JP2006096373A - 段ボール製保冷箱 - Google Patents

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光男 吉澤
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Abstract

【課題】 箱詰作業が容易で、箱の強度低下を抑制できる段ボール製保冷箱を提供する。
【解決手段】 一枚の耐水性段ボールシートに、矩形の底面部1と、底面部1の四辺の各々に設定された側壁部2〜5と、隣接する各側壁部の各側辺の間に設定された折込部6〜9とからなる容器部形成領域10、側壁部2の底面部1の側とは反対側の辺に接続する蓋上面部11、蓋上面部11の側壁部2の側とは反対側の辺に設けられた蓋前面裾部12、蓋上面部11の両側辺に設けられた蓋側面裾部13、14、そして蓋前面裾部12の側辺のそれぞれと、この側辺に隣接する蓋側面裾部13、14の側辺との間に設けられた差込部15、16が形成され、さらに蓋上面部11の表面を中心にして蓋側面裾部13、14の一部領域もしくは全領域の表面にまで延びる防水性緩衝シート17が貼着されたシートから形成された段ボール製保冷箱。
【選択図】 図1

Description

本発明は、生鮮食料品や冷凍食品などの輸送に有利に用いることのできる段ボール製保冷箱に関する。
鮮度保持のために氷やドライアイスなどの冷媒とともに輸送する必要がある魚介類などの生鮮食料品、あるいは低温で輸送する必要がある冷凍食品などは、輸送中の温度上昇を抑えるために発泡スチロール製の保冷箱に収容されて輸送されている。発泡スチロール製の保冷箱は、保冷性や輸送対象物を箱詰めする際の作業性には優れているものの、輸送後の廃棄処理が容易でなく、その後の始末に困るという問題を有している。
一方、段ボールシートに代表される板紙は、リサイクルが容易であるという優れた利点を有している。しかしながら、例えば、段ボールシートから形成された箱(以下、段ボール箱という)は、発泡スチロール製の保冷箱よりも保冷性に劣る傾向にあり、そして水分(例、水や水蒸気)などによって箱の強度が低下し易い欠点を有している。また、段ボール箱は、使用前に箱を組み立てる必要があり、箱詰め作業に手間がかかるという問題も有している。
特許文献1には、長方形状のシート体の中央に形成された長方形状の底部の各々の辺に接して形成された周壁を上方に折り曲げ、これらの周壁の内側に、周壁の間にあるシート部分を折り込んで構成した容器と、その底部に対して対称位置にある一対の周壁の上端をそれぞれ延長して形成された蓋と、蓋の周壁と接続していない端部を延長して形成された蓋の垂壁とを備える折畳容器が開示されている。シート体の材料の具体例としては、紙にワックスをかけたものや合成樹脂をラミネートしたもの、およびアルミ箔をラミネートした紙が挙げられている。この特許文献1に記載の折畳容器は、使用前の容器の組み立てが容易であり、また容器の周壁と周壁との間に隙間が無いために、箱の内部に液体が収容されても漏れる恐れがないとされている。
特許文献2には、上面が開口した板紙製の箱本体と、この箱本体と着脱可能とされ、内側上面に突出体を備えた板紙製の蓋体、そして箱本体と蓋体とに挟持されて箱本体の開口上面を塞ぐ軟質シートから構成された保冷性収容箱が開示されている。この保冷性収容箱の箱本体は、矩形の底面部の各々の辺から延長された外面側板部と内面側板部とを、その外面側板部を上方に折り曲げ、次いで内面側板部を箱本体の内側に折り曲げた構成を有している。板紙材の具体例としては、耐水性ボール紙が挙げられている。そして、この保冷性収容箱は、箱本体、蓋体、そして突出体が板紙材で形成されているために廃棄処理が容易で、箱本体と蓋体とに挟持された軟質シートにより箱本体内部が気密に保たれるために箱本体の内側と外側とで互いに熱が伝わり難く、そして突出体により箱本体の内部と外気との間に複雑な通気路が形成されるために保冷性を良好にできるとされている。
特開昭63−152537号公報 特開2003−192047号公報
本発明者は、特許文献1と同様の構成の折畳容器を、リサイクルが容易な段ボールシートを用いて作製した。その結果、作製した段ボール箱は、容器に蓋をした際に、容器上端面と蓋との間に隙間を生じ易いことがわかった。また、このような隙間は、蓋表面の段ボールシートの凹凸により容器と蓋とが十分に密着しないため、あるいは容器に蓋をして両者を粘着テープやバンドなどで固定する際に段ボールシートが撓むために生じることがわかった。このような隙間が存在すると、氷などの冷媒を容器に収容した場合にその周壁上端の段ボールシートの切断面からシート内部に水分が侵入して箱の強度が低下し易い。このため、作製した段ボール箱は、輸送対象物を長時間保冷する保冷箱としては十分に満足できるものではなかった。
特許文献2の保冷性収容箱は、箱本体と蓋体との間に軟質シートが挟まれているために上記のような隙間を生じ難い。この保冷性収容箱を板紙材として段ボールシートを用いて構成した場合、箱本体の側面を構成する段ボールシートが箱本体の内側に折り曲げられているために、箱本体の上端にシートの切断面が存在しない。このため、段ボールシートの内部に水分が侵入し難く、箱の強度の低下を有る程度は抑えることができる。しかしながら、この保冷性収容箱は、使用前に、箱本体の各々の側面を構成する板紙を箱本体の内側に折り込む作業が必要であり、箱詰め作業に手間がかかる。また、箱本体に折り込まれた段ボールシートの切断面から水分が侵入して箱の強度が低下する恐れもある。このため、特許文献2に記載の保冷性収容箱は、大量の輸送物を個々に箱詰めするため、あるいは輸送対象物を長時間保冷するためには十分に満足できるものではない。
本発明の目的は、輸送対象物の箱詰め作業が容易で、輸送中の箱の強度の低下を抑えることのできる段ボール製保冷箱を提供することにある。
本発明は、一枚の耐水性段ボールシートに、矩形の底面部1と、底面部1の四辺のそれぞれに折り目線を介して設定された合計四つの側壁部2、3、4、5と、隣接する各側壁部の各側辺の間に折り目線を介して設定され、底面部1と接する隅部と該隅部と対向する隅部とを結ぶ折り目線が設けられて二つの三角形の領域が形成されている四辺形の折込部6、7、8、9とからなる容器部形成領域10、側壁部2の底面部1の側とは反対側の辺に折り目線を介して接続している蓋上面部11、蓋上面部11の側壁部2の側とは反対側の辺に折り目線を介して設けられた蓋前面裾部12、蓋上面部11の両側辺に折り目線を介して設けられた蓋側面裾部13、14、そして蓋前面裾部12の側辺のそれぞれと、この側辺に隣接する蓋側面裾部13、14の側辺との間に、一方の側辺とは折り目線を介して接続され、他方の側辺には切り込みを介して分離された差込部15、16が形成され、さらに蓋上面部11の表面を中心にして蓋側面裾部13、14の一部領域もしくは全領域の表面にまで延びる防水性緩衝シート17が貼着されてなる段ボール製保冷箱形成用シートにある。
本発明の段ボール製保冷箱形成用シートの好ましい態様は、下記の通りである。
(1)四辺形の折込部6、7、8、9の二つの三角形の領域のうち、側壁部2、4に接する側の三角形の領域に接着剤層が形成されている。
(2)側壁部4の底面部1の側とは反対側に折り目線を介して側壁補強部18が接続して設けられている。
(3)防水性緩衝シートが多孔質シートである。
(4)多孔質シートがセルロース繊維を含む不織布から形成されている。
本発明はまた、上記本発明の段ボール製保冷箱形成用シートの、側壁部3と折込部6、7との連結領域及び側壁部5と折込部8、9との連結領域が共に内側に折り曲げられ、折込部6、7、8、9の各々が側壁部2、4に接する側の三角形の領域にて、側壁部2、4に接着されてなる段ボール製保冷箱形成用材料にもある。
本発明はまた、上記本発明の段ボール製保冷箱形成用材料を、容器底面部1と側壁部2及び側壁部4との間の折り目線の各々にて内側に折り曲げることにより形成された容器部、そして蓋上面部11と蓋前面裾部12および蓋側面裾部13、14との間の折り目線の各々にて内側に折り曲げ、さらに差込部15、16を内側に折り曲げることにより形成された蓋部からなる段ボール製保冷箱にもある。
本発明の段ボール製保冷箱は、その組み立て作業を容易とするために容器部の側壁部が一枚の段ボールシートを分離することなく形成され、また側壁部から冷気が逃げ難くするために側壁部の外側面を覆う蓋前面裾部と蓋側面裾部とが設けられ、さらに側壁部上端の段ボールシートの切断面からシート内部への水分の侵入による箱の強度低下を抑えるために、蓋上面部の内側面と側壁部上端の段ボールシートの切断面との間に生ずる隙間を塞ぐ防水性緩衝シートが備えられた構成とされている。このため、本発明の段ボール製保冷箱を用いることにより、輸送対象物の箱詰め作業が容易になり、そして輸送対象物の保冷状態の維持が容易となり、さらに輸送中の箱の強度の低下を抑えることができる。
また、本発明の段ボール製保冷箱の内側面、すなわち底面部の内側面、側壁部の内側面、および蓋上面部の内側面は、段ボールシートの同じ側の面に設定されている。従って、保冷箱の外側面に水分が接触し難い環境で箱詰め作業を行なう場合には、保冷箱の材料である耐水性段ボールシートとして、片面(保冷箱の内側面となる面)にのみ耐水処理がされた安価な段ボールシートを用いることができる。
本発明の段ボール製保冷箱形成用シートを添付の図面を用いて説明する。図1は本発明の段ボール製保冷箱形成用シートの構成例を示す平面図である。
図1の段ボール製保冷箱形成用シートは、一枚の耐水性段ボールシートに、矩形の底面部1と、底面部1の四辺のそれぞれに折り目線を介して設定された合計四つの側壁部2、3、4、5と、隣接する各側壁部の各側辺の間に折り目線を介して設定され、底面部1と接する隅部と該隅部と対向する隅部とを結ぶ折り目線が設けられて二つの三角形の領域が形成されている四辺形の折込部6、7、8、9とからなる容器部形成領域10、側壁部2の底面部1の側とは反対側の辺に折り目線を介して接続している蓋上面部11、蓋上面部11の側壁部2の側とは反対側の辺に折り目線を介して設けられた蓋前面裾部12、蓋上面部11の両側辺に折り目線を介して設けられた蓋側面裾部13、14、そして蓋前面裾部12の側辺のそれぞれと、この側辺に隣接する蓋側面裾部13、14の側辺との間に、一方の側辺とは折り目線を介して接続され、他方の側辺には切り込みを介して分離された差込部15、16が形成され、さらに蓋上面部11の表面を中心にして蓋側面裾部13、14の一部領域にまで延びる防水性緩衝シート17が貼着された構成を有している。
段ボール製保冷箱形成用シートの四辺形の折込部6、7、8、9の二つの三角形の領域のうち、側壁部2、4に接する側の三角形の領域(図1に斜線で示す三角形の領域)には、接着剤層が形成されていることが好ましい。この接着剤層は、後に説明する段ボール製保冷箱形成用材料を構成するために用いられる。折込部6、7、8、9の形状は、正方形であることが好ましい。
段ボール製保冷箱形成用シートの側壁部4の底面部1の側とは反対側には、折り目線を介して側壁補強部18が接続して設けられていることが好ましい。側壁補強部18を設けることにより、保冷箱形成用シートを用いて形成された段ボール製保冷箱の強度を高くすることができる。
図1の段ボール製保冷箱形成用シートの防水性緩衝シート17は、蓋上面部11の表面を中心にして蓋側面裾部13、14の一部領域にまで延びるサイズに設定されている。後に説明するが、この防水性緩衝シート17の付設によって、保冷箱を構成した際に容器部の側壁部上端の段ボールシートの切断面からシート内部に水分が侵入し難くなり、輸送中の保冷箱の強度の低下を抑えることができる。防水性緩衝シート17は、蓋側面裾部13、14の全領域にまで延びるサイズに設定されていても良い。また、防水性緩衝シート17は、蓋上面部11と蓋側面裾部13との境界領域及び蓋上面部11と蓋側面裾部14との境界領域にのみ設けても良い。
図1の段ボール製保冷箱形成用シートの長手方向は、例えば、段ボールシートのフルートの長さ方向に垂直となるように設定することが好ましい。これにより、保冷箱本体部の側壁部において段ボールシートのフルートの長さ方向が底面部に対して垂直な方向に設定されるため、保冷箱は優れた強度を示す。
図2は、図1の保冷箱形成用シートを用いて形成した段ボール製保冷箱形成用材料の構成を示す平面図である。図2の段ボール製保冷箱形成用材料は、図1の保冷箱形成用シートの、側壁部3と折込部6、7との連結領域及び側壁部5と折込部8、9との連結領域が共に内側に折り曲げられ、折込部6、7、8、9の各々が側壁部2、4に接する側の三角形の領域(図1に斜線で示す三角形の領域)にて、側壁部2、4に接着された構成を有している。図2に示す折込部6、7、8、9のそれぞれは、図2に破線の斜線で示す三角形の領域の内側面にて側壁部2、4に接着されている。
さらに、折込部6、7、8、9が内側に折り曲げられた状態にて、少なくとも一つの折込部の外側面の一部領域もしくは全領域に接着剤層が形成されていることが好ましい。図2の保冷箱形成用材料においては、内側に折り曲げられている折込部7、8の外側面の全領域に接着剤層が形成されている。後に説明するが、この接着剤層によって、保冷箱形成用材料から簡単な操作によって段ボール製保冷箱を形成できるようになる。
次に、図2及び図3を参照しながら、保冷箱形成用材料を用いて段ボール製保冷箱を形成し、輸送対象物を収容する手順について説明する。先ず、図2の段ボール製保冷箱形成用材料を、容器底面部1と側壁部2及び側壁部4との間の折り目線の各々にて内側に折り曲げる。これにより、図3に示すように、折込部6、7、8、9は、各々の底面部1と接する隅部と、この隅部と対向する隅部とを結ぶ折り目線にて折れ曲がる。各々の折込部が折れ曲がると同時に、側壁部2、3、4、5がそれぞれ底面部1に対して上方に折れ曲がる。この際、折込部7、8の各々が備える二つの三角形の領域をその表面に形成された接着剤層を介して互いに貼り合わせることにより、側壁部3、4、5のそれぞれが底面部1に対して略垂直に折れ曲がった状態にて配置が固定されるため、段ボール製保冷箱を形成する操作が簡単なものとなる。そして底面部1と側面部2、3、4、5から形成される容器部に輸送対象物(例えば、サンマ)を入れ、さらに冷媒(例えば、氷)を入れる。
次いで、段ボール製保冷箱形成用材料を、蓋上面部11と蓋前面裾部12および蓋側面裾部13、14との間の折り目線の各々にて内側に折り曲げ、さらに差込部15、16を内側に折り曲げて、蓋上面部11の内側面を側壁部3、5の上端面に密着させ、次いで蓋側面裾部13、14をそれぞれ側壁部3、5の外側面に密着させる。さらに差込部15、16を側壁部4の外側面に密着させ、そして蓋前面裾部12を差込部15、16を挟むように折り曲げて側壁部4の外側面を覆う。最後に、蓋前面裾部12の底面部1の側に配置された端部近傍を、例えば、粘着テープなどで底面部の外側面に固定することにより、段ボール製保冷箱に輸送対象物が収容される。同様にして、蓋側面裾部13、14の底面部1の側に配置された端部近傍を、粘着テープなどで底面部の外側面に固定しても良い。また、上記の粘着テープでの固定に代えて、あるいは粘着テープでの固定に加えて、蓋上面部11と容器部とを、ひもやバンドなどで互いに固定することもできる。
本発明の段ボール製保冷箱は、その容器部の側壁部が一枚の段ボールシートから形成されているため、上記特許文献2の保冷性収容箱のように箱本体の各々の側面を構成する板紙を箱本体の内側に折り込む作業を必要としない。また、保冷箱の容器部に輸送対象物を入れたのち、蓋前面裾部と容器部の底面部とを、例えば、粘着テープで互いに固定するという簡単な作業によって、輸送対象物を保冷箱に収容することができる。このように、本発明の段ボール製保冷箱を用いることにより、輸送対象物の箱詰め作業が容易になる。
一方、上記のように側壁部を一枚の段ボールから形成すると、側壁部における保冷性が低下する。この保冷性の低下を補うために、本発明の段ボール製保冷箱は、その蓋上面部に蓋前面裾部及び蓋側面裾部が備えられた構成とされている。
図4は、図2の保冷箱形成用材料を用いて形成した段ボール製保冷箱の構成を示す一部切り欠き斜視図である。図4の段ボール製保冷箱は、図2の段ボール製保冷箱形成用材料を、容器底面部1と側壁部2及び側壁部4との間の折り目線の各々にて内側に折り曲げることにより形成された容器部、そして蓋上面部11と蓋前面裾部12および蓋側面裾部13、14との間の折り目線の各々にて内側に折り曲げ、さらに差込部15、16を内側に折り曲げることにより形成された蓋部から構成されている。
図4の段ボール製保冷箱においては、その容器部の側壁部3、5の上端の段ボールシートの切断面19が、蓋上面部11の内側面に貼着された防水性緩衝シート17により覆われる。また、上記のように折込部6、7、8、9の形状を正方形に設定すると、各々の折込部の段ボールシートの切断面は、側壁部上端の高さと同じ高さに配置される。このため、折込部6、9の段ボールシートの切断面(図3:20)もまた、防水性緩衝シート17により覆われる。
防水性緩衝シート17は、蓋上面部11の内側面と、側壁部3、5の上端の段ボールシート切断面との間に挟まれて圧縮され、蓋上面部11の内側面の段ボールシート表面の凹凸を緩和し、そして側壁部3、5及び折込部6、9の段ボールシート切断面を覆う。これにより側壁部3、5の上端の段ボールシート切断面からシート内部に水分が侵入し難くなるために輸送中の箱の強度の低下が抑制されるとともに、蓋上面部11と容器部との間の隙間の発生が抑制されるために保冷性が向上する。
なお、折込部7、8の段ボールシートの切断面は、側壁補強部18の内側面により覆われる。側壁補強部18の内側面には、上記と同様に防水性緩衝シートが貼着されていることが好ましい。また、側壁補強部18を設けずに、側壁部3、4、5及び折込部6、7、8、9の段ボールシートの切断面の全てを、防水性緩衝シート17によって覆うこともできる。また、蓋上面部11及び防水性緩衝シート17のサイズを調節して、防水性緩衝シート17により、さらに差込部15、16の上端の段ボールシートの切断面を覆うこともできる。
防水性緩衝シート17としては、容器部に蓋部を密着させた際に圧縮される柔軟なシートが用いられる。防水性緩衝シートとしては、柔軟性に優れる多孔質シートを用いることが好ましい。多孔質シートの例としては、発泡ポリエチレンシート(例、ミラーマット)や発泡ポリスチレンシートなどの発泡樹脂シート、複数枚の薄葉紙を積層したワッディングシート、および布などが挙げられる。多孔質シートとしては、セルロース繊維を含む不織布を用いることが特に好ましい。防水性緩衝シートとしてセルロース繊維を含む不織布を用いると、段ボール製保冷箱のリサイクルが容易となる。
本発明の保冷箱を形成する耐水性段ボールシートとしては、輸送対象物や冷媒の種類、これらを箱詰めする環境、あるいは輸送に必要な時間などに応じて、公知の耐水性段ボールシートから適宜選定すれば良い。本発明でいう「耐水性段ボールシート」には、日本工業規格(Z1537)の「はっ水段ボール」、「しゃ水段ボール」及び「耐水段ボール」の規格を満足する段ボールシートが含まれる。通常、耐水性の段ボールシートは、段ボールシートの片面あるいは両面にワックスを塗布する、あるいは段ボールシートをワックスに浸漬するなどの耐水処理をして得られる。
また、耐水性段ボールシートは、段ボールシートの表面に、発泡紙、そして耐水性のライナーを積層した構成の段ボールシートを用いることも好ましい。発泡紙を備える段ボールシートを用いることにより、段ボール製保冷箱の保冷性をさらに高めることができる。発泡紙やその製造方法は、例えば、特開2001−98494号公報に詳しく記載されている。
上記のように、本発明の段ボール製保冷箱は、その組み立て作業を容易とするために容器部の側壁部が一枚の段ボールシートを分離することなく形成され、また側壁部から冷気が逃げ難くするために側壁部の外側面を覆う蓋前面裾部と蓋側面裾部が設けられ、さらに側壁部上端の段ボールシートの切断面からシート内部への水分の侵入による箱の強度低下を抑えるために、蓋上面部の内側面と側壁部上端の段ボールシートの切断面との間に生ずる隙間を塞ぐ防水性緩衝シートが備えられた構成とされている。このため、本発明の段ボール製保冷箱を用いることにより、輸送対象物の箱詰め作業が容易になり、そして輸送対象物の保冷状態の維持が容易となり、さらに輸送中の箱の強度の低下を抑えることができる。
また、本発明の段ボール製保冷箱の内側面、すなわち底面部1の内側面、側壁部2、3、4、5の内側面、および蓋上面部11の内側面は、段ボールシートの同じ側の面に設定されている。従って、保冷箱の外側面に水分が接触し難い環境で箱詰め作業を行なう場合には、保冷箱の材料である耐水性段ボールシートとして、片面(保冷箱の内側面となる面)にのみ耐水処理がされた安価な段ボールシートを用いることができる。
なお、本発明の段ボール製保冷箱の保冷性をさらに高めるために、例えば、その蓋前面裾部12の蓋上面部11の側とは反対側の端部を延長して、容器底面部1の外側面を覆うように、さらに延長して側壁部2の外側面を覆うように、さらに延長して蓋上面部11の外側面を覆うように構成することもできる。
本発明の段ボール製保冷箱形成用シートの構成例を示す平面図である。 図1の保冷箱形成用シートを用いて形成した段ボール製保冷箱形成用材料の構成を示す平面図である。 図2の保冷箱形成用材料を用いて段ボール製保冷箱を形成する手順を説明する斜視図である。 図2の保冷箱形成用材料を用いて形成した段ボール製保冷箱の構成を示す一部切り欠き斜視図である。
符号の説明
1 底面部
2、3、4、5 側壁部
6、7、8、9 折込部
10 容器部形成領域
11 蓋上面部
12 蓋前面裾部
13、14 蓋側面裾部
15、16 差込部
17 防水性緩衝シート
18 側壁補強部
19 側壁部の段ボールシート切断面
20 折込部の段ボールシート切断面

Claims (7)

  1. 一枚の耐水性段ボールシートに、矩形の底面部(1)と、底面部(1)の四辺のそれぞれに折り目線を介して設定された合計四つの側壁部(2、3、4、5)と、隣接する各側壁部の各側辺の間に折り目線を介して設定され、底面部(1)と接する隅部と該隅部と対向する隅部とを結ぶ折り目線が設けられて二つの三角形の領域が形成されている四辺形の折込部(6、7、8、9)とからなる容器部形成領域(10)、側壁部(2)の底面部(1)の側とは反対側の辺に折り目線を介して接続している蓋上面部(11)、蓋上面部(11)の側壁部(2)の側とは反対側の辺に折り目線を介して設けられた蓋前面裾部(12)、蓋上面部(11)の両側辺に折り目線を介して設けられた蓋側面裾部(13、14)、そして蓋前面裾部(12)の側辺のそれぞれと、当該側辺に隣接する蓋側面裾部(13、14)の側辺との間に、一方の側辺とは折り目線を介して接続され、他方の側辺には切り込みを介して分離された差込部(15、16)が形成され、さらに蓋上面部(11)の表面を中心にして蓋側面裾部(13、14)の一部領域もしくは全領域の表面にまで延びる防水性緩衝シート(17)が貼着されてなる段ボール製保冷箱形成用シート。
  2. 四辺形の折込部(6、7、8、9)の二つの三角形の領域のうち、側壁部(2、4)に接する側の三角形の領域に接着剤層が形成されている請求項1に記載の段ボール製保冷箱形成用シート。
  3. 側壁部(4)の底面部(1)の側とは反対側に折り目線を介して側壁補強部(18)が接続して設けられている請求項1もしくは2に記載の段ボール製保冷箱形成用シート。
  4. 防水性緩衝シートが多孔質シートである請求項1乃至3のうちのいずれかの項に記載の段ボール製保冷箱形成用シート。
  5. 多孔質シートがセルロース繊維を含む不織布から形成されている請求項4に記載の段ボール製保冷箱形成用シート。
  6. 請求項1乃至5のうちのいずれかの項に記載の段ボール製保冷箱形成用シートの、側壁部(3)と折込部(6、7)との連結領域及び側壁部(5)と折込部(8、9)との連結領域が共に内側に折り曲げられ、折込部(6、7、8、9)の各々が側壁部(2、4)に接する側の三角形の領域にて、側壁部(2、4)に接着されてなる段ボール製保冷箱形成用材料。
  7. 請求項6に記載の段ボール製保冷箱形成用材料を、容器底面部(1)と側壁部(2)及び側壁部(4)との間の折り目線の各々にて内側に折り曲げることにより形成された容器部、そして蓋上面部(11)と蓋前面裾部(12)および蓋側面裾部(13、14)との間の折り目線の各々にて内側に折り曲げ、さらに差込部(15、16)を内側に折り曲げることにより形成された蓋部からなる段ボール製保冷箱。
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