JP2006096432A - 媒体搬送方法、媒体搬送プログラム、媒体搬送装置及び記録装置 - Google Patents

媒体搬送方法、媒体搬送プログラム、媒体搬送装置及び記録装置 Download PDF

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隆幸 石井
Kazumi Kamoi
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Abstract

【課題】 媒体の送りローラによる送りと排出ローラによる送りの切り替えを高精度に行うことができる媒体搬送方法、媒体搬送プログラム、媒体搬送装置及び記録装置を提供すること。
【解決手段】 媒体の後端部を検出することにより媒体が送りローラから外れて排出ローラによる送りに切り替わる位置Pを予測し、想定される当該位置ばらつき±3σの範囲での媒体の送り量の遷移を曲線近似し、当該曲線Lに基づいて媒体の送り制御を漸近補正する。これにより、送りローラから排出ローラへの切替位置のばらつきを考慮した最小誤差で切り替えを行うことができるので、媒体の搬送をスムーズに行うことができる。
【選択図】 図7

Description

本発明は、媒体を送りローラ及び排出ローラにより送る媒体搬送方法、媒体搬送プログラム、媒体搬送装置及び記録装置に関する。
記録装置の1つであるインクジェット式プリンタの給紙トレイに収納された用紙は、給紙ローラにより取り出され、紙送りローラとその従動ローラで挟持されて記録部のプラテンに送られる。そして、記録ヘッドからインク滴が吐出されて記録され、排紙ローラとその従動ローラで挟持されて排紙トレイに送られるようになっている。
このようなインクジェット式プリンタにおいては、当初は紙送りローラによる用紙送り制御が行われているが、用紙の後端部が紙送りローラから外れた後は排紙ローラによる用紙送り制御に切り替えられている。ところが、用紙の後端部が紙送りローラから外れたときに排紙ローラ側に蹴り出される場合があり、このような場合は記録が乱れるおそれがある。そこで、用紙の後端部をぎりぎりまで紙送りローラで挟持することにより、用紙の後端部が排紙ローラ側へ蹴り出されることを防止したインクジェット式プリンタが提案されている。
特開2002−96512号公報
上述したインクジェット式プリンタは、用紙の後端部が排紙ローラ側へ蹴り出されてしまうことを防止することができるが、紙送りローラによる用紙送り制御から排紙ローラによる用紙送り制御に切り替える位置のばらつきについては考慮されていない。このため、瞬間的に大きな誤差が発生する場合があり、記録が乱れるおそれがある。
本発明は、上記のような課題に鑑みなされたものであり、その目的は、媒体の送りローラによる送りと排出ローラによる送りの切り替えを高精度に行うことができる媒体搬送方法、媒体搬送プログラム、媒体搬送装置及び記録装置を提供することにある。
上記目的達成のため、本発明の媒体搬送方法では、媒体を送りローラ及び排出ローラにより送る媒体搬送方法であって、前記媒体の後端部を検出することにより前記媒体が前記送りローラから外れて前記排出ローラによる送りに切り替わる位置を予測し、想定される当該位置ばらつき範囲での前記媒体の送り量の遷移を曲線近似し、当該曲線に基づいて前記媒体の送り制御を漸近補正することを特徴としている。これにより、送りローラから排出ローラへの切替位置のばらつきを考慮した最小誤差で切り替えを行うことができるので、媒体の搬送をスムーズに行うことができる。
また、前記位置ばらつき範囲での前記媒体の送り量の遷移を直線としたとき、前記曲線と前記媒体の実際の送り量の遷移を表す線とにより求まる誤差量が、前記直線と前記媒体の実際の送り量の遷移を表す線とにより求まる誤差量より小さくなるように前記曲線は近似されていることを特徴としている。これにより、媒体の搬送精度をさらに高めることができる。また、前記媒体の一の送り量に対応する前記曲線上の位置が、当該一の送り量に対応する前記直線上の位置よりも前記予測位置に近くなるように前記曲線は近似されていることを特徴としている。これにより、媒体のよりスムーズな搬送を実現することができる。
上記目的達成のため、本発明の媒体搬送プログラムでは、媒体を送りローラ及び排出ローラにより送る媒体搬送方法を実現する媒体搬送プログラムであって、前記媒体の後端部を検出することにより前記媒体が前記送りローラから外れて前記排出ローラによる送りに切り替わる位置を予測するステップと、想定される当該位置ばらつき範囲での前記媒体の送り量の遷移を曲線近似するステップと、当該曲線に基づいて前記媒体の送り制御を漸近補正するステップとを含むことを特徴としている。これにより、送りローラから排出ローラへの切替位置のばらつきを考慮した最小誤差で切り替えを行うことができるので、媒体の搬送をスムーズに行うことができる。
上記目的達成のため、本発明の媒体搬送装置では、媒体を搬送する媒体搬送装置であって、上記各媒体搬送方法を制御することを特徴している。また、本発明の記録装置では、記録媒体を搬送して記録する記録装置であって、上記媒体搬送装置を備えたことを特徴としている。また、本発明の液体噴射装置では、被噴射媒体に液体を噴射する液体噴射装置であって、上記媒体搬送装置を備えたことを特徴としている。これにより、上記各作用効果を奏する媒体搬送装置、記録装置または液体噴射装置を提供することができる。
図1は、本発明の一実施の形態に係る記録装置の1つであるインクジェット式プリンタの外観構成の全体を斜め前方から見た斜視図である。このインクジェット式プリンタ100は、例えばJIS規格のA2判やUSC規格の17インチといった比較的大型のサイズのいわゆるカットされた用紙やロール状の用紙に記録できる卓上型の大型のプリンタであり、全体が幅方向に長く延びる略直方体状のハウジング101で覆われている。
このハウジング101の上面には、矩形状の窓部102が形成されている。この窓部102は、透明もしくは半透明の窓カバー103によって覆われている。窓カバー103は、その上部の回動軸を中心に図示矢印a方向に回動可能に取り付けられている。ユーザは、窓カバー103を持ち上げて窓部102を開放することにより、窓部102を通して内部機構のメンテナンス作業等を行うことができる。
ハウジング101の前面両側には、複数のインクカートリッジが抜き差しされるカートリッジ収納部104がそれぞれ形成されている。各インクカートリッジは、記録用の各色のインクを貯留している。各カートリッジ収納部104は、透明もしくは半透明のカートリッジカバー105によって覆われている。カートリッジカバー105は、その下部の回動軸を中心に図示矢印b方向に回動可能に取り付けられている。ユーザは、カートリッジカバー105を軽く押して係止部を外しカートリッジ収納部104を開放することにより、インクカートリッジの交換作業等を行うことができる。
ハウジング101の前面右側のカートリッジ収納部104の上部には、プリンタ動作を指示する操作部110が配設されている。操作部110は、パワーをオン・オフするパワー系、用紙の頭出し等を操作したりインクのフラッシング等を操作する操作系、画像処理等を行う処理系等のボタン111と、状態を表示する液晶パネル112等を備えている。ユーザは、液晶パネル112を見て確認しながらボタン111を操作することができる。
ハウジング101の前面右側のカートリッジ収納部104の下部には、廃液タンク120が抜き差しされるタンク収納部106が形成されている。この廃液タンク120は、記録ヘッド162(図5参照)のクリーニング処理時やインクカートリッジの交換時に廃棄される廃インクを貯留する。ユーザは、廃液タンク120を引き出すことにより、内部に溜まっている廃インクの廃棄作業等を行うことができる。
ハウジング101の背面には、ロール状の用紙を給紙する給紙部130が上部後方に突き出るように配設されている。給紙部130の内部には、1本のロール状の用紙がセット可能なロール紙ホルダが配設され、給紙部130の前面には、跳ね上げ式の開閉可能なロール紙カバー131がロール紙ホルダを覆うように取り付けられている。ユーザは、ロール紙カバー131を持ち上げて給紙部130を開放することにより、ロール状の用紙の取り付け・取り外し作業等を行うことができる。なお、ロール紙カバー131の上面は、カットされた用紙を手差しで給紙案内することが可能な給紙案内面に形成されている。
ハウジング101の前面中央、すなわち一対のカートリッジ収納部104の間には、記録前のカットされた用紙及び記録後のカットされた用紙またはロール状の用紙を積載する給排紙トレイ200が抜き差しされる給排紙部140が形成されている。なお、この給排紙部140は、カットされた用紙を手差しで給紙することが可能なようにも形成されている。
この給排紙部140には、給排紙トレイ200の前部が差し込まれ、給排紙トレイ200の後部が突き出るようにして固定される。給排紙トレイ200は、カセット型に形成されており、内部に記録前の給紙されるカットされた用紙が積層収納され、上部に記録後の排紙されるカットされた用紙またはロール状の用紙が積層載置されるようなっている。このような給排紙トレイ200の詳細構造について、図2〜図4を参照して以下説明する。
図2は、上記給排紙トレイ200の外観構成の全体を斜め前方から見た斜視図である。この給排紙トレイ200は、箱状に形成された給紙トレイ210と、この給紙トレイ210の上面を覆う蓋状に形成された排紙トレイ230を備えている。給排紙トレイ200は、給排紙方向に伸縮自在に形成されており、不使用のときはコンパクトに格納しておくことができ、また使用のときは種々のサイズのカットされた用紙に対応可能になっている。
図3及び図4は、給排紙トレイ200が装着された給排紙部140を示す斜視図である。カットされた用紙を積層載置する場合は、図3に示すように、ロール紙案内部240は排紙部材239aの上面に格納した状態、すなわち排紙部材239aの上面はフラットな面にする。これにより、排紙ローラ155(図5参照)を通って排紙されるカットされた用紙は、断面がL字状に形成された案内部145の側面及び底面と排紙部材239a〜239dの上面とで形成される排紙受け面上にスムーズに積層載置される。
なお、案内部145の底面には、スポンジマット145aが貼着されている。このスポンジマット145aは、1枚目のカットされた用紙を載置した後、2枚目のカットされた用紙が排紙されてきたとき、2枚目のカットされた用紙の先端が1枚目のカットされた用紙を突付いて排紙受け面から突き落としてしまうことを防止するための滑り止めの機能を有している。
一方、ロール状の用紙を積層載置する場合は、図4に示すように、排紙部材239aの上面に格納されているロール紙案内部240の第1の案内板241の他長辺側にユーザが指を掛けて後方に向かって旋回させる。すると、第2の案内板242が第1の案内板241に引っ張られて、長手方向の一端側が持ち上げられ、長手方向の他端側が排紙部材239aの上面に形成されている溝239aaに沿って後方に摺動する。そして、第1の案内板241と第2の案内板242とがなす角度が鋭角になるまで、第1の案内板241を旋回させる。
これにより、第2の案内板242は、その長手方向の一端側が案内部の側面の頂部に近接して滑り台状になる。このため、排紙ローラを通って排紙されるロール状の用紙がカールしていても、その先端が案内部側に巻き込まれてしまうことはなく、その先端は滑り台状の第2の案内板242上を滑走して排紙部材239a〜239dの上面側に導かれる。したがって、ロール状の用紙は、第2の案内板242と排紙部材239a〜239dの上面とで形成される排紙受け面上にスムーズに積層載置される。
図5は、図1のインクジェット式プリンタ100の内部構成の概略を示す断面側面図である。ハウジング101内には、給排紙部140、搬送部(媒体搬送装置)150、記録部160、制御部170等が配設されている。本発明の特徴的な部分は、上記搬送部150を制御するプログラムが記憶された制御部170にあり、詳細は後述する。給排紙部140には、カットされた用紙を給紙するためのホッパ141、給紙ローラ142、分離パッド149を有するパッド支持台143等が配設されている。
ホッパ141は、カットされた用紙が載置可能な平板状に形成されており、一端が給紙ローラ142とパッド支持台143の近傍に位置し、他端が装着されている給排紙トレイ200の給紙部210の底面に近接して位置するように配設されている。そして、ホッパ141は、一端側の裏面にハウジング101の底面に一端が取り付けられた圧縮バネ144の他端が取り付けられており、この圧縮バネ144の伸縮により他端側を中心に一端側が旋回するように配設されている。
給紙ローラ142は、断面の一部が切り欠かれたD字状に形成されており、間欠的に回転してホッパ141上のカットされた用紙を摩擦搬送するようになっている。分離パッド149は、給紙ローラ142によりカットされた用紙が重送されたときに下層のカットされた用紙を最上層のカットされた用紙から摩擦分離するようになっている。ここで、ホッパ141上に載置されたカットされた用紙と給紙ローラ142との関係について図を参照して説明する。
図6は、ホッパ141上に載置されたカットされた用紙と給紙ローラ142との接触状態を示す図である。図6(A)は、ホッパ141上に最大枚数のカットされた用紙Pが載置された場合であり、この場合はホッパ141が上昇したとき、最上層のカットされた用紙P1が給紙ローラ142の切り欠き部分には接触せず、少なくとも円弧開始点142a以降の円周に接触するように調節されている。
また、図6(B)は、ホッパ141上に最小枚数(1枚)のカットされた用紙P1が載置された場合であり、この場合はホッパ141が上昇したとき、そのカットされた用紙P1が給紙ローラ142の円弧開始点142aから少し回転した点142bに接触するように調節されている。この接触点142bは、接触点142bから円弧終了点142cまでの円周長さが、用紙P1の先端psからサブローラ151とその従動ローラ152aとの接触点151aまでの間隔と同一長aとなるときの点である。
以上のように調節することにより、ホッパ141上に載置されるカットされた用紙Pが最大枚数以下であれば、最上層のカットされた用紙P1の先端psがサブローラ151とその従動ローラ152aとの接触点151aに届くまで、カットされた用紙P1は給紙ローラ142からレリースされないので、カットされた用紙P1をサブローラ151に確実に受け渡すことができ、給紙ミスを無くすことができる。
搬送部150には、用紙を搬送するためのサブローラ151とその従動ローラ152a、152b、152c、紙送りローラ(送りローラ)153とその従動ローラ154、排紙ローラ(排出ローラ)155とギザローラ156及び用紙を検知する検知センサ157a、157b等が配設されている。サブローラ151は、給紙トレイ210から給紙されるカットされた用紙を排紙トレイ230に排紙するために、カットされた用紙を従動ローラ152a、152b、152cとともに挟持してU字状に反転搬送させるようになっている。また、サブローラ151は、給紙部130から給紙されるロール状の用紙を排紙部230に排紙するために、ロール状の用紙を従動ローラ152cとともに挟持して搬送させるようになっている。
紙送りローラ153は、反転搬送されてきたカットされた用紙もしくは給紙されてくるロール状の用紙を従動ローラ154とともに挟持してプラテン163へ送り出すようになっている。この紙送りローラ153は、サブローラ151と連動するようになっている。排紙ローラ155は、プラテン163を通過してくる用紙をギザローラ156とともに挟持して排紙トレイ230上へ排紙するようになっている。検知センサ157aは、給紙されてくるカットされた用紙のスキュー取りの際の搬送量を検知するようになっている。検知センサ157bは、反転搬送されてくるカットされた用紙もしくは搬送されてくるロール状の用紙の頭出しの際の搬送量を検知するようになっている。
記録部160には、キャリッジ161、記録ヘッド162等が配設されている。キャリッジ161は、図示しないキャリッジベルトに連結されており、図示しないキャリッジ駆動装置によってキャリッジベルトが作動すると、キャリッジベルトの動きに連行され、図示しないガイド軸に案内されて往復移動するようになっている。
記録ヘッド162は、例えば2種類のブラックインクを吐出する複数のブラックインク用記録ヘッドと、イエロー、ダークイエロー、シアン、ライトシアン、マゼンタ、ライトマゼンタの6色のインクをそれぞれ吐出する複数のカラーインク用記録ヘッドとを備えている。そして、記録ヘッド162は、圧力発生室とそれに繋がるノズル開口が設けられており、圧力発生室内にインクを貯留して所定圧で加圧することにより、ノズル開口から用紙に向けてコントロールされた大きさのインク滴を吐出するようになっている。
制御部170は、給紙ローラ142、サブローラ151、紙送りローラ153、排紙ローラ155の駆動モータやキャリッジ161の駆動モータを制御し、また、記録ヘッド162のインク吐出を制御するようになっている。そして、制御部170における本発明の特徴的な部分は、紙送りローラ153と排紙ローラ155の切替制御方法、すなわちカットされた用紙の後端部が紙送りローラ153から外れて排紙ローラ155による送りに切り替わるときの用紙搬送方法にあり、以下で図を参照して説明する。
図7(A)は、本発明の媒体搬送方法の実施形態である紙送りローラ153による送り量から排紙ローラ155による送り量への切り替えを示す図、同図(B)は、同図(A)と比較するための図である。この用紙搬送方法は、先ず、用紙の後端部を検知センサ157bにより検出したら、その用紙の後端部が紙送りローラ153と従動ローラ154のニップ点を離れる位置Pを予測する。次に、予測位置Pに対するばらつき±3σを求め、予測位置Pに対するばらつき−3σの位置における紙送りローラ153の送り量F1の点P1と、予測位置Pに対するばらつき+3σの位置における排紙ローラ155の送り量F2の点P2を求める。
そして、予測位置Pに対するばらつき±3σの範囲での用紙の送り量の遷移を曲線近似、すなわち図7(A)に示す上記点P1、P2とそれらの中間点である予測位置P上の点P0を通る曲線Lで近似する。そして、求めた曲線Lに基づいて用紙の送り制御を漸近補正する。これにより、紙送りローラ153から排紙ローラ155への切替位置のばらつきを考慮した最小誤差で切り替えを行うことができるので、用紙の搬送をスムーズに行うことができる。
図8〜図10は、上記曲線Lを定義するための図である。ここで、図7(B)の破線で示すように、予測位置Pに対するばらつき±3σの範囲での用紙の送り量の遷移を直線、すなわち上記点P1、P2を結ぶ直線Mを考える。また、図7(B)の一点鎖線で示すように、予測位置Pに対するばらつき±3σの範囲での用紙の実際の送り量の遷移を表す線Nを考える。なお、直線M及び線Nは、いずれも点P0を通り、また、線Nが点P0を過ぎたときの跳ね上がりは、紙送りローラ153による蹴飛ばしや紙送りローラ153の軸のたわみによる。
そして、上記曲線Lは、上記曲線Lと上記線Nとにより求まる誤差量が、上記直線Mと上記線Nとにより求まる誤差量より小さくなるように、近似されている。すなわち、図8は予測位置P近傍で用紙の後端部が紙送りローラ153と従動ローラ154のニップ点から離れた場合を示すが、同図(A)に示すように、上記曲線Lと上記線Nとで囲まれる部分Q1の面積が、同図(B)に示すように、上記直線Mと上記線Nとで囲まれる部分Q2の面積より小さくなるように上記曲線Lは近似されている。
さらに、図9は予測位置Pより手前で用紙の後端部が紙送りローラ153と従動ローラ154のニップ点から離れた場合を示すが、同図(A)に示すように、上記曲線Lと上記線Nとで囲まれる部分Q3の面積が、同図(B)に示すように、上記直線Mと上記線Nとで囲まれる部分Q4の面積より小さくなるように上記曲線Lは近似されている。
さらに、図10は予測位置Pを越えて用紙の後端部が紙送りローラ153と従動ローラ154のニップ点から離れた場合を示すが、同図(A)に示すように、上記曲線Lと上記線Nとで囲まれる部分Q5の面積が、同図(B)に示すように、上記直線Mと上記線Nとで囲まれる部分Q6の面積より小さくなるように上記曲線Lは近似されている。
また、換言すると、上記曲線Lは、用紙の一の送り量に対応する上記曲線L上の位置が、当該一の送り量に対応する上記直線M上の位置よりも予測位置Pに近くなるように、近似されている。すなわち、例えば図8(A)に示すように、用紙の一の送り量に対応する上記曲線L上の位置R1またはR2が、当該一の送り量に対応する上記直線M上の位置S1またはS2よりも予測位置Pに近くなるように上記曲線Lは近似されている。
このような構成において、インクジェット式プリンタ100にてカットされた用紙に印刷する場合の動作について説明する。ユーザは、給排紙部140に装着された給排紙トレイ200の給紙トレイ210内にカットされた用紙の束を収納する。積層収納されたカットされた用紙は、用紙束が給紙ローラ142の回転に機械的に同期した圧縮バネ144の復元によるホッパ141の上昇により給紙ローラ142に押付けられ、最上層のカットされた用紙Pのみが分離部43により分離されて搬送部150へ給紙される。
そして、カットされた用紙は、サブローラ151とその従動ローラ152a、152b、152cに挟持されてU字経路で反転、すなわち給紙方向とは逆方向に搬送される。そして、カットされた用紙の先端が検知センサ157bの検知位置に到達すると、カットされた用紙の印刷開始位置決めである頭出しが行われる。すなわち、カットされた用紙の先端が、検知位置から紙送りローラ153とその従動ローラ154の間を通って頭出し位置に到達するまで、検知センサ157bにより搬送量が検知され、この検知量にしたがって頭出しが制御される。
頭出しが完了したカットされた用紙は、紙送りローラ153とその従動ローラ154に挟持されて記録部160へ搬送される。そして、図示しない吸引ポンプによりプラテン163上に吸着されて平坦にされ、図示しないキャリッジモータとタイミングベルトにより走査されるキャリッジ161に搭載された記録ヘッド162により印刷される。このとき、インクジェット式記録装置100の制御部は、例えばイエロー、ダークイエロー、マゼンタ、ライトマゼンタ、シアン、ライトシアン、ブラックの計7色のインクカートリッジから記録ヘッド162へ各色インクを供給し、各色インクの吐出タイミング及びキャリッジ161や紙送りローラ153の駆動を制御して、高精度なインクドット制御、ハーフトーン処理等を実行する。
そして、カットされた用紙の後端が検知センサ157bの検知位置に到達すると、その用紙の後端が紙送りローラ153と従動ローラ154のニップ点を離れる位置を予測する。そして、予測位置に対するばらつきの範囲での用紙の送り量の遷移を曲線近似し、求めた曲線に基づいて用紙の送り制御を漸近補正する。これにより、紙送りローラ153から排紙ローラ155への切替位置のばらつきを考慮した最小誤差で切り替えを行うことができるので、用紙の搬送をスムーズに行うことができる。その後、印刷が完了したカットされた用紙は、排紙ローラ155とギザローラ156に挟持されて給排紙部140へ排紙され、給排紙トレイ200の排紙トレイ230上へ積層載置される。
以上のように、本実施形態のインクジェット式プリンタ100によれば、紙送りローラ153から排紙ローラ155への切り替えは、切替位置のばらつき範囲での用紙の送り量の遷移を曲線近似しているので、最小誤差で行うことができ、用紙の搬送をスムーズに行うことができる。この曲線は、位置ばらつき範囲での用紙の送り量の遷移を直線としたとき、曲線と用紙の実際の送り量の遷移を表す線とにより求まる誤差量が、直線と用紙の実際の送り量の遷移を表す線とにより求まる誤差量より小さくなるように近似されているので、用紙の搬送精度をさらに高めることができる。また、この曲線は、用紙の一の送り量に対応する曲線上の位置が、当該一の送り量に対応する直線上の位置よりも予測位置に近くなるように近似されているので、用紙のよりスムーズな搬送を実現することができる。
媒体搬送装置を備えた記録装置であれば、例えばファクシミリ装置、コピー装置等であっても適用可能である。また、記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を液体噴射ヘッドから被噴射媒体に噴射して液体を被噴射媒体に付着させる液体噴射装置の意味として、例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造に用いる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイや面発光ディスプレイ(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等を備えた装置にも適用可能である。
本発明の一実施の形態に係る記録装置の1つであるインクジェット式プリンタの外観構成の全体を斜め前方から見た斜視図である。 図1のプリンタの給排紙トレイの斜視図である。 図2の給排紙トレイの使用形態を示す斜視図である。 図2の給排紙トレイの別の使用形態を示す斜視図である。 図1のプリンタの内部構成の概略を示す断面側面図である。 図1のプリンタのホッパ上の用紙と給紙ローラとの接触状態を示す図である。 本発明の媒体搬送方法の実施形態である紙送りローラによる送り量から排紙ローラによる送り量への切り替えを示す図と比較するための図である。 図7の曲線を定義するための第1の図である。 図7の曲線を定義するための第2の図である。 図7の曲線を定義するための第3の図である。
符号の説明
100 インクジェット式プリンタ、101 ハウジング、104 カートリッジ収納部、105 カートリッジカバー、110 操作部、111 ボタン、112 液晶パネル、130 給紙部、140 給排紙部、141 ホッパ、142 給紙ローラ、143 分離部材、150 搬送部、151 サブローラ、152a、152b、152c 従動ローラ、153 紙送りローラ、154 従動ローラ、155 排紙ローラ、156 従動ローラ、160 記録部、161 キャリッジ、162 記録ヘッド、163 プラテン、170 制御部、200 給排紙トレイ、210 給紙トレイ、230 排紙トレイ

Claims (7)

  1. 媒体を送りローラ及び排出ローラにより送る媒体搬送方法であって、
    前記媒体の後端部を検出することにより前記媒体が前記送りローラから外れて前記排出ローラによる送りに切り替わる位置を予測し、
    想定される当該位置ばらつき範囲での前記媒体の送り量の遷移を曲線近似し、
    当該曲線に基づいて前記媒体の送り制御を漸近補正することを特徴とする媒体搬送方法。
  2. 前記位置ばらつき範囲での前記媒体の送り量の遷移を直線としたとき、前記曲線と前記媒体の実際の送り量の遷移を表す線とにより求まる誤差量が、前記直線と前記媒体の実際の送り量の遷移を表す線とにより求まる誤差量より小さくなるように前記曲線は近似されていることを特徴とする請求項1に記載の媒体搬送方法。
  3. 前記媒体の一の送り量に対応する前記曲線上の位置が、当該一の送り量に対応する前記直線上の位置よりも前記予測位置に近くなるように前記曲線は近似されていることを特徴とする請求項2に記載の媒体搬送方法。
  4. 媒体を送りローラ及び排出ローラにより送る媒体搬送方法を実現する媒体搬送プログラムであって、
    前記媒体の後端部を検出することにより前記媒体が前記送りローラから外れて前記排出ローラによる送りに切り替わる位置を予測するステップと、
    想定される当該位置ばらつき範囲での前記媒体の送り量の遷移を曲線近似するステップと、
    当該曲線に基づいて前記媒体の送り制御を漸近補正するステップとを含むことを特徴とする媒体搬送プログラム。
  5. 媒体を搬送する媒体搬送装置であって、
    請求項1〜3の何れか一項に記載の媒体搬送方法を制御することを特徴とする媒体搬送装置。
  6. 記録媒体を搬送して記録する記録装置であって、
    請求項5に記載の媒体搬送装置を備えたことを特徴とする記録装置。
  7. 被噴射媒体に液体を噴射する液体噴射装置であって、
    請求項5に記載の媒体搬送装置を備えたことを特徴とする液体噴射装置。
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