JP2006088447A - 液滴吐出ヘッド及び水滴位置特定方法 - Google Patents

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Abstract

【解決課題】 水滴が付着した圧電素子を特定することができる液滴吐出ヘッド及び水滴位置特定方法を提供する。
【解決手段】 圧電素子144へ所定の周波数で電圧を印加されることによりインク液滴を吐出する液滴吐出ヘッド112の駆動装置において、互いに隣り合う圧電素子144との電気的特性の変化によって圧電素子144の間に対する水滴の付着の有無を検出され、制御部200によって水滴検出手段の検出結果に基づいて水滴170が付着している位置を特定される。
【選択図】図3

Description

本発明は、各々少なくとも予め定められた一方向に対して配列されると共に、所定の周波数の電圧が印加されることにより発生する振動によってインク液滴を吐出させる複数の圧電素子を有する液滴吐出ヘッドの駆動装置、及び前記液滴吐出ヘッドに対する水滴の付着位置を特定する水滴位置特定方法に関するものである。
従来、インクジェットプリンタ等の液滴吐出装置は、インク液滴を吐出する液滴吐出ヘッドを有しており、当該液滴吐出ヘッドは、液滴貯留室内に充填された液体に対し、圧電素子アクチュエータ等を用いて圧力波(音響波)を発生させ、その圧力波によって液滴貯留室に連結された液滴吐出口からインク液滴を吐出している。一般に前記圧電素子アクチュエータは、印加される電圧に応じて変形し、所定の周波数で電圧を印加されることにより振動する圧電素子と、この圧電素子の振動によって液滴貯留室を膨張又は圧縮させる振動板と、を含んで構成されている。
圧電素子は、圧電体層と、圧電体層の表裏面に形成された電極層と、を順次成膜して構成されており、その材料の例として、電極層1(金/ニッケル/クロム)/圧電体層(ピエゾ素子)/電極層2(クロム/金)が挙げられる。
従来、このような構成の圧電素子を、常湿環境(例えば、湿度40%〜50%)や高湿環境(例えば、湿度80%以上)下で電圧印加して駆動させると突発的に圧電素子が劣化して破壊してしまう、という不具合が発生する場合があった。
そこで、この不具合について調査した結果、湿度が高いほど圧電素子の劣化の発生率が高いことが判明し、更に、破壊のメカニズムは、圧電素子に付着した水滴の水分が吸収され、圧電素子を駆動させた際に印加される電圧の電界と電流の相乗効果により電極層に用いられた電極材料が電気化学的反応により溶出し、電極材料が圧電素子から剥離して破壊してしまうものと考えられる。そして、この水滴は、圧電素子と圧電素子の間の空隙等に毛細管現象によって発生する局所的な結露であるものと考えられる。
なお、実際の液滴吐出ヘッドに対して故意に水滴を付着させて実験を行った結果、上記のような圧電素子の劣化や破壊が略同一の状態で発生したため、この点からも、上記の圧電素子の破壊は水滴の水分が圧電素子に吸収されることが原因である可能性が著しく高いものと推定される。
そこで、この不具合の発生に対応するため適用できる従来の技術として、特許文献1には、滴吐出ヘッドの駆動用圧電素子を湿度検出手段として用い、水分を吸収したことによる圧電素子の電気的抵抗の変化を検出しており、電気的抵抗の変化から圧電素子に水分が一定以上吸収されたことを検出すると圧電素子の駆動を停止し、滴吐出ヘッドの近傍に設けた加熱装置や送風装置等の水滴除去手段を駆動させて水滴の除去を行うことが記載されている。
特開平5−220954号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、電気的抵抗の変化から圧電素子に水分がどの程度吸収されたかを検出しているものであり、劣化を生じさせる原因と推定される圧電素子に水分が吸収されること自体を抑えることはできなかった。上述したように、圧電素子は、付着した水滴から水分を吸収すると推定されるため、圧電素子に水分が吸収されることを防ぐには、圧電素子に付着した水滴をより早く検出する必要があった。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、水滴が付着している圧電素子をすみやかに特定することができる液滴吐出ヘッドの駆動装置及び水滴位置特定方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、各々少なくとも予め定められた一方向に対して配列されると共に、所定の周波数の電圧が印加されることにより発生する振動によってインク液滴を吐出させる複数の圧電素子を有する液滴吐出ヘッドの駆動装置であって、互いに隣り合う前記圧電素子の間に対する水滴の付着の有無を検出する水滴検出手段と、前記水滴検出手段の検出結果に基づいて前記水滴が付着している位置を特定する位置特定手段と、を備えている。
請求項1に記載の発明によれば、圧電素子へ所定の周波数で電圧を印加されることによりインク液滴を吐出する液滴吐出ヘッドの駆動装置において、水滴検出手段によって互いに隣り合う前記圧電素子の間に対する水滴の付着の有無を検出され、位置特定手段によって水滴検出手段の検出結果に基づいて前記水滴が付着している位置を特定される。
よって、請求項1に記載の液滴吐出ヘッドの駆動装置によれば、圧電素子へ所定の周波数で電圧を印加されることによりインク液滴を吐出する液滴吐出ヘッドの駆動装置において、水滴検出手段によって互いに隣り合う前記圧電素子の間に対する水滴の付着の有無を検出され、位置特定手段によって水滴検出手段の検出結果に基づいて前記水滴が付着している位置を特定されるので、水滴が付着している圧電素子をすみやかに特定することができる。
なお、水滴検出手段として各圧電素子の間に水滴を検出するセンサ等を設けて圧電素子の間に対する水滴の付着を検出してもよい。
また、請求項1に記載の発明は、請求項2に記載の発明のように、前記液滴吐出ヘッドを、前記圧電素子が前記一方向及び当該一方向の交差方向の2方向に対して二次元的に配列されたものとし、前記水滴検出手段は、前記液滴吐出ヘッドにおける圧電素子を前記一方向又は前記交差方向の1列毎のグループに分類し、互いに隣り合うグループ間に対する前記水滴の付着の有無を検出して水滴が付着しているものと検出された際に、水滴が付着していると検出された互いに隣り合うグループにそれぞれ属する圧電素子を更に1又は複数の圧電素子毎に分類し、互いに隣り合う1又は複数の圧電素子間に対する前記水滴の有無を検出することを個別の圧電素子間に対する水滴の付着の有無が検出されるまで繰り返すようにしてもよい。
なお、二次元的に配列された複数の圧電素子を一方向又は交差方向毎にグループに分類して水滴を検出できない場合、グループ内の圧電素子の間に水滴が存在していることもあるため、グループの分類した方向が一方向であるならば交差方向に再度グループを分類し、グループの分類した方向が交差方向であるならば一方向に再度グループを分類して互いに隣り合うグループ間に対する水滴の付着を検出することが好ましい。
請求項1又は請求項2記載の発明は、請求項3に記載のように、前記水滴検出手段は、検出対象の間の電気的特性の変化に基づいて水滴の付着を検出することが好ましい。
請求項3記載の発明は、請求項4に記載のように、前記電気的特性を、検出対象の間の電気抵抗、又は検出対象による静電容量とすることもできる。
請求項1乃至請求項4記載の発明は、請求項5に記載のように、前記位置特定手段により水滴が付着している位置が特定された場合に、少なくとも当該位置に対応する圧電素子の周囲の圧電素子に対して前記所定の周波数より高い周波数の電圧を印加することにより付着した水滴を除去する水滴除去手段を更に備えてもよい。
請求項1乃至請求項5記載の発明は、請求項6に記載のように、前記水滴検出手段は、前記水滴除去手段による電圧の印加が終了した後に、少なくとも前記位置特定手段により水滴が付着しているものと特定された位置における圧電素子に対する水滴の付着の有無を再度検出するようにしてもよい。
一方、上記目的を達成するために、請求項7に記載の発明によれば、各々少なくとも予め定められた一方向に対して配列されると共に、所定の周波数の電圧が印加されることにより発生する振動によってインク液滴を吐出させる複数の圧電素子を有する液滴吐出ヘッドの駆動装置に対する水滴の付着位置を特定する水滴位置特定方法であって、前記水滴の付着による互いに隣り合う前記圧電素子の間の電気的特性の変化を検出し、検出結果に基づいて前記水滴が付着している位置を特定する。
請求項7に記載の発明によれば、圧電素子へ所定の周波数で電圧を印加されることによりインク液滴を吐出する液滴吐出ヘッドの駆動装置において、互いに隣り合う前記圧電素子の間に対する水滴の付着の有無を検出され、検出結果に基づいて前記水滴が付着している位置を特定される。
よって、請求項7に記載の水滴位置特定方法によれば、互いに隣り合う圧電素子の間に対する水滴の付着による電気的特性の変化を検出できるので、水滴が付着している圧電素子をすみやかに特定することができる。
以上説明したように、本発明によれば、互いに隣り合う圧電素子の間に対する水滴の付着を検出し、水滴が付着している圧電素子をすみやかに特定することができる滴吐出ヘッド及び水滴位置特定方法を提供できるという優れた効果を有する。
(第1の実施の形態)
以下に、本発明の第1の実施の形態に係る圧電素子と、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置とに大きくわけて説明する。
(圧電素子)
まず、第1の実施の形態に係る圧電素子を構成する圧電体層について説明する。圧電体層を構成する材料としては電圧を印加した際に変形可能な公知の圧電体材料であれば特に限定されないが、例えば液滴吐出用の圧電素子としては、その必要とされる特性上の観点から、圧電定数が比較的大きいチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系の圧電体を用いることが好ましい。特にドナー(例えばNb等)を添加した変性PZTは圧電定数が大きく、液滴吐出用途としては好適である。
また、圧電体層の厚みは特に限定されないが、実用上は1〜50μmの範囲内であることが好ましい。
第1の実施の形態に係る圧電素子の製造方法は特に限定されず、従来の圧電素子と同様にして作製することができる。例えば、予め所望の厚みに加工された圧電体材料からなる板の片面に、上述した金属層を構成する材料を公知の成膜法、例えばスパッタリング法や蒸着法等の気相成膜法を利用して形成することができる。更に、電極層が、金属層を含む2層以上の構成からなる場合には、この金属層の表面に更に他の導電性材料を公知の成膜方法を利用して形成することができる。
このようにして作製された大きい板状の圧電素子は、ダイシング法やブラスト法等の公知の加工方法により所望のサイズに加工することにより、液滴吐出ヘッドの作製等に用いることができる。
あるいは、第1の実施の形態に係る圧電素子を、振動板を有する液滴吐出ヘッドの作製にのみ用いるような場合には、振動板となる基板上に、圧電素子を構成する各層を上記に例示したような気相成膜法を利用して順次成膜することにより積層して圧電素子を形成することもできる。
(液滴吐出ヘッド、液滴吐出装置)
次に、第1の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドについて説明する。液滴吐出ヘッドは、圧電素子を利用して液滴を液滴吐出口(ノズル)から吐出可能なものであれば特に限定されないが、具体的には次のような構成を有するものであることが好ましい。
すなわち、第1の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドは、液体が充填される液滴貯留室としての圧力発生室と、前記圧力発生室と連通し、インク液滴を吐出可能な液滴吐出口と、前記圧力発生室の壁面の少なくとも一部を構成し、振動することにより前記圧力発生室を膨張又は収縮させる振動板、および、画像情報に応じて印加された電圧によって変形することにより前記振動板を振動させる圧電素子を少なくとも備えたアクチュエーターと、を有してなるものであることが好ましい。また、第1の実施の形態に係る液滴吐出装置は、液滴吐出ヘッドを備えたものであれば特に限定されない。
以下に、第1の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドの具体例について図1、図2を参照しつつ詳細に説明する。
第1の実施の形態に係る液滴吐出ヘッド112は、インク液滴を吐出する液滴吐出口152(図2参照)が用紙等の記録媒体の幅方向の全幅に対応する幅にわたって多数配置された、所謂ライン型の液滴吐出ヘッド112であり、各液滴吐出口152に対してそれぞれインク液滴を吐出させるための圧電素子144が液滴吐出口152と同数配置されている。
このように、第1の実施の形態に係る液滴吐出ヘッド112には記録媒体の幅のサイズに対応する幅にわたって多数の液滴吐出口152が設けられており、当該液滴吐出ヘッド112を用いたインクジェットプリンタ等の液滴吐出装置では、液滴吐出ヘッド112と記録媒体との少なくとも一方を記録媒体幅方向と直交する方向へ相対的に移動させながらインクによる画像の記録を行う。
図1は、液滴吐出ヘッド112の圧電素子144が配置されている表面を部分的に示しており、液滴吐出ヘッド112の裏面側に圧電素子144と1対1で液滴吐出口152(図2参照)が設けられている。この液滴吐出ヘッド112には、二次元的に記録媒体幅方向に多数列、記録媒体幅方向と直交する方向に4行分の圧電素子144が設けられている。ここで、図1では、記録媒体幅方向に配置された多数の圧電素子144の内の4列分のみを図示している。なお、この記録媒体幅方向と直交する方向に圧電素子144を4行分有するのは、記録媒体に対して1度に4行分のインク液滴の吐出を行うことで記録速度を高速化するためである。
図2には、図1のA−A線の断面が示されている。なお、図2では、液滴吐出ヘッド112の1個の圧電素子144のみに関する部分の断面を示すが、他の圧電素子144に関する部分についても同様となっている。
図2に示されるように、液滴吐出ヘッド112は、積層流路板114を有している。積層流路板114は、下層から、ノズルプレート116、流路プレート118、供給路プレート120、圧力発生室プレート122、および振動板124の合計5枚のプレートを位置合わせして積層し、接着剤等の接合手段によって接合することにより形成されている。
ノズルプレート116には、液滴吐出口152が形成されており、圧力発生室プレート122、供給路プレート120、流路プレート118には、液滴吐出口152の位置毎に短孔147、148、150が設けられて、短孔147、148、150により液滴吐出口152毎に個別に圧力発生室142が構成されている。
また、流路プレート118には、各圧力発生室142へインクを供給するため記録媒体幅方向に沿って連通された長孔136(図1の想像線参照)が形成されており、長孔136と各圧力発生室142とはインク供給孔146によって繋がっている。図1に示されるように、この液滴吐出ヘッド112には、記録媒体幅方向と直交する方向に圧電素子が4行あるため、長孔136も記録媒体幅方向に沿って4つ形成されている。この各長孔136には、図示しないインク供給装置が接続されており、インク供給装置から長孔136へ供給されたインクがインク供給孔146を通して各圧力発生室142内に充填されるようになっている。
振動板124には、それぞれの圧力発生室142に対応して圧電素子144が取り付けられている。圧電素子144は、図2に示すように、圧電体(層)156と、この圧電体156の厚み方向の両端面に設けられた電極層158、160と、含んで構成されている。
この圧電素子144に、画像情報に応じた駆動電圧波形を印加すると、圧電素子144が変形して振動板124が振動し、圧力発生室142を膨張または圧縮させる。これによって圧力発生室142に体積変化が生じると、圧力発生室142内に圧力波が発生する。この圧力波の作用によって圧力発生室142内に充填されたインクが液滴吐出口152から外部へ吐出される。特に、第1の実施の形態では、上述したように、圧電素子144が、圧力発生室142のそれぞれに対応して1対1で設けられており、圧力発生室142ごとに圧電素子144が独立して個別化されている。このため、各々の圧電素子144が、隣り合う圧電素子144の影響を受けることなく、それぞれの圧電特性を発揮できるようになっている。
ここで、本実施の形態に係る圧電素子144及び液滴吐出ヘッド112の製造方法について材料等の具体例を挙げて図2を参照しつつ説明する。
(1)まず、必要な厚さに加工したPZTからなる圧電体156の振動板124側の面上に、Crターゲットを用いてCr層と、Auターゲットを用いてAu層を順次スパッタリング法により成膜して電極層160(以下、第2の電極層という)を形成する。
(2)次に、圧電体156の第2の電極層160とは裏側となる面上に、電極層158を成膜する。電極層158としては、配線の接続を容易とするために、Cr、Ni、AuNiの各ターゲットを用いて上述と同様にCr層、Ni層、Au層をスパッタリング法により順次積層して当該電極層158(以下、第1の電極層という)を形成する。
(3)このようにして構成された積層体を、各圧力発生室142に対応した形状で、且つ、積層体各層の断面が露出する構造となるようにブラスト法やダイシング法等により個別化し、圧電素子144を形成する。
(4)上記圧電素子144を、あらかじめ複数のプレートが積層された積層流路板114の振動板124に絶縁性の接着剤162により接合し、圧電素子144と振動板124とでピエゾアクチュエータを構成する。
(5)圧電素子144の第1の電極層158に半田接合等の電気接点を介してフレキシブルケーブルを接続する。また、圧電素子144の第2の電極層160は、GNDに接続されたケーブルとそれぞれ接続する(図5も参照)。
なお、第1の実施の形態に係る圧電素子144は、図2に示されるように、第1の電極層158と第2の電極層160とが圧電素子144毎に分離されているが、第1の電極層158のみを分離し、第2の電極層160を積層流路板114上の面で一体となって繋がるように形成してもよい。
以上により、第1の実施の形態に係る液滴吐出ヘッド112が構成されるが、圧電素子144及び液滴吐出ヘッド112の製造方法は以上の方法に限定されるものではなく、以上の方法に対して変形、改良、修正、簡略化などを加えることができることは言うまでもない。
ところで、本実施の形態に係る液滴吐出ヘッド112が適用された液滴吐出装置(ここでは、インクジェットプリンタ)では、液滴吐出ヘッド112における圧電素子144の電気的特性の変化から水滴170が付着した圧電素子144の検出を行っている。そして、当該電気的特性としては、各圧電素子144の第1の電極層158間の電気抵抗や、第1の電極層158と第2の電極層160と間の静電容量を適用することができる。
すなわち、一例として図3の平面図、及び図4の側面図に示されるように、水滴170の付着していない圧電素子144は、隣り合う圧電素子144と電気的に絶縁されているため、各第1の電極層158間に電圧を印加したとしても電流はほとんど流れないが、水滴170が付着している場合には、当該水滴170により短絡(ショート)するために第1の電極層158の間に電圧を印加すると電流が流れることとなる。このため、互いに隣り合う圧電素子144の第1の電極層158に電圧を印加した状態での電流の測定値に基づいて水滴170の付着した圧電素子144の位置を特定することができる。
なお、本実施の形態では上記電気的特性として上記電気抵抗を適用した場合について説明する。
次に、図5を参照して、液滴吐出ヘッド112が適用された液滴吐出装置10の要部構成を説明する。
本実施の形態に係る液滴吐出装置10は、当該液滴吐出装置10全体の動作を司る制御部200と、当該制御部200及び液滴吐出ヘッド112の間に介在された駆動回路202と、が備えられている。
ここで、本実施の形態に係る制御部200は、液滴吐出ヘッド112によって形成する画像を示す画像情報が入力されるものとして構成されており、当該画像情報が入力されると、不図示の記録媒体移動部を制御して不図示の記録媒体を記録媒体幅方向と直交する方向へ移動させると共に、入力された画像情報に基づき、前記記録媒体移動部による用紙の移動動作と協働して当該画像情報によって示される画像が用紙上に形成されるように、液滴吐出ヘッド112に設けられた各圧電素子144を駆動する駆動信号を生成させるための駆動指示信号を駆動回路202に出力する。
そして、駆動回路202は、制御部200から入力された駆動指示信号に基づき、液滴吐出ヘッド112に設けられた各圧電素子144を駆動する駆動信号を生成して対応する各圧電素子144に供給する。これによって各圧電素子144は、供給された駆動信号に応じて振動することにより、液滴吐出口152からインク液滴を吐出させ、この結果として上記画像情報によって示される画像が記録媒体に形成されることになる。
ここで、制御部200は、画像情報に基づく駆動指示信号を出力していない期間に液滴吐出ヘッド112の圧電素子144の間に対する水滴170の付着の有無を検出し、付着した水滴170の除去を行うヘッド状態良化処理を行う。
本実施の形態に係る液滴吐出装置10には、液滴吐出ヘッド112に設けられた各圧電素子144の第1の電極層158から任意の2つを後述する電流測定回路206に選択的かつ電気的に接続する切替制御部204が備えられている。
また、本実施の形態に係る液滴吐出装置10は、電気的に接続された2点間に流れる電流のレベルを測定し、当該レベルを示す電流レベル信号を出力する電流測定回路206が備えられている。
ここで、切替制御部204は、制御部200、電流測定回路206及びGNDと接続されており、当該切替制御部204による第1の電極層158の選択は、制御部200によって制御されると共に、これによって選択された2つの第1の電極層158は電流測定回路206に接続される。
そして、電流測定回路206の前記電流レベル信号を出力する出力端子は制御部200に接続されている。従って、制御部200は、自身が選択した2つの圧電素子144の各第1の電極層158の間に所定の電圧を印加するように駆動回路202を制御すると共に、当該選択した2つの圧電素子144の各第1の電極層158が電流測定回路206に接続されるように切替制御部204を制御することによって、当該2つの圧電素子144間に流れる電流のレベルから電気抵抗値を検出することができる。
制御部200は、検出した電気抵抗値を所定の電気抵抗値と比較して互いに隣り合う圧電素子144の間に水滴170の付着している圧電素子144を特定する。制御部200は、水滴170が付着していると特定すると、特定した圧電素子144を除く、特定された圧電素子144の周囲の圧電素子144(例えば、特定された圧電素子144と互いに隣り合う圧電素子144)を駆動させて発熱させる発熱指示信号を駆動回路202へ出力する。
なお、上記所定の電気抵抗値としては、測定された抵抗値が当該抵抗値以下となった場合に各圧電素子間に水滴が発生したものと見なすことのできる抵抗値として、液滴吐出装置10の実機を用いた実験や、液滴吐出装置10及び液滴吐出ヘッド112の設計仕様に基づくコンピュータ・シミュレーション等によって予め取得された値等を適用することができる。
駆動回路202は、制御部200から発熱指示信号を受けると発熱指示信号で指示された圧電素子144へインク液滴の吐出させる際の所定の周波数よりも高い周波数の電圧を印加する。この所定の周波数よりも高い周波数とは、圧電素子144の圧電層156が印加された電圧に反応して変形するよりも短い周期で変化する周波数である。この所定の周波数よりも高い周波数の電圧を印加することにより上述した圧力発生室142内にインク液滴を吐出させるだけの圧力波が発生しないため、液滴吐出口152からインク液滴が吐出しない。
また、電圧の印加により水滴170が付着している周囲の圧電素子144が発熱するため、水滴170を蒸発させて除去することができる。なお、この所定の周波数よりも高い周波数とは、圧電素子144に用いられる材料により変わり、通常は、通常のインク液滴の吐出させる際の所定の周波数の数倍程度となる。
また、本実施の形態に係る液滴吐出装置10には、液滴吐出ヘッド112に向けて送風する送風装置210が備えられている。そして、当該送風装置210もまた制御部200に電気的に接続されており、送風装置210の送風の制御も制御部200によって行われる。
次に、第1の実施の形態の作用として本発明に特に関係するヘッド状態良化処理について図6に示すフローチャートを参照しつつ詳細に説明する。
なお、図6は、当該ヘッド状態良化処理を実行する際に制御部200において実行されるヘッド状態良化処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
まず、同図のステップ250では、液滴吐出ヘッド112における互いに隣り合う圧電素子144の間の電流レベルを検出するように、駆動回路202及び切替制御部204を制御する。これによって、電流レベルから電気抵抗値が検出される。
次のステップ252では、検出し電気抵抗値に所定の電気抵抗値以下となっているものが存在するかを否かを判定する。これにより、結露の発生して水滴170が付着したかを判定し、肯定判定の場合はステップ254へ移行し、否定判定となった場合は、本ヘッド状態良化処理プログラムを終了する。
次のステップ254では、上記ステップ252において電気抵抗値が所定の電気抵抗値以下となったと判定された圧電素子144を水滴170が付着している圧電素子144であるものと特定する。
次のステップ256では、上記ステップ254において水滴170が付着していると特定された圧電素子144を除く周囲の圧電素子144に対する発熱指示信号の出力を開始することにより、周囲の圧電素子144による加熱動作を開始する。なお、この際に、送風装置210による送風を開始するように送風装置210を制御してもよい。
次のステップ258では、所定時間の経過待ちを行う。
なお、上記所定時間として本実施の形態では、当該時間だけ加熱動作を行った場合に圧電素子144間に水滴170が蒸発して除去されたとみなすことのできる加熱時間として、液滴吐出装置10の実機を用いた実験や、液滴吐出装置10及び液滴吐出ヘッド112の設計仕様に基づくコンピュータ・シミュレーション等によって予め取得された加熱時間を適用することができる。
次のステップ260では、上記ステップ256において出力を開始した発熱指示信号の出力を停止し、次のステップ262では、上記ステップ250と同様の処理を再度行うことにより、圧電素子144の間に水滴170が付着しているかを再度検出する。なお、本ステップ262では、ステップ254において水滴170が付着していると特定された圧電素子144の間に対してのみ再度の電気抵抗値を検出するようにしてもよい。
次のステップ264では、上記ステップ252と同様の処理を再度行うことにより水滴170が除去されたか否かの確認を行い、否定判定となった場合は、上記ステップステップ256へ戻り、肯定判定となった場合は、本ヘッド状態良化処理プログラムを終了する。
以上のように、第1の実施の形態によれば、圧電素子144へ所定の周波数で電圧を印加されることによりインク液滴を吐出する液滴吐出ヘッド112の駆動装置において、水滴検出手段(本実施の形態の圧電素子144、切替制御部204、電流測定回路206が該当)によって互いに隣り合う前記圧電素子144の間に対する水滴の付着の有無を検出され、位置特定手段(本実施の形態の制御部200が該当)によって水滴検出手段の検出結果に基づいて前記水滴170が付着している位置を特定されるので、水滴170が付着している圧電素子144をすみやかに特定することができる
また、水滴検出手段は、検出対象の間の水滴170の付着の有無による電気的特性の変化に基づいて水滴170の付着を検出するので、水滴170を検出するセンサー等を別に設ける必要がないため、液滴吐出ヘッド112を小型化することができる。
さらに、前記電気的特性を、検出対象の間の水滴170の付着の有無による電気抵抗とすることにより、電気抵抗を検出することより水滴170が付着しているかを容易に検出できる。
また、前記位置特定手段により水滴170が付着している位置が特定された場合に、少なくとも当該位置に対応する圧電素子144の周囲の圧電素子144に対して前記所定の周波数より高い周波数の電圧を印加することにより付着した水滴170を除去する水滴除去手段(本実施の形態の駆動回路202が該当)を更に備えたので、他に水滴除去手段(例えば、加熱装置)を設ける必要がない。また、液滴吐出ヘッド112の水滴170が付着している部分を効率よく加熱することができる。
さらに、前記水滴検出手段は、前記水滴除去手段による電圧の印加が終了した後に、少なくとも前記位置特定手段により水滴170が付着しているものと特定された位置における圧電素子144に対する水滴170の付着の有無を再度検出するので、水滴170が除去されずに付着したまま圧電素子144に電圧が印加されることを防ぐことができる。これにより、圧電素子144へ水滴の付着したまま電圧が印加されることによる劣化を防ぐことができる。
なお、第1の実施の形態では、圧電素子144を本発明の水滴検出手段の一部として機能させる場合について説明したが、水滴検出手段として水滴170を検出するセンサー等を圧電素子144とは別に設けて水滴170の位置を特定するようにしてもよい。
(変形例)
次に、第1の実施の形態の変形例について説明する。
第1の実施の形態では、互いに隣り合う圧電素子144の第1の電極層158に電圧を印加して測定した電流値に基づき電気抵抗値を求めて水滴170の検出を行ったが、変形例の特徴は、圧電素子144の静電容量を測定し、静電容量から水滴170の検出を行う点にある。
図3の平面図、及び図4の側面図に示されるように、水滴170の付着していない圧電素子144では、隣り合う圧電素子144と電気的に絶縁されているため、例えば、圧電素子144の静電容量を500pFとした場合、各圧電素子144の第1の電極層158と第2の電極層160の間に所定の周波数(例えば、1KHz)の電圧を印加した際に流れる電流はほぼ一定となる。しかし、水滴170が付着した圧電素子144では、水滴170により隣り合う圧電素子144と電気的に接続されるため、例えば、2つの圧電素子144が水滴170により短絡された場合、その静電容量は約1000pFとなる(実際には、水が付着している分だけ、やや低くなる)。このため、前記所定の周波数(例えば、1KHz)の電圧を印加した際に流れる電流の量が増加することになる。
よって、変形例では、切替制御部204は、液滴吐出ヘッド112に設けられた各圧電素子144の第1の電極層158から任意の1つと、GNDに接続された配線と、電流測定回路206に電気的に接続させることができる。
また、制御部200は、自身が選択した1つの圧電素子144の第1の電極層158と第2の電極層160の間に前記所定の周波数の電圧を印加するように駆動回路202を制御すると共に、当該選択した1つの圧電素子144の第1の電極層158とGNDに接続された配線とが電流測定回路206に接続されるように切替制御部204を制御することによって、電流測定回路206から選択した1つの圧電素子144の第1の電極層158へ流れる電流のレベルから静電容量が検出される。
制御部200は、静電容量の値と所定の静電容量を比較して、測定を指示した圧電素子144に水滴170が付着しているかを判定する。なお、上記所定の静電容量としては、検出された静電容量が当該静電容量以上となった場合に各圧電素子間に水滴が発生したものと見なすことのできる静電容量として、液滴吐出装置10の実機を用いた実験や、液滴吐出装置10及び液滴吐出ヘッド112の設計仕様に基づくコンピュータ・シミュレーション等によって予め取得された値等を適用することができる。
このように、変形例によれば、各圧電素子144の静電容量に基づき水滴170の付着している圧電素子144を特定することができる。
以上のように、変形例によれば、電気的特性を検出対象による静電容量としたことにより、静電容量を検出することより水滴170が付着しているかを容易に検出できる。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態について説明する。この第2の実施の形態の特徴は、液滴吐出ヘッド112を、圧電素子144が一方向及び当該一方向の交差方向の2方向に対して二次元的に配列されたものとし、液滴吐出ヘッド112における圧電素子144を前記一方向又は前記交差方向の1列毎のグループに分類し、互いに隣り合うグループ間に対する前記水滴170の付着の有無を検出して水滴が付着しているものと検出された際に、水滴が付着していると検出された互いに隣り合うグループにそれぞれ属する圧電素子144を更に1又は複数の圧電素子144毎に分類し、互いに隣り合う1又は複数の圧電素子144間に対する前記水滴170の有無を検出することを個別の圧電素子144間に対する水滴170の付着の有無が検出されるまで繰り返す点にある。
第2の実施の形態に係る液滴吐出装置10Bでは、図7に示すように液滴吐出ヘッド112の圧電素子144を各列毎にグループ分けしており、各グループには、グループにそれぞれ属する圧電素子144を、更に2個の圧電素子144毎に分類したサブグループが構成されている。図7には、グループ1〜4及びサブグループ1〜8が示されている。なお、サブグループに含まれる圧電素子144の数は2個以上であればよく、グループには2個以上のサブグループが含まれればよい。また、サブグループを設けずに、グループのみの構成としてもよい、或いは、サブグループの下にさらに下位のグループを設けてグループを階層化してもよい。
第2の実施の形態に係る液滴吐出装置10Bでは、液滴吐出ヘッド112に水滴170が付着していないかを検出し、付着した水滴170の除去を行うヘッド状態良化処理を行う際に、まず、グループ毎に水滴170が付着しているか否かの検出を行い、次に、水滴170が付着しているグループに含まれるサブグループ対して同様に水滴170が付着しているか否かの検出を行い、その後に、水滴170付着してると判別されてサブグループに含まれる圧電素子144に対して個別に水滴170が付着しているかの検出を行う。
次に、図8を参照して、液滴吐出ヘッド112が適用された液滴吐出装置10Bの要部構成を説明する。なお、図8では、図5に示されるものと同一個所には図5と同一の符合を付してその説明を省略する。
同図に示すように本第2の実施の形態の液滴吐出ヘッド112に係る液滴吐出装置10Bは、上記第2の実施の形態の液滴吐出ヘッド112に係る液滴吐出装置10Bに比較して、グループ、サブグループに含まれる圧電素子144の位置に関する情報を記憶するグループ記憶部302が新たに設けられている点が異なっている。
なお、本実施の形態では液滴吐出ヘッド112に設けられている圧電素子144に対して予め位置を示す個別の位置情報を割り当てておき、各グループに属する圧電素子144の位置情報を各グループ、サブグループ毎に分類したものを上記グループ情報として適用している。
グループ記憶部302には、図7に示した、グループ分けの状態を示す情報(以下、グループ情報という)が予め記憶されている。
切替制御部304は、液滴吐出ヘッド112に設けられた各圧電素子144の第1の電極層158から任意に選択された配線を並列に接続して電流測定回路206に電気的に接続させる。
制御部300は、グループ記憶部302に記憶されているグループ情報に基づき、隣り合うグループ間の電気抵抗を個別に測定するために切替制御部304を制御してグループ毎に圧電素子144の第1の電極層158を並列接続させ、駆動回路202を制御して隣り合うグループ間に所定の電圧を印加させる。
これにより、電流測定回路206が電気的に接続された2つのグループ間に流れる電流のレベルを測定し、当該レベルを示す電流レベル信号が制御部300へ出力される。
制御部300は、測定された電流レベルに基づき隣り合うグループ間の電気抵抗値を求め、グループ間に水滴170が付着しているかを判別する。水滴170が付着していると判定されると、水滴170の付着している圧電素子144を特定すると、その特定の圧電素子144を除く特定された圧電素子144の周囲の圧電素子144を発熱させるための発熱指示信号を駆動回路202へ出力して、水滴の除去を行う。
次に、第2の実施の形態の作用として本発明に特に関係するヘッド状態良化処理について図9に示すフローチャートを参照しつつ詳細に説明する。
なお、図9は、当該ヘッド状態良化処理を実行する際に制御部300において実行されるヘッド状態良化処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
まず、同図のステップ350では、液滴吐出ヘッド112における互いに隣り合うグループの間の電流レベルを検出するように、駆動回路202及び切替制御部204を制御する。これによって、電流レベルから電気抵抗値が検出される。
次のステップ352では、検出し電気抵抗値をグループの水滴を付着を検出するための抵抗値と比較し、当該グループの水滴を付着を検出するための抵抗値以下となっているものが存在するかを否かを判定する。これにより、結露の発生して水滴170が付着したかを判定し、肯定判定の場合はステップ354へ移行し、否定判定となった場合は、本ヘッド状態良化処理プログラムを終了する。なお、このグループの水滴を付着を検出するための抵抗値は、グループに含まれる圧電素子144の数に応じて適切な値を、実験等により予め定めることができ、サブグループに対しても、同様にサブグループの水滴を付着を検出するための抵抗値が定められている。
次のステップ354では、上記ステップ352において電気抵抗値が所定の電気抵抗値以下となったと判定されたグループを水滴170が付着しているグループであるものと特定する。例えば、図7では、グループ1とグループ2とに水滴が付着していると特定される。
次のステップ356では、特定されたグループに含まれるサブグループに対して上記ステップ352と同様の処理を再度行うことによりグループに含まれるサブグループ毎に電気抵抗値が検出される。
次のステップ358では、サブグループ毎に検出された電気抵抗値を上述のサブグループの水滴を付着を検出するための抵抗値と比較してに基づき結露が発生して水滴170が付着しているサブグループを特定する。例えば、図7では、サブグループ2とサブグループ4とが特定される。
次のステップ360では、特定したサブグループに含まれる各圧電素子144に対しての隣り合った圧電素子144の間の電流レベルを検出するように、駆動回路202及び切替制御部204を制御する。これによって、電流レベルから電気抵抗値が検出される。
次のステップ362では、上記ステップ360において検出された電気抵抗値が所定の電気抵抗値以下である圧電素子144を水滴170が付着している圧電素子144であるものと特定する。
次のステップ364では、上記ステップ362において水滴170が付着していると特定された圧電素子144を除く周囲の圧電素子144に対する発熱指示信号の出力を開始することにより、周囲の圧電素子144による加熱動作を開始する。
次のステップ366では、所定時間の経過待ちを行う。
なお、上記所定時間は第1の実施の形態と同様に、当該時間だけ加熱動作を行った場合に圧電素子144間に水滴170が蒸発して除去されたとみなすことのできる時間である。
次のステップ368では、上記ステップ364において出力を開始した発熱指示信号の出力を停止し、次のステップ370では、上記ステップ360と同様の処理を再度行うことにより、ステップ358において水滴170が付着していると特定された圧電素子144の間に対して圧電素子144の間に水滴170が付着しているかを再度検出する。
次のステップ372では、上記ステップ362と同様の処理を再度行うことにより水滴170が除去されたか否かの確認を行い、否定判定となった場合は、上記ステップステップ364へ戻り、肯定判定となった場合は、本ヘッド状態良化処理プログラムを終了する。
このように、第2の実施の形態に係る液滴吐出ヘッド112によれば、液滴吐出ヘッド112を、圧電素子144がと記録媒体幅方向及び記録媒体幅と直交する方向(一方向及び当該一方向の交差方向)の2方向に対して二次元的に配列されたものとし、水滴検出手段(本実施の形態の圧電素子144、切替制御部304、電流測定回路206が該当)は、液滴吐出ヘッド112における圧電素子144を記録媒体幅と直交する方向の1列毎のグループに分類し、互いに隣り合うグループ間に対する水滴170の付着の有無を検出して水滴170が付着しているものと検出された際に、水滴170が付着していると検出された互いに隣り合うグループにそれぞれ属する圧電素子144を更に1又は複数の圧電素子144毎に分類し(第2の実施の形態では2個の圧電素子144毎にサブグループを構成)、互いに隣り合う1又は複数の圧電素子144間に対する水滴170の有無を検出することを個別の圧電素子144間に対する水滴170の付着の有無が検出されるまで繰り返すので、水滴170を検出する処理の処理時間を短縮することができる。
なお、第2の実施の形態では、二次元的に配列された複数の圧電素子144を記録媒体幅と直交する方向毎にサブグループ、グループに分類しているため、グループ(サブグループも同様)内の含まれる圧電素子144の間に水滴170が付着すると水滴170が検出されないため、水滴170が検出されない場合は、記録媒体幅方向にグループ、サブグループを分類して互いに隣り合うグループ間に対する水滴の付着を検出することが好ましい。
また、変形例に示したように静電容量を測定することによりグループへの水滴170の付着を検出してもよい。
実施の形態に係る液滴吐出ヘッドの構成を示す平面図である。 図1のA―A線断面図である。 実施の形態に係る液滴吐出ヘッドに対する水滴の付着状態を示す図である。 実施の形態に係る液滴吐出ヘッドに対する水滴の付着状態を示す断面図である。 第1の実施の形態に係る液滴吐出装置の要部構成を示すブロック図である。 第1の実施の形態に係るヘッド状態良化処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 第2の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドにおけるグループ分けの状態を示す平面である。 第2の実施の形態に係る液滴吐出装置の要部構成を示すブロック図である。 第2の実施の形態に係るヘッド状態良化処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
112 液滴吐出ヘッド
144 圧電素子(水滴検出手段)
200 制御部(位置特定手段)
202 駆動回路(水滴除去手段)
204 切替制御部(水滴検出手段)
206 電流測定回路(水滴検出手段)
300 制御部(位置特定手段)
304 切替制御部(水滴検出手段)

Claims (7)

  1. 各々少なくとも予め定められた一方向に対して配列されると共に、所定の周波数の電圧が印加されることにより発生する振動によってインク液滴を吐出させる複数の圧電素子を有する液滴吐出ヘッドの駆動装置であって、
    互いに隣り合う前記圧電素子の間に対する水滴の付着の有無を検出する水滴検出手段と、
    前記水滴検出手段の検出結果に基づいて前記水滴が付着している位置を特定する位置特定手段と、
    を備えた液滴吐出ヘッドの駆動装置。
  2. 前記液滴吐出ヘッドを、前記圧電素子が前記一方向及び当該一方向の交差方向の2方向に対して二次元的に配列されたものとし、
    前記水滴検出手段は、前記液滴吐出ヘッドにおける圧電素子を前記一方向又は前記交差方向の1列毎のグループに分類し、互いに隣り合うグループ間に対する前記水滴の付着の有無を検出して水滴が付着しているものと検出された際に、水滴が付着していると検出された互いに隣り合うグループにそれぞれ属する圧電素子を更に1又は複数の圧電素子毎に分類し、互いに隣り合う1又は複数の圧電素子間に対する前記水滴の有無を検出することを個別の圧電素子間に対する水滴の付着の有無が検出されるまで繰り返す
    ことを特徴とする請求項1記載の液滴吐出ヘッドの駆動装置。
  3. 前記水滴検出手段は、検出対象の間の電気的特性の変化に基づいて水滴の付着を検出する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の液滴吐出ヘッドの駆動装置。
  4. 前記電気的特性を、検出対象の間の電気抵抗、又は検出対象による静電容量とした
    ことを特徴とする請求3記載の液滴吐出ヘッドの駆動装置。
  5. 前記位置特定手段により水滴が付着している位置が特定された場合に、少なくとも当該位置に対応する圧電素子の周囲の圧電素子に対して前記所定の周波数より高い周波数の電圧を印加することにより付着した水滴を除去する水滴除去手段
    を更に備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項記載の液滴吐出ヘッドの駆動装置。
  6. 前記水滴検出手段は、前記水滴除去手段による電圧の印加が終了した後に、少なくとも前記位置特定手段により水滴が付着しているものと特定された位置における圧電素子に対する水滴の付着の有無を再度検出する
    ことを特徴とする請求項5記載の液滴吐出ヘッドの駆動装置。
  7. 各々少なくとも予め定められた一方向に対して配列されると共に、所定の周波数の電圧が印加されることにより発生する振動によってインク液滴を吐出させる複数の圧電素子を有する液滴吐出ヘッドの駆動装置に対する水滴の付着位置を特定する水滴位置特定方法であって、
    前記水滴の付着による互いに隣り合う前記圧電素子の間の電気的特性の変化を検出し、
    検出結果に基づいて前記水滴が付着している位置を特定する
    水滴位置特定方法。
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