JP2006085927A - X線管およびそれを用いた全反射蛍光x線分析装置 - Google Patents

X線管およびそれを用いた全反射蛍光x線分析装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006085927A
JP2006085927A JP2004266763A JP2004266763A JP2006085927A JP 2006085927 A JP2006085927 A JP 2006085927A JP 2004266763 A JP2004266763 A JP 2004266763A JP 2004266763 A JP2004266763 A JP 2004266763A JP 2006085927 A JP2006085927 A JP 2006085927A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
target
ray
window
ray tube
protrusion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004266763A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Shoji
孝 庄司
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Rigaku Corp
Original Assignee
Rigaku Industrial Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Rigaku Industrial Corp filed Critical Rigaku Industrial Corp
Priority to JP2004266763A priority Critical patent/JP2006085927A/ja
Publication of JP2006085927A publication Critical patent/JP2006085927A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)

Abstract

【課題】 実用的な寸法形状で、十分に強度の大きい軟X線を取り出せる横型X線管などを提供する。
【解決手段】 筒状の筐体4 内にその軸方向Y に並ぶフィラメント2 とターゲット3 を有し、陰極であるフィラメント2 から放射した熱電子etを陽極であるターゲット3 に衝突させて、そのターゲット3 から筐体の側壁4aに向かうX線B を窓7 を介して出射する横型のX線管1 であって、筐体の側壁4aから外方向X に突出する筒状で非磁性体の突出部8 を有し、その突出部8 の先端部に前記窓7 が設けられており、突出部の側壁8aを外側から挟むように磁石10A,10B を有することにより、突出部8 を含む空間に磁場を形成して、ターゲット3 からの散乱電子e を窓7 へ到達しないように偏向させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、いわゆる横型X線管およびそれを用いた全反射蛍光X線分析装置に関する。
従来、全反射蛍光X線分析装置では、試料表面に微小な入射角度で1次X線を入射させ、発生する蛍光X線の強度を測定するが、細い線状または薄い帯状の1次X線を試料に照射するために、横型X線管をX線源に用いる。この横型X線管は、筒状の筐体内にその軸方向に並ぶフィラメントとターゲットを有し、陰極であるフィラメントから放射した熱電子を陽極であるターゲットに衝突させて、そのターゲットから発生して筐体の側壁に向かうX線を筐体外へ出射するX線管であるが、筐体内の真空を保持しつつX線を透過させるために、例えばベリリウム板からなる窓が側壁に設けられている。X線透過のためには窓は薄い方がよいが、薄すぎると機械的強度が不足し、ターゲットからの散乱電子により損傷を受けて内部の真空保持に支障をきたす。
このような横型X線管において、Al やNa の蛍光X線の励起に有効な軟X線(例えばW−Mα線)を取り出すべく、図4に示すように、筐体4の側壁4aから外方向Xに突出する筒状の突出部8を形成し、その突出部8の先端部に窓7を設けたものがある(特願2003−432193号)。この構成によれば、側壁4aに設けられる場合よりも窓7がターゲット3から遠ざかるのでターゲット3からの散乱電子eの影響を受けにくくなり、その分薄くできるので、窓7による減衰を小さくして軟X線Bを取り出すことが可能になる。
しかし、この構成では、窓7をより薄くしてより強度の大きい軟X線Bを取り出すためには、先端部に窓7を設けた突出部8をより長く側壁4aから突出させることになるが、全反射蛍光X線分析装置に組み込むには、そのような形状のX線管は実用的でない。
本発明は前記従来の問題に鑑みてなされたもので、実用的な寸法形状で、十分に強度の大きい軟X線を取り出せる横型X線管およびそれを用いた全反射蛍光X線分析装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の第1構成は、まず、筒状の筐体内にその軸方向に並ぶフィラメントとターゲットを有し、陰極である前記フィラメントから放射した熱電子を陽極である前記ターゲットに衝突させて、そのターゲットから発生して前記筐体の側壁に向かうX線を窓を介して出射する横型のX線管である。そして、前記筐体の側壁から外方向に突出する筒状の突出部を有し、その突出部の先端部に前記窓が設けられている。さらに、前記突出部の側壁を外側から挟むように磁石または電極を有するとともに、前記突出部が非磁性体であることにより、前記突出部を含む空間に磁場または電場を形成して、前記ターゲットからの散乱電子が前記窓へ到達しないように偏向させる。
第1構成のX線管では、突出部の側壁を外側から挟むように磁石または電極を設けることにより、ターゲットからの散乱電子を窓へ到達しないように偏向させるので、突出部をさらに突出させることなく、窓を薄くでき、実用的な寸法形状で、十分に強度の大きい軟X線を取り出せる。
本発明の第2構成は、前記第1構成のX線管から出射されたX線を直接にまたは単色化して、試料表面に微小な入射角度で入射させ、発生する蛍光X線の強度を測定する全反射蛍光X線分析装置である。第2構成の装置によれば、十分に強度の大きい軟X線を1次X線として試料に照射できるので、Al やNa などの軽元素についてより高感度で全反射蛍光X線分析を行える。
以下、本発明の第1実施形態のX線管について、図にしたがって説明する。このX線管は、図1に示すように、まず、例えば円筒状の筐体4内にその軸方向Yに並ぶフィラメント2とターゲット3を有し、陰極であるフィラメント2から放射した熱電子eを陽極(接地)であるターゲット3に衝突させて、そのターゲット3から発生して筐体4の側壁4aに向かうX線Bをベリリウム板である窓7を介して出射する横型のX線管1である。そして、このX線管1は、筐体4の側壁4aから外方向Xに突出する、例えば円筒状の突出部8を有し、その突出部8の先端部を塞ぐように前記窓7が設けられ、突出部8の内部で窓7の手前には、出射するX線を絞るためのスリットをもつ絞り9が設けられている。
さらに、このX線管1は、突出部8の側壁8aを外側から(図1では上下から)挟むように1対の磁石10A,10Bを有するとともに、突出部8が、銅や非磁性ステンレスなどの非磁性体(常磁性体)であることにより、突出部8を含む空間に磁場を形成して、ターゲット3からの散乱電子eが窓7へ到達しないように偏向させる。磁石10A,10Bは、永久磁石であることが簡便で好ましいが、電磁石でもよく、また、磁石の代わりに1対の電極を有して突出部8を含む空間に電場を形成し、ターゲット3からの散乱電子eが窓7へ到達しないように偏向させてもよい。なお、磁石や電極は、1対に限定されない。
具体的にどのような磁場を形成すればよいかは、以下のように算出できる。図2に示すように、幅l(エルの小文字)で紙面に直交する方向に強さHの磁場(ハッチングの部分)が形成されており、紙面右方向に速さvで質量m、電荷−eの電子eが磁場に入ったとすると、電子の紙面上方向への偏向量Lは、次式(1)で表される。
L=eHl/mvc …(1)
ここで、cは光速である。また、電子のエネルギーをEとすると、速さvは次式(2)で表される。
v=(E−(m1/2c/E …(2)
ここで、mは電子の静止質量である。ターゲットから発生した電子の最大運動エネルギーをX線管の電圧50kVにほぼ等しいとして(仕事関数<<50kV)、この電子の窓の位置での偏向量Lを2cmよりも大きくするための磁場の強さHは、以下のように求められる。ただし、磁場の強さHは、5cmの幅lの範囲で一様とし、m=511keVとする。まず、電子のエネルギーEが求められる。
E=511keV+50keV=561keV
すると、式(2)から、v=0.413c、となり、さらに式(1)から、
L=eHl/0.413mc=25eH/0.413×561、となるので、L>2cmとするには、
H>2×0.413×561/25e ([keV][cm]/[ems][e])、換算すると、
H>61.8 (ガウス)、となる。つまり、図1において、ターゲット3から窓7に向かう空間に、その方向に直交する向きで強さ約62ガウスの磁場を5cmの幅で形成するように磁石10A,10Bを配置することで、管電圧50kVの場合の散乱電子eを2cmよりも大きく偏向させることができる。
このように、第1実施形態のX線管1では、突出部8の側壁8aを外側から挟むように磁石または電極10A,10Bを設けることにより、ターゲット3からの散乱電子eを窓7へ到達しないように偏向させるので、窓7が散乱電子eによる損傷を受けるおそれがない。したがって、突出部8をさらに突出させることなく、窓7を例えば100μm以下に薄くでき、実用的な寸法形状で、十分に強度の大きい軟X線B(例えばタングステンであるターゲット3からのW−Mα線)を取り出せる。
次に、本発明の第2実施形態の全反射蛍光X線分析装置について説明する。この装置は、図3に示すように、前記第1実施形態のX線管1から出射されたX線Bを分光素子22で単色化して1次X線B1とし、試料台21に載置された試料Sの表面に例えば0.05度程度の微小な入射角度α(図示と理解の容易のため、図3では誇大に表す)で入射させ、発生する蛍光X線B2の強度をSSDなどの検出手段23で測定する全反射蛍光X線分析装置である。分光素子22を用いず、X線管1から出射されたX線Bをそのまま1次X線として、直接に試料Sの表面に入射させてもよい。
第2実施形態の装置によれば、十分に強度の大きい軟X線(例えばW−Mα線)を1次X線B1として試料Sに照射できるので、Al やNa などの軽元素についてより高感度で全反射蛍光X線分析を行える。
本発明の第1実施形態の横型X線管を示す部分断面図である。 同X線管で形成される磁場とそれにより偏向される電子を示す模式図である。 本発明の第2実施形態の全反射蛍光X線分析装置を示す概略図である。 従来の横型X線管の一例を示す部分断面図である。
符号の説明
1 X線管
2 フィラメント
3 ターゲット
4 筐体
4a 筐体の側壁
7 窓
8 突出部
8a 突出部の側壁
10 磁石または電極
e 散乱電子
熱電子
B ターゲットからのX線
B2 蛍光X線
S 試料
X 筐体の外方向
Y 筐体の軸方向
α 微小な入射角度

Claims (2)

  1. 筒状の筐体内にその軸方向に並ぶフィラメントとターゲットを有し、陰極である前記フィラメントから放射した熱電子を陽極である前記ターゲットに衝突させて、そのターゲットから発生して前記筐体の側壁に向かうX線を窓を介して出射する横型のX線管であって、
    前記筐体の側壁から外方向に突出する筒状の突出部を有し、その突出部の先端部に前記窓が設けられており、
    前記突出部の側壁を外側から挟むように磁石または電極を有するとともに、前記突出部が非磁性体であることにより、前記突出部を含む空間に磁場または電場を形成して、前記ターゲットからの散乱電子を前記窓へ到達しないように偏向させるX線管。
  2. 請求項1に記載のX線管から出射されたX線を直接にまたは単色化して、試料表面に微小な入射角度で入射させ、発生する蛍光X線の強度を測定する全反射蛍光X線分析装置。
JP2004266763A 2004-09-14 2004-09-14 X線管およびそれを用いた全反射蛍光x線分析装置 Pending JP2006085927A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004266763A JP2006085927A (ja) 2004-09-14 2004-09-14 X線管およびそれを用いた全反射蛍光x線分析装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004266763A JP2006085927A (ja) 2004-09-14 2004-09-14 X線管およびそれを用いた全反射蛍光x線分析装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006085927A true JP2006085927A (ja) 2006-03-30

Family

ID=36164250

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004266763A Pending JP2006085927A (ja) 2004-09-14 2004-09-14 X線管およびそれを用いた全反射蛍光x線分析装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006085927A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1909095A1 (en) * 2006-10-03 2008-04-09 Thermo Fisher Scientific Inc. X-ray photoelectron spectroscopy analysis system for surface analysis and method therefor
JP2013137987A (ja) * 2011-11-28 2013-07-11 Toshiba Corp X線管装置
JP2014075188A (ja) * 2012-10-02 2014-04-24 Futaba Corp X線管

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1909095A1 (en) * 2006-10-03 2008-04-09 Thermo Fisher Scientific Inc. X-ray photoelectron spectroscopy analysis system for surface analysis and method therefor
GB2442485A (en) * 2006-10-03 2008-04-09 Thermo Electron Corp Spectroscopic analysis system for surface analysis and method therefor
GB2442485B (en) * 2006-10-03 2008-12-10 Thermo Electron Corp X-ray photoelectron spectroscopy analysis system for surface analysis and method therefor
US7875857B2 (en) 2006-10-03 2011-01-25 Thermo Fisher Scientific Inc. X-ray photoelectron spectroscopy analysis system for surface analysis and method therefor
JP2013137987A (ja) * 2011-11-28 2013-07-11 Toshiba Corp X線管装置
JP2014075188A (ja) * 2012-10-02 2014-04-24 Futaba Corp X線管

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN106463336B (zh) 具有延长使用寿命的直角飞行时间检测器
KR100680130B1 (ko) 이온화 방사선의 검출을 위한 검출기 및 방법, 그리고 상기 검출기를 포함하는 2차원 빔 방사선 사진법에 사용하기 위한 장치
JP6012191B2 (ja) 荷電粒子顕微鏡に用いられる検出方法
JP4931793B2 (ja) 質量分析計の焦点面検出器アセンブリ
WO2013035389A1 (ja) 走査電子顕微鏡
AU748781B2 (en) Environmental SEM with a magnetic field for improved secondary electron detection
US8164059B2 (en) In-chamber electron detector
JP2005276819A (ja) 帯電粒子ビームデバイスのための対物レンズ
EP1519402B1 (en) Ionisation vacuum gauge
Neděla et al. The simulation of energy distribution of electrons detected by segmental ionization detector in high pressure conditions of ESEM
EP0243060A2 (en) A charged particle energy analyser
JP2017224596A (ja) 帯電粒子検出装置
EP2355125B1 (en) Particle beam device and method for operation of a particle beam device
US7060978B2 (en) Detector system for a particle beam apparatus, and particle beam apparatus with such a detector system
JP2006085927A (ja) X線管およびそれを用いた全反射蛍光x線分析装置
US3471694A (en) Charge particle barrier consisting of magnetic means for removing electrons from an x-ray beam
JP2003207572A (ja) 低エネルギー連続背景雑音を低減することが可能な放射線を測定するための放射線検出器、装置及び方法
Ermakov et al. An electrostatic autoresonant ion trap mass spectrometer
JPH04505828A (ja) 真空装置のリーク検出のための、冷陰極イオン源を用いる分圧ゲージ
US20050109947A1 (en) Ion detector
JP2009076447A (ja) 走査電子顕微鏡
JP3383842B2 (ja) 散乱ターゲット保持機構及び電子スピン分析器
CZ2006721A3 (cs) Rastrovací elektronový mikroskop
Gersch et al. Postionization of sputtered neutrals by a focused electron beam
JP3394120B2 (ja) 二次荷電粒子検出装置