JP2006093117A - 気密容器と画像表示装置の製造方法 - Google Patents

気密容器と画像表示装置の製造方法 Download PDF

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光利 長谷川
Toshiaki Himeji
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Abstract

【課題】 基板間にデッドストロークを生じさせずに基板間の空間を排気することを可能にする気密容器の製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明の気密容器の製造方法は、一対のプレート81,82を、互いの面が間隔を置いて対向し、フェースプレート82の一辺がリアプレート81と結合された状態で、減圧雰囲気中に配置する工程と、減圧雰囲気中で、フェースプレート82の他辺とリアプレート81との間隔を広げる工程とを有することを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、画像表示装置等が備える気密容器の製造方法に関する。
特許文献1には、表示面ガラスと基板ガラスの間に低融点ロッドガラスが介装されたガラス容器を組み立てる段階と、ガラス容器に設けられた間隙よりその内部空気を真空排気する段階と、真空排気されたままの状態で低融点ロッドガラスを溶融し封着する段階とを備える、表示面ガラスと基板ガラスとを低融点ガラスにて溶着したガラス容器を有する真空表示装置の製造方法が開示されている。
また、特許文献2には、蛍光体励起手段が配置された第1の基板と、蛍光体励起手段により発光する蛍光体が配置された第2の基板とを、接合材を介して封着することによる画像形成装置の製造方法において、チャンバー内において、第1の加熱手段と第2の加熱手段の間に第1の基板と第2の基板とを封着部を接触させない状態で保持して、チャンバー内の真空排気を行いながら、第1の基板と第2の基板と接合材とを封着温度まで加熱する加熱工程と、チャンバー内が真空排気されている状態で、封着部を接触させて第1の基板と第2の基板とを接合材を介して封着する封着工程とを有する製造方法が開示されている。この特許文献2に開示された製造方法によれば、2枚の基板を接触させないように所望の距離に保持した状態で真空排気と加熱処理が行われる。
特開平06−196094号公報 特開2001−028241号公報
特許文献2に開示された構成において、第1の基板と第2の基板とを封着部を接触させない状態で保持するには、少なくとも一方の基板を位置調整手段に固定治具等で固定し、その固定された基板全体を位置調整手段によって他方の基板から離す方向に移動させることで両基板の間に間隙を形成する必要がある。
しかし、位置調整手段に固定治具等で固定した基板全体を他方の基板から離す方向に移動させる構成では、両基板の間の空間を真空排気するのに十分な間隔よりも大きな無駄な間隔(デッドストローク)が生じてしまう。このようなデッドストロークが生じる構成では、製造装置がその分だけ大型化してしまい、また基板の移動時間がその分だけ余計に掛かるため製造時間の短縮化が妨げられてしまう。
本発明は、基板間にデッドストロークを生じさせずに基板間の空間を排気することを可能にする気密容器の製造方法および画像表示装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の気密容器の製造方法は、一対の基板を、互いの基板面が間隔を置いて対向し、一方の基板の一辺が他方の基板と結合された状態で、減圧雰囲気中に配置する工程と、前記減圧雰囲気中で、前記一方の基板の他辺と前記他方の基板との前記間隔を広げる工程とを有することを特徴とする。
また、本発明の画像表示装置の製造方法は、電子放出素子と前記電子放出素子から放出された電子が照射される蛍光膜とを内包する気密容器を備える画像表示装置の製造方法であって、前記気密容器の形成が、一対の基板を、互いの基板面が間隔を置いて対向し、一方の基板の一辺が他方の基板と結合された状態で、減圧雰囲気中に配置する工程と、前記減圧雰囲気中で、前記一方の基板の他辺と前記他方の基板との前記間隔を広げる工程とを有することを特徴とする。
上記本発明の気密容器及び画像表示装置の製造方法によれば、対向する一対の基板間の必要最小限の隙間を通じて、当該基板間の空間の充分な排気を行うことが可能である。
以上説明したように、本発明によれば、基板間にデッドストロークを生じさせずに基板間の空間を排気することができる。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
本発明の気密容器の製造方法は、対向する一対のガラス板を有し、その内部空間が気密とされたガラス容器、あるいは電子放出素子が内蔵された画像表示装置やプラズマディスプレイのような画像表示装置が備える気密容器などの製造方法を包含する。特に画像表示装置の製造方法はコスト低減という点から本発明が適用される好ましい形態である。
本発明の実施形態について、電子放出素子と電子放出素子から放出される電子が照射される蛍光膜とが内蔵された気密容器を備える画像表示装置を例に挙げ、図1、図2および図3を用いて以下に具体的に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る画像表示装置の気密容器を製造する方法の工程フローと概略構成を示す図である。図1(a)は本実施形態に係る画像表示装置の気密容器を製造する方法の工程フローを示すフローチャート、図1(b)は本実施形態に係る画像表示装置の気密容器の概略構成を示す斜視図、図1(c)は図1(b)に示したC−C’線における断面図である。
まず、図1(b)および(c)を参照して、本実施形態に係る画像表示装置の気密容器の構成を説明する。本実施形態に係る画像表示装置の気密容器90は、リアプレート81、フェースプレート82、及び、支持枠86とで構成される。リアプレート81は、例えば、ガラス基板80と、その表面に配置された複数の電子放出素子87と、これらの電子放出素子87に接続された配線88,89を有する。フェースプレート82は、例えば、ガラス基板83と、基板83上のリアプレート81に対向する面上に配置された、蛍光膜84、メタルバック85および非蒸発型ゲッタ9とを有する。支持枠86は、リアプレート81とフェースプレート82とを互いに所定の間隔をおいて対向配置させるためにリアプレート81とフェースプレート82との間に配置されている。各プレート81,82と支持枠86との接合部は、フリットガラス又はIn等を用いて互いに接着されている。
本実施形態では、リアプレート81とフェースプレート82との間にスペーサ205と呼ばれる支持体が設置されている。これにより、画像表示装置がいわゆる大面積パネルである場合にも、気密容器90は、大気圧に対して十分な強度を持つ。気密容器90は、内部を真空に保持するための耐大気圧構造等の力学的条件等に依存して、プレート81,82の板厚、およびスペーサ205の配置等が適宜設計される。
ガラス基板80としては廉価な青板ガラスからなる基板を用いることが一般的であるが、その場合にはガラス基板80の上にナトリウムブロック層として厚さ0.5μmのシリコン酸化膜をスパッタ法で形成することが好ましい。この他に、ナトリウム成分が少ないガラスや石英基板や無アルカリガラス基板でもガラス基板80を作成することが可能である。プラズマディスプレイ用には、アルカリ成分が少ない電気ガラスであるPD−200(旭硝子(株)社製)等をガラス基板80として適宜使用することができる。
ガラス基板83はガラス基板80と同じく廉価な青板ガラスを用いることが一般的であるが、本実施形態ではプラズマディスプレイ用の電気ガラスであるアルカリ成分が少ないPD−200(旭硝子(株)社製)を用いている。このガラス材料は、ディスプレイ用途では、ガラスの着色現象は生じず、また板厚を3mm程度にすれば10kV以上の加速電圧で駆動した場合でも2次的に発生する軟X線の漏れを抑える遮蔽効果も充分である。
スペーサ205の材料は、やはり廉価な青板ガラスを用いることが一般的であるが、気密容器90の用途に合わせて選択する。スペーサ205の位置精度を必要とする場合等は、スペーサ205の材料は、ガラス基板80,83と同一材料を用いて熱膨張係数を一致させることが好ましい。また、スペーサ205の形状は板状、円柱状、角柱状、あるいはシート状等の用途に適した形状とし、その設置数も用途に応じて適宜設定する。電子放出素子87が内蔵された気密容器90の場合は、スペーサ205は電子軌道に適応させて設計を行う。
各プレート81,82と支持枠86とを接合する接合材5,6(図2参照)には、ガラス基板80,83と同程度の熱膨張係数を有するフリットガラスや、In、In−AgあるいはIn−Sn等の低融点金属を用いる。それぞれの接合材5,6には異なる材料を用いてもよいし、あるいは同一材料を用いてもよい。一例として、接合材5,6には共にInもしくはIn−Agを用いることが好ましい。
接合材5,6は、各プレート81,82と支持枠86との少なくとも一方に塗布されていれば良い。また、接合材5,6は、各プレート81,82と支持枠86とを接合する前の厚みの合計が接合後の厚みと比較して充分に多くなるように塗布されている。本実施形態では、封着後の接合材5,6で形成されるIn膜93(図2等参照)の厚みが300μmとなるように塗布されている。
フェースプレート82は、ガラス基板83のリアプレート81に対向する面上に蛍光膜84、メタルバック85、および蒸発型ゲッタ9が形成されており、この部分が画像表示領域となる。フェースプレート82の非蒸発型ゲッタ9を設置する位置は、フェースプレート82のメタルバック85上と蛍光膜84の間の黒色導電材91上である。非蒸発型ゲッタ9は、画像表示領域内の全域に万遍なく配置することが望ましい。
なお、蒸発型ゲッタ9は、Tiを主成分とする材料を用いて電子ビームやスパッタ等の真空蒸着法で形成される。本実施形態では蒸発型ゲッタ9の膜厚を800Å(80nm)とした。ただし、非蒸発型ゲッタ9の設置位置や膜厚は上記に限られるものではなく、適宜設計、設定することができる。
次に、図1(a)、図2および図3を参照して、本実施形態に係る気密容器の製造工程について説明する。図2は本実施形態に係る気密容器の製造工程を段階的に示す図であり、図3はリアプレートとフェースプレートとの位置合わせを行う工程を示す図である。
まず、リアプレート(RP)81やフェースプレート(FP)82を用意する(ステップ1)。
次に、図2(a)に示すように、リアプレート81を下側支持部材4の上に載置し、リアプレート81の上の所定の位置に接合材5を塗布し、塗布した接合材5の上に支持枠86を載せ、次に支持枠86の上面に接合材6を塗布する。フェースプレート82の、支持枠86の上面に接合される部分にも接合材を塗布する。本実施形態ではこれらの接合材としてInを用いた。さらに、リアプレート81上の所定の位置にスペーサ205を設置する。
ここで、作製する気密容器90がカラーの画像表示装置である場合には、蛍光膜84の各色蛍光体とリアプレート81上の電子放出素子87とが対応するように、両プレート81,82の位置合わせを行う必要がある。そのため、本実施形態では、プレート81,82の互いの位置合わせを行う位置決め装置200(図3参照)を用いて両プレート81,82を互いに十分に位置決めしている。位置決め装置200は、プレート81,82の少なくとも一方を他方に対してプレートの平面内における縦横方向(XY方向)と回転方向(θ方向)に移動させる。位置決め装置200によって一方のプレートの一辺を他方のプレートの所定の位置に対して位置決めした後、その位置決めした部位を固定する。これにより、一方のプレートの一辺が、他方のプレートの所定の位置に対して位置決めされて、他方のプレートと結合される。この結合は後述する封着工程の前になされていればよい。従って、上記結合は、プレート81,82を、気密容器90を製造するための封着チャンバー(不図示)内に導入する前の大気圧雰囲気中で行っても、封着チャンバー内に導入した後に減圧雰囲気中で行ってもよい。
なお、プレート上に電子放出素子や蛍光体等が設置されていない構成の場合には、プレート同士の位置決めに求められる精度があまり高くないため、上記のような位置決め装置200は必ずしも必要ではない。
以上述べたように、本発明において、一方の基板(例えば、上述の一方のプレート)の一辺と他方の基板(例えば、上述の他方のプレート)との結合とは、一対の基板(例えば、上述の、一方のプレートと他方プレート)の基板面に沿った方向における、上記一対の基板の相対位置が固定される結合であることが好ましい。
また、この結合は、上記一方の基板の一辺と上記他方の基板との間に、上記接合材又は上記支持枠を介してなされている場合を包含し、上記一方の基板の一辺と上記他方の基板とが直接結合されている場合に限られるものではない。
このようにして、支持枠86とスペーサ205とを組み込み両プレート81,82の互いの位置決め固定を行った状態でこれらの部材を封着チャンバー内に導入し、準備工程を終える(ステップ2)。
次に、本実施形態では400℃、1時間のベーキング条件で真空ベーキングを行う(ステップ3)。このベーキング条件は、作製する気密容器90の用途等に合わせて適宜設定される。このとき、少なくとも上述したように位置決めに用いた上記一方のプレートの一辺とは異なる他辺と、上記他方のプレートとの間隔を広げることで、プレート81,82間の空間を十分に真空排気する。なお、上記一方のプレートの一辺とは異なる他辺は、好ましくは、この一辺と対向する辺であることが好ましい。また、上記の間隔を広げる際には、プレート81,82の中央付近がスペーサ205に接触しているか否かに関わらず、プレート81,82の外周付近で両者の間に1mm程度の間隙があれば、プレート81,82の間の空間は中央付近も十分に真空排気される(図2(b)参照)。
その後、図2(c)に示すようにフェースプレート82を支持枠86上に載置して両プレート81,82の上記で広げられた間隔を元に戻し、支持枠86と上記一方のプレートとの間隙を塞ぎ、接合材5,6が溶融する温度で封着を行う(ステップ4)。本実施形態では、プレート81,82の温度を160℃±5℃以内とする条件で封着工程を行った。
尚、図2(a)〜(c)は、上述の一方のプレートの一辺と対向する辺側から見た図面である。
封着時には1×10-6[Torr](約1.3×10-4[Pa])以下の真空度が要求される。さらに、封着後の気密容器90内の真空度を維持するためにゲッタ処理を行う場合もある。ここで、ゲッタ処理とは、気密容器90の封着を行う直前あるいは封着後に、抵抗加熱あるいは高周波加熱等の加熱法により、気密容器90内の所定の位置(不図示)に予め配置したゲッタを加熱して蒸着膜(不図示)を形成する処理である。この場合、ゲッタ材は通常はBa等が主成分であり、上述のようにして形成された蒸着膜の吸着作用によって、気密容器90内の真空度をたとえば1×10-5〜1×10-7[Torr](約1.3×10-3〜1.3×10-5[Pa])に維持することが可能になる。
ここで、一方のプレートの一辺を他方のプレートの所定の位置に対して位置決めし、結合する手段と、真空ベーキングを行う際に、一方のプレートの一辺とは異なる他辺と他方のプレートとの間隔を広げる手段との具体的な構成について説明する。
図4は、一方のプレートの一辺を他方のプレートの所定の位置に対して位置決めし、結合する手段としての位置決め治具を示す図である。
位置決め治具150は、リアプレート81を把持する下側クランプ152が固定されたベース151と、ベース151に対してアームリンク154を介して移動可能に設けられた、フェースプレート82を把持する上側クランプ153とを有している。位置決め治具150にはばね155が備えられており、位置決め治具150は、このばね155によって、通常は上側クランプ153が図4(a)に示す位置に持ち上げられた状態になっている。一方、上側クランプ153がフェースプレート82を把持した状態では、フェースプレート82の重みによって上側クランプ153が図4(b)に示す位置に下がった状態になる。
図5に示すように、位置決め治具150は2つ1組で用いられ、2つの位置決め治具150が2枚のプレート81,82の一方の辺側を把持する。各プレート81,82は、図3に示す位置決め装置200によって、位置決め治具150のクランプ152,153に対して位置決めした状態で挿入される。これにより、各プレート81,82は、一方のプレートの一辺が他方のプレートの所定の位置に対して位置決めされる。
このようにして位置決め治具150のクランプ152,153に各プレート81,82の一方の辺を位置決めした後、クランプ152,153と各プレート81,82との接触部に例えば東亜合成(株)のアロンセラミックス等の接合剤を塗布し、120℃で硬化させて固定する。これにより、プレート81,82は、一方のプレートの一辺が他方のプレートに位置決めされ、結合される。位置決め治具150は、このようにしてプレート81,82に固定されたままの状態で製品に組み込まれることから、各プレート81,82と同じ熱膨張係数を有することが好ましい。そのため、本実施形態では、位置決め治具150のベース151およびクランプ152,153を各プレート81,82と同じ素材であるPD200(旭硝子(株)社製)から削り出して作製している。
図6は、一方のプレートの一辺とは異なる他辺と他方のプレートとの間隔を広げる手段であるアームを示す図であり、図6(a)はその断面図、図6(b)は図6(a)のフェースプレートを上から見た平面図である。なお、図6(b)ではアーム7の一部を透視した状態で示している。
本実施形態では、フェースプレート82の、位置決め治具150で位置決めされている一方の辺と対向する他方の辺の近傍を上方に持ち上げることができるアーム7が、封着チャンバー内に設けられている。この構成によれば、フェースプレート82のその他方の辺の近傍をアーム7で持ち上げると、その他方の辺の近傍が持ち上げられるとともに、位置決め治具150のアームリンク154も図4(a)に示すように持ち上げられる。従って、位置決め治具150で位置決めされ、結合されている上記一方の辺側においても、両プレート81,82の間隔が多少広げられる。このようにフェースプレート82を持ち上げることで、真空封着する2枚のプレート81,82の間のコンダクタンスを確保することができ、その結果、それらの内部空間を良好に真空排気した状態でプレート81,82同士を封着することができる。また、本実施形態の構成ではフェースプレート82を上下方向に移動させるアーム7とそれを駆動する装置と両プレート81,82の位置決め治具150以外に特別な制御や装置を必要としないので、外囲器90を作製するための装置のコストを低減することができる。
以上述べたように、本発明において、一方の基板(例えば、上述の一方のプレート)の一辺と他方の基板(例えば、上述の他方のプレート)との結合は、一対の基板(例えば、上述の、一方のプレートと他方プレート)の基板面に沿った方向以外の方向には可動な結合であることが更に好ましい。
図7は、一方のプレートの一辺を他方のプレートの所定の位置に対して位置決めし、結合する手段としての位置決めばねを示す図である。この位置決めばねは、上述した位置決め治具に代えて用いられるものである。
図7に示すように、位置決めばね180はクリップ状の形状を有しており、支持枠86の上下面に接合された各プレート81,82を挟み込むことができるように形成されている。
各プレート81,82は、図3に示す位置決め装置200によって互いに位置合わせを行い、その後、プレート81,82の一辺側に例えば2つの位置決めばね180を図7(b)に示すように装着することで、互いに位置決めされる。その位置決め状態を保つために、位置決めばね180と各プレート81,82との接触部に例えば東亜合成(株)のアロンセラミックス等の接合剤を塗布し、120℃で硬化させて固定する。位置決めばね180は、このようにしてプレート81,82に固定されたままの状態で製品に組み込まれることから、各プレート81,82と同じ熱膨張係数を有することが好ましい。そのため、本実施形態では、位置決めばね180を各プレート81,82の素材であるPD200(旭硝子(株)社製)と同じ熱膨張係数を有するニッケル合金で構成した。
このような位置決めばね180を用いる場合にも、フェースプレート82の、位置決めばね180で位置決めされ、リアプレート81に結合された一辺と対向する他辺の近傍を、図6に示したアーム7で持ち上げることによって、上記他辺側での2つのプレート81,82の間隔を広げることができる。このようにフェースプレート82を持ち上げることで、真空封着する2枚のプレート81,82の間のコンダクタンスを確保することができ、その結果、それらの内部空間を良好に真空排気した状態でプレート81,82同士を封着することができる。
なお、フェースプレート82をアーム7で持ち上げる際には、両プレート81,82の位置決めばね180に狭持されている辺側においても離間しようとするが、この場合には位置決めばね180が広がる方向に撓むので、互いに広がろうとするプレート81,82を位置決めばね180が無理に押さえ付けてプレート81,82を破損させてしまうようなことはない。
図8はプレートを加熱するための加熱機構を示す図であり、図8(a)はその平面図、図8(b)はその正面図である。
図5に示す例では、封着工程において接合材を硬化させること等を目的としてプレート81,82を加熱するヒータ100がフェースプレート82の上方にその縦横方向に沿ってそれぞれ3つずつ、合計で9つのブロックに分けて対向配置されている。本実施形態ではヒータ100としてシースヒータを用いているが、それに代えてランプヒータを用いてもよい。また、上記ではヒータ100がフェースプレート82を加熱する構成について説明したが、この他にも、ヒータでリアプレート81を加熱する構成や両方のプレート81,82を加熱する構成としてもよい。
以下、具体的な実施例を挙げて本発明の外囲器の製造方法を詳しく説明する。
(実施例1)
本実施例を図1等を参照して説明する。本実施例では、縦横が900mm×580mmで厚さが2.8mmの電気ガラスであるPD−200(旭硝子(株)社製)からなるプレート上にSiO2膜を3000Å(300nm)の厚さに形成し、さらに電子放出素子や配線を形成したリアプレート81と、縦横が900mm×580mmで厚さが2.8mmの電気ガラスであるPD−200(旭硝子(株)社製)からなるプレート上に蛍光膜84とゲッタ9が形成されたフェースプレート82と、縦横が830mm×510mmで周囲壁の幅が4mmで厚さが1.3mmの青板ガラス製の支持枠86と、長さが780mmで幅が200μmで高さが1.6mmの電気ガラスであるPD−200(旭硝子(株)社製)からなるプレートの表面に帯電防止膜(不図示)を形成したスペーサ205とを用いて、画像表示装置の気密容器を作製した。各プレート81,82と支持枠86との接合材にはInを用いた。その接合材の厚さは、封着前は300μmで封着後は150μmとなるようにした。
封着チャンバーに投入する前に2枚のプレート81,82の一方の辺側を位置決め装置200(図3参照)と位置決めばね180(図7参照)を用いて互いに位置決めし、結合した。
真空ベーキング工程時の温度は400℃とした。フェースプレート82の、位置決めばね180で位置決め固定されている一方の辺とは対向する他方の辺を、その隅部から5mmの位置をアーム7(図6参照)で支持して持ち上げた。この際、フェースプレート82を、リアプレート81上に配置されたスペーサ205の上面から3mmの高さまで持ち上げた。このように持ち上げた状態で、1時間のベーキングを行った後にリアプレート81とフェースプレート82とを支持枠86を介して封着し、画像表示装置の気密容器を作製した。
(実施例2)
本実施例では、真空ベーキング工程時にリアプレート81上のスペーサ205にフェースプレート82が接触しない程度にフェースプレート82をリアプレート81の上方に離した状態に保持した後、実施例1と同様にして画像表示装置の気密容器を作製した。
(実施例3)
本実施例では、封着チャンバーに投入する前に2枚のプレート81,82を位置決めばね180(図7参照)を用いて互いに位置決め固定したものを7セット用意し、それらを同時に投入できるバッチ処理型の装置を用いて、7セットをまとめて一括で封着処理した。それ以外は実施例1と同様にして画像表示装置の気密容器を作製した。
本発明の一実施形態に係る画像表示装置の製造方法の工程フローと概略構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る気密容器の製造工程を段階的に示す図である。 リアプレートとフェースプレートとの位置合わせを行う工程を示す図である。 一方のプレートの一辺を他方のプレートの所定の位置に対して位置決め固定する手段としての位置決め治具を示す図である。 図4に示す位置決め治具にプレートが取り付けられた状態を示す図である。 両プレートの間に間隙を形成する間隙形成手段であるアームを示す図である。 一方のプレートの一辺を他方のプレートの所定の位置に対して位置決め固定する手段としての位置決めばねを示す図である。 プレートを加熱するための加熱機構を示す図である。
符号の説明
5,6 接合材
80,83 ガラス基板
81 リアプレート
82 フェースプレート
84 蛍光膜
86 支持枠
87 電子放出素子
90 気密容器

Claims (7)

  1. 一対の基板を、互いの基板面が間隔を置いて対向し、一方の基板の一辺が他方の基板と結合された状態で、減圧雰囲気中に配置する工程と、前記減圧雰囲気中で、前記一方の基板の他辺と前記他方の基板との前記間隔を広げる工程とを有することを特徴とする気密容器の製造方法。
  2. 前記一方の基板の一辺と他方の基板との結合は、前記一対の基板の基板面に沿った方向における前記一対の基板の相対位置が固定される結合であることを特徴とする請求項1に記載の気密容器の製造方法。
  3. 前記一方の基板の一辺と他方の基板との結合は、前記一方の基板の一辺と前記他方の基板との間に、接合材を介してなされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の気密容器の製造方法。
  4. 前記一方の基板の一辺と他方の基板との結合は、前記一方の基板の一辺と前記他方の基板との間に、支持枠を介してなされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の気密容器の製造方法。
  5. 前記一方の基板の一辺と他方の基板との結合は、前記一対の基板の基板面に沿った方向以外の方向には可動な結合であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の気密容器の製造方法。
  6. 更に、前記一方の基板と前記他方の基板とを、互いに間隔をおいて封着する工程とを有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の気密容器の製造方法。
  7. 電子放出素子と前記電子放出素子から放出された電子が照射される蛍光膜とを内包する気密容器を備える画像表示装置の製造方法であって、前記気密容器が、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法にて製造されることを特徴とする画像表示装置の製造方法。


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US7981240B2 (en) 2008-09-02 2011-07-19 Canon Kabushiki Kaisha Method for making vacuum airtight container

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