JP2006086147A - ボンディング用ヒーターユニットとその製造方法 - Google Patents

ボンディング用ヒーターユニットとその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ボンディング用ヒーターツールについて、加熱圧着面の均熱性及び温度変化による変形が少なくなり、圧着品位および位置精度を向上する。
【解決手段】 ボンディング用ヒーターツールのヒーター1とヘッド2の材質を、主成分が同じで添加物が異なる2種のセラミックスで作製し、両者を密着させることにより前記課題を解決した。ボンディング用ヒーターツールを本発明の構造とすることにより、熱膨張差が極めて小さくすると共に両者の電気抵抗率を調整することができる。その結果、加熱圧着時の加熱圧着面の変形、均熱性の低下、位置精度の低下を防ぐことができ、高品位の加熱圧着が可能となる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体基板製造装置やFPD(フラットパネルディスプレー)等の製造の加熱圧着工程に使用するボンディング用ヒーターユニットとその製造方法に関する。
一般的従来のヒーターユニットの構造は図3に示すように、ヘッドに挿入されたカードリッジ式ヒーターへの通電により、ヘッドおよびヘッドの端面であり、加熱圧着面であるフェイスを加熱する構造である。ヘッドはステンレス合金が多いが、熱膨張差によるフェイスの平面度の悪化、圧着不良、位置ずれなどさまざまな問題があった。
特許文献1には、明記されていないがおそらく金属製の線状発熱体をセラミックで囲みヒーターユニットとし(図3)、ヒーターユニットをホルダーやヘッドと一体とする技術が示されている。この技術では、ヒーターユニットとホルダー、ヘッドとの熱膨張率を近似させることにより、ボンディング精度を上げられることが示されている。
特許文献2には、ヘッド及びヒーターの取り付け部に工夫を施した、セラミックヒーターについての技術が示されている。また、ボンディングのヘッドにはダイヤモンドの被覆がなされている。
特許文献3には発熱体が炭化珪素で、その形状について工夫を行った発明が示されている。

特開2000−332061号公報 特開2003−017532号公報 特開2002−050657号公報
特許文献1の技術は、各部材の熱膨張係数を近似させることにより、使用時のフェイスの平面度及び位置精度を改善することができる。
しかしながら、線状のヒーターを用いるために、熱伝導がよいセラミックスで囲んだとしても、フェイス表面では均一な温度分布(以下「均熱性」と表記する)にならず、フェイスの均熱性は阻害され、圧着不良が生じる。また、ヒーターとセラミックスは密着させるのが難しく、ヒーターとそれを囲むセラミックスとが接触する部分と隙間ができる部分ができる。それに従いフェイスの均熱性はさらに阻害される。
特許文献2の技術は、フェイスは炭化珪素などのセラミックスからなるが、ヒーターはホルダー部に取り付けられたカートリッジ式ヒーターである。そのために、ヘッドの均熱性が悪い。また、ヘッドを含むセラミックス部と保持する金属製のホルダー部では熱膨張が異なる。そのために、使用時の温度変化により平面度および位置精度の確保ができない。
特許文献3の技術は、ヒーターが炭化珪素からなるボンディングツールであるが、ヘッドは異なる材料であり、形状の工夫はあるものの、やはり使用時の温度変化に対する熱膨張率の相違から平面度及び位置精度が確保できない。
本発明は、前記技術を踏まえた上で、下記を満たすボンディングツールを得ることを課題とする。
1.ヒーターの熱が均一にヘッドに伝わり、フェイスの均熱性が充分高く、その結果被加熱圧着物の平面度を充分に保ち、圧着不良を無くすこと。
2.ホルダー、ヒーター、ヘッドの熱膨張係数を近似させることにより、昇温および高温に伴う熱膨張に起因する位置精度を確保すること。
請求項1に記載の本発明は、ホルダーとヒーターとヘッドがこの順番に直列に、それぞれ接合された構造のボンディングヒーターユニットにおいて、
ヒーターとヘッドは主成分が同じで添加物が異なる2種のセラミックスからなり、
ヘッドの電気抵抗率はヒーターより少なくとも10倍以上高く、
ヒーターとヘッドの熱膨張率の差は0.3×10−6/K以下であることを特徴とするボンディング用ヒーターユニットである。
通電により発熱するヒーターとヘッドが共に主成分が同じセラミックスからなる。主成分が同じであるために、熱膨張率の両者の差は極めて小さく0.3×10−6/K以下である。この差は小さければ小さい程よく、理想は0である。0.3×10−6/K以下であれば、ヒーターとヘッドの熱膨張差による歪みが小さく押さえられるために、充分に加熱圧着面であり、被加熱圧着物と接触する面であるフェイスの平面度を確保でき、また位置精度の高いボンディングが可能となる。0.3×10−6/K以上であれば、図2に示すように、ヒーターとヘッドの熱膨張の違いからヘッドの湾曲が起こるために、フェイスの平面度が悪化し圧着不良を招き、ボンディング品位を落とす。
ヒーターとヘッドの電気抵抗率は少なくとも10倍以上ヘッドの方が高い。本発明のボンディング用ヒーターユニットは、ヘッドとヒーターが一体的に接合されている。そのために、ヒーターに流れた電流の一部は、ヘッドにも影響を及ぼす。電流はヒーターに集中的に流れる方がよく、ヘッドには流れない方が好ましい。ヘッドに大きな電流が流れると被加熱圧着物が電気的に破壊されるなどの悪影響がある。そのために、本発明に示すように、ヒーターに集中的に電流を流すためには、少なくともヘッドの電気抵抗をヒーターの10倍以上にする必要がある。そうすることで、電気抵抗率の低いヒーターに集中的に電流が流れ、ヘッドにはほとんど流れない。この電気抵抗率の差は、高ければ高い程よく、最低10倍、望ましくは一万倍以上がよく、ヘッドは可能であれば絶縁体が好ましい。
請求項2に記載の本発明は、セラミックスの主成分がSiC、TiC、Si、AlN、コーディライトの少なくとも1種からなる請求項1に記載のボンディング用ヒーターユニットである。
主成分を前記のいずれかとするセラミックスは、単体の熱膨張率が5.0×10−6以下と、鉄系材料やステンレスと比較して低い。そのために、ボンディング中の温度の昇降によるヘッドの変形が少なく、位置精度の確保も可能である。又、これらのセラミックスは、添加物を加えることで比較的電気抵抗を変化させやすい性質に加えて、熱膨張率の変化が少ないという特徴がある。
請求項3に記載の本発明は、セラミックスの主成分がSiCであり、ヘッドに用いられる添加物が、合計で1〜10重量%のAl,Y、SiO、Erの少なくとも1種以上であり、ヒーターに用いられる添加物が、合計で1〜10重量%のホウ素、カーボン、BC、TiB、TiN、TiC、ZrN、ZrB、BC、TaCのいずれか1種以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のボンディング用ヒーターユニットである。
請求項2に記載の各種セラミックスのなかでも、SiCは特に添加物により電気抵抗率を変化させやすい。また、硬度や被加熱圧着物との濡れ性が悪いこともあり、ボンディングツールのヘッドとして特に優れている。
これらの諸特性を維持したままヘッドに用いるセラミックスとしては、SiCの主成分にAl、Y、SiO、Erのいずれか1種以上を1〜35重量%添加したものが適している。これらの添加物は、焼結を助け緻密化を進める一方で、電気抵抗率を上げ、熱膨張を大きく変化させないという特徴がある。
添加物の総量が1%未満のSiCは非常に焼結が困難であり、ヘッドにポアが残るために加熱圧着の品位が落ちる。ポアの解消のためにフェイスに例えばダイヤモンドのコーティングを施せば、製造費用が上がる。添加物の総量が逆に35重量%を超えれば、熱膨張係数が大きく変化するために、ヒーターとの熱膨張係数差が広がり、高品位なボンディングができなくなる。
同様に、ヒーターにはSiCを主成分としてホウ素、カーボン、BC、TiB、TiN、TiC、ZrN、ZrB、BC、TaCのいずれかを1〜35重量%添加したセラミックスが特に有効である。SiC単体の電気抵抗率は10−1Ω・cm〜1Ω・cmと比較的低いが、SiC単体は非常に焼結および緻密かが難しい。そのために、構造材として製造する場合は、Al、Y、SiOなどの焼結助剤を加えて焼結する。これらの助剤は絶縁体であり、SiCの結晶を取り囲むようにして粒界を生成するために、焼結体の電気抵抗は10Ω・cm〜10Ω・cmと、著しく向上させる。
これに対し、本発明のヒーターにはホウ素、カーボン、BC、TiB、TiN、TiC、ZrN、ZrB、BC、TaCを添加している。これらの添加により電気抵抗率は前記Al、Y、SiOなどの絶縁体の助剤を加えたものよりはるかに低くすることができ、また、添加による熱膨張係数の変化は極めて小さい。なお、カーボンについては、フェノールなどの有機物の形で添加する場合も含む。添加物の総量については、ヘッドと同様である。
請求項4に記載の本発明は、ヒーターと、ホルダーとが、主成分が同じで添加物の異なる2種類のセラミックからなることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のボンディング用ヒーターユニットである。
以下図1を用いて説明を行う。ボンディング用ヒーターユニットは、非加熱圧着部と接触するヘッドと、ユニットを支え装置に固定するホルダーの間にヒーターを持つ構造が一般的である。このホルダーはヒーターと接しており温度変化が激しいために、ステンレス系の材料が多く用いられている。ホルダーがステンレスはじめ熱膨張率の高い金属であれば、その熱膨張差から剥離や割れ、変形やユニットの歪みを生じ、また、ボンディングの位置精度が充分に得られない。そこで本請求項は、ホルダーの材質を、ヒーターと同じ主成分を持ち添加物の異なるセラミックとすることで前記問題を解決した。ヒーターに電流を集中させるためには、ホルダーの電気抵抗率は高い方がよい。また、熱膨張率についても、ヘッドと同様にヒーターと近似している必要がある。ホルダーのセラミックスはヘッドと同じでもよいし、電気抵抗と熱膨張の前記条件を満たしていれば主成分が同じで種類の異なる材質のセラミックスでも構わない。
請求項5に記載の本発明は、半導体基板製造装置、フラットパネルディスプレーの加熱圧着工程に使用する、請求項1から請求項4のいずれかに記載のボンディング用ヒーターユニットである。本発明のボンディング用ヒーターユニットは、加熱圧着装置であればさまざまな装置として使用できるが、特に有効なのは半導体製造装置およびフラットパネルディスプレー用である。これらの用途は、ボンディング装置のなかでも特に圧着不良が許されない上に位置精度が厳しく、なおもその要求は年々向上している。また、本発明のボンディングツールのフェイス面の均熱性及び面精度は充分に高く、これらの用途に最も適している。
請求項6に記載の本発明は、粉末状、プレス体、焼結体のいずれかの状態であるヘッドと、粉末状、プレス体、焼結体のいずれかの状態であるヒーターとを、ホットプレス、常圧焼結、加圧焼結、熱間静水圧プレスから選ばれるいずれかの加熱工程にて一体化する工程を有することを特徴とするボンディング用ヒーターユニットの製造方法である。
通常、ヘッドとヒーターを一体化するには、ネジ止めや挟み込み、テーパを利用した機械的な一体化方法が取られる。これらの方法では、両者の密着性が、例えば本発明によるような一体として焼結した場合と比較して著しく低い。そのために、両者の熱伝導は充分でなく、均熱性も確保できない。
これとは別に機械的でない手段、例えばロウ付けによって両者を一体化する方法もあるが、ロウの部分の熱膨張率がやはり違うために、部材に引っ張りや圧縮の力が加わり、変形が生じる。
これらの問題を解消するためには、本発明によるようにセラミックスに熱を加えた状態で一体化する方法が最も望ましい。本発明のヒーターとホルダー部の接合は粉末状、プレス体、焼結体を用いることができ、加熱方法も複数あり、さまざまな組み合わせが考えられるが、その中でも特に有効な組み合わせを以下に示す。

1.ヘッドとヒーターを別々にプレスおよび焼結を行った後に、両者を重ねて荷重をかけた状態で熱間静水圧加圧処理を行うことにより一体化する。
2.プレスおよび焼結を行ったヘッドの焼結体と、ヒーターのプレス体を重ね、一体的にホットプレスを行うことにより一体化する。
3.プレスおよび焼結を行ったヒーターの焼結体と、ヘッドのプレス体を重ね、一体的にホットプレスを行うことにより一体化する。
4.ヒーターのプレス体と、ヘッドのプレス体を重ね、一体的にホットプレスを行うことにより一体化する。
5.プレスおよび焼結を行ったヒーターと、同じくプレス及び焼結を行ったヘッドとを重ねた状態でホットプレスを行うことにより一体化する方法。
6.プレスおよび焼結を行ったヒーターと、同じくプレス及び焼結を行ったヘッドとを重ねた状態で荷重をかけ、熱処理を行う方法。
7.ヒーターのプレス体と、ヘッドのプレス体とを重ねた状態で冷間静水圧プレスを行い、その後に焼結を行う方法。
以上の処理について、雰囲気、圧力、温度はセラミックスの種類によって大きく異なるが、以下表1に示す範囲が適当である。
Figure 2006086147

以上に代表的な組み合わせを述べたが、本発明の製造方法はこれらにとどまるものではなく、ヒーターとヘッドが前記方法にて熱処理を加えることにより、部分的な片寄りがなく密に接合される方法であれば、その組み合わせは自由である。
また、以上はヒーターとヘッドについて主に述べたが、ホルダーを一体とする場合は、前記工程の接合と同様にホルダーの一体化を行うことにより可能である。
本発明は以下に示す効果の少なくとも一つを実現する。
1.発熱体をセラミックスとすることにより、ヘッドの均熱性が向上し、ヘッドの温度分布が均一になる。
2.ヘッドとヒーターの熱膨張係数が近似(<0.3×10−6/K以下)しており、熱膨張の小さいセラミックスからなるために、温度変化による装置の歪みが小さくでき、圧着不良が発生せずに、位置精度やフェイスの歪みを最小限にすることができる。
本発明のボンディングツール用ヒーターユニットは、以下の形態にて最良に得ることができる。
まず、ヒーターおよびヘッドの主成分であるセラミックスの粉末と、添加物の粉末を準備する。混合に使用するのはボールミル、アトライター、ライカイ機、各種ミキサー等公知の装置及び方法で行えばよい。これらを焼結後にムラができないよう、均一に分散するように混合する。篩い機やスプレードライヤーなどで造粒を行うことや、混合過程で成型用バインダーを添加することは、必要に応じて行えばよい。混合後の粉末粒径は均一で緻密に焼結できるのであれば特に問わないが、望ましくは平均粒径が0.5〜3μmの範囲である。
粉体混合以後の工程は、前記の通り様々な方法から最適な方法を選択することができる。部材ごとのプレスや焼結条件は公知の方法と変わりないために、以下接合について説明する。
1.ヒーターとヘッドの両方がプレス体の状態で接合する方法
両者を予め金型プレスなどで成形を行い、成形体の接合したい面同士を合わせて固定し、ゴム型などの容器、袋中にて冷間静水圧プレスを行うことにより一体化できる。この際に、金型プレスなどを行う際は、後の冷間静水圧プレス圧力よりも低圧にてプレスする方法が有効である。圧力の範囲としては金型プレスなどは5〜15MPa、冷間静水圧プレスは30〜300MPaが適当な範囲である。
一体化した後に、脱脂及び焼結、熱間静水圧プレス処理、加工を行い、電極を付けることにより、ヒーターとヘッドが強固に接合した所望のヒーターユニットを得ることができる。

2.ヒーターとヘッドの一方が焼結体で、もう一方がプレス体または粉末の両者を接合する方法
一方が焼結体でもう一方がプレス体又は粉末の場合は、ホットプレス法にて両者を一体する。カーボンなどからなるモールド中に焼結体を固定し、その上下に接した箇所に粉末又はプレス体を充填する。その状態のままカーボンモールドで周囲を囲み、昇温と加熱を行う。ホットプレス後には、両者は強固に接合して一体となる。ホットプレス後に加工を行い、電極を付けることにより、ヒーターとヘッドが強固に接合した所望のヒーターユニットを得ることができる。

3.ヒーターとヘッドがいずれも焼結体であり、両者を接合する方法
焼結体同士を接触した状態で、両者を接合するには、最低でも温度を上げる必要がある。温度を上げた状態で両者に圧力を加えることにより接合できる。
具体的方法としては、両者を重ね合わせホットプレスを行う方法がある。この際の温度や圧力はセラミックスの種類により異なるが、焼結温度より50〜300℃程度低い温度がよい。圧力は5〜100MPaが適当である。
また、または重ね合わせた状態で、自重か荷重により圧力を加える方法がある。この処理は単に熱を加えてもよいし、熱間静水圧プレス処理と同時に行ってもよい。
以下実施例により、より詳細に本発明を説明する。
ヘッド用の材料としてSiCを主成分として90重量%含み、添加物がAlを5重量%、Y3重量%、Er2重量%するセラミックスを、
ヒーター用の材料としてSiCを主成分として95重量%含み、添加物をTiBを2重量%、TiNを3重量%としたセラミックスを選択し、選択した実施例を示す。
ヘッド用の部材の原料として、90重量%のSiC、5重量%のAl、3重量%のY、2重量%のErの各粉末および成形バインダー及び混合溶媒として十分量のメタノールをボールミルに投入し、樹脂製のボールメディアを用いて30時間混合を行った。
ヒーター用の部材の原料として、95重量%のSiC、2重量%のTiB、3重量%のTiNおよび成形バインダー及び混合溶媒として十分量のメタノールをボールミルに投入し、樹脂製のボールメディアを用いて30時間混合を行った。
それぞれの粉末は純度が99.5%であり平均粒径1.5μmであった。混合後のスラリーの平均粒径を測るとそれぞれ1.3μmであった。これらのスラリーをスプレードライヤーで乾燥および造粒を行って、ヘッド用粉末とヒーター用粉末を得た。
これらの粉末をそれぞれ金型プレス機で150MPaの圧力でプレス成形した。
プレス体を脱脂、焼結兼用炉に投入して、アルゴン雰囲気1MPa下で2000℃の条件にて焼結を行った。
焼結体について熱膨張係数を調査したところ、ヘッド用のものは4.5×10−6/Kであり、ヒーター用は4.6×10−6/Kであった。
また、電気抵抗率について測定したところ、ヘッド用のものは1.0×10Ω・cm、ヒーター用のものは3.0Ω・cmであった。
次に、得られたそれぞれ焼結体の接合したい部分を一つの面にて接触した状態で、上にカーボン製の錘をおいて荷重をかけ、1900℃、200MPaにて熱間静水圧プレス処理を行った。処理後に両者は強固に一体化していた。
得られた一体化した焼結体に、研削加工を加えることにより、ボンディング用ヒーターユニットの形状とした。焼結体の一部をラップ加工して組織を観察したところ、ポアが少ない充分に緻密化した組織であった。
次に、加工後の焼結体のヒーター2箇所に通電用の電極を取り付け、ヘッドに熱電対を備え、ヒーターツールとした。
このヒーターツールの電極を通じて電流を流し、フェイスの温度を常温〜550℃へ上昇し常温へ戻すの1サイクルとし、これを1サイクルを5秒で繰り返し実施した。
フェイスの歪みをレーザー干渉計で測定したところ、温度の上昇加工による歪みは2μm未満と良好であった。
また、フェイスの温度測定をしたところ、フェイスの温度分布はフェイス面10mm×30mmの面積に対して最大2℃であり、良好であった。
さらに、位置精度は従来のステンレスをはじめとする金属でそれぞれ製造したものと比較して、1/3〜1/5の範囲に抑えるすることができた。
以上に本発明の最も代表的な実施例を示したが、前記のように本発明の製造方法及びセラミックスの材質は本実施例に限るものではない。
実施例1で製作したヒーターユニットを、ステンレス製のホルダー部にボルトでクランプけして半導体チップ実装装置に用いた。
その結果、フェイス面の温度分布及び温度による面の歪みは極めて小さく、半導体チップを良好に加熱圧着ボンディングを行うことができた。
実施例2に記載のステンレス製のホルダーを、ヘッドと同じSiCを主成分とするセラミックスにて製造し、実施例1に示すヘッドとヒーターの接合の際に同時に接合した。
その結果、フェイス面の温度による面の歪みはさらに小さくなり、さらに良好な半導体チップの加熱圧着ボンディングを行うことができた。

また、以上の実施例についてはホルダー、ヒーター、ヘッドの主成分がSiCのセラミックスについて中心に述べたが、主成分がTiC、Si、AlN、コーディライトのセラミックスを用いても添加物を適当に替えることにより、同様の結果を得た。
本発明は、半導体基板製造装置やFPD(フラットパネルディスプレー)等の製造の加熱圧着工程に使用するボンディング用ヒーターユニットに使用できる。
また、同様の加熱圧着工程を有する部材には、いずれも応用可能である。
本発明のボンディングツール用ヒーターユニットの構造の一例を示す。 温度によるフェイス面の変形についての解説図 従来のヒーターユニットの構造の一例を示す
符号の説明
1 セラミックヒーター
2 ヘッド
3 フェイス(加熱圧着面)
4 ホルダー
5 熱電対挿入穴
6 ヒーター導線
7 ヒートと導線の接合部
8 カートリッジ式ヒーター

Claims (6)

  1. ホルダーとヒーターとヘッドがこの順番に直列に、それぞれ接合された構造のボンディングヒーターユニットにおいて、
    ヒーターとヘッドは主成分が同じで添加物が異なる2種のセラミックスからなり、
    ヘッドの電気抵抗率はヒーターより少なくとも10倍以上高く、
    ヒーターとヘッドの熱膨張率の差は0.3×10−6/K以下であることを特徴とするボンディング用ヒーターユニット。
  2. セラミックスの主成分がSiC、TiC、Si、AlN、コーディライトの少なくとも1種からなる請求項1に記載のボンディング用ヒーターユニット。
  3. セラミックスの主成分がSiCであり、
    ヘッドに用いられる添加物が、合計で1〜10重量%のAl,Y、SiO、Erの少なくとも1種以上であり、
    ヒーターに用いられる添加物が、合計で1〜10重量%のホウ素、カーボン、BC、TiB、TiN、TiC、ZrN、ZrB、BC、TaCのいずれか1種以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のボンディング用ヒーターユニット。
  4. ヒーターと、ホルダーとが、主成分が同じで添加物の異なる2種類のセラミックからなることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のボンディング用ヒーターユニット。
  5. 半導体基板製造装置、フラットパネルディスプレーの加熱圧着工程に使用する、請求項1から請求項4のいずれかに記載のボンディング用ヒーターユニット。
  6. 粉末状、プレス体、焼結体のいずれかの状態であるヘッドと、粉末状、プレス体、焼結体のいずれかの状態であるヒーターとを、
    ホットプレス、常圧焼結、加圧焼結、熱間静水圧プレスから選ばれるいずれかの加熱工程にて一体化する工程を有することを特徴とするボンディング用ヒーターユニットの製造方法。
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