JP2004327459A - 冷陰極放電ランプ - Google Patents

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Abstract

【課題】導入線のスパッタリングを抑制して冷陰極放電ランプの長寿命化を図ることができる冷陰極放電ランプを提供する。
【解決手段】発光管1の内部で筒状電極5と接続される導入線4aを、筒状電極5を形成する材料と同一の材料にて形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶ディスプレイ装置等のバックライトに使用する冷陰極放電ランプに関する。
液晶ディスプレイ装置のバックライト用光源として使用される冷陰極放電ランプは、ガラス管の内面に蛍光体が塗布された発光管に電極として円筒や板状の金属を設け、水銀などを封入して、放電により発光管の内部で発生した紫外線により蛍光体を励起し可視光を得るよう構成されている。
このような冷陰極放電ランプは、液晶ディスプレイ装置の多様化に伴い、小型化、細径化、高輝度化、長寿命化といった各種の検討が行われている。従来より、ランプ内でのスパッタリングによる水銀の消耗を抑制するために、筒状電極の内面を導体で形成し、外面を絶縁体で形成して負グロー放電が筒状電極の外周面に回り込まないように構成した冷陰極放電ランプが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、上記のように構成された冷陰極放電ランプでは、高輝度が要求される大電流域での使用において、絶縁体で形成された筒状電極の外側表面を越えて負グロー放電が内部導入線に移行してしまう。このような状態では、筒状電極と外部電源との接続を行うとともに発光管の気密封着を行う目的で発光管内に引き出された導入線は筒状電極に比べてスパッタリングに弱いため、前記導入線のスパッタリング量の増加により発生するスパッタ物質が増加してランプ内の水銀が消耗され、冷陰極放電ランプの長寿命化を妨げることになる。
特開平4−137429号公報
本発明は、上記問題点に鑑み、導入線を、筒状電極を形成する材料と同一の材料にて形成することにより、導入線のスパッタリングを抑制して冷陰極放電ランプの長寿命化を図ることができる冷陰極放電ランプを提供することを目的とする。
また、本発明は、上記問題点に鑑み、導入線の外面を筒状電極を形成する材料と同一の材料で覆うことにより、導入線のスパッタリングを抑制して冷陰極放電ランプの長寿命化を図ることができる冷陰極放電ランプを提供することを目的とする。
また、本発明は、上記問題点に鑑み、導入線の少なくとも一部の表面を、筒状電極の内面を形成する材料の仕事関数値よりも仕事関数値の高い材料にて形成することにより、導入線のスパッタリングを抑制して冷陰極放電ランプの長寿命化を図ることができる冷陰極放電ランプを提供することを目的とする。
また、本発明は、上記問題点に鑑み、導入線の少なくとも一部の表面を絶縁被膜で覆うことにより、導入線のスパッタリングを抑制して冷陰極放電ランプの長寿命化を図ることができる冷陰極放電ランプを提供することを目的とする。
本発明の請求項1記載の冷陰極放電ランプは、内面に蛍光体が塗布された発光管の端部に外部電源と接続される導入線を設け、前記導入線の一端を筒状電極と接続して放電によって前記発光管の内部で発生した紫外線で前記蛍光体を励起して可視光を得る冷陰極放電ランプであって、発光管の内部における前記導入線を、前記筒状電極を形成する材料と同一の材料にて形成したことを特徴とする。
また、本発明の請求項2記載の冷陰極放電ランプは、請求項1記載の冷陰極放電ランプであって、発光管の内部における導入線の外面を筒状電極を形成する材料と同一の材料で覆ったことを特徴とする。
また、本発明の請求項3記載の冷陰極放電ランプは、内面に蛍光体が塗布された発光管の端部に外部電源と接続される導入線を設け、前記導入線の一端を筒状電極と接続して放電によって前記発光管の内部で発生した紫外線で前記蛍光体を励起して可視光を得る冷陰極放電ランプであって、発光管の内部における前記導入線の少なくとも一部の表面を、前記筒状電極の内面を形成する材料の仕事関数値よりも仕事関数値の高い材料にて形成したことを特徴とする。
また、本発明の請求項4記載の冷陰極放電ランプは、内面に蛍光体が塗布された発光管の端部に外部電源と接続される導入線を設け、前記導入線の一端を筒状電極と接続して放電によって前記発光管の内部で発生した紫外線で前記蛍光体を励起して可視光を得る冷陰極放電ランプであって、発光管の内部における前記導入線の少なくとも一部の表面を絶縁被膜で覆ったことを特徴とする。
本発明によれば、負グロー放電の内部導入線への集中的な放電移行を抑制でき、内部導入線の余分なスパッタリングによる水銀消耗を低減でき、冷陰極放電ランプの長寿命化が図れる。
以下、本発明の実施の形態を図1〜図5を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1と図2は、本実施の形態1を示す。
図1に示すように、ガラス管2の内面に蛍光体3が被着された発光管1の端部には、一端が外部電源に接続され他端が導電性の筒状電極5と接続された導入線4が設けられ、発光管1の内部には適切な量の水銀と希ガスとが封入され密封されている。導入線4は、発光管1の内部で筒状電極5の非放電側の端部と接続されるとともに発光管1の気密封着を行う内部導入線4aと、発光管1の外部で内部導入線4aを介して外部電源と接続される外部導入線4bとから構成される。この導入線4を介して筒状電極5に外部電源より電流が供給されると、発光管1の内部で放電が生じ、この放電により発生した紫外線により蛍光体3が励起され可視光が得られる。
上記のように構成された冷陰極放電ランプにおいて、この実施の形態では、内部導入線4aへのスパッタリング量を低減するために、内部導入線4aの外面を筒状電極5と同一の材料で形成している。
以下に具体例を挙げて説明する。
図1に示すように構成された冷陰極放電ランプにおいて、ガラス管2はコバールガラス等の硬質ガラス材にて形成され、その内面には、蛍光体3として三波長域発光蛍光体が20μm程度の膜厚で被着されている。発光管1には水銀及び希ガス(図示せず)が封入されている。
内部導入線4aは、ガラス管2の端部を気密封着する働きを有するため、ガラス管2を形成する硬質ガラス材と膨張係数が近似した材料で、かつ導電性を有するものが選択される。このような金属材料としては、FeとNiとCoとの合金等よりなる金属材料が使用できる。
また、筒状電極5は、上記の内部導入線4aを形成するFeとNiとCoとの合金等などの金属材料と同一の材料にて形成される。この内部導入線4aの一端は筒状電極5とレーザ溶接などの溶接により接続され、内部導入線4aの他端は外部導入線4bに溶接により接続される。
このように、内部導入線4aと筒状電極5とが同一の材料にて形成された冷陰極放電ランプを用いると、負グロー放電の内部導入線4aへの集中的な放電移行を抑制でき、内部導入線4aの外面が余分なスパッタリングにさらされることによる水銀の消耗を減少でき、冷陰極放電ランプの長寿命化が図れる。
また、図2に示すように、スパッタリングにさらされる内部導入線4aの外面を筒状電極5と同一の材料からなる膜6で覆った構成としても良い。例えば、図1と同様に構成された冷陰極放電ランプにおいて、ガラス管2がホウケイ酸ガラスからなり、内部導入線4aがタングステンにて形成され、筒状電極5がニッケルにて形成されている場合に、内部導入線4aの発光管1の内部で露出する部分に、筒状電極5を形成する材料と同じニッケルメッキ処理を施して膜6を形成する。
このような構成によっても、上記と同様に負グロー放電の内部導入線4aへの集中的な放電移行を抑制でき、水銀の消耗を低減できる。
なお、上記説明では、内部導入線4aがタングステンにて形成され、筒状電極5がこのタングステンよりも仕事関数値の高いニッケルにて形成された例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、内部導入線4aがタングステンにて形成され、筒状電極5がアルミニウム、モリブデンなどの種々の金属材料にて形成される場合にも同様の構成とすることができる。
従って、従来はガラス管2を形成するガラス材料と内部導入線4aとの組み合わせが制限されていたため使用できる内部導入線4aの種類が少なかったのに対し、使用できる内部導入線4aの選択の幅が広がることとなる。また、上記のように内部導入線4aと筒状電極5とを同じ材質にて形成する場合に比べて、内部導入線4aの材料にかかわらず筒状電極5の材料を選択できる。
(実施の形態2)
図3は、本実施の形態2を示す。
この実施の形態2では、内部導入線4aの少なくとも一部の表面を筒状電極5の内面を形成する材料の仕事関数値よりも高い仕事関数値の材料にて形成した点で上記の実施の形態1とは異なる。
以下、具体例を挙げて説明する。
図3に示すように、図1と同様に構成された冷陰極放電ランプにおいて、ここではガラス管2がホウケイ酸ガラス等の硬質ガラス材にて形成され、内部導入線4aがこのガラス管2を形成する硬質ガラス材の膨張係数と近似した材料であるタングステン等にて形成されている。
筒状電極5が形成される材料は特に限定されるものではなく、例えば、内部導入線4aと同一材料からなるタングステンや、内部導入線4aを形成する材料の仕事関数値よりも高い仕事関数値のニッケル等や、仕事関数値の低いニオビウム等にて形成されている。
そして、内部導入線4aの発光管1の内部で露出する部分と筒状電極5の外表面は、膜7a、7bにて覆われている。膜7a、7bは、内部導入線4aを形成する材料の仕事関数値や筒状電極5を形成する材料の仕事関数値よりも高い仕事関数値を持つ材料、例えば内部導入線4aがタングステンで、筒状電極5がニオビウムの場合には、銀などが使用され、蒸着により形成される。
上記のように構成された冷陰極放電ランプは、内部導入線4aと筒状電極5の外周面が内部導入線4aと筒状電極5を構成する材料の仕事関数値よりも高い仕事関数値を有する材料にて被着されているため、主に仕事関数値の低い材料を備えた筒状電極5の内面で負グロー放電が進行することとなる。
このような構成によっても上記と同様に、余分なスパッタリングによる水銀の消耗を抑制でき、冷陰極放電ランプの長寿命化が図れる。
なお、上記説明では、膜7a、7bとして銀蒸着によるものを例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、その他、内部導入線4aと筒状電極5の構成材料よりも仕事関数の高い材料であればよく、例えば、CrやCuなども使用できる。
また、上記説明では、膜7a、7bが同一材料によるものを例に挙げて説明したが、膜7bの仕事関数値が膜7aの仕事関数値より低い材料より構成された物や、膜7bを形成しないものでも同様の効果が得られる。
(実施の形態3)
図4は、本実施の形態3を示す。
図3と同様に構成された冷陰極放電ランプにおいて、この実施の形態3では、内部導入線4aの外面と筒状電極5の外面を仕事関数値の大きい材料にて覆う代わりに、内部導入線4aの少なくとも一部の表面を絶縁被膜8aで覆った点で上記の実施の形態2とは異なる。
具体的には、ステンレスの426合金からなる内部導入線4aのガラス管2と当接する部分には酸化膜9が形成されており、発光管1の内部における内部導入線4aの外周面には、酸化膜9とガラス管2とのアロイ層により気密性が維持できる材料、例えば、ステンレスの426合金の酸化膜を形成する材料等からなる絶縁物質などにて絶縁膜8aが形成されている。
また、例えば鉄などからなる筒状電極5の外周面は、酸化膜などによる絶縁膜8bにて絶縁されている。
上記のように構成された冷陰極放電ランプは、内部導入線4aと筒状電極5の外周面が絶縁材料や酸化膜などにより絶縁されているため、導電性を有する筒状電極5の内面側でのみ負グロー放電が進行し、筒状電極5の外面と内部導入線4aでの余分のスパッタリングによる水銀消耗を低減できる。
なお、上記説明において、内部導入線4aおよび筒状電極5を覆う絶縁膜8a、8bは、絶縁効果を得られるものであれば特に限定されるものではなく、セラミック等の被着により絶縁されたものであっても同様の効果が得られる。
以下に、上記各実施の形態における具体例を示す。
まず、第1の実験として、図1に示す冷陰極放電ランプを、以下の手順にて作成した。
コバールガラスよりなる外径が2.4mm、内径が2.0mm、長さが300mのガラス管2の内面に、色温度5000Kの三波長域発光蛍光体3を膜厚が約20μmとなるように被着して発光管1を形成し、発光管1の端部にはFeとNiとCoとの合金からなる外径1.2mm、内径1.0mm、長さ5mmの有底の筒状電極5を設けた。
筒状電極5の非放電側の端部には、この筒状電極5を形成するFeとNiとCoとの合金と同一の材料からなり外径が0.8mmの内部導入線4aを抵抗溶接により接続した。
そして、発光管1に、従来の約500μgの3倍に相当する約1500μgの水銀を封入し、緩衝ガスとしてアルゴン−ネオンの混合ガスを8kPa封入して冷陰極放電ランプを作成し、これを試作ランプBとした。
また、試作ランプBと比較するために、試作ランプAを作成した。この試作ランプAは、筒状電極5として、Fe、Ni、Co合金よりも仕事関数値が高いニッケルにて形成され、その外周面に膜厚3μmの絶縁層であるアルミナ層が被着されたホロー電極構成の筒状電極5を用いた以外は試作ランプBと同様にして作成した。
試作ランプAと試作ランプBとを用い、スパッタリングによる水銀消耗が多くなる周囲温度0°Cの低温下で、高周波の正弦波点灯回路を用いてランプ電流8mAで点灯実験を行ったところ、図5に示す測定結果が得られた。なお、この図5は、各試作ランプを10本づつ用いた時の点灯時間1000時間における水銀の消耗量の平均値を示したものである。
比較のために作成した試作ランプAは、スパッタリングによるガラス管2の内壁の黒化が内部導入線4aの付近に濃く広がっていたことから明らかなように、負グロー放電が仕事関数値の小さい内部導入線4aの付近に集中したため、水銀消耗量が1000〜1400μgと高くなった。
一方、内部導入線4aと筒状電極5とが同一の材料にて形成された試作ランプBは、スパッタリングによるガラス管2の内壁の黒化が電極部全体に薄く広がっていたことからも明らかなように、負グロー放電が筒状電極5と内部導入線4aを覆うようになり、負グロー放電の内部導入線4aへの集中的な放電移行を抑制できた。その結果、水銀消耗量を試作ランプAの約3分の1程度にまで抑えることができ、水銀封入量を増やすことなく冷陰極放電ランプの寿命の改善効果が得られた。
この実験結果を踏まえて、第2の実験として、図2に示すように構成された冷陰極放電ランプを作成した。ここでは、ホウケイ酸ガラスよりなるガラス管2を用い、筒状電極5をニッケルにて形成した。内部導入線4aはタングステンにて形成し、その外面にニッケルメッキ処理を施して、膜厚5μm程度の膜6を形成した。そしてそれ以外は試作ランプAと同様にして、試作ランプCを作成した。
また、試作ランプCの筒状電極5をアルミニウムにて形成し、内部導入線4aの外周面にアルミニウムのメッキ処理を施して、膜厚5μm程度の膜6を形成した試作ランプDを作成した。
試作ランプCと試作ランプDを用いて、第1の実験と同様に点灯実験を行った。得られた測定結果を図5に示す。
試作ランプC、Dともに、スパッタリングによるバルブ内壁の黒化は電極部全体に薄く広がっており、負グロー放電は筒状電極5の内外面と内部導入線4aの全体に広がって負グロー放電の内部導入線への集中的な放電移行が抑制されていることが確認された。また、図5に示すように、試作ランプCは水銀消耗量が300〜400μg、試作ランプDは水銀消耗量が350〜450μgと水銀消耗量を低減でき、試作ランプBと同様に水銀封入量を増やすことなく冷陰極放電ランプの寿命の改善効果が得られた。この試作ランプCと試作ランプDは、材料の違いにより水銀消耗量に多少の差が生じたが、基本的に同様の効果が得られた。さらに加えて、電極部の構成上、試作ランプBの場合よりも筒状電極5を形成する材料の選択範囲が広がり、幅広い応用が可能となった。
上記第2の実験にもとづいて、第3の実験を行った。
図3に示すように構成された冷陰極放電ランプにおいて、ホウケイ酸ガラスよりなるガラス管2を用い、内部導入線4aはタングステンにて形成した。筒状電極5は、内部導入線4aよりも仕事関数値の高いニッケルにて形成した。そして、内部導入線4aの外周面と筒状電極5の外周面に、内部導入線4aを形成するタングステンおよび筒状電極5を形成するニッケルの仕事関数値よりも高い仕事関数値を有する銀をスパッタ蒸着して、膜厚2μmの膜7a、7bを形成した。そしてそれ以外は試作ランプCと同様にして、試作ランプEを作成した。
また、筒状電極5の材料として内部導入線4aよりも仕事関数値の低いニオビウムを用いた以外は、試作ランプEと同様に構成された試作ランプFを作成した。
また、この試作ランプE、Fと比較するために、試作ランプGを作成した。この試作ランプGは、試作ランプEにおいてスパッタ蒸着材料に仕事関数値の低いアルミニウムを使用して膜7a、7bを形成したものである。
試作ランプE〜Gを用いて、第1の実験と同様に点灯実験を行った。得られた測定結果を図5に示す。
試作ランプE、Fともに、スパッタリングによるバルブ内壁の黒化は電極の先端部に集中しており、負グロー放電は筒状電極5の内面に集中して内部導入線4aの側には殆ど広がっておらず、負グロー放電の内部導入線への集中的な放電移行が抑制されていることが確認された。そのため、試作ランプEは水銀消耗量が200〜300μg、試作ランプFは水銀消耗量が150〜250μgと上記の試作ランプB、C、Dよりもさらに水銀消耗量を低減できた。
一方、試作ランプGは、スパッタリングによるバルブ内壁の黒化が筒状電極と内部導入線部に濃く広がっていたことからも明らかなように、負グロー放電は筒状電極5の内面ではなく筒状電極5の外周面と内部導入線4aの全体に集中して、水銀消耗量が900〜1400μgと大きいものとなった。
このように、内部導入線4aの外周面と筒状電極5の外周面を内部導入線4aと筒状電極5の構成材料の仕事関数値よりも高い仕事関数値の材料で被着することで、負グロー放電は、主に仕事関数値の低い材料を備えた筒状電極5の内面で進行し、筒状電極5の外面と内部導入線4aでの余分のスパッタリングによる水銀消耗が抑制され、水銀封入量を増量することなく冷陰極放電ランプの寿命改善効果を増すことができる。
上記第1〜第3の実験結果を踏まえて第4の実験を行った。
図4に示す冷陰極放電ランプにおいて、ホウケイ酸ガラスよりなるガラス管2を用い、内部導入線4aをタングステンにて形成した。内部導入線4aとガラス管2との当接部には、ガラスと酸化膜のアロイ層を形成することで気密性を維持できる材料であるステンレスの426合金により酸化膜9を形成した。筒状電極5は鉄にて形成した。そして、筒状電極5と内部導入線4aはレーザ溶接により接続し、その後、鉄にて形成された筒状電極5の外周面にディッピングにより膜厚1μmのアルミナの絶縁層8bを形成した。そしてそれ以外は試作ランプEと同様にして、試作ランプHを作成した。
試作ランプHを用いて、第1の実験と同様に点灯実験を行った。得られた測定結果を図5に示す。
試作ランプHは、内部導入線4aと筒状電極5の外周面が絶縁材料8a、8bで被着または酸化等により絶縁されていたため、負グロー放電は筒状電極5の内面にのみ集中して筒状電極5の外周面と内部導入線4aには広がらず、スパッタリングによるバルブ内壁の黒化は電極先端部にのみ集中していた。その結果、筒状電極5の外面と内部導入線4aでの余分のスパッタリングによる水銀消耗を150〜200μgと低減でき、冷陰極放電ランプの寿命改善効果を増すことができた。
なお、上記各実施の形態および各実施例では、筒状電極5として有底の円筒状のものを用いた例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、無底のものでも適用でき、また、筒状電極5の外側に皮膜が形成されて多層構造となったものであっても適用できる。また、冷陰極放電ランプの寸法、設計、材料、形、定格等は上記のものに限定されるものではない。
また、発光管の内部における前記導入線の少なくとも一部の表面を、前記筒状電極の内面を形成する材料の仕事関数値よりも仕事関数値の高い材料にて形成することや、発光管の内部における前記導入線の少なくとも一部の表面を絶縁被膜で覆う構成によっても、負グロー放電は主に筒状電極の内面で進行するようになるため、筒状電極の外面と内部導入線での余分のスパッタリングによる水銀消耗を抑制でき、上記と同様の効果が得られる。
本発明にかかる冷陰極放電ランプは導入線のスパッタリングを抑制して冷陰極放電ランプの長寿命化を図ることができるので、液晶ディスプレイ装置等のバックライト等に有用である。
本発明の実施の形態1における冷陰極放電ランプの要部を示す断面図 同実施の形態における図1とは別の例を示す冷陰極放電ランプの断面図 本発明の実施の形態2における冷陰極放電ランプの断面図 本発明の実施の形態3における冷陰極放電ランプの断面図 本発明の各実施の形態における点灯実験の測定結果を示すグラフ
符号の説明
1 発光管
2 ガラス管
3 蛍光体
4a 内部導入線
4b 外部導入線
5 筒状電極
6 膜
7a、7b 膜
8a、8b 絶縁膜
9 酸化膜

Claims (4)

  1. 内面に蛍光体が塗布された発光管の端部に外部電源と接続される導入線を設け、前記導入線の一端を筒状電極と接続して放電によって前記発光管の内部で発生した紫外線で前記蛍光体を励起して可視光を得る冷陰極放電ランプであって、発光管の内部における前記導入線を、前記筒状電極を形成する材料と同一の材料にて形成したことを特徴とする冷陰極放電ランプ。
  2. 発光管の内部における導入線の外面を筒状電極を形成する材料と同一の材料で覆ったことを特徴とする請求項1記載の冷陰極放電ランプ。
  3. 内面に蛍光体が塗布された発光管の端部に外部電源と接続される導入線を設け、前記導入線の一端を筒状電極と接続して放電によって前記発光管の内部で発生した紫外線で前記蛍光体を励起して可視光を得る冷陰極放電ランプであって、発光管の内部における前記導入線の少なくとも一部の表面を、前記筒状電極の内面を形成する材料の仕事関数値よりも仕事関数値の高い材料にて形成したことを特徴とする冷陰極放電ランプ。
  4. 内面に蛍光体が塗布された発光管の端部に外部電源と接続される導入線を設け、前記導入線の一端を筒状電極と接続して放電によって前記発光管の内部で発生した紫外線で前記蛍光体を励起して可視光を得る冷陰極放電ランプであって、発光管の内部における前記導入線の少なくとも一部の表面を絶縁被膜で覆ったことを特徴とする冷陰極放電ランプ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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