JP2006090803A - 構造体、液滴吐出ヘッド及びマイクロアレイの製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、容易に製造可能で信頼性の高い、微細流路を備えた構造体、液滴吐出ヘッド及びマイクロアレイの製造装置を提供することを目的としている。
【解決手段】 一面124に一方端が開口した複数の第1微細流路122を有する第1部材100と、第1部材100の一面124に対向する面の複数の第1微細流路122の開口50とほぼ対応する位置に各々開口した複数の第2微細流路212を有する第2部材200と、第1部材100と第2部材200との間に介在するパッキン部材300とを備え、パッキン部材300が、パッキン部材300の厚み方向に延在し、隔壁を隔てて並設される複数の貫通孔39を有して、第1微細流路122と第2微細流路を連結し、当該貫通孔の孔径が、前記第1微細流路の隣接する開口の外縁相互間の最も近接する距離又は第2微細流路の隣接する開口の外縁相互間の最も近接する距離のうちいずれか狭い方の距離よりも小さい構造体により、上記課題を解決する。
【選択図】 図1
【解決手段】 一面124に一方端が開口した複数の第1微細流路122を有する第1部材100と、第1部材100の一面124に対向する面の複数の第1微細流路122の開口50とほぼ対応する位置に各々開口した複数の第2微細流路212を有する第2部材200と、第1部材100と第2部材200との間に介在するパッキン部材300とを備え、パッキン部材300が、パッキン部材300の厚み方向に延在し、隔壁を隔てて並設される複数の貫通孔39を有して、第1微細流路122と第2微細流路を連結し、当該貫通孔の孔径が、前記第1微細流路の隣接する開口の外縁相互間の最も近接する距離又は第2微細流路の隣接する開口の外縁相互間の最も近接する距離のうちいずれか狭い方の距離よりも小さい構造体により、上記課題を解決する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、微細流路を備える構造体、液滴吐出ヘッド及びマイクロアレイの製造装置に関する。
複数種類の試料溶液をインクジェット方式により吐出する液滴吐出ヘッドとして、例えば、特許文献1には、複数の試料溶液を収容する収容室を有する収容部と、この複数の収容室から各々異なる流路を介して供給される試料溶液を別個に吐出する機構を備えた液滴吐出ヘッド部とを備える液滴吐出ヘッドが開示されている。この液滴吐出ヘッドは、収容部と液滴吐出ヘッド部を接合することにより形成される。
特開2004−163394号公報
しかしながら、収容部及び液滴吐出ヘッド部の材質やこれらの部材の製造過程によっては、収容部や液滴吐出ヘッド部の接合面に表面凹凸や反りが生じる場合がある。このような場合、収容部と液滴吐出ヘッド部を接合する際に接合部に隙間が生じてしまい、接合面に液体が滲みだし、隣接する流路間で試料溶液のコンタミネーションが生じる虞がある。このような事態を回避するために接着剤を多用すると、流路を塞いでしまう虞がある。
また、収容部内に形成された流路と液滴吐出ヘッド部に形成された流路とを連結する際、流路径が微細であるため厳密な位置合わせが要求され、製造作業が煩雑であった。
したがって、本発明は、容易に製造可能で信頼性の高い、微細流路を備えた構造体、液滴吐出ヘッド及びマイクロアレイの製造装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、一面に一方端が開口した複数の第1微細流路を有する第1部材と、前記第1部材の一面に対向する面の前記複数の第1微細流路の開口とほぼ対応する位置に各々開口した複数の第2微細流路を有する第2部材と、前記第1部材と前記第2部材との間に介在するパッキン部材とを備え、前記パッキン部材が、当該パッキン部材の厚み方向に延在し、隔壁を隔てて並設される複数の貫通孔を有して、前記第1微細流路と前記第2微細流路を連結し、当該貫通孔の孔径が、前記第1微細流路の隣接する開口の外縁相互間の最も近接する距離又は第2微細流路の隣接する開口の外縁相互間の最も近接する距離のうちいずれか狭い方の距離よりも小さい構造体を提供するものである。
かかる構成によれば、第1微細流路を有する第1部材と第2微細流路を有する第2部材との間にパッキン部材を備えているため、接合時に第1部材と第2部材との間に隙間が生じるのを回避し得る。これにより、接合部に液体が滲み出すことによる隣接流路間の流体(例:液体)のコンタミネーションを防止し得る。また、パッキン部材は、特定の孔径の複数の貫通孔を有しているので、第1微細流路、パッキン部材及び第2微細流路の接合時の位置合わせ精度を緩和し得る。また、第1流路から第2流路に、隔壁により囲まれた複数の貫通孔を介して液体が供給されるので、隣接流路間の混液を回避し得る。したがって、容易に製造可能で信頼性の高い構造体を提供し得る。
前記パッキン部材が、ハニカム構造を有することが好ましい。これによれば、貫通孔が高密度に配列されるので、第1微細流路から第2微細流路への流体の流れを円滑にし得る。
前記パッキン部材の厚みが、前記第1部材及び前記第2部材の当該パッキン部材との接触面の表面凹凸量及び前記接触面の反り量を吸収し得る厚みであることが好ましい。これによれば、パッキン部材と第1部材及び第2部材との密着性をより向上させることができ、第1微細流路及び第2微細流路間の接続の信頼性を一層高めることができる。
前記パッキン部材が、自己吸着性を有する材料から構成されることが好ましい。これによれば、パッキン部材と第1部材及び第2部材との密着性をより向上させることができ、第1微細流路及び第2微細流路相互間の接続の信頼性を一層高めることができる。ここで、「自己吸着性」とは、素材自体の有する性質(例えば、素材の分子構造)により、対象体へ吸着し得る性質をいう。
前記パッキン部材としては、例えばポリジメチルシロキサンから構成されるものが挙げられる。これによれば、自己吸着性を有するので密着性を向上し得るとともに、加工性が良く精密加工に適しているので、所望の構造を有するパッキン部材を容易に提供し得る。
前記第1部材と前記第2部材とを接合する方向に前記第1部材及び前記第2部材を外方から押圧する押圧手段をさらに備えることが好ましい。これによれば、接着剤等を介さずに第1部材と第2部材を固定することが可能となるので、微細流路及び貫通孔を接着剤が塞ぐことによる歩留まりの低下を回避し得る。
前記押圧手段が、前記第1部材と前記第2部材とを挟持するクランプ機構からなることが好ましい。これによれば、第1部材と第2部材とを容易に固定し得る。
本発明の他の態様は、上記構造体を備える液滴吐出ヘッドである。これによれば、上記構造体を備えているので、製造が容易で信頼性の高い液滴吐出ヘッドを提供し得る。
本発明のさらなる他の態様は、液体を収容するための複数の収容室を有し、一方端が当該収容室に各々繋がり、他方端が一面に開口した複数の第1微細流路を有する液体収容部と、前記液体収容部の一面に対向する面の前記複数の第1微細流路の開口と各々ほぼ対応する位置に一方端が開口した複数の第2微細流路を備え、当該第2微細流路を介して供給される液体を外部に吐出する液滴吐出ヘッド部と、前記液体収容部と前記液滴吐出ヘッド部との間に介在するパッキン部材とを備え、前記パッキン部材が、当該パッキン部材の厚み方向に延在し、隔壁を隔てて並設される複数の貫通孔を有して、前記第1微細流路と前記第2微細流路を連結し、当該貫通孔の孔径が、前記第1微細流路の隣接する開口の外縁相互間の最も近接する距離又は第2微細流路の隣接する開口の外縁相互間の最も近接する距離のうちいずれか狭い方の距離よりも小さい液滴吐出ヘッドである。
かかる構成によれば、液体収容部と液滴吐出ヘッド部との間にパッキン部材を備えているため、接合時に液体収容部と液滴吐出ヘッド部との間に隙間が生じるのを回避し得る。これにより、接合部に液体が滲み出すことによる隣接流路間の液体のコンタミネーションを防止し得る。また、パッキン部材は、特定の孔径の複数の貫通孔を有しているので、第1微細流路、パッキン部材及び第2微細流路の位置合わせ精度を緩和し得る。また、第1微細流路から第2微細流路に、隔壁により囲まれた複数の貫通孔を介して液体が供給されるので、隣接流路間の混液を回避し得る。したがって、容易に製造可能で信頼性の高い液滴吐出ヘッドを提供し得る。
前記液体収容部と前記液滴吐出ヘッド部が、前記パッキン部材を介して、クランプにより挟持され、前記液体収容部と前記液滴吐出ヘッド部と前記パッキン部材とが着脱可能に構成されていることが好ましい。液体収容部と液滴吐出ヘッド部が接着剤等により固定されている場合、流路の一部が詰まった場合でも、液体収容部と液滴吐出ヘッド部の双方を交換する必要があった。しかし、これによれば液体収容部と液滴吐出ヘッド部が着脱可能であるので、流路詰まりが生じた部材を交換すればよく、効率がよい。
前記液体収容部と前記パッキン部材は、透光性材料(光透過性材料)から構成されていることが好ましい。これによれば、パッキン部材を介して液体収容部と液滴吐出ヘッド部とを接合する際、液体収容部と液滴吐出ヘッド部との位置合わせが容易となる。
本発明の他の態様は、上記液滴吐出ヘッドにより生体試料含有溶液を基材上に吐出するマイクロアレイの製造装置である。これによれば、上記液滴吐出ヘッドを備えているので、信頼性の高いマイクロアレイの製造装置を提供し得る。
以下、本発明について液滴吐出ヘッドを例に採り説明する。但し、本発明は液滴吐出ヘッドに限定されるものではなく、複数の部材に形成された微細流路を各々連結する必要のある全ての構造体(流路構造体)に適用可能である。
図1及び図2は、本実施形態の液滴吐出ヘッドを説明するための断面図及び上面図である。なお、図2において、ホルダは省略している。また、図1は、図2におけるa点〜j点に沿った断面に対応する。
図1及び図2に示すように、本発明の液滴吐出ヘッド500は、液体(例えばDNA等の生体試料を含む溶液、インク等)を収容するための複数の収容室を有する液体収容部(第1の部材)100と、液体を外部に吐出するための液滴吐出ヘッド部(第2の部材)200と、液体収容部100と液滴吐出ヘッド部200との間に介在させるパッキン部材300とを備えている。
液体収容部100は、液体を収容するための複数の収容室112と、一方端がこの収容室112に各々繋がり、他方端が液体収容部100の一面124に開口した複数の微細流路122(第1微細流路)を備えている。本実施形態では、組み立て容易の観点から、液体収容部100は、収容室基板110と流路基板120から構成されている。
収容室基板110には、多種類の液体を収容可能なように複数の収容室(リザーバ)112が設けられている。収容室基板110を構成する材料は、特に限定するものではなく、樹脂又はガラス等のいずれを用いてもよい。
また、流路基板120には、各収容室112に収容した液体をパッキン部材300に設けられた複数の貫通孔を介して液滴吐出ヘッド部200に供給するための独立した微細流路122(第1微細流路)が設けられている。流路基板120を構成する材料は、特に限定するものではなく、樹脂又はガラス等のいずれを用いてもよい。但し、液滴吐出ヘッド部200側の微細流路212(第2微細流路)と連結する際に、視覚的に確認できて位置合わせが容易となるという観点からは、透光性材料(透明材料)から構成されていることが好ましい。
液滴吐出ヘッド部200は、電極214が形成された電極基板210と、試料溶液を吐出するための圧力を付与する加圧室222を備えた加圧室基板220と、吐出口(ノズル孔)232を有するノズル基板230とから構成されている。加圧室基板220、電極基板210、及びノズル基板230は、例えば、シリコン、ガラス等から形成される。
収容室112より供給された液体は、各々微細流路122及び212を通じて加圧室222に導入され、電極214と加圧室基板220に設けられた図示しない共通電極との間に電圧を付与することで、振動板224を弾性変位させ、加圧室222内の内部圧力を変動させることによって吐出口232から液滴として吐出される。
液滴吐出ヘッド500の大きさは、特に限定するものではない。一例を挙げると、液体収容部100の大きさ(縦×横)が約8cm×4cm、液滴吐出ヘッド部200の大きさ(縦×横)が約1.4cm×1.2cmである。
微細流路122の開口50及び微細流路212の開口52の大きさは、特に限定するものではないが、一方の孔径が大きい方が、位置合わせをさらに容易にし得るので好ましい。また、さらに微細流路122の開口50の孔径よりも微細流路212の開口52の孔径が大きい方が、微細流路122から供給される液体を全て微細流路212側に導入し得るので、液体の無駄が生じず好ましい。
パッキン部材300は液体収容部100と液滴吐出ヘッド部200との間に介在させて、液体収容部100及び液滴吐出ヘッド部200の接合面の表面凹凸及び/又は接合面の反りを吸収するためのものであり、緩衝作用を有することが好ましい。液体収容部100と液滴吐出ヘッド部200とを接合する際にこのようなパッキン部材300を介在させることにより、液体収容部100と液滴吐出ヘッド部200の接合面の間に隙間が生じるのを回避し得る。これにより、密着性が向上し、接合面に液体が滲み出すことにより、隣接流路間の流体(例:液体)が混液するのを防止し得る。また、パッキン部材300は、自己吸着性を有する材料から構成されることが好ましい。これにより、パッキン部材300と液体収容部100及び液滴吐出ヘッド部200との密着性をさらに向上させることができ、微細流路122及び微細流路212間の接続の信頼性を一層高めることができる。
このような材料としては、具体的には、例えばポリジメチルシロキサン(PDMS)が挙げられる。PDMSは、加工性が良好であり、精密加工に適し、所望の構造を有するパッキン部材300を容易に提供し得る。また、自己吸着性を有するので密着性をより向上し得る。
また、パッキン部材300は、少なくとも、液体収容部100及び液滴吐出ヘッド部200の接触面の表面凹凸量及び前記接触面の反り量を吸収し得る厚みを有することが好ましい。したがって、パッキン部材300の厚みは、上記に例示した大きさの液体収容部100及び液滴吐出ヘッド部200を用いた場合には、例えば、50〜300μmである。
図3に、パッキン部材300の貫通孔の孔径と、微細流路122の開口50間の距離及び微細流路212の開口52間の距離との関係を示す。
図3に示すように、パッキン部材300は、厚み方向Zに延在し、隔壁33を隔てて並設される複数の貫通孔39を有する。この貫通孔39は、液体収容部100の微細流路122と液滴吐出ヘッド部200の微細流路212とを連結するものである。貫通孔39の孔径xは、微細流路122の開口50の外縁から隣接する微細流路122の開口50の外縁までの距離のうち最も近接する距離L1、又は微細流路212の開口52の外縁から隣接する微細流路212の開口52の外縁までの距離のうち最も近接する距離L2のうちいずれか狭い方の距離(図3では、L2に相当)よりも小さい、すなわち、x<L2であることを要する。L1,L2,xが、このような関係を有すると、微細流路122(又は微細流路212)と貫通孔39との位置関係がどのような位置にあっても、二以上の微細流路122(及び微細流路212)が一の貫通孔39を共有することがないので、隣接微細流路122間(及び微細流路212間)で液体が通過中にコンタミネーションを起こすことがない。また、位置合わせの精度が緩和されるので、微細流路122、微細流路212及び貫通孔39の接合工程が容易になるほか、位置ズレによる不良品の発生を減少させることが可能となる。よって、製品の歩留まりを向上させることができる。なお、L1とL2の距離が同じ場合には、x<L1,L2である。
また、貫通孔39の孔径は、さらに微細流路122の開口50及び微細流路212の開口52の孔径よりも小さいことが好ましい。これによれば、開口50又は開口52内に、少なくとも一の貫通孔39が含まれることになるので、厳密に位置合わせすることなく、円滑に液体を流すことが可能となる。具体的には、貫通孔39の孔径は、例えば、開口50又は開口52のいずれか小さい方の孔径の大きくとも1/2であり、このような範囲にあると位置合わせ精度が緩和され、しかも微細流路122から微細流路212に円滑に液体を供給することが可能となるので好ましい。
また、貫通孔39の孔径を小さくすることにより、種々の開口50又は開口2の大きさや、開口50相互間又は開口52相互間の距離に対応し得るパッキン部材300を提供し得る。
また、貫通孔39の孔径を小さくすることにより、種々の開口50又は開口2の大きさや、開口50相互間又は開口52相互間の距離に対応し得るパッキン部材300を提供し得る。
貫通孔39の断面形状は、特に限定するものではなく、円形、楕円形、多角形(例:三角形、四角形、五角形、六角形等)のいずれであってもよい。また、種々の形状の貫通孔39が混在したものであってもよいが、貫通孔39の形状は三角形、四角形又は六角形であることが好ましい。これによれば、貫通孔39をパッキン部材300内に密に配置し得る。よって、貫通孔39相互間を隔てる隔壁の面積を実質的に減少させることが可能となるので、パッキン部材300通過時の流路抵抗を低減し得る。特に、前記パッキン部材300がハニカム構造を有すると、貫通孔39をパッキン部材300内に密に配置し得るので好ましい。また、一のパッキン部材300内に種々の大きさの貫通孔39が含まれていてもよい。
また、貫通孔39は、密に形成されていることが好ましい。これにより、さらに位置合わせ時の精度を緩和し得る。
貫通孔39相互間を隔てる隔壁の厚みは、流路抵抗を減少させ得るという観点からは薄い方が好ましい。なお、液体収容部100と液滴吐出ヘッド部200との接合時の押圧力に耐えられ得る厚みであることを要する。このような貫通孔39の隔壁の厚みは、特に限定するものではないが、一例を挙げると1〜100μmである。
貫通孔39相互間を隔てる隔壁の厚みは、流路抵抗を減少させ得るという観点からは薄い方が好ましい。なお、液体収容部100と液滴吐出ヘッド部200との接合時の押圧力に耐えられ得る厚みであることを要する。このような貫通孔39の隔壁の厚みは、特に限定するものではないが、一例を挙げると1〜100μmである。
図4に、貫通孔39と開口50及び開口52との位置関係及び貫通孔39の形状を具体的に説明するための図を示す。同図中、ハッチングがされている貫通孔39は、開口50及び開口52と接触する貫通孔39、すなわち、開口50から供給される液体が通過する貫通孔39を示す。また、ハッチングがされていない貫通孔39は、液体が通過しない貫通孔39を示す。
図4(a)に、ハニカム構造を有するパッキン部材300の例を示す。このように、パッキン部材300をハニカム構造とすることで、貫通孔39が密に配置されるので、開口50及び開口52がどの位置に配置されても、各微細流路122から供給される液体を各々独立して微細流路212に供給可能となる。また、隣接する微細流路122相互間に、どの微細流路122からの液体も通過しない貫通孔39が配置されることになるので、確実に隣接する微細流路122間及び微細流路212間の液体の混液を抑止することが可能となる。
図4(b)は、円形の貫通孔39が形成されたパッキン部材300の例を示す。この例でも同様に、隣接する微細流路122間及び微細流路212間の液体の混液を抑止し得る。
次に、パッキン部材300の製造方法の一例を挙げる。
図5は、成形材料(PDMS)を用いたパッキン部材300の製造方法を説明するための図である。
図5は、成形材料(PDMS)を用いたパッキン部材300の製造方法を説明するための図である。
図5(a)に示すように、まず、シリコン基板にフォトリソグラフィ技術を用いてパッキン部材300の貫通孔39を形成するための凸部72を形成する。次に、このように形成された鋳型の表面に離型処理を施す(図5(b))。図中、符号73は、離型剤を示す。離型処理としては、具体的には、例えばパリレンを蒸着することにより行われる。その後、必要に応じて硬化剤を混合した成形材料(PDMS)75を例えばスピンコート等により鋳型内に導入し(図5(c))、平板77で蓋をして硬化させる(図5(d))。その後、必要に応じて、表面を例えば反応性イオンエッチング(RIE)等により研磨する。鋳型から取り出すことによりパッキン部材300が得られる(図5(e))。
PDMSを用いると、このように鋳型を用いた微細加工が可能となるので、貫通孔の形状、孔径、貫通孔間の距離を任意に調整したパッキン部材300を容易に得ることが可能となる。
本実施形態の液滴吐出ヘッドは、上記のような液体収容部100、パッキン部材300及び液滴吐出ヘッド部200を、液体収容部100の微細流路122及び液滴吐出ヘッド部200の微細流路212が、各々パッキン部材300の貫通孔39を介して接続されるように、位置合わせしながら組立てられる。したがって、位置合わせが容易にし得るという観点から、少なくとも液体収容部100を構成する流路基板120及びパッキン部材300が、光透過性材料(透明材料)から構成されることが好ましい。
また、本実施形態の液滴吐出ヘッドは、上記のような液体収容部100、パッキン部材300及び液滴吐出ヘッド部200を接合方向に上下より押圧することにより固定される。
このような押圧手段(付勢手段)としては、液体収容部100、パッキン部材300及び液滴吐出ヘッド部200を挟持し、固定するクランプ機構(メカクランプ機構)が挙げられる。
図6に、本実施形態のクランプ機構を備えた液滴吐出ヘッドの例を示す。図6に示すように、本実施形態の液滴吐出ヘッドでは、開閉自在に構成された蓋体402を備えたホルダ400により、液体収容部100、パッキン部材300及び液滴吐出ヘッド部200を順次積層させた積層体が押圧固定されるよう構成されている。
ホルダ本体404には液滴吐出ヘッド部200が収容可能な凹部406が形成されている。また、この凹部406底面には、吐出口232に少なくとも対応する領域に開口408が設けられており、これにより液滴吐出ヘッド部200からの液体を外部に吐出可能となっている。また、ホルダ本体404と蓋体402により、積層体を挟持するためのクランプ機構が構成されている。このように、クランプ機構で押圧固定することで、接着剤等を用いずに液体収容部100、パッキン部材300及び液滴吐出ヘッド部200を固定化することが可能となる。したがって、液体収容部100、パッキン部材300及び液滴吐出ヘッド部200を各々着脱可能となるので、液体収容部100、パッキン部材300及び液滴吐出ヘッド部200のいずれかの流路が詰まったり、破損等した場合においても、問題が生じた部材のみを取り替えることで対応が可能となる。よって、全体を交換する必要がなく、効率がよい。なお、パッキン部材300が緩衝作用を有し、液体収容部100及び液滴吐出ヘッド部200との密着性に優れるため、クランプ機構等により押圧固定することにより、液漏れや隣接微細流路122間(及び微細流路212間)の混液も生じない。
なお、本例では、液滴吐出ヘッド500として、静電駆動方式によるものを挙げたが、これに限定するものではなく、圧電駆動(ピエゾ)方式、サーマルインクジェット方式によるものであってもよい。なお、静電駆動方式の液滴吐出ヘッドは、比較的に構造が簡単なため、装置の小型化、低消費電力化を実現することができる。また、熱を用いないので溶液中の生体分子の変質を回避し、活性を維持することが可能となるので生体試料等の熱により変性し易い物質を吐出する際に特に好適である。
このような液滴吐出ヘッド500は、複数の試料溶液を吐出する、例えばマイクロアレイの製造装置等の液滴吐出装置に好適に利用し得る。
図7は、本実施形態のマイクロアレイの製造装置の一例を説明するための図である。
図7に示すように、本実施形態のマイクロアレイの製造装置は、基台11、X軸方向に往復移動する液滴吐出ヘッド500、及びY軸方向に往復移動しマイクロアレイ基板15を載置するテーブル13を備えている。なお、図7において、14は液滴吐出ヘッド500及びテーブル13の駆動部であり、液滴吐出ヘッド500及びテーブル13は、例えば、タイミングベルト機構やボールネジ機構等を用いて数値制御方式等により移動させることができる。ここで、液滴吐出ヘッド500としては、上述したものが用いられる。
図7に示すように、本実施形態のマイクロアレイの製造装置は、基台11、X軸方向に往復移動する液滴吐出ヘッド500、及びY軸方向に往復移動しマイクロアレイ基板15を載置するテーブル13を備えている。なお、図7において、14は液滴吐出ヘッド500及びテーブル13の駆動部であり、液滴吐出ヘッド500及びテーブル13は、例えば、タイミングベルト機構やボールネジ機構等を用いて数値制御方式等により移動させることができる。ここで、液滴吐出ヘッド500としては、上述したものが用いられる。
なお、液滴吐出装置としては、マイクロアレイの製造装置に限られるものではなく、インクジェット印刷装置等に用いてもよい。
本実施形態の液滴吐出ヘッドによれば、微細流路122を有する液体収容部100と微細流路212を有する液滴吐出ヘッド部200との間に、緩衝作用を有するパッキン部材300を備えているため、接合時に液体収容部100と液滴吐出ヘッド部200との間に隙間が生じるのを回避し得る。これにより、隣接する微細流路122間(微細流路212間)の液体のコンタミネーションを防止し得る。また、パッキン部材300は、特定の孔径の複数の貫通孔39を有しているので、微細流路122、貫通孔39及び微細流路212の位置合わせ精度を緩和し得る。また、各貫通孔39は隔壁に囲まれており、したがって、容易に製造可能で信頼性の高い、液滴吐出ヘッドを提供し得る。また、クランプ機構等の押圧手段を利用することで、液体収容部100、パッキン部材300及び液滴吐出ヘッド部200を着脱可能に固定化することができる。
11 基台、13 テーブル、15 マイクロアレイ基板、33 隔壁、39 貫通孔、50 開口、52 開口、72 凸部、73 成形材料、77 平板、100 液体収容部、110 収容室基板、112 収容室、120 流路基板、122 微細流路、124 一面、200 液滴吐出ヘッド部、210 電極基板、212 微細流路、214 電極、220 加圧室基板、222 加圧室、224 振動板、230 ノズル基板、232 吐出口、300 パッキン部材、400 ホルダ、402 蓋体、404 ホルダ本体、406 凹部、408 開口、500 液滴吐出ヘッド
Claims (11)
- 一面に一方端が開口した複数の第1微細流路を有する第1部材と、
前記第1部材の一面に対向する面の前記複数の第1微細流路の開口とほぼ対応する位置に各々開口した複数の第2微細流路を有する第2部材と、
前記第1部材と前記第2部材との間に介在するパッキン部材と、
を備え、
前記パッキン部材が、当該パッキン部材の厚み方向に延在し、隔壁を隔てて並設される複数の貫通孔を有して、前記第1微細流路と前記第2微細流路を連結し、当該貫通孔の孔径が、前記第1微細流路の隣接する開口の外縁相互間の最も近接する距離又は第2微細流路の隣接する開口の外縁相互間の最も近接する距離のうちいずれか狭い方の距離よりも小さいことを特徴とする構造体。 - 前記パッキン部材が、ハニカム構造を有する、請求項1に記載の構造体。
- 前記パッキン部材の厚みが、前記第1部材及び前記第2部材の当該パッキン部材との接触面の表面凹凸量及び前記接触面の反り量を吸収し得る厚みである、請求項1に記載の構造体。
- 前記パッキン部材が、自己吸着性を有する材料から構成される、請求項1〜3のいずれかに記載の構造体。
- 前記パッキン部材が、ポリジメチルシロキサンから構成される、請求項1〜4のいずれかに記載の構造体。
- 前記第1部材と前記第2部材とを接合する方向に前記第1部材及び前記第2部材を外方から押圧する押圧手段をさらに備える、請求項1〜5のいずれかに記載の構造体。
- 前記押圧手段が、前記第1部材と前記第2部材とを挟持するクランプ機構からなる、請求項1〜6のいずれかに記載の構造体。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の構造体を備えることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
- 液体を収容するための複数の収容室を有し、一方端が当該収容室に各々繋がり、他方端が一面に開口した複数の第1微細流路を有する液体収容部と、
前記液体収容部の一面に対向する面の前記複数の第1微細流路の開口と各々ほぼ対応する位置に一方端が開口した複数の第2微細流路を備え、当該第2微細流路を介して供給される液体を外部に吐出する液滴吐出ヘッド部と、
前記液体収容部と前記液滴吐出ヘッド部との間に介在するパッキン部材と、
を備え、
前記パッキン部材が、当該パッキン部材の厚み方向に延在し、隔壁を隔てて並設される複数の貫通孔を有して、前記第1微細流路と前記第2微細流路を連結し、当該貫通孔の孔径が、前記第1微細流路の隣接する開口の外縁相互間の最も近接する距離又は第2微細流路の隣接する開口の外縁相互間の最も近接する距離のうちいずれか狭い方の距離よりも小さいことを特徴とする液滴吐出ヘッド。 - 前記液体収容部と前記液滴吐出ヘッド部が、前記パッキン部材を介して、クランプにより挟持され、前記液体収容部と前記液滴吐出ヘッド部と前記パッキン部材とが着脱可能に構成されている、請求項9に記載の液滴吐出ヘッド。
- 請求項8〜10のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドにより生体試料含有溶液を基材上に吐出することを特徴とするマイクロアレイの製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004275623A JP2006090803A (ja) | 2004-09-22 | 2004-09-22 | 構造体、液滴吐出ヘッド及びマイクロアレイの製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004275623A JP2006090803A (ja) | 2004-09-22 | 2004-09-22 | 構造体、液滴吐出ヘッド及びマイクロアレイの製造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006090803A true JP2006090803A (ja) | 2006-04-06 |
Family
ID=36231941
Family Applications (1)
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JP2004275623A Pending JP2006090803A (ja) | 2004-09-22 | 2004-09-22 | 構造体、液滴吐出ヘッド及びマイクロアレイの製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006090803A (ja) |
-
2004
- 2004-09-22 JP JP2004275623A patent/JP2006090803A/ja active Pending
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