JP2006087339A - 軟弱食品成形型枠と軟弱食品成形方法 - Google Patents

軟弱食品成形型枠と軟弱食品成形方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006087339A
JP2006087339A JP2004276228A JP2004276228A JP2006087339A JP 2006087339 A JP2006087339 A JP 2006087339A JP 2004276228 A JP2004276228 A JP 2004276228A JP 2004276228 A JP2004276228 A JP 2004276228A JP 2006087339 A JP2006087339 A JP 2006087339A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
soft food
design
soft
shape
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004276228A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4004492B2 (ja
Inventor
Kazuko Miyao
和子 宮尾
Kyuichiro Miyao
久一郎 宮尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2004276228A priority Critical patent/JP4004492B2/ja
Publication of JP2006087339A publication Critical patent/JP2006087339A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4004492B2 publication Critical patent/JP4004492B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Confectionery (AREA)

Abstract

【課題】 型枠から軟弱食品を離型させる際に、コンプレッサ等の装置を使用する必要がなく、簡単な構造で繰り返して使用でき、簡単に軟弱食品を意匠性の高い形状に成形することができる軟弱食品成形型枠と、それを用いた軟弱食品成形方法を提供する。
【解決手段】 開口部6と軟弱食品を収容する略テーパー状の収容部5を有する内型枠3に、これを貫通する第1の通気孔7が穿設され、さらに内型枠3の周側面には、成形された軟弱食品の外周面に意匠性の高い凸状形状を成形させる意匠孔9が型枠の脱枠方向と略平行な方向に複数穿設され、この内型枠3の外周面には、第1の空隙4を保ちながら外型枠2が覆設され、この外型枠2にはこれを貫通する第2の通気孔8が穿設され、内型枠3は開口部6において外型枠2に保持されるよう構成された軟弱食品成形型枠を用いることによる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えばソフトクリームや餡のような軟弱食品を詰めて脱枠することによって成形するための型枠と、その型枠を用いて成形する方法に関する。
ソフトクリームや餡のような軟弱食品は、外力が加えられた場合に簡単に変形する性質を利用して成形する際には型枠を用いることが多い。しかしながら、このように変形容易な性質であるがために、型枠を用いて意匠性の高いヒダや突起を有するような形状に成形しようとした場合には、軟弱食品を型枠に詰めた後に型枠から脱枠する際に型枠内のヒダや突起となる部分に詰められた軟弱食品が離間されずにそのまま型枠内に残存し、結局所望の形状に成形されない、あるいは型崩れを生じるという課題があった。
このような課題に対処するため、軟弱食品を型崩れさせることなく脱枠させる発明がいくつか開示されている。
例えば、特許文献1には「軟弱製品の製造方法およびこれに用いる型」という名称で、軟弱製品の成型及び離型作業を軟弱製品を損傷することなく、しかも簡便かつ迅速に行うことが可能な製造法およびこれに用いる型が開示されている。
以下、図10を参照しながら特許文献1に開示された技術について説明する。
図10は従来技術に係る軟弱製品の製造方法およびこれに用いる型の概念図である。
図10に示されるように、軟弱製品の製造方法およびこれに用いる型は、通気性を有する焼結金属材料で構成された型本体23の内面23aの側に氷片または氷粉24を入れて成形する。この成形により、氷片または氷粉24を、成形された氷菓25とする。次いで、中空部26の内部に、圧縮空気を送り込む。この圧縮空気は、型本体23を通過する。通過した圧縮空気の圧力により、氷菓25は、型本体23の内面23aから容易に離間されるよう構成されている。
このような構成により、成形された製品自体が軟弱であっても、流体圧で型本体から離間させられるので製品が損傷する可能性が低くなる。そのため、軟弱製品を損傷させることなくその成形および離型作業を、簡便かつ迅速に行うことができる。
また、連通孔を焼結金属材料における気孔とすると、軟弱製品に気孔の形状が氷菓に転写され難く、しかも軟弱製品に局部的な流体圧が作用し難く表面全体に作用するので、離型時の損傷を一層確実に防止することができる。
さらに、氷片または氷粉を型本体に供給する前に、型本体の内面側にあらかじめシロップ等を供給しておくと、氷菓の表面にシロップを転写して付着させることができ、氷菓の保形性および意匠性を向上させることができる。
特許文献2には「アイスクリームの型抜き方法」として、多数のアイスクリーム入り包装容器からアイスクリームを簡単な操作で手早く型抜きする方法が開示されている。
特許文献2に開示されたアイスクリームの型抜き方法は、予め冷凍室内に包装容器入りのアイスクリームを冷凍しておき、食前に包装容器に設けられた、包装容器の外側から内部へと通じる小孔にコンプレッサからの圧縮空気を吹き込んで、包装容器内のアイスクリームを落下させるよう構成されている。
このような構成により、予め製造され冷凍室に準備された包装容器入りのアイスクリームを、簡単な操作により短時間で包装容器から離型させ美しく盛り付けることができる。このため、100人以上の多人数分のアイスクリームを盛り付けるような場合でも離型作業に多大な労力と時間を要しない。
さらに、特許文献3には「冷菓等の製造方法」として、安価な割型と袋体を使用することで、形態的趣向を凝らした所望の形状のアイスキャンデー等を製造することができる冷菓製造方法が開示されている。
特許文献3に開示された冷菓等の製造方法は、開口部と、この開口部に連通する中空部の内周面を所望形状に成形した割型内に、予め割型の内周面の形状に対応して成形された水密性の袋体を割型の内周面の形状に合わせて格納し、該袋体の口部から内部に被製造物の原料液等を注入し、これを冷凍することで所望の形状の氷菓が得られるように構成されたものである。
このような構成により、例えばだるまの形をした冷菓を作るような場合には、だるまの顔なども型通りに忠実に表現できるため、所望の形状に成形された冷菓を提供することができる。
また、割型枠に直接冷菓の原液を注入せず、袋体に注入するため割型枠を精巧に作る必要がなく、精巧な割型枠を製造するためのコストが抑えられる。このため趣向を凝らした冷菓を安価に提供することができる。
特開平9−303923号公報 特開平4−316454号公報 特開昭63−20498号公報
しかしながら、上述の従来の技術において、特に特許文献1に開示された発明においては、離型の際、型本体の内面と外面の間に形成される中空部に圧縮空気を送り込む必要があり、型本体の他に空気を圧縮するためにコンプレッサ等の装置が別に必要になる。このため設備が複雑で大掛かりになる上、コストもかかるという課題があった。
また、連通孔から圧縮空気の圧力がかかるため、型崩れの観点から突起を含むような型とすることが困難であり、意匠性に欠けるという課題もあった。さらに、連通孔を焼結金属材料における気孔とする場合には、圧縮空気の圧力が一様にかかり離間がスムースになるが、焼結金属材料の製造には手間とコストがかかるという課題もあった。
特許文献2に開示された発明においては、包装容器からアイスクリームを取外す際、包装容器の外側から内側に通じる小孔にコンプレッサからの圧縮空気を吹き込む必要があり、特許文献1に開示された発明の場合と同様に、包装容器のほかにコンプレッサ等の空気を圧縮するための設備が必要になり、設備が複雑で大掛かりになる上に、コストがかかるという課題があった。
また、ソフトクリーム状の軟弱食品を用いて、包装容器の外側から内側に通じる小孔にコンプレッサからの圧縮空気を吹き込んだ場合には、包装容器内側の小孔に近接する部分では型崩れのおそれがあり、上手く離型されない可能性があるという課題があった。
さらに、包装容器に意匠性の高いヒダや突起となるような凹凸を設ける場合にも、包装容器の外側から内側に通じる小孔にコンプレッサからの圧縮空気を吹き込んだ時に、ヒダや突起部分に十分な空気が供給されず包装容器とアイスクリームの間が真空状態となり、離型の際にその部分が離間されず包装容器内に残存する可能性がある。このため、意匠性の高い形状の包装容器を製作してもそのまま意匠性を維持できない可能性があった。
最後に特許文献3に開示された発明においては、安価な割型と袋体を使用することで形態的趣向を凝らした形状の冷菓が提供できる反面、冷菓一つ一つを袋体から取り出す必要があり、取扱いが煩雑であるという課題があった。
また、使用後の袋体を再利用する場合には、割型に密着させて格納する必要があるため再利用の点でも取扱いが煩雑であり、ワンスルーのみの利用であれば、冷菓の量産時には冷菓製造後の割型と袋体の処理方法についても課題があった。
さらに、冷凍して冷菓の形状成形後、袋体の取り外し作業を行う際に、多数のヒダや突起を有するような複雑な形状であったり、極端に突出した形状に成形された場合には、これらが破損するおそれがあるという課題があった。
本発明はかかる従来の事情に対処してなされたものであり、その目的は、型枠から内容物である軟弱食品を離型させる際にコンプレッサ等の装置を使用することがなく、簡単な構造で、繰り返し使用することが可能であり、さらに簡単に軟弱食品を意匠性の高い形状に成形することができる軟弱食品成形型枠を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明である軟弱食品成形型枠は、開口する収容部を有する内型枠と、この内型枠との間に第1の空隙を形成しながら外側に覆設される外型枠とを有し、収容部から軟弱食品を詰めた後に、この内型枠を脱枠して成形された軟弱食品を取出する軟弱食品成形型枠であって、内型枠を貫通する少なくとも1の第1の通気孔と、内型枠を貫通し収容部に詰められた軟弱食品を第1の空隙内に導出する少なくとも1の意匠孔が穿設され、外型枠を貫通する少なくとも1の第2の通気孔が穿設されるものである。
上記構成の軟弱食品成形型枠においては、内型枠を貫通する意匠孔を備えることで、軟弱食品がこの意匠孔から導出されるようにし、意匠性に富む成形を可能とする作用を有する。また、軟弱食品成形型枠は外型枠を有することで、この意匠孔から軟弱食品が導出され内型枠から露出した場合であっても、軟弱食品に直接作業者の手が触れるのを防止して、この意味でも意匠性に富む成形を可能とするという作用を有する。
また、内型枠を貫通する第1の通気孔は、軟弱食品をこの型枠に詰める際、第1の通気孔内の空気を第1の空隙に排出するとともに、軟弱食品を型枠から脱枠させる際には、第1の空隙内の空気を軟弱食品と接触する内型枠の内面に供給するという作用を有する。
さらに、外型枠を貫通する第2の通気孔は、軟弱食品を型枠から脱枠させる際、外型枠外周部の空気を第1の空隙に供給するという作用を有する。
なお、第1の通気孔と意匠孔は第2の通気孔と相まって、軟弱食品成形型枠を洗浄する際、洗浄液を内型枠内面から第1の空隙を経て外型枠の外部に排出させるという作用も有する。
また、請求項2記載の発明である軟弱食品成形型枠は、請求項1記載の軟弱食品成形型枠が、複数に分割される割型枠であることを特徴とするものである。上記構成の軟弱食品成形型枠においては、複数の異なる方向に軟弱食品成形型枠を脱枠させることで、収容部に詰められた軟弱食品が取り出されるという作用を有する。
請求項3記載の発明である軟弱食品成形型枠では、請求項1又は請求項2に記載の発明において、内型枠、あるいは外型枠の少なくとも一方は、第2の空隙を備える二重構造に形成され、この第2の空隙に保温材又は発熱体を収容するものである。
上記構成の軟弱食品成形型枠においては、主に軟弱食品が凍結または半凍結状態の場合に、第2の空隙に収容された保温材内部の蓄熱または発熱体からの発熱で内型枠収容部に接する部分の軟弱食品を融かす作用を有する。
また、請求項4記載の発明である軟弱食品成形型枠は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の発明において、意匠孔が内型枠の脱枠方向に平行に穿設されるものである。
上記構成の軟弱食品成形型枠においては、特に、意匠孔は内型枠の脱枠方向に平行に穿設されるため、収容部に詰められた軟弱食品は内型枠に穿設された意匠孔内に導出され意匠性の高い凸状形状に成形されながら、脱枠時にも軟弱食品が型枠の移動を妨げず、その形状に沿って脱枠されるためその形状が維持されるという作用を有する。
最後に、請求項5記載の発明である軟弱食品成形方法は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載された軟弱食品成形型枠の収容部に、軟弱食品を詰める工程と、この工程の後にこの軟弱食品成形型枠の内型枠を脱枠して前記軟弱食品を成形する工程とを有するものである。
上記構成の軟弱食品成形方法においては、意匠性の高い形状に成形すると同時に、その形状を備えた軟弱食品を型崩れさせることなく脱枠させるという作用を有する。また、軟弱食品を意匠性の高い形状に成形するという作用を有する。
本発明の請求項1に記載の軟弱食品成形型枠においては、簡単な構成で容易に収容部に詰められた意匠性の高い軟弱食品を型崩れさせることなく成形を維持しながら脱枠させることができる。
また、本発明の請求項2に記載の軟弱食品成形型枠においては、軟弱食品を球体を積み重ねたようなくびれ部分を有する形状や、成形された形状の頂部に向かうほど肥大するような形状、あるいは複数の方向に突起を備えるような複雑な形状に成形し、これを型崩れさせることなく脱枠させることができる。
本発明の請求項3に記載の軟弱食品成形型枠においては、軟弱食品成形型枠に詰められた軟弱食品が熱による融解性を有する場合に、融解によってこれを脱枠させるのにかかる時間を短縮することができる。また、保温材あるいは発熱体を備えることで、軟弱食品成形型枠に融解に供する熱量を提供することが可能であり、さらに、複数回の成形、脱枠の工程に対して連続的に使用することが可能となる。
また、本発明の請求項4に記載の軟弱食品成形型枠においても、型枠により成形された軟弱食品の表面に意匠性の高い凸状形状を成形することができ、これを破損あるいは欠損することなく脱枠させることができる。
最後に、本発明の請求項5に記載の軟弱食品成形方法においては、軟弱食品を意匠を凝らした形状に成形することができ、これにより軟弱食品の意匠性、独自性、審美性が向上し、商品の付加価値を高めることができる。
以下に、本発明の最良の実施の形態に係る軟弱食品成形型枠の実施例を図1乃至図9に基づき説明する。
本発明の実施例1に係る軟弱食品成形型枠は、収容部に軟弱食品を詰めた後、これを脱枠し軟弱食品を成形するものである。(特に、請求項1、請求項4及び請求項5に対応)
図1(a)は軟弱食品成形型枠の概念図であり、図1(b)は図1(a)におけるA−A線矢視断面図である。また、図1(c)は図1(a)におけるB−B線矢視断面図である。図2は本実施例に係る軟弱食品成形型枠を用いて軟弱食品を成形した場合の出来上がりの状態を示す概念図である。
図1(a)、(b)に示されるように、本発明の実施例1に係る軟弱食品成形型枠1aは、開口部6と、軟弱食品を収容する略テーパー状の形状を成す収容部5とを有する内型枠3には、その頂部にこれを貫通する第1の通気孔7が穿設され、さらに内型枠3の周側面には、成形される軟弱食品の外周面に意匠性の高い凸状形状を形成するための意匠孔9が脱枠方向Cと略平行な方向に複数穿設されている。
また、この内型枠3の外周面には、第1の空隙4を保ちながら外型枠2が覆設され、内型枠3は開口部6において外型枠2に接着され保持されるよう構成されている。さらに、この外型枠2には、頂部にこれを貫通する第2の通気孔8aが先の第1の通気孔7と符合するように穿設され、外型枠2の周側面には複数の第2の通気孔8bが穿設されている。
図1(a)において、内型枠3の第1の通気孔7と外型枠2の第2の通気孔8aは符合、連通されているが、第1の通気孔7と第2の通気孔8aは必ずしも符合、連通される必要はなく、第1の通気孔7と第2の通気孔8bのようにそれぞれが独立した別個の位置に穿設されてよい。
また、図1(c)に示されるように、内型枠3の周側面に意匠溝18を設けることによれば、成形された軟弱食品の外周面に凹凸状の意匠を成形することができる。
なお、この意匠溝18の形状は、図1(c)に示されるようなヒダ状のものに限定されるものではなく、可能な限り所望の凹凸状の意匠を設けてもよい。
また、内型枠3と外型枠2は、本実施例では開口部6において接着されているが、接着によるものの他、内型枠3と外型枠2を一体構造としてもよい。さらに、開口部6において、内型枠3と外型枠2とに亘って設けられたヒンジ状の接合部を用いて内型枠3が外型枠2から外側に取り出せるような構造としてもよい。あるいは、内型枠3と外型枠2は接合部を用いることなく互いに分離可能に構成されてもよい。
内型枠3には第1の通気孔7が、外型枠2には第2の通気孔8および意匠孔9が穿設されているため、外型枠2と内型枠3が接着されている場合や一体構造となっている場合でも、流水による洗浄で軟弱食品成形型枠1aを十分衛生的に保つことができるが、内型枠3と外型枠2が分離可能に構成された場合には、外型枠2を共通としながら形状や意匠孔9の配置が異なる内型枠3を交換装着しながら用途に応じて軟弱食品の成形を行なうことができ、型枠の汎用性を高めて型枠の数を減らし、省スペースで収納可能であると同時に経済的でもある。さらに、外型枠2及び内型枠3の内表面を洗浄用スポンジ等で直接洗浄することができ、さらに衛生的であることは言うまでもない。
また、軟弱食品成形型枠1aの外型枠2および内型枠3の材質としては、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂や、金属が好ましいが、型枠への成型が容易でかつ加熱を繰り返しても劣化しにくい性質を有するものであればその材質は問題としない。なお、他の実施例における軟弱食品成形型枠の材質についても同様である。
次に、軟弱食品の一例として冷菓であるソフトクリームを使用した場合に、本発明の実施例1に係る軟弱食品成形型枠1aを用いて意匠性の高い軟弱食品が成形されるしくみを説明する。
(1)まず、本発明の実施例1に係る軟弱食品成形型枠1aは、その使用に先立って30℃から60℃の温度になるよう予め加温しておく。次いで軟弱食品成形型枠1aに収容部5内周面には、軽く液体によって湿らせて被膜を形成させる。
軟弱食品成形型枠1aは30℃から60℃の温度に予め加温することで、軟弱食品成形型枠1aの収容部5に接するソフトクリームがその熱により一部融解、液化され脱枠を容易にする。また、収容部5内周面に軽く液体によって湿らせて被膜を形成させることで軟弱食品の離型がよりスムースになる。
これらの作業をより円滑化、簡便化するため、軟弱食品成形型枠1aは30℃から60℃の温水中に浸して保温することが好ましい。軟弱食品成形型枠1aを保温する場合の温度は、さらには40℃から50℃の範囲であることが好ましい。保温の際の温度が40℃より低くなるにつれ、作業環境の温度が低いと収容された冷菓の一部を融解させる作用が弱まり、逆に50℃を越える場合は、作業環境の温度が高いと収容された冷菓が必要以上に融解され成形できなくなったり、作業者が軟弱食品成形型枠1aを把持しづらいという現象が現れる。
なお、軟弱食品が冷菓でない場合は、軟弱食品成形型枠1aを予め保温する必要はない。また、軟弱食品が冷菓であってもソフトクリームでなく例えば、ゼリー状のものである場合、適切な温度範囲はこの温度範囲に限定されるものではない。
また、軟弱食品成形型枠1aの使用に先立って収容部5の内周面に被膜を形成させる目的で付与するものとしては、例えば水や油などの液体が好ましいがこれらに限定されるものではなく、例えば小麦粉や片栗粉など食用粉類でも良い。つまり、収容部5の内周面にこれらを付与する目的は、収容部5に軟弱食品が直接触れるのを妨げることにあり、例えば軟弱食品がクッキー生地の場合などは、小麦粉で被膜を形成した方が焼き上がりへの影響が少ない。よって収容する軟弱食品の性質に合わせて、内型枠3の内周面と軟弱食品が接触するのを妨げる作用を有するものが適宜選択されるのが好ましい。
(2)(1)において保温された軟弱食品成形型枠1aの開口部6を上に向け、開口部6より収容部5に軟弱食品を詰める。この時、収容部5内の空気は第1の通気孔7から第2の通気孔8a,8bを通じて外部に排出されるほか、開口部6からも外に排出される。また、空気は内型枠3の周側面に穿設された意匠孔9からも第1の空隙4に排出される。これらの作用により意匠溝18の隅々まで軟弱食品を詰めることができる。
さらに、収容部5へ軟弱食品を詰め込むと、収容された軟弱食品の自重あるいは詰め込み力によりこの軟弱食品の一部は意匠孔9内へ、さらに第1の空隙4内へと導出され、突起を形成する。
(3)収容部5に軟弱食品が収容された後、軟弱食品成形型枠1aを所望の位置で開口部6が下向きになるよう素早く伏せ、図1(b)において符号Cで示される矢印の方向に軟弱食品成形型枠1aを静かに引き上げる。この時、内型枠3に穿設された第1の通気孔7及び外型枠2に穿設された第2の通気孔8aを介して、外部の空気が収容部5の内周面に供給されるので、収容部5に詰められた軟弱食品と内型枠3の内周面との間が真空となることもなく脱枠が可能となる。また、意匠孔9から(2)で形成された突起が脱枠によって抜けていくにつれて、意匠孔9及び外型枠2の周側面に穿設された第2の通気孔8bを通じて第1の空隙4内の空気が第1の空隙4を介して内型枠3の内周面に供給される。
これらの作用に加え、軟弱食品自体の自重による鉛直下向きの引張力や、熱による軟弱食品の融解、液化作用が複合的に作用し、軟弱食品は軟弱食品成形型枠1aから脱枠される。
この結果、図2に示されるような意匠性の高い形状に成形された軟弱食品12が取り出される。
図1(b)に示されるように意匠孔9は軟弱食品成形型枠1aの脱枠方向と平行な方向に穿設されているため、軟弱食品成形型枠1aを引き抜く際に、意匠孔9内の軟弱食品にかかる剪断力は最小限に抑えられる。このため、図2に示される凸状形状の意匠11は脱枠の際に生じる剪断力により型崩れされることなく離型される。
また、意匠孔9を通じて意匠溝18にも第1の空隙4から空気が供給されることもあって、ヒダ20も型崩れすることなく、より容易に軟弱食品成形型枠1aから離型される。
なお、第1の通気孔7、第2の通気孔8a,8b、意匠孔9の穿設位置および意匠溝18を設ける位置や形状に関しては図1(a)〜(c)に示される位置や形状に限定されるものではなく、必要に応じて所望の位置に設けられてよいし、形状も断面が円形である場合の他、楕円や多角形など様々な形状であってよい。
このように、意匠孔9や意匠溝18を内型枠3の所望の位置に所望の形状で設けた軟弱食品成形型枠1aを用いることで、軟弱食品は意匠性の高い形状に成形される。この結果、軟弱食品の審美性や独自性が演出されるだけでなく、商品の付加価値も高まる。
内型枠3の厚みは、孔の直径の大きさにもよるが、3mmから7mmの範囲であることが好ましく、さらには4mmから5mmの範囲であることが好ましい。内型枠3の厚みは、軟弱食品成形型枠1aを脱枠させる際にガイドとして機能するため、軟弱食品外周面に成形される意匠11の長さH(図2に図示)を決定する要素となるものである。従って、内型枠3の厚みが4mmより小さくなるにつれて意匠11の突出部分の長さHは短くなり意匠性が低下する現象が現れはじめる一方、反対に内型枠3の厚みが5mmより厚くなるにつれて、離型時に意匠孔9の内周面に接する軟弱食品にかかる摩擦力が増加し、意匠11の基部に剪断力が作用し、意匠11が型崩れしたり、軟弱食品の一部が意匠孔9内部に残って破損、欠損するという現象を生じる。
なお、この内型枠3の厚みが厚い場合、意匠11が意匠孔9に残存し脱枠時に破損したり欠損するという現象は、意匠孔9の径を大きくすることによりある程度緩和防止することができる。
また、意匠孔の直径の大きさは断面が円形の場合では、2mmから12mmの範囲であることが好ましく、さらには3mmから10mmとされるのが好ましい。
意匠孔の直径の大きさが3mmより小さくなるにつれ、内型枠3の収容部5から意匠孔9に導出される軟弱食品の量が少なくなり、脱枠した時に成形された軟弱食品の外周面に意匠性の高い凸状形状が成形されにくい傾向が現れ始め、また反対に意匠孔の直径の大きさが10mmよりも大きくなるにつれ、収容部5に軟弱食品を収容している最中に意匠孔9から軟弱食品が漏出し、成形が困難になるという現象が生じる。
なお、本願発明において、意匠孔9は意匠11を成形させる作用を有するものを指し、第1の通気孔7は空気を供給したり排出させたりするという作用を有するものを指しているが、意匠孔9はそれ自体、空気の供給を行なったり排出したりする作用をも備えており、意匠孔9のみで第1の通気孔7の構成を兼ねる場合もある。
実施例1に係る軟弱食品成形型枠1aにおいては、図1中の符号Cで示される引き抜き方向に型枠を引き上げて脱枠させる必要上、例えば達磨のように球体を複数重ねてできるくびれを有するような形状に対しては成形が困難である。
また、意匠孔9は軟弱食品成形型枠1aの脱枠方向と平行な方向に穿設されるため、意匠11の突出する方向を自由に設定して複雑化することも困難である。
そこで、本発明の実施例2に係る軟弱食品成形型枠1bは、分割構造に形成されることで離型の際に、異なる複数の方向に軟弱食品成形型枠1bが脱枠させることができ、くびれを有する形状や、表面に複数の方向への突起を備える複雑な意匠に成形することができるものである。(特に、請求項2、請求項4及び請求項5に対応)
図3(a)は本発明の実施例2に係る軟弱食品成形型枠1bの概念図であり、図3(b)は図3(a)におけるD−D線矢視断面図である。図4(a)は本発明の実施例2に係る軟弱食品成形型枠1bの概念図であり、図4(b)は図4(a)におけるE−E線矢視断面図である。図5(a)は本発明の実施例2に係る軟弱食品成形型枠1cの概念図であり、図5(b)は図5(a)におけるF−F線矢視断面図である。いずれも図1に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
本実施例においては、軟弱食品成形型枠の内型枠3の収容部5形状が達磨のような形状に成形され、この軟弱食品成形型枠が2あるいは4に分割される場合を例に挙げて説明する。なお、本願においては、内型枠3と外型枠2が一体に離れる場合を分割とし、内型枠3自体と外型枠2自体が離れる場合を分離として区別している。本実施例2においては、分割される軟弱食品成形型枠について説明するが、これらの割型枠においても、それぞれ内型枠3の部分と外型枠2の部分が分離するように設けてもよい。
型枠が2分割される軟弱食品成形型枠1bの構造は図3(a)に示されるように、軟弱食品成形型枠1bの内型枠3の収容部5は達磨の様な形状をなし、内型枠3と外型枠2は一体で、図3(a)中の符号Cで示される引き抜き方向にそれぞれ分割されて脱枠される割型枠である。
図3(b)に示されるように意匠孔9は2つの割型枠において、それぞれ図中の符号Cで示される水平な引き抜き方向に平行に穿設されている。
軟弱食品成形型枠1bの収容部5に軟弱食品を詰め、軟弱食品成形型枠1bを符号Cで示される引き抜き方向に分割させながら脱枠した場合、軟弱食品は達磨の様な形状に成形され、さらにその外周面には意匠11が図4(b)に示されるように異なる2方向に突出して成形される。
次に、図5(a)は、軟弱食品成形型枠1bが4分割されるよう構成した場合の軟弱食品成形型枠1c概念図である。図5(b)中の符号Cで示される4つの引き抜き方向にそれぞれ意匠11を成形することができる。
すなわち、本実施例2に係る軟弱食品成形型枠は、型枠が細かく分割されることにより複雑な形状の軟弱食品を成形することが可能になり、また割型の数と同じ数の異なる方向に意匠11を突出させ成形することができるものである。
なお、本実施例においては、軟弱食品成形型枠1b収容部5の形状を達磨形状に成形する場合を例に挙げて説明したが、本実施例の収容部5の形状はこの形に限定されるものではない。例えば、球や角柱、角錐などの幾何学的な立体を組み合わせたものでも良いし、あるいは果実や野菜、動物や人、創造されたキャラクターなど滑らかな曲線を有する形状でも良い。
さらに、本実施例においては、軟弱食品成形型枠は2および4に分割される場合を例に挙げて説明したが、軟弱食品成形型枠が分割される数はこれらに限定されるものではなく、必要に応じて自由に設定されて良い。
また、分割された軟弱食品成形型枠同士は、型枠の肉厚よりも薄く形成されたヒンジ等を介して互いに連結されるものでも良い。
実施例1および実施例2の軟弱食品成形型枠を用いて、例えばソフトクリームのような冷菓を成形する場合は、実施例1で示したように、予めこれら軟弱食品成形型枠を温水中に浸しておくなどして所定の温度に保温しておくことが望ましい。このため、軟弱食品成形型枠の使用の度にこの作業が必要になり、連続して軟弱食品の成形を行う場合には煩雑となってしまう。
実施例3に係る軟弱食品成形型枠はこのような課題に対処したものであり、外型枠または内型枠の厚み部分に空隙を設け、その空隙内に保温材または発熱体を備えることで、軟弱食品成形型枠を所定の温度に保ち、その蓄熱あるいは発熱を利用して軟弱食品の離型性を向上させ、なおかつ型枠の連続使用を可能にしたものである。(特に、請求項3及び請求項5に対応。)
図6(a)は本実施例に係る軟弱食品成形型枠1dの断面図であり、図6(b)は本実施例に係る軟弱食品成形型枠1eの断面図である。図7(a)は本実施例に係る軟弱食品成形型枠1fの断面図であり、図7(b)は本実施例に係る軟弱食品成形型枠1gの断面図である。図1に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
軟弱食品成形型枠1d〜1gの作用および効果は、実施例1および実施例2において示したとおりであるが、その構造は図6及び図7に示されるとおりである。
図6(a)に示される軟弱食品成形型枠1dは、内型枠3の内部に第2の空隙13を設け、この第2の空隙13内の一部または全部を満たすように保温材14を封入したものである。
図6(b)に示される軟弱食品成形型枠1eは、実施例1または実施例2に記載の軟弱食品成形型枠1a〜1cの外型枠2の内部に第2の空隙13を設け、この第2の空隙13内の一部または全部を満たすように保温材14を封入したものである。
軟弱食品成形型枠1d、1eは、第2の空隙13内に保温材14を備えることで、これを加温した場合の恒温性が増し、一旦加温した後は、軟弱食品成形型枠1d、1eを連続して使用することができる。このため成形作業の作業効率が向上する。
保温材14は液体、ゲル、ゾルのいずれかであることが好ましいが、これらの形態に限定するものではなく、軟弱食品成形型枠を構成する物質の体積熱容量よりも大きな体積熱容量を有する物質であれば、軟弱食品成形型枠全体の熱容量は概ね向上すると考えられるので、このような物質であればその形態は問題としない。また、保温材は、混合材や混合物を用いても良い。
また、保温材の加熱方法は、実施例1で示したように、軟弱食品成形型枠1d、1eごと温水に浸し加温しても良いし、保温材や軟弱食品成形型枠の材質が許容するならば電子レンジ等のマイクロ波を用いて軟弱食品成形型枠ごと封入された保温材を加温しても良い。
図7(a)に示される軟弱食品成形型枠1fは、内型枠3の内部に第2の空隙13を設け、この第2の空隙13内に発熱体15を収容したものである。
図7(b)に示される軟弱食品成形型枠1gは、外型枠2の内部に第2の空隙13を設け、この第2の空隙13内に発熱体15を収容したものである。
発熱体15は、電力により発熱するように構成されているもので、発熱体15には通電用のコード17が接続され、その先端には電源19に挿入されるコンセント16が接続されている。
電力により発熱される発熱体15を備えることで、軟弱食品成形型枠1f、1gにおいては、型枠を温水等で予め加温する工程を省略することができ、なおかつ軟弱食品成形型枠の連続使用が可能になるため、軟弱食品の成形作業に係る作業効率を飛躍的に向上させることができる。
なお、軟弱食品成形型枠1f、1gにおけるコード17上の任意の位置に発熱体15のON/OFFの切替を行うスイッチを設けても良いし、スイッチと併せて発熱体15の温度を自由に設定できるような可変抵抗器やサーモスタットなどから構成される温度調節器を設けても良い。
発熱体15は、外型枠2や内型枠3に厚みを必要としないシート状のものや、乗用車等のリアガラスに埋め込まれるデフロスターのような抵抗線状のものが好ましい。なお、これらの発熱体15は外型枠2または内型枠3の内部に隙間なく埋設されてもよい。隙間なく埋設するには、外型枠2あるいは内型枠3を製造する段階で、予め発熱体15を組み込んでおいて例えば樹脂を流し込むような場合が考えられるが、この場合においても、この発熱体15が設けられている空間は、第2の空隙13ということができる。
また、軟弱食品成形型枠1d〜1gにおいては保温材14と発熱体15はいずれも単独で、外型枠2か内型枠3のいずれかに使用されているが、保温材14と発熱体15を併用しても良いし、外型枠2と内型枠3の内部に同時に設けてもよい。保温材14と発熱体15を併用することで熱効率が向上し消費電力を削減することができるし、外型枠2と内型枠3で同時に設けることによって、限られた容積における熱容量の向上を図ることができる。
実施例1〜3の説明においては、その構造、作用および効果の理解を容易にする目的で、意匠孔9の形状を図8(d)に示されるような略円柱の形状に統一してきた。しかしながら、前述のとおり意匠孔9はこの形状に限定されるものではなく、意匠孔9は型枠の脱枠方向と平行な方向に穿設されるという条件が満たされれば、様々な形状に変形することが可能である。
本実施例では意匠の変形例とその変形例を形成するための意匠孔の変形例について説明する。
図8(a)〜(c)は図2中の符号Iで示される部位に含まれる意匠の変形例を示した部分拡大図であり、図8(d)〜(k)は図1(a)中の符号Gで示される部位に含まれる意匠孔の変形例の部分拡大図である。図1および図2に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図8(d)、(g)、(j)に示されるような意匠孔9によれば、図5(a)に示すような円柱状の形状をなす意匠11を成形することができる。
図8(d)の意匠孔9は、実施例1などにおいて説明されたとおり意匠孔9が、脱枠の方向と平行に穿設されるもので、図8(g)は、内型枠3の厚みが比較的薄い場合には意匠孔9を内型枠3から突設させたガイドのように設けるものである。さらに、図8(j)では、突設させたガイド状に設けられた意匠孔9を半割の状態に形成するものである。なお、内型枠3の厚みが比較的薄い場合とは、内型枠3の厚みが、成形される意匠11の高さの略半分以下となるような場合をいうが、その程度は軟弱食品の軟度にもよるものである。以下、他の図8においても同様である。
また、図8(e)、(h)、(k)に示されるような意匠孔9によれば、図8(b)に示すような断面が楕円状の形状を成す意匠11を成形することができる。なお、図8(b)中の符号Lで示される長さは、この長さに限定されるものではなく、これよりも長くても短くても良い。また同じく図8(b)中の符号J−Jで示される意匠11の端部同士を結ぶ線は図中においては直線となっているが、直線に限定されるものではなく曲線でも良い。すなわち、線図や文字でも良い。
図8(f)、(i)に示されるような意匠孔9では、端部に図8(c)に示されるような凸状の形状を成す意匠を成形することができる。先に示した図8(d)、(g)、(j)に示されるような意匠孔9の場合、意匠孔9の直径が大きい場合にはこの部分から軟弱食品が漏出し、意匠11が所望の形状に成形されないおそれもあるが、図8(f)、(i)に示される意匠孔9ように、導出口21から意匠孔9の端部22に向かってその直径が小さくなるよう構成されることで、導出口21の直径が例えば10mmを超える場合においても、端部22からの軟弱食品の漏出を最小限に抑制し、美しい意匠11を成形することができる。
なお、図8(f)に示される意匠孔9の導出口21の形状は、円形に限定されるものではなく、例えば花びらを形どったような形でも良い。
図9(a)は図2中の符号Iで示される部位に含まれる意匠の変形例を示す部分拡大図であり、図9(b)は図1(a)中の符号Gで示される部位に含まれる意匠孔の変形例を示す部分拡大図である。また、図9(c)は図9(b)におけるK−K線矢視断面図である。図1および図2に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図9(a)は形成される意匠11を示しているが、この意匠11は花形の意匠11aの上面に、おしべあるいはめしべを観念した意匠11bを載置するように構成される。
このような意匠11を成形するために、図9(b)に示されるとおり、軟弱食品成形型枠1hでは、内型枠3に設けられた意匠溝18に連続させて小さな意匠孔9を形成するものである。
図9(c)に示されるように、収容部5に詰められた軟弱食品は、意匠溝18に導出され、さらに意匠溝18の軟弱食品は小さな意匠孔9に導出される。そして、意匠溝18、意匠孔9が軟弱食品で満たされた後、軟弱食品成形型枠1hを図中の符号Cで示される矢印の方向に静かに引き上げると、第1の空隙4の空気が意匠孔9に供給され、さらに意匠孔9から意匠溝18に空気が供給される。この結果、意匠11は軟弱食品成形型枠1hから型崩れを生じることなく離型される。
この結果、図9(a)に示されるように、意匠11bの上に意匠11aが載置された形状の意匠11が成形される。
なお、意匠溝18はこの形に限定されるものではなく、略テーパー状を成すものであれば幾何学的な形状であっても、滑らかな曲線を有するものであっても良い。
また、図には示さなかったが、意匠溝18を複数段積み重ねるように形成し、その最上部に意匠孔9を設けるような構成にしても良い。
本実施例の意匠溝18および意匠孔9を用いることによれば、軟弱食品の外周面に意匠性や審美性あるいは独自性の高い装飾を施すことが可能となり、軟弱食品の見た目のおもしろさを演出するだけでなく、その商品の付加価値も高めることができる。
本発明に係る軟弱食品成形型枠と軟弱食品成形方法は、ソフトクリームをはじめとする冷菓や和菓子のような菓子の製造分野、あるいは魚ねり製品や食肉加工品などの製造分野においても意匠性の高い形状に成形させる型枠、および成形方法を提供することができる。また、ファーストフード店などにおける冷菓等の提供から高い装飾性が求められるフランス料理等の提供までを含むレストラン業務分野において利用の可能性が高い。
(a)軟弱食品成形型枠1aの概念図である。(b)図1(a)におけるA−A線矢視断面図である。(c)図1(a)におけるB−B線矢視断面図である。 軟弱食品成形型枠1aを用いて軟弱食品を成形した場合の出来上がりの状態を示す概念図である。 (a)は本発明の実施例2に係る軟弱食品成形型枠1bの概念図であり、(b)は図3(a)におけるD−D線矢視断面図である。 (a)は本発明の実施例2に係る軟弱食品成形型枠1bの概念図である。(b)は図4(a)におけるE−E線矢視断面図である。 (a)は本発明の実施例2に係る軟弱食品成形型枠1cの概念図である。(b)は図5(a)におけるF−F線矢視断面図である。 (a)は本実施例に係る軟弱食品成形型枠1dの断面図である。(b)は本実施例に係る軟弱食品成形型枠1eの断面図である。 (a)は本実施例に係る軟弱食品成形型枠1fの断面図である。(b)は本実施例に係る軟弱食品成形型枠1gの断面図である。 (a)〜(c)は図2中の符号Iで示される部位に含まれる意匠の変形例を示した部分拡大図である。(d)〜(l)は図1(a)中の符号Gで示される部位に含まれる意匠孔の変形例の部分拡大図である。 (a)は図2中の符号Iで示される部位に含まれる意匠の変形例を示す部分拡大図である。(b)は図1(a)中の符号Gで示される部位に含まれる意匠孔の変形例を示す部分拡大図である。(c)は図9(b)におけるK−K線矢視断面図である。 従来技術に係る軟弱製品の製造方法およびこれに用いる型の概念図である。
符号の説明
1a〜1h…軟弱食品成形型枠 2…外型枠 3…内型枠 4…第1の空隙 5…収容部 6…開口部 7…第1の通気孔 8…第2の通気孔 9,9a,9b…意匠孔 11…意匠 12…軟弱食品 C…引き抜き方向 13…第2の空隙 14…保温材 15…発熱体 16…コンセント 17…コード 18…意匠溝 19…電源 20…ヒダ 21…導出口 22…端部 23…型本体 23a…内面 24…氷片または氷粉 25…成形された氷菓 26…中空部 27…型枠に形成された穴 28…配管 29…シロップ 30…型(軟弱食品製造用型) 31…氷菓の受け皿 32…突出部 33…回転軸

Claims (5)

  1. 開口する収容部を有する内型枠と、この内型枠との間に第1の空隙を形成しながら外側に覆設される外型枠とを有し、前記収容部から軟弱食品を詰めた後に、前記内型枠を脱枠して成形された前記軟弱食品を取出する軟弱食品成形型枠であって、前記内型枠を貫通する少なくとも1の第1の通気孔と、前記内型枠を貫通し前記収容部に詰められた軟弱食品を前記第1の空隙内に導出する少なくとも1の意匠孔が穿設され、前記外型枠を貫通する少なくとも1の第2の通気孔が穿設されることを特徴とする軟弱食品成形型枠。
  2. 前記軟弱食品成形型枠は、複数に分割される割型枠であることを特徴とする請求項1記載の軟弱食品成形型枠。
  3. 前記内型枠あるいは外型枠の少なくとも一方は第2の空隙を備える二重構造に形成され、前記第2の空隙に保温材又は発熱体を収容することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の軟弱食品成形型枠。
  4. 前記意匠孔は前記内型枠の脱枠方向に平行に穿設されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の軟弱食品成形型枠。
  5. 前記請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載された軟弱食品成形型枠の収容部に軟弱食品を詰める工程と、この工程の後に前記軟弱食品成形型枠の内型枠を脱枠して前記軟弱食品を成形する工程とを有することを特徴とする軟弱食品成形方法。
JP2004276228A 2004-09-22 2004-09-22 軟弱食品成形型枠と軟弱食品成形方法 Expired - Fee Related JP4004492B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004276228A JP4004492B2 (ja) 2004-09-22 2004-09-22 軟弱食品成形型枠と軟弱食品成形方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004276228A JP4004492B2 (ja) 2004-09-22 2004-09-22 軟弱食品成形型枠と軟弱食品成形方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006087339A true JP2006087339A (ja) 2006-04-06
JP4004492B2 JP4004492B2 (ja) 2007-11-07

Family

ID=36228884

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004276228A Expired - Fee Related JP4004492B2 (ja) 2004-09-22 2004-09-22 軟弱食品成形型枠と軟弱食品成形方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4004492B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102046979B1 (ko) * 2016-07-08 2019-11-20 (주) 미미월드 유아용 아이스바 제조를 위한 장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP4004492B2 (ja) 2007-11-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI516425B (zh) Forming container
CH691279A5 (it) Confezione di prodotto alimentare.
AU3037600A (en) Iced dessert and method for making same
US20220279810A1 (en) Gummy confectionery-coated non-edible container
JP4004492B2 (ja) 軟弱食品成形型枠と軟弱食品成形方法
US10531678B2 (en) Packaging system for delivering consistent serving sizes of hard ice cream
US10729154B2 (en) Process for molding frozen confections with artisanal quality
JP3183270U (ja) 多種混合菓子
AU3439901A (en) Chocolate product having break-away portion
US3253929A (en) Butter or margarine pat
WO1988009627A1 (en) Machine for manufacturing filled up molded products
CN212464763U (zh) 一种冻制冰激凌用的组合器具及带包装的冰激凌
JP2893529B1 (ja) 和風洋生菓子の製造方法とその包装方法
JP4573787B2 (ja) チューブ容器セットおよびその成形方法
JPH0729312B2 (ja) 充填成型品製造機
JPH0729311B2 (ja) 充填成型品製造機
KR100508040B1 (ko) 소프트형 아이스크림의 제조 방법
JP3816500B2 (ja) チューブ容器およびその成形方法
JP6168373B2 (ja) 飲食物の製造方法
JP3413593B2 (ja) 容器充填装置
KR200379580Y1 (ko) 빙과 용기
JP2014217361A (ja) 飲食物の製造方法
JPH10305445A (ja) 弾性成形型
JPS63312112A (ja) 充填成型品製造機
JP2004135504A (ja) 立体造形成形品の簡易離型法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061017

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20061017

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20061108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061215

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070413

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20070524

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070810

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070821

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100831

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110831

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120831

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130831

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees