JP2006093162A - 冷陰極蛍光ランプ - Google Patents
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Abstract
【課題】ランプ電流が大きく、発光管が細径であっても、放電によるスパッタリングを抑制して水銀の消耗を低減でき長寿命化が実現できる冷陰極蛍光ランプを提供する。
【解決手段】発光管1の内径(D1)が1〜6mmの範囲であり、発光管1の内面と筒状電極4の外面との距離(d)を0<d≦0.2mmの範囲で規制し、かつ、発光管1の内面と筒状電極4の外面との距離(d)を0<d≦0.2mmの範囲で規制した。
【選択図】図1
【解決手段】発光管1の内径(D1)が1〜6mmの範囲であり、発光管1の内面と筒状電極4の外面との距離(d)を0<d≦0.2mmの範囲で規制し、かつ、発光管1の内面と筒状電極4の外面との距離(d)を0<d≦0.2mmの範囲で規制した。
【選択図】図1
Description
本発明は、液晶ディスプレイ装置等のバックライトに使用する冷陰極蛍光ランプに関する。
液晶ディスプレイ装置のバックライト用光源として使用される冷陰極蛍光ランプは、ガラス管の内面に蛍光体が塗布された発光管に電極として円筒や板状の金属を設け、水銀などを封入して、放電により発光管の内部で発生した紫外線により蛍光体を励起し可視光を得るよう構成されている。
このような冷陰極蛍光ランプは、液晶ディスプレイ装置の多様化に伴い、小型化、細径化、高輝度化、長寿命化といった各種の検討が行われている。例えば、高出力での放電を行う際にランプ内の水銀消耗を抑制し、かつ電極の放電面積を最適化するために、金属製の筒状電極を発光管の端部に設けて長寿命化を図る冷陰極蛍光ランプが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、上記のように構成された従来の冷陰極蛍光ランプは、ランプ電流が5mA以上と比較的に大電流で、かつ発光管の内径が1〜6mmと極めて細径の場合には、筒状電極の内面と外面の両方が放電にさらされる。そのため、放電により発生する電極スパッタ物質が増加してランプ内の水銀が消耗される、いわゆる水銀トラップ現象が助長され、冷陰極蛍光ランプの長寿命化を妨げることになる。
特開平1−151148号公報
本発明は、上記問題点に鑑み、ランプ電流が大きく、発光管が細径であっても、放電によるスパッタリングを抑制して水銀の消耗を低減でき長寿命化が実現できる冷陰極蛍光ランプを提供することを目的とする。
本発明の請求項1記載の冷陰極蛍光ランプは、密封されるとともに内面に蛍光体が塗布された発光管の端部に有底の筒状電極(但し、内面に電子放射性物質が被着された筒状電極を除く。)を設け、放電によって前記発光管の内部で発生した紫外線で前記発光管に設けた蛍光体を励起し可視光を得る冷陰極蛍光ランプであって、前記発光管の内径(D1)が1〜6mmの範囲であり、前記筒状電極の外径(D2)をD1−0.4≦D2<D1mmの範囲で規制し、かつ、前記発光管の内面と前記筒状電極の外面との距離(d)を0<d≦0.2mmの範囲で規制したことを特徴とする。
また、本発明の請求項2記載の冷陰極蛍光ランプは、請求項1記載の冷陰極蛍光ランプであって、前記筒状電極は電極支持リードを介して前記発光管の端面に接続し、該端面の前記発光管内部側に前記発光管の内周に沿って溝が設けられていることを特徴とする。
また、本発明の請求項3記載の冷陰極蛍光ランプは、請求項1もしくは2のいずれかに記載の冷陰極蛍光ランプであって、最大ランプ電流が5mA以上であることを特徴とする。
本発明によれば、大電流でかつ細径の発光管であっても、電極の過剰なスパッタリングを抑制でき、水銀の消耗速度を抑制して冷陰極蛍光ランプの長寿命化が図れる。特に、発光管の内径(D1)が1〜6mmと細径で、最大ランプ電流が5mA以上と大きい場合でも、発光管の内面と筒状電極の外面との距離(d)を0<d≦0.2mmの範囲で規制することで、スパッタ量が常温に比して大きくなる低温の使用環境下(0°C以下)においても発光管の内面と筒状電極の外面との間に形成された隙間への放電を抑制できるため、過剰なスパッタによる水銀の短期間での大量消耗を抑制でき、早期の電極消耗などによる短寿命化を抑制でき、長寿命化が図れる。
以下、本発明の各実施の形態を図1〜図4を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態1における冷陰極蛍光ランプを示す。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態1における冷陰極蛍光ランプを示す。
図1において、ガラス管2の内面に蛍光体3が被着された発光管1の端部には、電極支持リード5を介して導電性の筒状電極4が設けられ、発光管1の内部には適切な量の水銀と希ガスとが封入され密封されている。電極支持リード5を介して筒状電極4に電流が供給されると、発光管1の内部で放電が生じ、この放電により発生した紫外線により蛍光体3が励起され可視光が得られる。また、図1において、6は筒状電極4と電極支持リード5との接続点である。
上記のように構成された冷陰極蛍光ランプにおいて、本実施の形態1では、点灯時にランプ内の水銀が電極スパッタ物質による水銀トラップ現象により枯渇しないよう発光管1の内面と筒状電極4の外面との距離dを規制している。具体的には、発光管1の内径D1が1〜6mmと細径で、点灯中のランプ電流が5mA以上と比較的に大電流である場合でも過剰なスパッタを抑制して安定した点灯が行えるよう、筒状電極4の外径D2を下記(1)式のように規制している。なお、ここでいう発光管1の内径D1とは、ガラス管2の内径に相当する。
このような構成とすると、点灯中の放電が筒状電極4の外側に移行しにくくなり、過剰のスパッタリングを抑制して水銀の消耗速度を抑えることができ、冷陰極蛍光ランプの長寿命化が図れる。
さらに、発光管1の内面と筒状電極4の外面との間隙距離dが下記(2)式を満たすようにすると、点灯中の適切な放電維持が行え、特に、スパッタ量が常温に比して大きくなる低温の使用環境下(0°C以下)においても発光管1の内面と筒状電極4の外面との間に形成された隙間への放電を抑制できるため、過剰なスパッタによる水銀の短期間での大量消耗を抑制でき、早期の電極消耗などによる短寿命化を抑制でき、長寿命化が図れる。
(実施の形態2)
図2は、本実施の形態2における冷陰極蛍光ランプを示す。なお、実施の形態1で説明した部材に対応する部材には同一の符号を付して、説明を省略する。
図2は、本実施の形態2における冷陰極蛍光ランプを示す。なお、実施の形態1で説明した部材に対応する部材には同一の符号を付して、説明を省略する。
本実施の形態2における冷陰極蛍光ランプは、筒状電極4を2層構造とした点で上記の実施の形態1と異なる。詳細には、筒状電極4は、外側と内側とが異なる材料にて形成された2層構造となっており、外層4a(外面)を形成する材料の仕事関数が内層4b(内面)を形成する材料の仕事関数よりも大きくなるよう形成されている。このような材料の組み合わせとしては、例えば、筒状電極4の外層4aがニッケルで形成され、内層4bがチタン、ニオブ、タンタルなどの材料で構成されたものが挙げられる。
上記のように構成された筒状電極4を用いると、筒状電極4の外側での放電を抑制でき、筒状電極4の外側での余分な放電スパッタによる水銀消耗や、電極の早期消耗を抑制できるので、冷陰極蛍光ランプの長寿命化が図れる。
なお、ここでは、外層4aを筒状電極4の外側の全面に設けたが、これに限定されるものではなく、この仕事関数の大きい材料で形成された外層4aは、筒状電極4の開口部側の外周面の約1/4以上となるように形成されていれば同様の効果が得られる。
また、外層4aと内層4bの各層の厚みは特に限定されるものではなく、例えば、内層4bが電極の基体金属であり、外層4aが基体金属をコートする程度のものであっても良い。
また、上記説明では、筒状電極4を外層4aと内層4bとからなる二層構造としたが、これに限定されるものではなく、筒状電極4の外側が内側よりも仕事関数の高い材料にて形成されていれば、2層以上の構成となっていてもよい。
(実施の形態3)
図3は、本実施の形態3における冷陰極蛍光ランプを示す。なお、実施の形態1で説明した部材に対応する部材には同一の符号を付して、説明を省略する。
図3は、本実施の形態3における冷陰極蛍光ランプを示す。なお、実施の形態1で説明した部材に対応する部材には同一の符号を付して、説明を省略する。
上記の実施の形態2では、筒状電極4は、外面と内面が異なる材料にて形成された2層構造であったが、本実施の形態3では、従来の筒状電極4の内側に筒状電極4の内面よりも仕事関数の低い材料を設けている。このような構成によっても、上記と同様に、筒状電極4の外側での放電を抑制でき、筒状電極4の外側での余分な放電スパッタによる水銀消耗や、電極の早期消耗を抑制できるので、冷陰極蛍光ランプの長寿命化が図れる。
具体的には、筒状電極4の内部に、筒状電極4の内面を形成する材料の仕事関数よりも仕事関数の小さい材料を含む電子放射物質を設ける。例えば、ニッケルにて形成された筒状電極4の内側に、このニッケルよりも仕事関数の小さいバリウムを含む酸化物より成る電子放射物質7を被着した構成とする。電子放射物質7としては、Cs、Li、Mgといったアルカリ金属またはアルカリ土類金属の酸化物や合金などが挙げられる。
(実施の形態4)
図4は、本実施の形態4における冷陰極蛍光ランプを示す。なお、実施の形態1で説明した部材に対応する部材には同一の符号を付して、説明を省略する。本実施の形態4における冷陰極蛍光ランプは、筒状電極4の外面に発光管1の内面と当接する凸部8を設けた点で上記の実施の形態1と異なる。
図4は、本実施の形態4における冷陰極蛍光ランプを示す。なお、実施の形態1で説明した部材に対応する部材には同一の符号を付して、説明を省略する。本実施の形態4における冷陰極蛍光ランプは、筒状電極4の外面に発光管1の内面と当接する凸部8を設けた点で上記の実施の形態1と異なる。
具体的には、図4(a)、(b)に示すように、図1と同様に構成された冷陰極蛍光ランプにおいて、筒状電極4の外面に、発光管1の内面と当接して筒状電極4の発光管1への装着位置を位置決めする凸部8を周方向に等間隔で複数設ける。
このような凸部8を設けると、発光管1の端部の内壁に対して筒状電極4が偏ったりあるいは傾斜したりして発光管1の内壁に接触するのを防止できるとともに、筒状電極4の外面と発光管1の内面との間隙を一定距離に保つことができる。また、管内径が1〜6mmの超細径の冷陰極蛍光ランプであっても、筒状電極4を発光管1の端部に封着する場合の筒状電極4と発光管1の内壁との接触を防止でき、発光管1の外壁の局所的な温度上昇を抑制できる。
なお、上記説明では実施の形態1における冷陰極蛍光ランプを例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、図2、図3に示す冷陰極蛍光ランプにも適用できる。また、図4では4個の凸部8を設けた例を挙げて説明したが、凸部8の数は特に限定されるものではなく、また環状の凸部としても同様の効果が得られる。また、凸部8を形成する材質としては、放電に影響を及ぼさない材料が好適に使用でき、例えば、絶縁性のセラミックなどが適用できる。
以下に、上記各実施の形態における具体例を示す。
(実施例1)
図1に示す冷陰極蛍光ランプを、以下の手順にて作成した。
(実施例1)
図1に示す冷陰極蛍光ランプを、以下の手順にて作成した。
ホウケイ酸ガラスよりなる内径D1が1.6mmのガラス管2の内面に、色温度5000Kの三波長域発光蛍光体3を所要量だけ被着して発光管1を形成し、発光管1の端部には、ニッケル材料にて形成された外径D2が1.2mm、内径0.8mm、長さ5mmの有底筒状電極4を設けた。
発光管1に、水銀を200μg、アルゴン−ネオン混合ガスを8kPa封入して、定格ランプ電流8mA、全長300mmの冷陰極蛍光ランプを作成し、試作ランプAとした。また、筒状電極4の外径D2を1.0mmとした以外は試作ランプAと同様にして作成したものを試作ランプBとした。点灯周波数60kHzの高周波インバータ点灯回路を用い、常温の周囲温度環境下で、ランプ電流を6mAとして試作ランプAと試作ランプBの点灯実験を行った。
試作ランプAおよびBに用いた筒状電極4は、筒状電極4の内面だけで放電に必要な電極面積を確保できるものではないが、試作ランプAは、発光管1の内面と筒状電極4の外面との距離を本発明の範囲としたため、筒状電極4の外面での放電を抑制でき、放電が筒状電極4の内面を主体に行われ、ホロー構造によるほぼ完全なホロー効果が得られた。このように筒状電極4の内面で放電が行われると、発生したスパッタ物質は再度、電極の内面に付着して再利用されて電極スパッタの発生が抑制されるため、水銀の消耗量を後述の試作ランプBの約10分の1程度にまで抑えることができ、目標とする寿命時間である30,000時間を支障なく満足できた。
なお、ホロー効果とは、電極を円筒状にしたときに電極より放出された電子が向かい側の面に当ってこれを加熱し、再び元の面近くに反射して帰ることにより電子放出率を向上させるものであり、このような効果が得られる電極構造をホロー構造と言う。
一方、試作ランプBは、発光管1の内面と筒状電極4の外面との間隔が本発明の範囲よりも広いため、筒状電極4の外面での放電を抑制できず、完全なホロー効果が得られず、目標とする寿命時間である30,000時間に達する前の15,000時間でランプ内の水銀が電極スパッタ物質による水銀トラップ現象により完全に枯渇し、ランプ輝度が初期輝度の50%以下まで低下した。
この実験結果を踏まえて、発光管1の内径D1と筒状電極4の外径D2を種々変えて実験したところ、発光管1の内径D1が1〜6mmの範囲にある場合には、筒状電極4の外径D2が下記(1)式を満たすときに放電が筒状電極4の外周面に漏れずホロー電極としての効果が十分に得られることが確認された。また、筒状電極4はガラス管2の内面に接触しないので、電極部に対応するガラス管2の外面温度が高くならず、実使用に耐え得ることが明らかになった。
また、筒状電極4の外径D2がD1−0.4mm以下であると、放電が筒状電極4の外周面に漏れて電極スパッタ物質が増加し、水銀の消耗量が増加するため、目標寿命を達成できなかった。また、ガラス管2の内径D1と筒状電極4の外径D2とが等しいものは、筒状電極4がガラス管2の内面に接触するため、電極部に対応するガラス管2の外面温度が高くなり、実使用に耐え得るものではなかった。
(実施例2)
次に、発光管1の内径D1が1〜6mmと細径で、正弦波出力波形のインバータでランプ電流が5mA以上の冷陰極蛍光ランプについて、筒状電極4の最適設計条件を求めるために以下の実験を行った。
次に、発光管1の内径D1が1〜6mmと細径で、正弦波出力波形のインバータでランプ電流が5mA以上の冷陰極蛍光ランプについて、筒状電極4の最適設計条件を求めるために以下の実験を行った。
まず、発光管1を形成するガラス管2の内径D1が1.4mm、筒状電極4の外径D2が1.0mm、内径が0.8mm、長さが3mmの冷陰極蛍光ランプにおいて、発光管1の内面と筒状電極4の外面との間隙距離dを0.2mmで一定として試作ランプCを作成した。また、筒状電極4を傾かせて発光管1の内面と筒状電極4の外面との間隙距離dを0.35〜0.05mmとした試作ランプDを作成した。得られた試作ランプCと試作ランプDを用いて、周囲温度0℃の使用環境下で点灯実験を行った。
試作ランプCは、水銀の消耗量において実用上の支障はなかった。一方、試作ランプDは、水銀の消耗量は増加したものの目標寿命は達成できた。しかし、発光管1の内面と筒状電極4の外面との間隙が広い側に放電の漏れが集中して、発光管1の外面の温度が高くなった。
この結果から、発光管1の内面と筒状電極4の外面との間隙距離dが下記(2)式を満たすときに、水銀の消耗量の抑制が十分であるとともに、間隙の広い側への放電の漏れ集中を抑制して発光管1の外面の温度上昇を抑制する実用上の改良効果が得られることが明らかとなった。
(実施例3)
図2に示すように、筒状電極4の外層4aが内層4bに比べて仕事関数が大きくなるよう、外層4aがニッケルにて形成され、内層4bがニッケルよりも仕事関数の小さいチタン、タンタル、ニオブもしくはそれらの合金等の材料にて形成された筒状電極4を作成した。そしてそれ以外は試作ランプAと同様にして、試作ランプEを作成した。また、試作ランプEの筒状電極4の外層4aと内層4bの材料を逆にした筒状電極4を有する試作ランプFを作成した。点灯周波数60kHzの高周波インバータ点灯回路を用い、周囲温度0℃の環境下で、ランプ電流を6mAとして試作ランプEと試作ランプFの点灯実験を行った。
図2に示すように、筒状電極4の外層4aが内層4bに比べて仕事関数が大きくなるよう、外層4aがニッケルにて形成され、内層4bがニッケルよりも仕事関数の小さいチタン、タンタル、ニオブもしくはそれらの合金等の材料にて形成された筒状電極4を作成した。そしてそれ以外は試作ランプAと同様にして、試作ランプEを作成した。また、試作ランプEの筒状電極4の外層4aと内層4bの材料を逆にした筒状電極4を有する試作ランプFを作成した。点灯周波数60kHzの高周波インバータ点灯回路を用い、周囲温度0℃の環境下で、ランプ電流を6mAとして試作ランプEと試作ランプFの点灯実験を行った。
試作ランプEは、放電が仕事関数の低い筒状電極4の内面に主に起こり、外面への放電漏れが低減できるため電極スパッタ量が抑制され、水銀の消耗量が減少した。一方、試作ランプFは、放電が仕事関数の低い筒状電極の外面にだけ発生し、ホロー効果による内面への放電入り込みが少なくなって電極スパッタ量が増加し、水銀の消耗量も増加した。
このように筒状電極4の外層4aを内層4bに比べて仕事関数の大きな材料で形成すると、上記実施例1で作成した試作ランプAよりも更に実用上の利点が大きいことが明らかになった。
なお、この実施例3では、筒状電極の外側全面を外側材料で形成した例を挙げて説明したが、筒状電極の開口部側の外周面の約1/4以上が外側材料で形成されていれば同様の効果が得られることが確認された。
(実施例4)
実施例1で作成した試作ランプAのニッケルからなる筒状電極4の内部に、図3に示すように、ニッケルに比べて仕事関数の低い物質を含む電子放射物質としてバリウム酸化物を含有する電子放射物質を設けて試作ランプGを作成した。
実施例1で作成した試作ランプAのニッケルからなる筒状電極4の内部に、図3に示すように、ニッケルに比べて仕事関数の低い物質を含む電子放射物質としてバリウム酸化物を含有する電子放射物質を設けて試作ランプGを作成した。
この試作ランプGを用いて上記と同様の点灯実験を行ったところ、放電は筒状電極4の内面だけに入って外面への放電漏れがなく、電極スパッタ量が抑制され、水銀の消耗量を減少できるという実用上の改善効果が確認された。
(実施例5)
内径D1が1〜6mmと細径のガラス管2を用いた発光管1の端部に筒状電極4を封着する際に、筒状電極4が傾斜して固定されないようにする手段を検討した。
内径D1が1〜6mmと細径のガラス管2を用いた発光管1の端部に筒状電極4を封着する際に、筒状電極4が傾斜して固定されないようにする手段を検討した。
実施例1で作成した試作ランプAの筒状電極4の先端付近の外面に、図4に示すように、周方向に等間隔に配置され発光管1の内面と当接するセラミック製の凸部8を2箇所に設けた。
この筒状電極4を実施例1と同様の発光管1に装着して試作ランプHとした。試作ランプHは、筒状電極4が適正な位置に配置されてガラス管2の端部に封着され、また、セラミックは熱伝導率が低いので、点灯中の電極とガラスが接触した部分のガラス外面の局所温度上昇が無く、また水銀の消耗による寿命低下も発生しなかった。また、この凸部8は2箇所以上設けられていれば、筒状電極4の発光管1への安定した装着が実現できることが確認された。
なお、上記各実施の形態および各実施例では、筒状電極4として円筒状の有底のものを用いた例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、無底のものでも適用でき、また、筒状電極4の外側が絶縁物質で構成されているものや、筒状電極4の外側に酸化された皮膜が形成されたものなどにも適用できる。
また、冷陰極蛍光ランプの寸法、設計、材料、形、定格等は上記のものに限定されるものではない。
本発明にかかる冷陰極蛍光ランプは放電によるスパッタリングを抑制して水銀の消耗を低減でき長寿命化が実現でき、発光管が細径でランプ電流が大きい冷陰極蛍光ランプを使用する液晶パネル等に有用である。
1 発光管
2 ガラス管
3 蛍光体
4 筒状電極
4a 外層
4b 内層
5 電極支持リード
6 筒状電極と電極支持リードの接続点
7 電子放射物質
8 凸部
2 ガラス管
3 蛍光体
4 筒状電極
4a 外層
4b 内層
5 電極支持リード
6 筒状電極と電極支持リードの接続点
7 電子放射物質
8 凸部
Claims (3)
- 密封されるとともに内面に蛍光体が塗布された発光管の端部に有底の筒状電極(但し、内面に電子放射性物質が被着された筒状電極を除く。)を設け、放電によって前記発光管の内部で発生した紫外線で前記発光管に設けた蛍光体を励起し可視光を得る冷陰極蛍光ランプであって、前記発光管の内径(D1)が1〜6mmの範囲であり、前記筒状電極の外径(D2)をD1−0.4≦D2<D1mmの範囲で規制し、かつ、前記発光管の内面と前記筒状電極の外面との距離(d)を0<d≦0.2mmの範囲で規制したことを特徴とする冷陰極蛍光ランプ。
- 前記筒状電極は電極支持リードを介して前記発光管の端面に接続し、該端面の前記発光管内部側に前記発光管の内周に沿って溝が設けられていることを特徴とする請求項1記載の冷陰極蛍光ランプ。
- 最大ランプ電流が5mA以上であることを特徴とする請求項1もしくは2のいずれかに記載の冷陰極蛍光ランプ。
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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A521 | Written amendment |
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A02 | Decision of refusal |
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