JP2006093224A - 基板処理装置 - Google Patents

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Takemi Hisanaga
永 武 美 久
Shinji Nakamura
村 真 二 中
Mitsuhiro Noda
田 充 宏 野
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Abstract

【課題】圧力容器の蓋の開閉を繰り返し行なっても発塵を起こさず、さらには容器内の気密性を確保できる基板処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】底部と側壁から成る基板収納容器3と、側壁14の上方端面14aに載置した天板2とから、内部の密閉した空間を確保した方形の圧力容器を構成し、側壁14の上方端面14aにおいて各側壁が出合う箇所に衝撃緩和材7を設けた。また、側壁14の上方端面14aの全周にわたってシール部材10を配し、シール部材10に対して上方端面14aの内側面が外側面に対して低くなる構造とした。
【選択図】 図2(b)

Description

本発明は例えば、基板上に塗布された薬液を乾燥等の処理をさせるための基板処理装置に関する。
従来より、液晶や半導体などの基板に薬液を塗布し、その後基板上の薬液を乾燥させる等の基板処理が一般的に行なわれている。
このような基板乾燥処理においては、乾燥ムラを防ぐため基板を収納する容器内を減圧して乾燥を行なう減圧乾燥方法が主に採用されている。この乾燥プロセスに用いられる圧力容器は、気密に閉塞してその内部を所定の真空度、例えば0.1torr前後にまで減圧できるように構成されている。そして、この圧力容器内部の基板収納容器内に設置された載置台に被処理体となる基板が載置され、所定の雰囲気の中、基板乾燥処理が施される。
上記の半導体デバイス処理(液晶および半導体における一連の薬品の乾燥プロセス)においては、極めて厳格で高い清浄雰囲気内で行なう必要があり、金属同士の接触により発生した金属パーティクルによる汚染があると、即歩留まりの低下を招いてしまう。
そこで、基板を収納する圧力容器内での金属パーティクルの発生を抑制する必要があり、そのための技術が、特許第3165322号公報で提案されている。これによると、圧力容器内が減圧され蓋が容器の内面方向に撓んだ時に、蓋と基板収納容器の接合端面内縁が接触し、金属パーティクルが発生しないように、基板収納容器の端面のシール材から内側寄り部分と、蓋内面のシール材から内側寄り部分との間に空隙を持たせている。
特許第3165322号公報
ところで、従来の上記蓋開閉式圧力容器の場合、被処理体の処理毎に圧力容器の蓋を開閉する必要があり、この際、金属製の蓋と圧力容器とが接触すると金属パーティクルが発生する可能性がある。従って、蓋の開閉を繰り返すような圧力容器については、開閉時における蓋と容器との接触に伴う発塵を抑える機構が必要となる。
本発明は、上記従来技術の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、圧力容器の蓋の開閉を繰り返し行なっても発塵を起こさず、圧力容器内の気密性を確保できるよう工夫を施し、これにより基板を好適に処理し、高品質の基板を生成することのできる基板処理装置を提供することを目的とする。
本発明の基板処理装置は、底部と側壁から成る基板収納容器と、前記側壁の上方端面に載置した天板とから、内部の密閉した空間を確保した方形の圧力容器を構成し、容器内部に収納された基板の処理を行なう基板処理装置であって、前記天板を昇降して蓋を上下開閉する昇降手段を有し、前記側壁の上方端面において各側壁が出合う箇所に衝撃緩和材を設けたことを特徴としている。
この構成によれば、以下の効果を奏することができる。
容器内に被処理体となる基板を載置した後、天板を降下させ容器に蓋をする時、天板全体が基板収納容器に対して平行状態を維持し、側壁の上方端面に全面が同時に接触すれば問題ないが、実際は降下途中で僅かながら天板は非平行状態となり、最初に天板の一部が局部的に接触してしまう。上記のような接触が起こると、容器構成材である金属が剥離したり、擦り取られるなどして、金属パーティクルが飛散し容器内を汚染する。しかし、前記側壁の上方端面の各側壁が出合う箇所に衝撃緩和材を設けたことで、上述したように非平行状態で天板が降下しても、天板は最初に衝撃緩和材と接触することとなる。これにより、容器蓋閉時の発塵を防止することができる。
本発明の基板処理装置は、底部と側壁から成る基板収納容器と、前記側壁の上方端面に載置した天板とから、内部の密閉した空間を確保した方形の圧力容器を構成し、容器内部に収納された基板の処理を行なう基板処理装置であって、前記天板を昇降して蓋を上下開閉する昇降手段を有し、前記側壁の上方端面の全周にわたってシール部材を配し、前記シール部材に対して前記上方端面の内側面が外側面に対して低い段差となることを特徴としている。
この構成によれば、シール部材を配することで、基板収納容器内の気密性、クリーン度を確保することができる。また、側壁上方端面の内側面を外側面に対して低くすることで、減圧時に天板内面が容器の内側に屈曲しても天板内面と側壁の上方端面の接触が起こらず、発塵を防止できる。
上記構成の装置において、前記側壁の上方端面の全周にわたってシール部材を配し、前記シール部材に対して前記上方端面の内側面は外側面に対して低い段差となっており、前記衝撃緩和材の高さは、前記シール部材の高さよりも低く、さらには側壁の上方端面よりも低いことを特徴としている。
この構成によれば、蓋閉時に発生する衝撃エネルギを衝撃緩和材で吸収することができ、また衝撃緩和材を介して密閉するためシール面にキズがつかない。衝撃緩和材の高さを低くしたことで、容器密閉時には天板内面が衝撃緩和材と接することはなく、衝撃緩和材があることで平滑なシール面が保護され、平滑な面同士の接触となるため、容器内の気密性が確保できる。
上記構成の装置において、前記基板収納容器の周囲に複数位置にガイドを設け、前記複数位置に対応する天板の各位置に長手方向垂直に固定したシャフトを前記ガイドに対して昇降駆動する、前記昇降手段を設けたことを特徴としている。
この構成によれば、天板を側壁の上方端面に対して、ほぼ垂直に昇降させることができる。
上記構成の装置において、前記衝撃緩和材は交換可能としたことを特徴としている。
この構成によれば、以下の効果を奏することができる。
基板処理装置を長年使用すると、前記衝撃緩和材は幾度となく天板の昇降に伴う衝撃を受け、やがては破損もしくは緩和材の機能を果たさなくなる恐れがある。前記衝撃緩和材を交換可能とすることで保守が容易となり、基板処理装置の性能を維持できる。
上記構成の基板処理装置によれば、圧力容器の蓋の開閉を繰り返し行なっても、歩留まり低下の要因となる金属パーティクルの発生を防止することができ、また、基板処理中において圧力容器内の気密性を確保することができる。
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づき説明する。
図1(a)および図1(b)は、それぞれ本実施形態における基板処理装置の概略構成を示す正面断面図、平面図であり、図1(c)は本基板収納容器の平面図である。また、図2(a)、図2(b)は圧力容器の開封状態を説明するための断面図、図3(a)、図3(b)は圧力容器の蓋の接触初期状態を説明するための断面図、図4(a)、図4(b)は圧力容器の密閉初期状態を説明するための断面図、図5(a)、図5(b)は圧力容器内の減圧時の状態を説明するための断面図である。
本発明の実施形態としての基板処理装置は、半導体基板や液晶基板等の基板状の塗布対象物表面に均一に塗布された一連の薬品の乾燥プロセスに使用される。
本基板処理装置の全体構成を図1(a)に示す。基板処理装置100の基台1上には、基板収納容器3が基板収納容器保持支柱6を介して固設されており、同様に基台1上の中央部には、基板収納容器3よりも小さい基板支持ユニット101が固設され、さらに基板収納容器3内部には、基板支持部材15が支柱16を介して前記基板支持ユニット101に固設されている。本基板処理装置100では、基板支持部材15に設けてある基板支持ピン12上に被処理体となる基板8が載置され、容器内を所定の真空度に減圧後、所定の処理が施される。基板収納容器3の側壁14の上方端面14aに載置される天板2は、天板可動シャフト5を介して移動台13と連結された方形の金属板であり、図1(b)に示すように、基板収納容器3よりも広く、基板収納容器3の側壁14の上方端面14aに沿って接触載置される平面形状をしている。本基板処理装置100において、天板2が基板収納容器3の蓋の機能を果たし、基板収納容器3と側壁14の上方端面14aに載置した天板2とから、内部の密閉した空間を確保した圧力容器が構成される。
図1(c)に示すように、基板収納容器3の側壁14の上方端面14aにおいて各側壁が出合う箇所には衝撃緩和材7が設けてあり、基板収納容器3の周囲には複数箇所にわたってガイド4a、4bが取り付けられている。また、図2(a)、図2(b)に示すように、基板収納容器3の側壁14の上方端面14aにおいては全周にわたってシール部材10が配してあり、シール部材10に対して側壁14の上方端面14aの内側面を外側面に対して低くなるよう段差が設けてある。なお、前記衝撃緩和材7の高さは、シール部材10の高さよりも低く、さらには側壁14の上方端面14aにおけるシール面11よりも低い。
本基板処理装置100では、移動台13の下方に基台1に固設された駆動シリンダ9bの出力軸が取り付けられており、駆動シリンダ9bを駆動することにより、天板2および移動台3が一体となって昇降し、圧力容器の蓋が開閉することとなる。この際、駆動シャフト5は基板収納容器3に取り付けられたガイド4a、4bに軸支されながらスライドすることとなり、この結果、天板2が側壁14の上方端面14aに対して、ほぼ垂直に昇降する。
上述の機構により天板2が上昇し、基板収納容器3が開放状態(圧力容器の蓋が開放状態)となると、基板支持ユニット101下部に設置された駆動シリンダ9aが駆動し、基板支持ユニット101が上昇を開始する。そして、基板支持部材15が側壁14の上方端面14aより高い位置へと移動することで基板8が基板収納容器3の上方へと押し出され、基板搬送ロボット等で基板8の入れ替えが行われる。
さて、基板支持ピン12上に被処理体となる基板8が載置され、基板支持ユニット101が降下後、天板2は容器内の気密性を確保する圧力容器の蓋として機能するため降下することとなる。この時、天板2全体が基板収納容器3に対して水平な平行状態を維持し、側壁14の上方端面14aに全面が同時に接触する面接触となるのが理想であるが、厳密には天板2はガイド4a、4bのガタ等により、図3(a)に示すように、僅かながら非平行状態となって降下する。この結果、最初に天板2の一部が局部的に側壁14の上方端面14aに接触してしまう。
図3(b)は、天板2と側壁14の上方端面14aとの接触の初期状態を示す断面拡大図である。図から明らかなように、非平行状態で降下してきた天板2は、最初にシール面11より低い位置にある衝撃緩和材7と局部的に接触することとなり、ここで衝撃時のエネルギが吸収される。衝撃緩和材7を設けることで、これまで問題となっていた圧力容器の蓋の閉時初期時における金属同士の接触を避けることができる。この結果、容器内の気密性を確保する上で重要となるシール面11にキズが入ることはなく、金属パーティクルの発生を抑制することができる。また、衝撃緩和材7の存在により、基板処理装置100に振動等の不要な外力が加わることを防止できる。
従来、天板2と側壁14の上方端面14aにおける互いのシール面11が局部的に接触し、キズがついてしまった場合、大型部品のため保守が大変困難であった。このような金属同士の局部的な接触は、歩留まりの低下を招く金属パーティクル発生の要因であり、さらには容器内の気密性確保の面で問題となっていた。しかし、圧力容器の蓋閉時の初期接触部である衝撃緩和材7を交換可能としたことで保守が容易となり、高品質の基板を生成する処理装置の性能を維持することができる。
図4(a)は、天板2と基板収納容器3の側壁14の上方端面14aが完全に接触した、圧力容器の密閉初期状態を示す。既述したように、本基板処理装置100では、衝撃緩和材7の高さをシール部材10および側壁14の上方端面14aにおけるシール面11の高さよりも低くしている。従って、図4(b)に図示したように、圧力容器密閉時に天板2内面が衝撃緩和材7と接触することはない。天板2と側壁14の上方端面14aは、シール部材10から外側寄りの衝撃緩和材7によって保護された平滑なシール面11にて接触することになるので、高い気密性が確保される。
図5(a)に、容器内を減圧した時の状態を示す。被処理体となる基板8が基板支持ピン12上に載置され、容器に蓋がされた後、容器内は所定の真空度まで減圧されるが、減圧時においては、大気圧によって天板2内面が容器の内側へ屈曲してしまう。しかし、側壁14の上方端面14aに配したシール部材10に対して、側壁14の上方端面14aの内側面を外側面に対して低くなるよう段差が設けてあるため、減圧に伴い天板2内面が容器内側に屈曲しても、図5(b)に示すように、側壁14の上方端面14a内縁との間に僅かな隙間17が確保される。従って、容器内の加減圧を繰り返し、天板2内面が屈曲、復元を繰り返しても金属同士の接触は一切起こらず、金属パーティクルが発生しない。
なお、天板2と側壁14の上方端面14aに生じる隙間17は、決まった寸法をもっておらず、天板2および基板収納容器3の大きさや材質、厚み、圧力容器内の真空度等を考慮し、減圧時の天板2の屈曲具合に準じて定めればよい。
以上述べたように、本発明の基板処理装置は半導体基板用に限らず、液晶基板用処理装置等において、好ましく適用される。なお、この実施形態に記載されている構成要素の相対位置、表示画面等は、特に特定的な記載がない限り、本願の発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々に変更が可能である。
本発明の実施形態における基板処理装置の概略構成を示す正面断面図である。 本発明の実施形態における基板処理装置の概略構成を示す平面図である。 本発明の実施形態における基板収納容器の平面図である。 同基板処理装置における圧力容器の開放状態を説明するための断面図である。 同基板処理装置における圧力容器の開放状態を説明するための断面拡大図である。 同基板処理装置における圧力容器の蓋の接触初期状態を説明するための断面図である。 同基板処理装置における圧力容器の蓋の接触初期状態を説明するための断面拡大図である。 同基板処理装置における圧力容器の密閉初期状態を説明するための断面図である。 同基板処理装置における圧力容器の密閉初期状態を説明するための断面拡大図である。 同基板処理装置における圧力容器内の減圧時の状態を説明するための断面図である。 同基板処理装置における圧力容器内の減圧時の状態を説明するための断面拡大図である。
符号の説明
1…基台、2…天板、3…基板収納容器、4a、4b…ガイド、5…天板可動シャフト、6…基板収納容器保持支柱、7…衝撃緩和材、8…基板、9a、9b…駆動シリンダ、10…シール部材、11…シール面、12…基板支持ピン、13…移動台、14…側壁、14a…上方端面、15…基板支持部材、16…支柱、17…隙間、100…基板処理装置、101…基板支持ユニット

Claims (5)

  1. 底部と側壁から成る基板収納容器と、前記側壁の上方端面に載置した天板とから、内部の密閉した空間を確保した方形の圧力容器を構成し、容器内部に収納された基板の処理を行なう基板処理装置であって、
    前記天板を昇降して蓋を上下開閉する昇降手段を有し、
    前記側壁の上方端面において各側壁が出合う箇所に衝撃緩和材を設けたことを特徴とする基板処理装置。
  2. 底部と側壁から成る基板収納容器と、前記側壁の上方端面に載置した天板とから、内部の密閉した空間を確保した方形の圧力容器を構成し、容器内部に収納された基板の処理を行なう基板処理装置であって、
    前記天板を昇降して蓋を上下開閉する昇降手段を有し、
    前記側壁の上方端面の全周にわたってシール部材を配し、前記シール部材に対して前記上方端面の内側面が外側面に対して低い段差となることを特徴とする基板処理装置。
  3. 前記側壁の上方端面の全周にわたってシール部材を配し、前記シール部材に対して前記上方端面の内側面は外側面に対して低い段差となっており、
    前記衝撃緩和材の高さは、前記シール部材の高さよりも低く、さらには前記側壁の上方端面よりも低いことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
  4. 前記基板収納容器の周囲に複数位置にガイドを設け、前記複数位置に対応する前記天板の各位置に長手方向垂直に固定したシャフトを前記ガイドに対して昇降駆動する、前記昇降手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至3に記載の基板処理装置。
  5. 前記衝撃緩和材は交換可能としたことを特徴とする請求項1、3又は4に記載の基板処理装置。
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