定値を100%とした百分率で測定値を表示した。
インキピペットに一定容量の試験インキを測り盛り、水平に置いたガラス板流度計の基準線上に滴下させ、直ちにガラス板を垂直に立てる。垂直に立てた時から、10分後に試験インキが流れた長さを計測する。測定値の大きいものを流動性が高いと判定する。なお、実施例1で得られたオフセット用印刷インキ1の測定値を100%とした百分率で測定値を表示した。
<色相の評価方法>白い展色紙に、試験インキを展色した後、色相を目視で観察する。
<インキしまりの評価方法>
粘弾性測定器のレオメトリックス社Dynamic Analyzer RDA-2 を用いて、Dynamic Time Sweep modeにて、貯蔵弾性率G’の経時変化を測定する(測定条件:温度40度.各周波数(ω):0.8.Strain:30.Paralel Plate Gap:1.0mm.測定時間1時間.)。このとき6分と60分のG’の比(G’[60分]/G’[6分])を求める。この比率が高い程、インキ中に蓄えられるエネルギーが多くなりインキが締まりやすくなる。なお、実施例1で得られたオフセット用印刷インキ1の比率を100%とした百分率で測定値を表示した。
粘弾性測定器のレオメトリックス社Dynamic Analyzer RDA-2 を用いて、Dynamic Time Sweep modeにて、貯蔵弾性率G’の経時変化を測定する(測定条件:温度40度.各周波数(ω):0.8.Strain:30.Paralel Plate Gap:1.0mm.測定時間1時間.)。このとき6分と60分のG’の比(G’[60分]/G’[6分])を求める。この比率が高い程、インキ中に蓄えられるエネルギーが多くなりインキが締まりやすくなる。なお、実施例1で得られたオフセット用印刷インキ1の比率を100%とした百分率で測定値を表示した。
Claims (2)
- 粗製銅フタロシアニンに対して、樹脂、溶剤、及び下記一般式(I)で示されるフタロシアニン誘導体を添加し、60〜180℃で乾式粉砕することを特徴とする顔料組成物の製造方法。
Pc−(X−Y)m (I)
式中 Pc:フタロシアニン残基
−X:−SO2−、−SO2NH−、−SO2N<、−CH2−、−CH2ONH−、−CH2ON<、−COO−、−COONH−、−COON<、−CONH−、−CON<、−CH2NH−、−CH2N<、 −SO2CH2−,
−Y:
−NH−(CH2)n−N(R1R2)
−COOM,−SO3Mを表す。
ただし、R1、R2 は置換または未置換の炭素数1〜2のアルキル基、あるいはR1とR2とで窒素原子を含む複素環を表す。R3は水素原子もしくはカルボキシル基を表す。Mは、水素原子、金属原子またはアミン残基を表す。nは0〜3の整数を表す。mは1〜4の整数を表す。 - 請求項1記載の製造方法により製造された顔料組成物を用いてなるオフセット用印刷インキ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004286524A JP2006096921A (ja) | 2004-09-30 | 2004-09-30 | 顔料組成物の製造方法およびそれを用いた印刷インキ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004286524A JP2006096921A (ja) | 2004-09-30 | 2004-09-30 | 顔料組成物の製造方法およびそれを用いた印刷インキ |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2006096921A true JP2006096921A (ja) | 2006-04-13 |
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JP2004286524A Pending JP2006096921A (ja) | 2004-09-30 | 2004-09-30 | 顔料組成物の製造方法およびそれを用いた印刷インキ |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007254628A (ja) * | 2006-03-24 | 2007-10-04 | Toyo Ink Mfg Co Ltd | 油性リキッドインキ |
-
2004
- 2004-09-30 JP JP2004286524A patent/JP2006096921A/ja active Pending
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