JP2006085959A - 燃料電池の運転方法、燃料電池システム及び燃料電池車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な操作により発電性能を回復でき、燃料電池の長寿命化を実現した燃料電池の運転方法を提供する。また、小型化、低コストかつ長寿命化を図った燃料電池システムを提供する。さらに、走行距離の長距離化を実現できると共にスタイリングの自由度を高めた燃料電池車両を提供する。
【解決手段】 高分子にプロトン交換基が多数導入されたプロトン伝導性を有する電解質膜の両面側に水素極と酸素極を接合した膜電極接合体を形成し、膜電極接合体の両面側に電子導電性を有するセパレータを各々配置して構成された単位セルを少なくとも含む燃料電池の運転方法であって、運転中に、水素ガスと酸素ガスとの供給量を増加させて出力を基準値以上として、電解質膜中のプロトン濃度を増大させることにより、プロトン交換基に結合しているプロトン以外のカチオンを強制的に脱離させて、発電性能を回復させることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】 高分子にプロトン交換基が多数導入されたプロトン伝導性を有する電解質膜の両面側に水素極と酸素極を接合した膜電極接合体を形成し、膜電極接合体の両面側に電子導電性を有するセパレータを各々配置して構成された単位セルを少なくとも含む燃料電池の運転方法であって、運転中に、水素ガスと酸素ガスとの供給量を増加させて出力を基準値以上として、電解質膜中のプロトン濃度を増大させることにより、プロトン交換基に結合しているプロトン以外のカチオンを強制的に脱離させて、発電性能を回復させることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、特に、固体高分子電解質型燃料電池に適した燃料電池の運転方法、燃料電池システム及び燃料電池車両に関する。
地球環境保護の観点から、燃料電池を自動車の内燃機関に代えて作動するモータの電源として利用し、このモータにより自動車を駆動することが検討されている。燃料電池は、資源の枯渇問題を有する化石燃料を使う必要がないため排気ガス等を発生することがない。また、騒音がほとんど発生せず、更にはエネルギの回収効率も他のエネルギ機関と比べて高くできる等の優れた特徴を有している。
燃料電池は、使用される電解質の種類に応じて、固体高分子電解質型、リン酸型、溶融炭酸塩型及び固体酸化物型等がある。そのうちの1つである固体高分子電解質型燃料電池(PEFC:Polymer Electrolyte Fuel Cell)は、比較的低温で作動し、かつ発電効率が高く、更には、他の付帯設備と共に小型かつ軽量であるため、電気自動車搭載用を始めとする各種の用途が見込まれている。
上記固体高分子電解質型燃料電池は、電気化学反応により発電を行う基本単位となる単セルを複数個積層した燃料電池スタックから構成される。
図6は、燃料電池スタックを形成する単セルの構成を示す断面図である。図6に示すように、単セル30は、固体高分子電解質膜31の両側に酸素極32及び水素極33を接合して一体化した膜電極接合体を有する。酸素極32及び水素極33は、反応膜34及びガス拡散層35(GDL:gas diffusion layer)を備えた2層構造であり、反応膜34は固体高分子電解質膜31に接触している。酸素極32及び水素極33の両側には、酸素極側セパレータ36及び水素極側セパレータ37が各々設置されて、各セパレータ36,37の電極33,32側に、酸素ガス流路、水素ガス流路及び冷却水流路が形成されている。
上記単セル30の酸素極32側に酸素ガスを供給し、水素極33側に水素ガスを供給すると、酸素ガスと水素ガスとは、各ガス拡散層35を介して反応膜34側に供給される。水素極33側では、式1に示す化学反応が進行して、H+とe-とが生成する。生成したH+は、水和状態で固体高分子電解質膜31内を移動して酸素極32側に流れ、e-は負荷38を通り水素極33から酸素極32に流れる。酸素極32側では、H+とe-と供給された酸素ガスとにより、式2に示す化学反応が進行する。そして、電池全体としては、式3に示す化学反応が進行して、外部負荷に対して電気的仕事がなされる。
水素極側:H2 → 2H+ + 2e- …(式1)
酸素極側:1/2O2 + 2H+ + 2e- → H2O + Q (反応熱) …(式2)
H2 + 1/2O2 → H2O + Q (反応熱) …(式3)
上記単セル30中の固体高分子電解質膜31は、スルホン酸基等のプロトン交換基を多数導入した高分子から形成されており、固体高分子電解質膜31を湿潤状態としてプロトン交換基を利用することによりプロトンを伝導させている。このため、固体高分子電解質膜31は強酸性を示す。
酸素極側:1/2O2 + 2H+ + 2e- → H2O + Q (反応熱) …(式2)
H2 + 1/2O2 → H2O + Q (反応熱) …(式3)
上記単セル30中の固体高分子電解質膜31は、スルホン酸基等のプロトン交換基を多数導入した高分子から形成されており、固体高分子電解質膜31を湿潤状態としてプロトン交換基を利用することによりプロトンを伝導させている。このため、固体高分子電解質膜31は強酸性を示す。
また、燃料ガスである水素ガスと酸素ガスは、80℃〜90℃程度の高温であり、さらに、式1に示すように、水素極33ではH+が生じ、一方の酸素極32では酸素ガスが通過するため、酸素極32及び水素極33は、標準水素極電位に対して0.6〜1VvsSHE程度の電位負荷がかかる酸化性環境下に晒される。
このため、酸素極32及び水素極33の外側に配置されるセパレータ36,37には、酸素極32、水素極33と同様に強酸性に耐え得る耐食性が要求されると共に、固体高分子電解質膜31の有するpH2〜pH3程度の硫酸酸性に耐え得る耐食性が要求される。さらに、セパレータは、各単セル30間を電気的に接続する機能を有するため、電気伝導性が良好であることが要求される。
そこで、セパレータ36,37として、電気伝導性が良く耐食性に優れたステンレス鋼あるいは工業用純チタン等のチタン材料を使用することが考えられている。ステンレス鋼の表面には、Crを主金属元素とした酸化物、水酸化物及びこれらの水和物等の緻密な不動態皮膜が形成され、チタン材料表面には、酸化チタン、水酸化チタン及びこれらの水和物等の緻密な不動態皮膜が形成されており、優れた耐食性を有する。
しかし、ステンレス鋼あるいはチタン材料の表面に不動態皮膜が形成されると、セパレータ36,37と隣接する酸素極32及び水素極33中のガス拡散層(通常、カーボンペーパ)との間で接触抵抗が生じてしまう。燃料電池内の抵抗分極による過電圧は、定置型用途では、コージェネレーション等により排熱として回収することができるため、トータルとして熱効率が向上することが期待できる。しかし、自動車用用途では、接触抵抗に基づく発熱ロスは冷却水を通してラジエータから外部に捨てるしかないため、接触抵抗が増大すると効率が低下する要因となる。また、効率低下は発熱が大きくなることと等価であるため、より大きな冷却系を装備する必要も生じる。このため、セパレータ36,37と各電極32,33との間の接触抵抗値を低くすることが重要な課題となっている。
そこで、ステンレス鋼をプレス成形してセパレータ形状として、電極との接触面に直接金めっき層を形成したセパレータが提案されている(特許文献1参照)。また、ステンレス鋼をセパレータ形状に加工した後、他の部材と接触して接触抵抗を生ずる面の不動態皮膜を除去して貴金属又は貴金属合金を付着させたセパレータが提案されている(特許文献2参照)。
特開平10−228914号公報(第2頁、第2図)
特開2001−6713号公報(第2頁)
しかしながら、ステンレス鋼表面に貴金属層を形成することにより、セパレータと酸素極及び水素極との接触抵抗値を低くすることができるが、前述したように、セパレータは電位が負荷される酸性環境下に曝されるため、ステンレス鋼から金属イオン(カチオン)が溶出してしまっていた。
セパレータから溶出した金属イオン(カチオン)は、電解質膜中のプロトン交換基(例えば、スルホン酸基)と結合してしまい、プロトン(H+)の通り道を妨げるため、電解質膜のプロトン伝導性が低下し、その結果、燃料電池の発電性能が低下してしまうという恐れを有していた。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、すなわち、第1の発明である燃料電池の運転方法は、高分子にプロトン交換基が多数導入されたプロトン伝導性を有する電解質膜の両面側に水素極と酸素極を接合した膜電極接合体を形成し、膜電極接合体の両面側に電子導電性を有するセパレータを各々配置して構成された単位セルを少なくとも含む燃料電池の運転方法であって、運転中に、水素ガスと酸素ガスとの供給量を増加させて出力を基準値以上として、電解質膜中のプロトン濃度を増大させることにより、プロトン交換基に結合しているプロトン以外のカチオンを強制的に脱離させて、発電性能を回復させることを要旨とする。
第2の発明である燃料電池システムは、高分子にプロトン交換基が多数導入されたプロトン伝導性を有する電解質膜の両面側に水素極と酸素極を接合した膜電極接合体を形成し、膜電極接合体の両面側に電子導電性を有するセパレータを各々配置して構成された単位セルを複数個積層した構成された燃料電池スタックと、燃料電池スタックの後流側に設置されて、運転中に出力を基準値以上とするための制御信号を送信し、燃料電池スタック内の電解質膜中のプロトン濃度を増大させることにより、プロトン交換基に結合しているプロトン以外のカチオンを強制的に脱離させて、発電性能を回復させる出力制御装置と、を備えることを要旨とする。
第3の発明である燃料電池車両は、第2の発明である燃料電池システムを搭載し、これを動力源として用いることを要旨とする。
第1の発明である燃料電池の運転方法によれば、運転中に出力を基準値以上とすることにより、電解質膜中のプロトン濃度を増大させて、プロトン交換基に結合しているプロトン以外のカチオンを強制的に脱離させることができ、この結果、発電性能が回復し、燃料電池を長寿命化することができる。
第2の発明である燃料電池システムによれば、小型化、低コストかつ長寿命化を実現することができる。
第3の発明である燃料電池車両によれば、小型化、低コスト化かつ長寿命化しを実現した燃料電池システムを搭載することにより、走行距離の長距離化を実現できると共にスタイリングの自由度を高めることができる。
以下、本発明の実施形態に係る燃料電池の運転方法、燃料電池システム及び燃料電池車両について、固体高分子電解質型燃料電池に適用した例を挙げて、図1から図5に基づいて説明する。
(燃料電池システム)
図1は、本発明の実施の形態に係る燃料電池システムの構成を示す図である。図1に示すように、燃料電池システム1は、電気化学反応により発電を行う基本単位となる単位セル(以下、「単セル」とする。)を複数個積層して構成された燃料電池スタック2を備えており、燃料電池スタック2の上流側には、水素ガスを供給する水素ガス供給手段3と、酸素ガスを供給する酸素ガス供給手段4と、が設置されている。燃料電池スタック2の後流側には出力制御装置5が設置され、出力制御装置5後流側に、順次、インバータ6とモータ7とが接続されて、燃料電池スタック2から出力された電力をモータ7に給電している。また、インバータ6には、分岐してバッテリ8が接続されており、燃料電池スタック2からの電力を充電及び放電している。例えば、バッテリ8としてリチウム二次電池を使用することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る燃料電池システムの構成を示す図である。図1に示すように、燃料電池システム1は、電気化学反応により発電を行う基本単位となる単位セル(以下、「単セル」とする。)を複数個積層して構成された燃料電池スタック2を備えており、燃料電池スタック2の上流側には、水素ガスを供給する水素ガス供給手段3と、酸素ガスを供給する酸素ガス供給手段4と、が設置されている。燃料電池スタック2の後流側には出力制御装置5が設置され、出力制御装置5後流側に、順次、インバータ6とモータ7とが接続されて、燃料電池スタック2から出力された電力をモータ7に給電している。また、インバータ6には、分岐してバッテリ8が接続されており、燃料電池スタック2からの電力を充電及び放電している。例えば、バッテリ8としてリチウム二次電池を使用することができる。
水素ガス供給手段3は、水素ガスを蓄積する水素ガスタンク9と、水素ガスタンク9と燃料電池スタック2とを接続する水素ガス供給配管10と、水素ガス供給配管10上に設置された水素ガス圧力計11と、水素ガス圧力調節弁12と、により構成される。
酸素ガス供給手段3は、ブロワ13と、ブロワ13と燃料電池スタック2とを連結する酸素ガス供給配管14と、酸素ガス供給配管14上に設置された酸素ガス圧力計15と、酸素ガス圧力調節弁16と、により構成される。
燃料電池スタック2は、後で詳細に説明するが、水素ガス供給手段3と酸素ガス供給手段4により供給される水素ガスと酸素ガスを電気化学的に反応させて、水と電力を生成する。燃料電池スタック2には排出配管17が接続されており、生成した水と、燃料として供給された未反応の酸素ガスを排出しており、また、水素ガス排気管18が水素ガス供給配管10に連結して接続されており、燃料電池ストック2内における未反応の水素ガスを回収している。
出力制御装置5は、以下に示すいずれかの機能を有する。(1)燃料電池の運転時間についての一定周期を予め設定しておき、運転時間が一定周期を超えたときに、水素ガス圧力調節弁12と酸素ガス圧力調節弁16とに各制御信号を送信する。(2)燃料電池スタック2から検出される一定の電流値における出力電圧をモニタリングして、モニタリングされた出力電圧と基準値とを比較して、検出された出力電圧が基準値よりも低下したときに、水素ガス圧力調節弁12と酸素ガス圧力調節弁16とに各制御信号を送信する。(3)燃料電池スタック2から検出された電流密度(I)と出力電圧(V)とからI−V特性の傾きを算出し、算出されたI−V特性の傾きが基準値よりも高くなったときに、水素ガス圧力調節弁1と酸素ガス圧力調節弁16とに各制御信号を送信する。この出力制御装置5から送信された各制御信号に基づき水素ガス圧力調節弁12と酸素ガス圧力調節弁16とが調整されて、燃料電池スタック2に供給される燃料ガスと酸化剤ガスとの供給量が増加して、燃料電池スタック2の出力電圧を一定以上としている。
(燃料電池スタック)
図1に示す燃料電池システム1内の燃料電池スタック2を模式的に示した斜視図を図2に示し、図3に、燃料電池スタック2の詳細な構成を説明する分解図を示す。図3に示すように燃料電池スタック2は、単セル19を複数個積層して構成される。単セル19は、固体高分子電解質膜の両面に各々酸化剤極を有するガス拡散層と燃料極を有するガス拡散層とを形成して膜電極接合体20とし、膜電極接合体20の両面側に各々電子伝導性を有するセパレータ21を各々配置して、セパレータ21内部に酸化剤ガス流路及び燃料ガス流路を形成して構成される。複数個の単セル19を積層した後、図3に示すように、両端部にエンドフランジ22を配置して、外周部を締結ボルト23により締結して燃料電池スタック2を構成している。
図1に示す燃料電池システム1内の燃料電池スタック2を模式的に示した斜視図を図2に示し、図3に、燃料電池スタック2の詳細な構成を説明する分解図を示す。図3に示すように燃料電池スタック2は、単セル19を複数個積層して構成される。単セル19は、固体高分子電解質膜の両面に各々酸化剤極を有するガス拡散層と燃料極を有するガス拡散層とを形成して膜電極接合体20とし、膜電極接合体20の両面側に各々電子伝導性を有するセパレータ21を各々配置して、セパレータ21内部に酸化剤ガス流路及び燃料ガス流路を形成して構成される。複数個の単セル19を積層した後、図3に示すように、両端部にエンドフランジ22を配置して、外周部を締結ボルト23により締結して燃料電池スタック2を構成している。
次に、単セルの構成材料について説明する。
固体高分子電解質膜としては、高分子にプロトン交換基が多数導入されたプロトン伝導性を有する電解質膜を用いることができる。プロトン交換基は、強酸性の官能基とすることが好ましく、例えば、スルホン酸基、リン酸基又は硝酸基等の官能基を挙げることができる。具体的な固体高分子電解質膜としては、スルホン酸基を多数導入したパーフルオロカーボン重合体膜(Nafion1128(登録商標)、デュポン株式会社)を使用することができる。
セパレータ21としては、表面導電性と耐食性とを兼ね備えた表面処理を施した金属薄板を用いることができる。このような材料からセパレータを形成することにより、単セル及び単セルを複数個積層して構成した燃料電池スタックを小型化することができる。さらに、セパレータ21として、例えば、JIS規格SUS316等のステンレス鋼板表面に、厚さ0.01μm〜0.05μmの金(Au)、プラチナ(Pt)又は銀(Ag)等の貴金属層を形成して、5%〜15%の圧下率により圧延した貴金属クラッド化薄板材を用いることができる。また、ステンレス鋼板表面又はチタン板表面に金(Au)等の貴金属をめっきした材料、導電性及び耐食性を有するカーボン粒子を含有した塗料をステンレス鋼板上に塗布した材料を用いることができる。さらに、ステンレス鋼から形成される基材の表面に、TiN、TiC、TiCN、CrN等の窒化化合物層を被覆した材料、又は、基材表面にCrC等の炭化化合物層を被覆した材料、あるいはチタン材料、さらには、カーボン材料(黒鉛含有樹脂モールド、緻密黒鉛、膨張黒鉛)等をも用いることができる。
例示した材料の中でも、セパレータとして、特に、Feを主成分とし、Crと、少なくともNi又はMoのいずれかの元素と、を含有するステンレス鋼から形成された基材上に窒化化合物層を形成して、窒化化合物層の全部又は少なくとも一部に、Feを主成分として、Fe、Cr、Ni及びMoの中から選択される遷移金属原子同士が混合し合い面心立方格子又は面心正方格子を形成し、各単位胞の中心位置の八面体空隙にN原子が侵入した形の化合物であるM4N型結晶構造を有する材料を用いることが好ましい。M4N型結晶構造とすることにより、遷移金属原子間の金属結合を維持したまま、遷移金属原子と窒素原子との間で強い共有結合性を示すこととなる。このため、各金属元素の活量を低く抑えて酸化に対する反応性を抑えたまま、金属伝導を示す窒化化合物層を基材表面に形成することができる。
なお、Feを主成分とし、Crと、少なくともNi又はMoとを含有するステンレス鋼として、オーステナイト系、オーステナイト・フェライト系、析出硬化系のステンレス鋼が挙げられるが、この中でも、特に、オーステナイト系ステンレス鋼から形成することが好ましい。オーステナイト系ステンレス鋼としては、例えば、SUS304、SUS310S、SUS316L、SUS317、SUS321、SUS329J1、SUS836等が挙げられる。
さらに、窒化化合物層においては、Fe、Cr、Ni、Mo等の遷移金属元素が不規則に混合しているため、各金属成分の部分モル自由エネルギが低下し、各金属元素の活量を低く抑えることができる。この結果、窒化化合物中の各金属原子の酸化に対する反応性が低下するため、セパレータが燃料電池スタック内の酸化性環境下に曝された場合であっても、窒化化合物層の化学的安定性を確保することができる。また、上記材料からセパレータを形成することにより、セパレータとガス拡散層(通常、カーボンペーパ)との間の接触抵抗を低く維持することができ、燃料電池の耐久性を高めることができる。さらに、従来は、電極と接触する面となるセパレータの表面に直接金めっき層を形成したが、上記材料からセパレータを形成すると、金めっき層を形成することなく接触抵抗を低く抑えられるため、燃料電池スタックを低コスト化することができる。なお、セパレータを金属製とした場合には、セパレータ材料から溶出した金属イオンが、固体高分子電解質膜のプロトン交換基に結合してしまい、発電特性の低下が懸念されるが、後述する本発明の実施の形態に係る燃料電池の運転方法を用いて運転することにより、燃料電池の発電特性の低下を防ぐことができる。
また、窒化化合物層は、面心立方格子を形成するFe、Cr、Ni及びMoの中から選択される遷移金属元素は、不規則に混合することにより、混合エントロピーが増大し各金属成分の部分モル自由エネルギが低下しており、もしくは、各金属元素の活量がラウールの規則より推定される値より低くなっていることが好ましい。
さらに、窒化化合物層中に含まれるFeに対するCrの原子比が、基材中に含まれるFeに対するCrの原子比よりも小さいことが好ましい。この理由は、基材よりも窒化化合物層中に含まれるFeに対するCrの原子比が大きくなると、窒化化合物中にCrが濃縮され、この結果、窒化化合物との界面近傍の基材のCrが減少し、耐食性に劣るCr欠乏部が形成されるからである。
(燃料電池の運転方法)
本発明の実施の形態に係る燃料電池の運転方法は、高分子にプロトン交換基が多数導入されたプロトン伝導性を有する電解質膜の両面側に水素極と酸素極を接合した膜電極接合体を形成し、膜電極接合体の両面側に電子導電性を有するセパレータを各々配置して構成された単位セルを少なくとも含む燃料電池の運転方法であり、運転中に、燃料である水素ガスと酸素ガスとの供給量を増加させて出力を基準値以上として、電解質膜中のプロトン濃度を増大させることにより、プロトン交換基に結合しているプロトン以外のカチオンを強制的に脱離させて、発電性能を回復させるものである。
本発明の実施の形態に係る燃料電池の運転方法は、高分子にプロトン交換基が多数導入されたプロトン伝導性を有する電解質膜の両面側に水素極と酸素極を接合した膜電極接合体を形成し、膜電極接合体の両面側に電子導電性を有するセパレータを各々配置して構成された単位セルを少なくとも含む燃料電池の運転方法であり、運転中に、燃料である水素ガスと酸素ガスとの供給量を増加させて出力を基準値以上として、電解質膜中のプロトン濃度を増大させることにより、プロトン交換基に結合しているプロトン以外のカチオンを強制的に脱離させて、発電性能を回復させるものである。
例えば、電解質膜のプロトン交換基が強酸性のスルホン酸基である場合、プロトン交換基において、式(4)に示すカチオン結合とカチオン脱離との平衡反応がおきる。
−R-SO3 -/M++H+⇔−R-SO3 -/H++M+ …式(4)
本発明の実施の形態に係る燃料電池の運転方法により、出力を基準値以上として、電解質膜中のプロトン濃度を増大させることにより、式(1)に示す平衡反応を右辺側に移動させて、スルホン酸基と結合したカチオン(M+)を脱離させている。このため、電解質膜のプロトン導電性が高まり発電性能も回復する結果、燃料電池を長期に亘り運転することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る燃料電池の運転方法により、出力を基準値以上として、電解質膜中のプロトン濃度を増大させることにより、式(1)に示す平衡反応を右辺側に移動させて、スルホン酸基と結合したカチオン(M+)を脱離させている。このため、電解質膜のプロトン導電性が高まり発電性能も回復する結果、燃料電池を長期に亘り運転することが可能となる。
ここで、出力を基準値以上としたが、「基準値」とは、定格出力(最大出力)の50%以上であり、より好ましくは80%以上である。この理由は、基準値が定格出力の50%未満になると、プロトン交換膜中のプロトン濃度が増大しないため、プロトン交換基に結合したカチオンを脱離できず、発電性能の回復を見込めないからである。実際、現状定格電流密度を1.0A/cm2とした場合には、出力の基準値は、電流密度0.5A/cm2以上であり、より0.8A/cm2以上とすることが好ましい。
出力を基準値以上とするタイミングは、以下に示す各方法により、前述した燃料電池システム1内の出力制御装置5により制御される。
第1の方法は、出力制御装置5に、燃料電池の運転時間についての一定周期を予め設定しておき、運転時間が一定周期を超えたときに、水素ガス圧力調節弁12と酸素ガス圧力調節弁16とに各制御信号を送信する方法である。予め設定する運転時間の一定周期は、例えば100hr以下であり、より好ましくは1hr〜10hrである。
第2の方法は、出力制御装置5において、燃料電池スタック2から検出される一定の電流値における出力電圧をモニタリングしておき、モニタリングされた出力電圧と基準値とを比較して、検出された出力電圧が基準値よりも低下したときに、水素ガス圧力調節弁12と酸素ガス圧力調節弁16とに各制御信号を送信する方法である。一定の電流値とは、例えば、0.2A/cm2〜1.0A/cm2の範囲内における特定の値であり、出力電圧が、基準値よりも3%〜10%低下したときに、出力を上げるタイミングとなる。
第3の方法は、燃料電池スタック2から検出された電流密度(I)と出力電圧(V)とからI−V特性の傾きを算出し、算出されたI−V特性の傾きが基準値よりも高くなったときに、水素ガス圧力調節弁12と酸素ガス圧力調節弁16とに各制御信号を送信する方法である。
図4は、電流密度(I)と出力電圧(V)との関係を示すI−V特性を示す図である。燃料電池の運転初期には、図4に示す符号AのI−V特性の傾きを示しているが、燃料電池の運転を継続していくと、符号Bに示すようにI−V特性の傾きが変化している。燃料電池スタック2の運転初期から、I−V特性の傾きが基準値よりも3%〜10%低下したときに、出力を上げるタイミングとなる。
(燃料電池車両)
燃料電池車両の一例として、上述した燃料電池の運転方法によって運転される燃料電池システムを搭載して、燃料電池を動力源として用いた燃料電池電気自動車を例に挙げて説明する。
燃料電池車両の一例として、上述した燃料電池の運転方法によって運転される燃料電池システムを搭載して、燃料電池を動力源として用いた燃料電池電気自動車を例に挙げて説明する。
図5は、図1に示す燃料電池システム1を搭載した電気自動車の外観を示す図である。図5(a)は電気自動車の側面図、図5(b)は電気自動車の上面図であり、図5(b)に示すように、車体24前方に、左右のフロントサイドメンバとフードリッジのほか、フロントサイドメンバを含む左右のフードリッジ同士を互いに連結するダッシュロア部材をそれぞれ組み合わせて溶接接合したエンジンコンパートメント部25を形成している。本発明の実施の形態に係る電気自動車では、エンジンコンパートメント部25内に燃料電池システム1を搭載している。なお、ここで例示した構成に限定されるものではなく、燃料電池システム1内の燃料電池スタック2のみをエンジンコンパートメント部25内に設置して、出力制御装置5を他の車体24内に設置した構成としても良い。
本発明の実施の形態に係る燃料電池の運転方法を適用した耐久性の高い燃料電池スタックを自動車等の車両に搭載することにより、燃料電池電気自動車の耐久性を高めることができる。また、小型化した軽量の長寿命の燃料電池スタックを車両に搭載することにより、車両重量を低減して省燃費化を図ることができ、走行距離の長距離化を図ることができる。さらに、小型の燃料電池を移動体車両等に搭載することにより、車室内空間をより広く活用することができ、スタイリングの自由度を高めることができる。
なお、燃料電池車両の一例として電気自動車を挙げたが、本発明は電気自動車等の車両に限定されるものではなく、電気エネルギが要求される航空機その他の機関にも適用することが可能である。
以下、実施例及び比較例を挙げて説明する。なお、例示した実施例に限定されないことはもちろんである。
セパレータとして、JIS規格のSUS316Lから形成される基材の表面に、Feを主体とするM4N型窒化化合物を形成して、表面導電性と耐食性を兼ね備えた表面処理を施した金属薄板を用いた。この金属薄板をプレス成形して、アクティブエリア5cm□、ストレート流路を形成したセパレータとした。
固体高分子電解質膜として、スルホン酸基を導入したパーフルオロカーボン重合体膜(商品名:Nafion112、デュポン(株)社製)を用いた。
ガス拡散電極として、カーボンブラックで担持した白金触媒を塗布したカーボンペーパ(東レ(株)社製TGP-H-090)を用いた。
まず、固体高分子電解質膜の両面側に、水素極と酸素極とを配置して、ホットプレス法により一体に接合して膜電極接合体を形成した後、膜電極接合体の両面側にセパレータを配置して単セルを構成した。その後、単セルを複数個積層して、十分な剛性を有するエンドプレートを使用して、1MPaの面圧で締め付けて、燃料電池スタックを構成した。
その後、以下に示す実施例1〜実施例3及び比較例に示す運転方法を用いて、燃料電池スタックの発電出力を評価した。なお、発電出力の評価は、水素ガス及び酸素ガスの供給量を増加させて、電流密度を1.0A/cm2まで増大させて、各電流密度とした時の発生電圧を測定して、定期的にI−V特性を取得した。そして、初期のI−V特性の傾きに対して、運転時間が1000Hr経過した時のI−V特性の傾きを算出して評価した。
実施例1
実施例1では、上記構成の燃料電池スタックを使用して、運転時間100hr毎に定期的に出力を1A/cm2まで上げて燃料電池を運転した。
実施例1では、上記構成の燃料電池スタックを使用して、運転時間100hr毎に定期的に出力を1A/cm2まで上げて燃料電池を運転した。
実施例2
実施例2では、実施例1と同様の燃料電池スタックを使用して、0.2A/ cm2における出力電圧が初期より5%低下した時点で、出力を1A/ cm2まで上げて燃料電池を運転した。
実施例2では、実施例1と同様の燃料電池スタックを使用して、0.2A/ cm2における出力電圧が初期より5%低下した時点で、出力を1A/ cm2まで上げて燃料電池を運転した。
実施例3
実施例3では、実施例1と同様の燃料電池スタックを使用して、0.2A/ cm2〜0.5A/ cm2間のI−V特性の傾きをモニタリングしておき、I−V特性の傾きが初期より10%以上大きくなった時点で、出力を1A/ cm2まで上げて燃料電池を運転した。
実施例3では、実施例1と同様の燃料電池スタックを使用して、0.2A/ cm2〜0.5A/ cm2間のI−V特性の傾きをモニタリングしておき、I−V特性の傾きが初期より10%以上大きくなった時点で、出力を1A/ cm2まで上げて燃料電池を運転した。
比較例
比較例では、運転中に出力を上げる操作を行わず、定格出力に対して20%程度の負荷をかけて燃料電池を運転した。
比較例では、運転中に出力を上げる操作を行わず、定格出力に対して20%程度の負荷をかけて燃料電池を運転した。
この結果、比較例では、燃料電池の運転時間が1000hrを経過した時点で、燃料電池スタックの発電出力が10%低下していたのに対して、実施例1〜実施例3では、運転時間が1000hr経過した時点でも発電出力に低下が認められなかった。従って、燃料電池の運転時間の一定周期毎に、出力電圧が基準値よりも低下したとき、又はI−V特性の傾きが基準値を超えたときに、出力を基準値以上に上げることにより、燃料電池の発電性能を回復させることができることが判明した。
1…燃料電池システム,
2…燃料電池スタック,
3…水素ガス供給手段,
4…酸素ガス供給手段,
5…出力制御装置,
6…インバータ,
7…モータ,
8…バッテリ,
9…水素ガスタンク,
10…水素ガス供給配管,
11…水素ガス圧力計,
12…水素ガス圧力調整弁,
13…ブロワ,
14…酸素ガス供給配管,
15…酸素ガス圧力計,
16…酸素ガス圧力調整弁,
17…排出配管,
18…水素ガス排気管,
2…燃料電池スタック,
3…水素ガス供給手段,
4…酸素ガス供給手段,
5…出力制御装置,
6…インバータ,
7…モータ,
8…バッテリ,
9…水素ガスタンク,
10…水素ガス供給配管,
11…水素ガス圧力計,
12…水素ガス圧力調整弁,
13…ブロワ,
14…酸素ガス供給配管,
15…酸素ガス圧力計,
16…酸素ガス圧力調整弁,
17…排出配管,
18…水素ガス排気管,
Claims (17)
- 高分子にプロトン交換基が多数導入されたプロトン伝導性を有する電解質膜の両面側に水素極と酸素極を接合した膜電極接合体を形成し、前記膜電極接合体の両面側に電子導電性を有するセパレータを各々配置して構成された単位セルを少なくとも含む燃料電池の運転方法であって、
運転中に、水素ガスと酸素ガスとの供給量を増加させて出力を基準値以上として、前記電解質膜中のプロトン濃度を増大させることにより、前記プロトン交換基に結合しているプロトン以外のカチオンを強制的に脱離させて、発電性能を回復させることを特徴とする燃料電池の運転方法。 - 燃料電池の運転時間を定めた一定周期毎に、出力を基準値以上とすることを特徴とする請求項1記載の燃料電池の運転方法。
- 燃料電池から検出される一定の電流値における出力電圧を定期的にモニタリングして、前記出力電圧が基準値よりも低下したときに、出力を基準値以上とすることを特徴とする請求項1記載の燃料電池の運転方法。
- 燃料電池スタックから検出される電流密度と電圧との関係を示すI−V特性の傾きが基準値を超えたときに、出力を基準値以上とすることを特徴とする請求項1記載の燃料電池の運転方法。
- 前記出力の基準値は、定格出力の50%以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の燃料電池の運転方法。
- 前記プロトン交換基は、強酸性の官能基であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の燃料電池の運転方法。
- 前記セパレータは、表面導電性と耐食性を兼ね備えた表面処理を施した金属薄板であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の燃料電池の運転方法。
- 前記セパレータは、Feを主成分とし、Crと、少なくともNi又はMoのいずれかの元素と、を含有するステンレス鋼から形成された基材と、基材上に形成されて、全部又は少なくとも一部に、Feを主成分として、Fe、Cr、Ni及びMoの中から選択される遷移金属原子同士が混合し合い面心立方格子又は面心正方格子を形成し、各単位胞の中心位置の八面体空隙にN原子が侵入した形の化合物であるM4N型結晶構造を有する窒化化合物層と、を有する材料であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の燃料電池の運転方法。
- 高分子にプロトン交換基が多数導入されたプロトン伝導性を有する電解質膜の両面側に水素極と酸素極を接合した膜電極接合体を形成し、前記膜電極接合体の両面側に電子導電性を有するセパレータを各々配置して構成された単位セルを複数個積層した構成された燃料電池スタックと、
前記燃料電池スタックの後流側に設置されて、運転中に出力を基準値以上とするための制御信号を送信し、前記燃料電池スタック内の電解質膜中のプロトン濃度を増大させることにより、前記プロトン交換基に結合しているプロトン以外のカチオンを強制的に脱離させて、発電性能を回復させる出力制御装置と、
を備えることを特徴とする燃料電池システム。 - 前記出力制御装置は、設定された燃料電池の運転時間を定めた一定周期を超える毎に、制御信号を送信することを特徴とする請求項9記載の燃料電池システム。
- 前記出力制御装置は、前記燃料電池スタックから検出される一定の電流値における出力電圧をモニタリングして、モニタリングされた出力電圧と基準値とを比較して、検出された出力電圧が基準値よりも低下したときに、制御信号を送信することを特徴とする請求項9記載の燃料電池システム。
- 前記出力制御装置は、前記燃料電池スタックから検出される電流密度(I)と出力電圧(V)との関係からI−V特性の傾きを算出し、算出されたI−V特性の傾きが基準値を超えたときに、制御信号を送信することを特徴とする請求項9記載の燃料電池システム。
- 前記出力制御装置は、前記燃料電池スタックに供給する水素ガスの供給量を調整する水素ガス圧力調整弁と、前記燃料電池スタックに供給する酸素ガスの供給量を調整する酸素ガス圧力調節弁と、に制御信号を送信することを特徴とする請求項9乃至12のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
- 前記プロトン交換基は、強酸性の官能基であることを特徴とする請求項9乃至13のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
- 前記セパレータは、表面導電性と耐食性を兼ね備えた表面処理を施した金属薄板であることを特徴とする請求項9乃至14のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
- 請求項9乃至15のいずれか1項に記載の燃料電池システムを搭載し、これを動力源として用いることを特徴とする燃料電池車両。
- さらに、動力源として、ハイブリッド走行させるために2次電池を備えることを特徴とする請求項16記載の燃料電池車両。
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