以下、環境配慮権利商品オプションをネットワークを介して電子取引する本発明が適用されたシステム(以下、単に、電子取引管理システムという。)について説明をする。
ここで、「環境配慮権利商品」とは、環境を向上させる活動へ出資する商品又は環境権利に関する商品であり、且つ、実施がなされてないものである。環境を向上させる活動へ出資する商品としては、例えば、環境保護運動(例えば、水源地清掃イベント等)に対する冠スポンサー枠のうちの2006年度分に出資する商品、又は、水,大気,土壌等の地球環境に与える悪影響と廃棄物又は騒音等の人間に与える悪影響を計測し,予防し,削減し,最小化し又は改善するといった活動へ出資する商品等がある。また、環境権利に関する商品には、植林を起源とした二酸化炭素排出量に関する商品といったものがある。
実施とは、二酸化炭素排出量ならば購入者を確定させる、スポンサー枠ならば権利所有者がスポンサー枠を利用し宣伝を実際に行う、といった行為をいう。
「環境配慮権利商品オプション」とは、上記の環境配慮権利商品を将来取引できる権利である。この「環境配慮権利商品オプション」が、当該電子取引管理システムにより電子取引がされる対象となる。なお、以下、「環境配慮権利商品オプション」のことを、単に「環境オプション」という場合もある。
環境配慮権利商品オプションには、市場において決定される「公募売出価格」があり、日々その値が変動している。
環境配慮権利商品オプションには、「権利行使価格」(又は、単に「行使価格」という場合もある)が規定されている。権利行使価格は、変動をしない固定の価格である。環境配慮権利商品オプションの「買い手」は、将来この「権利行使価格」により権利行使を行うことができる。
権利行使には、「コール(買い)」又は「プット(売り)」の2つの種類がある。
環境配慮権利商品オプションの権利行使の種別がコールであった場合、そのオプションの「買い手」が権利行使をすると、「売り手」は現物商品(環境配慮権利商品)を「買い手」へ引渡し、「買い手」は「売り手」へ権利行使価格を支払う。なお、コールの場合、権利行使がされたときに「売り手」が現物商品を持っていなかったときには、現物市場から調達する必要が生じる。従って、権利行使価格<現物価格ならば「買い手」は得になるので、「買い手」は例えばそのタイミングで権利行使する。権利行使価格>現物価格ならば、権利行使を放棄する(権利行使を行わない)こともできる。
環境配慮権利商品オプションの権利行使の種別がプットであった場合、そのオプションの「買い手」が権利行使をすると、「売り手」は「買い手」へ権利行使価格を支払い、「買い手」は現物商品(環境配慮権利商品)を「売り手」へ引渡す。なお、プットの場合、権利行使がされたときに「買い手」が現物商品を持っていなかったときには、現物市場から調達する必要が生じる。従って、権利行使価格>現物価格ならば「買い手」は得になるので、「買い手」は例えばそのタイミングで権利行使する。権利行使価格<現物価格ならば、権利行使を放棄する(権利行使を行わない)こともできる。
一般に、権利行使の期間が定められており、その権利行使期間内に1回のみ権利行使ができるが、複数回の権利行使ができるようにしてもよいし、権利行使期限が実質的になくてもよい。
以下、環境配慮権利商品オプションの取引を行う電子取引管理システムの第1〜第3の形態について、具体的に説明をする。
第1の実施の形態
(システム構成)
図1は、第1の実施形態の電子取引管理システム10のシステム構成図を示す。
電子取引管理システム10は、サーバ11と、複数の端末12(12-1〜12-4)とから構成される。サーバ11と各端末12とは、ネットワーク1を介して接続されている。各端末12は、ネットワーク1を介してサーバ11に対してアクセスし、サーバ11から提供される情報の参照や、サーバ11から提供された表示画面を介して当該サーバに対して情報を入力することができる。
サーバ11は、CPU(central processing unit)やメインメモリ等からなる演算処理部13と、ハードディスクやテープドライブ等からなる記憶部14、キーボード,マウス,タッチパネル及びボタン等の入力装置とディスプレイ及びスピーカ等の出力装置とからなる入出力部15と、ネットワーク1に接続して他のコンピュータとの間で通信を行う通信制御部16とを備えている。サーバ11は、例えばウェブサーバ等のコンピュータである。
演算処理部13は、周辺装置からの情報やアプリケーションソフトに基づく処理により、記憶部14,入出力部15及び通信制御部16を制御する。また、演算処理部13は、入出力部15から当該装置へのアクセス、及び、通信制御部16を経由しての当該装置へのアクセスを受け付ける。また、演算処理部13は、演算処理や制御処理をして得られた出力情報を、入出力部15や通信制御部16を経由して出力する。
記憶部14には、オペレーティングシステム(OS)やアプリケーションソフト(本発明等)がインストールされている。また、記憶部14内には、環境オプションを管理するための各種の情報(環境オプション属性情報、アクセス者属性情報及び公募売出成約属性情報)を格納する領域が構築されている。
端末12は、本体内に、CPU(central processing unit)やメインメモリ等より成る演算処理部、ハードディスク・テープドライブ等よりなる記憶部、ネットワーク1を経由した他の端末やコンピュータ等との通信を制御するモデム装置・ネットワークカード装置等より成る通信制御部、キーボード・マウス・タッチパネル・ボタン等の入力装置やディスプレイ・スピーカ等の出力装置から成る入出力部を備えたネットワーク接続機能付きの電子機器である。端末12は、例えば、パーソナルコンピュータ、ネットワーク接続機能付き携帯端末、携帯電話等の機器である。端末12には、オペレーティングシステム(OS)やアプリケーションソフト(ウエブ閲覧ソフト等)がインストールされている。
サーバ11へのアクセス者は、このような端末12のアプリケーションソフトウェア(例えばウェッブソフトウェア)を操作して、ネットワーク1を経由しサーバ11へ、テキストデータ、ボタン操作等の情報を送信する。
(環境オプションを管理するための各種の情報)
環境オプションを管理するための各種の情報には、「環境オプション属性情報」、「アクセス者属性情報」及び「公募売出成約属性情報」がある。これらの情報は、サーバ11の記憶部14内の所定の領域に格納されている。
「環境オプション属性情報」は、当該電子取引管理システム10で取引がされている環境オプションに関する属性が示された情報である。環境オプション属性情報は、データベース化されて管理されており、1つの環境オプションに関する情報が1つのレコードとして管理されている。
環境オプション属性情報の各レコードには、図2に示すように、名称、説明、追加情報、行使価格、タイプ種別、価格ポイント、売り手、買い手、及び、権利行使状況といった項目が含まれている。各項目に記述された内容が、その環境オプションの属性を示している。
名称は、環境オプションの名称である。説明は、その環境配慮権利商品の内容説明である。追加情報は、その環境配慮権利商品の認証をしている機関等の説明等である。行使価格は、その環境オプションの権利行使価格である。タイプ種別とは、権利行使の種別がコール(買い)であるかプット(売り)であるかを示している。価格ポイントは、その環境オプションの価格を示している。売り手は、その環境オプションの売り手の名称、買い手は、その環境オプションの買い手の名称を示している。権利行使状況は、その環境オプションが、既にその環境オプションが行使済みか又はまだ未行使かを示している。
「アクセス者属性情報」は、当該電子取引管理システム10に対してアクセスすることができる者に関する属性が示された情報である。アクセス者属性情報は、データベース化されて管理されており、一人のアクセス者に関する情報が1つのレコードとして管理されている。
アクセス者属性情報の各レコードは、図3に示すように、アクセス者名、認証符号、環境オプション属性情報発行権限、ポイントといった項目から構成されている。各項目に記述された内容が、アクセス者の属性を示している。アクセス者名は、そのアクセス者の名前である。認証符号は、そのアクセス者がネットワーク1を介してサーバ11へ接続する際の認証のための符号である。環境オプション属性情報発行権限の有無は、そのアクセス者に、環境オプションの発行権限が有るか否かを示す項目である。ポイントは、当該サーバ11を利用して取引するための通貨のような価格ポイントである。ポイントは、現金、地域通貨等の有価物と交換又は無償で登録し、また、ゼロ、マイナスを許す構成としても良い。
「公募売出成約属性情報」は、図4に示すように、公募者(売り手)の希望の成約条件が記述された領域(公募売出小領域)と、入手者(買い手)の情報が記述された領域(入手小領域)とから構成されている。公募売出成約属性情報は、データベース化されて管理されており、各小領域毎に、1つの環境オプションに関する情報が1つのレコードとして管理されている。
公募売出小領域には、図5に示すような公募希望売出属性情報のレコードが配置される。公募希望売出属性情報の各レコードは、その環境オプションを売り出し希望している者の取引条件が示されている。公募希望売出属性情報の各レコードは、名称、説明、追加情報、行使価格、タイプ種別、価格ポイント、売り手の名称といった項目から構成されている。名称は、環境オプションの名称である。説明は、その環境配慮権利商品の内容説明である。追加情報は、その環境配慮権利商品の認証をしている機関等の説明等である。行使価格は、その環境オプションの権利行使価格である。タイプ種別とは、権利行使の種別がコール(買い)であるかプット(売り)であるかを示している。価格ポイントは、その環境オプションの売り手側の希望の販売価格を示している。売り手は、その環境オプションの売り出しを希望している者の名称である。
入手希望小領域には、図6に示すような入手希望属性情報のレコードが配置される。入手希望属性情報の各レコードは、その環境オプションの入手の希望を出している者の情報が示されている。入手希望属性情報の各レコードは、名称、買い手といった項目から構成されている。名称は、環境オプションの名称である。買い手は、その環境オプションの入手の希望を出している者の名称である。
(システム利用者)
電子取引管理システム10を利用する登場人物として、運用者M、発行者P、受託者A、一次取得者B、認証者R及び第三者Cが存在している。
運用者Mは、サーバ11を直接操作することができる者であり、当該電子取引管理システム10の管理を行う者である。
発行者Pは、環境オプションの売り手である。発行者Pは、具体的には、環境配慮権利商品を提供する者であって環境オプション(コール)の発行をする者、又は、環境配慮権利商品を入手する者であって環境オプション(プット)の発行をする者である。発行者Pは、受託者Aに依頼をすることにより、当該電子取引管理システム10を利用して、環境オプションの販売を行うことできる。なお、発行者Pと受託者Aとが同一人物であってもよい。
受託者Aは、環境オプションの売り手から依頼を受けて、この売り手に代わって、当該環境オプションの公募売出しの処理を行う者である。受託者Aは、自己の有する端末12−2を操作し、ネットワーク1を介してサーバ11にアクセスをする。受託者Aは、サーバ11に対して所定の操作入力をして、公募売出成約属性情報(公募希望売出属性情報)をサーバ11上に登録すること等により、依頼者(発行者P)が発行する環境オプションの公募売出しを行う。
一次取得者Bは、環境オプションの買い手(入手者)である。一次取得者Bは、自己の有する端末12−3を操作し、ネットワーク1を介してサーバ11にアクセスをする。一次取得者Bは、サーバ11に対して所定の操作入力をして、公募売出成約属性情報(入手希望属性情報)をサーバ11上に登録すること等により、公募売出しがされている環境オプションの入手を行う。
認証者Rは、電子取引管理システム10に対して提供される環境オプションを認証する者である。認証者Rは、受託者Aが発行する環境オプションを認証し、認証内容を説明する認証属性情報を受託者Aへ提供する。受託者Aは、この認証属性情報とともに環境オプション属性情報をサーバ11上に登録することにより、環境オプションの公募売出しを行うことができる。なお、認証内容を表現するための属性情報としてはテキストに限らず、イメージキャラクター画像情報、デジタル証明書等とするといった工夫を凝らした構成として良い。
第三者Cは、端末12−4を用いて、サーバ11により提供されている情報をネットワーク1を介して閲覧や参照をする者である。
(アクセス者の登録処理)
つぎに、サーバ11を利用することができる者の登録処理について説明する。
サーバ11の運用者Mは、入出力部15に接続されたキーボード、マウス等を用いて、記憶部14に形成されているアクセス者属性情報に、各アクセス者の属性情報を登録する。
運用者Mは、新規に利用者の登録をする場合には、アクセス者属性情報に対して、その利用者の属性が記述された新規レコードを作成して、それを追加記録する。運用者Mは、登録が完了すると、そのアクセス者へ、登録したアクセス者名、認証符号、サーバ11のネットワーク1上の存在場所を指し示す属性情報(例えばURL)を、書面又は電子メール等で通知する。登録された者は、各々、各端末12にインストールされたアプリケーションソフトウェア(ウェブ閲覧ソフトウェア等)をキーボード・マウス等を用いて操作して、ネットワーク1を経由しサーバ11へアクセスすることができるようになる。
(ログイン処理)
つぎに、サーバ11へのログイン処理について説明をする。
図7は、ログイン処理の処理フローを示した図である。
ログインする者は、自分の端末12のキーボード等を操作し、ネットワーク1を介してサーバ11にアクセスする(S101)。
サーバ11は、ネットワーク1を介して端末12からアクセスされると、図8に示すようなログイン画面101の表示データを端末12へ送信する(S102)。端末12は、ログイン画面101の表示データを受信すると、ログイン画面101を表示する。
ログインする者は、ログイン画面101にアクセス者名及び認証符号を入力し、ログイン画面101上に表示されているログインボタン102を押下する。ログインボタン102が押下されると、端末12は、入力されたアクセス者名及び認証符号を、ネットワーク1を介してサーバ11に送信する(S103)。
サーバ11は、アクセス者属性情報の各レコードのアクセス者名及び認証符号と、端末12から送信されてきたアクセス者名及び認証符号とのマッチングを行う(ステップS104)。
サーバ11は、マッチングすれば、図9に示すような、ホーム画面110の表示データを生成する(S105)。
サーバ11は、以上のように生成したホーム画面110の表示データを、端末12へ返信する(S106)。端末12は、受信したホーム画面110の表示データを、モニタ等に表示する。
そして、以後、ログインした者は、ホーム画面110から、環境オプションの公募売出の操作、環境オプションの取得操作等々の各種の手続きを行うことができるようになる。
(ホーム画面)
ホーム画面110には、図9に示すように、保有ポイント表示欄111、公募売出希望属性情報入力欄112、公募売出属性情報一覧表示欄113、保有環境オプション属性情報一覧表示欄114、行使済環境オプション属性情報一覧表示欄115が表示されている。
サーバ11は、ホーム画面110の表示データを生成する際、アクセス者属性情報を参照して、ログインしたアクセス者が保有しているポイントを読み出して、保有ポイント表示欄111へ配置する。
サーバ11は、ホーム画面110の表示データを生成する際、図10に示すような、公募売出希望属性情報入力画面120を生成し、ホーム画面110の公募売出希望属性情報入力欄112の拡張画面として配置する。この公募売出希望属性情報入力画面120からは、図5に示した公募売出成約属性情報の公募売出小領域に記述される公募売出希望属性情報(名称、説明、追加項目、行使価格、タイプ(コール,プット)、売り手)が入力できる。公募売出希望属性情報入力画面120には、公募売出ボタン121が表示されている。公募売出ボタン121は、環境オプションを新規に公募売出する際に、押下されるボタンである。
なお、サーバ11は、アクセス者属性情報を参照して、アクセス者が環境オプション属性情報発行権限を所有していない場合、公募売出希望属性情報入力画面120を生成しない構成とする。
サーバ11は、ホーム画面110の表示データを生成する際、公募売出成約属性情報の公募売出小領域の公募売出希望属性情報の各レコードを抽出し、その抽出したレコード内容を示した図11に示すような公募売出属性情報表示画面130を生成し、ホーム画面110の公募売出属性情報一覧表示欄113の拡張画面として配置する。公募売出属性情報表示画面130には、入手希望ボタン131が表示されている。入手希望ボタン131は、その環境オプションを入手する際に、押下されるボタンである。
なお、公募売出成約属性情報の公募小領域に複数のレコードが有った場合には、全てのレコードに対応した複数の拡張画面を生成する。もちろん、複数レコードをレコード毎にカード式で表示するあるいは複数レコードを一覧リスト式で表示する、加えて複数レコードが画面内に収まらない場合全てを表示させるために自動的に表示スクロールさせるといった工夫を凝らした構成として良い。
サーバ11は、ホーム画面110の表示データを生成する際、環境オプション属性情報の各レコードに記述されている買い手の名称と、ログイン操作をしたアクセス者のアクセス者名との間でマッチングを行い、マッチした環境オプション属性情報の各レコードの中の権利行使状況項目が[未行使]のデータを抽出する。つまり、そのアクセス者が保有している未行使の環境オプションを抽出する。サーバ11は、抽出したレコードの内容を示した図12に示すような保有環境オプション属性情報表示画面140を生成し、生成した保有環境オプション属性情報表示画面140を、ホーム画面110の保有環境オプション属性情報一覧表示欄114の拡張画面として配置する。抽出された環境オプション属性情報に複数のレコードが有った場合には、全てのレコードに対して拡張画面を生成する。
保有環境オプション属性情報表示画面140には、権利行使ボタン141と、権利行使リンクボタン142とが表示されている。権利行使ボタン141は、その環境オプションの権利行使をする際に、押下されるボタンである。権利行使リンクボタン142は、権利行使を他者へ依頼する際に、押下されるボタンである。
サーバ11は、ホーム画面110の表示データを生成する際、環境オプション属性情報の各レコードに記述されている買い手の名称とログイン操作をしたアクセス者のアクセス者名との間でマッチングを行い、マッチした環境オプション属性情報の各レコードの中の権利行使状況項目が[行使済み]のデータを抽出する。つまり、そのアクセス者が保有していた行使済みの環境オプションを抽出する。サーバ11は、抽出したレコード内容を示した図13に示すような行使済環境オプション属性情報表示画面150を生成し、生成した行使済環境オプション属性情報表示画面150を、ホーム画面110の行使済環境オプション属性情報一覧表示欄115の拡張画面として配置する。抽出された環境オプション属性情報に複数のレコードが有った場合には、全てのレコードに対して拡張画面を生成する。
なお、行使済環境オプション属性情報表示画面150には、参照用環境オプション属性情報表示領域151が設けられているが、この領域に表示される内容については後述する。
(公募売出し処理)
つぎに、環境オプションの公募売出しの処理手順について説明をする。
図14は、公募売出し処理の処理フローを示した図である。
まず、発行者Pは、環境オプションの公募売出しを受託者Aへ依頼する。このとき、発行者Pは、環境オプションの名称、環境配慮権利商品の活動内容説明、コール又はプットの区別、環境オプションの行使価格といった公募売出の希望条件を、受託者Aへ提供する。
受託者Aは、端末12-2を操作し、サーバ11にアクセスを行う。サーバ11にアクセスをすると、端末12−2にはホーム画面110が表示される。
受託者Aは、ホーム画面110の拡張画面である公募売出希望属性情報入力画面120(図10)に、必要な情報(すなわち、公募売出の希望条件並びに認証者Rから受けた環境オプション属性情報発行認証の情報)を入力する(S201)。発行者Pが指定する公募売出の希望条件の情報には、環境オプションの名称、環境配慮権利商品の内容説明、追加情報、行使価格、コール(買い)又はプット(売り)の区別、公募売出し価格のポイント数、売り手(発行者P)の名称が含まれている。
受託者Aは、端末12-2を用いて必要情報を入力した後、公募売出希望属性情報入力画面120(図10)に表示されている公募売出ボタン121を押下す。公募売出ボタン121が押下されると、端末12−2は、入力された情報をサーバ11へ送信する(S202)。
サーバ11は、端末12−2から公募売出希望属性情報入力画面120に入力された情報を受信すると、その情報に含まれている環境オプション属性情報の名称と、環境オプション属性情報の各レコードの名称の項目の間でマッチングを行い、既に同じ名称が登録されていないことを検査する(S203)。
サーバ11は、受信した公募売出の希望条件の中の行使価格の値を元に、環境オプションの公募売出時のポイント(公募売出価格)を算出する(S204)。例えば、サーバ11が環境オプション属性情報の公募売出時の価格ポイントの値を算出する方法としては、行使価格に一定割合を乗ずる計算法、ブラックショールズモデル計算法あるいは2項モデル計算法といった任意のアルゴリズムが適用できる。
サーバ11は、公募売出価格のポイントを算出すると、その公募売出価格のポイントと、端末12−2から送信されてきた希望条件の情報とに基づき、公募売出成約属性情報の公募売出小領域(図4)に記録される公募希望売出属性情報の新規レコードを作成して、そのレコードを追加記録をする(S205)。
このように公募売出成約属性情報の公募売出小領域に新規レコードが記録されることによって、当該環境オプションの公募売出しが行われることとなる。
(オプションの取得処理、公募売出成約処理)
つぎに、公募売出しされている環境オプションを一次取得者Bが入手する処理手順について説明をする。
図15は、環境オプションの入手処理の処理フローを示した図である。
一次取得者Bは、端末12-3を操作し、サーバ11へログインして、ホーム画面110を表示する。サーバ11は、アクセス者からのログイン時に、ホーム画面110を生成する際、公募売出成約属性情報の公募売出小領域の公募売出希望属性情報のレコードを読み出し、公募売出属性情報表示画面130(図11)の形式で、ホーム画面110の公募売出属性情報一覧表示欄113へ一覧配置する。
一次取得者Bは、この公募売出属性情報表示画面130を参照して、公募売出された環境オプションを入手するか否かを検討する。環境オプションの入手を希望する場合、一次取得者Bは、入手希望する環境オプションの公募売出属性情報表示画面130に表示されている入手希望ボタン131を押下す(S301)。
入手希望ボタン131を押下されると、端末12-3は、入手希望を示す操作データを、サーバ11に送信する(S302)。
サーバ11は、端末12−3から当該入手希望を示す操作データを受信すると、その環境オプションの公募売出成約属性情報内の入手小領域に対して、入手希望属性情報の新規レコードを作成して、その新規レコードを追加記録する(S303)。
さらに、サーバ11は、以下のステップS304〜S306の処理を常時繰り返し行っている。
サーバ11は、公募売出成約属性情報の公募売出小領域内の公募売出希望属性情報の各レコード群と、入手小領域内の入手希望属性情報の各レコード群とを読み出し、2つのレコード群間でマッチング処理(S304)を行う、という処理を常時行っている。なお、マッチングをする項目は、名称とする。
S304のマッチング処理で、公募売出希望属性情報の任意の1つのレコードと入手希望属性情報の1つのレコードとがマッチした場合、サーバ11は、公募売出成約処理を行う(S305)。
この公募売出成約処理(S305)において、サーバ11は、マッチした公募売出希望属性情報のレコードと入手希望属性情報のレコードとの内容を参照して、環境オプション属性情報の新規レコードを作成し、その新規レコードを環境オプション属性情報に追加記録する。それとともに、サーバ11は、マッチした公募売出成約属性情報の公募売出・入手双方のレコードの削除を行う。
続いて、サーバ11は、アクセス者属性情報に記述されている一次取得者Bが保有するポイントから、公募売出した価格ポイントを減算し、反対に、発行者Pが保有するポイントへ同価格ポイントを加算する(S306)。
以上の処理が完了した時点で、公募売出成約処理が完了する。すなわち、発行者Aが公募売出した環境オプションが、一次取得者Bにより買い取られたこととなる。
なお、サーバ11は、公募売出成約の完了時点で、一次取得者B及び受託者A(又は発行者P)へ対して、成約がなされたことを電子的に通知してもよい。
また、サーバ11は、以上のステップS304〜S306の処理を、定期的に例えば1日に12時間停止させる構成としても良い。この場合、停止中にもサーバ11は、公募売出成約属性情報の入手小領域に対してレコードの追加記録処理は受け付けるがマッチング処理は行われないため、希望属性情報を取り下げることが可能な構成とすることができる。ひとつの公募売出希望に対し複数の入手希望がマッチした場合、先着順とするといった工夫を凝らした構成として良い。
(オプションの権利行使処理)
つぎに、環境オプションの権利行使をする処理手順について説明をする。
図16は、環境オプションの権利行使の処理フローを示した図である。
一次取得者Bは、端末12-3を操作し、サーバ11へログインして、ホーム画面110を表示する。サーバ11は、ホーム画面110を生成する際、環境オプション属性情報の全レコードの買い手の項目と、ログイン操作をしたアクセス者のアクセス者名との間でマッチングを行い、マッチした環境オプション属性情報のレコードの中の権利行使状況が[未行使]のレコードを抽出する。サーバ11は、抽出したレコードの項目内用を保有環境オプション属性情報表示画面140(図12)の形式で保有環境オプション属性情報一覧表示欄114へ一覧配置する。マッチした環境オプション属性情報のレコードが複数有った場合、その全てについて保有環境オプション属性情報表示画面140を生成する。
一次取得者Bは、この保有環境オプション属性情報表示画面140を参照して、取得している環境オプションに対して権利行使をするか否かを検討する。権利行使する場合、一次取得者Bは、権利行使を希望する環境オプションの保有環境オプション属性情報表示画面140に表示されている権利行使ボタン141を押下す(S401)。
権利行使ボタン141が押下されると、端末12-3は、権利行使を示す操作データを、サーバ11に送信する(S402)。
サーバ11は、端末12−3から当該権利行使の希望を示す操作データを受信すると、その環境オプションの環境オプション属性情報のレコードの権利行使状況を[行使済み]と上書きする(S403)。
加えて、サーバ11は、ホーム画面110を再構成して(S404)、端末12−3へ送信する(S405)。端末12−3は、ホーム画面110を更新表示する。
そして、一次取得者Bは、行使済環境オプション属性情報表示画面150内の情報を元に、環境オプションの売り手である発行者Pとの間で、行使価格及び環境オプション属性情報のタイプ等に基づく金銭の授受の清算を行う。
以上の処理が完了することにより、権利行使の処理が終了する。
勿論、環境オプションの行使が可能である期限を設定できることとし、期限が過ぎると環境オプションが自動的に消滅するといった工夫を凝らした構成として良い。
(環境オプション属性情報の第三者への情報提供方法)
サーバ11は、環境オプション属性情報の内容を第三者に対して提供する。
例えば、サーバ11は、図17に示すような環境オプション属性情報公開画面160により環境オプション属性情報の内容の提供を行う。
一次取得者Bは、サーバ11の存在場所を指し示すアドレス情報及び環境オプション属性情報公開画面160の位置を示した、図18に示すような参照用環境オプション属性情報が記述された参照用環境オプション属性情報170を、第三者Cに提供することができる。参照用環境オプション属性情報は、例えば、URLテキスト形式で生成する。
参照用環境オプション属性情報は、行使済環境オプション属性情報表示画面150(図13)内の参照用環境オプション属性情報表示領域151に配置される。
一次取得者Bは、このような参照用環境オプション属性情報をコピーして、電子メールマガジン上へ配置したり、別途のホームページ上へ配置したりして、環境配慮活動への投資を第三者へ公開や宣伝することができる。
第三者Cは、端末12−4上のウェブ閲覧ソフトウェア等を使用し、参照用環境オプション属性情報に対して端末12−4に備わる入出力部を使用しクリック操作等の閲覧操作を行うと、端末12−4は、参照用環境オプション属性情報内のアドレス情報が指し示すサーバ11へ閲覧要求を行う。サーバ11は、端末12−4へ、参照用環境オプション属性情報が指し示す環境オプション属性情報レコードを環境オプション属性情報から読み出し、環境オプション属性情報公開画面160の形式で端末12−4へ送信する。端末12−4は、環境オプション属性情報公開画面160を端末12−4の画面上へポップアップ表示する。
また、第三者Cが参照用環境オプション属性情報に対して要求操作を行うことを促進させるために、要求操作の事前あるいは事後に電子画像・電子音楽といった情報、又は、商品・チケット・サービス等の有価物を得るための権利情報を、端末12−4上において第三者Cに提供するといった工夫を凝らした構成として良い。
また、端末12−4としてネットワーク接続機能付きゴミ廃棄装置を利用する構成とし、ゴミ廃棄機械動作に連動して参照用環境オプション属性情報が要求され環境オプション属性情報公開画面160が端末画面上に表示される構成とするといった工夫を凝らしても良い。
また、設置場所が一般家庭やオフィスや工場や公共施設等に固定されたネットワーク接続機能付き電気機器(例えばネットワーク接続機能付きエアコン)を端末として利用しエネルギー消費量に応じ参照用環境オプション属性情報が要求される、自家用自動車や電車等といった移動体に積載されるネットワーク接続機能付き電気機器(例えばネットワーク接続機能付きカーナビゲーションシステム)を端末として利用し走行距離に応じ参照用環境オプション属性情報が要求される、設置場所に限らないメッセージング端末(例えばネットワーク接続機能付き電子メッセージング装置)を端末として利用し商品販売業者や友人等へのメッセージ送受信に応じ参照用環境オプション属性情報が要求される、環境センサー(例えばネットワーク接続機能付き気温測定装置)を端末として利用し測定値に応じ参照用環境オプション属性情報が要求される、生体センサー(例えばネットワーク接続機能付き入退室検出装置)を端末として利用し生体の通過に応じ参照用環境オプション属性情報が要求される、広告出力装置(例えばネットワーク接続機能付き電子掲示板装置)を端末として利用し広告表示に応じ参照用環境オプション属性情報が要求される、認証装置(例えばネットワーク接続機能付き非接触ICチップ読み取り装置)を端末として利用し認証符号記録済みのICチップ読み取りに応じ参照用環境オプション属性情報が要求される、といった生体又は非生体の行動や状態変化に応じ参照用環境オプション属性情報が要求される構成としても良い。
また、サーバ11が閲覧要求を受けた時に、サーバ11が一次取得者Bのアクセス者属性情報のポイントを、事前に定めた一定数分減算するといった工夫を凝らした構成として良い。
(第三者による権利行使)
一次取得者Bは、権利行使を第三者に行わせることもできる。
一次取得者Bは、端末12−4を操作し、保有環境オプション属性情報表示画面140(図12)内の権利行使リンクボタン142を押下すると、サーバ11は、当該サーバ11の存在場所を指し示すアドレス情報及び環境オプション属性情報レコードの存在位置を表現した参照用権利行使属性情報を、例えばURLテキスト形式にて生成する。サーバ11は、例えば、図19に示すような参照用権利行使属性情報表示画面180を生成し、生成した当該画面180を端末12−3へ送信する。端末12−3は、受信した当該画面180を表示部上へポップアップ表示する。
一次取得者Bは、この参照用権利行使属性情報をコピーして別途のホームページ上へ配置・公開し、第三者Cが端末12−4上のウェブ閲覧ソフトウェア等を使用し該参照用権利行使属性情報を閲覧できる構成とすることができる。
第三者Cが、端末12−4上のウェブ閲覧ソフトウェア等を使用し参照用権利行使属性情報に対して端末12−4に備わる入出力部を使用しクリック操作等の要求操作を行うと、端末12−4は、参照用権利行使属性情報内のアドレス情報が指し示すサーバ11へ要求を行う。サーバ11は、参照用権利行使属性情報が指し示す環境オプション属性情報レコードにおける権利行使項目を[行使済み]と上書きする。
なお、第三者Cが参照用権利行使属性情報に対して要求操作を行うことを促進させるために、要求操作の事前あるいは事後に電子画像・電子音楽といった情報あるいは商品・チケット・サービス等の有価物を得るための権利情報を端末12−4上において第三者Cに提供するといった工夫を凝らした構成として良い。
端末12−4としてネットワーク接続機能付きゴミ廃棄装置を利用する構成とし、ゴミ廃棄機械動作に連動して該参照用権利行使属性情報が要求される構成とするといった工夫を凝らしても良い。
また、設置場所が一般家庭やオフィスや工場や公共施設等に固定されたネットワーク接続機能付き電気機器(例えばネットワーク接続機能付きエアコン)を端末として利用しエネルギー消費量に応じ参照用権利行使属性情報が要求される、自家用自動車や電車等といった移動体に積載されるネットワーク接続機能付き電気機器(例えばネットワーク接続機能付きカーナビゲーションシステム)を端末として利用しエネルギー消費量に応じ参照用権利行使属性情報が要求される、設置場所に限らないメッセージング端末(例えばネットワーク接続機能付き電子メッセージング装置)を端末として利用し商品販売業者や友人等へのメッセージ送受信に応じ参照用権利行使属性情報が要求される、環境センサー(例えばネットワーク接続機能付き気温測定装置)を端末として利用し測定値に応じ参照用権利行使属性情報が要求される、生体センサー(例えばネットワーク接続機能付き入退室検出装置)を端末として利用し生体の通過に応じ参照用権利行使属性情報が要求される、広告出力装置(例えばネットワーク接続機能付きプリンター装置)を端末として利用し広告印刷に応じ参照用権利行使属性情報が要求される、認証装置(例えばネットワーク接続機能付き非接触ICチップ読み取り装置)を端末として利用し認証符号記録済みのICチップ読み取りに応じ参照用権利行使属性情報が要求される、といった生体又は非生体の行動や状態変化に応じ参照用権利行使属性情報が要求される構成としても良い。
第2の実施の形態
(システム構成)
つぎに、第2の実施の形態の電子取引管理システム20について説明をする。
図20は、第2の実施形態の電子取引管理システム20のシステム構成図を示す。
第2の実施形態の電子取引管理システム20は、サーバ11と、複数の端末(12−1〜12−5)とから構成される。
第2の実施の形態の電子取引管理システム20は、第1の実施の形態の電子取引管理システム10と比べたときに、一次取得者Bが取得した環境オプションを、二次取得者D(端末12−5)にさらに譲渡できる機能が追加されている点において異なっている。第2の実施の形態の電子取引管理システム20の説明をするにあたり、第1の実施の形態の電子取引管理システム10と同一の情報内容、構成及び処理内容については、その詳細な説明を省略する。
(環境オプションを管理するための各種の情報)
環境オプションを管理するための各種の情報には、「環境オプション属性情報」、「アクセス者属性情報」及び「公募売出成約属性情報」に加えて、さらに、「譲渡成約属性情報」がある。これらの情報は、サーバ11の記憶部14の所定の領域に格納されている。
「譲渡成約属性情報」には、図21に示すように、譲渡者(一次取得者B)の希望の成約条件が記述された領域(譲渡小領域)と、入手者(二次取得者D)の情報が記述された領域(入手小領域)とから構成されている。譲渡成約属性情報は、データベース化されて管理されており、各小領域毎に、1つの環境オプションに関する情報が1つのレコードとして管理されている。
譲渡小領域には、図22に示すような譲渡希望属性情報のレコードが配置される。譲渡希望属性情報の各レコードは、その環境オプションを譲渡希望している者(一次取得者B)の取引条件が示されている。譲渡希望属性情報の各レコードは、名称、譲渡希望者、譲渡ポイントといった項目から構成されている。名称は、環境オプションの名称である。譲渡希望者は、その環境オプションの譲渡を希望している者の名前である。譲渡ポイントは、その環境オプションの譲渡の希望価格を示している。
入手希望小領域には、図23に示すような入手希望属性情報のレコードが配置される。入手希望属性情報の各レコードは、その環境オプションの入手の希望を出している者の情報が示されている。入手希望属性情報の各レコードは、名称、入手希望者、入手ポイントといった項目から構成されている。名称は、環境オプションの名称である。入手希望者は、その環境オプションの入手の希望を出している者の名称である。入手ポイントは、その環境オプションの入手の希望価格を示している。
(システム利用者)
電子取引管理システム20を利用する登場人物には、運用者M、発行者P、受託者A、一次取得者B、認証者R及び第三者Cに加えて、二次取得者Dが存在している。
二次取得者Dは、環境オプションの買い手であるが、特に、環境オプションを購入した一次取得者Bから、さらに入手した者である。
(ホーム画面)
電子取引管理システム20では、サーバ11は、図24に示すようなホーム画面210を生成する。
ホーム画面210には、保有ポイント表示欄111、公募売出希望属性情報入力欄112、公募売出属性情報一覧表示欄113、保有環境オプション属性情報一覧表示欄114、行使済環境オプション属性情報一覧表示欄115に加えて、さらに、「環境オプション属性情報一覧表示欄211」が表示されている。
サーバ11は、ホーム画面210の表示データを生成する際、環境オプション属性情報の各レコードを抽出し、その抽出したレコードの内容を示した図25に示すような環境オプション属性情報表示画面220を生成し、ホーム画面210の環境オプション属性情報一覧表示欄211の拡張画面として配置する。
環境オプション属性情報表示画面220には、入手希望ポイント入力欄221と、入手希望ボタン222とが表示されている。入手希望ポイント入力欄は、その環境オプションの譲受をしてもらいたい場合の希望価格であり、入手希望ボタン222は、その環境オプションの譲渡してもらう際に、押下されるボタンである。
なお、複数の環境オプション属性情報レコードが有った場合には、全てのレコードに対応した複数の拡張画面を生成する。もちろん、複数レコードをレコード毎にカード式で表示するあるいは複数レコードを一覧リスト式で表示する、加えて複数レコードが画面内に収まらない場合全てを表示させるために自動的に表示スクロールさせるといった工夫を凝らした構成として良い。
第2の実施の形態では、図26に示すように、行使済環境オプション属性情報一覧表示欄115の拡張画面として表示される保有環境オプション属性情報表示画面140に、譲渡希望ポイント入力欄143と譲渡希望ボタン144とが表示されている。譲渡希望ポイント入力欄143は、その環境オプションの譲渡する場合の希望価格である。譲渡希望ボタン144は、その環境オプションを譲渡する際に、押下されるボタンである。
(譲渡処理)
つぎに、取得した環境オプションを、他者に譲渡する際の処理手順について説明をする。
図27は、環境オプションを他者に譲渡する際の処理フローを示した図である。
一次取得者Bは、端末12-3を操作し、サーバ11にアクセスを行う。サーバ11にアクセスをすると、端末12-3にはホーム画面210が表示される。
一次取得者Bは、この保有環境オプション属性情報表示画面140(図26)を参照して、取得している環境オプションを他者へ譲渡するか否かを検討する。
譲渡する場合、一次取得者Bは、譲渡を希望する環境オプションの保有環境オプション属性情報表示画面140(図26)に表示されている希望譲渡ポイント入力欄143に、希望のポイント数を入力した後に、譲渡希望ボタン144を押下す(S501)。
譲渡希望ボタン144が押下されると、端末12-3は、入力されたポイント情報をサーバ11へ送信する(S502)。
サーバ11は、端末12-3から送信されてきた希望譲渡ポイントに基づき、譲渡成約属性情報の譲渡小領域(図21)に記録される譲渡希望属性情報の新規レコードを作成し、その新規のレコードを追加記録する(S503)。
このように譲渡希望属性情報に新規のレコードが記録されることによって、当該環境オプションの譲渡希望が出されることとなる。
図26の保有環境オプション属性情報表示画面140では、譲渡希望条件として譲渡ポイントのみを指定できる構成としたが、当該画面140において、特定のアクセス者を譲渡先として指定し譲渡及び換金できる構成とするといった工夫を凝らした構成として良い。
(入手希望処理及び譲渡成約処理)
つぎに、環境オプションの入手を希望し、譲渡成約が完了するまでの処理手順について説明をする。
図28は、環境オプションの入手処理の処理フローを示した図である。
二次取得者Dは、端末12-5を操作し、サーバ11へログインして、ホーム画面210を表示する。サーバ11は、アクセス者からのログイン時に、ホーム画面210を生成する際、環境オプション属性情報レコードを読み出して、権利行使状況が[未行使]のレコードを抽出し、環境オプション属性情報表示画面220(図25)の形式で、ホーム画面210の環境オプション属性情報一覧表示欄211へ一覧配置する。
二次取得者Dは、この環境オプション属性情報表示画面220(図25)を参照して、環境オプションの入手を希望するか否かを検討する。
環境オプションの入手を希望する場合、二次取得者Dは、入手希望する環境オプションの環境オプション属性情報表示画面220(図25)に表示されている希望入手ポイント入力欄221に、希望の価格ポイントを入力した後に、入手希望ボタン222を押下す(S601)。
入手希望ボタン222を押下されると、端末12-5は、希望ポイント及び入手希望を示す操作データを、サーバ11に送信する(S602)。
サーバ11は、端末12-5から当該入手希望を示す操作データを受信すると、その環境オプションの希望の価格ポイントに基づき、譲渡成約属性情報の入手小領域(図21)に記録される入手希望属性情報の新規レコードを作成し、その新規のレコードを追加記録する(S603)。
さらに、サーバ11は、以下のステップS604〜S606の処理を常時繰り返し行っている。
サーバ11は、譲渡成約属性情報の譲渡小領域内の譲渡希望属性情報の各レコード群と、入手小領域内の入手希望属性情報の各レコード群とを読み出し、2つのレコード群間でマッチング処理(S604)を行う、という処理を常時行っている。なお、マッチングをする項目は、名称及び価格ポイントとする。
S604のマッチング処理で、譲渡希望属性情報の任意の1つのレコードと入手希望属性情報の1つのレコードとがマッチした場合、サーバ11は、譲渡成約処理を行う(S605)。
この譲渡成約処理(S605)において、サーバ11は、マッチした入手希望属性情報のレコードの入手希望者を、環境オプション属性情報のレコードの買い手の項目に記録する。それとともに、サーバ11は、マッチした譲渡成約属性情報の譲渡・入手双方の希望情報レコードの削除を行う。
続いて、サーバ11は、二次取得者Dのアクセス者属性情報に記述されている保有ポイントから成約した価格ポイントを減算し、一次取得者Bのアクセス者属性情報に記述されている保有ポイントへ同価格ポイントを加算する(S606)。
以上の処理が完了した時点で、譲渡成約処理が完了する。すなわち、二次取得者Dが環境オプションを入手して、その環境オプションの買い手となる。
なお、サーバ11は、譲渡成約の完了時点で、二次取得者D及び受託者A(又は発行者P)へ対して、成約がなされたことを電子的に通知してもよい。
また、サーバ11は、以上のステップS604〜S606の処理を、定期的に例えば1日に12時間停止させる構成としても良い。この場合、停止中にもサーバ11は、譲渡成約属性情報の入手小領域に対してレコードの追加記録処理は受け付けるがマッチング処理は行われないため、希望属性情報を取り下げることが可能な構成とすることができる。ひとつの譲渡希望に対し複数の入手希望がマッチした場合、先着順とするといった工夫を凝らした構成として良い。
第3の実施の形態
(システム構成)
つぎに、第3の実施の形態の電子取引管理システム30について説明をする。
図29は、第3の実施形態の電子取引管理システム30のシステム構成図を示す。
第3の実施形態の電子取引管理システム30は、サーバ11と、複数の端末(12−1〜12−6)とから構成される。
第3の実施の形態の電子取引管理システム30は、第2の実施の形態の電子取引管理システム20と比べたときに、環境配慮権利商品の評価鑑定が行われる点で異なっている。第3の実施の形態の電子取引管理システム30の説明をするにあたり、第2の実施の形態の電子取引管理システム20と同一の構成及び処理内容については、その詳細な説明を省略する。
(環境オプションを管理するための各種の情報)
環境オプションを管理するための各種の情報には、「環境オプション属性情報」、「アクセス者属性情報」及び「公募売出成約属性情報」、「譲渡成約属性情報」に加えて、さらに「評価鑑定属性情報」及び「評価鑑定結果属性情報」がある。
「評価鑑定属性情報」は、評価鑑定対象となる環境配慮権利商品の環境オプションに関する属性が示された情報である。評価鑑定属性情報は、データベース化されて管理されており、1つの環境オプションに関する情報が1つのレコードとして管理されている。
評価鑑定属性情報の各レコードには、図30に示すように、評価鑑定対象の環境オプションの名称及び買い手といった項目が含まれている。
「評価鑑定結果属性情報」は、評価鑑定した結果が含まれている情報である。評価鑑定結果属性情報は、データベース化されて管理されており、1つの評価鑑定結果に関する情報が、1つのレコードとして管理されている。
評価鑑定結果属性情報の各レコードには、図31に示すように、名称、買い手、回答値(X1,X2,X3,…)、評価鑑定値、評価鑑定時といった項目が含まれている。名称は、評価鑑定した環境配慮権利商品の環境オプションの名称である。買い手は、環境オプションの買い手の名称である。回答値(X1,X2,X3,…)は、評価鑑定値を行った結果得られる回答値である。なお、質問が複数ある場合には、回答値の数は質問数に対応した数となる。評価鑑定値は、1又は複数の回答値を演算して得られる総合的な評価値である。評価鑑定時は、評価鑑定者が評価を行った時刻情報である。
(システム利用者)
電子取引管理システム30を利用する登場人物には、運用者M、発行者P、受託者A、一次取得者B、認証者R、第三者C及び二次取得者Dに加えて、「評価鑑定者E」が存在している。
評価鑑定者Eは、環境配慮権利商品を評価する者である。
第3の実施の形態では、図32に示すように、アクセス者属性情報のレコードに、アクセス者名、認証符号、環境オプション属性発行権限及びポイントの他に、評価鑑定権限という項目が追加される。
評価鑑定権限は、そのアクセス者が、評価鑑定者になり得るか否かを示した情報である。運用者Mは、アクセス者の登録時(すなわち、アクセス者属性情報のレコードの作成時)に、評価鑑定者Eに対して評価鑑定権限を有りとして登録する。
(評価鑑定者による評価処理)
つぎに、環境配慮権利商品を評価鑑定者Eが評価する際の処理手順について説明をする。
図33は、評価鑑定者Eが評価する際の処理フローを示した図である。
評価鑑定者Eは、端末12-6を操作し、サーバ11にアクセスを行う。サーバ11にアクセスをすると、端末12-6にはホーム画面210が表示される。
サーバ11は、ホーム画面の表示データを生成する際、ログイン操作をしたアクセス者の名称とアクセス者属性情報レコードアクセス者名との間でマッチングを行い、アクセス者が評価鑑定権限の値が[有り]の場合、環境オプション属性情報のレコード中の権利行使状況項目が[未行使]であるレコードを抽出する。サーバ11は、抽出したレコードに示した内容を、図34に示すような環境オプション属性情報表示画面220を、ホーム画面210の環境オプション属性情報一覧表示欄211の拡張画面として表示する。
ここで、第3の実施の形態では、環境オプション属性情報表示画面220には、評価鑑定への参照要求ボタン223と、鑑定結果表示ボタン224とが表示されている。
評価鑑定者Eは、環境オプション属性情報一覧表示欄211を参照して、評価鑑定する環境オプション属性情報を検討する。
評価鑑定をする場合、評価鑑定者Eは、端末12−6を操作し、評価鑑定を希望する環境オプション属性情報表示画面220の評価鑑定への参照要求ボタン223を押下する(S701)。
評価鑑定への参照を要求ボタン223が押下されると、端末12-6は、入力された情報をサーバ11へ送信する(S702)。
サーバ11は、端末12-6から送信されてきた情報に基づき、当該情報を元に、評価鑑定属性情報の新規レコードを追加記録する(S703)。
サーバ11は、当該サーバ11の存在場所を指し示すアドレス情報及び評価鑑定属性情報のレコード存在位置を指し示す参照用評価鑑定属性情報を、例えばURLテキスト形式にて生成する(S704)。
サーバ11は、生成した参照用評価鑑定属性情報を、図35に示すような、参照用評価鑑定属性情報表示画面310の形式にして端末12−6へ返信する(S705)。
端末12−6は、受信した参照用評価鑑定表示画面310を表示部へポップアップ表示する。
評価鑑定者Eは、参照用評価鑑定表示画面310に記述された参照用評価鑑定属性情報に対して端末12−6を利用しクリック操作等の要求操作を行うと、端末12−6は、参照用属性情報が指し示す先であるのサーバ11への要求を行う(S706)。
サーバ11は、当該操作データを受信し、受信した参照用評価鑑定属性情報が指し示す評価鑑定属性情報のレコードを元に、例えば、図36に示すような評価鑑定返信画面320を生成し、端末12−6へ送信する(S707)。端末12−6は、受信した評価鑑定返信画面320を表示部へポップアップ表示する。
評価鑑定者Eは、評価鑑定返信画面320に対して情報を入力することにより、評価対象となる環境配慮権利商品に対して評価を行い、その後、返信ボタン321を押下する(S708)。
返信ボタン321が押下されると、端末12-6は、入力された回答値X1〜X3をサーバ11へ送信する(S709)。
サーバ11は、端末12-6から送信されてきた回答値X1〜X3に基づき評価鑑定値を算出する(S710)。
サーバ11は、算出した評価鑑定値、回答値X1〜X3及び回答時刻情報に基づき、評価鑑定結果属性情報の新規レコードを生成し、生成した新規レコードを評価鑑定結果属性情報に追加記録する。加えて、サーバ11は、評価鑑定属性情報レコードを削除する(S711)。
以上の処理が完了することにより、評価鑑定処理が完了する。
なお、評価鑑定者Eは、参照用評価鑑定属性情報をコピーし電子メール上へ配置したり、別途のホームページ上へ配置する等任意の方法にて第三者Cへ評価鑑定の代行を依頼することも可能である。サーバ11は、参照用評価鑑定属性情報を内包した評価鑑定属性情報表示用エージェントプログラムを端末12−6へ返信し、当該エージェントプログラムを評価鑑定者Eが端末12−6へ保存するといった工夫を凝らした構成として良い。
(評価鑑定値の算出処理)
つぎに、評価鑑定値の算出の手順について説明をする。
サーバ11は、評価鑑定者から返答されてきた回答値X1〜X3を元に、1つの評価鑑定値を算出する。例えば、サーバ11は、評価鑑定値をK1×X1+K2×X2+K3×X3 といった算術式で算出する。
ここで、X1,X2,X3は、設問1,2,3の回答を評定尺度法に基づきサーバ11が数値化した回答値である。K1,K2,K3については係数であり、固定値となる。例えば、K1=K2=K3=1を係数として使用する。
勿論、回答値を得るための設問数や評価鑑定値算術式の項数等のアルゴリズムに工夫を凝らして良い。また、係数K各々を算出するための事前アンケートを実施し主成分回帰分析手法を用い算出し前記評価鑑定値算術式の係数として使用する構成としてよい。なお、回答値X各々を算定する手法としては評定尺度法以外にも一対比較法といった任意のアルゴリズムが適用できる。
評価鑑定のための設問の中に、例えば、環境配慮活動の居住地域における必要性について評価する設問を含める構成とすると、評価鑑定者Eの地域に対する意識を前記算術式に従い評価鑑定値に反映させるため、環境オプションの買い手は評価鑑定属性値を地域性を重視した権利行使等を検討する際の材料として利用することが可能となる。勿論、地域性を軸とした設問以外に、将来の環境維持への効果度といった時間を軸とした設問等を含めて良い。
また、設問を単次元の回答(例えば、図36に示したような5段階回答)を求めるように行うのではなく、次のように尺度回答を求めるようにしてもよい。
設問1:あたなから見て、上記環境配慮活動の神奈川県地域での必要性は如何ほどに評価できますか?
設問2:あたなから見て、上記環境配慮活動の費用対効果といった効率性は如何ほどに評価できますか?
設問3:あたなから見て、上記環境配慮活動の公平性は如何ほどに評価できますか?
この場合、評価鑑定値を次のように算出する。
評価鑑定値Z=K1×X1+K2×X2+K3×X3
ここで、X1,X2,X3は、設問1,2,3の回答を評定尺度法に基づき数値化した値である。主成分係数K1,K2,K3は、運用者Mが任意に事前に設定するあるいは主成分係数K1,K2,K3を算出するための事前アンケートを実施し主成分回帰分析手法を用い算出する構成としてもよい。また、地域性については、主成分要素(係数)として地域性を含めた設問を入れると実現できる。
(他の評価手法)
つぎに、評価鑑定者Eによる他の評価手法について説明をする。
評価鑑定者Eは、端末12-6を操作し、サーバ11にアクセスを行う。サーバ11にアクセスをすると、端末12-6にはホーム画面210が表示される。
サーバ11は、図37に示すような環境オプション属性情報表示画面220を、ホーム画面210の環境オプション属性情報一覧表示欄211の拡張画面として表示する。
ここでは、環境オプション属性情報表示画面220には、投票ボタン225が追加されて表示されている。
評価鑑定者Eは、他の環境配慮権利商品と比べたときに、この環境配慮権利商品が重要であると判断した場合には、投票ボタン225を押下する。
投票ボタン225が押下されると、端末12-6は、入力された操作情報をサーバ11へ送信する。
サーバ11は、当該の操作情報を受信する。サーバ11は、受信した操作情報を元に、図38に示すように環境オプション属性情報の該当レコードの投票数の値をひとつ増加させ記録する。
勿論、評価鑑定者が行う投票の回数を制限できる構成とする、あるいは運用者Mが任意のタイミングにて全ての環境オプション属性情報レコードの投票数項目をゼロとすることができる構成とするといった工夫を凝らしても良い。
(鑑定結果の閲覧手順)
任意のアクセス者(例えば、二次取得者D)が、評価鑑定結果属性情報を閲覧する手順を説明する。
図39は、評価鑑定者Eが評価する際の処理フローを示した図である。
二次取得者Dは、端末12-5を操作し、サーバ11にアクセスを行う。サーバ11にアクセスをすると、端末12-5にはホーム画面210が表示される。
サーバ11は、ホーム画面の表示データを生成する際、ログイン操作をしたアクセス者の名称とアクセス者属性情報レコードアクセス者名との間でマッチングを行い、アクセス者が評価鑑定権限の値が[無し]の場合、環境オプション属性情報のレコード中の権利行使状況項目が[未行使]であるレコードを抽出する。サーバ11は、抽出したレコードに示した内容を、図40に示すような環境オプション属性情報表示画面220を、ホーム画面210の環境オプション属性情報一覧表示欄211の拡張画面として表示する。すなわち、評価鑑定への参照要求ボタン223及び投票ボタン225が存在しない画面を表示する。
二次取得者Dは、環境オプション属性情報一覧表示欄211を参照して、評価鑑定結果を閲覧する対象の環境オプション属性情報を検討する。
環境オプション属性情報を表示する場合、二次取得者Dは、端末12−5を操作し所望の環境オプション属性情報表示内の評価鑑定結果表示ボタン224を押下する(S801)。
評価鑑定結果表示ボタン224が押下されると、端末12-5は、入力された情報をサーバ11へ送信する(S802)。
サーバ11は、端末12−5から当該の操作データを受信し、環境オプション属性情報の名称と評価鑑定結果属性情報内の評価鑑定結果レコード内の名称との間のマッチングを行い、マッチした全ての評価鑑定値を抽出する。サーバ11は、抽出した評価鑑定値それぞれに対して環境オプション属性情報の各レコードに記録された行使価格で割った値である投資割安度を算出し、また、環境オプション属性情報の各レコード内の投票数を読み出す(S803)。
サーバ11は、図41に示すような、投票数の値と該投資割安度をY軸、評価が実施された日時をX軸としてプロットするグラフ画像を、評価鑑定結果属性情報表示画面410の形式で生成する(S804)。サーバ11は、生成した評価鑑定結果属性情報表示画面410を端末12−5へ送信する(S805)。端末12−5は、評価鑑定結果属性情報表示画面410をモニタ上へポップアップ表示する。
従って、二次取得者Dは、行使価格と評価鑑定者Eからの評価鑑定値から導きだされた投資割安度と投票数を閲覧することができるため、環境オプション属性情報を譲渡するあるいは継続保有するといった判断に活用することが可能である。
加えて環境オプション属性情報の買い手以外が環境オプション属性情報を閲覧する際に、行使価格と評価鑑定者Eからの評価鑑定値から導きだされた投資割安度と投票数を閲覧することができるため、環境オプション属性情報に対し入手希望を出すか否かといった判断に活用することが可能である。
勿論、投資割安度の過去値を表示するだけではなく、将来の投資割安度を重回帰分析手法等を用い算出し表示する、回答値X各々を行使価格で割った値を投資割安度と併せて表示する等といった工夫を凝らした構成として良い。
なお、運営の公正さをアピールするためには、運営者M、評価鑑定者Eの双方あるいはいずれかについても中立な第三者機関が運営する、あるいは運営行為を中立な第三者機関が認証するといった配慮をすることが望ましい。