JP2006088874A - 四輪駆動車両の駆動力分配装置 - Google Patents

四輪駆動車両の駆動力分配装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コンパクトで安価な四輪駆動車両の駆動力分配装置を提供することである。
【解決手段】駆動源により直接駆動される主駆動輪対と従駆動輪対を有する四輪駆動車両の駆動力分配装置であって、駆動源に連結された入力シャフトにより回転駆動されるデフケースと、第1及び第2サンギヤとを有するデファレンシャル装置と、一端が第1サイドギヤに連結された出力シャフトと、出力シャフトと車軸との間に配置されたメインクラッチを含んでいる。駆動力分配装置は更に、デファレンシャルケースに連結されたLSDシャフトと、メインクラッチとクラッチガイドを共用し、LSDシャフトと車軸との間にメインクラッチと直列に配置されたLSDクラッチを含んでいる。メインクラッチ及びLSDクラッチはアクチュエータにより同時に作動される。
【選択図】図2

Description

本発明は、多板クラッチ、粘性カップリング等の可変伝達特性を有するトルク伝達手段により、二輪駆動状態と四輪駆動状態とを切り替え可能な4輪駆動車両の駆動力分配装置に関する。
4輪駆動車両の駆動力分配装置の第1の従来例としては、プロペラシャフト上に多板クラッチを配置し、この多板クラッチの係合を車両運転状態を検知するセンサ信号に基づいてアクチュエータにより制御し、主駆動軸からデファレンシャル装置を介して従駆動軸へトルクを伝達するものが知られている。
多板クラッチの係合を制御するアクチュエータとしては、油圧クラッチ、電磁ソレノイド、ボールランプ機構(トルク‐スラスト変換機構)など種々のものが採用されている。ボールランプ機構は、モータの回転力を減速ギヤによって倍力し、ボールランプ機構によって回転力を推力に変換して、多板クラッチを係合するものである。
また、「ぬかるみ」や「雪道」など悪路での安定した走行や、旋回時での走行性能向上を狙い、デファレンシャル装置にLSD(リミテッド・スリップ・デファレンシャル)を組み込んだ所謂LSD付きデファレンシャル装置が知られている。
LSDとしては、デファレンシャル装置内のギヤ反力を利用して多板クラッチを押し付けるものやヘリカルギヤのギヤ間の摩擦を利用するもの、或いは油圧ピストンなどのアクチュエータによって多板クラッチを押し付けるものなど種々な方式が提案されている。
四輪駆動車両の駆動力分配装置の第2の従来例としては、従動軸上に2つの多板クラッチを配置し、それぞれのクラッチを独立して制御する駆動力分配装置が知られている。この駆動力分配装置によると、主駆動軸から従駆動軸へのトルク伝達量を制御すると同時に左右の従動輪へのトルク伝達量も制御することができ、悪路での走行安定性や旋回時の走行性能向上を達成することができる。
特開2002−316546号公報 特開平11−141649号公報 特開平10−194003号公報 特公昭62−19617号公報
上述した第1の従来例では、プロペラシャフト上に多板クラッチを配置しているため、駆動力分配装置の全長が長くなり、車両搭載時に他の車両構造、例えば燃料タンクやサスペンションのビーム等との緩衝が発生するという問題がある。
第2の従来例では、駆動力分配装置の全長を短くできるので他の車両構造との干渉は発生しないが、多板クラッチを2個搭載しているため構造が複雑になり高価となり易い。
また、従駆動軸上に多板クラッチを配置しているため、第1の従来例のように多板クラッチをプロペラシャフト上に配置したときに比較して、ハイポイドギヤの減速比分だけクラッチのトルク伝達量が不足し、同等のトルク伝達量を確保するためにはクラッチを大型化しなくてはならず、コストや重量などの増加を招き望ましくない。
よって、本発明の目的は、上述した従来技術の問題点を解決し、コンパクトで安価な四輪駆動車両の駆動力分配装置を提供することである。
請求項1記載の発明によると、駆動源により直接駆動される主駆動輪対と従駆動輪対を有する四輪駆動車両の駆動力分配装置であって、前記従駆動輪対の一方に連結された第1車軸と、前記従駆動輪対の他方に連結された第2車軸と、前記駆動源に連結された入力シャフトと、前記入力シャフトに作動的に連結され該入力シャフトにより回転駆動されるデファレンシャルケースと、第1及び第2サイドギヤとを有するデファレンシャル装置と、一端が前記第1サイドギヤに連結された出力シャフトと、前記出力シャフトの他端に連結された第1クラッチハブと、前記第1車軸に連結されたクラッチガイドと、該第1クラッチハブに取り付けられた複数の第1クラッチディスクと、該第1クラッチディスクと交互に配置されるように前記クラッチガイドに取り付けられた複数の第1クラッチプレートとを有する第1クラッチと、一端が前記デファレンシャルケースに連結され、前記出力シャフトと平行に配置されたLSDシャフトと、前記LSDシャフトの他端に連結された第2クラッチハブと、該第2クラッチハブに取り付けられた第2クラッチディスクと、前記クラッチガイドに取り付けられた第2クラッチプレートとを有し、前記第1クラッチと直列に配置された第2クラッチと、前記第1クラッチ及び前記第2クラッチを同時に作動するアクチュエータと、を具備したことを特徴とする四輪駆動車両の駆動力分配装置が提供される。
請求項2記載の発明によると、請求項1記載の発明において、デファレンシャルケースと第2サイドギヤとの間に配置されたフリクションプレートを更に具備した四輪駆動車両の駆動力分配装置が提供される。
請求項3記載の発明によると、請求項1記載の発明において、デファレンシャルケースと第1サイドギヤとの間に配置された摩擦低減手段を更に具備した四輪駆動車両の駆動力分配装置が提供される。摩擦低減手段としては、例えばスラストベアリングを採用可能である。
請求項4記載の発明によると、請求項1記載の発明において、デファレンシャルケースと第2サイドギヤとの間に配置されたフリクションプレートと、デファレンシャルケースと第1サイドギヤとの間に配置された摩擦低減手段とを更に具備した四輪駆動車両の駆動力分配装置が提供される。
請求項5記載の発明によると、請求項1〜4記載の発明において、LSDシャフトは中空シャフトから構成され、出力シャフトはこの中空シャフト中に回転可能に配置されている四輪駆動車両の駆動力分配装置が提供される。
請求項1記載の発明によると、駆動力分配装置の全長を抑えることができ、車両搭載時に他の車両構造との干渉を回避することができる。また、第2クラッチが第1クラッチと直列に配置され、アクチュエータにより両クラッチが同時に作動されるため、直進時の左右駆動力の不均等を解消できる。
更に、第2クラッチによるLSD機能によって悪路走行時の安定性や旋回性能を向上することができ、アクチュエータが一つですむため、重量及びコストの低減を図ることができる。
請求項2記載の発明によると、デファレンシャルケースと第2サイドギヤとの間にフリクションプレートを配置したため、より大きなLSD効果を得ることができ、悪路走行時の安定性及び旋回性能を向上することができる。
請求項3記載の発明によると、デファレンシャルケースと第1サイドギヤとの間に摩擦低減手段を配置したため、左右旋回時でのLSDの効きの相違を解消できる。換言すると、左旋回及び右旋回で概略同等のTBR(トルク・バイアス・レシオ)を得ることができる。
請求項4記載の発明によると、大きなLSD効果を得られるとともに、左右旋回時でのLSDの効きの相違を解消できる。
請求項5記載の発明によると、LSDシャフトを中空シャフトから構成し、出力シャフトを中空シャフト中に回転可能に配置したため、コンパクトなシャフト配置を実現することができる。
図1を参照すると、本発明の駆動力分配装置が適用されるのに適したフロントエンジン・フロントドライブ(FF)車ベースの四輪駆動車両の動力伝達系の概略図が示されている。
車両前方に配置されたエンジン2の動力は、トランスミッション4及びフロントデファレンシャル装置6を介してフロント車軸8,10に伝達され、前輪12,14が駆動される。
また、エンジン2の動力はトランスミッション4、フロントデファレンシャル装置6及びトランスファギヤ機構16を介してプロペラシャフト18にも伝達される。プロペラシャフト18の動力は、ハイポイドピニオンギヤ20、ハイポイドリングギヤ22を介してリヤデファレンシャル装置24に伝達される。
後で詳細に説明するように、リヤデファレンシャル装置24の一方のサイドギヤは出力シャフト26に連結され、他方のサイドギヤは後ろ車軸30に連結されている。また、リヤデファレンシャル装置24のデファレンシャルケース(以下デフケースと省略する)は中空シャフト28に連結されている。
右後ろ車軸32と出力シャフト26及び中空シャフト28の間にはクラッチユニット34が介装されている。クラッチユニット34はアクチュエータ36により車両の運転状態に応じてその係合の程度が制御される。後ろ車軸30,32はそれぞれ後輪38,40に連結されている。
アクチュエータ36によりクラッチユニット34を十分に係合すると、エンジン2の駆動力の半分が後輪38,40に伝達され、車両は四輪駆動モードとなる。一方、クラッチユニット34が完全に解放されると、エンジン2の全ての動力は前輪12,14に伝達され、車両はFF駆動モードとなる。
次に、図2を参照して、本発明第1実施形態の駆動力分配装置について説明する。尚、各実施形態の説明において、同一構成部分については同一符号を付して説明する。
リヤデファレンシャル装置24のデフケース42はハイポイドリングギヤ22に結合されており、ハイポイドリングギヤ22と一体的に回転する。デフケース42はLSDシャフトとしての中空シャフト28に連結されている。
リヤデファレンシャル装置24は、デフケース42内に左右に対向して配設される一対のサイドギヤ50,52と、これらのサイドギヤ50,52を結んで噛合する一対のピニオンギヤ46,48と、ピニオンギヤ46,48を回転可能に支持するピニオンシャフト44から構成される。
サイドギヤ50は後ろ車軸30に連結され、サイドギヤ52は中空シャフト28中に回転可能に配置された出力シャフト26に連結されている。クラッチユニット34は互いに直列に配置されたメインクラッチ54及びLSDクラッチ(リミテッド・スリップ・デファレンシャル・クラッチ)56を含んでいる。
メインクラッチ54のクラッチハブ58は出力シャフト26に連結されている。メインクラッチ54のクラッチガイド62は後ろ車軸32に連結されている。クラッチハブ58には複数のクラッチディスク60が回転不能且つ軸方向移動可能に取り付けられている。一方、クラッチガイド62には、クラッチディスク60と交互に配置されるように複数のクラッチプレート64が回転不能且つ軸方向移動可能に取り付けられている。
LSDクラッチ56のクラッチハブ66は中空シャフト26に連結されている。LSDクラッチ56はメインクラッチ54とクラッチガイド62を共用する。LSDクラッチ56のクラッチハブ66には、クラッチディスク68が回転不能且つ軸方向移動可能に取り付けられ、クラッチガイド62にはクラッチプレート70が回転不能且つ軸方向移動可能に取り付けられている。
36はアクチュエータであり、電気モータ72と、複数のギヤからなる減速機構74と、ボールランプ機構(トルク‐スラスト変換機構)76から構成される。ボールランプ機構76は従来公知の構造を採用可能であり、例えば特公平8−19971号公報にその構造及び作用について詳細に説明されている。
78はピストンであり、アクチュエータ36により軸方向に移動され、メインクラッチ54及びLSDクラッチ56を係合する。ピストン78とボールランプ機構76の間及び車体フレーム又はハウジング82とボールランプ機構76の間には、それぞれスラストベアリング80,84が介装されている。
アクチュエータ36の制御は、例えば図3に示すように、ハウジング82とスラストベアリング84の間に荷重センサ86を設け、荷重センサ86の信号に基づいてモータ72の回転を制御する。
代替案としては、図4に示すように、モータ72の出力軸にデゾルバ等の回転角センサ88を取り付け、この回転角センサ88の信号に基づいてモータ72の回転を制御し、ピストン78の軸方向の移動量を制御する。
而して、メインクラッチ54及びLSDクラッチ56がともに解放されている場合には、エンジン2の駆動力は全て前輪12,14の駆動に向けられ、四輪駆動車両は二輪駆動モード(FFモード)で動作する。
アクチュエータ36を作動させてピストン78を軸方向に移動すると、メインクラッチ54及びLSDクラッチ56はともに係合(締結)される。メインクラッチ54及びLSDクラッチ56を完全に係合した場合には、エンジン2の駆動力は前輪12,14と後輪38,40にそれぞれ50%ずつ分配され、四輪駆動車両は四輪駆動モードで動作する。
車両の走行状態を検出するセンサの信号に基づいて、アクチュエータ36を制御することにより、メインクラッチ54及びLSDクラッチ56の係合の程度を制御することができ、エンジン2の駆動力を後輪38,40に0〜50%の範囲内で分配することができる。
本実施形態では、係合時にデフケース42の回転を後ろ車軸32に伝達するLSDクラッチ56をメインクラッチ54と直列に設けたので、直進時の左右駆動力の不均等を解消できる。また、LSDクラッチ56のLSD機能によって、悪路走行時の安定性及び旋回性能を向上できる。
図5を参照すると、本発明第2実施形態の駆動力分配装置の概略構成図が示されている。本実施形態は、クラッチユニット34が設けられたのと反対側のサイドギヤ50とデフケース42の間にフリクションプレート90を介装したものである。本実施形態の他の構成は上述した第1実施形態と同様である。
フリクションプレート90は公知であり、市販されているどのようなフリクションプレート90も採用可能である。フリクションプレート90はデフケース42に固着するか、或いはサイドギヤ50に固着するいずれの構成でも良い。
デフケース42とサイドギヤ50の間にフリクションプレート90を介装したため、図2に示した第1実施形態に比較してより大きなLSD効果を得ることができる。換言すると、TBR(トルク・バイアス・レシオ)を大きくすることができる。ここで、TBRは旋回時における内輪のトルクと外輪のトルクの比であり、旋回時のLSDの効きの量を表すものである。
図6を参照すると、本発明第3実施形態の駆動力分配装置の概略構成図が示されている。本実施形態は、クラッチユニット34が設けられている側と同一の側のサイドギヤ52とデフケース42の間にスラストベアリング92を介装したものである。スラストベアリング92に替えて、他の摩擦低減手段を設けるようにしてもよい。本実施形態の他の構成は、図2に示した第1実施形態と同様である。
本実施形態は、クラッチユニット34と同一側のサイドギヤ52とデフケース42との間にスラストベアリング92を介装したので、左右旋回時のLSDの効きの相違を解消できる。換言すると、左右旋回時のTBRの差を小さくすることができる。
図7を参照すると、本発明第4実施形態の駆動力分配装置の概略構成図が示されている。本実施形態は、クラッチユニット34を設けた側と反対側のサイドギヤ50とデフケース42との間にフリクションプレート90を介装し、同一側のサイドギヤ52とデフケース42との間にスラストベアリング92を介装したものである。
本実施形態によると、フリクションプレート90を設けたことにより大きなLSD効果を得られるとともに、スラストベアリング92を設けたことにより左右旋回時でのLSDの効きの相違を解消できる。
次に、図8の線図を参照して、本実施形態の作用について説明する。図8において、ΔωFRは前後輪の差回転、ΔωRLは左右後輪の差回転をそれぞれ示している。
領域(A)では左右の後輪にトルクを等しく配分する。即ち、この領域はLSD不感領域であり、直進時の左右駆動力の不均等は解消できるが、旋回時の曲率半径が大きいために、LSDクラッチ56及びフリクションプレート90によるLSD効果をほとんど無視できる領域である。
所定の曲率半径以下の左旋回時の領域(B)では、LSDクラッチ56及びフリクションプレート90によるLSD効果により、右後輪40から左後輪38へΔTのトルクが配分される。
所定の曲率半径以下の右旋回時の領域(C)では、左後輪38から右後輪40へΔTのトルクが配分される。本実施形態では、左右旋回時でのLSDの効きの相違を解消できるため、T≒Tである。
上述した各実施形態では、中空シャフト28中に出力シャフト26を収容した構成について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、中空シャフト28に変わって第2出力シャフトを出力シャフト26と平行に配置し、この第2出力シャフトにLSDクラッチ56を結合するようにしても良い。
次に、図9を参照して上述した第4実施形態の駆動力分配装置の詳細構造について説明する。符号94は固定ハウジングを示しており、中央ハウジング94aと、左右のサイドハウジング94b,94cから構成される。
符号96はコンパニオンフランジであり、図1に示したプロペラシャフト18に図示しないネジにより締結される。一対のニードルベアリング98,100により入力シャフト102がハウジング94内で回転可能に支持されている。
入力シャフト102はスプライン104によりコンパニオンフランジ96に結合されている。入力シャフト102の先端にはハイポイドピニオンギヤ20が形成されている。
ハイポイドピニオンギヤ20はハイポイドリングギヤ22に噛み合っている。ハイポイドリングギヤ22、リヤデファレンシャル装置24のデフケース42及び中空シャフト28はネジ106により共締めされ、互いに結合されている。よって、入力シャフト102によりハイポイドリングギヤ22が回転されると、デフケース42及び中空シャフト28は共に回転される。
リヤデファレンシャル装置24は、デフケース42に固定されたピニオンシャフト44,45周りに回転可能に取り付けられた一対のピニオンギヤ46,48と、これらのピニオンギヤ46,48を結んで噛合するデフケース42の左右に配置された一対のサイドギヤ50,52から構成される。
サイドギヤ50とデフケース42の間には複数のフリクションプレート90が介装されており、サイドギヤ52とデフケース42の間にはスラストベアリング92が介装されている。
サイドギヤ50と左サイドシャフト130はスプライン112により結合されており、サイドギヤ52と出力シャフト26はスプライン114により結合されている。左サイドシャフト130は左側後ろ車軸30に結合される。
また、互いに結合されたハイポイドリングギヤ28、デフケース42及び中空シャフト28は一対のベアリング108,110により回転可能にハウジング94で支持されている。右サイドシャフト132はベアリング116を介してハウジング94に回転可能に支持されている。右サイドシャフト132は右側後ろ車軸32に結合される。
クラッチユニット34は直列に配置されたメインクラッチ54とLSDクラッチ56から構成される。メインクラッチ54のクラッチハブ58は出力シャフト26にスプライン結合されており、複数のクラッチディスク60が回転不能且つ軸方向移動可能に取り付けられている。
メインクラッチ54のクラッチガイド62は右サイドシャフト132と一体的に形成されており、クラッチディスク60と互い違いとなるように複数のクラッチプレート64が回転不能且つ軸方向移動可能に取り付けられている。
LSDクラッチ56のクラッチハブ66は中空シャフト28にスプライン結合されており、複数のクラッチディスク68が回転不能且つ軸方向移動可能に取り付けられている。
LSDクラッチ56はクラッチガイド62をメインクラッチ54と共用しており、クラッチガイド62にはクラッチディスク68と互い違いとなるように複数のクラッチプレート70が回転不能且つ軸方向移動可能に取り付けられている。
アクチュエータ36は電気モータ72と、複数のギヤから構成される減速機構74と、ボールランプ機構(トルク‐スラスト変換機構)76から構成される。モータ72の回転角はデゾルバ等の回転角センサ88で検出される。
減速機構74はベースギヤ118と、ベースギヤ118より大径のサブギヤ120を含んでいる。ボールランプ機構76は、ベースギヤ118に噛合するように中空シャフト28に回転可能に取り付けられたベースカムギヤ122と、サブギヤ120に噛合するように中空シャフト28に回転可能に取り付けられたサブカムギヤ124を含んでいる。
ベースカムギヤ122とサブカムギヤ124のそれぞれの対向面には円周方向に等間隔離間された複数個の窪みが形成されており、これらの窪み中にボール126がそれぞれ収容されている。
78は軸方向に移動されてメインクラッチ54及びLSDクラッチ56を係合するピストンであり、リターンスプリング128でピストンが復帰することにより、メインクラッチ54及びLSDクラッチ56の係合が解除される。
サブカムギヤ124とピストン78との間にスラストベアリング80が介装され、ハウジング94に取り付けられた圧力プレート127とベースカムギヤ122との間にスラストベアリング84が介装されている。圧力プレート127によりベースカムギヤ122の左方向への動きが規制される。
而して、モータ72を回転すると、減速機構74のベースギヤ118及びサブギヤ120を介して、ボールランプ機構76のベースカムギヤ122及びサブカムギヤ124がそれぞれ回転される。
ベースギヤ118はサブギヤ120より小径に形成され、ベースカムギヤ122はサブカムギヤよりも大径に形成されているため、サブカムギヤ124はベースカムギヤ122よりも早く回転される。
この差回転に応じて、ボール126が窪み中に完全に収容された状態から部分的に収容された状態になるためスラスト力が発生し、ベースカムギヤ122がプレート127により規制されているため、サブカムギヤ124が図9で右方向に移動される。
これにより、ピストン78が駆動されて、メインクラッチ54及びLSDクラッチ56のクラッチディスク60,68とクラッチプレート64,70が互いに圧接され、メインクラッチ54及びLSDクラッチ56が係合(締結)される。メインクラッチ54及びLSDクラッチ56の係合の程度はサブカムギヤ124の移動量、即ちモータ72の回転角により制御される。
本発明の駆動力分配装置を適用するのに適した四輪駆動車両の動力伝達系を概略的に示す図である。 本発明第1実施形態の概略構成図である。 荷重センサの信号に基づいてモータを制御するアクチュエータの概略構成図である。 回転角センサの信号に基づいてモータを制御するアクチュエータの概略構成図である。 本発明第2実施形態の概略構成図である。 本発明第3実施形態の概略構成図である。 本発明第4実施形態の概略構成図である。 第4実施形態の作用を説明する図である。 本発明第4実施形態の詳細構造を示す縦断面図である。
符号の説明
24 リヤデファレンシャル装置
26 出力シャフト
28 中空シャフト
30,32 後ろ車軸
34 クラッチユニット
36 アクチュエータ
42 デフケース
50,52 サイドギヤ
54 メインクラッチ
56 LSDクラッチ
58,66 クラッチハブ
62 クラッチガイド
74 減速機構
76 ボールランプ機構
78 ピストン

Claims (5)

  1. 駆動源により直接駆動される主駆動輪対と従駆動輪対を有する四輪駆動車両の駆動力分配装置であって、
    前記従駆動輪対の一方に連結された第1車軸と、
    前記従駆動輪対の他方に連結された第2車軸と、
    前記駆動源に連結された入力シャフトと、
    前記入力シャフトに作動的に連結され該入力シャフトにより回転駆動されるデファレンシャルケースと、第1及び第2サイドギヤとを有するデファレンシャル装置と、
    一端が前記第1サイドギヤに連結された出力シャフトと、
    前記出力シャフトの他端に連結された第1クラッチハブと、前記第1車軸に連結されたクラッチガイドと、該第1クラッチハブに取り付けられた複数の第1クラッチディスクと、該第1クラッチディスクと交互に配置されるように前記クラッチガイドに取り付けられた複数の第1クラッチプレートとを有する第1クラッチと、
    一端が前記デファレンシャルケースに連結され、前記出力シャフトと平行に配置されたLSDシャフトと、
    前記LSDシャフトの他端に連結された第2クラッチハブと、該第2クラッチハブに取り付けられた第2クラッチディスクと、前記クラッチガイドに取り付けられた第2クラッチプレートとを有し、前記第1クラッチと直列に配置された第2クラッチと、
    前記第1クラッチ及び前記第2クラッチを同時に作動するアクチュエータと、
    を具備したことを特徴とする四輪駆動車両の駆動力分配装置。
  2. 前記デファレンシャルケースと前記第2サイドギヤとの間に配置されたフリクションプレートを更に具備したことを特徴とする請求項1記載の四輪駆動車両の駆動力分配装置。
  3. 前記デファレンシャルケースと前記第1サイドギヤとの間に配置された摩擦低減手段を更に具備したことを特徴とする請求項1記載の四輪駆動車両の駆動力分配装置。
  4. 前記デファレンシャルケースと前記第2サイドギヤとの間に配置されたフリクションプレートと、
    前記デファレンシャルケースと前記第1サイドギヤとの間に配置された摩擦低減手段と、
    を更に具備したことを特徴とする請求項1記載の四輪駆動車両の駆動力分配装置。
  5. 前記LSDシャフトは中空シャフトから構成され、前記出力シャフトは該中空シャフト中に回転可能に配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の四輪駆動車両の駆動力分配装置。
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