JP2006083451A - 微細構造体およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】信号強度が十分に大きく、かつ、再現性に優れた局在プラズモン共鳴を発生させる構造体およびその製造方法の提供。
【解決手段】複数の金属粒子が表面に存在する構造体の製造方法であって、多孔質層とバリヤー層とからなる陽極酸化皮膜を一方の表面に有するアルミニウム基板を、前記陽極酸化皮膜が形成された前記表面と反対側の表面から、前記バリヤー層が露出するまで溶解させる溶解工程と、前記溶解工程の後、露出した前記バリヤー層の表面の凹部に、金属粒子を配置させて前記構造体を得る金属粒子配置工程とを具備する、構造体の製造方法、および、それにより得られる構造体。
【選択図】図3

Description

本発明は、複数の金属粒子が表面に存在する微細構造体およびその製造方法に関する。
金属および半導体の薄膜、細線、ドット等の技術領域では、ある特徴的な長さより小さいサイズにおいて自由電子の動きが閉じ込められることにより、電気的、光学的および化学的に特異な現象が見られることが知られている。このような現象は「量子力学的サイズ効果(量子サイズ効果)」と呼ばれている。このような特異な現象を応用した機能性材料の研究開発が、現在、盛んに行なわれている。具体的には、数百nmより微細な構造を有する材料が、「微細構造体」または「ナノ構造体」と称されており、材料開発の対象の一つとされている。
こうした微細構造体の作製方法としては、例えば、フォトリソグラフィ、電子線露光、X線露光等の微細パターン形成技術を初めとする半導体加工技術によって直接的にナノ構造体を作製する方法が挙げられる。
中でも、規則的な微細構造を有するナノ構造体を作製する方法についての研究が注目され、多く行われている。
例えば、自己規制的に規則的な構造が形成される方法として、電解液中でアルミニウムに陽極酸化処理を施して得られる酸化アルミニウム膜(陽極酸化皮膜)が挙げられる。陽極酸化皮膜には、数nm程度から数百nm程度の直径を有する複数の微細孔(マイクロポア)が規則的に形成されることが知られている。この陽極酸化皮膜の自己規則化を用い、完全に規則的な配列を得ると、理論的には、マイクロポアを中心に底面が正六角形である六角柱のセルが形成され、隣接するマイクロポアを結ぶ線が正三角形を成すことが知られている。
例えば、非特許文献1には、マイクロポアを有する陽極酸化皮膜が記載されている。また、非特許文献2には、陽極酸化皮膜には、酸化の進行に伴って、細孔が自然形成されることが記載されている。また、非特許文献3では、多孔質酸化皮膜をマスクとしてSi基板上にAuドットアレイを形成することも提案されている。
陽極酸化皮膜の材料としての最大の特徴は、複数のマイクロポアが、基板表面に対してほぼ垂直方向に、ほぼ等間隔に平行に形成されたハニカム構造を採る点にあるとされている。これに加え、ポア径、ポア間隔およびポア深さを比較的自由に制御することができる点もほかの材料にない特徴であるとされている(非特許文献3参照。)。
陽極酸化皮膜の応用例としては、ナノデバイス、磁気デバイス、発光体等の種々のデバイス類が知られている。例えば、特許文献1には、磁気デバイスとして磁性金属であるCo、Niをマイクロポア内に充填したり、発光材料であるZnOをマイクロポア内に充填したり、バイオセンサーとして酵素/抗体をマイクロポア内に充填したりした応用例が記載されている。
更に、バイオセンシングの分野では、特許文献2に、陽極酸化皮膜のマイクロポアの内部に金属を充填した構造体を用いて、ラマン分光分析用の試料台とする例が記載されている。
ラマン散乱は、入射光(光子)が粒子に当たって散乱する際に、粒子と非弾性衝突を起こして、エネルギーを変化させる散乱である。ラマン散乱光は、分光分析の手法として用いられるが、分析の感度および精度の向上のため、測定に用いる散乱光の強度を増強させることが課題となっている。
ラマン散乱光を増強させる現象としては、表面増強共鳴ラマン散乱(SERRS:Surface−Enhanced Resonance Raman Scattering)現象が知られている。この現象は、金属電極、ゾル、結晶、蒸着膜、半導体等の表面上に吸収されたある種の分子の散乱が、溶液中に比べて増強される現象であり、特に、金または銀で、1011〜1014倍の顕著な増強効果が見られる。SERRS現象の発生メカニズムは、現時点では解明されていないが、後述する表面プラズモン共鳴が影響を与えていると考えられている。特許文献2においても、ラマン散乱強度を増強させる手段として、プラズモン共鳴の原理を利用することを目的としている。
プラズモン共鳴は、金、銀等の貴金属の表面に光を照射した際に、金属表面が励起状態となり、局在する電子密度波であるプラズモン波が、電磁波と相互作用を起こし(共鳴励起)、共鳴状態を形成する現象である。そのうち、表面プラズモン共鳴(SPR:Surface Plasmon Resonance)は、金属表面に光を照射した際に、金属表面の自由電子が励起状態になり、自由電子が集団で振動することで、表面プラズモン波が発生し、強い電場が発生する現象である。
プラズモン共鳴が起きている表面近傍の領域、具体的には、表面から200nm以内程度の領域では、数桁倍(一例では、108〜1010倍)に及ぶ電場の増強が見られ、各種の光学効果に顕著な高揚が観察される。例えば、金等の薄膜を蒸着したプリズムに臨界角以上の角度で光を入射すると、薄膜表面の誘電率変化を、表面プラズモン共鳴現象による反射光強度の変化として、高感度で検出することができる。
具体的には、表面プラズモン共鳴現象を応用したSPR装置を用いると、生体分子間の反応量および結合量の測定や速度論的解析が、ノンラベルかつリアルタイムで可能となる。SPR装置は、免疫応答、シグナル伝達、タンパク質、核酸等の様々な物質間の相互作用の研究に応用され、最近では、SPR装置で微量ダイオキシンを分析する論文も発表されている(非特許文献4参照。)。
プラズモン共鳴を増大させる方法として、種々の方法が検討されているが、金属を薄膜ではなく孤立した粒子にすることで、プラズモンを局在化させる手法が知られている。例えば、上述した特許文献2には、規則化した陽極酸化皮膜の細孔上に金属粒子を設けて局在化させる手法が記載されている。
ここで、金属粒子による局在プラズモン共鳴を利用する場合、金属粒子が近接して存在すると、金属粒子間のギャップで電場強度が増強され、プラズモン共鳴がより発生しやすい状態が実現するとの研究報告がある(非特許文献5参照。)。即ち、局所プラズモン共鳴を利用したデバイスでは、金属粒子を近接させて存在させることが重要な要件となる。例えば、金属粒子を接触させずに、200nm以内の間隔で隣接して存在させることが重要である。
特開2000−31462号公報 特開2003−268592号公報 H.Masuda et.Al.,Jpn.J.Appl.Phys.,Vol.37(1998),pp.L1340−1342,Part2,No.11A,1 November 1998(Fig.2.) 「表面技術便覧」、(社)表面技術協会編(1998)、日刊工業新聞社、p.490−553 益田秀樹,「陽極酸化アルミナにもとづく高規則性メタルナノホールアレー」,固体物理,1996年,第31巻,第5号,p.493−499 軽部ら,ANALYTICA CHIMICA ACTA 2001,434:2:223−230 岡本隆之、"金属ナノ粒子相互作用および、バイオセンサーに関する調査研究"、[on line]、[平成15年11月27日検索]、インターネット<URL:http://www.plasmon.jp/reports/okamoto.pdf>
本発明者は、局在プラズモン共鳴を利用したデバイスについて鋭意研究した結果、従来の自己規則化陽極酸化皮膜を用いたデバイスには、共鳴の強度が十分に大きくないという問題があることを見出した。
また、特許文献2には、蒸着およびスパッタのみが記載されているが、局在プラズモン共鳴を利用したデバイスに用いられる金属粒子が局在化した構造体を得る方法として、陽極酸化皮膜のマイクロポアに金を電着法により充填する方法もある。この方法は、陽極酸化皮膜に電着を施すと、電気伝導性が高いマイクロポアの内部から選択的に金属の析出が始まることを利用したものである。その後、金属の析出が進むと、金属がマイクロポアの表面に粒子状に盛り上がり、多数の金属粒子が点在した構造体が得られる。
しかしながら、本発明者が研究した結果、陽極酸化皮膜の最も内側には絶縁性のバリヤー皮膜が存在するため、電着法による場合、バリヤー皮膜により金属の析出が抑制され、内部に金属が充填されにくいマイクロポアもある程度の頻度で生じることが分かった。したがって、マイクロポアの充填を均一に行うことは困難であること、即ち、マイクロポアにより金属の充填量にばらつきがあることが分かった。
また、非特許文献5においては、金コロイド粒子を3−アミノプロピルトリメトキシシランを用いて化学的にガラス基板上に固定しているが、本発明者は、これをプラズモン共鳴デバイスとしてラマン分光分析用試料台に用いると、信号強度の再現性が悪いという問題があることを見出した。
また、陽極酸化皮膜のマイクロポアにコロイド状の金属微粒子を塗布することにより充填する方法もある。
しかしながら、本発明者が研究した結果、このコロイド法による場合、内部にコロイド粒子が充填されないマイクロポアが生じたり、マイクロポア以外の部分にコロイド粒子が付着したりして、マイクロポアの充填を均一に行うことは困難であることが分かった。そして、局在プラズモン共鳴を利用したデバイスとして用いると、感度は高いものの、再現性および安定性が十分ではないことが分かった。
したがって、本発明は、信号強度が十分に大きく、かつ、再現性に優れた局在プラズモン共鳴を発生させる構造体およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意研究の結果、多孔質層とバリヤー層とからなる陽極酸化皮膜を一方の表面に有するアルミニウム基板を、陽極酸化皮膜が形成された表面と反対側の表面から、バリヤー層が露出するまで溶解させた後、露出したバリヤー層の表面の凹部に、金属粒子を配置させることにより、複数の金属の粒子が表面に均一に存在する構造体が得られること、および、この構造体を用いると、信号強度が十分に大きく、かつ、再現性に優れたデバイスを得ることができることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、以下の(1)〜(5)を提供する。
(1)複数の金属粒子が表面に存在する構造体の製造方法であって、
多孔質層とバリヤー層とからなる陽極酸化皮膜を一方の表面に有するアルミニウム基板を、前記陽極酸化皮膜が形成された前記表面と反対側の表面から、前記バリヤー層が露出するまで溶解させる溶解工程と、
前記溶解工程の後、露出した前記バリヤー層の表面の凹部に、金属粒子を配置させて前記構造体を得る金属粒子配置工程と
を具備する、構造体の製造方法。
(2)前記金属粒子が金または銀の粒子である、上記(1)に記載の構造体の製造方法。
(3)前記金属粒子の間隔が50nm以下である、上記(1)または(2)に記載の構造体の製造方法。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の構造体の製造方法により得られる構造体。
(5)上記(4)に記載の構造体を用いたラマン分光分析用試料台。
本発明の構造体は、ラマン分光分析用試料台として使用すると、金属粒子が近接して、かつ、高い規則性で配列して存在するため、局在プラズモン共鳴が大きくなるので、信号強度の再現性がよく、安定するため、定量精度に優れる。また、感度が極めて高い。
また、本発明の構造体の製造方法は、本発明の構造体の製造に好適に用いられる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
<アルミニウム基板>
本発明の構造体の製造方法に用いられるアルミニウム基板は、多孔質層とバリヤー層とからなる陽極酸化皮膜を一方の表面に有する。このようなアルミニウム基板は、アルミニウム基板の一方の表面に陽極酸化処理を施して得ることができる。
陽極酸化処理に供されるアルミニウム基板は、特に限定されず、従来公知のアルミニウム基板を用いることができる。例えば、純アルミニウム板、アルミニウムを主成分とし微量の異元素を含む合金板、低純度のアルミニウム(例えば、リサイクル材料)に高純度アルミニウムを蒸着させた基板が挙げられる。
アルミニウム基板は、アルミニウム純度が、99.5質量%以上であるのが好ましく、99.9質量%以上であるのがより好ましく、99.99質量%以上であるのが更に好ましい。アルミニウム純度が上記範囲であると、ポア配列の規則性が十分となる。
アルミニウム基材は、あらかじめ脱脂処理および鏡面仕上げ処理を施されるのが好ましい。また、本発明の構造体が光透過性であることを利用する用途に用いる場合は、あらかじめ熱処理を施されるのが好ましい。熱処理により、ポア配列の規則性が高い領域が広くなり、センシング光が乱反射せずに検出器に到達するようになるので、精度が高くなる。
<熱処理>
熱処理を施す場合は、200〜350℃で30秒〜2分程度施すのが好ましい。これにより、後述する陽極酸化処理により生成するマイクロポアの配列の規則性が向上するため、光透過性を利用する用途において、本発明の構造体を光が通過する際に乱反射が起こりにくくなる。
熱処理後のアルミニウム基板は、急速に冷却するのが好ましい。冷却する方法としては、例えば、水等に直接投入する方法が挙げられる。
<脱脂処理>
脱脂処理は、酸、アルカリ、有機溶剤等を用いて、アルミニウム表面に付着した、ほこり、脂、樹脂等の有機成分等を溶解させて除去し、有機成分を原因とする後述の各処理における欠陥の発生を防止することを目的として行われる。
脱脂処理には、従来公知の脱脂剤を用いることができる。具体的には、例えば、市販されている各種脱脂剤を所定の方法で用いることにより行うことができる。
中でも、以下の各方法が好適に例示される。
各種アルコール(例えば、メタノール)、各種ケトン、ベンジン、揮発油等の有機溶剤を常温でアルミニウム表面に接触させる方法(有機溶剤法);石けん、中性洗剤等の界面活性剤を含有する液を常温から80℃までの温度でアルミニウム表面に接触させ、その後、水洗する方法(界面活性剤法);濃度10〜200g/Lの硫酸水溶液を常温から70℃までの温度でアルミニウム表面に30〜80秒間接触させ、その後、水洗する方法;濃度5〜20g/Lの水酸化ナトリウム水溶液を常温でアルミニウム表面に30秒間程度接触させつつ、アルミニウム表面を陰極にして電流密度1〜10A/dm2の直流電流を流して電解し、その後、濃度100〜500g/Lの硝酸水溶液を接触させて中和する方法;各種公知の陽極酸化処理用電解液を常温でアルミニウム表面に接触させつつ、アルミニウム表面を陰極にして電流密度1〜10A/dm2の直流電流を流して、または、交流電流を流して電解する方法;濃度10〜200g/Lのアルカリ水溶液を40〜50℃でアルミニウム表面に15〜60秒間接触させ、その後、濃度100〜500g/Lの硝酸水溶液を接触させて中和する方法;軽油、灯油等に界面活性剤、水等を混合させた乳化液を常温から50℃までの温度でアルミニウム表面に接触させ、その後、水洗する方法(乳化脱脂法);炭酸ナトリウム、リン酸塩類、界面活性剤等の混合液を常温から50℃までの温度でアルミニウム表面に30〜180秒間接触させ、その後、水洗する方法(リン酸塩法)。
脱脂処理は、アルミニウム表面の脂分を除去しうる一方で、アルミニウムの溶解がほとんど起こらない方法が好ましい。この点で、有機溶剤法、界面活性剤法、乳化脱脂法、リン酸塩法が好ましい。
<鏡面仕上げ処理>
鏡面仕上げ処理は、アルミニウム基板の表面の凹凸をなくして、電着法等による粒子形成処理の均一性や再現性を向上させるために行われる。アルミニウム基材の表面の凹凸としては、例えば、アルミニウム基板が圧延を経て製造されたものである場合における、圧延時に発生した圧延筋が挙げられる。
本発明において、鏡面仕上げ処理は、特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。例えば、機械研磨、化学研磨、電解研磨が挙げられる。
機械研磨としては、例えば、各種市販の研磨布で研磨する方法、市販の各種研磨剤(例えば、ダイヤ、アルミナ)とバフとを組み合わせた方法が挙げられる。具体的には、研磨剤を用いる方法を、用いる研磨剤を粗い粒子から細かい粒子へと経時的に変更して行う方法が好適に例示される。この場合、最終的に用いる研磨剤としては、#1500のものが好ましい。これにより、光沢度を50%以上(圧延アルミニウムである場合、その圧延方向および幅方向ともに50%以上)とすることができる。
化学研磨としては、例えば、「アルミニウムハンドブック」,第6版,(社)日本アルミニウム協会編,2001年,p.164−165に記載されている各種の方法が挙げられる。
また、リン酸−硝酸法、Alupol I、Alupol V、Alcoa R5、H3PO4−CH3COOH−Cu法、H3PO4−HNO3−CH3COOH法が好適に挙げられる。中でも、リン酸−硝酸法、H3PO4−CH3COOH−Cu法、H3PO4−HNO3−CH3COOH法が好ましい。
化学研磨により、光沢度を70%以上(圧延アルミニウムである場合、その圧延方向および幅方向ともに70%以上)とすることができる。
電解研磨としては、例えば、「アルミニウムハンドブック」,第6版,(社)日本アルミニウム協会編,2001年,p.164−165に記載されている各種の方法が挙げられる。
また、米国特許第2708655号明細書に記載されている方法が好適に挙げられる。
また、「実務表面技術」,vol.33,No.3,1986年,p.32−38に記載されている方法も好適に挙げられる。
電解研磨により、光沢度を70%以上(圧延アルミニウムである場合、その圧延方向および幅方向ともに70%以上)とすることができる。
これらの方法は、適宜組み合わせて用いることができる。例えば、研磨剤を用いる方法を、用いる研磨剤を粗い粒子から細かい粒子へと経時的に変更して行い、その後、電解研磨を施す方法が好適に挙げられる。
鏡面仕上げ処理により、例えば、平均表面粗さRa0.1μm以下、光沢度50%以上の表面を得ることができる。平均表面粗さRaは、0.03μm以下であるのが好ましく、0.02μm以下であるのがより好ましい。また、光沢度は70%以上であるのが好ましく、80%以上であるのがより好ましい。
なお、光沢度は、圧延方向に垂直な方向において、JIS Z8741−1997の「方法3 60度鏡面光沢」の規定に準じて求められる正反射率である。具体的には、変角光沢度計(例えば、VG−1D、日本電色工業社製)を用いて、正反射率70%以下の場合には入反射角度60度で、正反射率70%を超える場合には入反射角度20度で、測定する。
<窪みの形成>
アルミニウム基材にマイクロポアを形成させる陽極酸化処理(以下「本陽極酸化処理」ともいう。)の前に、本陽極酸化処理のマイクロポアの生成の起点となる窪みを形成させておくのが好ましい。これにより、マイクロポアの配列の規則性が向上し、その結果、後述するバリヤー層の凹部の配列の規則性が向上する。
窪みを形成させる方法は、特に限定されず、例えば、陽極酸化皮膜の自己規則性を利用した自己規則化法、物理的方法、粒子線法、ブロックコポリマー法、レジスト干渉露光法が挙げられる。
<自己規則化法>
自己規則化法は、陽極酸化皮膜のマイクロポアが規則的に配列する性質を利用し、規則的な配列をかく乱する要因を取り除くことで、規則性を向上させる方法である。具体的には、高純度のアルミニウムを使用し、電解液の種類に応じた電圧で、長時間(例えば、数時間から十数時間)かけて、低速で陽極酸化皮膜を形成させ、その後、脱膜処理を行う。
この方法においては、ポア径は電圧に依存するので、電圧を制御することにより、ある程度所望のポア径を得ることができる。
自己規則化法の代表例としては、J.Electrochem.Soc.Vol.144,No.5,May 1997,p.L128(非特許文献6)、Jpn.J.Appl.Phys.Vol.35(1996)Pt.2,No.1B,L126(非特許文献7)、Appl.Phys.Lett,Vol.71,No.19,10 Nov 1997,p.2771(非特許文献8)、上記非特許文献1が知られている。具体的には、以下に示される条件で、自己規則化法を行っている。
0.3mol/L硫酸、0℃、27V、450分(非特許文献6)
0.3mol/L硫酸、10℃、25V、750分(非特許文献6)
0.3mol/Lシュウ酸、17℃、40V、600分;その後、ポアワイド処理(6重量%リン酸および1.8重量%クロム酸含有液、60℃、840分)(非特許文献7)
0.3mol/Lシュウ酸、17℃、40〜60V、36分;その後、ポアワイド処理(5重量%リン酸、30℃、70分)(非特許文献8)
0.04mol/Lシュウ酸、3℃、80V、膜厚3μm;その後、ポアワイド処理(5重量%リン酸、30℃、70分)(非特許文献8)
0.3mol/Lリン酸、0℃、195V、960分;その後、ポアワイド処理(10重量%リン酸、240分)(非特許文献1)
また、これらの公知文献に記載されている方法では、陽極酸化皮膜を溶解させて除去する脱膜処理に、50℃程度のクロム酸とリン酸の混合水溶液を用いて、12時間以上をかけている。なお、沸騰した水溶液を用いて処理すると、規則化の起点が破壊され、乱れるので、沸騰させないで用いる。
自己規則化陽極酸化皮膜は、アルミニウム部分に近くなるほど規則性が高くなってくるので、一度脱膜して、アルミニウム部分に残存した陽極酸化皮膜の底部分を表面に出して、規則的な窪みを得る。したがって、脱膜処理においては、アルミニウムは溶解させず、酸化アルミニウムである陽極酸化皮膜のみを溶解させる。
本発明に用いられる自己規則化陽極酸化処理は、例えば、酸濃度1〜10質量%の溶液中で、アルミニウム基板を陽極として通電する方法を用いることができる。陽極酸化処理に用いられる溶液としては、硫酸、リン酸、クロム酸、シュウ酸、スルファミン酸、ベンゼンスルホン酸、アミドスルホン酸等を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
自己規則化陽極酸化処理の条件は、使用される電解液によって種々変化するので一概に決定され得ないが、一般的には電解液濃度1〜10質量%、液温0〜20℃、電流密度0.1〜10A/dm2、電圧10〜200V、電解時間2〜20時間であるのが適当である。
自己規則化陽極酸化皮膜の膜厚は、10〜50μmであるのが好ましい。
本発明においては、自己規則化陽極酸化処理は、1〜16時間であるのが好ましく、2〜12時間であるのがより好ましく、2〜7時間であるのが更に好ましい。
また、脱膜処理は、0.5〜10時間であるのが好ましく、2〜10時間であるのがより好ましく、4〜10時間であるのが更に好ましい。
このように、自己規則化法により、陽極酸化皮膜を形成させた後、これを溶解させて除去し、再度、同一の条件で後述する本陽極酸化処理を行うと、ほぼ真っ直ぐなマイクロポアが、膜面に対してほぼ垂直に形成される。
<物理的方法>
物理的方法としては、例えば、プレスパターニングを用いる方法が挙げられる。具体的には、複数の突起を表面に有する基板をアルミニウム表面に押し付けて窪みを形成させる方法が挙げられる。例えば、特開平10−121292号公報に記載されている方法を用いることができる。
また、アルミニウム表面にポリスチレン球を稠密状態で配列させ、その上からSiO2を蒸着した後、ポリスチレン球を除去し、蒸着されたSiO2をマスクとして基板をエッチングして窪みを形成させる方法も挙げられる。
<粒子線法>
粒子線法は、アルミニウム表面に粒子線を照射して窪みを形成させる方法である。粒子線法は、窪みの位置を自由に制御することができるという利点を有する。
粒子線としては、例えば、荷電粒子ビーム、集束イオンビーム(FIB:Focused Ion Beam)、電子ビームが挙げられる。
粒子線法としては、例えば、特開2001−105400号公報に記載されている方法を用いることもできる。
<ブロックコポリマー法>
ブロックコポリマー法は、アルミニウム表面にブロックコポリマー層を形成させ、熱アニールによりブロックコポリマー層に海島構造を形成させた後、島部分を除去して窪みを形成させる方法である。
ブロックコポリマー法としては、例えば、特開2003−129288号公報に記載されている方法を用いることができる。
<レジスト干渉露光法>
レジスト干渉露光法は、アルミニウム表面にレジストを設け、レジストに露光および現像を施して、レジストにアルミニウム表面まで貫通した窪みを形成させる方法である。
レジスト干渉露光法としては、例えば、特開2000−315785号公報に記載されている方法を用いることができる。
上述した種々の窪みを形成させる方法の中でも、10cm角程度以上の大面積にわたって均一に形成することができる点で、自己規則化法、FIB法、レジスト干渉露光法が望ましい。
更には、製造コストを考慮すると、自己規則化法が最も好ましい。また、マイクロポアの配列を自由に制御することができる点では、FIB法も好ましい。
形成される窪みは、深さが約10nm以上であるのが好ましい。また、幅は、所望とするポア径の幅以下であるのが好ましい。
<本陽極酸化処理>
上述したように、好ましくはアルミニウム表面に窪みを形成させた後、本陽極酸化処理により、マイクロポアが存在する陽極酸化皮膜を形成させる。
本陽極酸化処理は、従来公知の方法を用いることができる。
陽極酸化皮膜を形成させた後に表面処理を施す方法を用いる場合は、上述した自己規則化法と同一の条件で行われるのが好ましい。
また、直流電圧を一定としつつ、断続的に電流のオンおよびオフを繰り返す方法、直流電圧を断続的に変化させつつ、電流のオンおよびオフを繰り返す方法も好適に用いることができる。
上述した電圧を断続的に変化させる方法においては、電圧を順次低くしていくのが好ましい態様の一つである。これにより、陽極酸化皮膜の抵抗を下げることが可能になり、後に電着処理を行う場合に、均一化することができる。
本陽極酸化処理を低温で行うと、マイクロポアの配列が規則的になる。その結果、バリヤー層の凹部の配列の規則性が向上する。
陽極酸化皮膜の膜厚は、0.2〜1μmであるのが好ましい。
マイクロポアの平均ポア密度は、50個/μm2以上であるのが好ましい。マイクロポアの平均ポア密度は、理論上、バリヤー層の凹部の平均密度の1/2となるので、マイクロポアの平均ポア密度が50個/μm2以上であると、単位面積あたりの金属粒子の数が多くなり、信号強度がより安定性する。また、再現性も高くなる。
図1は、本発明の構造体に用いられる多孔質層とバリヤー層とからなる陽極酸化皮膜を有するアルミニウム基板を示す模式図である。図1(A)は、部分断面斜視図であり、図1(B)は、断面図である。
図1に示されるように、アルミニウム基板10は、その一方の表面に陽極酸化皮膜12を有する。陽極酸化皮膜12は、多孔質層14とバリヤー層16とからなっている(「新アルマイト理論」,カロス出版,1997年,p.16参照。)。
バリヤー層16は、図1に示されるように、マイクロポアの中心の延長線上が凸部となり、セルが形成する頂点が凹部となる構造を採っている。
<溶解工程>
本発明の構造体の製造方法においては、上述した多孔質層とバリヤー層とからなる陽極酸化皮膜を一方の表面に有するアルミニウム基板を、陽極酸化皮膜が形成された表面と反対側の表面から、バリヤー層が露出するまで溶解させる(溶解工程)。
アルミニウム基板を溶解させる方法は、バリヤー層を実質的に溶解させなければ特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。例えば、非特許文献2に記載されている方法を用いることができる。具体的には、例えば、アルミニウム基板の陽極酸化皮膜が形成された表面と反対側の表面に、昇汞(塩化水銀(II)、HgCl2)の水溶液を塗布する方法が挙げられる。
図2は、本発明の構造体に用いられる陽極酸化皮膜を示す模式的な断面図である。
図2においては、図1に示されたアルミニウム基板10が溶解されて除去されてバリヤー層16が露出しており、多孔質層14とバリヤー層16とからなる陽極酸化皮膜12のみが残っている。バリヤー層16は、図2に示されるように、溶解工程後も凹凸の形状を保持している。
<金属粒子配置工程>
本発明の構造体の製造方法においては、上述した溶解工程の後、露出したバリヤー層の表面の凹部に、金属粒子を配置させて前記構造体を得る(金属粒子配置工程)。
金属は、自由電子を有する金属結合からなる元素であり、特に限定されないが、プラズモン共鳴が確認されている金属であるのが好ましい。中でも、金、銀、銅、ニッケル、白金が、プラズモン共鳴が起こりやすいことが知られており(現代化学,2003年9月号,p.20〜27(非特許文献9))、これらが好ましい。特に、電着やコロイド粒子の作製が容易である金、銀が好ましい。
金属粒子の配置の方法は、特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。
例えば、溶融させた金属をバリヤー層の表面に塗布し、その凹部に金属粒子を配置させる方法;バリヤー層の表面に金属の膜を形成させた後に前記膜を溶融させて凹部に金属粒子を配置させる方法;金属コロイド粒子の分散液を、バリヤー層の表面に塗布し乾燥させる方法(コロイド塗布法)が好適に挙げられる。金属は、単一粒子または凝集体であるのが好ましい。
溶融させた金属をバリヤー層の表面に塗布し、その凹部に金属粒子を配置させる方法は、金属の溶融液のバリヤー層に対する接触角が比較的大きいことを利用した方法である。即ち、金属の溶融液をバリヤー層の表面に塗布すると、金属の溶融液のバリヤー層に対する接触角が比較的大きいため、ボール状の液滴がバリヤー層の凹部にドット状に分布する。
バリヤー層の表面に金属の膜を形成させた後に前記膜を溶融させて凹部に金属粒子を配置させる方法において、膜を形成させる方法は、特に限定されず、例えば、電着法、スパッタ法等の公知の方法を用いることができる。
電着法は、従来公知の方法を用いることができる。具体的には、例えば、金電着法の場合、1g/LのHAuCl4と7g/LのH2SO4を含有する30℃の分散液に、基板を浸せきさせ、11Vの定電圧(スライダックで調整)で、5〜6分間電着処理する方法が挙げられる。
スパッタ法は、従来公知の方法を用いることができる。具体的には、例えば、金スパッタ法の場合、到達圧力:4×10-6Pa、スパッタ圧力:10-2Pa、アルゴン流量:20sccm、基板:1100℃制御(冷却あり)、バイアス:なし、スパッタ電源:RC、スパッタ電力:RF400W、スパッタ材料:純度99.999質量%の5Nバッキングプレート(例えば、協同インターナショナル社製)の条件で行うことができる。
電着法、スパッタ法等により基板に金属の膜を形成させた後に前記膜を溶融させる方法は、特に限定されず、例えば、パルスレーザーの照射等により、膜を構成する金属の融点以上に膜を加熱する方法が挙げられる。これにより、上述した溶融させた金属を塗布する方法と同様の原理により、バリヤー層の凹部に金属粒子を配置させることができる。
これらの方法としては、特開平8−186245号公報に記載されている方法を用いることができる。
金属コロイド粒子を用いる方法に用いられる分散液は、従来公知の方法により得ることができる。例えば、低真空蒸発法による微粒子の作製方法、金属塩の水溶液を還元する金属コロイド作製方法により得ることができる。
金属コロイド粒子は、平均粒径が1〜200nmであるのが好ましく、1〜100nmであるのがより好ましく、2〜80nmであるのが更に好ましい。
分散液に用いられる分散媒としては、水が好適に用いられる。また、水と混合しうる溶剤、例えば、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、1−ブチルアルコール、2−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、メチルセルソルブ、ブチルセルソルブ等のアルコールと、水との混合溶媒も用いることができる。
金属コロイド粒子を用いる方法において、塗布方法は特に限定されず、例えば、バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布、浸せき塗布、エアーナイフ塗布、ブレード塗布、ロール塗布等が挙げられる。
中でも、浸せき塗布が好ましい。浸せき塗布は、浸せき引き上げ法により行うのが好ましい。
浸せき引き上げ法は、後述する分散液に、溶解工程により得られた陽極酸化皮膜を浸せきさせ、その後、好ましくは陽極酸化皮膜の面がほぼ鉛直になるように、陽極酸化皮膜を引き上げる方法である。このように引き上げることにより、分散液をバリヤー層の凹部に集中させることができる。
浸せき引き上げ法における引き上げ速度は、遅いほど規則的に配列する。具体的には、周囲の湿度にもよるが、通常、10〜50mm/hrであるのが好ましい。上記範囲であると、25℃、50%RH程度の環境下で、規則的な配列が得られる。
浸せき引き上げ法は、埃等の基板への付着を防止するため、クリーンルーム等において行うのが好ましい。
金属コロイド粒子を用いる方法に用いられる分散液としては、例えば、金コロイド粒子の分散液、銀コロイド粒子の分散液が好適に用いられる。
金コロイド粒子の分散液としては、例えば、特開平2001−89140号公報および特開平11−80647号公報に記載されているものを用いることができる。また、市販品を用いることもできる。
銀コロイド粒子の分散液は、陽極酸化皮膜から溶出する酸によって影響を受けない点で、銀とパラジウムの合金の粒子を含有するのが好ましい。この場合、パラジウムの含有量は、5〜30質量%であるのが好ましい。
銀コロイド粒子の作製方法としては、例えば、通常の低真空蒸発法による微粒子の作製方法、金属塩の水溶液を還元する金属コロイド作製方法が挙げられる。これらの金属粒子の平均粒径は好ましくは1〜200nmであり、より好ましくは1〜100nm、更に好ましくは2〜80nmである。
銀コロイド粒子を用いる方法は、銀コロイド粒子を溶媒に分散させた分散液を、陽極酸化皮膜上に塗布し、または浸せきさせた後、溶媒で適宜洗浄することにより行う。
溶媒としては、水、有機溶媒、これらの混合溶媒が挙げられる。中でも、水が好ましい。有機溶媒としては、水と混合しうるものが好ましく、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、1−ブチルアルコール、2−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、メチルセルソルブ、ブチルセルソルブ等のアルコールがより好ましい。
分散液を塗布した後、水等の溶媒を用いて適宜洗浄する。これにより、凹部に充填された粒子のみ陽極酸化皮膜に残存し、凹部に充填されなかった粒子は除去される。
金属の付着量は、100〜500mg/m2であるのが好ましい。
<微細構造体>
上述したようにして得られる本発明の構造体は、複数の金属の粒子が表面に存在している。
図3は、本発明の構造体を示す模式的な断面図である。図3に示される構造体1においては、露出したバリヤー層16の表面の凹部に、金属粒子18が配置されている。
この金属粒子の間隔は、ラマン増強効果を大きくするためには、一般に短い方が好ましいが、最適な間隔は、金属粒子の大きさや形状の影響を受ける。
したがって、金属粒子の間隔は一概には決定することができないが、概して、50nm以下であるのが更に好ましい。上記範囲であると、ラマン増強効果が大きくなる。
ここで、「金属粒子の間隔」は、隣接する金属粒子の表面同士の最短距離である。
金属コロイド粒子を用いる方法を用いる場合、その付着量を制御することにより、凝集した金属粒子の間隔を所望の値に制御することができる。
<局在プラズモン共鳴によるラマン増強効果>
ラマン増強効果は、金属に吸着した分子のラマン散乱強度が105〜106倍程度増強される現象であり、表面増強ラマン散乱(SERS:Surface Enhanced Raman Scattering)と呼ばれている。そして、上記非特許文献9には、金、銀、銅、白金、ニッケル等の金属粒子を用いた局在プラズモン共鳴により、ラマン増強効果が得られることが記載されている。
本発明においては、複数の金属の粒子が表面に均一に存在した構造体が得られる。したがって、本発明の構造体は、プラズモン共鳴デバイスとしてラマン分光分析用試料台に用いると、信号強度が十分に大きくなり、かつ、再現性に優れる。
本発明のラマン分光分析用試料台の使用方法は、従来のラマン分光分析用試料台の使用方法と同様である。具体的には、本発明のラマン分光分析用試料台に対して光を照射して、反射した光または透過した光のラマン散乱強度を測定することにより、試料台に保持された金属の近傍の物質の特性を検出する。
光透過型ラマン散乱の検出器として用いる場合は、例えば、光学的に透明な容器の内壁に本発明の構造体を貼りつけて用いる。
具体的には、フローインジェクション法(フロー法)によって、反応させた溶液を透明容器に瞬時に導入することによって、一部のビタミンや生体試料等の変質しやすい物質等の構造変化等を、超高感度レーザーラマン分析により、容易に分析することができる。また、反応生成物の極微量分析が可能となる。
本発明の構造体は、各種フローインジェクション分析等へ応用することができる。
フローインジェクション法については、例えば、岡山大学理学部名誉教授 桐榮恭二「フローインジェクション分析法を考える」,1999年1月公表,http://www.tokyokasei.co.jp/kikou/bun/kikou101.htmlによれば下記のような特徴があるとされる。本発明の構造体をフローインジェクション法に利用することにより、このような利点が得られる。
フローインジェクション分析法(Flow Injection Analysis:FIA)は、化学分析における自動化を推進する手段として、きわめて有力である。この方法では、通常、内径0.5〜1.0mm程度の樹脂製細管(例えばテフロンチューブ)の中を流れている試薬溶液に分析試料を注入し、細管内を流れている間に試薬と混合、反応し、下流に配した検出器で分析目的とする化学種またはその誘導体を検出、測定し定量するものである。したがって、送液ポンプ、試料注入器、反応コイル、検出器等の主要なパーツを連結すればFIAの装置の組み立てが自作でも簡単にできる。そして、これにより現在用いられているほとんどの化学分析はFIAに応用でき、自動化が可能となる。このFIAの特徴・利点として次のような点を挙げることができる。
(1)迅速な測定:1時間あたり100〜200試料の分析が可能という例も報告されているが、通常、1時間あたり30〜60試料の分析速度がもっとも採用されている。
(2)簡単な操作:試料を注入するだけの簡単な操作で質の高い分析が可能である。熟練を要さず、初心者でも簡単に扱うことができる。
(3)試料・試薬の少量化:通常、FIAでは試料は100μL程度で十分である。また、試薬も1回の測定に換算すると1mL程度と手分析法の1/10〜1/100の量である。したがって、廃液量も少なくて済み、環境への負荷も大幅に軽減することができ、ゼロエミッションの観点からも好ましい分析方法として評価される。
(4)高感度・高精度:FIAでは高性能な送液ポンプを使うことにより、精密に制御された反応場を創り出すことが可能で、分析の高感度化、高精度化を達成することができる。
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されない。
(実施例1〜13)
1.構造体の作製
高純度アルミニウム(和光純薬工業社製、純度99.99質量%、厚さ0.4mm)製の基板に、鏡面仕上げ処理、窪みの形成、本陽極酸化処理、溶解処理および金属粒子配置処理をこの順に施し、各構造体を得た。
以下、各処理について説明する。
(1)鏡面仕上げ処理
研磨布を用いた研磨、バフ研磨および電解研磨をこの順に行うことにより、鏡面仕上げ処理を施した。バフ研磨後には水洗を行った。
研磨布を用いた研磨は、研磨盤(Struers Abramin、丸本工業社製)および耐水研磨布(市販品)を用い、耐水研磨布の番手を#200、#500、#800、、#1000および#1500の順に変更しつつ行った。
バフ研磨は、スラリー状研磨剤(FM No.3(平均粒径1μm)およびFM No.4(平均粒径0.3μm)、いずれもフジミインコーポレーテッド社製)を用いて行った。
電解研磨は、下記組成の電解液(温度70℃)を用いて、陽極を基板、陰極をカーボン電極とし、130mA/cm2の定電流で、2分間行った。電源としては、GP0110−30R(高砂製作所社製)を用いた。
<電解液組成>
・85質量%リン酸(和光純薬工業社製試薬) 660mL
・純水 160mL
・硫酸 150mL
・エチレングリコール 30mL
(2)窪みの形成
窪みの形成は、下記方法により行った。形成された窪みは、後述する陽極酸化処理においてマイクロポア形成の開始点となる。
<自己規則化法>
濃度0.3mol/Lのリン酸水溶液(液温5℃)を用い、電圧120V、電流密度20mA/dm2の条件で、6時間、基板の表面に自己規則化陽極酸化処理を行い、厚さ60μm、平均ポア径300nmの陽極酸化皮膜を形成させた。自己規則化陽極酸化処理においては、冷却装置としてNeoCool BD36(ヤマト科学社製)、かくはん加温装置としてペアスターラー PS−100(EYELA社製)、電源としてGP0650−2R(高砂製作所社製)を用いた。
リン酸は、関東化学社製の試薬を用いた。電流密度は安定時の値を示した。
なお、マイクロポアの平均ポア径は、SEM表面写真を画像解析することにより測定した。画像解析の方法を以下に示す。
画像処理ソフト(Image Factory、旭ハイテック社製)を用いて、2値化(大津の方法)を実行し、その後、2値化画像の形状解析を、黒穴埋め、黒膨張および黒収縮の順に実行した。ついで、写真に写し出された長さを計測バーを使って入力した。更に、形状特徴を抽出し、等価円直径を出力して、等価円直径分布から平均ポア径を算出した。
ついで、陽極酸化皮膜を形成された基板を、85質量%リン酸水溶液(関東化学社製)100g、無水クロム酸(関東化学社製)30gおよび純水1500gからなる処理液(液温50℃)に浸せきさせて、陽極酸化皮膜を溶解させる脱膜処理を行った。
また、陽極酸化皮膜の膜厚の経時変化量および処理時間から、以下のようにして脱膜速度を算出したところ、4μm/hrであった。なお、脱膜処理後の陽極酸化皮膜の膜厚は、0.1μm以下であった。
<脱膜速度の算出>
脱膜処理中、1時間毎にサンプリングした基板を、折り曲げ、ひび割れ部分の側面(破断面)について、超高分解能型SEM(日立S−900、日立製作所社製)を使用して、12Vという比較的低加速電圧で、導電性を付与する蒸着処理等を施すことなしに観察し、膜厚を測定した。サンプリングは、1回につき10箇所を無作為抽出し、膜厚の平均を求めた。膜厚の誤差は±10%の範囲にあった。
(3)本陽極酸化処理
本陽極酸化処理は、0.3mol/Lリン酸水溶液(液温5℃)を用い、電圧120V、電流密度20mA/dm2の条件で、基板の表面に陽極酸化処理を1分間行い、陽極酸化皮膜を形成させることにより行った。陽極酸化皮膜の膜厚は、0.3μmであった。
(4)溶解処理
基板の陽極酸化皮膜が形成された表面と反対側の表面(以下「裏面」という。)を、10質量%硫酸水溶液(液温60℃)に2分間浸せきさせて、表面の自然酸化アルミニウム皮膜を溶解させた。
ついで、基板の裏面に、昇汞の飽和水溶液(液温:室温)を塗布し、空気中に放置して水酸化アルミニウムの白粉を生じさせ、その後、基板を水に浸せきさせた。この操作をアルミニウム基板が完全に溶解するまで繰り返した。このようにして多孔質層とバリヤー層とからなる陽極酸化皮膜を得た。
(5)金属粒子配置処理
金属粒子配置処理としては、以下の金属粒子配置処理1および2のいずれかを行った。
<金属粒子配置処理1(金電着法)>
1g/LのHAuCl4と7g/LのH2SO4を含有する30℃の分散液に、陽極酸化皮膜を浸せきさせ、11Vの定電圧(スライダックで調整)で、5〜6分間(実施例1〜7)、電着処理した。なお、実施例8〜11においては、電着処理時間を調整して、金属粒子の間隔を調整した。
<充填処理2(銀コロイド粒子を用いる方法)>
30質量%の硫酸鉄(II)(FeSO4・7H2O)水溶液に40質量%のクエン酸水溶液を添加して混合させた。ついで、20℃に保持しつつかくはんしながら、10質量%の硝酸銀および硝酸パラジウムの水溶液(モル比9:1)を200mL/minの速度で添加して混合し、その後、遠心分離により水洗を繰り返し、最終的に3質量%になるように純水を加え、銀コロイド粒子分散液を得た。銀コロイド粒子の粒径は、TEMで測定した結果、約9〜12nmであった。
得られた銀コロイド粒子分散液100gにイソプロピルアルコールを加え、超音波を用いて分散させ、ついで、孔径1μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して銀コロイド粒子塗布液(濃度9×10-15mol/L)を得た。
得られた銀コロイド粒子塗布液に、陽極酸化皮膜を1分間浸せきさせた後、水洗し、1100℃に設定したオーブン中で乾燥させた。
2.ラマン増強効果の測定(その1)
3×10-7mol/Lのローダミン6G水溶液(関東化学(株)製試薬)および0.1mol/LのNaCl水溶液(関東化学(株)製試薬)を構造体の金属が露出している方の表面に塗布した後、ラマン分光分析装置(T64000、堀場製作所製)を用いて、励起波長488nm、ラマンシフト測定範囲1800〜800cm-1の条件で、1660cm-1におけるラマン散乱強度を測定した。
測定されたラマン散乱強度の値を、通常のスライドガラスを用いてレーザー出力を最大にして測定した場合の1660cm-1におけるラマン散乱強度の値で除して、増強倍率を算出し、ラマン増強効果を評価した。なお、高感度となった場合には、レーザー出力を下げ、かつ、ローダミン6G水溶液を水で希釈して、増強倍率を計算した。
結果を第1表に示す。
第1表中の記号の意味は以下のとおりである。
◎:増強倍率が105以上
○:増強倍率が103以上105未満
△:増強倍率が101以上103未満
なお、ラマン散乱強度の測定は、構造体を作製してから24時間経過した後に行い、信号強度の変動係数によりラマン増強効果の安定性を評価した。具体的には、以下のとおりである。
各実施例について、5個の検体のラマン散乱強度を測定し、信号強度の平均値lavgと標準偏差σとから、下記式により変動係数CVを求めた。
結果を第1表に示す。
CV=σ/lavg×100(%)
第1表から明らかなように、本発明の構造体は、ラマン増強効果の大きさおよび安定性に優れる。
Figure 2006083451
3.ラマン増強効果の測定(その2)
1cm×1cm×10cmのガラス製容器の内壁に、接着剤(アロンアルファ、東亞合成社製)を用いて、実施例1〜3で得られた構造体を、そのバリヤー層側の面が内側になるように(即ち、構造体の金属粒子が後述する水溶液と接触するような向きで)接着させ、光透過型ラマン散乱の検出器とした。このガラス製容器の長手方向に平行になるように前後にチューブを連通させた。
チュービングポンプ(ISO−313S、アズワン社製)を用いて、流量600mL/min(容器内流速10cm/sec)で、流量600mL/min(容器内流速10cm/sec)で、3×10-7mol/Lのローダミン6G水溶液(関東化学(株)製試薬)をガラス製容器の中を通過させ、フロー法によりラマン散乱強度を測定し、上記と同様の方法により、ラマン増強効果を評価した。
比較例1として、構造体を接着させなかった以外は、上記と同様の方法により、ラマン散乱強度を測定し、ラマン増強効果を評価した。
また、実施例1〜3について、上記と同様の方法により、ラマン増強効果の安定性を評価した。
結果を第2表に示す。
第1表中の記号の意味は以下のとおりである。
○:増強倍率が103以上
×:増強効果なし
Figure 2006083451
第2表から明らかなように、本発明の構造体は、フロー法においても、ラマン増強効果の大きさに優れ、安定性も十分である。
本発明の構造体に用いられる多孔質層とバリヤー層とからなる陽極酸化皮膜を有するアルミニウム基板を示す模式図である。 本発明の構造体に用いられる陽極酸化皮膜を示す模式的な断面図である。 本発明の構造体を示す模式的な断面図である。
符号の説明
1 構造体
10 アルミニウム基板
12 陽極酸化皮膜
14 多孔質層
16 バリヤー層
18 金属

Claims (5)

  1. 複数の金属粒子が表面に存在する構造体の製造方法であって、
    多孔質層とバリヤー層とからなる陽極酸化皮膜を一方の表面に有するアルミニウム基板を、前記陽極酸化皮膜が形成された前記表面と反対側の表面から、前記バリヤー層が露出するまで溶解させる溶解工程と、
    前記溶解工程の後、露出した前記バリヤー層の表面の凹部に、金属粒子を配置させて前記構造体を得る金属粒子配置工程と
    を具備する、構造体の製造方法。
  2. 前記金属粒子が金または銀の粒子である、請求項1に記載の構造体の製造方法。
  3. 前記金属粒子の間隔が50nm以下である、請求項1または2に記載の構造体の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の構造体の製造方法により得られる構造体。
  5. 請求項4に記載の構造体を用いたラマン分光分析用試料台。
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