JP2006080822A - 半導体集積回路装置の高調波信号除去装置 - Google Patents

半導体集積回路装置の高調波信号除去装置 Download PDF

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Kazuaki Takahashi
一彰 高橋
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Abstract

【課題】移動体無線機の送信用半導体集積回路装置に送信出力周波数の2倍の周波数を発生させるVCOを内蔵し、かつ送信出力からの不要な高調波信号を除去するフィルタを内蔵し、送信変調特性を劣化させない回路を提供する。
【解決手段】内蔵VCO1で発生させた信号を分周器2で2分周することで0度・90度移相信号を生成し、直交変調器3でベースバンド信号入力端子4からの信号と直交変調させてできた両相の送信変調信号を、それぞれπ型の高調波信号除去フィルタ11を設け、そのフィルタのGNDは専用GND端子18を有することにより、内蔵VCOへの、特に送信出力周波数の2倍の信号の回り込みを低減し、送信変調特性の劣化を防止することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は移動体無線機用の半導体集積回路装置に関し、特に送信回路の出力に内蔵する高調波信号除去フィルタに関する。
近年、移動体無線機では小型化、集積化に伴って、送信出力からの不要な高調波信号を除去するフィルタに関する技術が提案されている。
尚、このような技術は特許文献1に開示されている。
特公平6−42641号公報
図3は、従来例の構成回路図である。
図3において、ローカル入力端子36から送信出力周波数の2倍の信号を入力し、前記2倍の信号を2分周器2で2分周することで0度・90度移相信号を生成し、前記0度・90度移相信号を直交変調器3に入力し、前記直交変調器3でベースバンド信号入力端子4からのベースバンド信号と直交変調させて、送信出力端子35からアンテナ側次段ブロックに出力する。
この時、送信出力端子35には送信出力周波数の2倍の高調波信号が存在するので、次段ブロックの前に、前記高調波信号をある程度減衰させるフィルタ31を接続する必要があり、前記高調波信号除去フィルタ31は、直列コイル32と接地コンデンサ33、34で構成されるπ型フィルタである。
次に、高調波信号除去フィルタとローカル信号を発生させるVCOを内蔵する構成回路図が図2である。
図2において、VCO1を内蔵する時、送信出力に存在する送信出力周波数の2倍の信号がVCO1に回り込むと変調特性を劣化させるという問題がある、そこで出力信号を両相にすることで、前記VCO1への両相成分の回り込みがそれぞれ同レベルの場合は相殺させることができる。したがって、内蔵する高調波信号除去フィルタ21を両相にするため、前記高調波信号除去フィルタ21は、直列コイル22、23と両相間のコンデンサ24、25で構成する。
しかしながら、送信出力に存在する送信出力周波数の2倍の信号が同相信号である場合、前記フィルタ21の構成では全く除去することができないという問題がある。
前記に鑑み、本発明は、送信出力に存在する送信出力周波数の2倍の信号の同相成分を除去する高調波信号除去フィルタを実現し、内蔵VCOへの回り込みを低減させることにより、送信出力における変調特性の劣化を防止することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明に係る半導体集積回路装置の高調波信号除去装置では、フィルタを構成する図2の両相間のコンデンサ24を図1の接地コンデンサ14と15に、また図2の両相間のコンデンサ25を図1の接地コンデンサ16と17に分割し、2つの接地コンデンサ14と15の接地側と、もう一組の接地コンデンサ16と17の接地側を高調波信号除去フィルタ専用GND端子18に接続し外部で基準電位に接地する特徴を備えている。
本発明に係る半導体集積回路装置の高調波信号除去装置によると、図1の直列コイル12と接地コンデンサ14、16で構成されるπ型高調波信号除去フィルタと、直列コイル13と接地コンデンサ15、17で構成されるπ型高調波信号除去フィルタの、2個の高調波信号除去フィルタを有する構成になっているため、送信出力に存在する送信出力周波数の2倍の信号が同相成分であっても、前記π型高調波信号除去フィルタで除去することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の実施形態に係る半導体集積回路装置の高調波信号除去装置について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施形態の構成回路図である。
図1において、内蔵VCO1で送信出力周波数の2倍の信号を発生させ、前記2倍の信号を2分周器2で2分周することで0度・90度移相信号を生成し、前記0度・90度移相信号を直交変調器3に入力し、前記直交変調器3でベースバンド信号入力端子4からのベースバンド信号と直交変調させて、両相の送信変調信号を生成し、前記両相送信変調信号を高調波信号除去フィルタ11を通すことで、特に送信出力信号の2倍の信号を除去し、送信出力端子5、6からアンテナ側次段ブロックに出力する。
また、前記高調波信号除去フィルタ11の構成は、送信出力端子5側には直列コイル12と接地コンデンサ14、16で構成するπ型フィルタと、送信出力端子6側には直列コイル13と接地コンデンサ15、17で構成するπ型フィルタとを有し、前記2個のπ型フィルタの接地側は共に高調波信号除去フィルタ専用GND端子18に接続し外部で基準電位に接地する構成になっている。ただし、従来例と本発明の高調波信号除去フィルタの周波数特性を合わせるために、図1の接地コンデンサ14、15は図2の両相間のコンデンサ24の2倍の容量値であり、また図1の接地コンデンサ16、17は図2の両相間のコンデンサ25の2倍の容量値である必要がある。
本発明の実施形態によると、図2の従来例では送信出力に存在する送信出力周波数の2倍の信号の同相成分は全く除去されずに、送信出力端子5、6に出力されるのに対して、本発明では送信出力に存在する送信出力周波数の2倍の信号の同相成分を送信出力端子5、6では除去できるので、前記内蔵VCO1への回り込みを低減でき、送信出力における変調特性の劣化を防止することができる。
また、前記高調波信号除去フィルタのGNDを他のブロックのGNDと共用せず、専用GND端子18を設けることにより、前記GND端子18に存在する送信出力周波数の2倍の信号の内蔵VCO1への回り込みも低減する。
以上説明したように、本発明は、移動体通信機の送信用半導体集積装置に送信出力周波数の2倍の周波数を発生させるVCOを内蔵し、かつ送信出力からの不要な高調波信号を除去するフィルタを内蔵し、送信変調波特性を劣化させない方法等に有用である。
本発明の半導体集積回路装置の実施形態の構成回路図 従来例の半導体集積回路装置にフィルタとVCOを内蔵した構成回路図 従来例の半導体集積回路装置の構成回路図
符号の説明
1 内蔵VCO
2 2分周器を用いた90度移相器
3 直交変調器
4 ベースバンド信号入力端子
5,6 両相送信出力端子
11 高調波信号除去フィルタ
12,13 コイル
14〜17 コンデンサ
18 高調波信号除去フィルタ専用GND端子
21 高調波信号除去フィルタ
22,23 コイル
24,25 コンデンサ
31 外部高調波信号除去フィルタ
32 コイル
33,34 コンデンサ
35 送信出力端子
36 ローカル入力端子

Claims (2)

  1. 送信出力周波数の2倍の周波数で発振する内蔵VCO1と、
    前記内蔵VCO1で発生させたローカル信号を2分周することで0度・90度移相信号を生成する分周器2と、
    前記分周器2で生成された0度・90度移相信号とベースバンド信号入力端子4から入力されたベースバンド信号とで両相の送信変調信号を生成する直交変調器3と、
    前記直交変調器3で生成された送信変調信号の両相出力の、一方に接地コンデンサ14と直列コイル12と接地コンデンサ16の順番で接続される構成と、他方に接地コンデンサ15と直列コイル13と接地コンデンサ17の順番で接続される構成のπ型高調波信号除去フィルタ11と、
    前記π型高調波信号除去フィルタ11を構成する接地コンデンサ14〜17の接地側に続され、外部で基準電位に接地するための高調波信号除去フィルタ専用GND端子18と、
    前記π型高調波信号除去フィルタ11を構成する直列コイル12の出力側に接続される送信出力端子5と、直列コイル13の出力側に接続される送信出力端子6とを備えていることを特徴とする半導体集積回路装置の高調波信号除去装置。
  2. 前記請求項1の半導体集積回路装置の高調波信号除去装置を備えることを特徴とした移動体無線機装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107147408A (zh) * 2017-05-08 2017-09-08 王昭 一种减小直接上变频发射机频率牵引的装置

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