JP2006088778A - 船尾構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】船尾船体の形状を変更することなく、喫水の深さにかかわらず推進用プロペラに適切な水流を誘導することができ、しかも、船舶の航行時に発生する抵抗の増加を防ぐことができる船尾構造を提供する。
【解決手段】推進用プロペラ3より上方の船底2aに配設された船尾付加部材を備えており、船尾付加部材が、推進用プロペラ3と対向する面が、推進用プロペラを覆うように形成されたトンネルフィン10であり、トンネルフィン10が、船底2aを下方から見て、推進用プロペラ軸を通る延長線CLを両側から挟む位置に一対の刃先10c,10cを備えており、一対の刃先10c,10cが、両者の間隔が船首側から船尾側に向けて狭くなるように配設されており、各刃先10cが、船首から船尾に向かって下傾しており、その船尾側端部10bが推進用プロペラ3の上端よりも下方に位置するように配設されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、船尾構造に関する。さらに詳しくは、推進用プロペラに流れる水流を整流して誘導する船尾構造に関する。
従来、タンカーやバルカー等の貨物を積載する大型船舶において、推進用プロペラに流れる水流を整流し、推進用プロペラによる推進力を向上させるためにトンネルフィン装置が設けられていた(例えば、特許文献1〜3)。かかるトンネルフィン装置は、推進用プロペラに対して、その上方前方の船体に取り付けられ、船舶に荷物を積んだ状態、つまり、推進用プロペラ全体が水没した状態において、推進用プロペラへの水流を整流できる位置に取り付けられている。
しかし、上記のごときトンネルフィン装置は、推進用プロペラへの整流作用は有するものの、水との間には摩擦抵抗等も生じるため、荷物を積載していない状態(軽喫水状態)では水面より上方に位置するように取り付けられている。
ところで、船舶では、航行の安全性を保つために所定の船橋視界を確保することが義務付けられている。かかる船橋視界は、荷物を満載している状態だけでなく軽喫水状態においても確保しなければならない。船舶は、船尾側にエンジン等の動力源が配置されているため、船首側に比べて船尾側の重量が重くなっており、船首喫水に比べて船尾喫水が深くなる。とくに、軽喫水状態で航行する船舶の場合には、船首側と船尾側の重量の差がより一層大きくなるため、船首喫水と船尾喫水の差がさらに大きくなり、所定の船橋視界の確保が困難になる。
そこで、船首側のバラストに水を入れて船首側の重量を重くし、船首喫水と船尾喫水の差を小さくすることが行われるが、この場合、船首喫水が深くなることによって船橋視界は確保できるものの、船尾喫水が浅くなってしまう。すると、推進用プロペラ全体が水中に浸漬されず、推進用プロペラの一部が水面から出てしまい、推進力が低下し、燃費も悪くなるという問題が生じる。
上記のごとき問題を解決する方法として、船尾船体をトンネル状に形成する技術があり(例えば、特許文献4〜6)、船尾をかかる形状に形成すれば、トンネル状部分の下方に盛り上がった水流を形成できるため、推進用プロペラ全体を水没させることができ、推進力が低下を防ぐことができる。
しかし、かかるトンネル形状の船尾は、軽喫水の状態のように推進用プロペラが水面から出てしまうような状態では上記のような効果を奏するものの、推進用プロペラ全体が水没するような状態、つまり、喫水が深い状態では、水と船体との間に発生する抵抗を大きくしてしまうという問題がある。また、船尾自体をトンネル形状とするのは、その製造が非常に困難である。
これらの事情から、船尾船体をトンネル形状とすることは、比較的喫水が浅く、船体形状を変更しなければプロペラと船体のクリアランスをとることができない高速艇等に採用されているにすぎず、貨物を積載する大型船舶には採用されず、また、大型船舶における推進用プロペラ全体を水没させる方法には適していない。
特開2002‐104285号 特開昭63‐139199号 特開昭63‐115894号 特開平6‐247378号 特開平6‐247386号 特開平9‐240569号
本発明は上記事情に鑑み、船尾船体の形状を変更することなく、喫水の深さにかかわらず推進用プロペラに適切な水流を誘導することができ、しかも、船舶の航行時に発生する抵抗の増加を防ぐことができる船尾構造を提供することを目的とする。
第1発明の船尾構造は、推進用プロペラより上方の船底に配設された船尾付加部材を備えており、該船尾付加部材が、前記推進用プロペラと対向する面が、該推進用プロペラを覆うように形成されたトンネルフィンであり、該トンネルフィンが、船底を下方から見て、前記推進用プロペラ軸を通る延長線を両側から挟む位置に一対の刃先を備えており、該一対の刃先が、両者の間隔が船首側から船尾側に向けて狭くなるように配設されており、各刃先が、船首側から船尾側に向かって下傾しており、その船尾側端部が前記推進用プロペラの上端よりも下方に位置するようにように配設されていることを特徴とする。
第2発明の船尾構造は、第1発明において、前記トンネルフィンは、前記一対の刃先における船尾側端部が、前記推進用プロペラのブレードよりも船尾側に位置するように配設されていることを特徴とする。
第3発明の船尾構造は、第1発明において、前記トンネルフィンの推進用プロペラと対向する面が、該トンネルフィンの船首側端部から船尾に向うに従い前記推進用プロペラ軸から離間するように傾斜する前方傾斜面と、該前方傾斜面より船尾側に設けられ、船尾に向うに従い前記推進用プロペラ軸に近づくように傾斜する後方傾斜面とを備えており、該後方傾斜面が、前記推進用プロペラよりも船首側から該前記推進用プロペラよりも船尾側まで形成されていることを特徴とする。
第4発明の船尾構造は、第1発明において、前記トンネルフィンの推進用プロペラと対向する面が、筒状曲面に形成されており、該筒状曲面は、その中心軸が、船体中心線を含む平面上に位置し、かつ、前記推進用プロペラ軸に対して船首に向かって下傾するように配設されていることを特徴とする。
第5発明の船尾構造は、第4発明において、前記該筒状曲面が、船首側から船尾側に向かって半径が短くなるように形成されていることを特徴とする。
第1発明によれば、一対の刃先が、船首側から船尾側に向かって下傾しており、しかも、その船尾側端部が前記推進用プロペラの上端よりも下方に位置するようにように配設されている。このため、軽喫水状態における航行時に船首喫水と船尾喫水の差を小さくしても、トンネルフィンの一対の刃先を水面と交差させることができる。しかも、一対の刃先は、船尾側に向うに従って両者の間隔が狭くなる、言い換えれば、トンネルフィンにより集められた水流の流路の幅が狭くなるように配設されている。このため、トンネルフィンの後端部側に向うに従いトンネルフィンの下方に位置する水面を盛り上がらせることができるから、船尾喫水が浅くなっても推進用プロペラ全体を水没させることができる。よって、軽喫水状態における航行時に船首喫水と船尾喫水の差を小さくして軽喫水状態における船橋視界は確保しても、推進力が低下することを防ぐことができる。そして、船尾にトンネルフィンを取り付けるだけであるから、製造が容易であり、かつ、喫水が深い状態における船尾船体の抵抗の増加も少なくすることができる。
第2発明によれば、トンネルフィンによって集めた水流をブレード後方まで案内することができるから、推進用プロペラに確実に水流を供給することができる。
第3発明によれば、前方傾斜面に沿って上昇した水面を、後方傾斜面によって下方に抑えることができるから、推進用プロペラ近傍での水面の乱れを抑えることができ、空気の巻き込み等による推進力の低下が生じることを防ぐことができる。
第4発明によれば、トンネルフィンの推進用プロペラと対向する面を筒状とすることによって、船体に沿って流れる水の流線に沿った滑らかな曲面とすることができるから、推進用プロペラと対向する面に沿ってスムースに水を流すことができ、トンネルフィンを設けたことによる抵抗の増加を防ぐことができる。
第5発明によれば、一対の刃先間に形成される水路内の水面を水面を盛り上がらせることができるから、推進用プロペラの一部が水面から出ることを防ぐことができ、推進力が低下することを防ぐことができる。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1は本実施形態の船尾構造を有する船舶の船尾構造の概略説明図であって、(A)は側面図であり、(B)は船底から見た図である。図2は、本実施形態の船尾構造を有する船舶の船尾構造の概略説明図であって、(A)は船尾から見た図であり、(B)は(A)のB−B線断面図である。図1および図2において、符号2はタンカーやバルカー等の船舶の船尾を示しており、符号3は船舶の推進用プロペラを示している。図1および図2に示すように、船舶の船尾2の船底2aには、トンネルフィン10が配設されている。このトンネルフィン10は、船首側の部分が二股に分かれた一対の先端部10A,10Aと、この一対の先端部10A,10Aの船尾側端部同士を連結する連結部10Bを備えており、一対の先端部10A,10Aが推進用プロペラ3よりも船首側の船体を挟むように取り付けられており、連結部10Bが推進用プロペラ3の上方の船底2aに取り付けられている。
図1(B)に示すように、トンネルフィン10は、連結部10Bから一対の先端部10A,10Aまで連続する下面11を備えており、この下面11において、一対の先端部10A,10Aに対応する部分は、その内端縁11cが船体外板に取り付けられている。
また、図1(A)および図2(A)に示すように、トンネルフィン10は、下面11の外端縁と船体外板との間を連結する一対の外面12,12が設けられている。つまり、トンネルフィン10は、一対の先端部10A,10Aでは、下面11と一対の外面12,12によって船体に取り付けられており、連結部10Bでは、一対の外面12,12によって船体に取り付けられているのである。
図1(A)、図2(A)および図3に示すように、トンネルフィン10の下面11は、船体幅方向において、その中央部よりもその両端部、つまり、下面11の外端縁と一対の外面12,12の連結する部分(以下、刃先10cという)が下方に位置するように形成されている。言い換えれば、下面11は、刃先10cから船体幅方向中央部に向かって上傾する面となるように形成されているのである。
このため、トンネルフィン10において、連結部10Bの位置に対応する部分は、その下面11の下方に略逆U字状の空間が形成され、一対の先端部10A,10Aの位置に対応する部分は、その下面11と船体との間に空間WA(図3参照)が形成されるのである。しかも、連結部10Bの下方に形成される略逆U字状の空間内には、推進用プロペラ軸3aが配置される。このトンネルフィン10の下面11が、特許請求の範囲にいう推進用プロペラ3と対向する面である。
また、図1(B)に示すように、トンネルフィン10の一対の刃先10c,10cは、船尾2を船底2a側からみたときに、推進用プロペラ軸3aの中心軸の延長線CLを両側から、言い換えれば、推進用プロペラ軸3aの中心軸の延長線CLを船体の幅方向から挟む位置に配置されており、しかも、両者の間隔が船首側から船尾側に向かうに従って狭くなるように形成されている。
そして、各刃先10cは、いずれも、その船首側端部10aから船尾側端部10bに向って下傾するようにように配設されており、その船尾側端部10bが推進用プロペラ3の上端、つまり、推進用プロペラ3が回転したときに、そのブレード3cの先端が通過する経路の上端よりも下方に位置している。
上記のごとき構成であるから、船尾2の船底2aに本実施形態のトンネルフィン10を設ければ、船尾喫水が浅くなっても、トンネルフィン10の一対の刃先10c,10cを、その船尾側端部10bと船首側端部10aとの間において水面と交差させることができるから、トンネルフィン10の一対の先端部10A,10Aでは、その下面11と船体との間の空間に水を流すことができる。
ここで、一対の刃先10c,10cが、船尾側に向うに従って両者の間隔が狭くなるように形成されているから、船尾側に向うに従って、一対の先端部10A,10Aにおける下面11と船体との間の空間WA、つまり、トンネルフィン10の下方に流入した水の流路の幅が狭くなる。このため、一対の先端部10A,10Aから連結部10Bに向うに従って、トンネルフィン10の下方に位置する水面を盛り上がらせることができる。すると、船尾喫水が浅くなっても、連結部10Bの下方に位置する部分、つまり、推進用プロペラ3の位置における水面をトンネルフィン10外の水面より高くすることができるから、推進用プロペラ3のブレード3cを回転させたときに、ブレード3cの一部が水面から出ることを防ぐことができる。
したがって、船舶が軽喫水状態で航行する場合において、船橋視界は確保するために、船首喫水を深くして船首喫水と船尾喫水の差を小さくする、言い換えれば、船尾喫水を浅くしても、船尾喫水が浅くなっても推進用プロペラ3全体を水没させることができるから、推進力が低下することを防ぐことができる。
そして、船尾にトンネルフィン10を取り付けるだけであるから、船尾船体の形状を変化させる場合に比べて、船舶の製造が容易になるし、喫水が深い状態における船尾船体の抵抗の増加も少なくすることができる。
さらに、トンネルフィン10によって水流を集めることにより、トンネルフィン10の下方を流れる水流を整流する効果も得ることができるから、推進用プロペラ3よりも前方において水流の乱れが生じることを防ぐことができ、推進用プロペラ3に供給される水流の乱れによる推進力の低下も防ぐことができる。
とくに、各刃先10cの船尾側端部10bが推進用プロペラ3のブレード3cよりも船尾側に位置するように配設しておけば、トンネルフィン10によって集めた水流を推進用プロペラ3のブレード3c後方まで案内することができる。このため、トンネルフィン10による水面を上昇させる効果を、推進用プロペラ3の位置まで確実に維持することができ、推進用プロペラ3に確実に水流を供給することができる。そして、トンネルフィン10による整流効果も推進用プロペラ3の位置まで維持することができるから、推進用プロペラ3に供給される水流の乱れによる推進力の低下もより確実に防ぐことができる。
なお、各刃先10cの船尾側端部10bを推進用プロペラ3の上端より下方に配置していておけば、通常、各刃先10cの船尾側端部10bは船舶の静止軽喫水線WLよりも下方に位置することになる。すると、船舶が軽喫水状態で航行する場合において、船首喫水を深くして船首喫水と船尾喫水の差を小さくしても、トンネルフィン10の一対の刃先10c,10cを、船尾側端部10bと船首側端部10aとの間において、確実に水面と交差させることができる。たとえ、静止軽喫水線WLが推進用プロペラ3の上端よりも大きく下方に位置する場合であっても、各刃先10cの船尾側端部10bを静止軽喫水線WLよりも下方に配置していておけば、トンネルフィン10の一対の刃先10c,10cを、船尾側端部10bと船首側端部10aとの間において、確実に水面と交差させることができる。
さらになお、各刃先10cがその船首側端部10aから船尾側端部10bに向かって下傾する角度はとくに限定されないが、各刃先10cを、船首側端部10aと船尾側端部10bの間のほぼ中間で交差するようにしておけば、トンネルフィン10による整流集水効果を高めつつ、トンネルフィン10と水との間に発生する抵抗を抑えることができる。とくに、各刃先10cが下傾する角度、つまり、各刃先10cが静止喫水線WLに対してなす角度を、2〜15°とすると好適である。各刃先10cの下傾する角度が2°より小さくなると十分な整流集水効果が得られなくなり、15°より大きくなるとトンネルフィン10と水との間に発生する抵抗が大きくなりすぎ、整流集水効果を打ち消してしまう。よって、各刃先10cの下傾する角度は、2〜15°が好適であり、3〜10°がさらに好適であり、5〜8°がより一層好ましい。
また、トンネルフィン10の下面11を以下のような構成とすれば、推進力の低下をより効果的に防ぐことができる。
図2(B)に示すように、トンネルフィン10の下面11における船首側の部分を、船首側端部から船尾側に向かうに従い、推進用プロペラ軸3aの中心軸から離間するように傾斜した前方傾斜面11aとする。また、トンネルフィン10の下面11における船尾側の部分を、前方傾斜面11aの後端と連続し、かつ、前方傾斜面11aの後端から船尾に向かうに従って推進用プロペラ軸3aに近づくように傾斜する後方傾斜面11bとする。そして、前方傾斜面11aと後方傾斜面11bの連結する部分を、推進用プロペラ3のブレード3cよりも少し前方、具体的には、船尾2を側方から見たときに、推進用プロペラ3と船体端部2cとの間に位置するように配置し、後方傾斜面11bの後端を、推進用プロペラ3よりも船尾側に配置する。
すると、トンネルフィン10の一対の刃先10c,10cは、その間隔が船首側から船尾側に向かうに従って狭くなるように形成されているから、一対の先端部10A,10Aにおける下面11と船体との間の空間WAにおける水面を、船首側から船尾側に向かうに従って前方傾斜面11aに沿って上昇させることができる。そして、前方傾斜面11aに沿って上昇した水面を、後方傾斜面11bによって下方に抑えることができるから、後方傾斜面11bの位置では水面を後方傾斜面11bのレベル以上にならないように抑えることができ、後方傾斜面11bと推進用プロペラ3との間を水によってほぼ満たすことができる。このため、両者の間に存在する空気の層を少なくしたり全くなくしたりすることができるから、推進用プロペラ3近傍での水面の乱れを抑えることができ、空気の巻き込み等による推進力の低下が生じることを防ぐことができる。
さらに、図2および図3に示すようにトンネルフィン10の下面11を推進用プロペラ軸3aおよび船体中心線2Aを含む平面上に中心軸LAを有する筒状曲面の一部によって形成すれば、トンネルフィン10の下面11を、船体に沿って流れる水の流線に沿った滑らかな曲面とすることができる。すると、一対の先端部10A,10Aにおける下面11と船体との間の空間WAおよび連結部10Bの下面11の空間を流れる水を、これらの下面11に沿ってスムースに流すことができるから、水とトンネルフィン10の下面11との間に発生する抵抗を抑えることができ、トンネルフィン10を設けたことによる抵抗の増加を防ぐことができる。
そして、筒状曲面の中心軸LAを、推進用プロペラ軸3aに対して船首側に向かって下傾させ、かつ、筒状曲面の中心軸LAからトンネルフィン10の下面11までの距離、つまり、筒状曲面の半径Rが船首側から船尾側に向かって短くなるように形成しておけば、船首側から船尾側に向かうに従って前方傾斜面11aを滑らかに上傾させつつ、前方傾斜面11aと船体との間に形成される空間を狭めていくことができる。すると、一対の先端部10A,10Aにおける下面11と船体との間の空間WAを流れる水の水面を、船首側から船尾側に向かってスムースに上昇させることができるから、推進用プロペラ3を回転させたときにそのブレード3c一部が水面から出ることを防ぐことができ、推進力の低下を防ぐことができ、しかも、一対の先端部10A,10Aにおける下面11と船体との間の空間WAをスムースに水が流れるので、トンネルフィン10を設けたことによる抵抗の増加をより効果的に防ぐことができる。
本発明の船尾構造は、タンカーやバルカー等のように、積載する貨物の量によって喫水が大きく変化し、かつ、船長が長い船舶に適している。
本実施形態の船尾構造を有する船舶の船尾構造の概略説明図であって、(A)は側面図であり、(B)は船底から見た図である。 本実施形態の船尾構造を有する船舶の船尾構造の概略説明図であって、(A)は船尾から見た図であり、(B)は(A)のB−B線断面矢視図である。 (A)は図2(B)のIIIA−IIIA線断面矢視図であり、(B)は図2(B)のIIIB−IIIB線断面矢視図である。
符号の説明
2A 船体中心線
2 船尾
2a 船底
3 推進用プロペラ
3c ブレード
10 トンネルフィン
11 下面
LA 筒状曲面の中心軸

Claims (5)

  1. 推進用プロペラより上方の船底に配設された船尾付加部材を備えており、
    該船尾付加部材が、
    前記推進用プロペラと対向する面が、該推進用プロペラを覆うように形成されたトンネルフィンであり、
    該トンネルフィンが、
    船底を下方から見て、前記推進用プロペラ軸を通る延長線を両側から挟む位置に一対の刃先を備えており、
    該一対の刃先が、両者の間隔が船首側から船尾側に向けて狭くなるように配設されており、
    各刃先が、船首側から船尾側に向かって下傾しており、その船尾側端部が前記推進用プロペラの上端よりも下方に位置するようにように配設されている
    ことを特徴とする船尾構造。
  2. 前記トンネルフィンは、
    前記一対の刃先における船尾側端部が、前記推進用プロペラのブレードよりも船尾側に位置するように配設されている
    ことを特徴とする請求項1記載の船尾構造。
  3. 前記トンネルフィンの推進用プロペラと対向する面が、
    該トンネルフィンの船首側端部から船尾に向うに従い前記推進用プロペラ軸から離間するように傾斜する前方傾斜面と、
    該前方傾斜面より船尾側に設けられ、船尾に向うに従い前記推進用プロペラ軸に近づくように傾斜する後方傾斜面とを備えており、
    該後方傾斜面が、前記推進用プロペラよりも船首側から該前記推進用プロペラよりも船尾側まで形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の船尾構造。
  4. 前記トンネルフィンの推進用プロペラと対向する面が、筒状曲面に形成されており、
    該筒状曲面は、
    その中心軸が、船体中心線を含む平面上に位置し、かつ、前記推進用プロペラ軸に対して船首に向かって下傾するように配設されている
    ことを特徴とする請求項1記載の船尾構造。
  5. 前記該筒状曲面が、船首側から船尾側に向かって半径が短くなるように形成されている
    ことを特徴とする請求項4記載の船尾構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101750759B1 (ko) 2015-08-31 2017-06-26 삼성중공업 주식회사 저항저감장치 및 이를 포함하는 선박

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