JP2006087339A - 軟弱食品成形型枠と軟弱食品成形方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 開口部6と軟弱食品を収容する略テーパー状の収容部5を有する内型枠3に、これを貫通する第1の通気孔7が穿設され、さらに内型枠3の周側面には、成形された軟弱食品の外周面に意匠性の高い凸状形状を成形させる意匠孔9が型枠の脱枠方向と略平行な方向に複数穿設され、この内型枠3の外周面には、第1の空隙4を保ちながら外型枠2が覆設され、この外型枠2にはこれを貫通する第2の通気孔8が穿設され、内型枠3は開口部6において外型枠2に保持されるよう構成された軟弱食品成形型枠を用いることによる。
【選択図】 図1
Description
例えば、特許文献1には「軟弱製品の製造方法およびこれに用いる型」という名称で、軟弱製品の成型及び離型作業を軟弱製品を損傷することなく、しかも簡便かつ迅速に行うことが可能な製造法およびこれに用いる型が開示されている。
以下、図10を参照しながら特許文献1に開示された技術について説明する。
図10は従来技術に係る軟弱製品の製造方法およびこれに用いる型の概念図である。
図10に示されるように、軟弱製品の製造方法およびこれに用いる型は、通気性を有する焼結金属材料で構成された型本体23の内面23aの側に氷片または氷粉24を入れて成形する。この成形により、氷片または氷粉24を、成形された氷菓25とする。次いで、中空部26の内部に、圧縮空気を送り込む。この圧縮空気は、型本体23を通過する。通過した圧縮空気の圧力により、氷菓25は、型本体23の内面23aから容易に離間されるよう構成されている。
このような構成により、成形された製品自体が軟弱であっても、流体圧で型本体から離間させられるので製品が損傷する可能性が低くなる。そのため、軟弱製品を損傷させることなくその成形および離型作業を、簡便かつ迅速に行うことができる。
また、連通孔を焼結金属材料における気孔とすると、軟弱製品に気孔の形状が氷菓に転写され難く、しかも軟弱製品に局部的な流体圧が作用し難く表面全体に作用するので、離型時の損傷を一層確実に防止することができる。
さらに、氷片または氷粉を型本体に供給する前に、型本体の内面側にあらかじめシロップ等を供給しておくと、氷菓の表面にシロップを転写して付着させることができ、氷菓の保形性および意匠性を向上させることができる。
特許文献2に開示されたアイスクリームの型抜き方法は、予め冷凍室内に包装容器入りのアイスクリームを冷凍しておき、食前に包装容器に設けられた、包装容器の外側から内部へと通じる小孔にコンプレッサからの圧縮空気を吹き込んで、包装容器内のアイスクリームを落下させるよう構成されている。
このような構成により、予め製造され冷凍室に準備された包装容器入りのアイスクリームを、簡単な操作により短時間で包装容器から離型させ美しく盛り付けることができる。このため、100人以上の多人数分のアイスクリームを盛り付けるような場合でも離型作業に多大な労力と時間を要しない。
特許文献3に開示された冷菓等の製造方法は、開口部と、この開口部に連通する中空部の内周面を所望形状に成形した割型内に、予め割型の内周面の形状に対応して成形された水密性の袋体を割型の内周面の形状に合わせて格納し、該袋体の口部から内部に被製造物の原料液等を注入し、これを冷凍することで所望の形状の氷菓が得られるように構成されたものである。
このような構成により、例えばだるまの形をした冷菓を作るような場合には、だるまの顔なども型通りに忠実に表現できるため、所望の形状に成形された冷菓を提供することができる。
また、割型枠に直接冷菓の原液を注入せず、袋体に注入するため割型枠を精巧に作る必要がなく、精巧な割型枠を製造するためのコストが抑えられる。このため趣向を凝らした冷菓を安価に提供することができる。
また、連通孔から圧縮空気の圧力がかかるため、型崩れの観点から突起を含むような型とすることが困難であり、意匠性に欠けるという課題もあった。さらに、連通孔を焼結金属材料における気孔とする場合には、圧縮空気の圧力が一様にかかり離間がスムースになるが、焼結金属材料の製造には手間とコストがかかるという課題もあった。
また、ソフトクリーム状の軟弱食品を用いて、包装容器の外側から内側に通じる小孔にコンプレッサからの圧縮空気を吹き込んだ場合には、包装容器内側の小孔に近接する部分では型崩れのおそれがあり、上手く離型されない可能性があるという課題があった。
さらに、包装容器に意匠性の高いヒダや突起となるような凹凸を設ける場合にも、包装容器の外側から内側に通じる小孔にコンプレッサからの圧縮空気を吹き込んだ時に、ヒダや突起部分に十分な空気が供給されず包装容器とアイスクリームの間が真空状態となり、離型の際にその部分が離間されず包装容器内に残存する可能性がある。このため、意匠性の高い形状の包装容器を製作してもそのまま意匠性を維持できない可能性があった。
また、使用後の袋体を再利用する場合には、割型に密着させて格納する必要があるため再利用の点でも取扱いが煩雑であり、ワンスルーのみの利用であれば、冷菓の量産時には冷菓製造後の割型と袋体の処理方法についても課題があった。
さらに、冷凍して冷菓の形状成形後、袋体の取り外し作業を行う際に、多数のヒダや突起を有するような複雑な形状であったり、極端に突出した形状に成形された場合には、これらが破損するおそれがあるという課題があった。
上記構成の軟弱食品成形型枠においては、内型枠を貫通する意匠孔を備えることで、軟弱食品がこの意匠孔から導出されるようにし、意匠性に富む成形を可能とする作用を有する。また、軟弱食品成形型枠は外型枠を有することで、この意匠孔から軟弱食品が導出され内型枠から露出した場合であっても、軟弱食品に直接作業者の手が触れるのを防止して、この意味でも意匠性に富む成形を可能とするという作用を有する。
また、内型枠を貫通する第1の通気孔は、軟弱食品をこの型枠に詰める際、第1の通気孔内の空気を第1の空隙に排出するとともに、軟弱食品を型枠から脱枠させる際には、第1の空隙内の空気を軟弱食品と接触する内型枠の内面に供給するという作用を有する。
さらに、外型枠を貫通する第2の通気孔は、軟弱食品を型枠から脱枠させる際、外型枠外周部の空気を第1の空隙に供給するという作用を有する。
なお、第1の通気孔と意匠孔は第2の通気孔と相まって、軟弱食品成形型枠を洗浄する際、洗浄液を内型枠内面から第1の空隙を経て外型枠の外部に排出させるという作用も有する。
上記構成の軟弱食品成形型枠においては、主に軟弱食品が凍結または半凍結状態の場合に、第2の空隙に収容された保温材内部の蓄熱または発熱体からの発熱で内型枠収容部に接する部分の軟弱食品を融かす作用を有する。
上記構成の軟弱食品成形型枠においては、特に、意匠孔は内型枠の脱枠方向に平行に穿設されるため、収容部に詰められた軟弱食品は内型枠に穿設された意匠孔内に導出され意匠性の高い凸状形状に成形されながら、脱枠時にも軟弱食品が型枠の移動を妨げず、その形状に沿って脱枠されるためその形状が維持されるという作用を有する。
上記構成の軟弱食品成形方法においては、意匠性の高い形状に成形すると同時に、その形状を備えた軟弱食品を型崩れさせることなく脱枠させるという作用を有する。また、軟弱食品を意匠性の高い形状に成形するという作用を有する。
図1(a)は軟弱食品成形型枠の概念図であり、図1(b)は図1(a)におけるA−A線矢視断面図である。また、図1(c)は図1(a)におけるB−B線矢視断面図である。図2は本実施例に係る軟弱食品成形型枠を用いて軟弱食品を成形した場合の出来上がりの状態を示す概念図である。
図1(a)、(b)に示されるように、本発明の実施例1に係る軟弱食品成形型枠1aは、開口部6と、軟弱食品を収容する略テーパー状の形状を成す収容部5とを有する内型枠3には、その頂部にこれを貫通する第1の通気孔7が穿設され、さらに内型枠3の周側面には、成形される軟弱食品の外周面に意匠性の高い凸状形状を形成するための意匠孔9が脱枠方向Cと略平行な方向に複数穿設されている。
また、この内型枠3の外周面には、第1の空隙4を保ちながら外型枠2が覆設され、内型枠3は開口部6において外型枠2に接着され保持されるよう構成されている。さらに、この外型枠2には、頂部にこれを貫通する第2の通気孔8aが先の第1の通気孔7と符合するように穿設され、外型枠2の周側面には複数の第2の通気孔8bが穿設されている。
また、図1(c)に示されるように、内型枠3の周側面に意匠溝18を設けることによれば、成形された軟弱食品の外周面に凹凸状の意匠を成形することができる。
なお、この意匠溝18の形状は、図1(c)に示されるようなヒダ状のものに限定されるものではなく、可能な限り所望の凹凸状の意匠を設けてもよい。
また、内型枠3と外型枠2は、本実施例では開口部6において接着されているが、接着によるものの他、内型枠3と外型枠2を一体構造としてもよい。さらに、開口部6において、内型枠3と外型枠2とに亘って設けられたヒンジ状の接合部を用いて内型枠3が外型枠2から外側に取り出せるような構造としてもよい。あるいは、内型枠3と外型枠2は接合部を用いることなく互いに分離可能に構成されてもよい。
内型枠3には第1の通気孔7が、外型枠2には第2の通気孔8および意匠孔9が穿設されているため、外型枠2と内型枠3が接着されている場合や一体構造となっている場合でも、流水による洗浄で軟弱食品成形型枠1aを十分衛生的に保つことができるが、内型枠3と外型枠2が分離可能に構成された場合には、外型枠2を共通としながら形状や意匠孔9の配置が異なる内型枠3を交換装着しながら用途に応じて軟弱食品の成形を行なうことができ、型枠の汎用性を高めて型枠の数を減らし、省スペースで収納可能であると同時に経済的でもある。さらに、外型枠2及び内型枠3の内表面を洗浄用スポンジ等で直接洗浄することができ、さらに衛生的であることは言うまでもない。
また、軟弱食品成形型枠1aの外型枠2および内型枠3の材質としては、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂や、金属が好ましいが、型枠への成型が容易でかつ加熱を繰り返しても劣化しにくい性質を有するものであればその材質は問題としない。なお、他の実施例における軟弱食品成形型枠の材質についても同様である。
(1)まず、本発明の実施例1に係る軟弱食品成形型枠1aは、その使用に先立って30℃から60℃の温度になるよう予め加温しておく。次いで軟弱食品成形型枠1aに収容部5内周面には、軽く液体によって湿らせて被膜を形成させる。
軟弱食品成形型枠1aは30℃から60℃の温度に予め加温することで、軟弱食品成形型枠1aの収容部5に接するソフトクリームがその熱により一部融解、液化され脱枠を容易にする。また、収容部5内周面に軽く液体によって湿らせて被膜を形成させることで軟弱食品の離型がよりスムースになる。
これらの作業をより円滑化、簡便化するため、軟弱食品成形型枠1aは30℃から60℃の温水中に浸して保温することが好ましい。軟弱食品成形型枠1aを保温する場合の温度は、さらには40℃から50℃の範囲であることが好ましい。保温の際の温度が40℃より低くなるにつれ、作業環境の温度が低いと収容された冷菓の一部を融解させる作用が弱まり、逆に50℃を越える場合は、作業環境の温度が高いと収容された冷菓が必要以上に融解され成形できなくなったり、作業者が軟弱食品成形型枠1aを把持しづらいという現象が現れる。
なお、軟弱食品が冷菓でない場合は、軟弱食品成形型枠1aを予め保温する必要はない。また、軟弱食品が冷菓であってもソフトクリームでなく例えば、ゼリー状のものである場合、適切な温度範囲はこの温度範囲に限定されるものではない。
また、軟弱食品成形型枠1aの使用に先立って収容部5の内周面に被膜を形成させる目的で付与するものとしては、例えば水や油などの液体が好ましいがこれらに限定されるものではなく、例えば小麦粉や片栗粉など食用粉類でも良い。つまり、収容部5の内周面にこれらを付与する目的は、収容部5に軟弱食品が直接触れるのを妨げることにあり、例えば軟弱食品がクッキー生地の場合などは、小麦粉で被膜を形成した方が焼き上がりへの影響が少ない。よって収容する軟弱食品の性質に合わせて、内型枠3の内周面と軟弱食品が接触するのを妨げる作用を有するものが適宜選択されるのが好ましい。
さらに、収容部5へ軟弱食品を詰め込むと、収容された軟弱食品の自重あるいは詰め込み力によりこの軟弱食品の一部は意匠孔9内へ、さらに第1の空隙4内へと導出され、突起を形成する。
これらの作用に加え、軟弱食品自体の自重による鉛直下向きの引張力や、熱による軟弱食品の融解、液化作用が複合的に作用し、軟弱食品は軟弱食品成形型枠1aから脱枠される。
この結果、図2に示されるような意匠性の高い形状に成形された軟弱食品12が取り出される。
また、意匠孔9を通じて意匠溝18にも第1の空隙4から空気が供給されることもあって、ヒダ20も型崩れすることなく、より容易に軟弱食品成形型枠1aから離型される。
なお、第1の通気孔7、第2の通気孔8a,8b、意匠孔9の穿設位置および意匠溝18を設ける位置や形状に関しては図1(a)〜(c)に示される位置や形状に限定されるものではなく、必要に応じて所望の位置に設けられてよいし、形状も断面が円形である場合の他、楕円や多角形など様々な形状であってよい。
このように、意匠孔9や意匠溝18を内型枠3の所望の位置に所望の形状で設けた軟弱食品成形型枠1aを用いることで、軟弱食品は意匠性の高い形状に成形される。この結果、軟弱食品の審美性や独自性が演出されるだけでなく、商品の付加価値も高まる。
なお、この内型枠3の厚みが厚い場合、意匠11が意匠孔9に残存し脱枠時に破損したり欠損するという現象は、意匠孔9の径を大きくすることによりある程度緩和防止することができる。
また、意匠孔の直径の大きさは断面が円形の場合では、2mmから12mmの範囲であることが好ましく、さらには3mmから10mmとされるのが好ましい。
意匠孔の直径の大きさが3mmより小さくなるにつれ、内型枠3の収容部5から意匠孔9に導出される軟弱食品の量が少なくなり、脱枠した時に成形された軟弱食品の外周面に意匠性の高い凸状形状が成形されにくい傾向が現れ始め、また反対に意匠孔の直径の大きさが10mmよりも大きくなるにつれ、収容部5に軟弱食品を収容している最中に意匠孔9から軟弱食品が漏出し、成形が困難になるという現象が生じる。
なお、本願発明において、意匠孔9は意匠11を成形させる作用を有するものを指し、第1の通気孔7は空気を供給したり排出させたりするという作用を有するものを指しているが、意匠孔9はそれ自体、空気の供給を行なったり排出したりする作用をも備えており、意匠孔9のみで第1の通気孔7の構成を兼ねる場合もある。
また、意匠孔9は軟弱食品成形型枠1aの脱枠方向と平行な方向に穿設されるため、意匠11の突出する方向を自由に設定して複雑化することも困難である。
そこで、本発明の実施例2に係る軟弱食品成形型枠1bは、分割構造に形成されることで離型の際に、異なる複数の方向に軟弱食品成形型枠1bが脱枠させることができ、くびれを有する形状や、表面に複数の方向への突起を備える複雑な意匠に成形することができるものである。(特に、請求項2、請求項4及び請求項5に対応)
本実施例においては、軟弱食品成形型枠の内型枠3の収容部5形状が達磨のような形状に成形され、この軟弱食品成形型枠が2あるいは4に分割される場合を例に挙げて説明する。なお、本願においては、内型枠3と外型枠2が一体に離れる場合を分割とし、内型枠3自体と外型枠2自体が離れる場合を分離として区別している。本実施例2においては、分割される軟弱食品成形型枠について説明するが、これらの割型枠においても、それぞれ内型枠3の部分と外型枠2の部分が分離するように設けてもよい。
型枠が2分割される軟弱食品成形型枠1bの構造は図3(a)に示されるように、軟弱食品成形型枠1bの内型枠3の収容部5は達磨の様な形状をなし、内型枠3と外型枠2は一体で、図3(a)中の符号Cで示される引き抜き方向にそれぞれ分割されて脱枠される割型枠である。
図3(b)に示されるように意匠孔9は2つの割型枠において、それぞれ図中の符号Cで示される水平な引き抜き方向に平行に穿設されている。
軟弱食品成形型枠1bの収容部5に軟弱食品を詰め、軟弱食品成形型枠1bを符号Cで示される引き抜き方向に分割させながら脱枠した場合、軟弱食品は達磨の様な形状に成形され、さらにその外周面には意匠11が図4(b)に示されるように異なる2方向に突出して成形される。
次に、図5(a)は、軟弱食品成形型枠1bが4分割されるよう構成した場合の軟弱食品成形型枠1c概念図である。図5(b)中の符号Cで示される4つの引き抜き方向にそれぞれ意匠11を成形することができる。
すなわち、本実施例2に係る軟弱食品成形型枠は、型枠が細かく分割されることにより複雑な形状の軟弱食品を成形することが可能になり、また割型の数と同じ数の異なる方向に意匠11を突出させ成形することができるものである。
なお、本実施例においては、軟弱食品成形型枠1b収容部5の形状を達磨形状に成形する場合を例に挙げて説明したが、本実施例の収容部5の形状はこの形に限定されるものではない。例えば、球や角柱、角錐などの幾何学的な立体を組み合わせたものでも良いし、あるいは果実や野菜、動物や人、創造されたキャラクターなど滑らかな曲線を有する形状でも良い。
さらに、本実施例においては、軟弱食品成形型枠は2および4に分割される場合を例に挙げて説明したが、軟弱食品成形型枠が分割される数はこれらに限定されるものではなく、必要に応じて自由に設定されて良い。
また、分割された軟弱食品成形型枠同士は、型枠の肉厚よりも薄く形成されたヒンジ等を介して互いに連結されるものでも良い。
実施例3に係る軟弱食品成形型枠はこのような課題に対処したものであり、外型枠または内型枠の厚み部分に空隙を設け、その空隙内に保温材または発熱体を備えることで、軟弱食品成形型枠を所定の温度に保ち、その蓄熱あるいは発熱を利用して軟弱食品の離型性を向上させ、なおかつ型枠の連続使用を可能にしたものである。(特に、請求項3及び請求項5に対応。)
図6(a)は本実施例に係る軟弱食品成形型枠1dの断面図であり、図6(b)は本実施例に係る軟弱食品成形型枠1eの断面図である。図7(a)は本実施例に係る軟弱食品成形型枠1fの断面図であり、図7(b)は本実施例に係る軟弱食品成形型枠1gの断面図である。図1に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
軟弱食品成形型枠1d〜1gの作用および効果は、実施例1および実施例2において示したとおりであるが、その構造は図6及び図7に示されるとおりである。
図6(a)に示される軟弱食品成形型枠1dは、内型枠3の内部に第2の空隙13を設け、この第2の空隙13内の一部または全部を満たすように保温材14を封入したものである。
図6(b)に示される軟弱食品成形型枠1eは、実施例1または実施例2に記載の軟弱食品成形型枠1a〜1cの外型枠2の内部に第2の空隙13を設け、この第2の空隙13内の一部または全部を満たすように保温材14を封入したものである。
保温材14は液体、ゲル、ゾルのいずれかであることが好ましいが、これらの形態に限定するものではなく、軟弱食品成形型枠を構成する物質の体積熱容量よりも大きな体積熱容量を有する物質であれば、軟弱食品成形型枠全体の熱容量は概ね向上すると考えられるので、このような物質であればその形態は問題としない。また、保温材は、混合材や混合物を用いても良い。
また、保温材の加熱方法は、実施例1で示したように、軟弱食品成形型枠1d、1eごと温水に浸し加温しても良いし、保温材や軟弱食品成形型枠の材質が許容するならば電子レンジ等のマイクロ波を用いて軟弱食品成形型枠ごと封入された保温材を加温しても良い。
図7(b)に示される軟弱食品成形型枠1gは、外型枠2の内部に第2の空隙13を設け、この第2の空隙13内に発熱体15を収容したものである。
発熱体15は、電力により発熱するように構成されているもので、発熱体15には通電用のコード17が接続され、その先端には電源19に挿入されるコンセント16が接続されている。
電力により発熱される発熱体15を備えることで、軟弱食品成形型枠1f、1gにおいては、型枠を温水等で予め加温する工程を省略することができ、なおかつ軟弱食品成形型枠の連続使用が可能になるため、軟弱食品の成形作業に係る作業効率を飛躍的に向上させることができる。
なお、軟弱食品成形型枠1f、1gにおけるコード17上の任意の位置に発熱体15のON/OFFの切替を行うスイッチを設けても良いし、スイッチと併せて発熱体15の温度を自由に設定できるような可変抵抗器やサーモスタットなどから構成される温度調節器を設けても良い。
発熱体15は、外型枠2や内型枠3に厚みを必要としないシート状のものや、乗用車等のリアガラスに埋め込まれるデフロスターのような抵抗線状のものが好ましい。なお、これらの発熱体15は外型枠2または内型枠3の内部に隙間なく埋設されてもよい。隙間なく埋設するには、外型枠2あるいは内型枠3を製造する段階で、予め発熱体15を組み込んでおいて例えば樹脂を流し込むような場合が考えられるが、この場合においても、この発熱体15が設けられている空間は、第2の空隙13ということができる。
また、軟弱食品成形型枠1d〜1gにおいては保温材14と発熱体15はいずれも単独で、外型枠2か内型枠3のいずれかに使用されているが、保温材14と発熱体15を併用しても良いし、外型枠2と内型枠3の内部に同時に設けてもよい。保温材14と発熱体15を併用することで熱効率が向上し消費電力を削減することができるし、外型枠2と内型枠3で同時に設けることによって、限られた容積における熱容量の向上を図ることができる。
本実施例では意匠の変形例とその変形例を形成するための意匠孔の変形例について説明する。
図8(a)〜(c)は図2中の符号Iで示される部位に含まれる意匠の変形例を示した部分拡大図であり、図8(d)〜(k)は図1(a)中の符号Gで示される部位に含まれる意匠孔の変形例の部分拡大図である。図1および図2に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図8(d)の意匠孔9は、実施例1などにおいて説明されたとおり意匠孔9が、脱枠の方向と平行に穿設されるもので、図8(g)は、内型枠3の厚みが比較的薄い場合には意匠孔9を内型枠3から突設させたガイドのように設けるものである。さらに、図8(j)では、突設させたガイド状に設けられた意匠孔9を半割の状態に形成するものである。なお、内型枠3の厚みが比較的薄い場合とは、内型枠3の厚みが、成形される意匠11の高さの略半分以下となるような場合をいうが、その程度は軟弱食品の軟度にもよるものである。以下、他の図8においても同様である。
なお、図8(f)に示される意匠孔9の導出口21の形状は、円形に限定されるものではなく、例えば花びらを形どったような形でも良い。
図9(a)は形成される意匠11を示しているが、この意匠11は花形の意匠11aの上面に、おしべあるいはめしべを観念した意匠11bを載置するように構成される。
図9(c)に示されるように、収容部5に詰められた軟弱食品は、意匠溝18に導出され、さらに意匠溝18の軟弱食品は小さな意匠孔9に導出される。そして、意匠溝18、意匠孔9が軟弱食品で満たされた後、軟弱食品成形型枠1hを図中の符号Cで示される矢印の方向に静かに引き上げると、第1の空隙4の空気が意匠孔9に供給され、さらに意匠孔9から意匠溝18に空気が供給される。この結果、意匠11は軟弱食品成形型枠1hから型崩れを生じることなく離型される。
この結果、図9(a)に示されるように、意匠11bの上に意匠11aが載置された形状の意匠11が成形される。
なお、意匠溝18はこの形に限定されるものではなく、略テーパー状を成すものであれば幾何学的な形状であっても、滑らかな曲線を有するものであっても良い。
また、図には示さなかったが、意匠溝18を複数段積み重ねるように形成し、その最上部に意匠孔9を設けるような構成にしても良い。
本実施例の意匠溝18および意匠孔9を用いることによれば、軟弱食品の外周面に意匠性や審美性あるいは独自性の高い装飾を施すことが可能となり、軟弱食品の見た目のおもしろさを演出するだけでなく、その商品の付加価値も高めることができる。
Claims (5)
- 開口する収容部を有する内型枠と、この内型枠との間に第1の空隙を形成しながら外側に覆設される外型枠とを有し、前記収容部から軟弱食品を詰めた後に、前記内型枠を脱枠して成形された前記軟弱食品を取出する軟弱食品成形型枠であって、前記内型枠を貫通する少なくとも1の第1の通気孔と、前記内型枠を貫通し前記収容部に詰められた軟弱食品を前記第1の空隙内に導出する少なくとも1の意匠孔が穿設され、前記外型枠を貫通する少なくとも1の第2の通気孔が穿設されることを特徴とする軟弱食品成形型枠。
- 前記軟弱食品成形型枠は、複数に分割される割型枠であることを特徴とする請求項1記載の軟弱食品成形型枠。
- 前記内型枠あるいは外型枠の少なくとも一方は第2の空隙を備える二重構造に形成され、前記第2の空隙に保温材又は発熱体を収容することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の軟弱食品成形型枠。
- 前記意匠孔は前記内型枠の脱枠方向に平行に穿設されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の軟弱食品成形型枠。
- 前記請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載された軟弱食品成形型枠の収容部に軟弱食品を詰める工程と、この工程の後に前記軟弱食品成形型枠の内型枠を脱枠して前記軟弱食品を成形する工程とを有することを特徴とする軟弱食品成形方法。
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