JP2006080020A - 二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】高エネルギー密度化を達成すると共に、電池温度上昇時の信頼性に優れた二次電池を提供する。
【解決手段】二次電池10は、電極活物質層が両主面に形成された電極板101、103と、電極板101、103の間に介装されるセパレータ102と、を有する発電要素108が、外装部材106、107に収容されて封止され、電極板101、103に接続された電極端子104、105が外装部材106、107の外周縁から導出しており、リチウムニッケル複合酸化物を主成分とする第1の正極活物質層101bと、リチウムマンガン複合酸化物を主成分とする第2の正極活物質層101cと、黒鉛を主成分とする第1の負極活物質層103bと、難黒鉛化炭素を主成分とする第2の負極活物質層103cと、を有し、第1の正極活物質層101bと第1の負極活物質層103bとが、セパレータ102を介して対向しており、第2の正極活物質層101cと第2の負極活物質層103cとが、セパレータ102を介して対向している。
【選択図】図2

Description

本発明は、電極活物質層が両主面に形成された電極板と、前記電極板の間に介装されるセパレータと、を有する発電要素が、外装部材に収容されて封止され、電極板に接続された電極端子が外装部材から導出した二次電池に関する。
リチウムイオンを吸蔵・放出可能な物質を用いた二次電池の正極材料として、リチウムコバルト複合酸化物が広く用いられているが、その原料であるコバルトが高価であり、資源量も豊富であるとは言い難い。そのため、リチウムマンガン複合酸化物やリチウムニッケル複合酸化物等がその代替材料として提案され研究開発されている。
しかしながら、リチウムマンガン複合酸化物は、安価であり安定性に優れているが、リチウムコバルト複合酸化物と比較するとエネルギー密度が小さい欠点がある。一方、リチウムニッケル複合酸化物は、リチウムコバルト複合酸化物と比較して高いエネルギー密度を実現できる反面、熱安定性に劣るため電池温度上昇時に熱分解反応が急速に進む可能性があることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平2001−2439435号公報
本発明は、高エネルギー密度化を達成すると共に、電池温度上昇時の信頼性に優れた二次電池を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、電極活物質層が両主面に形成された電極板と、前記電極板の間に介装されるセパレータと、を有する発電要素が、外装部材に収容されて封止され、前記電極板に接続された電極端子が前記外装部材から導出した二次電池であって、前記電極活物質層は、リチウムニッケル複合酸化物を主成分とする第1の正極活物質層と、リチウムマンガン複合酸化物を主成分とする第2の正極活物質層と、黒鉛を主成分とする第1の負極活物質層と、難黒鉛化炭素を主成分とする第2の負極活物質層と、を含み、前記第1の正極活物質層と前記第1の負極活物質層とが、前記セパレータを介して対向しており、前記第2の正極活物質層と前記第2の負極活物質層とが、前記セパレータを介して対向している二次電池が提供される。
本発明では、リチウムニッケル複合酸化物を主成分とした第1の正極活物質層と、リチウムマンガン複合酸化物を主成分とした第2の正極活物質層とを別個の正極活物質層として設ける。また、黒鉛を主成分とした第1の負極活物質層と、難黒鉛化炭素を主成分とした第2の負極活物質層とを、別個の負極活物質層として設ける。そして、第1の正極活物質層と第1の負極活物質層とをセパレータを介して対向させると共に、第2の正極活物質層と第2の負極活物質層とをセパレータを介して対向させる。
これにより、上述のようなリチウムニッケル複合酸化物の欠点と、リチウムマンガン複合酸化物の欠点と、を解消することが出来、高エネルギー密度化を達成すると共に、電池温度上昇時の信頼性向上を図ることが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施形態に係る二次電池の全体を示す平面図、図2は図1のII-II線に沿った断面図、図3は図2のIII部の拡大断面図である。
本発明の実施形態に係る二次電池10は、リチウム系の平板状の積層可能な薄型二次電池であり、図1及び図2に示すように、3枚の正極板101と、5枚のセパレータ102と、3枚の負極板103と、正極端子104と、負極端子105と、上部外装部材106と、下部外装部材107と、特に図示しない電解質とから構成されている。このうちの正極板101、セパレータ102、負極板103及び電解質を特に発電要素108と称する。
発電要素108を構成する正極板101は、正極端子104まで延びている正極側集電体101aと、この正極側集電体101aの一方の主面(図2及び図3にて下側面)に形成された第1の正極活物質層101bと、当該正極集電体101aの他方の主面(図2及び図3にて上側面)に形成された第2の正極活物質層101cと、を有している。なお、正極板101の第1及び第2の正極活物質層101b、101cは、正極側集電体101aの全体に亘って形成されているのではなく、図2に示すように、正極板101、セパレータ102及び負極板103を積層した際に、正極板101においてセパレータ102が実質的に重なる部分のみに形成されている。
この正極板101の正極側集電体101aは、例えば、アルミニウム箔、アルミニウム合金箔、又は、ニッケル箔等の電気化学的に安定した金属箔である。
また、正極板101の第1の正極活物質層101bは、正極活物質としてのニッケル酸リチウム(LiNiO2)等のリチウムニッケル複合酸化物と、黒鉛等の導電剤と、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の結着剤と、を混合してN−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の溶媒中に分散させてスラリー(正極合剤)を作製し、当該スラリーを正極側集電体101aの一方の主面に塗布し、乾燥及び圧縮することにより形成されている。なお、この第1の正極活物質層101bにリチウムマンガン複合酸化物を重量比で0〜10%程度混合しても良く、これにより二次電池10の寿命が長くなる。
一方、正極板101の第2の正極活物質層101cは、正極活物質としてのマンガン酸リチウム(LiMnO2)等のリチウムマンガン複合酸化物と、黒鉛等の導電剤と、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の結着剤と、を混合してN−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の溶媒中に分散させてスラリー(正極合剤)を作製し、当該スラリーを正極側集電体101aの他方の主面に塗布し、乾燥及び圧縮することにより形成されている。なお、この第2の正極活物質層101cにリチウムニッケル複合酸化物を重量比で0〜10%程度混合しても良く、これにより二次電池10の寿命が長くなる。
これら正極板101の主面にそれぞれ形成された第1及び第2の正極活物質層101b、101cは、第1の正極活物質層101bにおける単位面積当たりの放電容量と、第2の正極活物質層101cにおける単位面積当たりの放電容量とが実質的に同一となるようにそれぞれ設定されている。より具体的には、第1及び第2の正極活物質層101b、101cは下記式(1)を満たすように設定されている。
×ω×W×α=D×ω×W×α … (1)
但し、D:第nの正極活物質層に含有された正極活物質の単位重量当たりの充電容量[mAh/g]、ω:第nの正極活物質層における正極活物質の重量比率[%]、W:第nの正極活物質層の正極側集電体への単位面積当たりの塗布重量[mg/cm]、及び、α:対向する第nの負極活物質層を加味した充放電効率であり、nは1又は2の自然数である。
このように第1及び第2の正極活物質層101b、101cの単位面積当たりの放電容量を実質的に同一とすることにより、各電極活物質層における電流密度分布が均一となり、各電極活物質が均一に使用されるため、局所的な電子・イオンの抵抗増加が抑制され、電池寿命が向上する。なお、上記式(1)を満たすために、二次電池10におけるリチウムニッケル複合酸化物とリチウムマンガン複合酸化物との総重量に対して、リチウムニッケル複合酸化物の含有量を20〜40%とすることが好ましい。
発電要素108を構成する負極板103は、負極端子105まで延びている負極側集電体103aと、この負極側集電体103aの他方の主面(図2及び図3にて上側面)に形成された第1の負極活物質層103bと、当該負極側集電体103aの一方の主面(図2及び図3にて下側面)に形成された第2の負極活物質層103cと、を有している。なお、負極板103の第1及び第2の負極活物質層103b、103cは、負極側集電体103aの全体に亘って形成されているのではなく、図2に示すように、正極板101、セパレータ102及び負極板103を積層した際に、負極板103においてセパレータ102が実質的に重なる部分のみに形成されている。
この負極板103の負極側集電体103aは、例えば、ニッケル箔、銅箔、ステンレス箔、又は、鉄箔等の電気化学的に安定した金属箔である。
また、この負極板103の第1の負極活物質層103bは、負極活物質としての塊状黒鉛(人造黒鉛)と、黒鉛等の導電剤と、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の結着剤と、を混合してN−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の溶媒中に分散させてスラリー(負極合剤)を作製し、当該スラリーを負極側集電体103aの他方の主面に塗布し、乾燥及び圧縮することにより形成されている。なお、この第1の負極活物質層103bに難黒鉛化炭素を重量比で0〜20%程度混合しても良く、これにより二次電池10の寿命が長くなる。
一方、負極板103の第2の負極活物質層103cは、負極活物質としての難黒鉛化炭素と、黒鉛等の導電剤と、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の結着剤と、を混合してN−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の溶媒中に分散させてスラリー(負極合剤)を作製し、当該スラリーを負極側集電体103aの一方の主面に塗布し、乾燥及び圧縮することにより形成されている。なお、この第2の負極活物質層に黒鉛が重量比で0〜20%程度混合しても良く、これにより二次電池10の寿命が長くなる。
これら負極板103の主面にそれぞれ形成された第1及び第2の負極活物質層103b、103cに含有される負極活物質の含有量は、上述の式(1)を満たす第1及び第2の正極活物質層101b、101cにおける正極活物質の含有量に応じて設定されるが、黒鉛と難黒鉛化炭素との総重量に対して、黒鉛の含有量を30〜60%とすることが好ましい。
発電要素108のセパレータ102は、上述した正極板101と負極板103との短絡を防止するもので、電解質を保持する機能を備えても良い。このセパレータ102は、例えば、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン等から構成される微多孔性膜であり、過電流が流れると、その発熱によって層の空孔が閉塞され電流を遮断する機能をも有する。
なお、本発明のセパレータ102では、ポリオレフィン等の単層膜にのみ限られず、ポリプロピレン膜をポリエチレン膜でサンドイッチした三層構造や、ポリオレフィン微多孔性膜と有機不織布等を積層したものを用いることも出来る。このようにセパレータ102を複層化することで、過電流防止機能、電解質保持機能及びセパレータの形状維持(剛性向上)機能等の諸機能を付与することが出来る。
以上の発電要素108は、セパレータ102を介して正極板101と負極板103とが交互に積層されている。この際、本実施形態では、図3に示すように、リチウムニッケル複合酸化物を主成分とする第1の正極活物質層101bと、黒鉛を主成分とする第1の負極活物質層103bとが、セパレータを介して対向すると共に、リチウムマンガン複合酸化物を主成分とする第2の正極活物質層101cと、難黒鉛化炭素を主成分とする第2の負極活物質層103cとが、セパレータを介して対向するように積層されている。
このように、電極板101の一方の主面に形成された電極活物質層と、当該電極板の他方の主面に形成された電極活物質層とを、相互に異なる電極活物質を主成分で形成することにより、各電極活物質が持つ欠点を相互に補うことが出来る。
特に、リチウムニッケル複合酸化物と黒鉛とをセパレータを介して対向させ、リチウムマンガン複合酸化物と難黒鉛化炭素とをセパレータを介して対向させる組み合わせにより、リチウムニッケル複合酸化物が持つ欠点とリチウムマンガン複合酸化物が持つ欠点とを補うことが出来、高エネルギー密度化を図ると共に、電池温度上昇時の信頼性向上を図ることが可能となる。
因みに、これ以外の組み合わせでは、各電極活物質層の容量のバランス化を図ろうとすると、ある電極活物質層が厚くなり過ぎ、別の電極活物質層が薄くなり過ぎて、二次電池の内部抵抗が増加する。特に、上記とは逆の組み合わせ、即ち、リチウムマンガン複合酸化物と黒鉛とをセパレータを介して対向させ、リチウムニッケル複合酸化物と難黒鉛化炭素とをセパレータを介して対向させると、電圧−電池容量曲線が急激に立ち上がるようになるため、電圧から電池容量を推定し難くなり、電池残量を把握し難くなる。
なお、電極活物質が持つ欠点を補う方法として、異種類の電極活物質を混合してスラリーを作製する方法が知られているが(例えば、上述の特許文献1参照)、この方法では、電極活物質の主成分の物性と副成分の物性とが相違するため、電極板作製時に、スラリーを均一に分散出来なかったり、電極活物質の密度を均一に圧縮出来ない。その結果として、電極活物質層の組成が不均一となるため、放電容量のバラツキが大きくなる。また、充放電時の電流密度が不均一となり、局所的に電極劣化が進行するため、充放電サイクル特性に劣るものとなってしまう。
これに対し、本実施形態に係る二次電池では、異種類の電極活物質を別個の層として形成しているので、電極活物質層の組成が均一となるので放電容量のバラツキが低減される。また、局所的な電極劣化が抑制されるので充放電サイクル特性を向上する。
3枚の正極板101は、正極側集電体101aを介して、金属箔製の正極端子104にそれぞれ接続される一方で、3枚の負極板103は負極側集電体103aを介して、同様に金属箔製の負極端子105にそれぞれ接続されている。
なお、発電要素108の正極板101、セパレータ102、及び、負極板103は、本発明では上記の枚数に何ら限定されず、例えば、1枚の正極板101、3枚のセパレータ102、及び、1枚の負極板103でも発電要素108を構成することが出来、必要に応じて正極板、セパレータ及び負極板の枚数を選択して構成することが出来る。
正極端子104も負極端子105も電気化学的に安定した金属材料であれば特に限定されないが、正極端子104としては、上述の正極側集電体101aと同様に、例えば、アルミニウム箔、アルミニウム合金箔、又は、ニッケル箔等を挙げることが出来る。また、負極端子105としては、上述の負極側集電体103aと同様に、例えば、ニッケル箔、銅箔、ステンレス箔、又は、鉄箔等を挙げることが出来る。また、本実施形態では、電極板101、103の集電体101a、103aを構成する金属箔自体を電極端子104、105まで延長することにより、電極板101、103を電極端子104、105に直接接続しているが、電極板101、103の集電体101a、103aと、電極端子104、105とを、集電体101a、103aを構成する金属箔とは別の材料や部品により接続しても良い。
発電要素108は、上部外装部材106及び下部電池外装部材107(外装部材)に収容されて封止されている。本実施形態における上部外装部材106及び下部外装部材107は何れも、特に図示しないが、二次電池10の内側から外側に向かって、例えば、ポリエチレン、変性ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリプロピレン、又は、アイオノマー等の耐電解液性及び熱融着性に優れた樹脂フィルムから構成されている内側層と、例えば、アルミニウム等の金属箔から構成されている中間層と、例えば、ポリアミド系樹脂やポリエステル系樹脂等の電気絶縁性に優れた樹脂フィルムで構成されている外側層と、の三層構造となっている。従って、上部外装部材106及び下部外装部材107は何れも、例えば、アルミニウム箔等の金属箔の一方の面(二次電池10の内側面)を耐電解液性及び熱融着性に優れた樹脂フィルムでラミネートし、他方の面(二次電池10の外側面)を電気絶縁性に優れた樹脂フィルムでラミネートした、可撓性を有する樹脂−金属薄膜ラミネート材(ラミネートフィルム)で構成されている。なお、上部外装部材106も下部外装部材107も、外側層のさらに外側に、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)等から構成された樹脂層をさらに積層していても良い。
なお、図1及び図2に示すように、封止された外装部材106、107の一方の端部から正極端子104が導出し、他方の端部から負極端子105が導出することとなるが、電極端子104、105の厚さ分だけ上部外装部材106と下部外装部材107との融着部に隙間が生じるので、二次電池10の内部の封止性を維持するために、電極端子104、105と外装部材106、107とが接触する部分に、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等から構成されたシールフィルムを介在させても良い。このシールフィルムは、正極端子104及び負極端子105の何れにおいても、外装部材106、107を構成する樹脂と同系統の樹脂で構成することが熱融着性の観点から好ましい。
これらの外装部材106、107によって、上述した発電要素108、正極端子104の一部及び負極端子105の一部を包み込み、当該外装部材106、107により形成される空間に、有機液体溶媒に過塩素酸リチウム(LiClO)やホウフッ化リチウム(LiBF)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)等のリチウム塩を溶質とした液体電解質を注入しながら、外装部材106、107により形成される空間を吸引して真空状態とした後に、外装部材106、107の外周縁を熱プレスにより熱融着して封止する。
有機液体溶媒として、プロピレンカーボネート(PC)やエチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)、メチルエチルカーボネート(MEC)等のエステル系溶媒に、γ−ブチラクトン(γ−BL)、ジエトシキエタン(DEE)等のエーテル系溶媒その他の混合、調合した有機液体溶媒を用いることも出来る。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。例えば、上述の実施形態では、電極板を積層したタイプの薄型の二次電池に適用するように説明したが、本発明では特にこれに限定されず、電極板を捲回したタイプの二次電池に適用しても良い。
以下、本発明をさらに具体化した実施例及び比較例により本発明の効果を確認した。以下の実施例及び比較例は、上述した実施形態で用いた二次電池の効果を確認するためのものである。
実施例1
正極活物質としてリチウムニッケル複合酸化物(LiNi0.85Co0.15)を重量比で90%、導電剤として黒鉛を重量比で5%、及び、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を重量比で5%を混合した粉末を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)に分散させてスラリーとし、このスラリーを、正極側集電体としてのアルミニウム箔の一方の主面に、単位面積当たりの重量が9[mg/cm]となるように均一に塗布して第1の正極活物質層を形成した。
また、正極活物質としてスピネル型リチウムマンガン酸化物(Li1.07Mn1.93)を重量比で90%、導電剤として黒鉛を重量比で5%、及び、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を重量比で5%を混合した粉末を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)に分散させてスラリーとし、このスラリーを前記アルミニウム箔の他方の主面に、単位面積当たりの重量が20[mg/cm]となるように均一に塗布して第2の正極活物質層を形成した。
このように両主面に正極活物質層を形成したアルミニウム箔を、正極活物質が所定密度となるようにロールプレスにより圧縮し、約40mm×30mmの大きさに裁断することにより正極板を作製した。
次いで、負極活物質として塊状黒鉛(人造黒鉛)を重量比で89%、導電剤として黒鉛を重量比で1%、及び、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を重量比で10%を混合した粉末を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)に分散させてスラリーとし、このスラリーを、負極側集電体としての銅箔の他方の主面に、単位面積当たり5.5[mg/cm]となるように均一に塗布して第1の負極活物質層を形成した。
また、負極活物質として難黒鉛化炭素を重量比で89%、導電剤としての黒鉛を重量比で1%、及び、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を重量比で10%を混合した粉末を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)に分散させてスラリーとし、このスラリーを前記銅箔の一方の主面に、単位面積当たりの重量が7.9[mg/cm]となるように均一に塗布して第2の負極活物質層を形成した。
このように両主面に負極活物質層を形成した銅箔を、負極活物質が所定密度となるようにロールプレスにより圧縮し、約40mm×30mmの大きさに裁断することにより負極板を作製した。
以上の要領で作製した10枚の正極板及び11枚の負極板と、セパレータ20枚と、を用いて、負極板が最外側層となるように正極板と負極板とをセパレータを介して交互に積層して電極積層体を作製した。この積層の際、リチウムニッケル複合酸化物を主成分とする第1の正極活物質層と、塊状黒鉛を主成分とする第1の負極活物質層とをセパレータを介して対向させる共に、リチウムマンガン複合酸化物を主成分とする第2の正極活物質層と、難黒鉛化炭素を主成分とする第2の負極活物質層とをセパレータを介して対向させるようにして積層した。
次いで、上記電極積層体から延びている各正極側集電体を、アルミニウム製の正極端子に溶接し、同様に当該電極積層体から延びている各負極側集電体を、ニッケル製の負極端子に溶接した。
次いで、電極端子に接続された電極積層体を、2枚の外装部材の間に収容し、電極端子の一部を外周縁から導出させながら当該外装部材の短辺側二辺と長辺側一辺の合計三辺を熱プレスにより熱融着し、当該開口から所定量の電解液を注入した後に、外部部材により形成された空間内を減圧した状態で、残る一辺を熱融着して実施例1の電池サンプルを作製した。電解液としては、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)及びジエチルカーボネート(DMC)の混合溶媒に、支持電解質として六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を溶解したものを使用した。この実施例1の電池サンプルの作製条件を表1及び表2に示す。
Figure 2006080020
Figure 2006080020
この実施例1における二次電池について、重量エネルギー密度及び体積エネルギー密度を算出すると共に、放電容量のバラツキ及び放電容量維持率に関する試験を行った。
放電容量のバラツキに関する試験では、電池サンプル100個について、340[mA]−4.2[V]の定電流定電圧充電後、20℃において340[mA]の定電流で2.5[V]となるまで放電した際の放電容量[Ah]のバラツキを求めた。実施例1における放電容量のバラツキは3%であった。その試験結果を表3に示す。
放電容量維持率に関する試験では、電池サンプル10個について、20℃環境下において、1サイクルが340[mA]−4.2[V]の定電流定電圧充電と、2.5[V]となるまでの340[mA]の定電流放電とから構成される充放電サイクルを400サイクル繰り返した後に放電容量を求め、1サイクル目の放電容量に対する400サイクル後の放電容量の比率を算出した。実施例1における放電容量維持率は90%であった。その試験結果を表3に示す。
Figure 2006080020
比較例1
比較例1の二次電池は、正極活物質としてリチウムマンガン複合酸化物を用いたスラリーを正極側集電体の両主面に塗布し、負極活物質として難黒鉛化炭素を用いたスラリーを負極側集電体の両主面に塗布したこと以外は、実施例1と同様の構造で作製した。この比較例1の電池サンプルの作製条件を表1に示す。
この比較例1の電池サンプルについて、重量エネルギー密度及び体積エネルギー密度を算出すると共に、実施例1と同様の条件で、放電容量のバラツキ及び放電容量維持率に関する試験を行った。その結果、表3に示すように、実施例1の電池サンプルに対する重量エネルギー密度が83%、及び、体積エネルギー密度が79%であり、放電容量のバラツキは3%であり、放電容量維持率は91%であった。
比較例2
比較例2の二次電池は、以下の通り正極板及び負極板の構造を実施例1と変更したこと以外は、実施例1と同様の構造で作製した。
比較例2では、正極活物質としてリチウムニッケル複合酸化物(LiNi0.85Co0.15)を重量比で28%及びスピネル型リチウムマンガン複合酸化物(Li1.07Mn1.93)を重量比で62%と、導電剤として黒鉛を重量比で5%と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を重量比で5%と、を混合した粉末を、N−メチル−2−ビニリデンン(NMP)に分散させてスラリーとし、このスラリーを、正極側集電体としてのアルミニウム箔の両方の主面に、一面における単位面積当たりの重量が14.6[mg/cm]となるように均一に塗布して正極活物質層を形成した。
また、負極活物質して塊状人造黒鉛を重量比で37%及び難黒鉛化炭素を重量比で52%と、導電剤として黒鉛を重量比で1%と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVDF)を重量比で10%と、を混合した粉末をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に分散させてスラリーとし、このスラリーを、負極側集電体としての銅箔の両方の主面に、一面における単位面積当たりの重量が6.7[mg/cm]となるように均一に塗布して負極活物質層を形成した。
この比較例2の電池サンプルについて、重量エネルギー密度及び体積エネルギー密度を算出すると共に、実施例1と同様の条件で、放電容量のバラツキ及び放電容量維持率に関する試験を行った。その結果、表3に示すように、実施例1の電池サンプルに対する重量エネルギー密度が98%、及び、体積エネルギー密度が97%であり、放電容量のバラツキは5%であり、放電容量維持率は86%であった。
考察
実施例1の電池サンプルと比較例1の電池サンプルとを比較すると、比較例1における重量エネルギー密度及び体積エネルギー密度が低いことから、単一の電極活物質を用いるよりも、複数の電極活物質を用いた方が高エネルギー密度化が図られることが分かる。
実施例1の電池サンプルと比較例2の電池サンプルとを比較すると、比較例2における放電容量のバラツキ及び放電容量維持率が良好でないことから、複数の電極活物質を混合して電極活物質層を形成するより、複数の電極活物質でそれぞれ別個の電極活物質層を形成した方が、放電容量のバラツキが低減すると共に充放電サイクル特性が良好となることが分かる。また、実施例1の電池サンプルと比較例2の電池サンプルとを比較すると、若干であるが、実施例1の電池サンプルの方が高エネルギー密度化が図られていることが分かる。
図1は、本発明の実施形態に係る二次電池の全体を示す平面図である。 図2は、図1のII-II線に沿った断面図である。 図3は、図2のIII部の拡大断面図である。
符号の説明
10…二次電池
101…正極板
101a…正極側集電体
101b…第1の正極活物質層
101c…第2の正極活物質層
102…セパレータ
103…負極板
103a…負極側集電体
103b…第1の負極活物質層
103c…第2の負極活物質層
104…正極端子
105…負極端子
106…上部外装部材
107…下部外装部材
108…発電要素

Claims (10)

  1. 電極活物質層が両主面に形成された電極板と、前記電極板の間に介装されるセパレータと、を有する発電要素が、外装部材に収容されて封止され、前記電極板に接続された電極端子が前記外装部材から導出した二次電池であって、
    前記電極活物質層は、
    リチウムニッケル複合酸化物を主成分とする第1の正極活物質層と、
    リチウムマンガン複合酸化物を主成分とする第2の正極活物質層と、
    黒鉛を主成分とする第1の負極活物質層と、
    難黒鉛化炭素を主成分とする第2の負極活物質層と、を含み、
    前記第1の正極活物質層と前記第1の負極活物質層とが、前記セパレータを介して対向しており、
    前記第2の正極活物質層と前記第2の負極活物質層とが、前記セパレータを介して対向している二次電池。
  2. 電極活物質層が両主面に形成された電極板と、前記電極板の間に介装されるセパレータと、を有する発電要素が、外装部材に収容されて封止され、前記電極板に接続された電極端子が前記外装部材から導出した二次電池であって、
    前記電極板の一方の主面に形成された電極活物質層と、当該電極板の他方の主面に形成された電極活物質層とが相互に異なる電極活物質を主成分とする二次電池。
  3. 前記電極板は、正極板及び負極板を含み、
    前記正極板の一方の主面には、リチウムニッケル複合酸化物を主成分とする第1の正極活物質層が形成され、
    前記正極板の他方の主面には、リチウムマンガン複合酸化物を主成分とする第2の正極活物質層が形成され、
    前記負極板の一方の主面には、難黒鉛化炭素を主成分とする第2の負極活物質層が形成され、
    前記負極板の他方の主面には、黒鉛を主成分とする第1の負極活物質層が形成されており、
    前記第1の正極活物質層と前記第1の負極活物質層とが、前記セパレータを介して対向しており、
    前記第2の正極活物質層と前記第2の負極活物質層とが、前記セパレータを介して対向している請求項1又は2記載の二次電池。
  4. 前記第1の正極活物質層の単位面積当たりの放電容量と、前記第2の正極活物質層の単位面積当たりの放電容量とが、実質的に同一である請求項1〜3の何れかに記載の二次電池。
  5. 正極活物質の総重量に対するリチウムニッケル複合酸化物の含有量が20〜40%である請求項1〜4の何れかに記載の二次電池。
  6. 負極活物質の総重量に対する黒鉛の含有量が30〜60%である請求項1〜5の何れかに記載の二次電池。
  7. 前記第2の正極活物質層に、リチウムニッケル複合酸化物が重量比で0〜10%混合されている請求項1〜6の何れかに記載の二次電池。
  8. 前記第2の負極活物質層に、黒鉛が重量比で0〜20%混合されている請求項1〜7の何れかに記載の二次電池。
  9. 前記第1の正極活物質層に、リチウムマンガン複合酸化物が重量比で0〜10%混合されている請求項1〜8の何れかに記載の二次電池。
  10. 前記第1の負極活物質層に、難黒鉛化炭素が重量比で0〜20%混合されている請求項1〜9の何れかに記載の二次電池。
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