JP2006088420A - カッティング用テープ、カッティング用テープカートリッジ、テープ処理装置及び転写方法 - Google Patents

カッティング用テープ、カッティング用テープカートリッジ、テープ処理装置及び転写方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 アプリケーションシートの利便性を格段に向上させたカッティング用テープ、カッティング用テープカートリッジ、テープ処理装置及び転写方法を提供する。
【解決手段】 剥離テープ2の一方の面に、印刷やカッティングを行い所定の文字や図形および形状が形成されるカッティングテープ3が粘着層32を有して剥離可能に積層され、他方の面に、前記カッティングテープ3に形成された前記文字や図形および形状の領域35を被着体に転写させるアプリケーションテープ4が粘着層42を有して剥離可能に積層されるカッティング用テープ1。カッティング用テープカートリッジ50は、カッティング用テープ1をロール状に巻回して収容する。テープ処理装置100は、カッティング用テープカートリッジ50を着脱自在に装着して、カッティング用テープ1に印刷やカッティングを行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、印刷やカッティングを行い所定の文字や図形および形状が形成され転写されるカッティング用テープ、当該カッティング用テープを収容するカッティング用テープカートリッジ、該カッティング用テープカートリッジを搭載するテープ処理装置、及び転写方法に関する。
従来のカッティング用テープは、特許文献1に記載されているように、剥離テープにカッティングテープを積層して構成されている。そのカッティング用テープを用いるテープ処理装置は、カッティングテープに印刷やカッティングを行い、所定の文字や図形および形状(以降、転写用デザインと称す)を形成する。そのようにして形成されたカッティング用テープを用いて転写を行う。
ユーザーは、このようにして形成されたカッティング用テープのテープ片(カッティングテープに形成された転写用デザインの領域のみが剥離テープに積層されているもの)を、転写することになる。転写するためには、転写用のアプリケーションシートを別に用意して、適度の大きさに切断する。切断したアプリケーションシートを剥離シートから剥離して、テープ片の形成された転写用デザインの領域に載置し押圧して転写用デザインの領域を、切断したアプリケーションシートに粘着させる。そのアプリケーションシートを被着体に載置し押圧することで、転写用デザインの領域部分を被着体に粘着する。その後、アプリケーションシートを被着体から剥離することで転写を行なうことができる。
特開2004−114455号公報
しかしながら、カッティングテープに転写用デザインを形成して、転写を行なう場合、アプリケーションシートが必要である。アプリケーションシートは、A4サイズなどのシート状に成形加工されたものや、A4サイズの縦寸法と同程度で、ロール状に巻回して加工されたものなどがある。これらのアプリケーションシートは、いずれも業務用に使用する事を前提に加工されている。
転写を行なうために、ユーザーが、上記のアプリケーションシートを購入することは、使用するテープ片の量や大きさに対して、多過ぎ、大き過ぎるため、大変無駄となってしまう。また、購入したアプリケーションシートを使用する際には、ユーザーは、アプリケーションシートをテープ片に合わせて、適度の大きさに切断して使用する必要があるため、切断用のはさみなどを用意する必要もあり、大変不便である。以上のように、転写に用いるアプリケーションシートに対しては、大変使い勝手が悪いという課題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、アプリケーションシートの利便性を格段に向上させたカッティング用テープ、カッティング用テープカートリッジ、テープ処理装置及び転写方法を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明は、カッティング用テープであって、剥離テープの一方の面に、印刷やカッティングを行い所定の転写用デザインが形成されるカッティングテープが粘着層を有して剥離可能に積層され、他方の面に、カッティングテープに形成された転写用デザインの領域を被着体に転写させるアプリケーションテープが粘着層を有して剥離可能に積層されたことを特徴とする。
このようなカッティング用テープによれば、剥離テープの一方の面にカッティングテープが積層され、他方の面にアプリケーションテープが積層されているため、カッティングテープに転写用デザインが形成された後、カッティング用テープの他方の面に積層されるアプリケーションテープを利用して転写できる。そのため、ユーザーは、このカッティング用テープのみで簡単に転写を行なうことができる。従来のように、ユーザーは、カッティングテープとは別にアプリケーションテープを用意する必要がなくなる。これにより、転写のためのカッティング用テープの利便性を大幅に向上させることができる。
上述した目的を達成するために、本発明は、カッティング用テープであって、剥離テープの表面に、印刷やカッティングを行い所定の転写用デザインが形成されるカッティングテープと、カッティングテープに形成された転写用デザインの領域を被着体に転写させるアプリケーションテープとが、剥離テープの長手方向を平行に2分するようにそれぞれ粘着層を有して剥離可能に積層されたことを特徴とする。
このようなカッティング用テープによれば、剥離テープの表面に、長手方向を平行に2分するようにカッティングテープとアプリケーションテープとが積層されているため、剥離テープの表面に積層される一方のカッティングテープに転写用デザインが形成された後、積層される他方のアプリケーションテープを利用して転写できる。そのため、ユーザーは、このカッティング用テープのみで簡単に転写を行なうことができる。従来のように、ユーザーは、カッティングテープとは別にアプリケーションテープを用意する必要がなくなる。これにより、転写のためのカッティング用テープの利便性を大幅に向上させることができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記カッティング用テープであって、アプリケーションテープは、透明な部材で構成されたことを特徴とする。
このようなカッティング用テープによれば、アプリケーションテープが透明な部材で構成されるため、転写する場合、カッティングテープに形成された所定の転写用デザインの領域に対し、透明なアプリケーションテープを介して確認しながら領域に載置できる。また、被着体にカッティングテープの転写用デザインの領域を載置する場合にも、被着体への転写する位置を透明なアプリケーションテープを介して確認しながら載置できる。よって、正確に転写することが可能となる。
上述した目的を達成するために、本発明は、上記カッティング用テープを用いた転写方法であって、カッティングテープに印刷やカッティングを行い所定の転写用デザインを形成する印刷カッティング工程と、転写用デザインの領域以外の領域を剥離テープから剥離する第1剥離工程と、カッティング用テープに積層されるアプリケーションテープを剥離テープから剥離する第2剥離工程と、第2剥離工程で剥離したアプリケーションテープの有する粘着層を転写用デザインの領域の表面に載置して押圧し、転写用デザインの領域を粘着させる第1粘着工程とを備えたことを特徴とする。
このようなカッティング用テープを用いた転写方法によれば、印刷カッティング工程と、第1剥離工程と、第2剥離工程と、第1粘着工程とを備えている。そして、第2剥離工程では、カッティング用テープに積層されているアプリケーションテープを剥離して転写に使用している。これにより、従来のように、ユーザーは、カッティングテープとは別にアプリケーションテープを用意する必要がなく、また、ユーザーは、カッティングテープに形成された転写用デザインの領域に応じた大きさでアプリケーションテープを切断して使用する必要もなくなる。そのため、ユーザーは、効率的に転写を行なうことができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記カッティング用テープを用いた転写方法であって、更に、第1粘着工程により、アプリケーションテープに粘着された転写用デザインの領域を剥離テープから剥離する第3剥離工程と、第3剥離工程により、剥離されたアプリケーションテープに粘着された転写用デザインの領域の有する粘着層を被着体の表面に載置して押圧し、粘着させる第2粘着工程と、第2粘着工程で被着体に粘着したアプリケーションテープのみを被着体から剥離する第4剥離工程とを備えて転写を行うことを特徴とする。
このようなカッティング用テープを用いた転写方法によれば、更に、第3剥離工程と、第2粘着工程と、第4剥離工程とを備えて転写を行う。これにより転写を完成させることができる。
上述した目的を達成するために、本発明は、カッティング用テープカートリッジであって、上記カッティング用テープを収容したことを特徴とする。
このようなカッティング用テープカートリッジによれば、カッティングテープとアプリケーションテープとが積層されるカッティング用テープをカッティング用テープカートリッジに収容したため、カッティング用テープの保管等の管理を容易に行うことができ、カッティング用テープの取扱性が向上する。また、印刷やカッティングを行う装置への装着も容易となる。
また、本発明の好ましい態様によれば、上記カッティング用テープカートリッジであって、カッティング用テープは、ロール状に巻回されて、カッティング用テープカートリッジに収容されることを特徴とする。
このようなカッティング用テープカートリッジによれば、カッティング用テープは、ロール状に巻回されて収容されるため、長いカッティング用テープをより効率的に収容することができる。また、ロール状に巻回されることにより、カッティング用テープを回転させることで、カッティング用テープをカッティング用テープカートリッジから外部に繰り出し自在になり、カッティング用テープの動作性能を向上させることができる。
上述した目的を達成するために、本発明は、テープ処理装置であって、上記カッティング用テープカートリッジを装着することを特徴とする。
このようなテープ処理装置によれば、ユーザーは、カッティング用テープカートリッジをテープ処理装置に装着することにより、印刷やカッティングを行い所望する転写用デザインを形成させることができるため、形成したテープ片を用いて転写が簡単に行える。また、カッティング用テープカートリッジの交換も簡単に行えるなど、テープ処理装置の利便性が向上する。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態)
図1は、本実施形態のカッティング用テープの断面図である。また、図2は、従来のカッティング用テープの断面図である。図2を用いて、従来のカッティング用テープを説明する。そして、図1を用いて、本発明のカッティング用テープを説明する。
図2に示すように、従来のカッティング用テープ300は、剥離テープ310にカッティングテープ320を積層して構成されている。また、カッティングテープ320は、カッティングテープ本体330に粘着層340を有して構成されている。
これに対し、本実施形態のカッティング用テープ1は、図1に示すように、剥離テープ2の一方の面に、カッティングテープ3を積層し、他方の面に、アプリケーションテープ4を積層して構成されている。また、カッティングテープ3は、カッティングテープ本体31に粘着層32を積層して構成されている。また、アプリケーションテープ4は、アプリケーションテープ本体41と粘着層42を積層して構成されている。そして、カッティングテープ3及びアプリケーションテープ4は、どちらも剥離テープ2に対して剥離可能に構成されている。そして、カッティングテープ3は、後述するテープ処理装置により、印刷やカッティングが行われ所定の転写用デザインが形成される部材であり、アプリケーションテープ4は、カッティングテープ3に形成された転写用デザインの領域を被着体に転写させるために使用する部材である。
カッティングテープ本体31は、本実施形態では、PET(ポリエチレンテレフタレート)基材で構成されている。基材は、この他に、PE(ポリエチレン)、OPP(延伸ポリプロピレン)及び紙など各種基材を使用することもできる。また、カッティングテープ本体31のテープ幅や色の種類も各種用意されている。また、カッティングテープ本体31の厚さは、本実施形態では、約38μmであり、粘着層32の厚さは、約18μmとしている。厚さに関しても、カッティングテープ3のこしの強さ、剥離テープ2からの剥離のし易さなど考慮して決めており、各種用意されている。
アプリケーションテープ本体41は、本実施形態では、透明なPET基材で構成されている。基材は、この他に、伸縮性が少ない基材で透明であるなら上記カッティングテープ本体31と同様に各種使用可能である。また、アプリケーションテープ本体41の厚さは、本実施形態では、約25μmであり、粘着層42の厚さは、約10μmとしている。厚さに関しても、アプリケーションテープ4の種類により異ならせている。
剥離テープ2は、本実施形態では、紙基材で構成されている。基材は、この他に、化学パルプを原料としたグラシン紙、PET及びPEなど使用することもできる。剥離テープ2は、紙基材の両面にPEをラミネートして構成されている。PEをラミネートすることにより、カッティングテープ3の粘着層32と、粘着層32に粘着されるラミネートされたPEの表面との粘着力を調整している。同様に、アプリケーションテープ4の粘着層42と、粘着層42に粘着されるラミネートされたPEの表面との粘着力を調整している。また、粘着力を調整する方法には、PEのラミネートの他に、シリコン樹脂で処理する方法や、両方を併用する方法など、各種あり、剥離テープ2に積層するカッティングテープ3及びアプリケーションテープ4の種類に対応して調整し適切な粘着力を確保している。
図3、図4は、本実施形態のカッティング用テープを用いる転写方法を説明する図である。図3(a)〜(e)、図4(f)〜(i)を用いて転写方法を説明する。
図3(a)に示すのは、転写方法における印刷カッティング工程の図である。具体的には、テープ処理装置により文字や図形が印刷され、転写に必要な所定のテープ長さに、フルカットされたカッティング用テープ1(テープ片10と称す)に対して、所定のハーフカットを行い、切り文字などを形成したテープ片10の断面図である。ハーフカットは、カッティング用テープ1のカッティングテープ3のみをカットする切断方法であるが、カッティングテープ3を転写に用いる転写用デザインの領域35とその他不要な領域36とに完全に切断する必要があるため、剥離テープ2にも若干切込みされる。
図3(b)に示すのは、転写方法における第1剥離工程の図である。具体的には、ハーフカットされたカッティングテープ3の転写する転写用デザインの領域35以外の不要な領域36を剥離テープ2から剥離する工程である。この工程は、本実施形態ではテープ処理装置が行っている。これにより、図3(c)に示すように、転写される転写用デザインの領域35のみカッティングテープ3として剥離テープ2に積層される状態のテープ片10として、本実施形態では、テープ処理装置の排出口(後述する)から排出される。
図3(d)に示すのは、転写方法における第2剥離工程の図である。具体的には、ユーザーが、アプリケーションテープ4を剥離テープ2から剥離する工程である。ユーザーは、テープ処理装置の排出口から排出されたテープ片10を取出して、剥離テープ2からアプリケーションテープ4のみを剥離する。
図3(e)に示すのは、転写方法における第1粘着工程の図である。具体的には、アプリケーションテープ4の有する粘着層42を剥離テープ2に積層されている転写用デザインの領域35の表面に粘着させる工程である。ユーザーは、前工程で剥離したアプリケーションテープ4を前工程で剥離テープ2に残るカッティングテープ3の転写用デザインの領域35の表面に透明なアプリケーションテープ4を介して、位置を確認しながら載置する。この場合、テープ片10の外形形状とアプリケーションテープ4の外形形状は同形状であるため、剥離テープ2の外形に合せるようにアプリケーションテープ4を載置することでも良い。そして、アプリケーションテープ4の上方から転写用デザインの領域35に対応する領域を押圧することにより、アプリケーションテープ4を転写用デザインの領域35の表面に粘着させる。
図4(f)に示すのは、転写方法における第3剥離工程の図である。具体的には、前工程でアプリケーションテープ4により粘着された転写用デザインの領域35を剥離テープ2から剥離する工程である。ユーザーが、アプリケーションテープ4を剥離テープ2に対して引き離すことにより、アプリケーションテープ4に粘着されている転写用デザインの領域35が、剥離テープ2から剥離される。この場合、転写用デザインの領域35の粘着層32と剥離テープ2との粘着力に対して、アプリケーションテープ4の粘着層42と転写用デザインの領域35の表面との粘着力の方が強くなるように粘着層32及び粘着層42が設定されている。
図4(g)及び図4(h)に示すのは、転写方法における第2粘着工程の図である。具体的には、前工程で転写用デザインの領域35が粘着されたアプリケーションテープ4を被着体20に粘着する工程である。ユーザーは、転写用デザインの領域35が粘着されたアプリケーションテープ4を、ユーザーが意図する転写させる被着体20(例えば、ファイルなど)の表面に、透明なアプリケーションテープ4を介して、意図する被着領域に転写用デザインの領域35を合わせて、載置する。そして、アプリケーションテープ4の上方から転写用デザインの領域35に対応する領域を押圧することにより、転写用デザインの領域35を被着体20に粘着させる。
図4(i)に示すのは、転写方法における第4剥離工程の図である。具体的には、前工程で被着体20に粘着された転写用デザインの領域35の表面からアプリケーションテープ4を剥離する工程である。ユーザーは、アプリケーションテープ4を被着体20に対して剥離することで、転写用デザインの領域35は被着体20に粘着されたまま、転写用デザインの領域35の表面から剥離することができる。この場合、アプリケーションテープ4の粘着層42と転写用デザインの領域35の表面との粘着力に対して、被着体20に粘着する転写用デザインの領域35の粘着層32の粘着力の方が強いことが前提となる。
上述した工程により、転写を完成させることができる。
図5は、本実施形態のカッティング用テープをカッティング用テープカートリッジに収容した外観斜視図である。図5を用いてカッティング用テープカートリッジ50を説明する。
図5に示すように、カッティング用テープカートリッジ50は、上ケース51及び下ケース52により筐体53を形成される。カッティング用テープカートリッジ50内には、カッティング用テープ1、インクリボン8及びプラテンローラ66が収容されている。カッティング用テープ1は、テープリール60に繰出し自在に巻回され収容されている。詳細には、カッティング用テープ1は、アプリケーションテープ4側を内側にしてテープリール60にロール状に巻回されている。また、インクリボン8は、リボン繰出しリール62及びリボン巻取りリール64に回転自在に収容されている。そして、プラテンローラ66は、カッティング用テープカートリッジ50に回転自在に収容されている。
また、カッティング用テープカートリッジ50には、印刷用サーマルヘッド(後述する)が遊挿する貫通開口57が形成されている。また、カッティング用テープ1をカッティング用テープカートリッジ50外に排出するための送出しスリット55が形成されている。また、カッティング用テープカートリッジ50には、カッティング用テープ1の色やテープ幅等を記述して識別するための識別ラベル56が上ケース51から下ケース52にかけて接着されている。
図6は、カッティング用テープカートリッジを装着するテープ処理装置の構成ブロック図である。図6を用いて、テープ処理装置100の概略構成及び動作を説明する。
図6に示すように、テープ処理装置100は、入力部110、表示部120、制御部130、印刷カッティング機構部140及び出力部150で構成されている。
入力部110は、カッティング用テープ1に印刷する文字や、ハーフカットするための指示内容が入力される。制御部130は、入力部110から入力される指示に基づいて表示部120に指示内容を表示する。また、制御部130は、入力部110により実行処理を行わせるための入力を受けると、入力部110で入力設定された指示内容に基づいて、印刷カッティング機構部140を駆動させ動作を制御する。印刷カッティング機構部140の駆動により、入力設定された指示内容に基づき加工されたカッティング用テープ1(テープ片10)が出力部150から排出される。
図7は、印刷カッティング機構部の構成を示すブロック図である。図7を用いて、印刷カッティング機構部140の構成及び動作を説明する。
図7に示すように、印刷カッティング機構部140は、コントローラ141、テープ送り機構142、カートリッジ装着機構143、印刷機構144、フルカット機構145、ハーフカット機構146、剥離機構147で構成されている。
印刷カッティング機構部140の動作について、概略説明する。
コントローラ141は、制御部130から指示に基づいてテープ送り機構142や、その他印刷カッティング機構部140の各機構を統括制御してコントロールを行う。カートリッジ装着機構143は、カッティング用テープカートリッジ50を着脱自在に装着する。そしてコントローラ141の印刷指示に基づき、印刷機構144は、テープ送り機構142に同期して内部に有する印刷用サーマルヘッド(図示省略)により、インクリボン8を介して熱転写を行い、カッティングテープ3の表面に印刷を行う。
次に、コントローラ141の指示に基づいて、フルカット機構145が駆動し、テープ送り機構142に同期して、内部に有するカッター(図示省略)によりカッティング用テープ1のフルカットを行う。次に、コントローラ141の指示に基づいて、ハーフカット機構146が駆動し、テープ送り機構142に同期して、内部に有するカッティングバイト(図示省略)により、フルカットされたカッティング用テープ1のハーフカットを行う。ハーフカットにより、ユーザーの意図する形状にカッティングテープ3を切抜き、転写に必要な領域(図3に示す転写用デザインの領域35)を形成する。
次に、コントローラ141の指示に基づいて、剥離機構147が駆動し、テープ送り機構142に同期して、ハーフカットされた転写に必要な領域以外の領域(図3に示す不要な領域36)のカッティングテープ3を剥離する。そして、形成されたカッティング用テープ1のテープ片10(図3(c)に示す状態)をテープ送り機構142が、出力部150に排出する。以上のように、印刷カッティング機構部140は、一連の動作を行う。
上記動作を行うことで、カッティング用テープ1への印刷及びハーフカットを行うことができる。その他、ユーザーの入力部110への入力指示によっては、印刷機構144及びフルカット機構145の動作を行って、印刷のみの処理を行って、テープ片10として出力部150に排出することもできる。また、印刷機構144を駆動せず、フルカット機構及びハーフカット機構146の動作を行ってハーフカット(切抜き)のみの処理を行って、テープ片10として出力部150に排出することもできる。
図8は、カッティング用テープカートリッジを装着するテープ処理装置の外観斜視図である。図8を用いて、テープ処理装置100を説明する。
図8に示すように、テープ処理装置100は、装置ケース170により筐体を形成した装置本体180と装置本体180に着脱自在に装着したカッティング用テープカートリッジ50(図8では、カッティング用テープカートリッジ50は図示省略)とで構成されている。
装置ケース170は、下ケース172及び上ケース174から成り、上ケース174は、後半部側を一段高くして形成されている。上ケース174の手前上面には、入力部110としてのキーボード190が配設され、キーボード190には、文字キー191、電源キー192、処理実行キー193及びモード切替キー194その他各種入力キーが配列されている。上ケース174の左部正面には、キーボード190からの入力・編集結果などを表示する表示部120としてのディスプレイ200が配設されている。
上ケース174の後半部の2/3に相当する右側部分は、開閉蓋210として構成されており、開閉蓋210は、後半部に内蔵したヒンジにより、開閉自在に構成されている。開閉蓋210の上面には、出力部150を構成するテープ排出口151がスリット状に形成され、加工されたカッティング用テープ1(テープ片10)を装置本体180外へと導くようになっている。そして、前部を撥ね上げるようにして開放した開閉蓋210の内部には、図7で説明した印刷カッティング機構部140が構成されて組込まれている。
図9は、テープ処理装置のテープ排出口から排出されたテープ片の例示図である。図9を用いてテープ片10の説明を行う。
図9に示すように、テープ片10は、フルカット機構145により所定の長さでカッティング用テープ1を切断し形成される。また、テープ片10は、印刷機構144により、ユーザーが入力部110に入力したキャラクタ(図示では「ABC」の文字)をカッティング用テープ1を構成するカッティングテープ3の表面に印刷される。また、テープ片10は、ハーフカット機構146により、ユーザーが入力部110に入力した切抜き形状(図示では「ハート」)で切り抜かれる。そして、剥離機構147により、必要な切抜き形状以外の領域(図3に示す不要な領域36)を剥離して形成される。テープ処理装置100のテープ排出口151から排出されるテープ片10は、アプリケーションテープ4はフルカット機構145により切断された状態で、剥離テープ2に積層されている状態である。この、印刷及び切抜きされた領域(図3に示す転写用デザインの領域35)をテープ片10に積層されるアプリケーションテープ4を用いて転写を行う。
上述した、実施形態によれば以下の効果が得られる。
(1)本実施形態のカッティング用テープ1によれば、剥離テープ2の一方の面にカッティングテープ3が積層され、他方の面にアプリケーションテープ4が積層されているため、カッティングテープ3に転写用デザインが形成された後、カッティング用テープ1の他方の面に積層されるアプリケーションテープ4を利用して転写できる。そのため、ユーザーは、このカッティング用テープ1のみで簡単に転写を行なうことができる。従来のように、ユーザーは、カッティングテープとは別にアプリケーションテープを用意する必要がなくなる。これにより、転写のためのカッティング用テープ1の利便性を大幅に向上させることができる。
(2)本実施形態のカッティング用テープ1によれば、アプリケーションテープ4が透明な部材で構成されるため、転写する場合、カッティングテープ3に形成された所定の転写用デザインの領域35に対し、透明なアプリケーションテープ4を介して確認しながら領域35に載置できる。また、被着体20にカッティングテープ3の転写用デザインの領域35を載置する場合にも、被着体20への転写する領域を透明なアプリケーションテープ4を介して確認しながら載置できる。よって、正確に転写することが可能となる。
(3)本実施形態のカッティング用テープ1を用いた転写方法によれば、第2剥離工程で、カッティング用テープ1に積層されているアプリケーションテープ4を剥離して転写に使用している。これにより、従来のように、ユーザーは、カッティングテープとは別にアプリケーションテープを用意する必要がなく、また、ユーザーは、カッティングテープに形成された転写用デザインの領域に応じた大きさでアプリケーションテープを切断して使用する必要もなくなる。そのため、ユーザーは、効率的に転写を行なうことができる。
(4)本実施形態のカッティング用テープカートリッジ50によれば、カッティング用テープ1は、ロール状に巻回されて収容されるため、長いカッティング用テープ1をより効率的に収容することができる。また、ロール状に巻回されることにより、カッティング用テープ1を回転させることで、カッティング用テープ1をカッティング用テープカートリッジ50から外部に繰り出し自在になり、カッティング用テープ1の動作性能を向上させることができる。また、カッティング用テープ1の保管等の管理を容易に行うことができ、カッティング用テープ1の取扱性が向上する。また、テープ処理装置100への装着も容易となる。
(5)本実施形態のテープ処理装置100によれば、ユーザーは、カッティング用テープカートリッジ50をテープ処理装置100に装着することにより、印刷やカッティング(フルカットによる切断やハーフカットによる切抜き)を行い所望する転写用デザインを形成させることができるため、形成したテープ片10を用いて転写が簡単に行える。また、カッティング用テープカートリッジ50の交換も簡単に行えるなど、テープ処理装置100の利便性が向上する。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良など加えることが可能である。変形例を以下に述べる。
(変形例1)前記実施形態において、カッティング用テープ1は、剥離テープ2の一方の面にカッティングテープ3が積層され、他方の面にアプリケーションテープ4が積層されている。しかし、これに限らず、図10に示すように、剥離テープ2の表面に、カッティングテープ3と、アプリケーションテープ4とが、剥離テープ2の長手方向を平行に2分するようにそれぞれの粘着層32,42を有して剥離可能に積層されていても良い。
このようなカッティング用テープ1によれば、剥離テープ2の表面に積層される一方のカッティングテープ3に転写用デザインが形成された後、積層される他方のアプリケーションテープ4を利用して転写できる。そのため、ユーザーは、このカッティング用テープ1のみで簡単に転写を行なうことができる。従来のように、ユーザーは、カッティングテープとは別にアプリケーションテープを用意する必要がなく、また、ユーザーは、カッティングテープに形成された転写用デザインの領域に応じた大きさでアプリケーションテープを切断して使用する必要もなくなる。これにより、転写のためのカッティング用テープ1の利便性を大幅に向上させることができる。
(変形例2)前記実施形態において、カッティング用テープ1は、剥離テープ2の一方の面にカッティングテープ3が積層され、他方の面にアプリケーションテープ4が積層されている。しかし、これに限らず、剥離テープ2の片面にカッティングテープ3を積層した後、積層したカッティングテープ3を剥離テープ2の長手方向を平行に2分するようにハーフカットして、カッティングテープ3を2分割する。そして、2分割されたカッティングテープ3の一方をカッティングテープ3とし、他方をアプリケーションテープ4として形成することでも良い。これによる効果は変形例1と同様である。その他の効果として、アプリケーションテープ4は、カッティングテープ3のハーフカットにより形成されるため、カッティング用テープ1の生産性向上が図れる。
(変形例3)前記実施形態において、カッティング用テープ1は、剥離テープ2の一方の面にカッティングテープ3が積層され、他方の面にアプリケーションテープ4が積層されている。しかし、これに限らず、従来のカッティング用テープ300を用いて、印刷カッティング機構部140のハーフカット機構146において、転写用デザインの領域35を形成したときに、転写用デザインの領域35以外の領域に対して、カッティング用テープ300のテープ長手方向と垂直方向にハーフカットを行う。そして、ハーフカットした位置からテープ片の端面までの領域をアプリケーションテープ4とすることで、カッティング用テープ1(テープ片10)を形成しても良い。
(変形例4)前記実施形態において、カッティング用テープ1は、ロール状に巻回されてカッティング用テープカートリッジ50に収容されているが、これに限らず、カッティング用テープ1が所定のテープ長さに切断された状態で、カッティング用テープカートリッジに収容されても良い。これによると、カッティング用テープ1は1枚毎に転写用デザインの印刷やカッティングの処理を行うことになるため、フルカット機構145が不要となる。
本発明の実施形態のカッティング用テープに係る断面図である。 従来のカッティング用テープの断面図である。 カッティング用テープを用いる転写方法を示し、(a)は印刷カッティング工程の図であり、(b)は第1剥離工程の図であり、(c)は第1剥離工程が終了したテープ片の図であり、(d)は第2剥離工程の図であり、(e)は第1粘着工程の図である。 図3に示すそれ以降の転写方法を示し、(f)は第3剥離工程の図であり、(g)は第2粘着工程の図であり、(h)も第2粘着工程の図であり、(i)は第4剥離工程の図である。 カッティング用テープカートリッジの外観斜視図である。 テープ処理装置の構成ブロック図である。 印刷カッティング機構部の構成ブロック図である。 テープ処理装置の外観斜視図である。 テープ片の例示図である。 変形例1のカッティング用テープに係る斜視断面図である。
符号の説明
1…カッティング用テープ、2…剥離テープ、3…カッティングテープ、4…アプリケーションテープ、8…インクリボン、10…テープ片、20…被着体、31…カッティングテープ本体、32…粘着層、35…文字や図形および形状(転写用デザイン)の領域、36…不要な領域、41…アプリケーションテープ本体、42…粘着層、50…カッティング用テープカートリッジ、51…上ケース、52…下ケース、53…筐体、55…送出しスリット、56…識別ラベル、57…貫通開口、60…テープリール、62…リボン繰出しリール、64…リボン巻取りリール、66…プラテンローラ、100…テープ処理装置、110…入力部、120…表示部、130…制御部、140…印刷カッティング機構部、141…コントローラ、142…テープ送り機構、143…カートリッジ装着機構、144…印刷機構、145…フルカット機構、146…ハーフカット機構、147…剥離機構、150…出力部、151…テープ排出口、170…装置ケース、172…下ケース、174…上ケース、180…装置本体、190…キーボード、191…文字キー、192…電源キー、193…処理実行キー、194…モード切替キー、200…ディスプレイ、210…開閉蓋。

Claims (8)

  1. 剥離テープの一方の面に、印刷やカッティングを行い所定の文字や図形および形状が形成されるカッティングテープが粘着層を有して剥離可能に積層され、他方の面に、前記カッティングテープに形成された前記文字や図形および形状の領域を被着体に転写させるアプリケーションテープが粘着層を有して剥離可能に積層されたことを特徴とするカッティング用テープ。
  2. 剥離テープの表面に、印刷やカッティングを行い所定の文字や図形および形状が形成されるカッティングテープと、当該カッティングテープに形成された前記文字や図形および形状の領域を被着体に転写させるアプリケーションテープとが、前記剥離テープの長手方向を平行に2分するようにそれぞれ粘着層を有して剥離可能に積層されたことを特徴とするカッティング用テープ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のカッティング用テープであって、
    前記アプリケーションテープは、透明な部材で構成されたことを特徴とするカッティング用テープ。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のカッティングテープに印刷やカッティングを行い所定の文字や図形および形状を形成する印刷カッティング工程と、
    前記文字や図形および形状の領域以外の領域を前記剥離テープから剥離する第1剥離工程と、
    前記カッティング用テープに積層される前記アプリケーションテープを前記剥離テープから剥離する第2剥離工程と、
    前記第2剥離工程で剥離した前記アプリケーションテープの有する粘着層を前記文字や図形および形状の領域の表面に載置して押圧し、前記文字や図形および形状の領域を粘着させる第1粘着工程とを備えたことを特徴とする転写方法。
  5. 請求項4に記載の転写方法であって、
    更に、第1粘着工程により、前記アプリケーションテープに粘着された前記文字や図形および形状の領域を前記剥離テープから剥離する第3剥離工程と、
    前記第3剥離工程により、剥離された前記アプリケーションテープに粘着された前記文字や図形および形状の領域の有する粘着層を被着体の表面に載置して押圧し、粘着させる第2粘着工程と、
    前記第2粘着工程で前記被着体に粘着した前記アプリケーションテープのみを前記被着体から剥離する第4剥離工程とを備えて転写を行うことを特徴とする転写方法。
  6. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のカッティング用テープを収容したことを特徴とするカッティング用テープカートリッジ。
  7. 請求項6に記載のカッティング用テープカートリッジであって、
    前記カッティング用テープは、ロール状に巻回されて、前記カッティング用テープカートリッジに収容されることを特徴とするカッティング用テープカートリッジ。
  8. 請求項6または請求項7に記載のカッティング用テープカートリッジを装着することを特徴とするテープ処理装置。
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