JP2006085794A - 磁気抵抗効果型ヘッドおよびその製造方法、記録再生分離型磁気ヘッド - Google Patents

磁気抵抗効果型ヘッドおよびその製造方法、記録再生分離型磁気ヘッド Download PDF

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Abstract

【課題】幾何学的トラック幅を小さくしても、読み込みトラック幅は小さくならず、単に出力が低下するだけである。
【解決手段】磁気抵抗シート・ユニットの両側には、シード膜、下地膜、磁区制御膜10が積層される。磁区制御膜10の高さは、自由層7の高さとほぼ同じ高さである。磁区制御膜10の上部には、下部電極膜11が薄く形成される。下部電極膜11の磁気抵抗シート・ユニット近傍の高さは磁気抵抗シート・ユニットの上面より大きく突出することなく、突出した場合でもその段差は14nm以下とし、平坦になるように形成する。下部電極膜11の上部には、上記平坦部を避けてその外側に上部電極膜12が厚く形成される。上部電極膜12の上部には、保護膜13が形成され、この保護膜13と下部電極膜11と磁気抵抗シート・ユニットの上面に上部ギャップ膜14が形成される。上部ギャップ膜14の上部には、上部磁気シールド膜15が形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は磁気抵抗効果を利用して磁気記録媒体から情報を読み取る磁気抵抗効果型ヘッドおよびその製造方法、磁気抵抗効果型磁気ヘッドと磁気記録ヘッドを組み合わせた記録再生分離型磁気ヘッドに係り、特に、高記録密度記録読み出しが可能な磁気抵抗効果型ヘッドに関するものである。
ハード・ディスク・ドライブ(HDD)に使用される磁気ヘッドは、磁気ディスク(記録媒体)に磁化信号として情報を記録する書き込みヘッドと、記録媒体に磁化信号として記録された情報を読み取る再生ヘッドから構成されている。電気信号は書き込みヘッドによって磁化情報に変換されて記録媒体に記録され、記録された磁化情報は再生ヘッドによって電気信号に変換されて取り出される。近年、再生ヘッドは磁気抵抗効果を利用して磁化情報を読み取る磁気抵抗効果型ヘッドが開発され、より微弱な書き込み磁化情報を読み込みことが可能となり、記録密度の向上が図られている。
この磁気抵抗効果型ヘッドは、磁化方向が固定されている固定層と、固定層に接触して形成される非磁性層と、非磁性層に接触して形成される自由層とによって構成される感磁部(磁気抵抗シート・ユニット)を有し、その磁気抵抗シート・ユニット端部に自由層の磁化方向を制御する磁区制御膜と磁気抵抗シート・ユニットに電流を流す電極膜が配置され、かつ、磁気抵抗シート・ユニットの上部及び下部に強磁性シールド膜が配置されている構造となっている。自由層は記録媒体に記録された磁化情報の磁化方向によってその磁化方向を変化させる。自由層の磁化方向が変化したとき、固定層との磁化方向との差によって磁気抵抗シート・ユニットの抵抗が変化する。ハード・ディスク・ドライブは、この抵抗変化を電気信号に変換して読み取る構造となっている。
磁気抵抗シート・ユニットの抵抗変化を読み取るために電流を流す必要があり、磁気抵抗シート・ユニット端部に電極膜が配置される。また、自由層の磁化方向は記録媒体に記録された情報の微弱な記録磁界に敏感に反応し変化するように構成される一方、その初期磁化状態と媒体記録磁化磁束により変化したときの磁化状態の再現性と安定性を確保する必要がある。そのため自由層には磁化の一軸異方性が付与されるとともに、自由層端部には強磁性膜によって構成される磁区制御膜が配置され、自由層に磁界が印加される構造となっている。
磁気抵抗シート・ユニットは、記録媒体に記録された微弱な記録磁界にのみ敏感に反応し他の外部磁界の影響を受けないように、また、媒体記録磁界を効率良く磁気抵抗シート・ユニットの自由層に誘導するように、上下の磁気シールド膜内に配置された構造となっている。磁気抵抗シート・ユニットとその端部に配置された磁区制御膜及び電極膜は、その上下に配置された磁気シールド膜と電気的に絶縁されている必要があり、その層間は電気的絶縁物によって構成された構造となっている。
この磁気抵抗効果型ヘッドの構造は、基板上に必要な膜形成を行い、その上に必要なパターンを持ったフォトレジストを形成し、そのフォトレジスト・パターンで膜をエッチングし、その後フォトレジストを剥離することにより膜の形状を形成する。また、その繰り返しにより磁気ヘッドの構造を形成する。膜形成は、その膜の特性に対応して作成方法が選定され、たとえば、磁気シールド膜の場合はエレクトロプレーティングの手法を使用し、磁気抵抗シート・ユニット膜の形成にはスパッタリング法やイオン・ビーム・スパッタ法を使用し、また絶縁膜であるAl膜を形成する際はRFスパッタリング手法を使用したりする。フォトレジストとしては、有機感光材料を選定塗布し、短波長感光装置によりマスク形状を作成する。近年では使用する感光装置はKrFやArFのみならず電子線を使用する例もある。
多くの場合、下部磁気シールド膜を形成する工程、磁気抵抗シート・ユニットを成膜する工程、磁気抵抗シート・ユニットのトラック幅を形成しその両端に磁区制御膜及び電極膜を形成する工程、上部磁気シールド膜を形成する工程等に分けられる。
磁気記録装置の磁気記録密度を向上させるためには、磁気記録媒体に書き込まれる磁化情報を可能な限り狭小化する必要があり、その狭小化された磁化情報を誤ること無く読み込む必要がある。従って、高記録密度化された磁気記録装置内では、書き込みヘッドによって磁化情報を書き込む際その方向の記録周波数を出来る限り増加させて磁化遷移長を小さくすることと、その書き込む幅(磁化トラック幅)が狭小化されることとなる。一般に狭小化された磁化情報は、その単位ユニットの持つ磁化量が小さくなり、読み込み出力が小さくなるとともに、読み込む効率が減少し、さらにはノイズが増加することとなり、読み込み誤謬率が増加する。
磁気抵抗シート・ユニットの特性向上のために固定層の検討や自由層の検討も盛んに行われている。固定層は一般に、反強磁性膜と強磁性膜との積層膜によって構成されるが、固定層の特性向上のための反強磁性膜の材料を検討したり、また強磁性体膜を積層構造としたりする検討がなされている。自由層に関しても同様に積層フェリ方式の多層膜構造としたり、多層膜界面を酸化することなどの検討が行われている。
自由層にバイアス磁界を印加し磁化方向を制御する磁区制御膜に関しては、バイアス磁界を増加させると信号出力の安定性が増加する反面、信号出力が低下するという問題がある。従って、磁気トラック幅や磁気抵抗シート・ユニットの構造に対応して、バイアス磁界を最適化する必要があり、たとえば特許文献1(図3参照)に記載のように、自由層と磁区制御膜の高さ位置合わせを行い、磁区制御膜からのバイアス磁界を局所化し、最小化する試みがなされている。この手法に従うと、磁区制御膜として保磁力の高いハード磁性膜を使用する場合、信号出力を高く保ったまま安定性を確保することが出来る。また一方、磁区制御膜としてハード磁性膜を使用せず、反強磁性膜を自由層上に積層することにより自由層の磁化方向を制御する試みや、積層ソフト膜を配置する試みなどが行われている。
電極膜に関しては、出来る限り低抵抗化を図る必要があることから、電極膜を構成する材料として低抵抗材料が検討されている。たとえば電極膜材料としては、Au,Rh等の低抵抗材料や、Ta,Cr等及びその合金の高融点材料等が使用されている。
特開2004−119534号公報
読み込みヘッドとしての磁気抵抗効果型ヘッドに要求される特性は以下の(1)〜(4)である。
(1)書き込みトラック幅の狭小化に伴い、隣接する磁化情報からのノイズ磁化が増大するので、それを避けるために読み込みトラック幅の狭小化が必要となる。
(2)書き込み周波数の増大により磁化遷移長が狭小化するので、それに伴い磁気シールド膜間隔を狭め高周波信号の出力を増加させる必要がある。
(3)読み込みトラック幅を狭小化し、かつシールド間隔を小さくすると、再生出力が大幅に減少する。従って、高記録密度化に対応したリード・センサの再生出力の高感度化を進めるために、磁気抵抗シート・ユニットの磁気抵抗変化率の向上と効率向上を実現する必要がある。
(4)高出力を得るために、リード・センサに出来る限り電流を流し信号出力を得ようとするが、この際リード・センサの抵抗が高いといわゆる熱ノイズとしてノイズが増大する。さらに、磁気抵抗シート・ユニット近傍の抵抗が高いと、磁区制御膜や固定層及び自由層の温度上昇が増加し、それらの磁気特性が不安定となりノイズの原因となる。また、温度上昇により信頼性が低化する。従って、リード・センサの抵抗を下げる必要があり、磁気抵抗シート・ユニットや電極膜及びその接合部の低抵抗化が必須となる。
しかしながら、トラック幅を小さくし高記録密度を実現することには限界がある。特に磁気記録情報の読み込み時に、読み込み幅を小さくしようとして幾何学的トラック幅を小さくしても、約100nmあるいはそれ以下になると、読み込み幅が小さくなるものではなく、単に出力が大幅に低下するだけである。
一般に幾何学的トラック幅を狭めると、磁気記録時の読み込みトラック幅は幾何学的トラック幅に比例して狭まり、幾何学的トラック幅の両端数十nm広がった値となる。また読み込み出力は、そのトラック幅に比例した形で出力が低下する。高記録密度時は、隣接する記録情報の読み込みを行わぬように読み込みトラック幅を狭小化することとなる。ところが、特許文献1記載の磁気ヘッドで、実際に狭トラック化を行い、磁気記録試験を行うと、幾何学的トラック幅100nm以下で読み込みトラック幅が狭まらないことが明らかとなった。この現象は磁気記録パラメータである自由層トラック幅FTw、シールド間隔Gs、磁気記録媒体との間隙距離D、記録媒体に記録された磁化情報の寸法が、略同じオーダのサイズになっているためであることが推察される。特にリード・センサとしては、シールド間隔Gsが55nmと上記他の磁気記録パラメータに比べ大きな値となっている。さらに、上部磁気シールド膜形状は平坦ではなく、自由層端部上ではシールド間隔が開いている形状となっていることが原因であると推察される。
特許文献1記載の磁気ヘッドでは、フォトレジスト・パターニング技術を使用して磁気抵抗効シート・ユニット内の自由層のみでトラック幅を形成し、その端部に磁区制御膜及び電極膜を配置している。磁区制御膜は電極膜に比較しその比抵抗は高いものであるが、この構造を使用することにより磁区制御膜を薄膜化することが可能となりこの接合部における接触抵抗は低く設定することが出来る構造である。
しかしながら、磁気抵抗シート・ユニットの抵抗としてみたとき、電極膜の膜厚を厚く設定する必要がある。電極膜を厚く設定すると電極膜上面は磁気抵抗シート・ユニットの上面に突出した形状となり、電極膜上面と磁気抵抗シート・ユニット上面には15nmもの段差が発生し、磁気抵抗シート・ユニット上面は電極膜上面に対して凹形状となり、その形状にならった形で上部磁気シールド膜も形成され、凹形状となる。そのため、上部磁気シールド膜の平坦部トラック幅(STw)が自由層トラック幅(FTw)より狭く構成されてしまい、磁気抵抗シート・ユニット端部で磁気シールド膜の効果が無く、読み込み滲み幅が増大してしまうことになる。
このことは、磁気シールド膜間隔(Gs)の小さい中に厚い電極膜を挿入するために発生する。たとえば、電極膜として4.5μΩcmの比抵抗を持つAu電極を使用した場合、Gsの値が55nmの狭隙間に、60nmの厚さのAu電極膜を挿入する必要がある。電極膜を薄膜化すると上部磁気シールド膜は平坦化可能であるが、リード・センサの全抵抗は、45Ωから65Ωに増加してしまう。
さらに別の検討から、各種材料の電極膜は応力を持ち、電極膜を厚く構成するとその応力が増加し、磁気抵抗シート・ユニット膜へ応力を印加することとなる。特に磁気センサを構成する自由層は、外部応力に対してその磁気特性を変化させる。一般に、自由層の磁歪定数が大きいときに外部応力の影響が大きく、自由層の透磁率を低下させる原因となる。従って自由層の磁歪定数を小さく設定する一方、電極膜の応力の低い材料を使用すべきである。またこの観点からは電極膜膜厚を小さく設定すべきであるが、抵抗値が高くなるという問題が発生する。
次に、電極膜を形成した後に、絶縁体である上部ギャップ膜を形成し、その後上部磁気シールド膜を形成するが、この上部ギャップ膜形状も電極膜および磁気抵抗シート・ユニットの上面形状の凹形状を反映した形状となる。さらに、上部ギャップ膜の膜厚は、一般にPVD(プラズマ・ベーパー・デポジッション)法で形成する場合、凹形状の斜面部の膜厚が平坦部に比較し、薄くなってしまう。電極膜斜面部上で、上部ギャップ膜が薄くなると、絶縁耐圧が低下してしまい磁気ヘッドとしての信頼性が大幅に低下してしまうという問題がある。
本発明の目的は、トラック幅の狭小化に対して読み滲みが少ない磁気抵抗効果型ヘッドを提供することである。
本発明の他の目的は、トラック幅の狭小化に対して読み滲みが少ない磁気抵抗効果型ヘッドの製造方法を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、高密度磁気記録再生に適した記録再生分離型磁気ヘッドを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の磁気抵抗効果型ヘッドにおいては、下部磁気シールド膜と、該下部磁気シールド膜の上部に形成された下部ギャップ膜と、該下部ギャップ膜の上部に形成された反強磁性層と、該反強磁性層の上部に形成された固定層と非磁性層と自由層とを有する磁気抵抗シート・ユニットと、該磁気抵抗シート・ユニットの両端部及び前記反強磁性層の上部に形成された磁区制御膜と、該磁区制御膜の上部に形成された第一の電極膜と、該第一の電極膜の上部であって当該第一の電極膜の外側に形成された第二の電極膜と、該第二の電極膜の上部に形成された絶縁膜と、該絶縁膜と前記第一の電極膜と前記磁気抵抗シート・ユニットの上部に形成された上部ギャップ膜と、該上部ギャップ膜の上部に形成された上部磁気シールド膜とを有し、前記第一の電極膜の前記磁気抵抗シート・ユニットに隣接する上面と当該磁気抵抗シート・ユニットの上面との段差は14nm以下の平坦面であり、該平坦面の上部に形成された前記上部磁気シールド膜の幅は前記自由層の幅より広いことを特徴とする。
前記上部磁気シールド膜の平坦面の幅をSTw、前記自由層の幅をFTw、該自由層の中心から前記上部磁気シールド膜までの距離をGsUとしたとき、STw≧FTw+2GsUの関係を満たすことが望ましい。
前記第二の電極膜は前記第一の電極膜よりも厚い。
前記磁気抵抗シート・ユニットの上部の上部ギャップ膜は、前記第二の電極膜の上部の絶縁膜と上部ギャップ膜よりも薄い。
前記自由層の高さと前記磁区制御膜の高さがほぼ同一である。
前記反強磁性層と前記磁区制御膜の間にシード膜と下地膜を有する。
前記シード膜はアモルファス金属膜である。
前記自由層の上部にキャップ層を有する。
上記他の目的を達成するために、本発明の磁気抵抗効果型ヘッドの製造方法は、基板の上部に下部磁気シールド膜、下部ギャップ膜、反強磁性層、固定層、非磁性層及び自由層を積層し、
前記積層体の上部に前記自由層の幾何学的トラック幅を決めるための第一フォトレジストを形成し、
前記第一フォトレジストをマスクとして前記反強磁性層の上部までエッチングを行い磁気抵抗シート・ユニットを形成し、
前記磁気抵抗シート・ユニットの両端部および前記反強磁性層の上部であって前記自由層に隣接して磁区制御膜を形成し、
前記磁区制御膜の上部に、前記磁気抵抗シート・ユニットに隣接する上面と当該磁気抵抗シート・ユニットの上面との段差が14nm以下の平坦面を有する第一の電極膜を形成し、
前記第一フォトレジストを除去し、前記自由層の幾何学的トラック幅よりも広い幅を有する第二フォトレジストを形成し、
前記第二フォトレジストをマスクとして前記第一の電極膜の上部に第二の電極膜を形成し、
前記第二の電極膜の上部に絶縁膜を形成し、
前記第二フォトレジストを除去し、
前記絶縁膜、前記第一の電極膜及び前記磁気抵抗シート・ユニットの上部に上部ギャップ膜を形成し、
前記上部ギャップ膜の上部に上部磁気シールド膜を形成することを特徴とする。
前記磁区制御膜及び前記第一の電極膜の形成は、前記基板を回転させながらイオン・ビーム・スパッタリングで行い、前記基板を回転させる角度は前記第一フォトレジストの方向に対して決められた方向のみとする。
上記さらに他の目的を達成するために、本発明の記録再生分離型磁気ヘッドにおいては、下部磁気シールド膜と、該下部磁気シールド膜の上部に形成された下部ギャップ膜と、該下部ギャップ膜の上部に形成された反強磁性層と、該反強磁性層の上部に形成された固定層と非磁性層と自由層とを有する磁気抵抗シート・ユニットと、該磁気抵抗シート・ユニットの両端部および前記反強磁性層の上部に形成された磁区制御膜と、該磁区制御膜の上部に形成された第一の電極膜と、該第一の電極膜の上部であって当該第一の電極膜の外側に形成された第二の電極膜と、該第二の電極膜の上部に形成された絶縁膜と、該絶縁膜と前記第一の電極膜と前記磁気抵抗シート・ユニットの上部に形成された上部ギャップ膜と、該上部ギャップ膜の上部に形成された上部磁気シールド膜とを有し、前記第一の電極膜の前記磁気抵抗シート・ユニットに隣接する上面と当該磁気抵抗シート・ユニットの上面との段差は14nm以下の平坦面であり、該平坦面の上部に形成された前記上部磁気シールド膜の幅は前記自由層のトラック幅より広い磁気抵抗効果型ヘッドと、
該磁気抵抗効果型ヘッドに隣接して設けられ、下部磁極を有する下部磁性膜と、該下部磁極の上部に形成された磁気ギャップ膜と、該磁気ギャップ膜を介して前記下部磁極に対向する上部磁極を有し後部において前記下部磁性膜に接続される上部磁性膜と、前記下部磁性膜と上部磁性膜の間で絶縁膜の中に形成された導体コイルとを有する磁気記録ヘッドと、
を有することを特徴とする。
本発明によれば、トラック幅の狭小化に対して読み滲みが少ない磁気抵抗効果型ヘッドを提供することができる。
図16を用いて、本発明の一実施例による磁気抵抗効果型ヘッドと、記録再生分離型磁気ヘッドの概略構成を説明する。スライダとなる基板100の上部に再生ヘッドである磁気抵抗効果型ヘッド20が形成され、磁気抵抗効果型ヘッド20の上部に絶縁体の分離膜30を介して誘導型磁気記録ヘッド40が形成される。磁気抵抗効果型ヘッド20は、下部磁気シールド膜1と、下部磁気シールド膜1の上部に形成された下部ギャップ膜2と、下部ギャップ膜2の上部に形成された磁気抵抗シート・ユニット25と、磁気抵抗シート・ユニット25の両端部で下部ギャップ膜2の上部に形成された磁区制御膜10と、磁区制御膜10の上部に形成された電極膜11,12と、これら各膜の上部に上部ギャップ膜(図示せず)を介して形成された上部磁気シールド膜15とを有する。
誘導型磁気記録ヘッド40は、下部磁性膜41と、下部磁性膜41の端部に形成された下部磁極42と、磁気ギャップ膜43を介して下部磁極42に対向して形成された上部磁極44と、上部磁極44のヨークでありバック・ギャップ部で下部磁性膜41に接続される上部磁性膜45と、下部磁性膜41と上部磁性膜45の間で絶縁膜46の中に形成された導体コイル47とを有する。誘導型磁気記録ヘッド40の上部は硬質の保護膜(図示せず)で覆われる。
続いて、図1及び図2を用いて本発明の一実施例による磁気抵抗効果型ヘッド20の構成について詳細に説明する。図1は磁気抵抗効果型ヘッド20を浮上面側から見た図であり、図2は図1に示される磁気抵抗効果型ヘッド20の右半分を拡大して示した図である。下部磁気シールド膜1の上部には下部ギャップ膜2が形成され、下部ギャップ膜2の上部には下地膜3を介して反強磁性層4が形成される。反強磁性層4の上部には固定層5が形成され、反強磁性層4により磁化方向が固定される。固定層5の上部には非磁性層6が形成され、非磁性層6の上部には自由層7が形成される。自由層7は記録媒体に記録された磁化情報の磁化方向によってその磁化方向が変化する。自由層7の上部にはキャップ層8が形成される。これらの積層体はイオン・ミリング等により幾何学的トラック幅にパターニングされる。イオン・ミリングの深さは反強磁性層4の上部までである。このようにして形成された積層体が感磁部である磁気抵抗シート・ユニットとなる。
磁気抵抗シート・ユニットの両側には、アモルファス金属膜のシード膜9−1、下地膜9−2、磁区制御膜10が積層される。シード膜9−1は下地膜9−2の結晶状態を制御し、下地膜9−2は磁区制御膜10の結晶状態を制御するためのものである。磁区制御膜10の高さは、自由層7の高さとほぼ同じ高さである。磁区制御膜10の上部には、第一の下部電極膜11が薄く形成される。下部電極膜11の磁気抵抗シート・ユニット近傍の高さは磁気抵抗シート・ユニットの上面より大きく突出することなく、突出した場合でもその段差は14nm以下とし、磁気抵抗シート・ユニットの上面とその両側の下部電極膜11の上面は平坦になるように形成する。第一の下部電極膜11の上部には、上記平坦部を避けてその外側に第二の上部電極膜12が厚く形成される。これは、第一の下部電極膜11と第二の上部電極膜12で構成される電極膜全体の抵抗を小さくするためである。
第二の上部電極膜12の上部には、保護膜としての絶縁膜13が形成され、この絶縁膜13と下部電極膜11と磁気抵抗シート・ユニットの上面に上部ギャップ膜14が形成される。このように構成すると、上記平坦部の上面は平坦性が維持される。上部ギャップ膜14の上部には、上部磁気シールド膜15が形成される。上記平坦部の上部の上部磁気シールド膜15も平坦となる。
上記構成の磁気抵抗効果型ヘッドにおいては、上部磁気シールド膜15の平坦部トラック幅(STw)を、自由層のトラック幅(FTw)よりも大きく構成することができる。従って、磁気抵抗シート・ユニットの両端部においても、磁気シールドの効果があるので、狭トラック化に対しても読み滲みを少なくすることができる。上部磁気シールド膜15の平坦部トラック幅(STw)は、自由層7の中心から上部磁気シールド15までの距離をGsUとすると、STw+2×GsU以上もしくは同程度であることが望ましい。
絶縁膜13を上部電極膜12上に形成することにより、上部電極膜12の傾斜部のギャップ膜を厚く構成することが可能となり耐圧耐性を向上することができる。また、この上部電極膜12上の絶縁膜13の導入により、磁気抵抗シート・ユニット上の上部ギャップ膜14を薄く形成することが可能となり、自由層中心から上部磁気シールド膜までの距離(GsU)を小さくすることができる。
図4に磁気抵抗シート・ユニット端部の電極膜の傾斜角度が0度と45度の場合の、自由層の幾何学的トラック幅(FTw)と実際の読み込みトラック幅(MRTw)の関係を示す。図3に示す従来の構造において、電極膜としてRh材を使用し、その膜厚を60nmとした場合、電極膜の傾斜角度(αe)は45度以上である。この場合、幾何学的トラック幅(FTw)が100nm以上と広いときは、読み込みトラック幅(MRTw)は幾何学的トラック幅(FTw)より約55nm広く、幾何学的トラック幅(FTw)の減少に伴い減少する。しかしながら、幾何学的トラック幅(FTw)が100nm以下となったときは、減少する率が低くなり、75nm以下であると減少しなくなる。これは、上部磁気シールド膜形状が凹形状であるために、書き込まれた隣接情報を拾いやすくなったためであると推察される。
次に、電極膜の膜厚を20nmに減じ、磁気抵抗シート・ユニット端部の電極膜の傾斜角度を0度とした。このとき、幾何学的トラック幅(FTW)が57.6nmに対し上部磁気シールド膜の平坦部トラック幅(STw)は75.8nmである。自由層の中心から上部磁気シールド膜までの間隙(GsU)は18.3nmである。磁気抵抗シート・ユニット端部の電極膜の傾斜角度が0度の場合は、幾何学的トラック幅(FTw)が100nm以上と広いときは、読み込みトラック幅(MRTw)は幾何学的トラック幅(FTw)より約40nm広く、幾何学的トラック幅(FTw)の減少に伴い減少する。幾何学的トラック幅(FTw)が100nm以下となっても、減少する率は変わらず、50nmぐらいまでは減少する。これは、上部磁気シールド膜形状が平坦形状になったためであり、書き込まれた隣接情報を拾いずらくなったためである。
図5に幾何学的トラック幅(FTw)に対する規格化された読み込み出力電圧の出力効率を示す。図5の関係は、基板上に幾何学的トラック幅(FTw)に対応するパターンを作成し、電極膜及び磁区制御膜を形成し抵抗値変化を測定することから得られたものである。一般に、シールド間隔Gs等の磁気記録パラメータが同じときに、出力電圧は幾何学的トラック幅(FTw)に比例し、幾何学的トラック幅が減少すると出力電圧は減少する。しかしながら、幾何学的トラック幅が100nm以下と狭小化したときは、トラック幅の減少以上に出力電圧が減少する。この減少幅は磁区制御膜(HB)からの磁界強度にも依存する。図5は、磁区制御磁界が無く幾何学的トラック幅(FTw)が250nmのときの値を100%としてプロットしてある。
電極膜を薄膜化することにより、電極膜端部形状を薄膜化することができ、磁気抵抗シート・ユニット端部での形状が平坦化され、その上部の上部磁気シールド膜が平坦化される。その結果、読み込みトラック幅(MRTw)は、自由層の幾何学的トラック幅(FTw)が100nm以下と小さくなったときでも減少する。信号出力のトラック幅で規格化した出力効率は、平坦化を進めると若干劣化するが、同一の読み込みトラック幅を得ようとしたときは、幾何学的トラック幅を拡大することが可能となり、大きな出力値を得ることが可能となる。このことは、100nm以下若しくはその近傍の読み込みトラック幅を必要とする高記録密度用のヘッドには、この平坦化を行った磁気抵抗効果型ヘッドの方が望ましいことを示している。
一方、上部磁気シールド膜形状の平坦化を電極膜膜厚の薄膜化により実現すると、電極抵抗は増加する。電極膜厚が60nmの試作品の場合、電極部のみの抵抗が17Ωであったものが、電極膜厚が20nmの試作品の場合、電極部のみの抵抗が25Ωと増加した。但し、これらの値は磁気抵抗シート・ユニットの奥行き長さが100nmの場合の値である。実際の磁気抵抗効果型ヘッドには、磁気記録装置内で電流が流され、その抵抗値の変化を読み取る構造となっている。従って、磁気記録装置内では、磁気抵抗シート・ユニット部及び磁気抵抗シート・ユニット端部の電極膜近傍には電流密度の高い電流が集中し温度が上昇する。この温度上昇が新たなノイズの原因となる。従って、この電極抵抗は出来るだけ低いことが望ましい。さらに、電極膜は熱伝導率が高い材料であり、磁気抵抗シート・ユニット及び磁気抵抗シート・ユニット端部接触部の温度上昇を電極膜を通じ離散させる特性がある。この観点から、電極膜の膜厚は厚い方が望ましい。
従来のように幾何学的トラック幅が100nm以上と十分広い場合は、幾何学的トラック幅と読み込みトラック幅との差が大きくなく、電極抵抗を考慮した構造にすればよかった。しかしながら、トラック幅が100nm近傍もしくはそれ以下の高記録密度に対応したヘッドの場合、上部磁気シールド膜形状の平坦化と電極抵抗の低抵抗化を両立させる構造のヘッドが必要である。上記実施例では、この要求を満足するために、二層の電極膜を採用している。すなわち、一層目の電極膜は薄膜化を行い磁気抵抗シート・ユニット端部形状を平坦化するようにし、その外側に厚い二層目の電極膜を配置して電極膜全体の抵抗を小さくしている。
図6に電極抵抗の下部電極膜厚依存性を、また図7に電極抵抗の上部電極膜厚依存性を示す。使用した電極膜材は、Rhである。また磁気抵抗シート・ユニットの幾何学的トラック幅は100nm、奥行き寸法は100nmの場合であり、磁気抵抗効果型ヘッドの全抵抗より磁気抵抗シート・ユニット部の抵抗を差し引いた値を示している。すなわち、図6,7に示してある電極抵抗は、電極膜端子部及び電極膜部及び磁気抵抗シート・ユニットへの接合部の接触抵抗の和を示した値である。
図6に示すように、ヘッドの電極抵抗は下部電極膜11の膜厚を薄膜化すると増加する。下部電極膜11を磁気抵抗シート・ユニット上面と平坦に構成するためには、電極膜厚を少なくとも25nm以下に構成する必要がある。図7に、下部電極膜厚が10nm,20nm,36nmのときの電極抵抗の上部電極膜厚依存性を示す。電極抵抗は、上部電極膜12の膜厚を増加させると減少する。電極抵抗を30Ω以下にしたい場合、下部電極膜11の膜厚を20〜25nmに設定し上部電極膜12の膜厚を100nm以上に設定すると良いことが判る。また作成したサンプルの断面形状を電子顕微鏡で確認した結果、下部電極膜厚20nmのサンプルの下部電極膜形状は平坦化されており、かつ、上部磁気シールド膜も平坦化されていることが判明した。
図8に単層電極膜及び二層電極膜の場合の磁気抵抗効果型ヘッドの耐圧不良率の電極膜膜厚依存性を示す。単層電極膜及び二層電極膜の下部電極の膜厚が60nm以上になると、急激に耐圧不良率が増加した。また同様に、二層電極膜の下部電極膜厚が20nmで上部電極膜厚が100nmのときでも耐圧不良率が大幅に増加した。これらのサンプルの断面形状を電子顕微鏡で観察し解析した結果、電極膜膜厚が厚くなると電極膜傾斜部形状の角度が増大し、その傾斜部上部に形成された上部ギャップ膜の膜厚が薄くなり、耐圧特性が低下していることが原因となっていることが判明した。単層上部ギャップ膜では、電極膜の傾斜部の最大傾斜角が45度以上と大きくなり、その上部に形成される上部ギャップ膜の膜厚が平坦部に比べ60%の膜厚である。また二層電極膜の場合、上部電極膜厚が大きくなると、図2に示すように上部電極膜12の傾斜部の最大傾斜角αL2が45度以上と大きくなり、その上部に形成される上部ギャップ膜が単層の場合は膜厚が平坦部に比し50%と薄膜化するため耐圧特性が低下することが判明した。
これを避けるために上記実施例では、電極膜の傾斜部で上部ギャップ膜の膜厚を減少させないように、上部電極膜12の傾斜部に絶縁膜13を追加形成している。二層電極膜の形成プロセスの場合、絶縁膜13を追加形成することは容易であり、上部電極膜12を形成後、絶縁膜13を追加形成するだけで良い。そしてその後、上部ギャップ膜14を形成する。具体的な製造プロセスは、後で説明する。
図8には、上記実施例の二層電極膜を採用した絶縁膜13のあるサンプルに対しての耐圧不良率の上部電極膜厚依存性も示されている。絶縁膜膜厚は20nmである。耐圧不良率は、上部電極膜厚を厚く構成しても劣化することがない。また、この構成を採用することにより、上部ギャップ膜14の膜厚を10nmから6nmへ減じることが可能となり、自由層中心部と上部磁気シールド膜間の間隙(GsU)を狭小化することが出来る。従って、磁気抵抗シート・ユニット直上の上部ギャップ膜14を他の箇所の上部ギャップ膜膜厚より薄膜化することが可能となり、より狭ギャップ・スペース(Gs)が実現できる構造であり、磁気記録特性が優れている。
次に、電極膜応力が磁気抵抗シート・ユニット内自由層の磁化過程に及ぼす影響について説明する。磁気抵抗シート・ユニット内の自由層7は、記録媒体からの微弱な磁束を吸収しその磁化方向を変化させ動作する。従って、自由層7としては軟磁気特性の優れた材料と層構造を採用することとなるが、軟磁気特性の優れた膜は磁気歪効果を持ち、応力状態に非常に敏感である。自由層7の幾何学的トラック幅が小さくなると、自由層上下に構成された膜からの応力の影響だけでなく、自由層端部に形成された電極膜や磁区制御膜からの応力の影響も受けるようになる。
図9にRh電極膜の膜応力の膜厚依存性を示す。Rh電極膜の膜応力は、その形成方法や形成条件にも依存するが、イオン・ビーム・スパッタリング法によって膜形成を行ったときには圧縮応力を示し、膜厚を減少させると低下した。また250度のアニ―ル処理後、応力は圧縮応力から非常に小さな引っ張り応力へ変化した。
図10に自由層7の容易軸方向への磁化トランスファー・カーブ開き値であるVhcの定義と電極膜厚依存性を示す。Vhcはトランスファー・カーブの磁界0点での開き量をaとしたとき、a/ΔRで表される。Vhcの値が小さいことは、自由層7の磁化過程の再現性が高く、磁気抵抗効果型ヘッドの信号再生安定性が高いことを示す。またこのときの自由層磁歪定数λは-3×10-7と0に近い値である。Vhcの値は電極膜膜厚が減少すると減少した。これは電極膜膜厚が減少することにより自由層へ与える応力が低下し、磁歪効果による自由層の磁化過程の不安定性が減じたためと推定される。また、上部電極膜12及び絶縁膜13を形成した後に、熱処理を行うことも効果がある。さらにまた、自由層磁歪を出来るだけ小さな値に設定することも効果がある。
以上の説明のとおり、図1,2に示された本発明の一実施例による電極膜構造にすることにより、磁気変換特性の安定性も向上する効果があることが確認され、より高記録密度用ヘッドに適した構造であることが明確になった。
次に、図12A及び図12Bを参照して上記実施例の磁気抵抗効果型ヘッドの製造方法について説明する。スライダとなる基板100の上に、下部磁気シールド膜1をメッキ法により形成し、その上に下部ギャップ膜2、下地膜3、反強磁性層4、固定層5、非磁性層6、自由層7、キャップ層8をスパッタリング法により成膜する。積層体(磁気抵抗シート)上に第一フォトレジスト21を塗布し(図12A、(a))、ドライ・エッチング手法を使用してキャップ層8、自由層7、非磁性層6及び固定層5を幾何学的トラック幅にパターニングする(図12A、(b))。次にシード膜9−1、下地膜9−2、磁区制御膜10及び下部電極膜11を形成する(図12A、(c))。
続いてフォトレジスト21を剥離した後、上部電極膜12形成用の第二フォトレジスト31を塗布し(図12B、(d))、上部電極膜12及び上部電極膜用の保護膜(絶縁膜)13の形成を行う(図12B、(e))。次に第二フォトレジスト31を剥離後、上部ギャップ膜14及び上部磁気シールド膜15を形成する。これで、磁気抵抗効果型ヘッドが形成されることとなる(図12B、(f))。第一フォトレジスト21及び第二フォトレジスト31の幅寸法や形状を制御することにより、下部電極膜11及び上部電極膜12の形状の制御が可能である。上部電極膜トラック幅間隔(LTw)(図1参照)は、電極膜低抵抗化のためには出来る限り狭くすることが望ましいが、下部電極膜11の平坦化を妨害することのないようにフォトレジスト塗布時の位置合わせのマージンを考慮し設定されるべきである。
このように、第一の狭トラック幅フォトレジスト塗布プロセスによって磁気抵抗シート・ユニット形状を作成し、磁区制御膜10及び下部電極膜11を形成した後、第二のフォトレジスト塗布プロセスによって上部電極膜12及び保護膜(絶縁膜)13を形成することが出来る。ここで、第一フォトレジストの幅を制御することにより、幾何学的トラック幅を制御することが出来るとともに、磁区制御膜10及び下部電極膜11の膜厚を制御することが出来る。また、第二フォトレジストの幅を制御することにより、上部電極膜12の間隔を制御することが出来るとともに、上部電極膜12の膜厚を制御することが可能となる。このような製造条件の設定により、図1及び図2に示した電極構造を製造することが出来る。上部電極膜12の間隔(LTw)は、下部電極膜形状の上段から滑らかに上部電極膜が形成されるように、また電気抵抗の観点から出来るだけ小さく形成される。これらのフォトレジストの下部の窪み形状は、形成される電極膜の膜厚とその電極膜形状を制御するために、またフォトレジストを剥離するときに剥離しやすい形状に制御される。
次に、図1,2に示された本発明の一実施例における電極膜及び磁区制御膜構造の製造方法を説明する。電極膜や磁区制御膜を形成する際には、イオン・ビーム・スパッタ法が使用される。イオン・ビーム・スパッタ法は、イオン・ガンによって生成されたイオン・ビームをターゲット材に照射し、ターゲット材をスパッタし、そのスパッタ原子を基板に成膜するものである。イオン・ビーム・スパッタ法は、通常のスパッタ成膜方法に比べ、スパッタ原子粒子の方向を精度よく決めることが出来、形成膜の形状や付き回りを制御できることから、電極膜や磁区制御膜の形成に適している。
図13(a)にイオン・ビーム・スパッタ法の模式図を示す。イオン・ビーム・スパッタ法は、イオン・ビーム・のターゲットへの入射方向αと、ターゲットからスパッタされた粒子の基板への入射方向βを制御することにより、形成膜の付き回りやフォトレジスト端部形状の制御を行うようになっている。また、成膜中基板は一様回転を行っており、基板面内方向でスパッタ粒子の入射方向を制御することは行わない。しかしながら、トラック幅方向は基板に対してある方向を向いており、基板の回転方向に対しても入射方向を規定することにより、形成膜のフォトレジスト近傍での形状をより高精度に制御できるようになる。
成膜方法としては図13(b)に示すように、基板面内の回転方向の角度のある決まった角度にスパッタされた粒子が入射するようにする。但しフォトレジスト方向に対し左右及び上下に対して対象的な角度を選択し(4回対象)、フォトレジスト近傍での膜の付き回りを対象的にすることが必要となる。このように基板の回転方向に対して入射粒子方向を規定して成膜する方法は何種類かの方法がある。すなわち、(1)必要な粒子入射方向に対応するある角度からある角度へ基板の回転方向を制御し、往復振動させながら成膜するスイープ成膜方法、(2)基板が必要な粒子入射方向の角度に来たときにシャッタを開閉することにより成膜する間歇成膜方法、(3)もしくは、基板が必要な粒子入射方向の角度範囲に来たときにのみ、イオン・ガンよりイオン・ビームを発生し、基板の回転に同期したパルス・イオン・ビームによって成膜するパルス成膜方法等によって上記粒子入射方向を規定し成膜することが出来る。
図14に、基板のフォトレジスト位置から見たスパッタ粒子の入射方向を図示する。フォトレジストは図12A、(b)もしくは図12B、(e)に対応したフォトレジスト形状を持ち、フォトレジスト下部はアンダーカットの切れ込み形状を持つ形状である。ターゲットから基板へ入射する粒子角度βと基板回転面内の角度A-Bを制御することによりレジスト下部のアンダーカット部へ入る粒子入射位置を制御することが出来ると同時に、フォトレジスト近傍に於ける形成膜形状を制御することが出来る。このことは、ターゲットから基板へ入射する粒子角度βと基板回転面内の角度A-Bを制御することにより、磁気抵抗シート・ユニット膜端部への形成膜の乗り上げ量を最小化することが出来るとともに、磁気抵抗シート・ユニット膜端部近傍の膜形状を平坦化することが可能であり、図1,図2に示すFL-R,FL-L部の平坦化及び長さを制御することが出来ることを意味する。
上記事項を確認するためにスイープ成膜方法を適用し膜形状を測定した。図15に通常成膜時及び、スイープ成膜方法適用時のフォトレジスト近傍での膜形状の差を示す。フォトレジスト近傍の膜形状は膜断面を透過電子顕微鏡で観察することにより測定した。すべての試料のターゲットから基板へ入射する粒子角度βは、15度とし固定した。通常成膜の場合、基板は連続回転の場合である。また、試料Aの場合、基板回転面内の角度A-Bは30度から60度、試料Bの場合、基板回転面内の角度A-Bは10度から30度である。図より明らかなように、通常成膜の場合、フォトレジスト近傍に於いて、膜形状はなだらかに減少したのに対し、スイープ成膜方法適用時は膜形状が減少する距離がフォトレジスト位置に近づくとともに、膜形状が平坦化した。
また、フォトレジスト近傍の平坦部の膜厚は、フォトレジスト遠方の膜厚の略50%の膜厚となった。膜先端での形状は、通常成膜のときよりスイープ成膜方法のときの方が急峻になったと同時に先端部のオーバーハング長さが減少した。これは、ターゲットから基板へ入射する粒子角度βのみならず基板回転面内のフォトレジストからの入射角度A-Bを制御することにより、フォトレジスト近傍への粒子入射角及びレジスト・アンダーカット部への粒子入射角を制御することが出来、図1及び図2に示した第一下部電極膜の平坦部長さFL-R及びFL-Lを制御できることを示している。通常成膜では膜厚減少がなだらかに変化し平坦部を構成することが困難であったが、スイープ成膜方法適用により平坦部長さを確保することができ、図1,図2に示す構造を得ることができる。
次にイオン・ビーム・スパッタ法にスイ-プ成膜方法を適用したことによる、トランスファー・カーブに与える影響について説明する。通常成膜の場合、図3の従来構造に示すように、磁区制御膜は磁気抵抗シート・ユニット端部上面に乗り上げてしまい磁区制御特性を劣化させる。すなわち、従来の成膜方法で磁気抵抗シート・ユニット端部乗り上げ量を減少させようとすると、フォトレジストのアンダーカット部高さを低くするか、ターゲットから基板へ入射する粒子角度βを小さくするしかない。しかしながら、アンダーカット部を低くすると磁気抵抗シート・ユニット端部上へ突出する電極膜がフォトレジスト端部に接着してしまい、フォトレジスト除去ができなくなる。また、ターゲットから基板へ入射する粒子角度βを減少させると、フォトレジスト近傍での磁区制御膜形状の基板面内での左右の対象性が悪化し、基板面内で磁区制御特性の分布が増大し、結果的に磁気変換特性の安定性が低下する。
スイープ成膜方法を適用することにより、磁区制御膜の磁気抵抗シート・ユニット端部への乗り上げ量を制御することができる。その効果を確認するために試料を作成し、トラック幅方向でのトランスファー・カーブを測定した。測定した試料の磁気抵抗シート・ユニット寸法は、トラック幅は75から100nmであり、また奥行き方向は2μmのシート状のものである。図11にその結果を示す。縦軸のVhcはトランスファー・カーブの磁界0点での開き量をaとしたとき、Vhc=a/ΔRで表される。またこのVhcの値は、ヘッド出力の安定性と強い相関を示すととも、磁区制御特性が良好のときに小さい値を示す。横軸は基板をスイープする角度の中心点でありスイープ幅は30度である。
図11より、スイープする角度が45度のときにVhc値が最小値を示すことが判る。スイープ角度が小さいときは磁気抵抗シート・ユニット端部近傍の磁区制御膜膜厚が薄くなりすぎ、磁区制御磁界が不足する。またスイープ角度が大きいとき、磁気抵抗シート・ユニット端部の上部への磁区制御膜乗り上げ量が増大し磁区制御磁界が乱れる。そのため、最適な角度に設定する必要がある。これらにより、スイープ成膜方法が磁気抵抗シート・ユニット端部近傍での磁区制御膜の形状の制御に有効であることが判明した。
また、磁気抵抗シート・ユニット近傍の下部電極膜上面部の平坦化のためには、シード膜及び下地膜、磁区制御膜、下部電極膜にスイープ成膜方法を適用することが有効である。もちろん、これらの特性は、磁気抵抗シート・ユニット端部での形成膜形状にも大きく依存するとともに、下部電極膜上面部の平坦化に大きく依存する。しかしながら、スイープ成膜方法を適用することにより、形状の合わせ込みを行うことが可能となる。
以上の説明のとおり、本発明の実施例によれば、下部電極膜の薄膜化及び上部電極膜の厚膜化を行う構造を採用することにより電極抵抗の増大を避けることができる。また、上部電極膜上に保護膜を形成することにより耐圧特性を向上させることができる。さらにまた、少なくとも下部電極膜を形成する際に、スイープ成膜方法等を適用することにより、磁気抵抗シート・ユニット近傍の電極上面の平坦化を行うことが可能となり、磁気抵抗シート・ユニットの自由層と上部磁気シールド膜の間の距離の狭小化を促進し、読み滲みの小さい再生ヘッド及び記録再生分離型磁気ヘッドを得ることができる。
このような磁気シールド形状を採用した磁気抵抗効果型ヘッドでは、読み滲みが小さい分、物理的な自由層トラック幅を拡大することが可能となり、読み込み出力電圧を向上させることが可能となるとともに、磁気変換特性の安定性を向上させることも可能である。特に、トラック幅が100nm以下の磁気抵抗効果型ヘッド及び記録再生分離型磁気ヘッドにおいては、効果が顕著となる。従って、読み込みトラック幅120KTPI、特には150KTPIの高記録密度に適した再生ヘッド構造を実現することができる。
本発明の一実施例による磁気抵抗効果型ヘッドを浮上面側から見た正面図である。 図1の磁気抵抗効果型ヘッドの端部形状の拡大図である。 従来の磁気抵抗効果型ヘッドを浮上面側から見た正面図である。 自由層幾何学的トラック幅と読み込みトラック幅との関係を示す図である。 出力効率の自由層幾何学的トラック幅依存性を示す図である。 電極抵抗の下部電極膜厚依存性を示す図である。 電極抵抗の上部電極膜厚依存性を示す図である。 耐圧不良率の電極膜厚依存性を示す図である。 電極膜の応力の膜厚依存性を示す図である。 自由層の容易軸方向への磁化トランスファー・カーブ開き値Vhcの電極膜厚依存性を示す図である。 磁区制御膜をスイープ成膜方法によって形成した時に、スイープする角度と自由層の磁化トランスファー・カーブ開き値Vhcとの関係を示す図である。 本発明の一実施例による磁気抵抗効果型ヘッドの製造方法を示す工程図である。 本発明の一実施例による磁気抵抗効果型ヘッドの製造方法を示す工程図である。 イオン・ビーム・スパッタ法において、基板回転方向を制御して膜形成を行うスイープ成膜方法を説明する模式図である。 スイープ成膜方法におけるスパッタ粒子の入射方向を示す模式図である。 スイープ成膜方法によって形成された膜のレジスト近傍の形状の様子を示す図である。 本発明の一実施例による磁気抵抗効果型ヘッドと磁気記録ヘッドを積層した記録再生分離型磁気ヘッドの構成図である。
符号の説明
1…下部磁気シールド膜、2…下部ギャップ膜、3…下地膜、4…反強磁性膜層、
5…固定層、6…非磁性層、7…自由層、8…キャップ層、9−1…シード膜、
9−2…下地膜、10…磁区制御膜膜、11…下部電極膜、12…上部電極膜、
13…保護膜、14…上部ギャップ膜、15…上部磁気シールド膜、20…磁気抵抗効果型ヘッド、21…第一フォトレジスト、31…第二フォトレジスト、35…分離膜、
40…誘導型磁気記録ヘッド、41…下部磁性膜、42…下部磁極、43…磁気ギャップ膜、44…上部磁極、45…上部磁性膜、46…絶縁膜、46…導体コイル。

Claims (11)

  1. 下部磁気シールド膜と、該下部磁気シールド膜の上部に形成された下部ギャップ膜と、該下部ギャップ膜の上部に形成された反強磁性層と、該反強磁性層の上部に形成された固定層と非磁性層と自由層とを有する磁気抵抗シート・ユニットと、該磁気抵抗シート・ユニットの両端部及び前記反強磁性層の上部に形成された磁区制御膜と、該磁区制御膜の上部に形成された第一の電極膜と、該第一の電極膜の上部であって当該第一の電極膜の外側に形成された第二の電極膜と、該第二の電極膜の上部に形成された絶縁膜と、該絶縁膜と前記第一の電極膜と前記磁気抵抗シート・ユニットの上部に形成された上部ギャップ膜と、該上部ギャップ膜の上部に形成された上部磁気シールド膜とを有し、前記第一の電極膜の前記磁気抵抗シート・ユニットに隣接する上面と当該磁気抵抗シート・ユニットの上面との段差は14nm以下の平坦面であり、該平坦面の上部に形成された前記上部磁気シールド膜の幅は前記自由層の幅より広いことを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッド。
  2. 前記上部磁気シールド膜の平坦面の幅をSTw、前記自由層の幅をFTw、該自由層の中心から前記上部磁気シールド膜までの距離をGsUとしたとき、STw≧FTw+2GsUの関係を満たすことを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果型ヘッド。
  3. 前記第二の電極膜は前記第一の電極膜よりも厚いことを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果型ヘッド。
  4. 前記磁気抵抗シート・ユニットの上部の上部ギャップ膜は、前記第二の電極膜の上部の絶縁膜と上部ギャップ膜よりも薄いことを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果型ヘッド。
  5. 前記自由層の高さと前記磁区制御膜の高さがほぼ同一であることを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果型ヘッド。
  6. 前記反強磁性層と前記磁区制御膜の間にシード膜と下地膜を有することを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果型ヘッド。
  7. 前記シード膜はアモルファス金属膜であることを特徴とする請求項6記載の磁気抵抗効果型ヘッド。
  8. 前記自由層の上部にキャップ層を有することを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果型ヘッド。
  9. 基板の上部に下部磁気シールド膜、下部ギャップ膜、反強磁性層、固定層、非磁性層及び自由層を積層し、
    前記積層体の上部に前記自由層の幾何学的トラック幅を決めるための第一フォトレジストを形成し、
    前記第一フォトレジストをマスクとして前記反強磁性層の上部までエッチングを行い磁気抵抗シート・ユニットを形成し、
    前記磁気抵抗シート・ユニットの両端部および前記反強磁性層の上部であって前記自由層に隣接して磁区制御膜を形成し、
    前記磁区制御膜の上部に、前記磁気抵抗シート・ユニットに隣接する上面と当該磁気抵抗シート・ユニットの上面との段差が14nm以下の平坦面を有する第一の電極膜を形成し、
    前記第一フォトレジストを除去し、前記自由層の幾何学的トラック幅よりも広い幅を有する第二フォトレジストを形成し、
    前記第二フォトレジストをマスクとして前記第一の電極膜の上部に第二の電極膜を形成し、
    前記第二の電極膜の上部に絶縁膜を形成し、
    前記第二フォトレジストを除去し、
    前記絶縁膜、前記第一の電極膜及び前記磁気抵抗シート・ユニットの上部に上部ギャップ膜を形成し、
    前記上部ギャップ膜の上部に上部磁気シールド膜を形成することを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッドの製造方法。
  10. 前記磁区制御膜及び前記第一の電極膜の形成は、前記基板を回転させながらイオン・ビーム・スパッタリングで行い、前記基板を回転させる角度は前記第一フォトレジストの方向に対して決められた方向のみとすることを特徴とする請求項9記載の磁気抵抗効果型ヘッドの製造方法。
  11. 下部磁気シールド膜と、該下部磁気シールド膜の上部に形成された下部ギャップ膜と、該下部ギャップ膜の上部に形成された反強磁性層と、該反強磁性層の上部に形成された固定層と非磁性層と自由層とを有する磁気抵抗シート・ユニットと、該磁気抵抗シート・ユニットの両端部および前記反強磁性層の上部に形成された磁区制御膜と、該磁区制御膜の上部に形成された第一の電極膜と、該第一の電極膜の上部であって当該第一の電極膜の外側に形成された第二の電極膜と、該第二の電極膜の上部に形成された絶縁膜と、該絶縁膜と前記第一の電極膜と前記磁気抵抗シート・ユニットの上部に形成された上部ギャップ膜と、該上部ギャップ膜の上部に形成された上部磁気シールド膜とを有し、前記第一の電極膜の前記磁気抵抗シート・ユニットに隣接する上面と当該磁気抵抗シート・ユニットの上面との段差は14nm以下の平坦面であり、該平坦面の上部に形成された前記上部磁気シールド膜の幅は前記自由層のトラック幅より広い磁気抵抗効果型ヘッドと、
    該磁気抵抗効果型ヘッドに隣接して設けられ、下部磁極を有する下部磁性膜と、該下部磁極の上部に形成された磁気ギャップ膜と、該磁気ギャップ膜を介して前記下部磁極に対向する上部磁極を有し後部において前記下部磁性膜に接続される上部磁性膜と、前記下部磁性膜と上部磁性膜の間で絶縁膜の中に形成された導体コイルとを有する磁気記録ヘッドと、
    を有することを特徴とする記録再生分離型磁気ヘッド。
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