JP2006080298A - フォトレジスト塗布方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板の周縁のフォトレジストを完全に除去するとともに、フォトレジストの外周部の盛り上がりを低減したフォトレジスト塗布方法を提供すること。
【解決手段】基板21を回転させてフォトレジスト31をスピンコートするフォトレジスト塗布工程と、基板21を回転させながら基板21の周縁21Aに溶剤41を供給し、基板21の周縁21Aからフォトレジスト31を除去する周縁洗浄工程と、基板21を回転させながらフォトレジスト31の表面を乾燥させるフォトレジスト乾燥工程とで構成し、周縁洗浄工程とフォトレジスト乾燥工程とを複数回繰り返して、基板周縁のフォトレジスト31の残渣を除去するとともに、フォトレジスト31の外周部の盛り上がりを低減するようにした。
【選択図】 図6
【解決手段】基板21を回転させてフォトレジスト31をスピンコートするフォトレジスト塗布工程と、基板21を回転させながら基板21の周縁21Aに溶剤41を供給し、基板21の周縁21Aからフォトレジスト31を除去する周縁洗浄工程と、基板21を回転させながらフォトレジスト31の表面を乾燥させるフォトレジスト乾燥工程とで構成し、周縁洗浄工程とフォトレジスト乾燥工程とを複数回繰り返して、基板周縁のフォトレジスト31の残渣を除去するとともに、フォトレジスト31の外周部の盛り上がりを低減するようにした。
【選択図】 図6
Description
本発明は、フォトレジスト塗布方法に関し、特にウェーハレベルで一括製造されるチップサイズパッケージ(CSP)タイプの固体撮像装置において、固体撮像素子を封止するスペーサ付透明平板のスペーサ形成等に用いられるフォトレジスト塗布方法に関する。
デジタルカメラや携帯電話に用いられるCCDやCMOSからなる固体撮像装置は、益々小型化が要求されている。このため、固体撮像素子チップ全体をセラミックス等のパッケージに気密封止した従来の大型パッケージから、最近では固体撮像素子チップの大きさと略等しい大きさのチップサイズパッケージ(CSP)タイプに移行しつつある。
このような中で、ウェーハ(半導体基板)上に多数の固体撮像素子を形成し、一方、透明材料からなる封止部材(透明平板)に固体撮像素子の受光エリアを囲う枠部(スペーサ)を多数一体形成し、この封止部材(透明平板)を枠部(スペーサ)を介してウェーハに接合して、各固体撮像素子の受光エリアを密閉し、固体撮像装置がウェーハレベルで多数形成された積層体を製造し、次に、この積層体を個々の固体撮像装置に分割することによって、固体撮像装置をウェーハレベルで多数一括製造する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この特許文献1に記載された封止部材(透明平板)に多数の枠部(スペーサ)を一体形成する方法では、先ず透明平板にシリコンの基板を接着剤で接合し、次いでシリコン基板を砥石による研磨等で薄層化する。次に、このシリコンの薄層上にフォトレジストを塗布してフォトリソグラフィ技術によってエッチングマスクを形成し、このシリコンの薄層をドライエッチングして多数のスペーサを形成する。
特開2004−6834号公報
ところで、フォトレジストの塗布には一般的なスピンコート法が知られているが、単にスピンコート法で塗布を行うだけの場合、図11に示すように、塗布された部材の周縁部のフォトレジストが山状に盛り上がる。
このフォトレジストの盛り上がりはスピンコートの回転数を上げても小さくならない。これは、目標とする塗布膜厚を得るためには高粘度のフォトレジストが必要であり、回転数を上げても盛り上がりが必然的に発生してしまうからである。
しかし、固体撮像装置に用いられる封止部材(透明平板)にスペーサを形成する工程では、このフォトレジストの盛り上がりが以下に述べるような問題を発生させる。
即ち、透明平板にシリコンの基板を接合し砥石による研磨等で薄層化した部材(以下基板と呼称する)の面内とフォトレジストが山状に盛り上がった周縁部とでは露光する時の露光条件が異なるため、基板面内に最適な露光条件で露光・現像を行うと、基板周縁部にフォトレジストが残り、例えば図12に示すように、この透明平板周縁部のシリコンがエッチングされずにリング状に残ってしまう。
ところで、固体撮像装置に用いられる封止部材としての透明平板には、図4に示すように、透明平板14をスペーサ5を介してウェーハに接合する時にスペーサ端面とウェーハとの間の空気を外部に逃がすための空気抜き溝14Aが多数形成されている。しかし、図12に示すように、透明平板周縁部に未エッチングのシリコンがリング状に残っていると空気抜き溝14Aが機能せず、スペーサ端面とウェーハとの間に接合不良が生じてしまう。
この問題を解決するために、図5(c)に示すように、フォトレジスト塗布工程において基板21の周縁部21Aのフォトレジスト31を溶剤41で除去するエッジリンス方法が知られている。しかし、単に溶剤41で基板21の周縁部21Aのフォトレジスト31を溶解するだけでは周縁部21Aにフォトレジスト31の残渣が残りやすい。
図13は、エッジリンス時に基板21の周縁部21Aにフォトレジスト31の残渣が形成されるメカニズムを説明する概念図である。まず、図13(a)に示すように、基板21を回転させながら基板21の周縁部21Aに溶剤41を供給することにより、周縁部21Aのフォトレジスト31が溶解除去される。
次いで、図13(a)、図13(b)に示すように、溶剤41の供給を停止すると、残っていた溶剤41が遠心力で基板21外に飛ばされるとともに、溶融状態のフォトレジスト31が周縁部21Aに流出してレジスト残渣31Cが発生する。図14は、基板21の周縁部21Aに多数流出したレジスト残渣31Cを撮影した写真である。
このレジスト残渣31Cが、基板21とウェーハとを接合する時に、基板21とウェーハの夫々の周縁に形成されている位置合わせ用のノッチ又はオリフラを検出するノッチ検出又はオリフラ検出において、及び基板21とウェーハとの間隔を検出するギャップ検出において誤検出を生じさせる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、固体撮像装置に用いられる封止部材としての透明平板にフォトリソグラフィ技術とエッチングとによってスペーサを形成するにあたり、透明平板の周縁のフォトレジストを完全に除去するとともに、フォトレジストの外周部の盛り上がりを低減したフォトレジスト塗布方法を提供することを目的とする。
本発明は前記目的を達成するために、基板へのフォトレジスト塗布方法において、前記基板にフォトレジストを滴下するとともに基板を回転させてフォトレジストをスピンコートするフォトレジスト塗布工程と、前記基板を回転させながら基板の周縁に溶剤を供給し、基板の周縁からフォトレジストを除去する周縁洗浄工程と、前記基板を回転させながらフォトレジストの表面を乾燥させるフォトレジスト乾燥工程とを有し、前記周縁洗浄工程と前記フォトレジスト乾燥工程とを複数回繰り返して、基板周縁のフォトレジストの残渣を除去するとともに、フォトレジストの外周部の盛り上がりを低減することを特徴とする。
本発明によれば、フォトレジスト塗布工程の後に基板の周縁に溶剤を供給してフォトレジストを除去する周縁洗浄工程とフォトレジストの表面を乾燥させるフォトレジスト乾燥工程とを複数回繰り返すので、基板周縁のフォトレジストが除去されるとともにフォトレジストの残渣も除去され、またフォトレジストの外周部の盛り上がりが低減される。
また、前記の発明において、最初に行う前記周縁洗浄工程は、塗布されたフォトレジストの表面が乾燥した後に行うことを特徴とする。これによれば、最初に行う周縁洗浄工程ではフォトレジストの表面が乾燥しているので、基板周縁のフォトレジストの残渣が少なく、またフォトレジストの外周部の盛り上がりも小さい。
また、前記の発明において、前記周縁洗浄工程を複数回繰り返す毎に基板の回転数を増加させ、フォトレジストの溶解性を低下させることを特徴とする。これによれば、周縁洗浄工程を繰り返す毎に基板の回転数を増加させてフォトレジストの溶解性を低下させるので、各周縁洗浄工程毎に発生するフォトレジストの残渣が徐々に少なくなるとともに、フォトレジストの外周部の盛り上がりも徐々に小さくなる。
以上説明したように本発明のフォトレジスト塗布方法によれば、フォトレジスト塗布工程の後に基板の周縁に溶剤を供給してフォトレジストを除去する周縁洗浄工程とフォトレジストの表面を乾燥させるフォトレジスト乾燥工程とを複数回繰り返すので、基板周縁のフォトレジストが除去されるとともにフォトレジストの残渣も除去され、またフォトレジストの外周部の盛り上がりが低減される。
以下添付図面に従って、本発明に係るフォトレジスト塗布方法の好ましい実施の形態について詳説する。なお、各図において同一部材には同一の番号または記号を付している。
先ず最初に、本発明のフォトレジスト塗布方法を用いてウェーハレベルで多数一括製造されるCSPタイプの固体撮像装置について説明する。図1は、CSPタイプの固体撮像装置の外観形状を示す斜視図である。
固体撮像装置1は、固体撮像素子3が設けられた固体撮像素子チップ2、固体撮像素子チップ2に取り付けられ固体撮像素子3を取り囲む枠形状のスペーサ5、及びスペーサ5の上に取り付けられて固体撮像素子3を封止する透明板4から構成されている。
固体撮像素子チップ2は、矩形のチップ基板2Aと、このチップ基板2A上に形成された固体撮像素子3と、固体撮像素子3の外側に複数個配列され外部との配線を行うためのパッド(電極)6とからなっている。チップ基板2Aの材質は、例えばシリコン単結晶で、その厚さは例えば300μm程度である。
透明板4は、低α線ガラスであるCG−1(登録商標)等が使用されるが、パイレックス(登録商標)ガラス等を用いてもよく、その厚さは、例えば500μm程度である。
スペーサ5は、無機材料で、例えば多結晶シリコンが用いられる。また、枠形状のスペーサ5の一部分を断面で見たときに、その断面の幅は例えば200μm程度、厚さは例えば100μm程度である。このスペーサ5は、一方の端面でチップ基板2Aに接着剤を用いて接合され、他方の端面で透明板4に接着剤を用いて接合されている。
次に、この固体撮像装置の製造方法について説明する。図2はその説明図である。先ず、図2(b)に示すように、チップ用ウェーハ(以下ウェーハと呼称する)12に固体撮像素子3とパッド6とを多数同時に形成する。
固体撮像素子3とパッド6の形成には一般的な半導体素子製造工程が適用され、固体撮像素子3は、ウェーハ12に形成された受光素子であるフォトダイオード、励起電圧を外部に転送する転送電極、開口部を有する遮光膜、層間絶縁膜、層間絶縁膜の上部に形成されたインナーレンズ、インナーレンズの上部に中間層を介して設けられたカラーフィルタ、カラーフィルタの上部に中間層を介して設けられたマイクロレンズ等で構成された微細素子が平面アレー状に配列された構造になっている。
固体撮像素子3はこのように構成されているため、外部から入射する光がマイクロレンズ及びインナーレンズによって集光されてフォトダイオードに照射され、有効開口率が上がるようになっている。
ウェーハ12への固体撮像素子3とパッド6の形成と並行して、図2(a)に示すように、透明平板14上に固体撮像素子3を取り囲む枠形状のスペーサ5を多数形成する。次に、図2(b)に示すように、ウェーハ12と透明平板14とを位置合わせして、スペーサ5を介して接着剤7で接合し、各固体撮像素子3をスペーサ5と透明平板14とで封止する。これによって、ウェーハ12と透明平板14との間に空隙部11を有し固体撮像素子3の受光部が密閉された構造の固体撮像装置1がウェーハレベルで多数形成された積層体10が製造される。
次に、積層体10を図示しないダイシング装置のウェーハテーブルに吸着載置し、図示しないダイシングブレード(砥石)の刃先の最下点がパッド6上部の空隙部11内に50μm程度入り込む位置にセットして透明平板14を研削切断し、個々の透明板4に分離するとともに、パッド6、6、…を露出させる。図2(c)はこの状態を表わしている。
次に、透明平板14の研削切断に用いたダイシングブレードよりも薄いダイシングブレードを用い、ウェーハ12を研削切断(フルカット)して各チップ基板2に分離する。これによって、図2(d)に示すように、固体撮像装置1がウェーハレベルで多数形成された積層体10から個々の固体撮像装置1に分割される。
なお、積層体10はウェーハ12の裏面に図示しないダイシングシートが貼付されて研削切断加工される。そのため、個々の固体撮像装置1に分割されても、バラバラになることがない。
次に、透明平板14上に固体撮像素子3を取り囲む枠形状のスペーサ5を多数形成する工程について、図3を用いて説明する。
先ず、透明平板14上にUV接着剤(紫外線硬化型接着剤)等の接着剤8を用いてスペーサ5の母材であるスペーサ基材15を接着し、次いで砥石による研磨等で薄層化して基板21を製造する。この際、固体撮像素子3を確実に封止する必要があるので、接着剤8塗布後の透明平板14とスペーサ基材15との貼り合わせ作業を減圧チャンバ(例えば、10Torr以下)内で行って、接着面に気泡が生じないようにする。
なお、透明平板14とスペーサ基材15との接合は、接着剤等を使用しない陽極接合やフュージョン接合等を用いてもよい。
次に、スペーサ基材15上のスペーサ5を形成する位置にエッチングマスク31Aを形成する。このエッチングマスク31Aの形成は、スペーサ基材15上にフォトレジスト31を塗布し、スペーサ5のパターンが形成されたフォトマスクを用いて露光及び現像して必要部分のみを残す、いわゆる半導体装置の製造工程で広く用いられているフォトリソグラフィー技術を用いて行う。
先ずスペーサ基材15上にフォトレジスト31を均一に塗布する。このフォトレジスト31の塗布工程に本発明のフォトレジスト塗布方法を用いるが、詳細は後述する。図3(a)はスペーサ基材15上にフォトレジスト31が塗布された状態を表わしている。
図3(b)は、図示しないフォトマスクを用いて露光した状態を表わし、図3(c)は、これを現像してスペーサ5を形成する位置にエッチングマスク31Aが形成された状態を表わしている。
次に、スペーサ基材15をエッチングして、図3(d)に示すように、多数の枠形状のスペーサ5を形成する。このエッチングには、ドライエッチングが好適である。例えば、誘導結合プラズマエッチング装置等を用い、スペーサ5の側面の垂直性を高めるために、Boschプロセスを用いてエッチング加工を行うのが好適である。
Boschプロセスは、エッチング用のガスとデポジット用のガスとを交互に切換えながら垂直方向の加工を進めるので、加工側面のサイドエッチングを防止できる。
エッチング条件としては、例えば、エッチングガスSF6(六フッ化硫黄)380sccm×10s、デポジットガスC4F8(オクタフルオロシクロブタン)190sccm×3s、プラテンパワー45W、チャンバー真空圧15〜20Torr、コイルパワー1500〜2000WなるBoschプロセス処方の単一条件にて、容易にスペーサ5を形成することができる。
次に、図3(e)に示すように、スペーサ5上に残ったエッチングマスク31Aと透明平板14上に残った接着剤8とを除去する。この残留有機物の除去処理には、酸素プラズマによって有機物を灰化して除去するプラズマアッシング装置が好適である。
なお、前述のエッチング工程、及び残留有機物の除去工程を夫々ドライエッチングとアッシングとで説明したが、ウエットエッチングで行ってもよく、また残留有機物の除去もウエット式レジスト剥離装置を用いたウエット処理で行ってもよい。
しかし、前述のようなドライエッチング工程とアッシングによる残留物除去工程によるドライ一貫工程で処理する方が、洗浄工程を省くことができるので有利である。
図4は、このようにして製造された固体撮像素子3の封止部材である透明平板14を表わす平面図である。図4に示すように、透明平板14には固体撮像素子3を包囲する位置に多数のスペーサ5、5、…が形成され、透明平板14の外周部分にはウェーハ12との接合時の剛性向上のためのダミースペーサがリング状に形成されている。また、ダミースペーサ内には透明平板14をスペーサを介してウェーハに接合する時にスペーサ端面とウェーハとの間の空気を外部に逃がすための空気抜き溝14Aが多数形成されている。
基板21へのフォトレジスト31の塗布には、図5(a)及び(b)に示すようなスピンコート法が用いられる。即ち基板21を真空吸着式の資料台51に吸着固定して中央部に所定量のフォトレジスト31を滴下する。次いで資料台51を回転させ、遠心力によって滴下されたフォトレジスト31を基板21上に均一に塗布する。
しかし、フォトレジスト31をスピンコートすると、前述した図11に示すような、基板21の周縁部21Aにフォトレジスト31の盛り上がり部31Bが形成される。そのため、図5(c)に示すように、資料台51を回転させながら溶剤滴下ノズル52から基板21の周縁部21Aに溶剤41を供給し、周縁部21Aからフォトレジスト31を溶解除去する。
この基板21の周縁部21Aからのフォトレジスト31の溶解除去では、レジスト残渣を完全に除去しなければならず、この工程において以下に詳説する本発明が有効に用いられる。
図6は、本発明に係るフォトレジスト塗布方法の実施の形態を説明する部分側面図である。先ず、前出の図5(a)、(b)及び図6(a)に示すように、基板21を単位時間あたりの回転数(回転速度)をR1 で回転させながらフォトレジスト31を供給して、基板21の表面にフォトレジスト31をスピンコートする(図6(a);フォトレジスト塗布工程)。ここでは基板21の外周端にフォトレジスト31の盛り上がり部31Bが形成されている。
なお、塗布後も、フォトレジスト31の膜の表面が乾燥し、回転数を変化させても膜厚に変動がなくなるまでフォトレジスト31の溶剤成分が揮発するように基板21の回転を続ける。
次に、このフォトレジスト31の盛り上がり部31Bを除去するために、基板21の周縁部(周縁)21Aに溶剤41を供給し、周縁部21Aからフォトレジスト31を溶解除去する周縁洗浄工程を行う。この周縁洗浄工程は1回の洗浄を2段階に分けて行う。
先ず、1段階目は、R1 より低い回転数R2 で基板21を回転させながら、溶剤滴下ノズル52から溶剤41を周縁部21Aに所定時間供給する。引き続き2段階目に移行し、R2 より高い回転数R3 で基板21を回転させながら周縁部21Aに溶剤41を所定時間供給する(図6(b)、図6(c);周縁洗浄工程−1)。
なお、同一の回転数で長時間周縁洗浄工程を行うと、除去後のフォトレジスト端部に再び盛り上がり部31Bが生じてしまうので、1段階目の回転数R2 よりも2段階目の回転数R3 を高くすることで、端部の盛り上がり部31Bを小さくしている。
この周縁洗浄工程−1によって、基板21の周縁部21Aに存在していたフォトレジスト31は溶解除去されるが、溶剤41の供給停止とともに溶融状態のフォトレジスト31が流れ出し、レジスト残渣31Cが発生し始める。
次に、溶剤41を供給しないで基板21をR1 と同じ回転数R4 で所定時間回転させ、溶融状態のフォトレジスト31の表面を乾燥させる(図6(d);フォトレジスト乾燥工程−1)。このフォトレジスト乾燥工程中も溶融状態のフォトレジスト31の流出が進行し、レジスト残渣31Cが発達する。
次に、この周縁洗浄工程とフォトレジスト乾燥工程とを繰り返す。先ず、R2 よりも高い回転数R5 で基板21を回転させながら溶剤41を所定時間供給し、引き続きR5 よりも高い回転数R6 で基板21を回転させながら所定時間溶剤41を供給して、周縁部21Aのレジスト残渣31Cを溶解除去する(図6(e)、図6(f);周縁洗浄工程−2)。
この周縁洗浄工程−2では周縁洗浄工程−1よりも回転数が高いので、フォトレジスト31の溶解性が低く、レジスト残渣31Cはほとんど発生しない。また、フォトレジスト31の外周端の盛り上がり部31Bも小さい。
次に、溶剤41を供給しないで基板21をR1 と同じ回転数R7 で所定時間回転させ、フォトレジスト31を乾燥させる(図6(g);フォトレジスト乾燥工程−2)。
このように、基板21の周縁洗浄工程とフォトレジスト乾燥工程とを複数回繰り返して行うことによって、基板21の周縁部21Aからフォトレジスト31を完全に除去するとともに、フォトレジスト31の外周端の盛り上がり部31Bもきわめて小さいものとなる。
次に、具体的な実施例について説明する。基板は厚さ500μmの透明ガラス板に厚さ100μmの多結晶シリコン板を接合したもので、直径200±3mmを用いた。フォトレジスト31はポジ型フォトレジストOFPR−800(東京応化工業株式会社製、粘度200CP)を用い、膜厚5μmを目標とした。また、周縁洗浄工程に用いる溶剤41はOK−73(東京応化工業株式会社製)を使用した。
[ 実施例1 ]
図7は、前出の図6(a)から図6(g)に対応する各ステップの条件をまとめた一覧表である。図7に示すように、先ず、ステップ1のフォトレジスト塗布工程(図6(a))では、回転数R1 =1800rpm、回転時間30secでスピンコートした。
図7は、前出の図6(a)から図6(g)に対応する各ステップの条件をまとめた一覧表である。図7に示すように、先ず、ステップ1のフォトレジスト塗布工程(図6(a))では、回転数R1 =1800rpm、回転時間30secでスピンコートした。
続いて、ステップ2の周縁洗浄工程−1の1段階目(図6(b))では、回転数R2 =1400rpm、回転時間3secで洗浄し、ステップ3の周縁洗浄工程−1の2段階目(図6(c))では、回転数R3 =1600rpm、回転時間5secで洗浄した。
次いで、ステップ4のフォトレジスト乾燥工程−1(図6(d))では、回転数R4 =1800rpm、回転時間10secで乾燥させた。
次に周縁洗浄工程−2に移り、ステップ5の周縁洗浄工程−2の1段階目(図6(e))では、回転数R5 =1500rpm、回転時間3secで洗浄し、ステップ6の周縁洗浄工程−2の2段階目(図6(f))では、回転数R6 =1700rpm、回転時間5secで洗浄した。
最後に、ステップ7のフォトレジスト乾燥工程−2(図6(g))では、回転数R7 =1800rpm、回転時間10secで乾燥させて塗布工程を終了させ、ベーキング炉でフォトレジスト31を完全に乾燥させた。
図8は、このようにして基板21に塗布したフォトレジスト31の外周端の形状を粗さ形状測定機で測定したデータ線図を表わしたものである。粗さ形状測定機としては、例えば、表面粗さ・輪郭形状測定機SURFCOM2800E(株式会社東京精密製)等を用いることができる。
図8に示すように、フォトレジスト31の膜厚は目標どおりの5μmで、端部の盛り上がり部31Bは1μm以下であった。
また、図9は基板21の周縁部21Aの観察画像である。図9に示すように、基板21の周縁部21Aにはレジスト残渣31Cが見られず、フォトレジスト31が完全に除去されている。
[ 実施例2 ]
図10は、実施例2の各条件を表わした一覧表である。この実施例2は前述の実施例1に対して周縁洗浄工程及びフォトレジスト乾燥工程を3回繰り返したものである。
図10は、実施例2の各条件を表わした一覧表である。この実施例2は前述の実施例1に対して周縁洗浄工程及びフォトレジスト乾燥工程を3回繰り返したものである。
図10に示すように、ステップ1のフォトレジスト塗布工程では、実施例1と同じ回転数R1 =1800rpm、回転時間30secでスピンコートした。ステップ2の周縁洗浄工程−1の1段階目では、回転数R2 =800rpm、回転時間1sec、ステップ3の周縁洗浄工程−1の2段階目では、回転数R3 =1200rpm、回転時間2secで洗浄し、ステップ4のフォトレジスト乾燥工程−1では、実施例1と同じ回転数R4 =1800rpm、回転時間10secで乾燥させた。
ステップ5の周縁洗浄工程−2の1段階目では、回転数R5 =1000rpm、回転時間1sec、ステップ6の周縁洗浄工程−2の2段階目では、回転数R6 =1400rpm、回転時間2secで洗浄し、ステップ7のフォトレジスト乾燥工程−2では、実施例1と同じ回転数R7 =1800rpm、回転時間10secで乾燥させた。
次に、ステップ8の周縁洗浄工程−3の1段階目では、回転数R8 =1200rpm、回転時間1sec、ステップ9の周縁洗浄工程−3の2段階目では、回転数R9 =1600rpm、回転時間2secで洗浄し、最後にステップ10のフォトレジスト乾燥工程−3では、実施例1と同じ回転数R10=1800rpm、回転時間10secで乾燥させた。
この実施例2では、周縁洗浄工程の回転数を実施例1の場合よりも低い回転数から開始し、1段階目及び2段階目の時間も実施例1に比べて短い時間としているが、周縁洗浄工程及びフォトレジスト乾燥工程を1回多く繰返している。
この実施例2においても、基板21の周縁部21Aにはレジスト残渣31Cは見られず、フォトレジスト31が完全に除去され、フォトレジスト31の端部の盛り上がり部31Bも実施例1同様に1μm以下であった。
なお、前述の実施の形態では1回の周縁洗浄工程を2段階に分けて行っているが、本発明は2段階に限定されるものではなく、1段階のみで行ってもよく、また3段階以上に分けて行ってもよい。また、周縁洗浄工程とフォトレジスト乾燥工程との繰返しを実施例1では2回、実施例2では3回繰り返したが、本発明はこの繰返し回数に限定されるものではない。
以上のように、本発明のフォトレジスト塗布方法によれば、基板21の周縁部21Aに流出するフォトレジスト31のレジスト残渣31Cを確実に除去して基板21の周縁部21Aからフォトレジスト31を完全に除去するとともに、フォトレジスト31の外周端部の盛り上がり部31Bも低減することができる。
1…固体撮像装置、2…固体撮像素子チップ、3…固体撮像素子、4…透明板、5…スペーサ、6…パッド、7…接着剤、10…積層体、12…ウェーハ、14…透明平板、15…スペーサ基材、21…基板、21A…周縁部(周縁)、31…フォトレジスト、31B…盛り上がり部、31C…レジスト残渣、41…溶剤
Claims (3)
- 基板へのフォトレジスト塗布方法において、
前記基板にフォトレジストを滴下するとともに基板を回転させてフォトレジストをスピンコートするフォトレジスト塗布工程と、
前記基板を回転させながら基板の周縁に溶剤を供給し、基板の周縁からフォトレジストを除去する周縁洗浄工程と、
前記基板を回転させながらフォトレジストの表面を乾燥させるフォトレジスト乾燥工程とを有し、
前記周縁洗浄工程と前記フォトレジスト乾燥工程とを複数回繰り返して、基板周縁のフォトレジストの残渣を除去するとともに、フォトレジストの外周部の盛り上がりを低減することを特徴とするフォトレジスト塗布方法。 - 最初に行う前記周縁洗浄工程は、塗布されたフォトレジストの表面が乾燥した後に行うことを特徴とする請求項1に記載のフォトレジスト塗布方法。
- 前記周縁洗浄工程を複数回繰り返す毎に基板の回転数を増加させ、フォトレジストの溶解性を低下させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のフォトレジスト塗布方法。
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