JP2006096409A - 真空パック用食品容器 - Google Patents

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Abstract

【目的】気密性の高く長期保存性に優れた真空パック用食品容器を提供する。
【構成】本体1に蓋体3が被着された状態において容器内に温度低下に伴う負圧が形成されたときに本体と蓋体との間の気密性を向上させるように働く気密性向上手段が備えられる。気密性向上手段の一例は、本体の上端外側角部に形成された断面円弧状の周回溝1dに嵌合された変形可能なOリング2であり、その外周部分および上方部分はそれぞれ本体の外側および上方に部分的に突出しており、且つ、その外径は蓋体の内径より若干小さく形成されている。蓋体を本体に被着したときにOリングの外周突出部分が弾性的に収縮変形して第一の気密状態(図2)を形成し、さらにOリングの上方突出部分が弾性的に収縮変形して第一の気密状態よりさらに高度な第二の気密状態(図3)を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は食品容器に関し、より詳しくは、ご飯類などの食品を加圧高温条件下で殺菌して収容した容器がその後の温度低下によって内部に負圧が生じたときに気密性をより高めて常温下においても無菌状態を長期に亘って保持できるような構造的特徴を備えた真空パック用食品容器に関する。
無菌化されたパック食品としてはいわゆるレトルト食品が知られている。これは、米飯等の食品を容器に充填密封した後に高温高圧条件下で殺菌処理することによって製造されるものであり、120℃程度の高温での殺菌処理を経ているため一般生菌だけでなく耐熱生菌をもほぼ完全に死滅させることができ、安全性の高い食品と言える。しかしながら、容器に充填密封した食品を数十分またはそれ以上もの長時間高温殺菌処理するものであるため、食品本来の食味が大幅に損なわれるという問題があった。また、レトルト殺菌処理には数十分の時間を要し、食品製造効率が悪いものであった。
このような状況において本発明者が開発した下記特許文献1記載の無菌パック米飯の製造方法は、洗米浸漬した米を個食トレーに定量充填し、密封チャンバーにて個食トレーに定量充填された米に対して高圧高温飽和蒸気を間欠的にフラッシュすることにより滅菌処理すると同時に米をアルファ化し、次いで炊き水を注水して炊飯した後、個食トレーに蓋材を被着して密封シールすることを特徴としている。
特許第2912876号公報
この特許文献1記載のパック米飯製造方法について図5を参照してより具体的に説明すると、精米されて貯米庫に貯蔵されている米(精白米)を常法により洗米した後、同じく常法により浸漬して所定含水率(10〜30%程度)とする。
一方、容器10は、蒸気殺菌処理における130〜150℃程度の高温に晒されても軟化変形しない程度の耐熱性と、耐水性と、密封シール後の二次汚染を実質的に防止するべく酸素不透過性を兼ね備えたプラスチック材料から、パック米飯として消費者に供給する一食分の米飯を収容するに必要且つ十分な容量を有する米飯収容用凹部10aと、その上端から外方に延長するフランジ部10bとからなる略皿状ないしトレー状に成型される。容器10のプラスチック材料には主としてポリプロピレンが用いられるが、必要に応じて、ポリプロピレンにポリ塩化ビニリデンやエチレンビニルアルコール共重合樹脂をラミネートしたもの、ポリエチレンテレフタレート樹脂、表裏ポリプロピレン層の間に圧延アルミ箔などの金属箔を芯層として積層したものなどを使用することができる。
米定量充填装置11は、供給された容器10に対して、一食分の米飯に相当する所定量の米7(洗米され且つ所定含水率に調整されたもの)を充填する。
米定量充填装置11により米が定量充填された容器10は、必要に応じて米の表面を略平滑にならすための表面ならし処理された後、所定個数分まとめて、バッチ式殺菌釜12に投入される。殺菌釜12には、スチームジェネレータからの蒸気が、蒸気供給管、蒸気除菌フィルタおよびバルブなどを介して内部に送入されるようになっている。また、殺菌釜12内のドレン水および蒸気/空気を排出するための排出管およびバルブが設けられている。所定個数の米定量充填済み容器10を殺菌釜12内に完全に収容した後、殺菌釜内を完全密閉状態として、所定の蒸気圧力(たとえば3〜8kgf/cm程度)で蒸気を殺菌釜12内に導入する。このとき、排出管のバルブは開かれているので、蒸気の導入によって殺菌釜12内に残留しているドレン水や蒸気/空気が追い出され、排出管を介して系外に排出される。
この処理を所定時間(たとえば数秒から数分程度)行った後、排出管のバルブを閉めて殺菌釜12内に密封空間を形成する。殺菌釜12密封後も蒸気供給が継続して行われるので、バルブを閉めることによって殺菌釜12の内圧上昇と共に殺菌釜12内の蒸気温度が徐々に上昇してゆく。殺菌釜12内の温度上昇の一例が図6に示されており、バルブを閉めたときの約60℃(前回の殺菌処理による余熱が残っているため)からわずか30秒程度で100℃以上に上昇し、約1分30秒経過後には140℃近くにまで達してこの最高温度が30秒間近く続いた後、約2分45秒経過するまでの間100℃以上に維持されている。このようにして殺菌釜12内に収容した容器10およびその中の米7を所定時間の間高温高圧蒸気に晒して殺菌処理を行った後、蒸気供給を止め、殺菌釜12内の高温高圧蒸気を蒸気排出管から排出して、一回のバッチ処理を終了する。
殺菌釜12内で殺菌処理される時点で、容器10は密封シールされずに開口しているため、殺菌釜12内に形成される高温条件がダイレクトに容器10およびその中に充填されている米に伝わる。したがって、短時間ではあっても130〜150℃もの高温条件で殺菌処理されることにより、容器10および容器内の米が効率的に殺菌処理され、一般生菌だけでなく耐熱性菌をも実質的に死滅させることができる。同時に、各容器10内の米はアルファ化の促進、吸水性の促進、また、壊れやすい米の組織がしっかりするので、その後の炊飯において、粒立のよい食感がしっかりした米飯を作ることができる。
殺菌釜12内で短時間のバッチ式殺菌処理を行った後、米定量充填済み容器10を殺菌釜12から取り出し、炊飯水充填装置13から所定量の炊飯水(水または湯)を充填する。炊飯水はあらかじめ無菌化処理されており、さらに所定pHに調整されたものを用いることができる。赤飯、混ぜご飯、かやくご飯などのパック製品を製造する場合は、必要な調味液、着色液などが炊飯水と共に充填される。
殺菌釜12の少なくとも出口から炊飯水充填装置13を含む領域はクリーンブース(またはクリーンルーム)14に収容されている。クリーンブース14はクラス100〜1000程度のクリーン度を有する。これにより、殺菌釜12に投入される時点では容器10内の米に雑菌が混入していても、殺菌釜12内での直接蒸気殺菌処理によって殺菌され、これが炊飯水充填装置13による炊飯水充填処理後も維持されることとなる。
蒸気炊飯機15は公知のものであって良く、炊飯水が充填された容器10内の米を常法により蒸気炊飯する。炊飯のための蒸気としては約100℃の蒸気が用いられ、米をおいしく炊きあげると共に、二次的な滅菌処理として容器10やその内容物に付着している可能性のある微生物を死滅させることができる。
省スペース実現のため、蒸気炊飯機15には循環駆動される多列多段式のゴンドラを用いることが好ましい。すなわち、複数(たとえば4〜10個)の容器10,10・・・を収容可能な棚板が垂直方向に複数段(たとえば7段)互いの間に間隔をおいて並行に積層されてなる多段ゴンドラを複数基(たとえば8〜70基)用い、これら多段ゴンドラを垂直平面上に周回駆動されるチェーンコンベアに等間隔で接続してなる搬送装置を設置する。容器10を収容する棚板としては、たとえば、容器本体10aを嵌合するための開口がトレー収容個数分形成されており、該開口の回りの縁に容器の上端フランジ10bを係止することにより容器を吊り下げ状態で収容する構成を有するものを用いることができる。
このような多列多段式ゴンドラを用いた場合、滅菌済みの米と炊飯水とが充填された容器10は、任意の移載装置により、蒸気炊飯機15の上方を移動してリターンしてくる空の多段ゴンドラの各段に送り込まれる。そして、全段に容器10を収容したゴンドラは蒸気炊飯機15の蒸気室内に送り込まれ、蒸気室内を移動する間の所定時間(たとえば25〜45分)に蒸気炊飯が行われる。
蒸気炊飯機15の蒸気室を複数のゾーンに分けて、各ゾーンごとに独立して温度制御するようにしても良い。これにより、炊飯工程に応じて最適な蒸気温度を設定することができる。
炊飯を完了したゴンドラはチェーンコンベアによって引き上げられ、一段ずつトレーをコンベア上に送り出す。空になったゴンドラは蒸気炊飯機15の入口に向けてリターンして次の容器収容に備える。
シール装置16は、蒸気炊飯機15で蒸気炊飯された米を収容する容器にUV殺菌された蓋材17を被着して密封シールするものであり、公知のヒートシール機を用いることができる。必要に応じて、シールした蓋材17の不要部分をカットするトリミング手段が付設される。密封シール後の品質劣化を防止するため、蓋材17は前述の容器10の材質と同様に酸素不透過性を有するプラスチック材料で成型されたフィルムであることが好ましく、ポリエチレンやポリプロピレンを主体とするイージーピール性を有するものが好適に用いられる。容器10に窒素ガスなどの不活性ガスをフラッシュ注入した後に密封シールを行っても良い。必要な場合には脱酸素材を封入して密封シールする。
蒸気炊飯機15の出口からシール装置16までの容器10の搬送はコンベアなどによって行われるが、この間に外気に晒されることによって雑菌が混入して二次汚染を招く可能性があるので、これを防止するために、少なくとも蒸気炊飯機15の出口からシール装置16の入口に至る領域はクリーンブース(クリーンルーム)18に収容されている。クリーンブース18はクラス100〜1000程度のクリーン度を有する。たとえば、蒸気炊飯機15の出口からシール装置16までの間をトンネル状のブースとし、クリーンエア発生装置をブース中央上部に取り付けて連続的にクリーンエアを送入する。クリーンブース18内を陽圧(たとえば外気圧より0.5〜2mmAq程度高い圧力)に保持して、クリーンエアをブースの上から下へ、中央から外周へと流し、また搬送コンベア上では搬送方向と反対方向に(シール装置16から蒸気炊飯機15に向けて)流すことにより、内部に汚染された外気が侵入することを防ぐように構成することが好ましい。
シール装置15により容器10を密封シールした後、蒸らし機19に投入して常法により所定時間蒸らしを行って、炊飯後の上層部と下層部の水分吸収率の均一化および米のアルファ化の促進を図る。蒸らし処理に先だって、密封シールされた容器を反転させると、トレー内の米の上下の水分率の均等化が促進される。蒸らし処理後、蒸れ臭を防ぐために冷却を行うが、容器を冷水槽20に通過させて冷却させてもよい。蒸らし機19および冷水槽20には、前述の蒸気炊飯機15と同様の多段多列式ゴンドラを採用して、処理効率の向上を図ることが好ましい。
冷却後、反転させた容器を元に戻して、必要であれば、表面乾燥を行い、さらに、製造年月日や賞味期限などの印刷、ピンホール検査、重量検査などの後処理工程を経て、パック米飯21として出荷される。
このようにして製造されるパック米飯21は、高温高圧蒸気による殺菌処理を経ており、蒸気炊飯処理によっても二次的な殺菌処理が行われ、一連の処理工程の間で外気に触れる可能性のある領域はクリーンブース14,18で外気から遮断されており、且つ、酸素不透過性の容器10および蓋材17で内容物が外気から遮断されていて二次汚染を防止しているため、実質的な滅菌状態が維持され、常温でも長期間(6ヶ月から1年程度)の保存が可能である。したがって、消費者は購入後、電子レンジで1〜3分程度温めれば炊き立てと同様の食味および食感のご飯を手軽に食することができる。また、コンビニなどの販売店にとっては、過剰な仕入れによる廃棄ロスや過小な仕入れによる売上チャンスロスがなくなり、きわめて大きなコストメリットが得られる。
上記特許文献1記載のパック米飯製造方法において、容器10は使い捨てタイプのものを想定しており、個食分の米飯などを収容した状態でコンビニなどで販売され、これを購入した消費者は蓋材17を剥がし、米飯などを食した後、容器10および蓋材17を廃棄する。このことは環境問題の観点から好ましいものではない。さらに、蓋材17については使用前の高度気密性と使用時のイージーピール性という二律背反的な要素を両立させる必要があるが、現状ではすべての消費者が満足できるような両立手段は開発されていない。
容器10として繰り返し使用可能な容器が開発されれば、ゴミ削減にきわめて有効であるとともに、上記特許文献1記載のパック米飯製造方法を学校給食用などにも実施することが可能となる。
したがって、本発明の課題は、上記特許文献1記載のパック米飯製造方法において繰り返し使用可能な真空パック用食品容器を提供することにある。
本発明の別の課題は、ご飯類などの食品を高温で収容した容器がその後の温度低下によって内部に負圧が生じたときに気密性をより高めて常温下においても無菌状態を長期に亘って保持できるような構造的特徴を備えた食品容器を提供することにある。
これらの課題を解決するため、請求項1にかかる本発明は、ご飯類などの食品を高温殺菌された状態で収容する本体と、本体を密封する蓋体と、本体に蓋体が被着された状態において容器内に温度低下に伴う負圧が形成されたときに本体と蓋体との間の気密性を向上させるように働く気密性向上手段と、を有してなることを特徴とする真空パック用食品容器である。
本発明によれば、ご飯類などの食品を加圧高温条件下で殺菌して真空パックした状態で収容するための食品容器が提供される。この食品容器は、食品が高温を維持している状態で蓋体が本体に被着され、この時点で初期の(第一の)気密状態が得られるが、時間経過とともに内部の食品の温度が低下すると容器内に負圧が形成され、これによって気密性がより向上して第二の気密状態が得られる。このため、常温に長期間放置しても滅菌状態が保持され、長期保存性に優れている。気密性向上手段としては、好ましくは、本体の上端外側角部に形成された断面円弧状の周回溝に嵌合された変形可能なOリングを、その外周部分および上方部分がそれぞれ本体の外側および上方に部分的に突出するようにして用いる。この場合、該Oリングの外径は蓋体の内径より若干小さいものとする。これにより、蓋体を本体に被着したときに該Oリングの外周突出部分が弾性的に収縮変形して第一の気密状態を形成し、この第一の気密状態において容器内に負圧が形成されたときには該Oリングの上方突出部分が弾性的に収縮変形して第一の気密状態よりさらに高度な第二の気密状態を形成することができる。
また、本発明の食品容器の蓋体には、容器内部を大気と連通可能な抜気孔が設けられており、この抜気孔は保存中は閉止手段により閉止されていて気密性を損なわないが、容器内に収容された食品を食するときには、閉止手段を除去または退避させて抜気孔を開口させることにより容器内の負圧条件を解除して、蓋体を本体から離脱させる作業をきわめて容易に行うことができる。商品名などを表示したラベルシールに閉止手段を兼用させることができる。
図1は本発明の一実施形態による食品容器を示す。この食品容器は、ご飯類などの殺菌処理済みの食品(図示せず)を収容するための食品収容部を内部に有して略カップ状に成形された本体1と、後述するように気密性向上手段として機能するOリング2と、この本体1の上端開口を閉止する蓋体3と、蓋体3の表裏に貫通する抜気孔3cを塞ぐ閉止手段としてのラベルシール4とからなっている。本体1および蓋体3はいずれも、酸素不透過性と所要の保形性とを備えたプラスチック材料から射出成形などの成形法によって一体成形される。このようなプラスチック材料としては主としてポリプロピレンが好適に用いられるが、必要に応じて、ポリプロピレンにポリ塩化ビニリデンやエチレンビニルアルコール共重合樹脂をラミネートしたもの、ポリエチレンテレフタレート樹脂、表裏ポリプロピレン層の間に圧延アルミ箔などの金属箔を芯層として積層したものなどを用いても良い。
本体1は、側面部1aと底面部1bとから略カップ状に成形されており、側面部1aの上端において外方に膨出して形成された上端部1cの角部に断面円弧状の周回溝1dが凹設され、この周回溝1dに略同一径のOリング2が嵌着されている。Oリング2が周回溝1dから離脱しないように接着剤を用いて固着しても良い。Oリング2の外側部分および上方部分はそれぞれ本体上端部1cの外側および上方に部分的に突出しており、後述するように、これら外側突出部分および/または上方突出部分に蓋体2が圧接したときに弾性変形して収縮する。蓋体3は、上面部3aおよび周縁部3bから略逆皿状に成形されており、周縁部3bの内径はOリング2の外径より若干小さいものとされている。この実施形態において抜気孔3cは蓋体上面部3aの中央に一箇所設けられているが、その箇所や個数、形状などは任意である。ラベルシール4には、この容器に収容して販売するご飯類などの食品に係る商品名その他消費者に対する宣伝広告的表示などを印刷しておくことができる。
この容器は、図5に示すパック米飯製造工程における容器10に代えて用いることができる。すなわち、一食分の米飯に相当する所定量の(洗米され且つ所定含水率に調整されたもの)を米定量充填装置から容器本体1に充填した後、殺菌釜12内で殺菌処理し、炊飯水充填装置14から所定量の炊き水を注水して、蒸気炊飯機15で炊飯する。ここまでの工程では、図5に示す容器10と同様、蓋体3を被着せずに開口したままの状態で本体1のみを単独で使用する。炊飯完了後、炊き立てのご飯を収容した本体1に対してシール装置16により蓋体3を被着する。蓋体3の抜気孔3cはあらかじめラベルシール4で閉止されている。このときの本体1と蓋体3との接合部が図2に示されている。既述のように、蓋体周縁部3bの内径は、本体上端部1cの断面円弧状周回溝1dに嵌着されたOリング2の外径より若干小さく設定されているので、蓋体3を本体1に被着させたとき、Oリング2の外側突出部分がその弾性により収縮変形して、本体上端部1cと蓋体周縁部3bとの間の隙間を埋め、容器内に所要の気密性を与える。これが第一の気密状態である。
蓋体3を被着した後、蒸らし機19による蒸らし処理を経て冷水槽20を通過すると、容器内の温度低下に伴って負圧が形成されるため、蓋体3を本体1に密着させる方向の吸引力が働く。冷水槽20を使用しない場合であっても、室温に放置されることによって自然放冷されるので、同様に、容器内の温度低下に伴って負圧が形成され、蓋体3は本体1に密着させる方向に吸引される。このため、図3に示されるように、Oリング2の外側突出部分の弾性変形(収縮)に加えて、その上方突出部分も蓋体上面部3aに押されて弾性変形(収縮)して本体上端部1cと蓋体上面部3aとの間の隙間を埋め、容器内により高度の気密性を与える。これが第二の気密状態であり、滅菌状態を長期に亘り維持することができるので、保存性が良好となる。
なお、以上の説明においては、炊飯までの工程を行った直後に蓋体3を被着するものとしたが、蓋体3には抜気孔3cが設けられているため、この抜気孔3cを利用することで、本体1に蓋体3を被着した状態で殺菌や炊飯の工程を行うことも可能である。すなわち、米定量充填装置11で所定量の米を本体1に充填した後に、抜気孔3cが開口されたままの(すなわちラベルシール4が貼られていない)蓋体3を本体1に被着し、抜気孔3cを通じて蒸気を容器内に導入することによって殺菌および炊飯を行うことができる。この場合は、炊飯工程を終えた後、シール装置16にてラベルシール4を貼って抜気孔3cを塞ぐことにより、容器内の気密性を確保する。
図4は本発明の別の実施形態による本体と蓋体との接合部を示すものであり、より具体的には気密性向上手段の別例を示すものである。この実施形態では、本体1’の側面部1a’の上端に二重壁構造の上端部1d’を形成して嵌合溝1d’を環設するとともに、蓋体3’の上面部3a’の外周縁から垂下形成された周縁部3b’を嵌合溝1d’に嵌合可能に形成している。また、嵌合溝1d’の溝底にはスポンジパッキン2’が貼着されている。接合部以外の構成については既述の実施形態と同様であるので、図示および説明を省略する。
この実施形態によれば、蓋体3’を本体1’に被着したときに、本体上端部1d’の二重壁構造間の嵌合溝1d’に蓋体周縁部3b’が嵌合されるという形状的要因に加えて、蓋体周縁部3b’の下端に対するスポンジパッキン2’の気密的弾性係合作用によって初期の(第一の)気密状態が得られる。さらに、容器内の温度低下に伴って負圧が形成されると、蓋体3’を本体1’に密着させる方向の吸引力が働くため、蓋体周縁部3b’が嵌合溝1d’内により深く入り込むとともに、蓋体周縁部3b’の下端がスポンジパッキン2’により強く押し付けられるのでスポンジパッキン2’の弾性変形量がより大きくなり、これらを通じてより高度の(第二の)気密状態が形成される。
本発明について図示実施形態に基づいて詳述したが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において様々な変形態様を取り得る。たとえば、蓋体3の抜気孔3cを閉止する閉止手段として図示実施形態ではラベルシール4を用いているが、抜気孔3cを閉止して本体1に蓋体3が被着されたときの気密状態(図2、図3)を実質的に確保できるものであって、且つ、これを所要の操作(除去、回転など)によって抜気孔3cを開口させて容器内の負圧を開放することができるものであれば、いかなる構成および形状のものであっても本発明の閉止手段として使用することが可能である。
本発明の一実施形態による食品容器の断面図である。 この食品容器が第一の気密状態を形成しているときの本体と蓋体との接合部を示す部分拡大断面図である。 この食品容器がより高度な第二の気密状態を形成しているときの本体と蓋体との接合部を示す部分拡大断面図である。 この食品容器の別の実施形態による本体と蓋体との接合部を示す部分拡大断面図である。 本発明を適用可能なパック米飯製造工程を示す説明図である。
符号の説明
1 本体
1a 側面部
1b 底面部
1c 上端部
1d 周回溝
2 Oリング(気密性向上手段)
2’スポンジパッキン(気密性向上手段)
3 蓋体
3a 上面部
3b 周縁部
3c 抜気孔
4 ラベルシール(閉止手段)

Claims (1)

  1. ご飯類などの食品を高温殺菌された状態で収容する本体と、本体を密封する蓋体と、本体に蓋体が被着された状態において容器内に温度低下に伴う負圧が形成されたときに本体と蓋体との間の気密性を向上させるように働く気密性向上手段と、を有してなることを特徴とする真空パック用食品容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013539999A (ja) * 2010-09-20 2013-10-31 アエスキュラップ アーゲー 滅菌容器

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