JP2006079982A - 燃料電池 - Google Patents

燃料電池 Download PDF

Info

Publication number
JP2006079982A
JP2006079982A JP2004264031A JP2004264031A JP2006079982A JP 2006079982 A JP2006079982 A JP 2006079982A JP 2004264031 A JP2004264031 A JP 2004264031A JP 2004264031 A JP2004264031 A JP 2004264031A JP 2006079982 A JP2006079982 A JP 2006079982A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas flow
flow channel
channel groove
fuel cell
gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004264031A
Other languages
English (en)
Inventor
Souhei Suga
創平 須賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2004264031A priority Critical patent/JP2006079982A/ja
Publication of JP2006079982A publication Critical patent/JP2006079982A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

【課題】 ガス流路溝空間可変部材をガス流路溝に固定できるようにする。
【解決手段】 固体高分子電解質膜15をアノード側電極17とカソード側電極19とで挟んで膜電極接合体21を構成し、膜電極接合体21を一対のセパレータ23,25で挟持して燃料電池を構成する。セパレータ23,25は、膜電極接合体21側にガス流路溝27,29をそれぞれ備える。ガス流路溝27,29の両側壁27a,29aに突起31,33を設け、この各突起31,33により、膜電極接合体21側の第1空間35,37と、それと反対側の第2空間39,41とに区画する。第2空間39,41内に、発電時に生成される水を吸水して体積膨張する吸水性樹脂43を収容する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電解質膜をアノード側電極とカソード側電極とで挟んで構成する膜電極接合体を、ガス流路溝を膜電極接合体側に備えるセパレータで挟持してなる燃料電池に関する。
燃料電池は、例えば図19に示すように、プロトン伝導性を有する固体高分子電解質膜1と、これを挟持するように配置したアノード側電極3およびカソード側電極5とからなる膜電極接合体7を、ガス流路溝9a,11aを膜電極接合体7側に備える一対のセパレータ9,11で挟持している。
上記ガス流路溝9a,11aのうち、アノード側電極3に対向するガス流路溝9aには燃料として例えば水素を高圧の水素ボンベから供給し、カソード側電極5に対向するガス流路溝11aには酸化剤ガスとしての空気をコンプレッサもしくはブロアを用いて大気より供給する。
アノード側電極3およびカソード側電極5には、それぞれ反応を促進するためにPtなどの貴金属を主とした触媒層3a,5aを形成しており、
アノード側電極3においては、
2→2H+ +2e- ・・・・・・(1)
という反応を起し、燃料としての水素が水素イオンと電子に分離される。水素イオンは固体高分子電解質1の内部を拡散してカソード側電極5に到達し、電子は外部回路を流れ燃料電池出力として取り出される。
カソード側電極5においては、図19のE−E断面図である図20(a)に示すように、アノード側電極3から固体高分子電解質膜1中を拡散してきた水素イオン、アノード側電極3から外部回路を通じて移動してきた電子、および空気中の酸素が、触媒層5a中に形成されている三相界面上で
2H++2e-+(1/2)O2→H2O・・・・・・(2)
の反応により水が生成される。
固体高分子電解質膜1中のプロトン移動は、プロトン1分子に複数の水分子を伴うことにより良好なプロトン伝導性を発揮することは公知であり、固体高分子電解質1に良好なプロトン導電性を保つためには燃料ガス、酸化剤ガスの少なくとも一方を適度に加湿する必要がある。
しかしながら、ガス中の水分や上記(2)式で生成する水分子は、触媒層5a上のガス拡散層5bのガス透過通路を妨げる抵抗要素となり、上記(1),(2)式の反応項成分と触媒層5aとの気固接触反応を阻害する要因となっている。また、従来セパレータ27,29はカーボンもしくは金属などで構成し、これらカーボンもしくは金属材を加工してガス流路溝9a,11aを形成し、かつガス流路溝9a,11aはガス流れ方向でガス流速が均一になるように加工している。
このような構成下において、供給する燃料ガスおよび酸化剤ガスが発電により消費されると、図20(b)に図示すように、図中で左側のガス流路入口に対して同右側のガス流路出口方向は、相対的にガス湿分が高く、かつ図20(c)に示すようにガス流速が遅くなり、発電時に生成した水をガス流れの慣性で除去することが困難となる。
これに対し、下記特許文献1には、図21(a)に示すように、セパレータ9,11のガス流路溝9a,11aに、吸水量に応じてガス流路断面積を変化させる高吸水性ポリマーシート13を設けた構造が示されている。なお、図21(b)中で、実線はガス流速を、破線は流路(ガス流路溝)体積に対する部材(高吸水性ポリマーシート13)体積の比を、それぞれ示しており、図21の無発電時では、いずれもガス流れ方向に沿って一定となっている。
特許文献1によれば、燃料電池の発電時において、発電により生成した水を高吸水性ポリマーシート13が吸収し、相対的に低湿度であるガス入口付近と、高湿度である出口付近で高吸水性ポリマーシート13の含水状態が変化することにより、発電開始一定時間経過後を示す図23(a),(b)のように、ガス入口断面積aとガス出口断面積bにおいて、a>bの関係が成立し、発電開始初期状態を示す図22(a),(b)に比較して、ガス出口付近のガス流速を増加させることができ、これによりガス拡散性を向上させて水詰まりの解消に至ると説明されている。
特開平10−172586号公報
しかしながら、高膨張物質である高吸水性ポリマーを、シート状に加工して低膨張物質であるセパレータに上に直接固定することは極めて困難である。
そこで、本発明は、ガス流路溝空間可変部材をガス流路溝に固定できるようにすることを目的としている。
本発明は、電解質膜をアノード側電極とカソード側電極とで挟んで構成する膜電極接合体を、ガス流路溝を前記膜電極接合体側に備えるセパレータで挟持してなる燃料電池において、前記ガス流路溝に、このガス流路溝内の空間容積を可変とするガス流路溝空間可変部材を収容し、このガス流路溝空間可変部材を前記ガス流路溝内に保持させるガス流路溝空間可変部材保持部を備えることを最も主要な特徴とする。
本発明によれば、ガス流路溝空間可変部材をガス流路溝内に設置する際に、ガス流路溝空間可変部材を保持するガス流路溝空間可変部材保持部を設けたので、ガス流路溝空間可変部材をガス流路溝に固定することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態を示す燃料電池の断面図である。この燃料電池は、前記図19に示した従来のものと同様に、プロトン伝導性を有する固体高分子電解質膜15と、これを挟持するように配置したアノード側電極17およびカソード側電極19とからなる膜電極接合体21を、一対のセパレータ23,25で挟持している。
アノード側電極17およびカソード側電極19は、それぞれ固体高分子電解質膜15側に位置する触媒層17a,19aと、セパレータ23,25側に位置するガス拡散層17b,19bとから構成されている。
セパレータ23,25の材料としては電気抵抗が小さいものが適しており、本実施形態では、電気抵抗が小さく比較的加工が容易な炭素部材を用いる。また、固体高分子電解質膜15には、パーフルオロスルホン酸の膜を用いるが、水素イオンを透過するものであれば、これに特に限定するものではない。
触媒層17a,19aとしては、白金担持カーボンを使用する。ガス拡散層17b,19bは、それぞれのガスを行き渡らせるためのものであり、多孔性の部材が適しており、本実施形態ではカーボン繊維で構成している。
各セパレータ23および25の膜電極接合体21側には、燃料ガスおよび酸化剤ガスをそれぞれ供給するためのガス流路溝27および29を形成してある。
上記した各ガス流路溝27,29の互いに対向する図1中で左右両側の内壁27a,29aには、ガス流路溝空間可変部材保持部としての断面三角形状の突起31,33を、互いに対向するようそれぞれ一対設ける。この三角状の突起31,33は、図1中で紙面に直交する方向に延びるガス流路溝27,29に沿ってその全長にわたり設ける。
突起31,33を設けることによってガス流路溝27,29は、膜電極接合体21側の第1空間35,37と、それと反対側の第2空間39,41とに区画する。ただし、一対の突起31相互、および一対の突起33相互は、いずれもその各先端相互間に隙間を形成しており、したがってこれら第1空間35,37と、第2空間39,41とは、互いにガスが連通可能な状態となっている。
また、上記した突起31,33は、セパレータ23,25と同材料で構成しつつ、セパレータ23,25とは別体とし、この別体の突起31,33を、例えば導電性接着剤などを使用してセパレータ23,25に接着固定する。
そして、各ガス流路溝27,29の第2空間39,41には、ガス流路溝空間可変部材としての球状の吸水性樹脂43を収容する。すなわち、この吸水性樹脂43は、突起31,33によって各ガス流路溝27,29に固定保持されることになる。
図2は、図1の吸水性樹脂43を収納した第2空間39周辺の拡大図、図3は、図1の拡大したA−A断面図であり、吸水性樹脂43は、ガス流路溝27,29の延長方向に沿って互いにほぼ接触した状態で複数収納してある。
上記した構成の燃料電池は、燃料として例えば水素をアノード側のガス流路溝27に、酸化剤ガスとしての空気をカソード側のガス流路溝29にそれぞれ供給して発電する。そして、この発電時に生成される水や、膜電極接合体21に供給されるガス中の水分の一部は、各ガス流路溝27,29の第2空間39,41内に収容した吸水性樹脂43が吸収する。
このとき、前述したようにガス流路入口に対してガス流路出口方向は相対的にガス湿分が高いので、ガス流路出口側の吸水性樹脂43が、ガス流路入口側の吸水性樹脂43よりも吸水量が多くなって体積膨脹量も多くなる。この結果、ガス流路出口側のガス流路溝27,29では、流路断面積がガス流路入口側の流路断面積より小さくなって、ガス流速もガス流路入口側に比べて速くなり、上記生成された水を、前記した特許文献1に記載の発明のようにガス流れの慣性で除去でき、ガス拡散性が向上してガス流路溝27,29における水詰まりを回避することができる。
このように、吸水性樹脂43は、膜電極接合体21に供給されるガス中の水分および、発電によって生成する水分に起因するガスもしくは膜電極接合体21の含水状態に応じて自ら変形することにより、ガス流路溝27,29内の空間容積を変化させ、かつ膜電極接合体21周囲の水分の増大に応じてガス流路溝27,29の流路断面積を減少させる部材であるので、燃料電池の運転条件や発電時に生成される水分に適宜応答してガス流路溝27,29におけるガス流速を変化させることが可能になる。
この際、本実施形態においては、一対の突起31,33の内側の第2空間39,41内に吸水性樹脂43を収納し、この突起31,33によって吸水性樹脂43を保持するようにすることで、吸水性樹脂43のセパレータ23,25への固定を実現している。
上記したように吸水性樹脂43は、第2空間39,41内にて突起31,33により保持しているので、吸水によって膨脹して最大体積状態となっても、突起31,33によってガス拡散層17b,19bへの移動を阻止し、ガス拡散層17b,19bに隣接する第1空間35,37が塞がれることはない。
すなわち、吸水性樹脂43は、最大体積状態となっても、ガス流路溝27,29内にて所定のガス流通空間を維持することができ、膜電極接合体21へのガス拡散の阻害を防止して、発電性能を所望に維持することができる。
また、吸水前の状態の最小体積時での吸水性樹脂43は、図3に示すように、隣接するもの同士が互いにほぼ接触しているので、ガスの流れが生じている状態においても、吸水性樹脂43のガス流路出口側への移動も防止し、吸水性樹脂43の吸水機能を確保することができる。
図4は、上記図1に示した第1の実施形態の変形例で、図1における一対の突起31,33に代えて、ガス流路溝27,29における図4中で左右両側壁27a,29aのうち図4中で右側の各側壁27a,29aに板状突起45,47を設けている。この板状突起45,47は、第1の実施形態における三角形状の突起31,33と同様に、導電性接着剤などによって側壁27a,29aに接着固定する。
上記した板状突起45,47は、ガス流路溝27,29の図4中で上下方向ほぼ中央位置にあり、その先端と対向する反対側の側壁27a,27bとの間に隙間49,51を形成している。これにより、ガス流路溝27,29は、膜電極接合体21側の第1空間53,55と、これと反対側の第2空間57,59との二つの空間に仕切られる。そして、膜電極接合体21と反対側の第2空間57,59に、第1の実施形態と同様の吸水性樹脂43を収容する。なお、隙間49,51の間隔は、吸水性樹脂43の直径寸法より小さく、したがって吸水性樹脂43の第1空間53,55への移動を防止している。
図4に示した燃料電池においても、吸水性性樹脂43は、前記図3に示したように、ガス流路溝27,29の延長方向に沿って互いにほぼ接触した状態で複数収納する。図5は、吸水性樹脂43を収納した第2空間57周辺の拡大図である。
上記図4に示した燃料電池においても、図1に示した第1の実施形態の燃料電池と同様の効果を得ることができる。
図6は、上記図1に示した第1の実施形態の他の変形例で、図1における一対の突起31に代えて、ガス流路溝27,29の底部に板状突起61,63を設けている。この板状突起61,63は、第1の実施形態における三角形状の突起31,33と同様に、導電性接着剤などによってガス流路溝27,29の底部に接着固定する。
上記した板状突起61,63は、ガス流路溝27,29の図4中で左右ほぼ中央位置にあり、その先端と対向する膜電極接合体21との間に隙間65,67を形成している。これにより、ガス流路溝27,29は、図6中で左側の第1空間69,71と、同右側の第2空間73,75との二つの空間に仕切られる。そして、右側の第2空間73,75に、第1の実施形態と同様の吸水性樹脂43を収容する。なお、隙間65,67の間隔は、吸水性樹脂43の直径寸法より小さく、したがって吸水性樹脂43の第1空間69,71への移動を防止している。図7は、吸水性樹脂43を収納した第2空間73周辺の拡大図である。
なお、図6に示した板状突起61,63は、第1の実施形態における三角形状の突起31,33と同様に、導電性接着剤などによってガス流路溝27,29の底部に固定してもよいが、セパレータ27,29の製造時に一体成形することもできる。
上記図6に示した燃料電池においても、吸水性樹脂43は、第2空間73,75内にて板状突起61,63により保持しているので、吸水によって膨脹して最大体積状態となっても、板状突起61,63によって第1空間69,71への移動を阻止し、ガス拡散層17b,19bに隣接する第1空間69,71が塞がれることはなく、発電性能を維持することができるなど、図1に示した第1の実施形態の燃料電池と同様の効果を得ることができる。
図8は、本発明の第2の実施形態を示す燃料電池の断面図である。この実施形態は、図1における一対の突起31,33に代えて仕切り板77,79を設けている。この仕切り板77,79は、ガス流路溝27,29を、膜電極接合体21側の第1空間81,83と、これと反対側の第2空間85,87との二つの空間に仕切っている。そして、膜電極接合体21と反対側の第2空間85,87に、第1の実施形態と同様の吸水性樹脂43を収容する。
上記した仕切り板77,79は、ガス透過性を有する部材で構成し、ガス流路溝27,29内の図8中で左右の両側壁27a,29aに、両端を第1の実施形態における突起31,33と同様に導電性接着剤で接合するか、あるいは寸法公差的にすきまばめ寸法にあらかじめ加工した仕切り板77,79を、ガス流路溝27,29に嵌め込む機械的な接合方法を適用してもよい。
図9は、上記図8に示した第2の実施形態の変形例で、ガス透過性を有する部材で構成した仕切り板89,91を、図8中で上下方向に延長する構造として、一方の端部をガス流路溝27,29の底部に導電性接着剤により固定し、他方の端部を膜電極接合体21に接触させて、ガス流路溝27,29を、図8中で左側の第1空間93,95と同右側の第2空間97,99との二つの空間に仕切っている。そして、右側の第2空間97,99に、第1の実施形態と同様の吸水性樹脂43を収容する。
上記図8に示した第2の実施形態および図9に示した図8の変形例においても、第2空間85,87および第2空間97,99にそれぞれ収容した吸水性樹脂43は、第1空間81,83および第1空間93,95への移動が阻止されるなど、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
図10(a),(b)は、図8および図9に示したガス透過性を有する部材で構成した仕切り板77,79および仕切り板89,91に代わる、板状に成形した炭素材料に穴あけ加工を施した仕切り板101,103を示す。
図10(a)の仕切り板101は丸孔101aを、図10(b)の仕切り板103は矩形孔103aを、それぞれ複数加工し、これにより図8に示す第1空間81,83と第2空間85,87との間のガスの流通を可能としている。これら丸孔101aの直径および矩形孔103aの短辺長さは、吸水性樹脂43の直径より小さく形成し、これにより、図8および図9における第2空間81,83および第2空間93,95への吸水性樹脂43の移動を阻止することができる。
図10(c)は、上記した図10(a),(b)の仕切り板101,103に代えて、ガス透過性を有する炭素繊維の布を仕切り板105として使用するものである。
上記した図10(a),(b),(c)の各仕切り板101,103,105は、ガス流路溝27,29の内壁に導電性接着剤によって固定する。このような仕切り板101,103,105を備えた第3の実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
図11(a)は、本発明の第3の実施形態を示すもので、吸水性樹脂43を、ガス流路溝空間可変部材保持部を構成する円筒形状の容器107内に複数収容している。容器107は、ガス透過性を有する炭素繊維により構成する。容器107内に収容する複数の吸水性樹脂43は、第1の実施形態と同様に、吸水前の状態の最小体積時にて隣接するもの同士が互いにほぼ接触した状態とする。図11(b)は、図11(a)のB矢視図である。
図12は、セパレータ25(23)の平面図で、サーペンタイン(蛇行)形状のガス流路溝29A(27A)に、吸水性樹脂43を収容した円筒状の容器107を、ガス流路溝29A(27A)に沿って、ガス入口マニホールド孔109付近からガス出口マニホールド孔111付近まで連続して配置する。容器107内の通路断面積は、ガス流路溝29A(27A)の通路断面積のほぼ半分程度とし、ガス流路溝29A(27A)におけるガスの流通を確保する。
上記したガス入口,出口マニホールド孔109,111は、前記図1に示す膜電極接合体21とセパレータ23,25との積層方向に貫通してガス流路溝29Aに連通するガス入口,出口マニホールドを構成するための、セパレータ25に設けた孔である。
この場合の容器107は、ガス流路溝29A(27A)が屈曲形状を呈しているので、その屈曲部108にてセパレータ25(23)に保持可能であるが、必要に応じて接着剤で接着固定してもよい。
この実施形態においては、吸水性樹脂43は、吸水して体積膨脹しても、容器107内に留まるので、ガス流路溝29A(27A)におけるガスの流通空間を確保することができる、また、容器10を、屈曲部108によって保持するとともに、ガス流路溝29A(27A)の全長にわたり設けることで、ガスの流れが生じている状態においても、吸水性樹脂43のガス流路出口側への移動を防止できるなど、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
図13(a)は、本発明の第4の実施形態を示すもので、図12のC−C断面に相当する、固体高分子電解質膜15およびカソード側電極19を含む断面図である。この実施形態は、前記図12に示したガス入口,出口マニホールド孔109,111近傍のガス流路溝29A(27A)に、ガス流路溝空間可変部材保持部としての保持板113を、導電性接着剤により固定またはセパレータ23(25)に一体化して設置している。
上記した保持板113は、ここでは前記図10(c)に示した炭素繊維の布からなる仕切り板105と同様としているが、図10(a),(b)に示したような、丸孔や矩形孔を備えたものであってもよい。
図13(b)は、図13(a)のD−D線に沿う断面図で、ガス流路溝29A(27A)には、前記図11に示した容器107と同様で容器107より短尺の容器115を、ガス流路溝29A(27A)に沿って複数配置する。容器115内には複数の吸水性樹脂43を収容し、各容器115相互間には、前記した保持板113と同様の仕切り板117を設置する。
なお、容器115を使用せず、複数の吸水性樹脂43を単独でガス流路溝29A(27A)に配置してもよい。
この実施形態においては、ガス入口,出口マニホールド孔109,111近傍のガス流路溝29A(27A)に、保持板113を設置したので、吸水性樹脂43を収容した容器115または、吸水性樹脂43が、ガス入口,出口マニホールド孔109,111に移動することがなく、吸水性樹脂43の保持を確実行うことができる。
図14(a),(b)は、図13(a),(b)の変形例で、図13の保持板113および仕切り板117に代えて、棒状の突起119および121をそれぞれ設けている。各突起119,121は、その基端部をガス流路溝29A(27A)の底部に導電性接着剤によって接着固定するか、あるいはセパレータ25(23)に一体化する。
各突起119,121の先端部とガス拡散層19b(17b)との間には隙間123,125をそれぞれ形成し、この各隙間123,125は、容器125または吸水性樹脂43がガス入口,出口マニホールド孔109,111に流出しないような寸法とする。
図15(a),(b)は、図13(a),(b)の他の変形例で、これは、前記図4に示した板状突起47(45)と同様の、ガス流路溝29A(27A)内の側壁から突出する板状突起127に加え、板状突起127とガス流路溝29A(27A)の底部との間の第2空間129を、ガス入口,出口マニホールド孔109,111近傍のガス流路溝29A(27A)にて覆うように、図13(a)に示したものと同様の保持板131を設置している。保持板131で覆った第2空間129内に、吸水性樹脂43を複数収容する。吸水性樹脂43に代えて、図13のように、吸水性樹脂43を収容した容器115を収容してもよい。
この例では、吸水性樹脂43または吸水性樹脂43を収容する容器115の、ガス拡散層19b(17b)への移動を板状突起47(45)によって防止するとともに、ガス入口,出口マニホールド孔109,111への流出を保持板131によって防止できる。
図16(a),(b)は、図13(a),(b)のさらに他の変形例で、これは、上記した図15(a),(b)の板状突起127に加え、ガス入口,出口マニホールド孔109,111近傍のガス流路溝29A(27A)に、棒状の突起131を設置している。
この例においても、図15の例と同様に、吸水性樹脂43または吸水性樹脂43を収容する容器115の、ガス拡散層19b(17b)への移動を防止するとともに、ガス入口,出口マニホールド孔109,111への流出を防止できる。
図17は、本発明の第5の実施形態を示すセパレータ25(23)の平面図である。ここでのセパレータ25(23)は、図12と同様に、サーペンタイン(蛇行)形状のガス流路溝29A(27A)を備え、このガス流路溝29A(27A)の屈曲部108に、前記図11に示した容器107と同様で容器107より短尺の容器137を配置する。容器137内には複数の吸水性樹脂43を収容する。
第5の実施形態によれば、ガス流路溝29A(27A)の屈曲部108にて吸水性樹脂43を収容する容器137を保持可能であり、したがって、この屈曲部137が、ガス流路溝空間可変部材である吸水性樹脂43を保持するガス流路溝空間可変部材保持部を構成している。
図18は、本発明の第6の実施形態を示す燃料電池の動作を示すフローチャートである。
まず、本燃料電池の発電開始後(ステップS101)、発電停止時の保管状態を、除湿状態とするかどうかを判断する(ステップS102)。ここで、保管時、燃料電池内の膜電極接合体21を除湿して乾燥状態に保ちたいときは、一定時間ドライガスで燃料電池内をパージした後(ステップS103)、燃料電池の発電を停止させる(ステップ106)。
一方、保管時、燃料電池内の膜電極接合体21を除湿せず保湿する場合には、保管湿度を設定するかどうかの判断を行い(ステップS104)、保管湿度を設定しない場合はそのまま燃料電池の発電を停止させる(ステップ106)。これにより、吸水性樹脂43は、燃料電池の停止時に、吸水した水分を放出して膜電極接合体21を加湿でき、膜電極接合体21の乾燥を防ぐことができる。
逆に、所定の湿度で保管する場合は、設定保管湿度の加湿(ウェット)ガスにて一定時間燃料電池内をパージするか、もしくは、燃料電池湿度の現在値が設定保管湿度より高い場合には、設定湿度に到達するまで、一定時間ドライガスにてパージ操作を実施した後(ステップ105)、燃料電池の発電を停止させる(ステップS106)。
この場合には、吸水性樹脂43の含水状態を、ドライガスあるいは加湿(ウェット)ガスの供給によって変化させることができ、含水状態変化後の吸水性樹脂43は、燃料電池の停止時に外部とバルブ手段などで遮断状態にあるときは、ガス流路溝27,29内を、長時間一定湿度に保つことができる。
本発明の第1の実施形態を示す燃料電池の断面図である。 図1の吸水性樹脂を収納した第2空間周辺の拡大図である。 図1の拡大したA−A断面図である。 第1の実施形態の変形例を示す燃料電池の断面図である。 図4の吸水性樹脂を収納した第2空間周辺の拡大図である。 第1の実施形態の他の変形例を示す燃料電池の断面図である。 図6の吸水性樹脂を収納した第2空間周辺の拡大図である。 本発明の第2の実施形態を示す燃料電池の断面図である。 第2の実施形態の変形例を示す燃料電池の断面図である。 図8および図9の仕切り板に代わる、穴あけ加工を施した仕切り板の平面図である。 (a)は本発明の第3の実施形態を示す、吸水性樹脂を収容する容器の斜視図、(b)は(a)のB矢視図である。 図11の容器を設置するセパレータの平面図である。 (a)は、本発明の第4の実施形態を示すもので、図12のC−C断面に相当する、固体電解質膜およびカソード側電極を含む断面図、(b)は、(a)のD−D線に沿う断面図である。 図13の変形例を示す断面図である。 図13の他の変形例を示す断面図である。 図13のさらに他の変形例を示す断面図である。 本発明の第5の実施形態を示すセパレータの平面図である。 本発明の第6の実施形態を示す燃料電池の動作を示すフローチャートである。 一般的な燃料電池を示す断面図である。 (a)は図19のE−E線に沿う断面図、(b)は(a)におけるガス流れ方向に対応する相対湿度特性図、(c)は(a)におけるガス流れ方向に対応するガス流速特性図である。 (a)は無発電時での従来の燃料電池を示す、図20(a)に対応する断面図、(b)は無発電時でのガス流れ方向に対応するガス流速および、高吸水性ポリマーシートの体積に対する流路体積の比を示す特性図である。 (a)は発電開始初期状態での従来の燃料電池を示す、図20(a)に対応する断面図、(b)は発電開始初期状態でのガス流れ方向に対応するガス流速および、高吸水性ポリマーシートの体積に対する流路体積の比を示す特性図である。 (a)は発電開始一定時間経過後での従来の燃料電池を示す、図20(a)に対応する断面図、(b)は発電開始一定時間経過後でのガス流れ方向に対応するガス流速および、高吸水性ポリマーシートの体積に対する流路体積の比を示す特性図である。
符号の説明
15 固体高分子電解質膜
17 アノード側電極
19 カソード側電極
21 膜電極接合体
23,25 セパレータ
27,29 ガス流路溝
31,33 三角形状の突起(ガス流路溝空間可変部材保持部)
43 吸水性樹脂(ガス流路溝空間可変部材)
45,47,61,63,127 板状突起(ガス流路溝空間可変部材保持部)
77,79,89,91,101,103,105,117 仕切り板(ガス流路溝空間可変部材保持部)
107,115,137 容器(ガス流路溝空間可変部材保持部)
108 屈曲部
109 ガス入口マニホールド孔
111 ガス出口マニホールド孔
113,131 保持板(ガス流路溝空間可変部材保持部)
119,121,133 棒状の突起(ガス流路溝空間可変部材保持部)

Claims (12)

  1. 電解質膜をアノード側電極とカソード側電極とで挟んで構成する膜電極接合体を、ガス流路溝を前記膜電極接合体側に備えるセパレータで挟持してなる燃料電池において、前記ガス流路溝に、このガス流路溝内の空間容積を可変とするガス流路溝空間可変部材を収容し、このガス流路溝空間可変部材を前記ガス流路溝内に保持させるガス流路溝空間可変部材保持部を備えることを特徴とする燃料電池。
  2. 前記ガス流路溝空間可変部材は、前記ガス流路溝内にて所定のガス流通空間を維持することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
  3. 前記ガス流路溝空間可変部材保持部は、前記ガス流路溝の内壁から突出する突起であることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池。
  4. 前記ガス流路溝空間可変部材保持部は、前記ガス流路溝内の空間を仕切るガス透過性を有する仕切り板であることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池。
  5. 前記ガス流路溝空間可変部材保持部は、ガス透過性を有して前記ガス流路溝空間可変部材を収容する容器であることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池。
  6. 前記ガス流路溝空間可変部材を前記ガス流路溝の屈曲部に配置し、この屈曲部が、前記ガス流路溝空間可変部材保持部を構成することを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池。
  7. 前記ガス流路溝空間可変部材は、前記膜電極接合体周囲の含水状態に応じて自ら変形して、前記ガス流路溝内の空間容積を可変とすることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の燃料電池。
  8. 前記ガス流路溝空間可変部材は、前記膜電極接合体周囲の水分の増大に応じて前記ガス流路溝の流路断面積を減少させることを特徴とする請求項7に記載の燃料電池。
  9. 前記ガス流路溝空間可変部材は、吸水性樹脂であることを特徴とする請求項7または8に記載の燃料電池。
  10. 前記膜電極接合体と前記セパレータとの積層方向に貫通して前記ガス流路溝に連通するマニホールドを設け、このマニホールド近傍の前記ガス流路溝に、前記ガス流路溝空間可変部材保持部を設けたことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の燃料電池。
  11. 前記吸水性樹脂は、燃料電池の停止時に、吸水した水分を放出して前記膜電極接合体を加湿することを特徴とする請求項9に記載の燃料電池。
  12. 前記ガス流路溝に所定湿度のガスを供給することで、前記吸水性樹脂の含水状態を変化させることを特徴とする請求項9に記載の燃料電池。
JP2004264031A 2004-09-10 2004-09-10 燃料電池 Pending JP2006079982A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004264031A JP2006079982A (ja) 2004-09-10 2004-09-10 燃料電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004264031A JP2006079982A (ja) 2004-09-10 2004-09-10 燃料電池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006079982A true JP2006079982A (ja) 2006-03-23

Family

ID=36159252

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004264031A Pending JP2006079982A (ja) 2004-09-10 2004-09-10 燃料電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006079982A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008166260A (ja) * 2006-12-04 2008-07-17 Toyota Motor Corp 燃料電池
WO2010113277A1 (ja) * 2009-03-31 2010-10-07 トヨタ車体 株式会社 燃料電池
CN111707969A (zh) * 2020-06-28 2020-09-25 上海正先电子科技有限公司 一种远程冗余诊断系统及诊断方法
CN114050282A (zh) * 2021-10-10 2022-02-15 北京工业大学 具有液态水自适应组合导流结构的燃料电池流场板
CN116864755A (zh) * 2023-06-23 2023-10-10 浙江海盐力源环保科技股份有限公司 一种高稳定性的燃料电池膜电极
CN116864755B (zh) * 2023-06-23 2024-05-24 浙江海盐力源环保科技股份有限公司 一种高稳定性的燃料电池膜电极

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008166260A (ja) * 2006-12-04 2008-07-17 Toyota Motor Corp 燃料電池
WO2010113277A1 (ja) * 2009-03-31 2010-10-07 トヨタ車体 株式会社 燃料電池
JP5246329B2 (ja) * 2009-03-31 2013-07-24 トヨタ車体株式会社 燃料電池
US8835064B2 (en) 2009-03-31 2014-09-16 Toyota Shatai Kabushiki Kaisha Fuel battery
CN111707969A (zh) * 2020-06-28 2020-09-25 上海正先电子科技有限公司 一种远程冗余诊断系统及诊断方法
CN114050282A (zh) * 2021-10-10 2022-02-15 北京工业大学 具有液态水自适应组合导流结构的燃料电池流场板
CN114050282B (zh) * 2021-10-10 2024-05-24 北京工业大学 具有液态水自适应组合导流结构的燃料电池流场板
CN116864755A (zh) * 2023-06-23 2023-10-10 浙江海盐力源环保科技股份有限公司 一种高稳定性的燃料电池膜电极
CN116864755B (zh) * 2023-06-23 2024-05-24 浙江海盐力源环保科技股份有限公司 一种高稳定性的燃料电池膜电极

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7221303B2 (ja) 燃料電池用膜加湿器
KR101766011B1 (ko) 연료전지용 막가습기
KR102170523B1 (ko) 연료전지 막가습기
JP7175343B2 (ja) 組立型カートリッジブロック及びこれを含む中空糸膜モジュール
US9048469B2 (en) Hollow-fiber membrane module for moisture exchange
KR102216355B1 (ko) 유체의 흐름 방향 제어가 가능한 연료전지 막가습기
JP2006286494A (ja) 固体高分子形燃料電池
JP2006079982A (ja) 燃料電池
JP5222246B2 (ja) 水分交換用中空糸膜モジュール
JP2009540489A (ja) 分離板ユニット及び分離板ユニットを有する燃料電池
JP4392287B2 (ja) 固体高分子型燃料電池
JPWO2010055607A1 (ja) 燃料電池
JP5308950B2 (ja) 水分交換用中空糸膜モジュール
JP2008041335A (ja) 燃料電池の加湿装置
JP2009158202A (ja) 燃料電池
JP2005317416A (ja) 燃料電池、及びその製造方法
US20080226959A1 (en) Fuel cell
JP4957015B2 (ja) 燃料電池のセル及びスタック
JPH11204118A (ja) 燃料電池用セパレータおよび燃料電池
JP5308949B2 (ja) 水分交換用中空糸膜モジュール
JP4177291B2 (ja) 燃料電池システム
JP2005135763A (ja) 燃料電池および燃料電池用セパレータ
JP2011018605A (ja) 燃料電池
JP2003257448A (ja) 直接燃料供給型燃料電池
JP2002042833A (ja) 固体高分子電解質型燃料電池