JP2006090932A - 濃度測定装置 - Google Patents

濃度測定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006090932A
JP2006090932A JP2004278937A JP2004278937A JP2006090932A JP 2006090932 A JP2006090932 A JP 2006090932A JP 2004278937 A JP2004278937 A JP 2004278937A JP 2004278937 A JP2004278937 A JP 2004278937A JP 2006090932 A JP2006090932 A JP 2006090932A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
isfet
film
mosfet
ion
fet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004278937A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuyoshi Aihara
克好 相原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Citizen Watch Co Ltd filed Critical Citizen Watch Co Ltd
Priority to JP2004278937A priority Critical patent/JP2006090932A/ja
Publication of JP2006090932A publication Critical patent/JP2006090932A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Thin Film Transistor (AREA)
  • Insulated Gate Type Field-Effect Transistor (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)

Abstract

【課題】水溶液中のイオン濃度を測定する濃度測定装置において、イオンを検出するISFETが周囲環境や測定環境によって特性が変化し、検出誤差を与える。
周囲環境や測定環境の変動に合わせて、ISFETのチャネル電位を変化させ、感度調整をすればよいが、従来のISFETの構成では、ISFETのチャネル電位制御用の電極を設けることができなかった。
【解決手段】本発明の濃度測定装置では、ISFETの電流方向に直列にアドレス用MOSFETを設け、アドレス用MOSFETのゲート電圧を任意に設定し、イオン濃度に比例して変化するISFETのチャネル抵抗との合成抵抗を検出する。
それによって、周囲環境や測定環境に応じてアドレス用MOSFETのチャネル抵抗を変化させ、デバイス全体の感度を調整することができ、高精度で安定したイオン検出ができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、イオン感応性FET(Ion Sensitive Feild Effect Transistor:ISFET、以下ISFETと記述する。)によって、血液などの生体試料中、あるいは水溶液中に含まれる特定の成分濃度を測定するための成分濃度測定装置に関するものである。
水溶液中に含まれるイオン濃度を測定するセンサとして、ISFETが知られている。ISFETは、水溶液中の熱的な電離平衡状態の反応によって生じるイオン濃度を測定するものである。
このイオン濃度は、水溶液の濃度に比例するので、イオン濃度を測定することによって測定対象とする水溶液の濃度を求めることができる。
一般的にISFETは、電解効果型トランジスタ(Metal−Oxide−Semiconductor Feild Effect Transistor:MOSFET、以下MOSFETと記述する。)の金属ゲート膜の代わりに、特定のイオンを選択的に検出することができるイオン感応膜で構成したものである。
被測定イオンに応じて、このイオン感応膜を変えることによって種々のイオン濃度を測定することができる。
水溶液中で電解されて生じたイオンは、選択的にISFETのイオン感応膜に感応して、イオン感応膜と水溶液との界面間に電位を発生させる。
この界面電位とISFETのソース電極との和の電位がイオン感応膜とソース電極間に印加されることになる。
この状態で、ISFETのソース電極とドレイン電極間に電圧を印加すれば、ISFETのイオン感応膜に感応したイオン量に比例して、ISFETのゲート部であるイオン感応膜下のチャネル抵抗が変化する。
チャネル抵抗の変化は、ISFETのソース電極とドレイン電極間に流れる電流の変化として捉えることができる。
実際のISFETを使ったイオン検出では、次のように測定することが多い。
ISFETのゲートであるイオン感応膜と被対象溶液間の界面電位の変化は、ISFETのドレイン電流を一定にし、ドレインとソース間の電圧を一定にすると、溶液中のイオン活量に応じて発生した界面電位は、ISFETのゲート電極とソース電極間の電圧として測定することができる。
ISFETを用いたイオンセンサについては、古くは、1972年にBergveldによって水溶液中の水素及びナトリウムイオンの活量をMOSFETの金属ゲートを除去した構造で測定することで提案したものがある。
またその後、水素、ナトリウム、カリウムなどのイオン測定においてISFETの構造を改良したものもある(例えば、特許文献1参照)。
種々の文献に記載されているように、ISFETは、ゲートとなるイオン感応膜に絶縁膜を用いることで、ゲートが高インピーダンスでその出力が低インピーダンスであるため、特別な高入力増幅器を必要とせず、センサ機能とインピーダンス変換機能を備えた耐雑音性に優れた構造であるという特徴がある。
特開昭51−139289号公報(第17頁、第2図)
しかし、従来のISFETの構造および構成では、測定環境によってチャネルに流れる電流が変化するため、測定誤差を含んでいた。
特にISFETは、基本的にシリコンを材料とした半導体プロセスで作製するMOSFETであるので、光や温度などの周囲環境や測定環境に対して特性変動を示す。
一つは、MOSFET内部のPN接合に光が照射されると、空乏層領域で電子正孔対が発生し、ドレイン電流を増加させる。
また、温度が増加するとMOSFETの閾値電圧が低下し、ドレイン電流も増加する。このように、周囲環境や測定環境によってMOSFETの特性が大きく変化してしまうという問題がある。
この問題点は、ISFETを高感度にするためにチャネル長を短くすると、ゲート電圧の変化分に対するドレイン電流の変化分が増大するため、その影響は、より顕著になってくる。
上記課題を解決するために、本発明の濃度測定装置は次のような構成を採用する。
イオン感応性FETとイオン感応性FETに近接する参照用FETとを有する濃度測定装置であって、
第1の素子形成領域にイオン感応性FETとアドレス用MOSFETとを互いに直列な位置に有し、互いに整合する位置に第1のソース電極と第1のドレイン電極とを有し、第2の素子形成領域に参照用FETとアドレス用MOSFETとを互いに直列な位置に有し、互いに整合する位置に第2のソース電極と第2のドレイン電極とを有することを特徴とする。
イオン感応性FETは、シリコン基板表面に絶縁膜を有するFETであって、
絶縁膜は、シリコン表面を熱酸化した熱酸化膜を有し、熱酸化膜上にシリコン窒化膜を有し、シリコン窒化膜上に熱窒化膜を有することが好ましい。
イオン感応性FETは、シリコン基板表面に絶縁膜を有するFETであって、
絶縁膜は、シリコン表面を熱酸化した熱酸化膜を有し、熱酸化膜上に熱窒化膜を有することが好ましい。
熱窒化膜上に電解質生成物質を有することが好ましい。
電解質生成物質は、生体由来の酵素、人工酵素または微生物であることが好ましい。
シリコン基板は、SOI構造であることが好ましい。
本発明の濃度測定装置は、ISFETと参照用FETとの各々のFETと同一素子形成領域に直列な位置に設置したアドレス用MOSFETにより検出する。
最終的には、ISFET側と参照用FET側の信号は、差分信号として出力することによって測定対象イオン以外で検出されるバックグランド信号を除去し、イオン感応膜に感応したイオン濃度を効果的に検出することができる。
さらに、本発明の構成にあるアドレス用MOSFETのゲート電圧を調整することによって、周囲環境や測定環境によって変動するISFETの感度差を調整することができる。
また、ISFETの感応膜を熱窒化膜とシリコン酸化膜の2層膜もしくは、熱窒化膜とシリコン窒化膜とシリコン酸化膜の積層膜を用いることによって、ISFET自体のバックグランドが低下し、検出感度がさらに向上する。
さらに、デバイス作製基板をSOI(Silicon on Insulator:SOI、以下SOIと記述する。)構造にすることによって、デバイス自身の温度特性及び光特性を向上することができ、ISFET自体の感度向上と、アドレス用MOSFETによるISFETの感度差の調整により、ダイナミックレンジが広く、高精度で安定性、信頼性に優れたイオン検出ができるという従来にない効果を有するのである。
以下、図面を用いて本発明の実施形態における濃度測定装置の構成について説明する。
図1は、本発明の濃度測定装置の構造を示した平面図である。
10は第1の素子形成領域、11はISFET、12は第1のソース電極、13は第1のソース電極12と互いに整合する位置にある第1のドレイン電極、20は第2の素子形成領域、21は参照用FET、22は第2のソース電極、23は第2のソース電極22と互いに整合する位置にある第2のドレイン電極、30はアドレス用MOSFETである。
図1に示すように、アドレス用MOSFET30は、第1の素子形成領域10と第2の素子形成領域20それぞれに構成し、共通のゲート電極を備える。
次に、図1に示す第1の素子形成領域10に形成する素子断面構造と第2の素子形成領域20に形成する素子断面構造について説明する。
図2は、図1の第1の素子形成領域10をA−A’である長手方向に切断したときの素子断面構造を示した図である。
ここで、図1に示したものと同じものには、同一符号を付加している。
1はシリコン基板、11はISFET、12は第1のソース電極、13は第1のドレイン電極、30はアドレス用MOSFET、40は第1の絶縁膜、41はイオン感応膜、60は第2の絶縁膜、61は共通ゲート電極である。
図3は、図1の第2の素子形成領域20をB−B’である長手方向に切断したときの素子断面構造を示した図である。
1はシリコン基板、21は参照用FET、22は第2のソース電極、23は第2のドレイン電極、30はアドレス用MOSFET、50は第3の絶縁膜、51はイオン不感応膜、60は第2の絶縁膜、61は共通ゲート電極である。
前述したように、アドレス用MOSFET30は、第1の素子形成領域10と第2の素子形成領域20に各々形成するが、両方のゲート電極として作用する共通ゲート電極61を備える構造である。
次に本発明の濃度測定装置の動作について図2〜図4を用いて説明する。
図1と同じものには、同一符号を付加している。
図4は、本発明の濃度測定装置を示す構成図である。
5はゲート電圧、6は第1のドレイン電圧、7は第2のドレイン電圧、70は差動信号検出器である。
電解された水溶液中でISFET11のイオン感応膜41に感応種であるイオンが感応するとISFETのゲート電圧は、ISFETのチャネル抵抗を低下させる方向に変化する。
この時、アドレス用MOSFET30に一定のゲート電圧5を印加しておくと、ISFET11のゲート電位に対して、第1のソース電極12と第1のドレイン電極13の間を
流れる電流が変化する。
つまり、アドレス用MOSFET30のチャネルが定抵抗として働き、ISFET11のチャネルがイオン量に比例して変化するゲート電位に対して可変抵抗として働くと考えることができる。
求められる電流は、第1のソース電極12と第1のドレイン電極13の間のアドレス用MOSFET30のチャネルである定抵抗とISFET11のチャネルである可変抵抗とが直列接続された合成抵抗に流れる電流となる。
つまり、イオン感応膜41に蓄積されるイオンが少なければ、ISFET11のチャネル抵抗は増加し、逆にイオンが多ければ、ISFET11のチャネル抵抗は減少する。
このように、ISFET11のチャネル抵抗はイオン感応膜41に感応したイオン量に比例した値となり、しかもISFET11とアドレス用MOSFET30との合成チャネル抵抗として検出されるため、ISFET11のチャネル抵抗に応じてアドレス用MOSFET30のチャネル抵抗をアドレス用MOSFET30のゲート電圧5を調整することによって全体の感度調整が可能となる。
従来の構造または構成では、ISFETのチャネル領域を制御する電極がなかったことに比較して、本発明の構成によれば周囲環境や測定環境によってISFET11の感度差をアドレス用MOSFET30によって制御することができる。
さらに本発明の構成では、第1の素子形成領域10のイオン感応膜41を有するISFET11に近接して、第2の素子形成領域20にイオン不感応膜51を有する参照用FET21を配置している。
目的のイオン以外で作用する信号を除去するための構成で、ISFET11のチャネル抵抗変化を捉えるのと同様に、アドレス用MOSFET30のチャネル抵抗との直列合成抵抗から検出する。
アドレス用MOSFET30の共通ゲート電極61が、第1の素子形成領域10に形成したISFET11のチャネル抵抗と、第2の素子形成領域20に形成した参照用FET21のチャネル抵抗とを同時に検出するように構成されており、両者の信号を差動信号検出器70でその差分をとることで、目的のイオン以外が要因で流れる電流分を削除することができる。
しかも、デバイス全体の感度は、ISFET11側と参照用FET21側とを同時に同量で調整することができる。
次に、本発明の実施例1について具体的に説明する。
前述したように、水溶液中のイオン濃度は、水溶液の濃度に比例し、そのイオン濃度に比例した電流値をISFETで検出する。
本発明においては、イオン濃度に比例した電流値をISFET11のチャネル抵抗とアドレス用MOSFET30のチャネル抵抗との直列合成抵抗の値から検出する。
また、目的のイオン以外が要因で流れる電流分を第2の素子形成領域20に形成する参照用FET21によって検出する。
目的のイオン濃度は、第1の素子形成領域10に形成したISFET11側と第2の素子形成領域20に形成した参照用FET21側との差分信号を検出して求めるものである。
つまり、検出感度は、両者の比が大きいほど良好な特性となる。
そこで、実施例1では、ISFET11側の検出感度を向上させた水素イオンセンサについて説明する。
一般的に水素イオンに対するイオン感応度を高めるためにISFETのゲート部のゲート酸化膜上にシリコン窒化膜層を形成する例がある。
水素イオンを検出するシリコン窒化膜の表面は、シラノール基であるSi−OHが存在する。
水酸基であるヒドロキシル基が水素イオン(H)の結合脱離サイトになる。
その反応は、

Figure 2006090932
このように、水素イオン濃度に応じて、平衡が移動し、シリコン窒化膜表面の表面電荷密度が変化する。
このシリコン窒化膜は、ジクロルシラン(SiHCl)とアンモニア(NH)との混合ガスを用いて、減圧されたプラズマ中で化学的気相成長法(Plasma Chemical Vapor Deposition:プラズマCVD法、以下CVD法と記述する。)によって成膜する。
この方法で、シリコン窒化膜を成膜するとその膜組成は、化学的に安定なストイキオメトリックな状態からずれており、しかも成膜中に水素イオンが混入し、測定対象となる水素イオンの検出感度を低下させる原因になっている。
さらに、このようなシリコン窒化膜内部は結晶欠陥を多く含み、絶縁性を低下させている。
そこで、周囲環境や測定環境によって感度差が発生するISFETに対して、デバイス全体の感度調整が可能な本発明の構造に加えてISFET自体の感度向上を実現したのが図5に示す実施例である。
図5は、図1に示した本発明の平面図をA−A’の長手方向に切断した素子断面図を示したものである。
1はシリコン基板、11はISFET、12は第1のソース電極、13は第1のソース電極12と互いに整合する位置にある第1のドレイン電極、30はアドレス用MOSFET、40aは第1のシリコン酸化膜、41aはシリコン窒化膜、42aは熱窒化膜、60は第2の絶縁膜、61は共通ゲート電極である。
熱窒化膜42aは、CVD法によってシリコン窒化膜41aを形成した後、950℃の窒素雰囲気中で1時間保持し形成するものである。
水素イオンを検出するイオン感応膜であるシリコン窒化膜は、膜形成時に含有した水素イオンによってバックグランドが上昇し、シリコン窒化膜自体に含有する水素イオン濃度よりも高濃度でないと検出が困難であるのは明らかである。
これは、ISFET11側と参照用FET21側との信号対雑音比(S/N比)の低下を意味し、ISFET自体の感度を低下させていることである。
熱窒化膜42aを形成する工程は、400℃以上の熱処理で水素脱離を生じさせ、CVD法で形成したシリコン窒化膜41a内部とその表面を化学的に安定で強固な膜に転換させるものである。
つまり、シリコン窒化膜41a中に水素を含有せず、ストイキオメトリックなシリコン窒化膜に変換させている。
その結果、シリコン窒化膜41aと熱窒化膜42aで構成されるイオン感応膜41は、リーク電流が低減し絶縁性が向上する。
この膜構成は、水素イオン検出に対してバックグランドを低下させ、ISFET自体の感度を向上させている。
このように、ISFET11自体の感度向上を図るデバイスに対して、本発明のデバイス構成を採用するとその効果はさらに向上することができる。
つまり、周囲環境や測定環境によるISFET11の感度変化に対しては、アドレス用MOSFET30によって、ISFET11側と参照FET21側とを同時に調整することができ、ダイナミックレンジを広くとることができるのである。
尚、実施例1ではISFET11の膜構成を熱窒化膜42a、シリコン窒化膜41a、シリコン酸化膜40aの積層構造について説明したが、シリコン酸化膜40aを形成後、このシリコン酸化膜40aを熱窒化して熱窒化膜42aとシリコン酸化膜40aとの積層構造としても同様の効果が得られる。
次に、本発明の実施例2について図6を用いて具体的に説明する。
図6は、実施例1と同様に図1のA−A’の長手方向に切断した素子断面図を示している。
実施例1で説明した図5と異なるのは、イオン感応膜41上に電解質生成物質として、固定化酵素膜43を形成したことである。
血液などの生体試料中の微量成分を酵素反応を利用して測定することは現在では広く臨床検査として一般化している。
例えば、血液中のグルコース濃度を簡便に測定する方法として酵素電極を利用したグルコースセンサがある。
図6は、グルコースを検出するためにイオン感応膜41の最上位膜として実施例1に示した熱窒化膜42aの上に固定化酵素膜43として、グルコース酸化酵素であるグルコースオキシダーゼを固定化した。
例えば、水溶液中のグルコースがグルコースオキシダーゼに振れると、その触媒作用によってグルコースはグルコン酸と過酸化水素に分解される。
この過酸化水素の濃度は、グルコース濃度に比例し、0.7Vの電圧が印加されると過酸化水素が電気分解されて水素イオンを発生する。
この水素イオン濃度は、グルコース濃度に比例するので水素イオン濃度を検出するISFETによってグルコース濃度が算出できる。
その反応は、次のようになる。

Figure 2006090932
酵素反応を利用したセンサでは、酵素活性の増減によって検出感度が左右される。
酵素活性は一般的に、溶液のpHの影響を受け、検出値に誤差を与える。
こういった場合でも、本発明のデバイス構成を適用するとアドレス用MOSFET30のゲート電圧5を調整し、デバイス全体の感度を調整することが可能である。
電解質生成物質は、生体由来の酵素の他、人工酵素または微生物などを利用して同様に目的物質を検出することが可能である。
次に、本発明の実施例3について具体的に説明する。
図7は、実施例1、実施例2で示したシリコン基板1に代わり、SOI(Silicon
on Insulator:SOI、以下SOIと記述する。)と呼ばれる構造を基板にした場合の例を示す。
1はシリコン基板、2は埋め込み酸化膜、3はシリコン活性層である。
このようにSOI構造は、支持基板となるシリコン基板1と素子を形成するシリコン活性層3との間に埋め込み酸化膜2を設け、シリコン基板1とシリコン活性層3とを電気的に絶縁分離した構造である。
シリコン活性層3が厚い場合は、通常のシリコン基板1の表面に素子を形成した場合とその素子特性は同じになる。
しかし、シリコン活性層3をしだいに薄くしていくと、ゲート電界或いはドレイン電界による縦方向の空乏層が埋め込み酸化膜2に到達し、ゲート直下の容量、ドレイン直下の容量が減少する。
このような状態では、光照射による電子正孔の再結合が減少し、リーク電流を減少させることができる。
また、第1のドレイン電極13とシリコン活性層3との実質の接触面積が減少し、温度上昇による第1のソース電極12と第1のドレイン電極13の拡散層とチャネル部とのPN接合に起因するリーク電流も減少する。
つまり、光や温度といった周辺環境の変化に対して特性変動の少ないデバイスを形成することができる。
そのため、アドレス用MOSFET30のゲート電圧制御幅を小さくすることができ、マージンの広い制御が可能となる。
本発明によれば、周囲環境や測定環境によるISFETの検出感度差を調整可能とし、高精度で安定した濃度測定装置を提供することができる。
したがって、水溶液中や血液などに代表される生体成分の濃度測定に使用することができる。
特に水溶液中のpH変化や構成成分に個体差のある生体成分の濃度測定に対し、感度調
整が可能な本発明を用いることの効果は非常に高い。
本発明の濃度測定装置を示す平面図である。 本発明の濃度測定装置を示す断面図である。 本発明の濃度測定装置を示す断面図である。 本発明の濃度測定装置を示す構成図である。 本発明の実施例1における濃度測定装置を示す断面図である。 本発明の実施例2における濃度測定装置を示す断面図である。 本発明の実施例3における濃度測定装置を示す断面図である。
符号の説明
1 シリコン基板
2 埋め込み酸化膜
3 シリコン活性層
5 ゲート電圧
6 第1のドレイン電圧
7 第2のドレイン電圧
10 第1の素子形成領域
11 ISFET
12 第1のソース電極
13 第1のドレイン電極
20 第2の素子形成領域
21 参照用FET
22 第2のソース電極
23 第2のドレイン電極
30 アドレス用MOSFET
40 第1の絶縁膜
41 イオン感応膜
43 固定化酵素膜
50 第3の絶縁膜
51 イオン不感応膜
60 第2の絶縁膜
61 共通ゲート電極
70 差動信号検出器
40a 第1のシリコン酸化膜
41a シリコン窒化膜
42a 熱窒化膜

Claims (6)

  1. イオン感応性FETと該イオン感応性FETに近接する参照用FETとを有する濃度測定装置であって、
    第1の素子形成領域に前記イオン感応性FETとアドレス用MOSFETとを互いに直列な位置に有し、互いに整合する位置に第1のソース電極と第1のドレイン電極とを有し、第2の素子形成領域に前記参照用FETと前記アドレス用MOSFETとを互いに直列な位置に有し、互いに整合する位置に第2のソース電極と第2のドレイン電極とを有する濃度測定装置。
  2. 前記イオン感応性FETは、シリコン基板表面に絶縁膜を有するFETであって、
    前記絶縁膜は、シリコン表面を熱酸化した熱酸化膜を有し、該熱酸化膜上にシリコン窒化膜を有し、該シリコン窒化膜上に熱窒化膜を有することを特徴とする請求項1に記載の濃度測定装置。
  3. 前記イオン感応性FETは、シリコン基板表面に絶縁膜を有するFETであって、
    前記絶縁膜は、シリコン表面を熱酸化した熱酸化膜を有し、該熱酸化膜上に熱窒化膜を有することを特徴とする請求項1に記載の濃度測定装置。
  4. 前記熱窒化膜上に電解質生成物質を有することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の濃度測定装置。
  5. 前記電解質生成物質は、生体由来の酵素、人工酵素または微生物であることを特徴とする請求項4に記載の濃度測定装置。
  6. 前記シリコン基板は、SOI構造であることを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか一項に記載の濃度測定装置。
JP2004278937A 2004-09-27 2004-09-27 濃度測定装置 Pending JP2006090932A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004278937A JP2006090932A (ja) 2004-09-27 2004-09-27 濃度測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004278937A JP2006090932A (ja) 2004-09-27 2004-09-27 濃度測定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006090932A true JP2006090932A (ja) 2006-04-06

Family

ID=36232058

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004278937A Pending JP2006090932A (ja) 2004-09-27 2004-09-27 濃度測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006090932A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008164359A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Horiba Ltd イオンセンサおよびこれを用いた分析装置
JP2010523949A (ja) * 2007-04-05 2010-07-15 ミクロナス ゲーエムベーハー 湿度センサ及びガス状の媒体の湿度を測定する方法
JP2012529638A (ja) * 2009-06-10 2012-11-22 ヘルムホルツ・ツェントルム・ミュンヒェン・ドイチェス・フォルシュンクスツェントルム・フューア・ゲズントハイト・ウント・ウムベルト(ゲーエムベーハー) 半導体バイオセンサ
JP2013537635A (ja) * 2010-08-18 2013-10-03 ライフ テクノロジーズ コーポレーション 電気化学的検出装置のためのマイクロウェルの化学コーティング法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008164359A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Horiba Ltd イオンセンサおよびこれを用いた分析装置
JP2010523949A (ja) * 2007-04-05 2010-07-15 ミクロナス ゲーエムベーハー 湿度センサ及びガス状の媒体の湿度を測定する方法
JP2012529638A (ja) * 2009-06-10 2012-11-22 ヘルムホルツ・ツェントルム・ミュンヒェン・ドイチェス・フォルシュンクスツェントルム・フューア・ゲズントハイト・ウント・ウムベルト(ゲーエムベーハー) 半導体バイオセンサ
JP2013537635A (ja) * 2010-08-18 2013-10-03 ライフ テクノロジーズ コーポレーション 電気化学的検出装置のためのマイクロウェルの化学コーティング法
JP2016187345A (ja) * 2010-08-18 2016-11-04 ライフ テクノロジーズ コーポレーション 電気化学的検出装置のためのマイクロウェルの化学コーティング法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Janata Potentiometric microsensors
JP6372848B2 (ja) Tftイオンセンサ並びにこれを用いた測定方法及びtftイオンセンサ機器
JP5181837B2 (ja) センサ及びその製造方法
US11008611B2 (en) Double gate ion sensitive field effect transistor
TWI527245B (zh) 具有微摻雜汲極之化學感測器
Yin et al. Glucose ENFET doped with MnO2 powder
Sinha et al. A comprehensive review of FET‐based pH sensors: materials, fabrication technologies, and modeling
Poghossian Method of fabrication of ISFET-based biosensors on an Si–SiO2–Si structure
KR960004971B1 (ko) 백금전극을 내장한 감이온 전계효과 트랜지스터를 이용한 바이오센서
Lai et al. Body effect minimization using single layer structure for pH-ISFET applications
KR20160013768A (ko) 이중 게이트 이온 감지 전계 효과 트랜지스터(isfet) 센서
Ltith et al. Penicillin detection by means of silicon-based field-effect structures
US8999127B2 (en) Biological sensor measuring electrochemical and/or electrical and diamond electrode and electronic integrated circuit
KR20210012454A (ko) 트리플 게이트 구조의 이온전계효과 트랜지스터 기반 고성능 바이오 센서
Cho et al. Optimization of signal to noise ratio in silicon nanowire ISFET sensors
JP2006090932A (ja) 濃度測定装置
TW465055B (en) Method and apparatus for measurement of temperature parameter of ISFET using amorphous silicon hydride as sensor membrane
JPH037066B2 (ja)
JP3167022B2 (ja) ガスセンサ
US8148756B2 (en) Separative extended gate field effect transistor based uric acid sensing device, system and method for forming thereof
US8410530B2 (en) Sensitive field effect transistor apparatus
Harame et al. An implantable ion sensor transducer
JPH03131749A (ja) 水素ガスセンサ
JPS59206756A (ja) 参照電極を一体化したfet化学センサ−
TWI342392B (en) Ph-ion selective field effect transistor (ph-isfet) with a miniaturized silver chloride reference electrode