JP2003207572A - 低エネルギー連続背景雑音を低減することが可能な放射線を測定するための放射線検出器、装置及び方法 - Google Patents

低エネルギー連続背景雑音を低減することが可能な放射線を測定するための放射線検出器、装置及び方法

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JP2003207572A
JP2003207572A JP2002366625A JP2002366625A JP2003207572A JP 2003207572 A JP2003207572 A JP 2003207572A JP 2002366625 A JP2002366625 A JP 2002366625A JP 2002366625 A JP2002366625 A JP 2002366625A JP 2003207572 A JP2003207572 A JP 2003207572A
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space
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radiation detector
radiation
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Heikki Johannes Sipilae
ヨハネス シピレ ヘイッキ
Erkki Sakari Kiuru
サカリ キウル エルッキ
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    • G01T1/00Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低エネルギー連続背景雑音を低減することが
可能な放射線を測定するための放射線検出器、装置及び
方法。 【解決手段】 本発明はX線光子をエネルギー分散性検
出するための放射線検出器、装置及び方法に関する。X
線光子が放射線検出器(201,601)内で衝突され(70
1)、これによって検出器内で衝突されたX線光子の観測
が行われる(702, 703,704, 705, 706, 707, 708)。本発
明によると、放射線検出器の第一の検出器空間(205,50
1)における衝突されたX線光子の観測(702,703,704)
と放射線検出器の第ニの検出器空間(206,502)におけ
る衝突されたX線光子の観測(705,706,707,708)が別個
に遂行される。第一の検出器空間(205,501)における
衝突されたX線光子の観測は第ニの検出器空間における
衝突されたX線光子が同時に観測されたときは無視され
る(712)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】一般的には、本発明はガスの
イオン化に基づく放射線検出器(radioactive radiatio
n detectors)に関する。より詳細には、本発明は低エ
ネルギー背景雑音を低減することでこのタイプの検出器
の信号対雑音比をいかに改善できるかに関する。
【0002】
【従来の技術】X線蛍光法(X-ray fluorescence method
s)は通常得られたサンプル内のある与えられた物質の
含量を分析するときに用いられる。この分析において
は、励起放射線と呼ばれるX線周波数の放射線を放出す
る放射線源が用いられ、この励起放射線がサンプルに衝
突(照射)され、これによってサンプル内に含まれる原
子が励起される。こうして励起状態が緩和されたとき、
サンプルは蛍光線(fluorescence radiation)を放出す
る。この励起状態は各元素の原子に固有のエネルギーの
量に対応する。蛍光線のスペクトルを測定することで、
サンプルの組成とサンプル内の様々な元素の含量を知る
ことができる。
【0003】蛍光放射線を測定する際の鍵となる要素
は、衝突した放射線光子を電気信号に変換する検出器で
ある。この検出器はエネルギー分散性(energy-dispers
ive)であることを要求されるが、これはこの検出器が
各衝突した放射光子ごとに問題の光子のエネルギーを示
す信号を生成できることを要求されることを意味する。
既知のタイプのエネルギー分散性放射線検出器には、ガ
ス充填型イオン化チャンバ、比例計数器、半導体検出器
等が含まれる。より詳細には、本発明は、検出器に放射
光子を照射することで媒体(ガス)内にある数の正と負
の電荷が生成され、これらが高バイアス電圧によって生
成される電場によってある与えられた電極へと導かれる
ガス充填型の検出器に係る。生成される電荷の数はこれ
らを生成した放射光子のエネルギーに比例する。これら
電荷が電極上に集められると、これら電荷はこれら電極
の電位を問題の電荷の数に比例して一時的に変化させ
る。電極の電位の変化の強度を測定することで、媒体内
で生成された電荷の数に比例し、従って測定されるべき
蛍光光子のエネルギーに比例する振幅を有する電気信号
が得られる。これら電気信号はマルチチャネルアナライ
ザによって集められ、アナライザによって様々なエネル
ギーを表す様々な信号が計算され、こうしてそのエネル
ギースケール上の各ピークの位置がサンプル内にある与
えられた元素が存在することを示し、各ピークの相対的
な高さがサンプル内のその元素の含量に対応する放射ス
ペクトルが生成される。
【0004】イオン化チャンバと比例計数器は両方とも
タイプ的にはガス充填型検出器に属し、これらの間の主
な差異は、原子間の相互作用に直接に起因して生成され
た電荷のみが電極に集められるか(イオン化チャン
バ)、或いは解放された電子が媒体の新たな原子を次か
ら次へとイオン化するいわゆるガス増倍つまり自由電荷
の増倍が利用されるか(比例計数器)にある。より具体
的には、本発明は比例計数器内で用いることを意図され
るが、ただし、これと同一の原理はイオン化チャンバに
も同様に適用することができる。
【0005】図1は従来の管状ガス充填型比例計数器の
断面を簡略的に示す。このタイプの比例計数器は、例え
ば、蛍光光子のエネルギーが2から3キロ電子ボルトの
オーダのとき、X線蛍光光子用の検出器として用いるこ
とができる。この検出器は円筒状のシェル101を含み、
この両端はシェル101の中心軸に対して垂直な二つの平
行な平面にて密封される。こうして形成される閉じた空
間はガスを含む。シェル101はX線を透過する窓102を設
けられ、測定されるべきX線光子はこの窓を通って検出
器に入る。シェル101にて区画される円筒状の空間の中
央には、シェル101の中心軸と平行に、検出器空間を区
画する一方の平面から他方の平面へと延びる陽極ワイヤ
103が設けられる。シェル101と陽極ワイヤ103は導電材
から成り、これらは互いに絶縁される。高電圧源104の
正極が抵抗105を介して陽極ワイヤ103に接続され、負極
がシェル101に接続される。抵抗105と陽極ワイヤ105と
の間からは、コンデンサ106を介して測定信号出力107へ
と接続が設けられ、ここから測定信号は増幅器を経てマ
ルチチャネルアナライザ(図示せず)へと伝えられる。
【0006】蛍光光子110が窓102を通って検出器に入っ
たときの、媒体として機能するガスとの間の最もあり得
る相互作用は、光電効果、つまり、媒体の原子の1つか
らいわゆる光電子が弾き出される現象である。自由にな
った(弾き出された)光電子に対して得られるエネルギ
ーは、それを追い出した光子のエネルギーから、その原
子からその電子を追い出すために要求された結合エネル
ギーを差し引いた値である。この光電子は、媒体内をあ
る距離111だけ進み、この進路に沿って他の原子と相互
作用し、こうしてそれらの最も外側の電子を弾き出し、
こうして媒体内にある数の自由電荷を生成する。硫黄か
らの蛍光線についてみると、蛍光光子110のエネルギー
は約2.3keVであり、光電子の飛距離111は約1から3mm
である。陽極ワイヤ103とシェル101との間の電場によっ
てこうして形成された電子が陽極上へと導かれるが、こ
こで、陽極によって捕捉される負電荷パルスのサイズは
元の光電子を追い出した蛍光光子のエネルギーに比例す
る。
【0007】実際の蛍光測定においては、本来の蛍光光
子110に加えて、検出器にはサンプルから散乱されるコ
ヒーレント光子や、コンプトン散乱(Compton scatteri
ng)によって生成された光子も当たる。通常は、励起放
射線のエネルギーを散乱された放射線光子のエネルギー
の方が蛍光光子のエネルギーより高くなるように選択す
ることで、散乱された光子が測定されるべき蛍光光子と
混合することがないようにされる。ただし、いわゆる不
完全電荷捕捉(incomplete charge collection)の問題
が存在する。より具体的には、この問題は、散乱された
高エネルギーの光子112によって光電子が弾き出され、
この光電子が本来ならそのエネルギーのために距離113
だけ進むことができるのに、媒体の原子をイオン化させ
ることでその全エネルギーを与える前に、シェル101に
衝突してしまうような場合に発生する。高エネルギーの
光電子が媒体内をその本来の飛距離の一部分だけ進むこ
とで、ある数の電荷が生成されるが、この大きさは光子
の元のエネルギーの一部にすぎない。この電荷の数がた
またまある与えられたエネルギーを有する蛍光光子によ
って生成される電荷の数に等しい場合は、その散乱され
た高エネルギーの光子は誤って蛍光光子として計算され
ることとなる。いずれにしても、不完全捕捉電荷(inco
mpletely collected charges)の大きさは、ある与えら
れた原子に典型的なある定義されるエネルギー状態には
拘束されず、このため不完全電荷が捕捉された場合、測
定結果に低エネルギー背景雑音を招来することとなる
が、この背景雑音はエネルギー的に連続的な値となる。
希望する元素の含量が低い場合は、希望する光子エネル
ギーを表す測定チャネルにおいてはこれらパルスの統計
分布は背景雑音の分布に基づいて定義されるために、こ
の背景雑音によって蛍光分析の感度が制限されることと
なる。
【0008】検出器の壁に光電子が衝突し、この結果と
しての不完全電荷が捕捉される現象はウォール効果(wa
ll effect)と呼ばれる。高エネルギーの光電子は、散
乱された光子が、窓102の材料に衝突し、窓材と相互作
用することによっても生成される。この場合は、この光
電子は窓材の原子と相互作用することでそのエネルギー
の少なくとも一部を与えるが、ただしこれは窓材を貫通
して検出器に進み、ここでこれは媒体の原子をイオン化
することでそのエネルギーの残りの部分を与え、この結
果として低エネルギー背景雑音を発生させる。
【0009】低エネルギーの背景雑音は、検出器に入っ
た光子がガスの原子と相互作用する前に検出器の端部に
向かって散乱された場合にも生成される。検出器の端部
においては、電極間の電場は、検出器の長さ方向におけ
る中央点近傍よりも弱く、このためガス増倍(gas amp
lification)が減少する。つまり、電極にて捕捉される
ある与えられたエネルギーを有する放射光子によって生
成される電荷の数が減少する。検出器の端部に向かって
のこの電場の減少は連続値関数(continuouslyvalued f
unction)であり、このためガス増倍の減少も連続値と
なる。連続値の低エネルギー背景雑音が端部分における
弱い電場によって生成されるのはこの理由による。
【0010】M-L.Jarvinen, H.SipilaらによってAdvanc
es in X-Ray Analysis, Vol.27,pp.539-546, Plenum P
ublishing Corporation,1984に掲載された低エネルギー
背景雑音を除去することを目的とする「Wall Effect an
d Detection Limit of the Proportional Counter Spec
trometer(ウォール効果と比例計数器分光計の検出限
界)」なる出版物においては、とりわけ、立上り時間分
析、つまり陽極ワイヤの近傍で起こるイオン化は、陽極
ワイヤから遠く離れら所、つまり検出器の壁の近傍で起
こるイオン化よりも陽極電位を鋭く変化させるという測
定パルスの既知の特徴を利用することを示唆する。この
同一の出版物は、励起放射をパルス化し、測定信号を、
励起パルスの後のある時間ウインドウにおいてのみ受理
するようにすることを示唆する。ただし、実際の実験
は、許容できるパルスと許容できないパルスの間の弁別
を立上り或いは到達時間分布内のその分布の導関数が高
い(つまり測定パルスの数の関数としての測定された特
徴の変化が大きな)期間内に遂行することが要求される
ために、このような方法によって得られる結果は、不安
定になり易いことを示唆する。上述の出版物における結
論は、低エネルギー背景雑音を低減するためには、正し
い充填ガスを選択することが重要であるということであ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、検出
器及び測定方法を提唱すること、より具体的には、連続
値の低エネルギー背景雑音の影響を低減することで、測
定値の信号対雑音比を改善することにあるされる。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によると、この目
的は、検出器内に互いに適当な関係に配置された二つの
検出器空間が設けることと、第一の検出器空間によって
本来の測定パルスを生成し、これら測定パルスのうち、
第二の検出器空間からの一致パルスと同時に発生したも
のは無視することによって達成される。本発明の目的を
達成するためのもう1つの要素は、自然に電場が弱くな
る検出器の(端)部分において電極間の有効距離を低減
することから成る。
【0013】本発明による検出器は、検出器に関する独
立クレームの特徴を述べる部分に記載される要件を特徴
とする。
【0014】本発明は、装置(配列:arrangement)に
関する独立クレームの特徴を述べる部分に記載される要
件を特徴とする配列にも係る。
【0015】加えて、本発明は、方法に関する独立クレ
ームの特徴を述べる部分に記載される要件を特徴とする
方法にも係る。
【0016】周知のように、不完全電荷の捕捉は、検出
器内で衝突する光子によって光電子が生成されること
が、この光電子が検出器の媒体をその全エネルギーにて
イオン化することなく、未知の量のエネルギーを検出器
の壁或いは窓に与えるような場合に発生する。本発明に
よると、検出器の「検出可能な(feasible)」領域にお
いて全イオン化が検出(whole detected ionization)
されたか否かについての肯定/否定タイプの指標が生成
される。実際には、これは、検出器内にパルスを互いに
無関係に生成する二つの別個の検出器空間を設け、これ
らを第二の検出器空間によって第一の検出器空間を検出
器のウォール効果を引き起こす部分から隔離するように
配置することで達成される。そのエネルギーが第一の検
出器空間内で全て吸収されなかった光電子のみが第二の
検出器空間内へと進む。
【0017】第一の検出器空間によって生成されるパル
スは測定パルス(measurement pulses)と呼ばれる。エ
ネルギー分散性の観点からは、検出器によって生成され
る測定パルスの大きさは第一の検出器空間において吸収
されたエネルギーの量、つまりその内部で生成された電
荷の量に比例することが必要である。第二の検出器空間
によって生成されるパルスは一致パルス(coincidence
pulses)と呼ばれ、これらは第二の測定領域において吸
収されたエネルギーに比例することは必要とされず;測
定の観点からは、この一致パルスは、ある光電子が第二
の測定領域内においてもイオン化を引き起こしたことを
示すことのみで十分である。検出器がある与えられた測
定パルスと同時に一致パルスも生成した場合は、その測
定パルスは真のスペクトル(spectrum proper)の形成
の際に無視されるべきである。これは一致パルスが同時
に観測されたということは、その測定パルスがそれを生
成した光子の真のエネルギーの全ては含まないことを示
すためである。
【0018】管状ガス充填型検出器においては、本発明
の原理は最も好ましくは同軸状に実現され、第一の検出
器空間は円筒状とされ、検出器の中央に配置され、第二
の検出器空間は環状にされ、第一の検出器空間の周囲に
配置される。これら検出器空間は、検出器の中心軸と同
軸とされ、電磁放射を容易に透過するワイヤ、ネットそ
の他の構造から構成される管状の壁によって分離され
る。こうして第一の検出器空間はこの壁の内側に保た
れ、第二の検出器空間はこの壁と検出器の外壁との間に
保たれる。周知の構造上の原理によると、第一の検出器
空間は少なくとも1つの陽極を含む。第二の検出器空間
もパルスを生成できるようにするために、第二の検出器
空間にも陽極が設られる。第二の検出器空間の陽極は、
好ましくは、壁と検出器の外壁との間を第二の検出器空
間を貫通して延びるネット或いは複数のワイヤから形成
される。これら検出器空間の間に設けられた壁によって
これら検出器空間が機能的に分離されることを確保する
ために、この壁は導電材から形成され、陽極電位とは異
なるある与えられた電位、最も好ましくはアース電位に
接続される。
【0019】測定パルスと一致パルスと関連する測定配
列(装置)の動作において、本発明の観点から最も重要
な事項は、これらパルスの同時発生を観測することであ
る。これら測定パルスと一致パルスから成る信号は、最
も好ましくは二つの別個の増幅器と検出器の結合を通じ
てアナライザへと供給され、アナライザの最も重要なタ
スクは測定パルスから成る信号を集め、これらをスペク
トルの形式にて記録することにある。加えて、アナライ
ザはこれら二つの別個の増幅器と検出器の結合を通じて
これら2つの信号の同時に到着するか観測し、これら測
定パルスのうち一致パルスも同時に生成されたものを拒
絶するように構成される。
【0020】電場が弱くなることに起因して生成される
低エネルギー背景雑音は、電場の強度が、電極間の電位
差とは別に、これらの間の距離にも依存することに依拠
して回避することができる。電極間の距離がさもなけれ
ば電場が弱くなるような検出器の部分において低減され
る。管状検出器の場合は、これは検出器の端の部分にそ
れら端の部分において検出器の有効直径を低減する環状
の導電要素を設けることで達成される。
【0021】以下では本発明が単に例示としての好まし
い実施例及び付属の図面との関連でより詳細に説明され
る。
【0022】
【発明の実施の形態】上で、図1につては従来の技術の
説明との関連で既に扱われたため、以下の本発明及びそ
の好ましい実施例の説明は主として図2から7との関連
で行われる。図面において、類似の要素に対しては類似
の参照符号が用いられる。本特許出願においては、「co
mprise(から構成される/含む/備える)」なる用語は、
開かれた用語(open term)として用いられ、説明の構
造が他の要素も含む可能性を排除するものではない。従
属クレームに記載される本発明の追加の特徴(構成要
素)は、特に断らない限り、自由に組合せることができ
る。本発明の好ましい実施例の目的はクレームの範囲を
制限することを意図するものではない。
【0023】図2はある測定パルス(measurement puls
e)が不完全電荷(incomplete charge)が捕捉された結
果として生成されたものである否かを検出することを目
的とする本発明の1つの好ましい実施例による検出器の
機能原理を示す。X線蛍光光子(X-ray fluorescence ph
otons)のガス充填検出器(gas-filled detector)201
は、外側壁202と203によって区画され、これらの一方は
測定されるべき光子が検出器201内に入れるようにする
ための窓204を含む。検出器201は二つの検出器空間205
と206に分割され、第二の検出器空間206によって第一の
検出器空間205は検出器の壁202、203及び窓204から分離
される。検出器空間205と206は、X線光子(X-ray photo
ns)との大きな相互作用断面を有さない壁207によって
分離される。第一の検出器空間205は少なくとも1つの陽
極208を含み、第ニの検出器空間206も少なくとも1つの
陽極209を含む。壁207の電位はこれら陽極208及び209と
は大きく異なる。陽極208と209は、典型的には、必ずし
も互いに同一である必要はないが、ある与えられた高い
正電位を有し、他方、壁207と検出器を区画する外側壁2
02、203はアース電位を有する。
【0024】図2に説明される動作の原理によると、第
一の検出器空間205は十分に広くされ、この中には、エ
ネルギー的に関心のあるX線蛍光光子の全エネルギーが
高い確率にてこの第一の検出器空間内で吸収できるよう
な特性を有するガスが充填される。他方、第二の検出器
空間206の寸法及び特性は、検出器に入った関心のあるX
線蛍光光子が、窓204を通過した直後第二の検出器空間2
06を通過する時点で既に光電現象(photoelectric phen
omenon)を示す確率が低くなるように設計される。こう
して、ある所望のタイプのX線蛍光光子が窓204に入る
と、これは高い確率にて第一の検出器空間205内に充填
された媒体と相互作用し、こうしてある数の自由電荷
(free charges)を生成する。こうして生成される自由
電荷の数は、その光子が窓204を貫通するとき有してい
たエネルギーに比例する。陽極208と陰極として機能す
る壁207との間の電場によって、これら負の自由電荷は
陽極208へと運ばれ、陽極電位を観測している測定回路
(図示せず)は陽極208の電位の発振を検出し、この発
振に基づいて測定パルスが生成される。比例係数器(pr
oportional counter)の周知の動作原理によると、測定
パルスの大きさは、陽極208にて捕捉される電荷の数
に、つまり、検出されたX線蛍光光子のエネルギーに比
例する。
【0025】この電場内においては、正の自由電荷は陰
極に向かって押しやられ、このため、理論上は陰極電位
の発振を観測することによって測定パルスを生成するこ
ともできる。ただし、実際には、電極の構造要因と負の
自由電荷の方が正イオンと比較しての移動性が優れるこ
とから、実現可能な解決策においては測定パルスは陽極
電位から生成される。陰極電位の測定は主として電極と
正孔の移動度の差がそれほど大きくない半導体検出器に
おいて用いられる。
【0026】万一、散乱された高エネルギーの光子が窓
204を通じて検出器201に入ると、これは第一の検出器空
間205内に、希望するX線蛍光光子と類似のやり方にて光
電子を生成する。高エネルギーの光電子のエネルギーは
非常に高いため、これは第一の検出器空間205の媒体と
のイオン化反応にだけでは完全には吸収されず、この光
子は壁207を貫通し、第二の検出器空間206へと進む。こ
の光電子は第二の検出器空間206の媒体とも反応し、こ
うして自由電荷を生成する。第二の検出器空間206はま
た自由電荷を移動される電場を有し、この電場は第二の
検出器空間206内で生成された負電荷を陽極209に向けて
引きつける傾向を有する。陽極209の電位を観測するこ
とで、上で第一の検出器空間との関連で説明したのと全
く同様なやり方にてパルスを生成することができる。こ
の特許出願において、このパルスは、一致パルス(coin
cidence pulses)と呼ばれる。
【0027】高エネルギー光子から生成される光電子と
検出器201内に充填された媒体との間の相互作用の結果
として、測定パルスと一致パルスの両方が実質的に時間
的に同時に生成される。典型的な現実の解決策において
は、検出器の寸法は、数ミリメートル、最大でも、数十
センチメートルのオーダとされ、このため第一と第二の
検出器空間の間での光電子の伝播遅延は無視できる。遅
延は主として測定エレクトロニクスの動作に起因し、高
エネルギーの光子によって生成される測定パルスと一致
パルスの同時性を維持するためには、測定パルスと一致
パルスを扱う測定エレクトロニクス(図示せず)の各経
路内においてこれら遅延が同一かつ最適な精度を有する
ことを確保することが必要となる。
【0028】壁207と光電子との相互作用面を小さくす
ることは、検出器の正確な動作に対する重要な前提とな
る。つまり、こうすることで、高エネルギー光子から生
成された光電子が第一の検出器空間205を通過した後に
壁207内に吸収されることが阻止される。この小さな相
互作用面は周知の多くの方法にて形成することができ
る。壁207の仕事は主として電場を形成することにある
ために、これは最も好ましくは、ネット或いは個別のワ
イヤから構成され、これらの間に第一の検出器空間205
から第二の検出器空間206への直接の接続が設けられ
る。
【0029】図3aと図3bは本発明のもう1つの好まし
い実施例による構造原理を示す。この原理をガス充填X
線蛍光検出器(gas-filled X-ray fluorescence radia
tiondetector)に適用することで低エネルギー背景雑音
(low-energy background noise)を低減することがで
きる。図3aは従来の技術によるガス充填検出器の一部
を示す。この検出器は中心軸301に対して対称な円筒形
状を有し、陽極ワイヤ302がこの中心軸301上に配置され
る。この陽極ワイヤ302の端は締付要素303を介して絶縁
板304に取り付けられる。この絶縁板304は丸い形状を有
し、中央軸301に対して直角に配置される。この絶縁板
の外周には陰極ワイヤから成る複数の締付要素305が配
置され、これら締付要素305は陽極ワイヤ302と一体とな
って平行な陰極ワイヤ306を定位置に固定する。検出器
の他端には陽極ワイヤと陰極ワイヤ用の対応する絶縁板
と対応する締付要素(図示せず)が設けられる。検出器
の中心軸301は縦軸とも呼ばれる。
【0030】この検出器の縦軸に対して、負の自由電荷
307は中央近くに、つまり、検出器の端から比較的遠く
離れて位置する。これは、これを陽極ワイヤ302に向か
って引き付ける力を受ける。この引力の大きさは電荷30
7の大きさとその位置において優勢な電場に正比例す
る。電場は計算でき、一つの可能な計算方法において
は、陽極ワイヤ302と陰極ワイヤ306の全長が小さな長さ
の微小区間(differentially small units of length)
に分割され、これら微小区間の一つ(one of theseleng
th units)が自由電荷307の位置において形成する電場
に対するベクトル項(vector clause)が書かれ、陽極
ワイヤと陰極ワイヤのこれら全微小区間に渡ってベクト
ル積分(vector integral)が計算される。検出器の中
央領域においては、この電場の計算は、検出器の端部分
は電場にはあまり大きく寄与しないものと想定すること
で単純化することができる。この想定の下では電場を解
くために用いるラプラス方程式(Laplace's equation)
は円柱座標(cylinder coordinates)にて書くことがで
き、軸成分(z成分)の寄与は無視される。
【0031】負の自由電荷308についても、これが検出
器の端近傍に位置することを除いては電荷307の場合と
類似する。これも、これを陽極ワイヤ302に向かって引
き付ける力を受ける。ただし、もし電荷308の位置にお
ける電場を計算してみると、この電場並びに電荷308が
受ける力は電荷307の位置におけるそれより小さいこと
がわかる。これは、電場を形成する陽極ワイヤと陰極ワ
イヤの微分区間(differentially small length unit
s)は、電荷308の位置から見た場合は、主にとこれと同
一の高さ或いはこれより下に位置するのに対して、電荷
307の位置における電場は、それより上と下の両方に位
置する陽極ワイヤと陰極ワイアの微分区間(length uni
ts)によって寄与されるという事実によるものと想定す
ることができる。検出器の動作から見たときは、電荷30
8における電場の値が低いという事実から、結果とし
て、従来の技術の説明との関連で既に説明したように、
低エネルギー背景雑音の成分が生成されることとなる。
【0032】上述のような理由に起因する低エネルギー
背景雑音を低減するための1つの明白な解決策は、検出
器を長くするやり方であるが、この場合は、幾何的な理
由から検出器の端部分まで散乱される光子の割合は小さ
くなる。ただし、検出器を長くすると、製造コストが増
加することに加えて、既製の検出器の対応がより大変と
なる。例えば、衛星に搭載するための検出器の場合は、
しばしば、最大サイズに対する要件が厳しく設定されて
いる。
【0033】図3bは本発明のもう1つの好ましい実施
例による検出器の部分を示す。他の点は類似するが、こ
の実施例によると、検出器の端の所に設けられた絶縁板
304内に、導電材から成る環状プレート310が取り付けら
れる。このプレートは絶縁板304と陽極ワイヤ302と同心
的に設けられ、陰極ワイア306と同一の電位を有する。
この導体リング310の効果のために、検出器の端近傍に
優勢的に存在する電荷308は、この実施例においては、
陽極と陰極電位間の差は同一であるが、導体リング310
と陽極ワイヤ302との間の距離が陰極ワイヤ306と陽極ワ
イヤ302との間の距離より短いため、より強い電場にさ
らされ、このために図3aの場合と比較して陽極ワイヤ3
02に向かってのより強い引力を受けることとなる。図3
bに示す原理は、陽極電位と陰極電位を有する導電体の
寸法がある方向において制限されており、さもなければ
それらの間に優勢的に存在する電場がそれら端点から遠
く離れた位置におけるそれよりも弱くなるような場合
は、これら端の点において陽極電位と陰極電位を有する
導電体間の距離を検出器の残りの部分よりも小さくする
ことができるとより一般化して述べることができる。
【0034】図4は本発明の一つの好ましい実施例によ
る検出器を部分断面図にて示す。この検出器はその幾何
的中心軸400に対して本質的に円筒対称とされる。検出
器のハウジングは、円形の断面を有し、中心軸400と同
軸なチューブ401から形成される。このチューブの材質
及び壁厚は、X線光子がチューブ401の壁を貫通しないよ
うに選択される。チューブ内には二つの円形の絶縁板40
2と403がチューブと同軸に配置される。これら絶縁板は
チューブ401の内径と同一或いはこれより幾分小さな外
径を有し、これら絶縁板402と403は中心軸400に対して
直角に配置される。絶縁板402と403はチューブ401の内
側に周知のやり方にて固定される。絶縁板402と403の間
の空間は、検出器の能動空間を形成し、ここで放射光子
の真の検出(detection proper)が行われる。図4にお
いては、能動空間の長さ、つまり、絶縁板402と403の間
の距離は図解の目的から典型的な実際の実現より短く示
されているが、実際の検出器においては絶縁板402と403
の間の距離は典型的にはチューブ401の内径の約4倍と
される。
【0035】絶縁板402と403の中点は中心軸400上に配
置される陽極ワイヤ404によって接続され、この陽極ワ
イヤ404の両端は締付要素405と406によって絶縁板402と
403に対抗するように支持される。陽極ワイヤ404に加え
て、この検出器は、絶縁板402と403の間に陽極ワイヤ40
4と平行に、他のワイヤから成る二つの環(リング)を
有する。内側環は陰極ワイヤ407から成り、これらの端
は締付要素408と409にて絶縁板402と403に対抗して支持
される。外側環は、一致陽極ワイヤ(coincidence anod
e wires)410から成り、これらの端は締付要素411と412
にて絶縁板402と403に対抗して支持される。さらに、こ
れら絶縁板内には、検出器の能動空間へと延びる環状要
素413と414が取り付けられる。チューブ401の壁内の、
能動空間の中央には、希望する蛍光エネルギーを有する
X線光子は良く通す窓415が配置される。
【0036】図5は、図4の検出器の線A-Aに沿って切
断した断面を示す。図5から、陰極ワイヤ407と一致陽
極ワイヤ410から、いかに陽極ワイヤ404の回りに二つの
入れ子化された同軸環が形成されるかがわかる。図5に
示す構造を図2に図解する動作の原理と比較すると、図
5の第一の検出器空間501は、陰極ワイヤ407によって区
画された環の内側に形成される円形の断面をした領域か
ら成る。図5においては、この領域は右下がりの斜線に
て示される。第二の検出器空間502は、環状の断面を有
し、内側は陰極ワイヤ407にて区画される環にて制限さ
れ、外側はチューブ401と窓415の内側面によって制限さ
れる。図面において、この第二の検出器空間502は、左
下がりの斜線にて示される。個別の陰極ワイヤ407は、
同一スポット内に配置される円筒状の陰極ネットにて置
換することもできる。同様にして、個別の一致陽極ワイ
ヤ410も同一スポット内に配置される円筒状の一致陽極
ネットにて置換することもできる。
【0037】図解の目的で、図4と図5は、チューブ40
1の内側面と一致陽極ワイヤ410によって形成される環の
間、及びこの環と陰極ワイヤ407によって形成される環
との間の相対距離を誇張して示すが、典型的なガス充填
検出器においては、チューブ401の直径は30−40mmのオ
ーダであり、これら距離は両方とも1-2mmのオーダとさ
れる。この距離の選択は、とりわけ、希望のタイプのX
線蛍光光子によって追い出された光電子が検出器の内部
を典型的に進む距離によって影響される。第二の検出器
空間の厚さ、つまり、陰極ワイヤ407によって形成され
る環とチューブ401の内側面との間の距離はX線蛍光光子
によって追い出された光電子が典型的に進む距離よりあ
まり長く選択されるべきではない。この推奨に従うこと
で、陰極ワイヤ407にて形成される環の近傍においてX線
蛍光光子によって追い出された光電子に起因して生成さ
れた測定パルスが、その光電子がチューブ401の内側面
に向かって進んだために不必要に拒絶される事態が最小
限に押さえられる。
【0038】図4と5に示す構造内において陽極と陰極
として用いられるワイヤは、光電子に対する機械的な障
害物を形成し、このため、光電子がこれらにその全エネ
ルギーが媒体内で吸収される前に衝突した場合は、電荷
の不完全捕捉をもたらす。従って、これらワイヤはでき
る限り薄くする必要がある。本発明に至る実験研究にお
いては、この検出器に対して、絶縁板402と403との間の
距離は約15cmとされ、チューブの内径は約36mmとされ、
ワイヤ404、407及び410の厚さは13マイクロメートルと
された。第二の検出器空間については、典型的には8か
ら16個の陽極ワイヤ410が等間隔に配置され、陰極ワ
イヤ407の数は陽極ワイヤ410の数の1から3倍とされ
た。
【0039】図4と5に示す構造が検出器として機能す
るようにするためには、チューブ401をその両端をガス
を通さないように密封すること、及びこれに適当な検出
器充填ガスを詰めることが必要となる。加えて、検出器
はチューブ401と陰極ワイヤ407並びに環状要素413と414
をアース電位(或いは他の所望の陰極電位)に結合する
ため、及び陽極ワイヤ404と一致陽極ワイヤ410を陰極電
位より正の所望の陽極電位に結合するための手段を備え
ることが必要となる。実際には、これらこれら要件を実
現するためには既知の技術のみが必要とされ、本発明の
観点からはこれらの具体的な実現方法は重要ではない。
【0040】図6は本発明の1つの好ましい実施例によ
る測定装置(配列)を示す。この測定装置は、X線蛍光
光子を受光できるように配置された検出器601を備え
る。検出器601内に設けられた1つ或いは複数の陽極
は、抵抗R1を介して、正の陽極電位+HV1に結合され
る。検出器601内に設けられた1つ或いは複数の一致陽
極は、抵抗R2を介して、もう1つの正の陽極電位+HV2
に結合される。検出器601のシェルと検出器601内に設け
られた1つ或いは複数の陰極はアース電位或いはより一
般的に陰極電位に結合される。
【0041】陽極と抵抗R1の間から、分離コンデンサ
(separation condensator)C1を介して低雑音前置増幅
器602へと延び、更に線形増幅器603を介してマルチチャ
ネルアナライザ604の信号入力605へと延びる結合が設け
られる。一致陽極と抵抗R2の間には、分離コンデンサC2
を介して一致信号処理経路に関する特定の低雑音前置増
幅器606へと延び、更に線形増幅器607及び論理ユニット
608を介してマルチチャネルアナライザ604の一致入力60
9へと延びる結合が設けられる。
【0042】図6に示す配列の下側部分内に示される測
定信号処理ルートは、ガス充填エネルギー分散性X線検
出器によって生成される信号を処理するための周知の方
法と著しく異なるものではない。デフォルト値として、
陽極電位+HV1は検出器601の陽極を陰極のそれより際立
って正であるある与えられた電位に保つ。検出器内でX
線光子が検出されると、つまり、突然陽極に負電荷のバ
ーストが当たると、陽極電位の急激な変化が起こり、こ
の変化が高域通過フィルタとして機能する分離コンデン
サC1を介して電圧形式の入力信号として低雑音前置増幅
器602に送られ、増幅器602はこの信号を増幅し、これを
線形増幅器603に送る。ここでこのパルス形式の信号
は、さらに増幅され、その後、マルチチャネルアナライ
ザ604の測定信号入力605に供給される。マルチチャネル
アナライザ604は、増幅された信号パルスのレベルを測
定し、このレベルに基づいてその検出されたパルスがど
の測定区間(measurement bin)に属するかを決定す
る。その判定過程に基づいて、マルチチャネルアナライ
ザはその区間内の検出されたパルスの数を増分する。
【0043】図6の上側部分内に示される一致パルス処
理ルートは、本発明の方法に従って、不完全パルスの捕
捉を検出し、対応する低エネルギー背景雑音を除去する
ことを目的とする。デフォルト値として、陽極電位+HV
2は検出器601の一致陽極を陰極電位より際立って正であ
るある与えられた電位に保つ。検出器601の第二の検出
器空間内でX線光子が検出されると、つまり、突然負電
荷のバーストが一致陽極に当たると、一致陽極の電位に
急激な変化が起こり、この変化が高域通過フィルタとし
て機能する分離コンデンサC2を介して電圧形式の入力信
号として低雑音前置増幅器606に送られる。増幅器606は
この信号を増幅し、これを線形増幅器607に送る。ここ
でこのパルス形式の信号はさらに増幅されるが、ただ
し、その後、この増幅された信号は、直接にマルチチャ
ネルアナライザ604に供給されるのではなく、論理ユニ
ット608に送られる。この論理ユニットの機能は、検出
されたパルスのレベルから、それが実際に第二の検出器
空間内で不完全電荷の捕捉と関連する観測を示すか否か
を決定することにある。そうである場合は、この論理ユ
ニットは一致パルスを生成するが、このパルスのレベル
と持続期間は最も好ましくは論理ユニットの動作をマル
チチャネルアナライザ604の動作と最適なやり方にて調
節できるよう調節可能なものとされる。論理ユニット60
8によって生成された一致パルスはマルチチャネルアナ
ライザ604の一致入力609に送られる。マルチチャネルア
ナライザ604は、それが測定信号入力605と一致入力609
の両方に同時にパルスを受信した場合は、測定信号入力
605に受信されるパルスを無視するようにプログラムさ
れる。
【0044】一致信号処理経路(+HV2,R2,C2,606,607,6
08,609)は、一致検出は本質的に肯定/否定タイプである
ために、測定信号処理経路(+HV1,R1,C1,602,603,605)
と同程度の線形性要件は必要とされない。一致検出に対
する本質的な点は、論理ユニット608によって表される
機能、つまり、検出器601の第二の検出器空間内で検出
されたどの現象が光電子に起因するイオン化と関連し、
どれが関連しないかを評価するところにある。この評価
を可能な限り信頼できるものにするためには、通常は、
一般には一致陽極の電位+HV2をかなり高く選択するこ
とが推奨される。同様に、増幅器606と607の増幅率も、
本来の陽極電位+VH1と増幅器602と603の増幅率の選択が
主として光子エネルギーとの関連での検出の線形性に対
する要件によって制約される測定信号処理経路内のそれ
より大きくすることができる。
【0045】図7は本発明の1つの好ましい実施例によ
る測定方法を簡略的に示す略図である。ステップ701に
おいて、サンプルが適当な励起放射線によって照射され
る。測定パルスと一致パルスの生成は独立して行われる
が、このことがこの方法においてこの照射に続いて2つ
の同時であるが独立な検出ステップが遂行されることに
よって示される。測定パルスは検出ステップ702におい
て生成され、これらはステップ703においてフィルタさ
れ、ステップ704において増幅される。一致パルスは検
出ステップ705において生成され、これらはステップ706
においてフィルタされ、ステップ707において増幅され
る。ステップ708において一致パルスが整形されるが、
このことは、一般的には適当なレベルと持続期間の一致
パルスはステップ705において行われたある観測が第二
の検出器空間内における光電子に起因してのイオン化を
示したか否かの判定に対する応答して生成されることを
意味する。ステップ709において、測定パルスと一致パ
ルスの両方の処理経路からパルスが受信される。ステッ
プ710において、与えられた二つのパルスがこれら経路
から同時に受信されたか否かチェックされる。答えが否
定の場合は、ステップ711において、測定パルス処理経
路から受信されたパルスが蛍光スペクトル(fluorescen
ce spectrum)の形成に含められる。ステップ710におい
てこれらパルスが同時に検出されたことが示された場合
は、ステップ712において測定パルス処理経路から受信
されたパルスは拒絶破棄される。一致パルス処理経路か
らのみ受信され、測定パルスは同時には検出されないよ
うなパルスについては特段の処置は必要とされない。
【0046】
【発明の効果】実際の測定から、図6による配列(装
置)及び図7による方法によって、低エネルギー背景雑
音を伴う信号対雑音比を不完全電荷の捕捉が考慮されな
い測定配列と比較して15から50倍も改善できること
が確認された。勿論、第二の検出器空間を、本発明のよ
うに、正規(第一)の検出器空間をウォール効果(wall
effect)を引き起こす面から隔離するために用いた場
合、結果として、希望のタイプのX線蛍光量子が光電子
をこれら測定空間を分離する壁のすぐ近傍において弾き
出した場合、つまり、ある光電子が媒体を両方の測定空
間内で検出器の外壁に当たることなくイオン化した場
合、真の測定パルスがある程度不必要に拒絶されること
となる。ただし、測定パルスのこのような不必要な拒絶
は検出器の寸法を正しく設計することで最小化すること
ができる。加えて、この検出器及び測定配列(装置)は
いずれにしても既知のターゲット元素の含有量(conten
ts)によって校正され、このため測定パルスの不必要な
拒絶によって最終測定結果が歪められることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の技術による管状検出器の断面を示す図で
ある。
【図2】本発明による検出器の動作の原理を示す図であ
る。
【図3a】低エネルギー背景雑音を低減するための本発
明の1つの好ましい実施例による原理を示す図である。
【図3b】低エネルギー背景雑音を低減するための本発
明の1つの好ましい実施例による原理を示す図である。
【図4】本発明の1つの好ましい実施例の一部分を示す
図である。
【図5】図4による検出器の断面を示す図である。
【図6】本発明の1つの好ましい実施例による装置(配
列)を示す図である。
【図7】本発明の1つの好ましい実施例による方法を示
す図である。
【符号の説明】
101 円筒状のシェル 102 窓 103 陽極ワイヤ 104 高電圧源 105 抵抗 106 コンデンサ 107 測定信号出力 201 X線蛍光光子のガス充填検出器202、203 検出器の
外壁 204 窓 205 第一の検出器空間 206 第二の検出器空間 207 壁 208 陽極 209 陽極 302 陽極ワイヤ 306 陰極ワイヤ 401 チューブ 404 陽極ワイヤ 407 陰極ワイヤ 410 一致陽極ワイヤ 401 チューブ 404 陽極ワイヤ 407 陰極ワイヤ 410 一致陽極ワイヤ 415 窓 501 第一の検出器空間 502 第二の検出器空間 601 検出器 602 低雑音前置増幅器 603 線形増幅器 604 マルチチャネルアナライザ 605 信号入力 606 低雑音前置増幅器 607 線形増幅器 608 論理ユニット 609 一致入力
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G088 EE30 FF03 FF15 GG01 GG04 JJ01 JJ08 JJ09 JJ31 KK01 KK03 KK15 KK29 LL03

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線光子と媒体との相互作用に対する応
    答として自由電荷を生成するためのある与えられた空間
    (201)内のガス状媒体と、 該空間を区画する壁(202,203,401)と、 X線光子の検出を示す指標を作成するために該生成され
    た自由電荷を捕捉するための電極(202, 203, 207, 20
    8, 209, 302, 306, 401, 404, 407, 410)と、を備えるX
    線光子をエネルギー分散性検出するための放射線検出器
    であって、 該空間(201)が第一の検出器空間(205,501)と第二の
    検出器空間(206,502)を備え;該第二の検出器空間(2
    06,502)が該第一の検出器空間(205,501)を該空間を
    区画する壁(202,203,401)から離し;該放射線検出器
    が該第一の検出器空間(205,501)内において自由電荷
    を捕捉するための第一の電極(202, 207, 208, 404, 40
    7)と該第二の検出器空間(206,502)内において自由電
    荷を捕捉するための第ニの電極(203, 207, 209, 401, 4
    07, 410)を備えることを特徴とする放射線検出器。
  2. 【請求項2】 該空間が円筒状の外側面(401)とこの
    円筒の縦方向に対して直角に配置された第一の端(40
    2)と第二の端(403)とによって区画され、 該第一の検出器空間(501)の形状が完全な円筒であ
    り、該第一の端(402)と該第二の端(403)との間に、
    該円筒状の外側面(401)の内側にこれと同軸的に位置
    し、 該第二の検出器空間(502)が概ね管状であり、該第一
    の端(402)と該第二の端(403)との間に、該第一の検
    出器空間(501)と該円筒状の外側面(401)の間にこれ
    らと同軸的に位置し、 該円筒状の外側面(401)に窓(415)が設けられ、この
    窓がX線を透過し、該第一の端(402)と該第二の端(40
    3)との間に形成される空間の中央に配置される請求項
    1記載の放射線検出器。
  3. 【請求項3】 該第一の検出器空間(501)と第二の検
    出器空間(502)が概ね円筒状の陰極(407)によって分
    離され、 該第一の検出器空間(501)が第一の陽極(404)を備
    え、 該第ニの検出器空間(502)が第ニの陽極(410)を備え
    る請求項2記載の放射線検出器。
  4. 【請求項4】 該陰極(407)が円筒包絡面状に配置さ
    れた複数のワイヤから構成される請求項3記載の放射線
    検出器。
  5. 【請求項5】 該陰極(407)が円筒形状を有するネッ
    トから構成される請求項3記載の放射線検出器。
  6. 【請求項6】 該第一の陽極(404)が該第一の検出器
    空間(501)と同軸的に配置されたワイヤから成る請求
    項3記載の放射線検出器。
  7. 【請求項7】 該第二の陽極(410)が該第ニの検出器
    空間(502)と同心的な円筒包絡面上に配置され、該第
    一の検出器空間(501)と該円筒状の外側面(401)の両
    方から等距離の所に配置された複数のワイヤから構成さ
    れる請求項3記載の放射線検出器。
  8. 【請求項8】 該陰極(407)が円筒包絡面上に配置さ
    れた複数のワイヤから構成され、該ワイヤの数が該第二
    の陽極を構成するワイヤ(410)の数の1から3倍とさ
    れる請求項7記載の放射線検出器。
  9. 【請求項9】 該第二の陽極(410)が該第ニの検出器
    空間(502)と同心的に、該第一の検出器空間(501)と
    該円筒状の外側面(401)の両方から等距離に配置され
    た円筒状のネットから構成される請求項3記載の放射線
    検出器。
  10. 【請求項10】 該円筒状の外側面(401)の内側にお
    いて、該第一の端(402)と第二の端(403)の両方に導
    電材の環状要素(413,414)が設けられ、これらが該放
    射線検出器の陰極(401,407)と同一の電位に結合され
    る請求項2記載の放射線検出器。
  11. 【請求項11】 放射線検出器(601)と該放射線検出
    器(601)内で衝突したX線光子を検出するための装置を
    備えるX線光子をエネルギー分散性検出するための配列
    (構成)であって、 該放射線検出器(601)が第一の検出器空間と、第二の
    検出器空間と、該検出器を区画する壁を備え、これらが
    該第二の検出器空間によって該第一の検出器空間が該検
    出器を区画する壁から離されるように配置され、 該装置が該第一の検出器空間において衝突したX線光子
    を検出するための手段(+HV1,R1,C1,602,603,604,605)
    と該第二の検出器空間において衝突したX線光子を検出
    するための手段(+HV2,R2,C2,606,607,608,609)とを備
    え、 該装置が該第一の検出器空間において衝突したX線光子
    の観測を該第二の検出器空間において衝突したX線光子
    が同時に観測されたときは無視するように構成されるこ
    とを特徴とする配列(構成)。
  12. 【請求項12】 該第一の検出器空間が第一の陽極を含
    み、該第二の検出器空間が第ニの陽極を含み、 該第一の陽極が(R1を介して)第一の陽極電位(+HV1)
    に結合され、該第ニの陽極が(R2を介して)第ニの陽極
    電位(+HV2)に結合され、 該第一の検出器空間において衝突したX線光子を検出す
    るための手段が第一の処理経路(+HV1, Rl, Cl, 602, 6
    03,)を含み、これが該第一の陽極の電位の遷移を該第
    一の陽極の電位の遷移の大きさに比例する振幅を有する
    パルス形式の電圧信号に変換するように構成され、 該第ニの検出器空間において衝突したX線光子を検出す
    るための手段が第ニの処理経路(+HV2, R2, C2, 606, 6
    07,608)を含み、これが該第ニの陽極の電位の遷移をパ
    ルス形式の電圧信号に変換するように構成され、 該装置が該第一の処理経路によって生成された該パルス
    形式の電圧信号を該第二の検出器空間によって生成され
    たパルス形式の電圧信号が同時に発生したときは無視す
    るように構成される請求項11記載の配列。
  13. 【請求項13】 X線光子を放射線検出器内で衝突させ
    るステップ(701)と、該検出器内で衝突したX線光子を
    観測するステップ(702, 703, 704, 705, 706,707, 70
    8)とを含むX線光子をエネルギー分散性検出するための
    方法であって、 別個に該放射線検出器の第一の検出器空間において衝突
    したX線光子を観測するステップ(702, 703, 704)と該
    放射線検出器の第ニの検出器空間において衝突したX線
    光子を観測するステップ(705, 706. 707, 708)、及び
    該放射線検出器の第一の検出器空間において衝突したX
    線光子の観測を該第ニの検出器空間において衝突したX
    線光子が観測が同時に観測されたとき無視するステップ
    (712)を含むことを特徴とする方法。
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