JP2006096092A - Air passage switchover device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、エアダクト内の空気通路部の開閉を、ロータリドアを用いて行なうように構成する空気通路切替装置に関するものであり、特に、ロータリドアの外面部に配設されるフィルム部材の構成に関する。 The present invention relates to an air passage switching device configured to open and close an air passage portion in an air duct using a rotary door, and more particularly, to a configuration of a film member disposed on an outer surface portion of the rotary door. .
従来、この種の空気通路切替装置として、例えば、特許文献1に示すものが知られている。この特許文献1では、エアダクトにその内部から外部に向けて空気が流通されるように設けられた1以上の空気通路部の開閉を行なうためのものであって、周壁部が円弧面状に形成されエアダクト内に空気通路部と対向するように位置して回転可能に設けられたロータリドアと、このロータリドアの周壁部の外面部に設けられ空気通路部の開時において、その空気通路部にラップする通風口を有するフィルム部材とを備え、空気通路部の閉時において、フィルム部材が風圧により外周方向へ膨らむように張り出すで空気通路部の周縁部に圧接して気密するように構成されている。
Conventionally, as this type of air passage switching device, for example, the one shown in
そして、フィルム部材の形状を周壁部の湾曲形状に沿うように保持するための弾性部材がロータリドアの周壁部とフィルム部材との間に設けられている。これにより、空気通路部の閉時において、フィルム部材が風圧により空気通路部の周縁部に圧接して気密するようになるが、薄肉のフィルム材であるから、板状のものに比べて剛性が低く、空気通路部の周縁部に密着することができることで風洩れを確実に防止することができるとともに、フィルム部材が大きく弛んだり、波打ったりすることなくロータリドアの周壁部に保持することもできるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、上記特許文献1によれば、例えば、ウレタンフォームからなる弾性部材がロータリドアの周壁部のうち、周方向両端部の2か所および各開口部同士間の3か所に軸方向に延びる細長いリブ部分に位置するように軸方向に細長い形状に形成して接着でロータリドア側に設けられている。
However, according to
一方、フィルム部材は、弾性部材が接着されたロータリドアを被うように設けられていることで、フィルム部材と弾性部材とが重なっている部位は極めて少ない。しかも、フィルム部材は、例えば75μm程度の薄板で形成しているためフィルム部材の剛性が小さい。 On the other hand, since the film member is provided so as to cover the rotary door to which the elastic member is bonded, there are very few portions where the film member and the elastic member overlap. Moreover, since the film member is formed of a thin plate of about 75 μm, for example, the rigidity of the film member is small.
これにより、フィルム部材の表裏に掛かる風圧のバランスによりフィルム自体に摺動もしくは自励振動を起こして騒音を発生する問題がある。さらに、上記構成の弾性部材は数個に分かれて設けられていることで組立工程における組付け工数が大となる問題がある。 Accordingly, there is a problem in that noise is generated by sliding or self-excited vibration in the film itself due to the balance of wind pressure applied to the front and back of the film member. Furthermore, there is a problem that the number of assembling steps in the assembling process becomes large because the elastic member having the above-described structure is provided in several parts.
そこで、本発明の目的は、上記点を鑑みたものであり、フィルム材が薄肉であっても剛性が大となるフィルム部材を形成することで、フィルム部材からの騒音の低減および組付け工数の低減を可能とした空気通路切替装置を提供することにある。 Therefore, an object of the present invention is to take the above-mentioned points into consideration, and by forming a film member having a large rigidity even if the film material is thin, noise from the film member is reduced and assembly man-hours are reduced. An object of the present invention is to provide an air passage switching device that can be reduced.
上記、目的を達成するために、請求項1ないし請求項4に記載の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、エアダクト(1)にその内部から外部に向けて空気が流通されるように設けられた1以上の空気通路部(5、6、7)の開閉を行なうためのものであって、周壁部(12)が円弧面状に形成され、エアダクト(1)内に空気通路部(5、6、7)と対向するように位置して回転可能に設けられたロータリドア(9)と、このロータリドア(9)の周壁部(12)の外面部に設けられ、空気通路部(5、6、7)の開時において、その空気通路部(5、6、7)にラップする通風口(10a)を有するフィルム部材(10)とを備え、空気通路部(5、6、7)の閉時において、フィルム部材(10)がその内側からの風圧により外周方向へ膨らむように張り出すことによって、空気通路部(5、6、7)の周縁部(12)を気密する空気通路切替装置において、
フィルム部材(10)は、その内周全面にロータリドア(9)の周壁部(12)に接触してフィルム部材(10)の形状を周壁部(12)の湾曲形状に沿うように保持するための弾性部材(14)が一体的に形成されているとともに、その弾性部材(14)は、フィルム部材(10)が風圧バランスで作用する摺動もしくは自励振動の発生を抑制可能な材料で形成されていることを特徴としている。
In order to achieve the above object, the technical means described in
The film member (10) is in contact with the peripheral wall portion (12) of the rotary door (9) on the entire inner peripheral surface thereof, and holds the shape of the film member (10) so as to follow the curved shape of the peripheral wall portion (12). The elastic member (14) is integrally formed, and the elastic member (14) is formed of a material capable of suppressing the occurrence of sliding or self-excited vibration in which the film member (10) acts in a balance of wind pressure. It is characterized by being.
請求項1に記載の発明によれば、フィルム部材(10)の内周全面に弾性部材(14)が一体的に形成されていることにより、従来のような薄肉のフィルム材のみとなることはない。従って、フィルム材が薄肉であっても弾性部材(14)により内周側が補強されるのでフィルム部材(10)の剛性を高めることでフィルム材の固有振動数をずらすことができる。 According to the first aspect of the present invention, since the elastic member (14) is integrally formed on the entire inner peripheral surface of the film member (10), the conventional thin film material can be obtained. Absent. Therefore, even if the film material is thin, the elastic member (14) reinforces the inner peripheral side, so that the natural frequency of the film material can be shifted by increasing the rigidity of the film member (10).
しかも、ロータリドア(9)への弾性部材(14)の接着工数が不要となることで組み付け工数の低減が図れる。さらに、弾性部材(14)を摺動もしくは自励振動の発生を抑制可能な材料で形成されることにより、フィルム部材(10)からの騒音の発生が防止できる。 In addition, since the number of steps for bonding the elastic member (14) to the rotary door (9) becomes unnecessary, the number of steps for assembly can be reduced. Furthermore, by forming the elastic member (14) from a material that can suppress the occurrence of sliding or self-excited vibration, the generation of noise from the film member (10) can be prevented.
請求項2に記載の発明では、フィルム部材(10)は、単位面積あたりの重量が所定値以上を有する弾性材からなる弾性部材(14)が一体的に形成されていることを特徴としている。請求項2に記載の発明によれば、発明者の研究により単位重量が大きいほどフィルム自体の固有振動数がずれることで摺動もしくは自励振動の発生の抑制ができることを見い出した。従って、所定値以上の重量であれば、これによる騒音の低減が図れる。
The invention according to
請求項3に記載の発明では、フィルム部材(10)は、単位面積あたりの重量が少なくとも0.05g/cm2程度以上であることを特徴としている。請求項3に記載の発明によれば、具体的には0.05g/cm2程度以上の重量であれば、特に高周波域における騒音の低減が図れる。
The invention according to
請求項4に記載の発明では、弾性部材(14)は、周壁部(12)に当接する部位の断面が平面状もしくは突部状のいずれか一方の形状に形成されていることを特徴としている。請求項4に記載の発明によれば、周壁部(12)に当接する部位の断面が突部状のときは、周壁部(12)に当接する部位以外の面においては弾性部材(14)を薄肉とすることができる。一方、平面状のときは、フィルム部材(10)の製造が容易にできるとともに製造コストを安くすることができる。
In the invention according to
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態の具体的手段との対応関係を示すものである。 In addition, the code | symbol in the bracket | parenthesis of each said means shows a corresponding relationship with the specific means of embodiment mentioned later.
以下、本発明の一実施形態による空気通路切替装置を図1ないし図8に基づいて説明する。図1は本発明を車両用空調装置(例えば、カーエアコン)に適用した一例であって、エアダクト1に配設された空気通路切替装置8の全体構成を示す模式図、図2は5種類の吹出モードにおけるロータリドア9の作動形態を示す縦断断面図である。
Hereinafter, an air passage switching device according to an embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. FIG. 1 is an example in which the present invention is applied to a vehicle air conditioner (for example, a car air conditioner), and is a schematic diagram showing an overall configuration of an air
まず、カーエアコンの通風系の全体構成について説明する。図1に示すように、空気流路を形成するエアダクト1内には、図で右上部に位置して送風手段としての送風機2が配設されており、このエアダクト1に連結された図示しない吸気側ダクトを通してエアダクト1内部に空気を吸入して矢印A方向に送風するようになっている。
First, the overall configuration of the ventilation system of the car air conditioner will be described. As shown in FIG. 1, a
このとき、図示はしないが、吸気側ダクトには、内気取入口および外気取入口が設けられているとともに、それらいずれかを開口させる切替ダンパが設けられている。さらに、吸気側ダクト内には、エバポレータが配設されている。このエバポレータは、冷凍サイクルの運転により冷却手段として機能するようになっている。 At this time, although not shown, the intake side duct is provided with an inside air intake port and an outside air intake port, and a switching damper that opens one of them. Further, an evaporator is disposed in the intake side duct. This evaporator functions as a cooling means by operation of the refrigeration cycle.
また、図1に示すように、エアダクト1内には、図で右側下部に位置して、加熱手段としてのヒータコア3が配設されている。そして、ヒータコア3の上流側部位には、エアミックスドア4が設けられている。このエアミックスドア4は設定温度に応じて開度が調整され、送風機2により送風された空気のうち、ヒータコア3を通って矢印B方向に流れる通気量と、ヒータコア3を通らずに矢印C方向に流れる通気量との調節を行なうようになっている。
Further, as shown in FIG. 1, a
そして、エアダクト1の図1で左上部分には、複数個、この場合3個の空気通路部5、6、7が設けられている。図2にも示すように、これら空気通路部5、6、7は、円弧状に並ぶように設けられ、左から時計回り方向に順に、フット用空気通路部5、フェイス用空気通路部6、デフロスタ用空気通路部7とされている。図示はしないが、フット用空気通路部5は、車内のフット用吹出口に連通され、フェイス用空気通路部6はフェイス用吹出口に連通され、デフロスタ用空気通路部7はデフロスタ用吹出口に連通されている。
In the upper left portion of the
これにて、送風機2が駆動されると、内気あるいは外気が吸気側ダクトから吸込まれてエバポレータを通ってエアダクト1内に導かれ、さらにエアダクト1内を矢印A、B、Cのように流れて設定温度とされ、いずれかの空気通路部5、6、7を介して車内の各吹出口から吹出されるようになっているのである。なお、後述するが、本実施形態では、3個の空気通路部5、6、7により、5つの吹出モードによる空気の吹出しを選択することができるようになっている。
Thus, when the
そして、このエアダクト1内には、各空気通路部5、6、7を開閉して空気通路を切替えるための空気通路切替装置8が設けられている。以下、本実施形態に係る空気通路切替装置8について、図3ないし図6に基づいて説明する。図3は空気通路切替装置8のロータリドア9部分の構成を示す縦断側面図、図4はロータリドア9部分の正面図、図5はロータリドア9部分の分解斜視図である。図6は本発明の要部となるフィルム部材10の取付前の構成を示す(a)は平面図、(b)は側面図である。
In the
空気通路切替装置8は、図3ないし図5に示すように、ロータリドア9とフィルム部材10とを具備して構成されている。このうちロータリドア9は、例えばプラスチックからなり、2枚のほぼ半円形の端板部11、11と円弧面状をなす周壁部12とを一体に有するいわば縦割りの半円筒状をなしている。また、端板部11、11には、周壁部12の円弧の曲率中心に位置して、軸方向外側に突出する軸部11a、11aが設けられている。
As shown in FIGS. 3 to 5, the air
そして、周壁部12には、図5などに示すように、軸方向に長細い4個の開口部12aが周方向に並んでほぼ等間隔に形成されている。これにて、周壁部12は、周方向両端部の2か所および各開口部12a同士間の3か所に軸方向に延びる細長いリブを有し、残りのほとんどの部分が開口した形態とされている。
Further, as shown in FIG. 5 and the like, four
また、図3に示すように、ロータリドア9には、周壁部12の周方向両端の縁辺部から内径側に延びて、後述するフィルム部材10を取付けるための取付部13、13が設けられている。これら取付部13には、図3および図5に一部を示すように、いくつかの突起13aおよび嵌合孔13bが形成されている。
As shown in FIG. 3, the
一方、本発明の要部であるフィルム部材10は、図6(b)に示すように、フィルム10cの内周全面に弾性部材14を一体的に形成したものである。このフィルム10cは、柔軟性があって通気性がなくしかも摩擦抵抗が小さい物性特性を有し、例えば、図中に示す板厚t1が125〜250μm程度からなるPETフィルムから形成している。
On the other hand, as shown in FIG. 6B, the
そして、弾性部材14は、詳しくは後述するが薄肉のフィルム10cの剛性を高めるように単位面積あたりの重量が所定値以上となる、例えばウレタンフォームなどの弾性材をフィルム10cの内表面に吹き付けて一体的に形成している。因みに、図中に示す板厚t2が2〜3mmの板厚であれば単位面積あたりの重量が、例えば、0.05g/cm2以上を確保できる。
The
また、フィルム部材10は、図6(a)に示すように、ロータリドア9の周壁部12の軸方向寸法とほぼ同等の幅寸法Mを有する全体として矩形状に形成されている。そして、このフィルム部材10の長さ方向途中部位には、幅方向に並んで複数個の通風口10aが形成されている。この場合、各通風口10aはほぼ六角形状に形成されている。
Further, as shown in FIG. 6A, the
また、このフィルム部材10の長さ方向両端部分(図6(a)で左右の縁辺部)には、夫々複数個の取付用孔10bが形成されている。この取付用孔10bは、具体的には、取付部13の突起13aに嵌合する円形孔と、そのとき嵌合孔13bにラップする長孔とが交互に形成されている。
In addition, a plurality of mounting
そして、フィルム部材10は、ロータリドア9の周壁部12の外面部分に設けられるのであるが、このとき、図3および図5などに示すように、周壁部12の外面には、周方向両端部の2か所および各開口部12a同士間の3か所に軸方向に延びる細長いリブ部分に弾性部材14が当接するようにロータリドア9に組み付かれている。
And the
さらに、フィルム部材10の取付けのために、この場合、図3および図5などに示すフィルム押え板15、15が用いられる。このフィルム押え板15は、取付部13に対応した細長い薄板状をなし、その板面に、取付部13の嵌合孔13bに抜止め状態に嵌合する嵌合爪15a、および突起13aに嵌合する円形孔15bを交互に有して構成されている。
Further, in this case,
ところで、フィルム部材10をロータリドア9に取付けるにあたっては、まず、図5に示すように、ロータリドア9の周壁部12の外周部に上方から被せられるようにしてその両端部を内径側に折曲げ、夫々取付用孔10b(円形孔)を取付部13の突起13aに嵌合させる。
By the way, when attaching the
そして、この状態で、図3などに示すように、フィルム押え板15の嵌合爪15aを、取付用孔10b(長孔)を通して取付部13の嵌合孔13bに嵌込むようにしてフィルム押え板15を取付ける。これにて、フィルム部材10は、その両端部が取付部13とフィルム押え板15との間に挟まれた状態に固定されるのである。
In this state, as shown in FIG. 3 and the like, the
このとき、フィルム部材10の長さ寸法L(図6参照)は、ロータリドア9の外周面が形成する仮想的な周方向長さに、両端の取付けのための折曲げ部分を加算した長さよりも若干長く構成されている。
At this time, the length dimension L (see FIG. 6) of the
これにより、フィルム部材10は、弾性部材14によってロータリドア9の周壁部12の外周に沿うような湾曲形状に保持されるとともに、若干のたるみを存した状態に設けられるのである。また、フィルム部材10の通風口10aは、ロータリドア9の4個の開口部12aのうち図1ないし図3で周方向左端部から時計回り方向に2番目に位置する開口部12aにラップし、この通風口10a部分にてロータリドア9の内外周部が開通するようになっているのである。
Thus, the
ところで、以上のように構成されたロータリドア9は、両端板部11の軸部11aが、各空気通路部5、6、7が並ぶ円弧面の曲率中心に一致するようにしてエアダクト1の壁部に枢支されることにより、エアダクト1内に回転可能に取付けられている。このとき、図1および図2に示すように、ロータリドア9の周壁部12が各空気通路部5、6、7に対向し、ロータリドア9の外周面が形成する仮想的な円弧面が、各空気通路部5、6、7の周縁部との間に微小な隙間(例えば0.5mm程度)を存するように設定されている。
By the way, the
そして、この場合、図1に示すように、軸部11aの一方にはレバー16が固着され、このレバー16の端部にコントロールケーブル17の一端が接続されている。コントロールケーブル17の他端側は、車内に設けられた切替操作手段たる吹出モード切替レバー(図示せず)に接続されている。
In this case, as shown in FIG. 1, the
これにより、ロータリドア9は、吹出モード切替レバーの操作に基づいて回転方向(図2で矢印DおよびE方向)に変位されるようになっているのである。これにて、空気通路切替装置8が構成され、次の作用説明にて述べるように、吹出モード切替レバーの位置に応じて各空気通路部5、6、7の開閉が行われるのである。
Thereby, the
次に、以上の構成による空気通路切替装置8の作用について説明する。上述したように、送風機2の駆動に伴いエアダクト1内を図1で矢印A、B、Cのように流れる空気は、ロータリドア9の内周側に至り、ロータリドア9の周壁部12の2番目の開口部12aおよびそれにラップするフィルム部材10の通風口10aを通って各空気通路部5、6、7から車内の各吹出口に至るようになっている。そして、このとき、フィルム部材10は風圧によって外周側に膨らむように張り出し、閉塞すべき空気通路部5、6、7の周縁部に圧接して気密するようになっている。
Next, the operation of the air
本実施形態では、使用者が車内の吹出モード切替レバーを操作することにより、その操作力がコントロールケーブル17およびレバー16を介して直接的にロータリドア9に伝達され、ロータリドア9が矢印DあるいはE方向に変位する。このとき、具体的には、ロータリドア9が図2に示す各位置に変位して5つの吹出モードのうちのいずれかが選択されるのである。
In the present embodiment, when the user operates the blow mode switching lever in the vehicle, the operating force is transmitted directly to the
因みに、吹出モード切替レバーにより「FACEモード」が選択されているときには、図2(a)に示すように、フィルム部材10の通風口10aがフェイス用空気通路部6にラップし、エアダクト1内の空気は、矢印Fで示すように、フェイス用空気通路部6を通って車内のフェイス用吹出口から吹出される。このとき、フィルム部材10は、風圧により外周側に膨らむように張り出すことにより、他の空気通路部5、7の周縁部に圧接し、それら空気通路部5、7を風漏れなく確実に閉塞するようになっている。
Incidentally, when the “FACE mode” is selected by the blowing mode switching lever, the
図2(b)は「バイレベルモード」が選択された際の様子を示し、ここでは、フィルム部材10の通風口10aが、フット用空気通路部5の一部とフェイス用空気通路部6の一部との双方に跨がってラップし、エアダクト1内の空気は、矢印G1、G2で示すように、両空気通路部5、6を通ってフット用吹出口およびフェイス用吹出口の双方から吹出される。また、このときには、フィルム部材10は、デフロスタ用空気通路部7の周縁部に圧接しこれを閉塞するようになっている。
FIG. 2B shows a state when the “bi-level mode” is selected. Here, the ventilation opening 10 a of the
図2(c)は「FOOTモード」が選択された際の様子を示し、通風口10aがフット用空気通路部5にラップし、エアダクト1内の空気は、矢印Hで示すように、フット用空気通路部5を通ってフット用吹出口から吹出される。また、このときには、フィルム部材10は、他の空気通路部6、7を閉塞するようになっている。
FIG. 2 (c) shows a state when “FOOT mode” is selected, and the
そして、図2(d)は「FOOT/DEFモード」が選択された際の様子を示し、通風口10aがフット用空気通路部5の一部にラップするとともに、ロータリドア9の端部がデフロスタ用空気通路部7の中間部に位置されてこれを開放するようになっている。これにて、エアダクト1内の空気は、矢印I1、I2で示すように、両空気通路部5、7を通ってフット用吹出口およびデフロスタ用吹出口の双方から吹出される。また、このときには、フィルム部材10は、フェイス用空気通路部6の周縁部に圧接しこれを閉塞するようになっている。
FIG. 2D shows the state when the “FOOT / DEF mode” is selected. The
図2(e)は「DEFモード」が選択された際の様子を示している。この状態では、ロータリドア9が、デフロスタ用空気通路部7部分から矢印E方向に退避した状態となり、エアダクト1内の空気は、矢印Jで示すように、デフロスタ用空気通路部7を通ってデフロスタ用吹出口の双方から吹出される。また、このときには、フィルム部材10は、フット用空気通路部5およびフェイス用空気通路部6の周縁部に圧接しそれらを閉塞するようになっているのである。
FIG. 2E shows a state when the “DEF mode” is selected. In this state, the
ところで、以上のような構成による空気通路切替装置8は、フィルム部材10の表裏に掛かる風圧のバランスによりフィルム10c自体に摺動もしくは自励振動を起こして騒音を発生する問題がある。そこで、本発明では、これを防止するために、上述したように、フィルム部材10の剛性を高めるように単位面積あたりの重量が所定値以上となる弾性部材14をフィルム10cに一体的に形成している。これは発明者の研究により見い出したもので、以下、その根拠について図7および図8に基づいて説明する。
By the way, the air
まず、図7は3種類のフィルム部材10をパラメータとして周波数と減衰dbとの関係を示す特性図であって、3種類のフィルム部材10の減衰特性を比較したものである。言い換えれば、単位面積あたりの重量が異なる3種類のフィルム部材10を構成して、それぞれの減衰特性を比較した特性図である。
First, FIG. 7 is a characteristic diagram showing the relationship between frequency and attenuation db using three types of
具体的には、破線で示す特性がPETフィルム+弾性部材が0.025g/cm2の単位重量のもので、実線で示す特性がPETフィルム+弾性部材が0.06g/cm2の単位重量のものであって、それぞれを太い実線で示す特性のPETフィルムのみのものと減衰値を比較している。 Specifically, the characteristic shown by the broken line is that of PET film + elastic member having a unit weight of 0.025 g / cm 2 , and the characteristic shown by a solid line is that of PET film + elastic member having a unit weight of 0.06 g / cm 2 Attenuation values are compared with those of only PET films having characteristics indicated by thick solid lines.
因みに、高周波域である約2000Hzにおける結果が破線で示す特性が3.5dbで、実線で示す特性が15dbであることから単位重量が大きいほどフィルム10c自体の固有振動数がずれることで摺動もしくは自励振動の発生の抑制ができることを見い出した。
Incidentally, since the characteristic shown by the broken line in the high frequency range of about 2000 Hz is 3.5 db and the characteristic shown by the solid line is 15 db, the larger the unit weight, the more the sliding frequency or the natural frequency of the
また、図8は単位重量と音圧差との関係を示す特性図であって、単位重量が0.05g/cm2以上であれば、高周波域で10db程度の低減効果があることも併せて見い出した。これにより、本実施形態ではフィルム部材10を単位重量が0.05g/cm2以上有するようにフィルム10cに弾性部材14を一体的に形成したものである。
FIG. 8 is a characteristic diagram showing the relationship between the unit weight and the sound pressure difference. It is also found that if the unit weight is 0.05 g / cm 2 or more, there is a reduction effect of about 10 db in the high frequency range. It was. Thereby, in this embodiment, the
なお、ロータリドア9の外面部に設けられたフィルム部材10が風圧により該空気通路部5、6、7の周縁部12に圧接して気密することにより、フィルム部材10を風圧で圧接させる構成であるため、摩擦力が小さくて摺動抵抗を小さくすることができ、操作力が小さく済み、さらには摺動音の発生を抑えることができる。
The
また、ロータリドア9の周壁部12とフィルム10cとの間に、弾性部材14を設けるようにしたので、フィルム部材10の形状を周壁部12に沿う湾曲形状に保持することができ、フィルム部材10が大きく弛んだり、波打ったりすることなく保持することができる。
In addition, since the
以上の一実施形態による空気通路切替装置によれば、フィルム部材10は、その内周全面にロータリドア9の周壁部12に接触してフィルム部材10の形状を周壁部12の湾曲形状に沿うように保持するための弾性部材14が一体的に形成されているとともに、その弾性部材14は、フィルム部材10が風圧バランスで作用する摺動もしくは自励振動の発生を抑制可能な材料で形成されていることにより、従来のような薄肉のフィルム10cのみとなることはない。従って、フィルム10cが薄肉であっても弾性部材14により内周側が補強されるのでフィルム部材10の剛性を高めることができる。
According to the air passage switching device according to the above-described embodiment, the
しかも、ロータリドア9への弾性部材14の接着工数が不要となることで組み付け工数の低減が図れる。さらに、弾性部材14を摺動もしくは自励振動の発生を抑制可能な材料で形成されることにより、フィルム部材10からの騒音の発生が防止できる。
In addition, since the number of steps for bonding the
また、フィルム10cに単位面積あたりの重量が所定値以上を有する弾性材からなる弾性部材14を一体的に形成させることにより、発明者の研究により単位重量が大きいほどフィルム10c自体の固有振動数がずれることで摺動もしくは自励振動の発生の抑制ができることを見い出した。なお、具体的に、その重量が0.05g/cm2程度以上あれば自励振動による騒音が、例えば、高周波域で10db程度低減が図れる。
Further, by integrally forming the
(他の実施形態)
以上の一実施形態では、フィルム10cの内周全面に一体的に形成される弾性部材14は平面状に形成したが、これに限らず、ロータリドア9の周壁部12のうち、弾性部材12が当接する部位、つまり、周壁部12のうち、周方向両端部の2か所および各開口部12a同士間の3か所に軸方向に延びる細長いリブを有する部位には、図9(a)および図9(b)に示すように、突部状に形成して当接するように形成しても良い。周壁部12に当接しない部位は弾性部材14の板厚を一実施形態よりも薄肉にしても良い。
(Other embodiments)
In the above embodiment, the
なお、図9(a)は略半円形状による突部状に形成したものであり、図9(b)は略円形状による突部状に形成したものである。これによれば、周壁部12に当接する部位の断面が突部状のときは、周壁部12に当接する部位以外の面においては弾性部材14を薄肉とすることができる。一方、平面状のときは、フィルム部材10の製造が容易にできるとともに製造コストを安くすることができる。
FIG. 9A shows a substantially semicircular protrusion, and FIG. 9B shows a substantially circular protrusion. According to this, when the cross section of the portion that contacts the
また、以上の実施形態ではフィルム10cをPETフィルムで形成したが、これに限らず、他の材質のプラスチックフィルムや紙など、柔軟性があって通気性のないものであれば、様々なものを使用することができる。また、フィルム10cを複数枚の部材から構成することもできる。
In the above embodiment, the
さらに、ロータリドア9としても、半円筒状のものに限らず、全円筒状のもの等様々な形状が考えられ、また、周壁部12の開口部12aとしても、軸方向に長い開口部を複数個設ける構成に限らず、周壁部12全体に渡って多数個の透孔を形成するようにしたり、周壁部12を網状の部材から構成することもできる。
Furthermore, the
また、ロータリドア9の駆動構造としても、吹出モード切替レバーによりコントロールケーブル17を直接駆動するものに限らず、例えば電気的スイッチとそのスイッチ操作に基づいて駆動するモータ等の別の駆動源とによってロータリドアを回転変位させるように構成しても良い。
Further, the drive structure of the
1…エアダクト
5、6、7…空気通路部
9…ロータリドア
10…フィルム部材
10a…通風口
12…周壁部
14…弾性部材
DESCRIPTION OF
Claims (4)
周壁部(12)が円弧面状に形成され、前記エアダクト(1)内に前記空気通路部(5、6、7)と対向するように位置して回転可能に設けられたロータリドア(9)と、
前記ロータリドア(9)の周壁部(12)の外面部に設けられ、前記空気通路部(5、6、7)の開時において、その空気通路部(5、6、7)にラップする通風口(10a)を有するフィルム部材(10)とを備え、
前記空気通路部(5、6、7)の閉時において、前記フィルム部材(10)がその内側からの風圧により外周方向へ膨らむように張り出すことによって、前記空気通路部(5、6、7)の前記周縁部(12)を気密する空気通路切替装置において、
前記フィルム部材(10)は、その内周全面に前記ロータリドア(9)の周壁部(12)に接触して前記フィルム部材(10)の形状を前記周壁部(12)の湾曲形状に沿うように保持するための弾性部材(14)が一体的に形成されているとともに、その弾性部材(14)は、前記フィルム部材(10)が風圧バランスで作用する摺動もしくは自励振動の発生を抑制可能な材料で形成されていることを特徴とする空気通路切替装置。 For opening and closing one or more air passage portions (5, 6, 7) provided in the air duct (1) so that air flows from the inside toward the outside,
A rotary door (9) having a peripheral wall portion (12) formed in an arcuate surface and rotatably positioned in the air duct (1) so as to face the air passage portion (5, 6, 7). When,
Ventilation that is provided on the outer surface of the peripheral wall (12) of the rotary door (9) and wraps around the air passage (5, 6, 7) when the air passage (5, 6, 7) is opened. A film member (10) having a mouth (10a),
When the air passage portion (5, 6, 7) is closed, the film member (10) projects so as to swell in the outer peripheral direction due to the wind pressure from the inside thereof, thereby the air passage portion (5, 6, 7 In the air passage switching device for hermetically sealing the peripheral edge (12) of
The film member (10) is in contact with the peripheral wall portion (12) of the rotary door (9) over the entire inner periphery thereof so that the shape of the film member (10) follows the curved shape of the peripheral wall portion (12). The elastic member (14) is integrally formed, and the elastic member (14) suppresses the occurrence of sliding or self-excited vibration in which the film member (10) acts in a wind pressure balance. An air passage switching device, characterized by being formed of a possible material.
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