JP2006096678A - カキ色素を含有するカプセル - Google Patents

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貴久 田久保
Kazuyoshi Taniguchi
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Abstract

【課題】医療用又は健康食品用の硬質カプセルの提供。
【解決手段】該カプセルの基材はプルランであり、カキ色素を基材に対して0.05〜2重量%含有することを特徴とするカプセルを提供する。本発明は、その実施態様により、美しい褐色のカプセルを提供することができ、また、商業化されたカプセルと比較して遜色ない溶解性能を有するカプセルを提供することができ、また、優れた割れ強度を備えるカプセルを提供することができ、また、優れた耐光性を備えるカプセルを提供することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は天然色素を含有する医薬品や健康食品に用いるカプセルに関する。より具体的には、本発明は、カキ色素を含有するカプセルに関する。
医薬品や健康食品に用いるカプセルにおいては、カプセルに識別性を与えることにより、摂取時や製造時において種々の目的を実現するために、色のバリエーションがあることが必要である。そのような目的の一つとしては、摂取時の誤飲の可能性を低減することが挙げられる。
そして、このような色のバリエーションのためには、基本的な色である茶色系統の色彩も用意されていることが望ましい。
従来、茶色系統の色彩を用意するために、合成タール色素や、天然色素であるカラメル色素やカカオ色素が用いられてきた。
しかしながら、合成タール色素には人体への安全性に関して一部で懸念が指摘されており、一般に天然色素の方がより好ましいとの指摘もある。
一方、茶色系統を実現するための主要な天然色素であるカカオ色素の原料となるカカオについても、アレルギーとの関連の可能性が、厚生労働省 薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会表示部会の「アレルギー物質を含む食品に関する表示についての検討報告書(案)(平成16年6月23日)」の中で指摘されている。
また、もう一つの茶色系統を実現するための主要な天然色素であるカラメル色素は、これを用いてゼラチンカプセルを作った場合にはほとんど問題がないにも拘わらず、これを用いてプルランカプセルを作った場合には、やや割れやすい傾向にあることがわかった。
従って、茶色系統の硬質カプセルを実現することができる、新しい天然色素の必要性が高まっている。
しかしながら、そのような仕様を満たすカプセルを提供することは容易ではない。
カプセルに要求される基本的性能の一つとして、割れにくいことが要求される。カプセルがたった一つでも医薬品の製造時に割れてしまうと、中の薬剤が飛散し、場合によっては、他の何千何万というカプセルが無駄になることすらある。また、運搬時に割れてしまうと、しばしば商品としての価値が無くなってしまうことになる。
また、色付きのカプセルに要求される基本的性能の別の一つとして、色褪せにくいことが要求される。識別性のために色付きのカプセルとしているにも拘わらず、簡単に色褪せて色が変化してしまったのでは、好ましくないからである。
上述の課題を解決するために、本発明は以下の構成を有する。
すなわち、本発明は、カキ色素を含有するカプセルである。
本発明のカプセルにおいて用いる基材としては、所望のカプセルを実現できる限りどのようなものであってもよく、制限的ではない例としては、ゼラチン、プルラン、スターチ、寒天、HPMC、PVA、などが挙げられる。これらの基材を用いたカプセルは、当業者に周知の方法に基づいて、容易に成型できる。
本発明のカプセルにおいて用いるカキ色素の含有量は、所望のカプセルを実現できる限りどのようなものであってもよいが、好ましい範囲の一例としては、カキ色素を基材に対して0.01〜5重量%含有することが挙げられ、更に好ましい範囲の一例としては、カキ色素を基材に対して0.05〜2重量%含有することが挙げられる。
カキ色素は、厚生省の既存添加物名簿(平成8年4月16日厚生省告示第120号)に記載されている、商業上入手可能な公知の色素である。カキ色素は、一般に、カキノキ科のカキ(Diospyros Kaki Thunb)の果実を発酵後、焙焼したものを、温時含水エタノール又は温時弱アルカリ性水溶液で抽出することにより得られた成分を中和して得ることができる。カキ色素の主色素はフラボノイドであることが知られている。
本発明のカプセルは、それが適当である限りどのような目的に用いてもよいが、特に医療用又は健康食品用のカプセルとして用いるのが好ましい。
本発明のカプセルは、硬質カプセル(ハードカプセル)であっても、軟質カプセル(ソフトカプセル)であってもよい。硬質カプセルや軟質カプセルは、当業者に周知の方法により製造することができる。軟質カプセルを製造するための当業者に極めて周知の方法の一つは、製造時にグリセリンを混合させることである。
本発明のカプセルは、さらに二酸化チタンを含有することができる。これにより遮光性の向上が期待できる場合がある。また配合する二酸化チタンの量を調節することにより、カプセルの色を連続的に変化させることが期待できる場合もある。二酸化チタンの含有量は、所望のカプセルを実現できる限りどのようなものであってもよいが、好ましい範囲の一例としては、二酸化チタンを基材に対して0.1〜5重量%含有することが挙げられる。
色素及び/又は二酸化チタンを添加するには、当業者に極めて周知の方法を用いることができる。例えば、これらをカプセル製造用の基材の溶液に均一に溶解又は分散するように添加すればよい。色素は、一般的には水溶液としてから添加する。均一の溶解又は分散を行うためには、一般に、特別な工夫は必要はい。当業者に広く知られた装置や方法を用いて、溶解や分散を行えば十分である。
カプセル成型についても同じことがいえる。すなわち、特別な工夫を要することなく、当業者に広く知られたカプセル成型機を用いることにより、カプセルを得ることができる。
また、カプセルをより良く生産するための、可塑剤、保存剤、分散剤、その他の添加剤が知られているが、本発明のカプセルにおいても、これらを適宜使用することは、当業者に期待し得る変形の範囲内である。
以下、実施例により本発明の効果をより具体的に示すが、本発明は下記実施例に限定されるものでは無い。
また、以下の実施例において用いた色素は、いずれも市販の食品添加用色素であり、入手元は、各々、カキ色素(東洋エフ・シー・シー)、カラメル色素(仙波糖化工業)、カカオ色素(台糖)である。
本発明は、その実施態様により、美しい褐色のカプセルを提供することができ、また、商業化されたカプセルと比較して遜色ない溶解性能を有するカプセルを提供することができ、また、優れた割れ強度を備えるカプセルを提供することができ、また、優れた耐光性を備えるカプセルを提供することができる。
<<プルランフィルムの作成>>
(1−1)プルラン水溶液の調製
精製水600mLにプルラン150gを加えた後70℃に加温して攪拌した均一なプルラン水溶液を調製する。
(1−2)カキ色素溶液の調製
カキ色素1.5gを精製水50mLに溶かして均一にしたカキ色素水溶液(カキ色素溶液a)を調製する。同様の手順でカキ色素2.25gを精製水50mLに溶かして均一にしたカキ色素水溶液(カキ色素溶液b)を調製する。
(1−3)カキ色素を添加したプルランフィルムの作成
(A)カキ色素1.0重量%プルランフィルムの作成
1−2のカキ色素溶液aに、1−1で得たプルラン水溶液に全量加えて攪拌した後、脱泡して水溶液内の泡を取り除いた均一な水溶液とする。これをガラス基板上に薄くコーティングして室内環境にて乾燥させ、プルランに対し1.0重量%のカキ色素を添加した厚さ100ミクロンのプルランフィルムを作成した。
(B)カキ色素濃度1.5%プルランフィルムの作成
1−2のカキ色素溶液bを用いて、上掲(A)と同様の方法により、プルランに対し1.5重量%のカキ色素を添加した厚さ100ミクロンのプルランフィルムを作成した。
(1−4)カキ色素無添加のプルランフィルムの作成
カキ色素溶液の代わりに精製水50mlを用いる点を除いては、上掲(A)や(B)の方法と同様の方法により、カキ色素無添加の厚さ100ミクロンのプルランフィルムを作成した。これをレファレンスとして用いた。
(1−5)カラメル色素を添加したプルランフィルムの作成
カキ色素の代わりにカラメル色素を用いる点を除いては、1−2及び1−3と同様の方法により、プルランに対し、1.0重量%及び1.5重量%のカラメル色素を添加した厚さ100ミクロンのプルランフィルムを作成した。
(1−6)カカオ色素を添加したプルランフィルムの作成
カキ色素の代わりにカカオ色素を用いる点を除いては、1−2及び1−3と同様の方法により、プルランに対し、1.0重量%及び1.5重量%のカカオ色素を添加した厚さ100ミクロンのプルランフィルムを作成した。
<<プルランフィルムの割れ強度試験>>
1−3、1−4、1−5において作成した各プルランフィルムを用いて、自社製インパクトテスターによりカプセル用フィルムの強度試験を実施した。
強度試験に先立って、各プルランフィルムを1週間、フィルムを脆くするために、湿度調整箱に保管してフィルムの含水分量を7%程度になるまで、強制的に下げた。なお、強度試験の比較を有意義足らしめるため、各フィルムについて、同程度の水分含有量になっていることを、常法により確認した。
当該インパクトテスターの仕組みはおよそ以下の通りである、すなわち、中心に直径6mm程度の貫通穴があいた金属製のプレートに、当該穴が隠れるように厚さ100μmの試験対象のフィルムを貼り付け、鉛直方向に立てる。そして、直径2mmのピンを有する振り子の先端が当該フィルムに対して垂直に入射するような位置関係に振り子を備え付ける。当該ピンを、振り子の糸が張った状態で初速度0で振り子運動により当該フィルムに打ちつけ、当該フィルムに穴を開けるのに必要な位置エネルギーを、衝突エネルギーとして測定する。
本試験の結果を表1に示す。衝突エネルギーは各プルランフィルムについて10回テストした平均である。
Figure 2006096678
表1が示す通り、カキ色素添加のプルランフィルムは、驚くことに、カラメル色素添加のプルランフィルムよりも格段に優れた割れ強度を維持し、その割れ強度は、色素無添加のプルランフィルムに匹敵するものであった。
<<耐光性試験>>
実施例1で作成した各プルランフィルムに白色蛍光灯を用いて120万ルクス・時間照射して(約20日間を要した)、照射前後の色変化の程度を比較した。カラー変化の測定には、JUKI製カラーメーター(JP7100F)を用いた。
本試験の結果を表2に示す。表中において、L、a、bは、各々、L表色系における明度L、色相と彩度を示す色度aとbを意味する。なお、L表色系は、物体の色を表すのにあらゆる分野で現在最も一般的に使用されている表色系であり、1976年に国際照明委員会(CIE)で規格化され、日本でもJIS(JISZ8729)において採用されている。表中ではdEは、(dE)=(dL)+(da)+(db)、(dE>0)で定義され、照射前後の色差を指し、この数値が小さい程照射による色調の変化が少ないことを示す。
表2が示す通り、カキ色素添加のプルランフィルムは、驚くことに、カカオ色素やカラメル色素に比べ褪色が極めて少なく耐光性において優れていた。
Figure 2006096678
<<プルランカプセルの製造>>
常法に従って粘度調整した(例えば、予め高めの粘度になるように溶液を調製しておき、粘度計で計測しながら水を加えていき、所定の粘度値に合わせる。)プルラン溶液にカキ色素の水溶液を加え、均一になるように混合した。加えたカキ色素の量は、プルランに対して1.5重量%とした。この混合物から常法により硬質プルランカプセルを成型した。得られたカプセルは透明で良好な赤褐色系統の色調を呈した。
<<溶状試験>>
実施例4で得られたカキ色素添加のプルランカプセルを日本薬局方規定の標準条件で、37±2℃に加温した精製水を用いて溶状試験を行った。
本試験の結果を表3に示す。なお、各カプセルについて、5回試験を行い、また、レファレンスとしては、従来の標準的な無色透明カプセルを用いた。
Figure 2006096678
上記の結果からも明らかなように、本発明のカプセルと対照カプセルには皮膜の溶解時間にほとんど差異は認められず、本発明のカプセルが日本薬局方の条件を満足するカプセルであるといえる。

Claims (7)

  1. カキ色素を含有するカプセル。
  2. カキ色素を基材に対して0.01〜5重量%含有することを特徴とする請求項1に記載のカプセル。
  3. カキ色素を基材に対して0.05〜2重量%含有することを特徴とする請求項1に記載のカプセル。
  4. 前記カプセルの基材がプルランであることを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載のカプセル。
  5. 前記カプセルが硬質カプセルであることを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載のカプセル。
  6. 前記カプセルが医療用又は健康食品用カプセルであることを特徴とする請求項1乃至請求項5に記載のカプセル。
  7. 医療用又は健康食品用の硬質カプセルであって、該カプセルの基材はプルランであり、カキ色素を基材に対して0.05〜2重量%含有することを特徴とするカプセル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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