JP2006094641A - 渦電流減速装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 強い制動力を有する渦電流減速装置を提供する。
【解決手段】 回転軸2及び固定側の一方に設けられ渦電流が生起される制動部材4と、回転軸2及び固定側の他方に設けられ上記制動部材4に磁極が近接して対向配置された電磁石6とを有し、その電磁石6が、上記磁極を構成する鉄心11と、その鉄心11の外周部に配設されたコイル12とを有する渦電流減速装置1において、上記鉄心11に両磁極が接続され上記鉄心11を上記コイル12による磁化方向と反対向きに磁化する磁石部材21を設け、上記鉄心11に、上記回転軸2の外周側に同芯的に配置された円筒部を形成し、上記コイル12を、上記円筒状の鉄心11の外周面に電線を周方向に巻回することにより形成したものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電磁石を用いた渦電流減速装置に関するものである。
従来、大型車両の摩擦ブレーキを補助するために用いられている渦電流減速装置として、単一のコイルを用いたものがある。
そのような渦電流減速装置を図11に基づき説明する。渦電流減速装置51は、図示しない車両の変速機の出力軸(以下回転軸)に、支持部材52を介して取り付けられた制動ドラム54と、固定側に、支持部材55を介して取り付けられた電磁石56とを有する。電磁石56は、円筒状に形成され回転軸の外周側に同芯的に配置された鉄心58と、その鉄心58の外周面に電線を巻回することにより形成されたコイル59とを有する。鉄心58の両端部により電磁石56の両磁極(N極およびS極)が構成され、それら両磁極は制動ドラム54に近接して対向配置される。
さらに、鉄心58には永久磁石60、60が埋め込まれる。それら永久磁石60、60は、鉄心58をコイル59による磁化方向と同じ向きに磁化するように配置される。
車両を減速制動する場合には、コイル59に電流を流すことで鉄心58から磁束を発生させ、鉄心58と制動ドラム54との間に磁路Cfを形成する。その磁力により、制動ドラム54に渦電流を生起させ、回転軸に制動力を付与するようにしている。
永久磁石60、60は、電磁石56の磁力を補助することを意図するものであり、それにより制動力の向上を図っている(特許文献1参照)。
特開2004−173474号公報
ところで、永久磁石60は鉄心58に較べて磁気抵抗が大きい。鉄心58内(磁路Cf内)の磁束が永久磁石60の磁束よりも小さな場合には、永久磁石60は電磁石56を補助するが、鉄心58内の磁束が永久磁石60の磁束を越える場合には、永久磁石60が鉄心58内の磁束を妨げる可能性がある。このことは、渦電流減速装置の制動力を高めるために、コイル59に大きな電流を流す場合に問題となる。
また、電磁石56のみで制動力を高めるためには、大きな鉄心58を使用する必要があり、渦電流減速装置が大型化、重量化してしまう。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、小型化、軽量化を図りつつ、強い制動力を得られる渦電流減速装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、回転軸及び固定側の一方に設けられ渦電流が生起される制動部材と、回転軸及び固定側の他方に設けられ上記制動部材に磁極が近接して対向配置された電磁石とを有し、その電磁石が、上記磁極を構成する鉄心と、その鉄心の外周部に配設されたコイルとを有する渦電流減速装置において、上記鉄心に両磁極が接続され上記鉄心を上記コイルによる磁化方向と反対向きに磁化する磁石部材を設けたものである。
好ましくは、上記鉄心に、上記回転軸の外周側に同芯的に配置された円筒部が形成され、上記コイルが、上記円筒状の鉄心の外周面に電線を周方向に巻回することにより形成されたものである。
上記制動部材が、上記回転軸と同芯的に設けられると共に上記鉄心の外周側または内周側に配置された円筒状の制動ドラムからなり、上記鉄心の磁極をなす両端部が、上記回転軸の半径方向の外側または内側に突出されて、上記制動ドラムの内周面または外周面に対向して配置され、上記磁石部材が、上記鉄心の内周側または外周側に配置されたものでもよい。
上記制動部材が、上記回転軸と同芯的に設けられた制動ディスクからなり、上記鉄心の両磁極をなす両端部が、上記回転軸の軸方向に向けられて、上記制動ディスクの側面に対向して配置され、上記磁石部材が、上記鉄心の内周側または外周側に配置されたものでもよい。
好ましくは、上記磁石部材が、上記鉄心の内周側または外周側に同芯的に設けられた円筒状の磁極部材と、その磁極部材と上記鉄心との間に挿入固定された永久磁石とからなるものである。
好ましくは、上記永久磁石が、上記鉄心の周方向に複数設けられるか、または上記鉄心の全周に沿うリング状に形成されたものである。
本発明によれば、磁石部材により電磁石の磁力を高めることができ、それにより、渦電流減速装置の小型化、軽量化を図りつつ、その渦電流減速装置の制動力を高めることができる。電気の消費量を少なくすることができるという優れた効果を発揮するものである。
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
本実施形態の渦電流減速装置は、例えば車両の補助ブレーキとして使用するものであり、車両の変速機の出力軸(以下、回転軸)に制動力を付与するように構成される。
[第一の実施形態]
第一の実施形態を図1から図3に基づき説明する。
本実施形態の渦電流減速装置1は、回転軸2に設けられ渦電流が生起される制動部材4と、固定側に設けられ制動部材4に磁極が近接して対向配置された電磁石6とを有する。
制動部材4は、回転軸2と同芯的に設けられた円筒状の制動ドラム8からなる。その制動ドラム8は、支持部材14を介して回転軸2に取り付けられる。制動ドラム8は、後述する鉄心11の外周側に配置される。制動ドラム8は、導電体である磁性材料(本実施形態では、例えば低炭素鋼)から形成される。支持部材14は、アルミニウムなどの非磁性材料から形成され、制動ドラム8の磁気が回転軸2に漏れない構造となっている。
電磁石6は制動ドラム8の内周側に配置される。電磁石6は、磁極を構成する鉄心11と、その鉄心11の外周部に配設されたコイル12とを有する。
鉄心11は、全体として略円筒状に形成され回転軸2の外周側に同芯的に配置される。すなわち、鉄心11には、回転軸2の外周側に同芯的に配置された円筒部13が形成される。鉄心11は、車両の固定側(具体的には、図示しないトランスミッションリアカバー)に取り付けられた支持部材16により支持される。支持部材16は、アルミニウムなどの非磁性材料から形成され、電磁石6や後述する磁石部材21の磁気が固定側に漏れない構造となっている。
図2に示すように、軸方向における鉄心11の両端部は、半径方向外側に突出する突出部15からなる。突出部15は鉄心11の全周に亘り形成され全体としてリング状に形成される。その突出部15の突出端面が、制動ドラム8の内周面に間隔を隔てて対向される。それら突出部15、15により鉄心11の磁極が各々構成される。鉄心11は、突出部15を含め全て、磁性材料、より好ましくは軟磁性材料(例えば、本実施形態では、けい素鋼)などから形成される。
コイル12は、鉄心11の円筒部13の外周面に電線(図示せず)を巻回することにより形成される。より具体的には、電線は鉄心11の軸方向中央部(すなわち、円筒部13)に設けられた図示しない巻枠に巻回され、突出部15、15の間をみたすように鉄心11の周方向に巻回される。また、電線は図示しない電流供給装置に接続され、その電流供給装置から渦電流減速装置1の作動に合わせて電線に適宜電流が流される。
特に、本実施形態の渦電流減速装置1には、鉄心11に両磁極が接続され鉄心11をコイル12による磁化方向と反対向きに磁化する磁石部材21が設けられる。より詳細には、磁石部材21は、コイル12が巻回された部分の鉄心11を磁化する。
磁石部材21は鉄心11の内周側に配置される。磁石部材21は磁極部材22と永久磁石24とを有する。
磁極部材22は、円筒状に形成され回転軸2と同芯的に配置される。磁極部材22は鉄心11の内周側に間隔を隔てて配置され、固定側の支持部材16により支持される。磁極部材22は、鉄心11と略同じ軸方向長さと、鉄心11よりも小さな径とを有する。磁極部材22は磁性材料から形成され、例えば、低炭素鋼から形成される。
永久磁石24は、鉄心11と磁極部材22との間に挿入固定される。永久磁石24は回転軸2の半径方向に沿って磁化され、一方の磁極が鉄心11の内周面に接続され、他方の磁極が磁極部材22の外周面に接続される。永久磁石24は、図3に示されるように、周方向に所定の長さを有する円弧状に形成される。永久磁石24は、例えば希土類磁石などであり、本実施形態では、コバルト−希土類磁石である。
一対の永久磁石24が、磁極部材22の軸方向の両端部に互いに間隔を隔てて各々設けられる。それら一対の永久磁石24、24は、コイル12よりも軸方向外側の鉄心11に各々接続される。一対の永久磁石24、24は、互いに異なる極性の磁極を鉄心11に接続して配置される。それら鉄心11に接続された磁極により磁石部材21の両磁極が各々構成され、その両磁極により、磁極部材22と鉄心11とに閉じた磁気回路Crが形成される。
以上の一対の永久磁石24、24が、図3に示すように、鉄心11の周方向に複数設けられ、それら複数の永久磁石24は、互いに周方向に間隔を隔てて配置される。なお、磁石部材21は電磁石6に対し半径方向に並ぶように配置される。
次に、本実施形態の渦電流減速装置の作用を説明する。
コイル12の非通電時、永久磁石24による磁束は、鉄心11と磁極部材22との内で閉じた磁路Crを形成する(図2(a)参照)。したがって、制動ドラム8には渦電流が生起されず、回転軸2に制動力が働くことはない。
コイル12の通電時、コイル12により鉄心11を通る磁界が形成され、その磁界により鉄心11の両端部から磁束が発生する。その磁束が、図2(b)に示すように、鉄心11と制動ドラム8とを通る磁路Cfを形成し、それにより制動ドラム8に渦電流が生起される。その渦電流に基づき回転軸2に制動力が付与される。本実施形態では、永久磁石24により鉄心11にコイル12の磁界とは反対向きの磁界(以下、逆磁界)を常時発生させているので、従来よりも大きな制動力を回転軸2に付与することができる。その理由を以下に説明する。
制動力の大きさは、鉄心11と制動ドラム8との間(図2(b)においてP点)の磁束iにより決まる。その磁束iは、コイル12に流す電流を大きくすると増加していき、鉄心11が磁気飽和することで上限に達する。つまり、最大制動力は、鉄心11が飽和した時の電流値が大きいほど、大きくなる。
鉄心11の磁気飽和は、コイル12が巻回された部分(図2(b)においてC点)において生じる。C点の磁束Iとコイル12に流れる電流Jとの関係を図4(a)に基づき説明する。なお、縦軸を磁束Iとし、横軸を電流Jとする。
コイル12の非通電時(J=0)、本実施形態では逆磁界があるために磁束Iは負の磁束Irとなり、磁石部材21のない従来例(点線で示す、I=0)よりも低くなる。その磁束Iは電流Jを大きくすると増加し鉄心11が飽和するとそれ以上増加しなくなる。磁束Iは従来例と同じ飽和値Isに収束する。本実施形態では鉄心11の飽和時の電流Jは、従来例と同じ電流Jaと、負の磁束Irを打ち消す電流Jr(逆磁界に相当する電流)とを加えた値Jbとなる。つまり、本実施形態では従来例に較べて逆磁界分だけ飽和時の電流値を大きくすることができる。
図4(b)は、P点の磁束iと、コイル12に流れる電流との関係を示したものであり、コンピュータを用いた数値解析結果に基づくものである。なお、縦軸を磁束iとし、横軸を電流Jとする。
逆磁界による磁束Iは、上述したように鉄心11と磁極部材22とに封じ込められているために、磁束iには影響を及ぼさない。したがって、本実施形態におけるコイル12の非通電時(J=0)の磁束iは、従来例(点線で示す)と同じく0である。一方、本実施形態における磁束iの上限ibは、上述したように鉄心11の飽和時の電流値が従来例よりも較べて大きいため、その電流値の差分Jrに相当する値irだけ従来例の値iaよりも大きくなる(ib=ia+ir)。
以上により、本実施形態では従来に較べ電磁石6の性能が格段に向上する。上述の数値解析結果によれば約1.5倍の向上が認められた。
このように、鉄心11をコイル12による磁化方向と反対向きに磁化する磁石部材21を設けることで、鉄心11が飽和する電流値を高めることができ、鉄心11の磁極から発生する磁束密度を高めることができる。つまり、鉄心11の磁極面からより多くの磁束が発生するので、電磁石6の磁力を高めることができる。
したがって、渦電流減速装置1を大型化、重量化させることなく制動力を高めることができる。また、鉄心11のサイズが小さくとも十分な制動力が得られるので、渦電流減速装置1の小型化、軽量化を図ることができる。所定の制動力を得るために必要な電流値が従来に較べ小さいので(図4(b)参照)、電気の消費量を少なくすることができる。
本実施形態の渦電流減速装置は、永久磁石により鉄心を反対方向に磁化したことに特徴を有する。すなわち、永久磁石を鉄心の磁化方向に配置し電磁石の磁力をアシストするのではなく、敢えてアシストする方向と反対方向に永久磁石を配置している。これにより鉄心を磁気が通りやすくなり(すなわち、磁気抵抗が低くなり)、従来よりも鉄心の磁気飽和が遅くなる。つまり、電磁石の磁力は従来よりも強くなる。
その他に、磁石部材21の両磁極を電磁石6の鉄心11に各々接続することで、磁石部材21の磁気を、磁石部材21および電磁石6に閉じ込めることができ、制動時以外に回転軸2に制動力が働くことを確実に防止することができる。
特に、電磁石6を、円筒部13を有する一つの鉄心11と、その円筒部13に電線を巻回することにより形成されたコイル12とから構成することで、複数の電磁石を環状に配置する場合に較べて、部品点数が減少すると共に鉄心11の形状が単純になり、電磁石6をより低コストで製造することができる。さらに、電磁石6のコイル12と車両の制御装置などとの間の配線が単純になり、渦電流減速装置の組立コストを低減させることができる。
次に第二から第四の実施形態を説明する。これらの実施形態は、主に突出部の形状が第一の実施形態と異なるもので、それ以外は第一の実施形態と同様となっている。したがって、第一の実施形態と同一の要素については、図中同一符号を付すに止め、詳細な説明は省略する。
[第二の実施形態]
第二の実施形態を図5に基づき説明する。
この実施形態では、突出部15、15の突出端面に、複数の溝31が周方向に間隔を隔てて設けられる。すなわち、突出部15、15は歯車状に形成される。左右の突出部15、15の各々に設けられる溝31、31は、周方向の同じ角度位置に同一長さで配置され、かつ周方向に等間隔に配置される。以上の溝31、31により周方向に並ぶ複数の磁極面15aが形成され、それら磁極面15aが制動ドラム8の内周面と対向する。
第二の実施形態でも、第一の実施形態と同様の効果が得られる。さらに、磁極面15aの総面積が小さくなるため磁束密度が高まり、磁束をより収束させて発生させることができる。
[第三の実施形態]
第三の実施形態を図6に基づき説明する。
この実施形態では、各突出部15の突出端部に、突出部15、15の間を軸方向内側に延びる延出部32、32が各々設けられる。それらの延出部32、32は、突出部15、15の全周に亘り設けられる。以上の延出部32、32により鉄心11の磁極面32a、32aが構成され、それら磁極面32a、32aが制動ドラム8の内周面と対向する。
第三の実施形態では、磁極面32a、32aの総面積が広くなり、制動ドラム8において渦電流が発生する面積が広くなる。それにより、渦電流に起因する熱が分散され、制動ドラム8が局所的に高温となるのを防止することができる。
[第四の実施形態]
第四の実施形態を図7に基づき説明する。
この実施形態では、各突出部15に、突出部15、15の間を軸方向内側に延びる延出部35、35が各々設けられる。延出部35、35は周方向に間隔を隔てて複数形成され、全体として櫛歯状に形成される。その櫛歯を噛み合わせるように、一方と他方との延出部35、35が周方向に交互に配置される。一方の延出部35の先端は、隣り合う他方の延出部35の先端を越えて延出する。以上の延出部35、35により鉄心11の磁極面35a、35aが構成され、それら磁極面35aが制動ドラム8の内周面と対向する。
この第四の実施形態でも、磁極面35a、35aの総面積が広くなり、第三の実施形態と同様の効果が得られる。
[第五の実施形態]
第五の実施形態を図8に基づき説明する。第五の実施形態は、制動部材として制動ディスクを用いるものであり、そのために主に鉄心の形状が第一の実施形態と異なる。それら以外は第一の実施形態と同様となっている。したがって、第一の実施形態と同一の要素については、図中同一符号を付すに止め、詳細な説明は省略する。
制動ディスク41は、支持部材14を介して回転軸に設けられる。制動ディスク41は、リング状に形成され回転軸と同芯的に配置される。
鉄心42は、制動ディスク41と回転軸の軸方向に間隔を隔てて設けられる。
鉄心42には鉄心42の全周に亘り形成された断面L字形の突出部44が設けられ、結果的に鉄心42は全体として断面コ字状の円筒状に形成される。鉄心42の両端部45、45は回転軸の軸方向に向けられると共に、制動ディスク41の側面に対向するように配置される。それら両端部45、45により鉄心42の両磁極が各々構成される。なお、磁石部材21は鉄心42の内周側に配置される。
この第五の実施形態でも、第一の実施形態と同様の効果が得られる。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されず、様々な変形例や応用例が考えられるものである。
例えば、制動部材を固定側に設け、電磁石と磁石部材とを回転軸側に設けてもよい。
その場合に、図9に示すように、磁極部材22を中実の円盤状に形成し、その磁極部材22を回転軸2に直接取り付けるようにしてもよい。これにより、磁極部材などを支持する支持部材が不要となり、渦電流減速装置の製造コストをより低減させることができる。
また、鉄心を制動ドラムの外周側に設けてもよい。その場合、鉄心の磁極を制動ドラムの外周面に対向させ、磁石部材を鉄心の外周側に配置することが好ましい。
また、鉄心の周方向に複数の永久磁石を設けるかわりに、図10に示すように、鉄心の全周に沿うリング状に形成された一つの永久磁石71を設けるようにしてもよく、そのリング状の永久磁石71は、例えば、可撓性を有する平板状の永久磁石から構成し、その永久磁石を鉄心の内周面に貼り合わせて取り付けるができる。
また、永久磁石は、フェライト磁石やボンド磁石など希土類磁石以外に様々なものが考えられる。
また、磁極部材を省略し、磁石部材を永久磁石のみで構成してもよい。さらに、磁石部材は、永久磁石に代えて電磁石を用いることも考えられる。
また、コイルは、電線を巻回した後にさらにモールドすることで、形成してもよい。
本発明に係る一実施形態による渦電流減速装置の正面図を示す。 (a)は、図1の一部拡大図を示し、非通電時の磁気の流れを示す。(b)は、図1の一部拡大図を示し、通電時の磁気の流れを示す。 図1の側面図を示し、支持部材などを省略したものを示す。 (a)は、本実施形態および従来の渦電流減速装置におけるコイルに流れる電流と、図2(b)中C点の磁束との関係図を示す。(b)は、本実施形態および従来の渦電流減速装置におけるコイルに流れる電流と、図2(b)中P点の磁束との関係図を示す。 第二の実施形態の渦電流減速装置の正面図を示す。 第三の実施形態の渦電流減速装置の正面図を示す。 第四の実施形態の渦電流減速装置の正面図を示す。 第五の実施形態の渦電流減速装置の正面図を示す。 他の実施形態の渦電流減速装置の側面図を示す。 他の実施形態の渦電流減速装置の側面図を示す。 従来の渦電流減速装置の正面図を示す。
符号の説明
1 渦電流減速装置
2 回転軸
4 制動部材
6 電磁石
8 制動ドラム
11、42 鉄心
12 コイル
13 円筒部
21 磁石部材
22 磁極部材
24 永久磁石
41 制動ディスク

Claims (5)

  1. 回転軸及び固定側の一方に設けられ渦電流が生起される制動部材と、回転軸及び固定側の他方に設けられ上記制動部材に磁極が近接して対向配置された電磁石とを有し、その電磁石が、上記磁極を構成する鉄心と、その鉄心の外周部に配設されたコイルとを有する渦電流減速装置において、
    上記鉄心に両磁極が接続され上記鉄心を上記コイルによる磁化方向と反対向きに磁化する磁石部材を設け、
    上記鉄心に、上記回転軸の外周側に同芯的に配置された円筒部を形成し、上記コイルを、上記円筒状の鉄心の外周面に電線を周方向に巻回することにより形成したことを特徴とする渦電流減速装置。
  2. 上記制動部材が、上記回転軸と同芯的に設けられると共に上記鉄心の外周側または内周側に配置された円筒状の制動ドラムからなり、
    上記鉄心の磁極をなす両端部が、上記回転軸の半径方向の外側または内側に突出されて、上記制動ドラムの内周面または外周面に対向して配置され、
    上記磁石部材が、上記鉄心の内周側または外周側に配置された請求項1記載の渦電流減速装置。
  3. 上記制動部材が、上記回転軸と同芯的に設けられた制動ディスクからなり、
    上記鉄心の磁極をなす両端部が、上記回転軸の軸方向に向けられて、上記制動ディスクの側面に対向して配置され、
    上記磁石部材が、上記鉄心の内周側または外周側に配置された請求項1記載の渦電流減速装置。
  4. 上記磁石部材が、上記鉄心の内周側または外周側に同芯的に設けられた円筒状の磁極部材と、その磁極部材と上記鉄心との間に挿入固定された永久磁石とからなる請求項1から3いずれかに記載の渦電流減速装置。
  5. 上記永久磁石が、上記鉄心の周方向に複数設けられるか、または上記鉄心の全周に沿うリング状に形成された請求項4記載の渦電流減速装置。
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