JP2006079535A - 送り装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】 送り制御系のゲインや回転機構の回転周波数での送り制御系の発振なしに、安定且つ高精度の送りを行なう送り装置を提供する。
【解決手段】 回転機構30の回転情報をもとに、動特性可変手段31により、送り装置の一次固有振動数が、回転機構30の回転周波数とその高次周波数に一致しないように設定し、その固有周波数とQ値データを送り制御手段32の可変ノッチフィルタ40a、40bに設定し、その固有振動数から得たその時の摩擦トルク情報信号が、送りモータ7のトルク信号に等価外乱信号として印加され、摩擦トルクの増加に伴う位置誤差の発生なしに、回転駆動による送り装置の振動励起を回避して、変更された固有振動数とQ値に対しては、固有振動数でのピークゲインを抑制し、送り制御手段32と並進制御手段60を、発振させずに安定に動作させ、安定且つ高精度の送り動作を行なうことが可能になる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、回転機構が搭載された移動体を、位置決め点に高移送精度で移送する送り装置に関する。
近年では、光ディスク原盤露光技術や半導体技術に代表されるように、微細加工の高精度化の要求があり、これに対応してNC(数値制御)による位置制御によって、加工が度は飛躍的に高まっている。
このような直線運動用案内装置で高精度の位置決めを行なう場合、直線運動案内機構や回転駆動機構に与圧を与えることにより、転動体と転動体転走溝間の隙間を0にし、剛性を高めることにより、転動体に荷重に対する弾性変位量を小さくすることが行なわれている。また、光ディスク原盤露光用のスライドテーブル装置などでは、静圧軸受を介してテーブルを進退自在にしたエアスライド式のスライドテーブルテーブルが使用されている。この場合、テーブルの駆動には、ボイスコイル型のリニアモータが一般的に使用され、位置検出器としては、干渉レーザや測長器やリニアスケールを使用した閉ループ制御方式の検出器が使用されている。
さらに、半導体検査装置などで静止状態が必要な場合や、移動体に回転機構を搭載する送り装置では、送り方向の剛性を必要とするため、テーブルの駆動にボールネジや摩擦駆動方式が用いられる。
このような、ボールネジや摩擦駆動方式を用いる送り装置では、球或いはローラ形状の転動体を用いた直線運動案内機構が用いられているが、直線運動案内機構の送り軸方向に負荷が加えられると、案内機構の摩擦が低いために、負荷を駆動系が直接受けることになる。この場合には、位置決めを振動状態下で行なうために、長い整定時間が必要になる。これを回避するために、送り軸方向の摩擦が高いほど送り軸方向の振幅変位が小さくなることを利用し、案内機構の与圧を高め位置決めの整定時間を短縮することも行なわれている。
さらに、移動体の質量と駆動軸を支持する軸受の剛性で決定される低周波領域に生じる装置の一次固有振動数や、ボールネジなどの縦横モードの固有振動数によって、送り制御系のループゲインの増加が不能になる事態を回避することも行なわれている。
ところで、後記する特許文献1には、ノッチフィルタなどの帯域阻止フィルタによって、機械共振点付近の指令を除去することにより、機械のハンチングを防止し、制御系の安定化を計る技術的思想が開示されている。
また、後記する特許文献2には、低域の位相遅れを極力抑えながら、共振ピークのゲインを抑えて、速度制御系のゲイン上昇を可能にするために、速度指令値と速度フィードバック値との偏差が0になるように、サーボモータを制御する速度制御系を備えたサーボ制御装置に対して、反共振周波数、共振周波数及び反共振・共振の大きさに応じてフィルタのパラメータが設定される無限インパルス応答フィルタを、制御対象の少なくとも一組の反共振・共振特性の逆特性、または近時逆特性のフィルタとし、該フィルタを速度制御器に組み込むことにより制御系の安定化を計る技術的思想が開示されている。
さらに、後記する特許文献文献3には、単一でない不要固有周波数成分に対して、複数個のノッチフィルタを制御ループに入れると、制御系の遅れ要素が増加して、逆に速度ループゲインを下げざるをえなくなることを考え、機械振動が発生する制御系において、双二次関数型フィルタを、トルク指令の入力段もしくはモータ速度の出力段に設け、フィルタの0点を機械系の共振点に合わせ、また、フィルタの極を機械の反共振点の近傍に設定し、フィルタの粘性係数を調整設定する技術的思想が開示されている。
そして、後記する特許文献4には、移動体の移動量が比較的大きい慣性体挙動状態と、移動体の移動量が微小領域にある弾性体挙動状態とで、案内機構の物理的挙動が異なることに起因する振動的な系の不安定をなくするために、慣性体挙動状態と弾性体挙動状態で制御ループを切り換える技術的思想が開示されている。この場合具体的には、慣性体挙動状態での位置決め制御ループの安定化補償要素と、弾性体挙動状態での安定化補償要素を切り換えることが行なわれている。
実開平6−4809号公報 特開2000−322105号公報 特開2001−251880号公報 特公平7−117855号公報
慣性体挙動状態と弾性体挙動状態で制御ループを切り換える方式では、例えば光ダィスク原盤露光などに必要な連続的にかなりの低速度での移送を行なう場合には、常に慣性体挙動状態と弾性体挙動状態の境界下にあるために、頻繁に制御ループを切り換えることが必要になる。制御ループが切り換えられると、常にインパルス応答状態となり、機械系が振動状態となって制御精度が低下する。また、リニアモータの駆動と転がり案内の組合せのような単純な構成では、慣性体挙動状態と弾性体挙動状態との区別が明確であるが、ボールネジ駆動方式や摩擦駆動方式などのように、転動体を複数個所で使用する構成では、慣性体挙動状態と弾性体挙動状態の区別が明確でなく、制御系のチューニングが的確に行なわれず制御精度が低下する。
また、案内機構の摩擦が小さいために、位置決めが振動状態下で行なわれ、整定時間が長くなることを避けるために、駆動軸の軸芯方向の摩擦が高いほど、軸芯方向の振幅変位が小さくなることに着目して、案内機構の与圧を高める方法を取ると、案内機構の摩擦が大きくなるために、送り装置の外乱で位置決め誤差が増加し位置決め精度が低下する。
一方、転がり軸受で回転支持される駆動軸によって、移動体が回動自在に支持された送り装置で、転がり軸受に与圧を加えて、送り装置の固有振動数foが、回転機構の回転周波数に一致しないように調整する方式では、送り装置の固有振動数foの変更時に、固有周波数位置でのQ値が大きく変化しない場合はよいが、一般には、送り装置の固有振動数を決定する送り方向剛性が大きくなると、送り装置の粘性係数が同一だと、Q値が大きくなり、送り制御装置のゲインを上げると、制御系が振動して送り精度が著しく低下する。
また、移動体に回転機構を搭載しない送り装置では、回転振動などの周期的な外乱が制御系に入らないので、機械共振は励起されないが、回転機構を搭載した送り装置では、回転周波数やその高次周波数が送り装置の機械共振周波数に一致すると、送り装置が振動的になり送り精度が著しく低下する。同様に、送り装置の案内機構は低摩擦に設定されているので、回転機構の周期的な外力変動荷重や、加減速による慣性力などの時間的に変動する送り荷重によって、位置決めが振動的になり整定時間が長くなる。
本発明は、前述したような従来のこの種の送り装置の動作の現状に鑑みてなされたものであり、その目的は、送り制御系のゲインや回転機構の回転周波数により、送り制御系が発振することなく、高制御精度を維持して高精度の位置決めが行なわれ、位置決めの整定時間をも短縮する送り装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、請求項1記載の第1の発明は、移動体に回転機構が搭載され、送り指令信号によって、前記移動体の送り動作が行なわれる送り装置であり、前記移動体の一端側に設けた送りモータで駆動され、前記移動体を長手軸線方向に移送する駆動軸と、前記駆動軸の前記一端側を、与圧調整自在な与圧軸受を介して、前記長手軸線を中心に回動自在に保持する与圧支持手段と、該駆動軸の他端側に設けられ、前記駆動軸を、前記長手軸線を中心に回動自在に且つ前記長手軸線方向に伸縮自在に保持する伸縮支持手段と、該伸縮支持手段の伸縮情報を検出する伸縮検出手段と、前記移動体の移送位置を検出する位置検出手段と、前記回転機構からの回転情報と、前記伸縮検出手段からの伸縮情報に基づき、前記与圧軸受に印加する与圧を調整することにより、前記送り装置の動特性を変更する動特性変更手段と、前記伸縮支持手段と前記動特性変更手段の動作状態下での前記移動体の各移送位置における摩擦トルク情報を記憶する摩擦トルク記憶手段と、該摩擦トルク記憶手段からの摩擦トルク信号が、等価外乱として前記送りモータのトルク信号に加算され、前記動特性変更手段の変更情報に基づき、ノッチ周波数及びQ値を可変設定するノッチフィルタを備え、前記位置検出手段からの位置情報によって、前記送り指令信号に対する帰還制御を行なう送り制御手段と、該送り制御手段からの位置偏差信号に基づいて、前記位置検出手段の位置検出情報を制御する並進送り制御手段と
を有することを特徴とするものである。
第1の発明は、移動体に回転機構が搭載され、送り指令信号によって、前記移動体の送り動作が行なわれる送り装置であるが、移動体の一端側に設けた送りモータで駆動される駆動軸によって、移動体が長手軸線方向に移送され、駆動軸の一端側が、与圧支持手段によって与圧調整自在な与圧軸受を介して、長手軸線を中心に回動自在に保持され、駆動軸の他端側は、伸縮支持手段によって長手軸線を中心に回動自在に且つ長手軸線方向に伸縮自在に保持されている。
このような状態で、伸縮検出手段によって、伸縮支持手段の伸縮情報が検出され、位置検出手段によって移動体の移送位置が検出され、動特性変更手段によって、回転機構からの回転情報と伸縮検出手段からの伸縮情報に基づいて、与圧軸受に印加する与圧が調整され送り装置の動特性が変更される。
一方、摩擦トルク記憶手段には、伸縮支持手段と動特性変更手段の動作状態下での移動体の各移送位置における摩擦トルク情報が記憶されている。
そして、制御手段において、摩擦トルク記憶手段からの摩擦トルク信号が、等価外乱として送りモータのトルク信号に加算され、また、送り制御手段に設けられたノッチフィルタでは、動特性変更手段の変更情報に基づいて、ノッチ周波数及びQ値が可変設定され、位置検出手段からの位置情報によって、送り指令信号に対する帰還制御が行なわれる。
さらに、並進送り制御手段では、送り制御手段からの位置偏差信号に基づいて、位置検出手段の位置検出情報が制御される。
このようにして、第1の発明では、与圧軸受などに起因する弾性挙動領域が、伸縮支持手段の並進動作によって吸収され、送り制御手段が振動的な挙動を起こしても、ノッチフィルタを備えた並進送り制御手段が直ちに作動して、移動体が振動的挙動を起こさないような送り制御が行なわれ、また、回転機構の回転周波数及びその高次周波数との共振を避けて送り制御が行なわれるので、送り制御が安定に且つ高精度で行なわれる。
同様に前記目的を達成するために、請求項2記載の第2の発明は、第1の発明において、並進送り制御手段には、予め設定された基準信号と送り制御手段からの偏差信号とを比較する比較器と、該比較器により前記偏差信号に所定値以上の偏差があると判定されると、前記並進送り制御手段の動作を停止する停止手段とが設けられていることを特徴とするものである。
第2の発明では、第1の発明での作用に加えて、並進送り制御手段に比較器と停止手段とが設けられており、比較器によって予め設定された基準信号と、送り制御手段からの偏差信号との間に所定値以上の偏差があると判定されると、停止手段によって並進送り制御手段の動作が停止されるので、第1の発明での作用に加えて、送り制御手段が不安定になる前に、並進送り制御手段を効率的に使用することにより、慣性挙動状態と弾性挙動状態の境界状態下でも、頻繁なスイッチング動作を避けて、安定且つ高精度の送り制御が行なわれる。
同様に前記目的を達成するために、請求項3記載の第3の発明は、第2の発明において、停止手段が切換スイッチであることを特徴とするものである。
第3の発明では、第2の発明の停止手段に、切換スイッチを使用することにより、並進送り制御手段の構成を簡単にし、製造コストを低減した状態で、第2の発明の作用が実行される。
同様に前記目的を達成するために、請求項4記載の第4の発明は、第1の発明ないし第3の発明の何れかの発明において、駆動軸が、軸受の剛性と前記駆動軸の長手軸線方向の剛性との和剛性、及び移動体の質量で定まる一次共振周波数を持つ並進二次系として、回転駆動要素及び並進駆動要素として取り扱われ、前記駆動軸は、該駆動軸に軸受を介して同心状に設けられた伸縮部を介して、前記長手軸線方向に伸縮する構成であることを特徴とするものである。
第4の発明では、第1の発明ないし第3の発明の何れかの発明での作用に加えて、駆動軸が、軸受の剛性と駆動軸の長手軸線方向の剛性との和剛性、及び移動体の質量で定まる一次共振周波数を持つ並進二次系として、回転駆動要素及び並進駆動要素に兼用され、駆動軸に軸受を介して同心状に設けられた伸縮部を介して、長手軸線方向に伸縮移動されるので装置全体が小型化される。
同様に前記目的を達成するために、請求項5記載の第5の発明は、第1の発明ないし第4の発明の何れかの発明において、摩擦トルク記憶手段が、伸縮検出手段の伸縮情報と動特性変更手段の与圧情報、或いは固有振動数情報に基づいて、予め設定した移動体の各移送位置において、伸縮支持手段と前記動特性変更手段の作動状態下で計測した摩擦トルク情報の平均摩擦トルク情報を記憶することを特徴とするものである。
第5の発明では、第1の発明ないし第4発明の何れかの発明での作用に加えて、必要に応じて摩擦トルク情報を簡単に書換再記憶するとにより、簡単で低製造コストの構成によって、適確で有用な摩擦トルク情報を使用して、高送精度の送り制御が行なわれる。
同様に前記目的を達成するために、請求項6記載の第6の発明は、第1の発明ないし第4の発明の何れかの発明において、摩擦トルク記憶手段が、伸縮検出手段の伸縮情報と動特性変更手段の与圧情報、或いは固有振動数情報と位置検出手段の位置情報に基づいて、予め設定した移動体の各移送位置において、伸縮支持手段と前記動特性変更手段を作動させて計測した摩擦トルク情報を記憶することを特徴とするものである。
第6の発明では、第1の発明ないし第4の発明の何れかの発明での作用に加えて、摩擦トルク記憶手段が、伸縮検出手段の伸縮情報と動特性変更手段の与圧情報、或いは固有振動数情報と位置検出手段の位置情報に基づいて、予め設定した移動体の各移送位置において、伸縮支持手段と動特性変更手段を作動させて計測した摩擦トルク情報を記憶するので、簡単で低製造コストの構成で、案内機構と駆動軸の組立精度が多少低下していても送り精度が良好に確保される。
同様に前記目的を達成するために、請求項7記載の第7の発明は、第1の発明ないし第6の発明の何れかの発明において、送り制御手段と並進送り制御手段との可変ノッチフィルタは、ノッチ周波数及びQ値を決定する多回転型可変抵抗と、該多回転型可変抵抗の抵抗値を変更する回転モータとから構成されていることを特徴とするものである。
第7の発明では、第1の発明ないし第6の発明の何れかの発明での作用に加えて、送り制御手段と並進送り制御手段との可変ノッチフィルタが、ノッチ周波数及びQ値を決定する多回転型可変抵抗と、該多回転型可変抵抗の抵抗値を変更する回転モータとからなる簡単で低製造コストの構成となる。
同様に前記目的を達成するために、請求項8記載の第8の発明は、第1の発明ないし第6発明の何れかの発明において、送り制御手段と並進送り制御手段との可変ノッチフィルタは、ノッチ周波数及びQ値を決定する複数の抵抗と、これらの抵抗の組合せを変更して、ノッチ周波数とQ値を切換える切換手段とから構成されていることを特徴とするものである。
第8の発明では、第1の発明ないし第6発明の何れかの発明での作用に加えて、送り制御手段と並進送り制御手段との可変ノッチフィルタは、ノッチ周波数及びQ値を決定する複数の抵抗と、これらの抵抗の組合せを変更して、ノッチ周波数とQ値を切換える切換手段から構成されるので、急激な回転周波数の変更に対しても、安定した送り精度が維持され送り装置の汎用性が高まる。
同様に前記目的を達成するために、請求項9記載の第9の発明は、第1の発明ないし第8の発明の何れかの発明において、切換手段には、回転機構の現在回転数に基づいて、切換駆動信号が読み出されるROMが設けられていることを特徴とするものである。
第9の発明では、第1の発明ないし第8の発明の何れかの発明での作用に加えて、切換手段には、回転機構の現在回転数に基づいて、切換駆動信号が読み出されるROMが設けられているので、簡単で低製造コストの構成により、少ないデータ量で適確に送り制御手段の一次固有振動数ゲインピークを低減して高精度の送り制御が行なわれる。
同様に前記目的を達成するために、請求項10記載の第10の発明は、第1の発明ないし第9の発明の何れかの発明において、動特性変更手段が、与圧調整により設定される送り装置の固有振動数foが、回転機構の回転周波数及びその高次周波数と一致しないように前記送り装置の動特性を変更することを特徴とするものである。
第10の発明では、第1の発明ないし第9の発明の何れかの発明での作用に加えて、動特性変更手段が、与圧調整により設定される送り装置の固有振動数foが、回転機構の回転周波数及びその高次周波数と一致しないように送り装置の動特性を変更するので、送り装置の共振を避けて安定に高精度の送り制御が行なわれる。
同様に前記目的を達成するために、請求項11記載の第11の発明は、第1の発明ないし第10の発明の何れかの発明において、動特性変更手段による与圧支持手段での与圧調整により、伸縮支持手段での与圧調整をも行なう与圧伝達手段が、前記与圧支持手段と前記伸縮支持手段間に設けられていることを特徴とするものである。
第11の発明では、第1の発明ないし第10の発明の何れかの発明での作用に加えて、与圧支持手段と伸縮支持手段間に設けられた与圧伝達手段によって、動特性変更手段による与圧支持手段での与圧調整に基づき、伸縮支持手段での与圧調整も行なわれ、伸縮支持手段が動特性変更手段の動作を補助するので、簡単で低製造コストの構成によって、駆動軸の広範囲の軸受に適確に印加される与圧に基づき、高精度の送り制御が行なわれる。
同様に前記目的を達成するために、請求項12記載の第12の発明は、第1の発明ないし第11の発明の何れかの発明に対して、回転機構の駆動軸方向の振れを検出する振れ量検出手段と、駆動軸の与圧支持手段側の変位量を検出する軸変位検出手段とがさらに設けられ、動特性変更手段が、与圧調整により設定される送り装置の固有振動数foが、回転機構の回転周波数及びその高次周波数と一致しないように前記送り装置の動特性を変更することを特徴とするものである。
第12の発明では、第1の発明ないし第11の発明の何れかの発明での作用に加えて、振れ量検出手段によって回転機構の駆動軸方向の振れが検出され、軸変位検出手段によって、駆動軸の与圧支持手段側の変位量が検出され、これらの検出情報に基づいて、動特性変更手段によって、与圧調整により設定される送り装置の固有振動数foが、回転機構の回転周波数及びその高次周波数と一致しないように送り装置の動特性が変更されるので、回転状態が時々刻々変化する回転機構にも適確に対応して、高精度の送り制御が行なわれる。
同様に前記目的を達成するために、請求項13記載の第13の発明は、第1の発明な いし第12の発明の何れかの発明に対して、動特性変更手段が印加する与圧を、基準値よりも高めに設定する与圧調整手段がさらに設けられ、前記動特性変更手段は、外力に対する減衰性を高め、整定時間を短縮して動特性変更を行なうことを特徴とするものである。
第13の発明では、第1の発明ないし第12の発明の何れかの発明での作用に加えて 、与圧調整手段によって、動特性変更手段が印加する与圧が基準値よりも高めに設定されるので、外力に対する減衰性を高め、整定時間を短縮してより高精度の送り制御が行なわれる。
第1の発明によると、送りモータで駆動されて、移動体を軸線方向に移送する移動軸の一端側が、与圧軸受を介して与圧支持手段によって、軸線を中心に回動自在に支持され、移動軸の他端側が、伸縮支持手段によって、軸線を中心に回動自在で且つ軸線方向に伸縮自在に保持されており、動特性変更手段によって、回転機構からの回転情報と伸縮検出手段からの伸縮情報に基づいて、与圧軸受に印加する与圧が調整され送り装置の動特性が変更される。そして、制御手段において、摩擦トルク記憶手段からの摩擦トルク信号が、等価外乱として送りモータのトルク信号に加算され、また、送り制御手段に設けられたノッチフィルタによって、動特性変更手段の変更情報に基づいて、ノッチ周波数及びQ値が可変設定され、位置検出手段からの位置情報によって、送り指令信号に対する帰還制御が行なわれ、並進送り制御手段では、送り制御手段からの位置偏差信号に基づいて、位置検出手段の位置検出情報が制御される。
このようにして、与圧軸受などに起因する弾性挙動領域が、伸縮支持手段の並進動作によって吸収され、送り制御手段が振動的な挙動を起こしても、ノッチフィルタを備えた並進送り制御手段が直ちに作動して、移動体が振動的挙動を起こさないような送り制御を行なうことが可能になり、また、回転機構の回転周波数及びその高次周波数との共振を避けて送り制御を行なうことが可能になり、回転機構が搭載された移動体の送り制御を安定に且つ高精度で行なうことが可能になる。
第2の発明によると、第1の発明で得られる効果に加えて、並進送り制御手段に比較器と停止手段とが設けられており、比較器によって予め設定された基準信号と、送り制御手段からの偏差信号との間に所定値以上の偏差があると判定されると、停止手段によって並進送り制御手段の動作が停止されるので、送り制御手段が不安定になる前に、並進送り制御手段を効率的に使用することが可能になり、慣性挙動状態と弾性挙動状態の境界状態下でも、頻繁なスイッチング動作を避けて、安定且つ高精度の送り制御が行なうことが可能になる。
第3の発明によると、第2の発明の停止手段に、切換スイッチを使用することにより、並進送り制御手段の構成を簡単にし、製造コストを低減した状態で、第2の発明で得られる効果を実現することが可能になる。
第4の発明によると、第1の発明ないし第3の発明の何れかの発明で得られる効果に加えて、駆動軸が、軸受の剛性と駆動軸の長手軸線方向の剛性との和剛性、及び移動体の質量で定まる一次共振周波数を持つ並進二次系として、回転駆動要素及び並進駆動要素に兼用され、駆動軸に軸受を介して同心状に設けられた伸縮部を介して、長手軸線方向に伸縮移動されるので装置全体を小型化することが可能になる。
第5の発明によると、第1の発明ないし第4発明の何れかの発明で得られる効果に加えて、必要に応じて摩擦トルク情報を簡単に書換再記憶することにより、簡単で低製造コストの構成によって、適確で有用な摩擦トルク情報を使用して、高送精度の送り制御を行なうことが可能になる。
第6の発明によると、第1の発明ないし第4の発明の何れかの発明で得られる効果に加えて、摩擦トルク記憶手段が、伸縮検出手段の伸縮情報と動特性変更手段の与圧情報、或いは固有振動数情報と位置検出手段の位置情報に基づいて、予め設定した移動体の各移送位置において、伸縮支持手段と動特性変更手段を作動させて計測した摩擦トルク情報を記憶するので、簡単で低製造コストの構成で、案内機構と駆動軸の組立精度が多少低下していても送り精度を良好に確保することが可能になる。
第7の発明によると、第1の発明ないし第6の発明の何れかの発明で得られる効果に加えて、送り制御手段と並進送り制御手段との可変ノッチフィルタを、ノッチ周波数及びQ値を決定する多回転型可変抵抗と、該多回転型可変抵抗の抵抗値を変更する回転モータとからなる簡単で低製造コストの構成とすることが可能になる。
第8の発明によると、第1の発明ないし第6発明の何れかの発明で得られる効果に加えて、送り制御手段と並進送り制御手段との可変ノッチフィルタは、ノッチ周波数及びQ値を決定する複数の抵抗と、これらの抵抗の組合せを変更して、ノッチ周波数とQ値を切換える切換手段から構成されるので、急激な回転周波数の変更に対しても、安定した送り精度が維持することが可能になり、送り装置の汎用性を高めることが可能になる。
第9の発明によると、第1の発明ないし第8の発明の何れかの発明で得られる効果に加えて、切換手段には、回転機構の現在回転数に基づいて、切換駆動信号が読み出されるROMが設けられているので、簡単で低製造コストの構成により、少ないデータ量で適確に送り制御手段の一次固有振動数ゲインピークを低減して高精度の送り制御を行なうことが可能になる。
第10の発明によると、第1の発明ないし第9の発明の何れかの発明で得られる効果に加えて、動特性変更手段が、与圧調整により設定される送り装置の固有振動数foが、回転機構の回転周波数及びその高次周波数と一致しないように送り装置の動特性を変更するので、送り装置の共振を避けて安定に高精度の送り制御を行なうことが可能になる。
第11の発明によると、第1の発明ないし第10の発明の何れかの発明で得られる効果に加えて、与圧支持手段と伸縮支持手段間に設けられた与圧伝達手段によって、動特性変更手段による与圧支持手段での与圧調整に基づき、伸縮支持手段での与圧調整も行なわれ、伸縮支持手段が動特性変更手段の動作を補助するので、簡単で低製造コストの構成によって、駆動軸の広範囲の軸受に適確に印加される与圧に基づき、高精度の送り制御を行なうことが可能になる。
第12の発明によると、第1の発明ないし第11の発明の何れかの発明での作用に加えて、振れ量検出手段によって回転機構の駆動軸方向の振れが検出され、軸変位検出手段によって、駆動軸の与圧支持手段側の変位量が検出され、これらの検出情報に基づいて、動特性変更手段によって、与圧調整により設定される送り装置の固有振動数foが、回転機構の回転周波数及びその高次周波数と一致しないように送り装置の動特性が変更されるので、回転状態が時々刻々変化する回転機構にも適確に対応して、高精度の送り制御を行なうことが可能になる。
第13の発明によると、第1の発明ないし第12の発明の何れかの発明で得られる効果に加えて 、与圧調整手段によって、動特性変更手段が印加する与圧が基準値よりも高め に設定されるので、外力に対する減衰性を高め、整定時間を短縮してより高精度の送り制御を行なうことが可能になる。
〔第1の実施の形態〕
本発明の第1の実施の形態を、図1ないし図10を参照して説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態の構成を示す説明図、図2は同実施の形態の送り制御手段及び並進制御手段の構成を示す説明図、図3は同実施の形態のノッチフィルタの構成を示す回路図、図4は同実施の形態の一次固有振動数と与圧量との関係を示す特性図、図5は同実施の形態の伸縮量と与圧量との関係を示す特性図、図6は同実施の形態の与圧量と摩擦トルクの関係を示す特性図、図7は同実施の形態の移動体位置と摩擦トルクの関係を示す特性図、図8は同実施の形態の低与圧条件下のゲインと周波数間の特性図、図9は同実施の形態の高与圧条件下のゲインと周波数間の特性図、図10は同実施の形態のノッチフィルタの伝達関数の特性図である。
本実施の形態では、図1(b)に示すように、板状長方体のベース24が、図示せぬ空気圧サーボマウントなどの除振機構上に、外部振動の影響を受けないように配置されており、ベース24の幅方向の両縁辺位置には、互いに対向して支柱18が直立固設されており、これらの支柱18の突出端部には、球体ローラ或いは円柱ローラを、ベース24の長手方向に配列したころがり軸受の下面部が固設され、ころがり軸受の上面部には、移動体13がベース24の長手方向に移動自在に配設されている。
移動体13の上面にはターンテーブル19が配設されており、このターンテーブル19には、外部からの圧縮空気によってラジアル、スラスト方向に静圧浮上するエアスピンドル22が取り付けられ、このエアスピンドル22には、回転駆動モータ21を介して、光学式のロータリーエンコーダ20が取り付けられており、このロータリーエンコーダ20は、1回転の360°を数1000等分した位置で出力されるA相パルス、B相パルスと、1回転の360°ごとに出力されるZ相パルスとにより、ターンテーブル19の回転情報を取得する。
そして、ターンテーブル19、エアスピンドル22、回転駆動モータ21及びロータリーエンコーダ20が回転機構30を構成し、外部から回転駆動モータ21に通電信号が入力されると、回転機構30は回転動作状態となる。
移動体13の図1(a)における左側端部近傍には、受光部15aとスケール15bを備え、移動体13の軸線方向の位置を検出する光学式のリニアエンコーダなどの位置検出器15が設けられ、位置検出器15のスケール15bが、取付板15cを介して固定されており、受光部15aは取付板17を介してベース24に固定されている。この位置検出器15は、移動体13の移動方向に対して所定分解能で出力されるA相パルス、B相パルスにより、移動体13の移送位置を検出する。
また、移動体13の図1(a)における右側端部からは、一体に突出部13aが突出形成されており、突出部13aの下部には、駆動軸1が挿通嵌合される嵌合部材23が固定されている。駆動軸1の外周面には、ボールネジなどのネジが刻設されており、嵌合部材23の駆動軸1が挿通嵌合される嵌合孔の内周面には、駆動軸1のネジと螺合する螺合溝が刻設されている。
一方、ベース24には、ほぼ長方体状の支持体10が固設されており、支持体10の上面側寄りには、駆動軸1の一端部が挿入配置される貫通孔が、駆動軸1の軸線方向に形成されている。貫通孔の嵌合部材23側の端部近傍部位置には、第1の段付部が形成されており、この第1の段付部において、貫通孔の内周面には、転動体2a、2bを含むアンギュラ軸受などの軸受16a、16bの外輪の外周面が間座3を介して固定され、軸受16a、16bの内輪の内周面は、駆動軸1の外周面のネジ部に軸受止め4により固定されている。
また、貫通孔の嵌合部材23から離れる方向の端部近傍位置には、第2の段付部が形成されており、この第2の段付部において、駆動軸1を回転駆動する送りモータ7が、駆動軸1の端部にオルダム式カップリング6により連結され、送りモータ7は、取付板9を介して、支持体10に固定されている。この送りモータ7にはロータリエンコーダ8が固定されており、ロータリーエンコーダ8は、1回転の360°を数1000等分した位置で出力されるA相パルス、B相パルスと、1回転の360°ごとに出力されるZ相パルスとにより、ターンテーブル19の回転情報を取得する。
さらに、転動体2a、2bを含む軸受16a、16bの外輪は、駆動体1の軸線方向に伸縮する圧電素子などの与圧調整伸縮部5を介して、送りモータ7が固定される取付板9に固定され、与圧調整手段29からの電気信号により、与圧調整伸縮部5が作動して、軸受16a、16bに与圧が設定され、軸受16a、16bの軸受間隙が0になる。
一方、駆動軸1の他端部(図1(a)が示す左側端部)を保持する支持体11がベース24に固定されており、支持体11の上面側寄りには、駆動軸1の他端部が挿入配置される貫通孔が、駆動軸1の軸線方向に形成されている。貫通孔内において、深溝玉軸受、アンギュラ軸受などの転動体2c、2dを含む軸受12a、12bの外輪が嵌合される可動体が設けられ、この可動体の外周が、支持体11の貫通孔の内周上を摺動自在となるように設定されている。また、駆動体1の他端部側には支持部58が設けられ、この支持部58において、駆動体1と同軸状に固定リングが固設され、可動体は軸受12a、12bの軸受間隙が0となる位置で、固定リングに係止されるように配置され、圧電素子などの伸縮部67が、固定リングの外周の駆動軸1の軸線方向の端面位置で、支持体11に固定配置されている。
本実施の形態では、送り制御手段32において、位置検出器15の出力信に基づいて、送り指令信号が帰還制御され、送り制御手段32の送り偏差信号が、並進制御手段60に入力され、並進制御手段60の伸縮部67の出力信号によって、同様な帰還制御が行なわれる。
このようにして、送りモータ7への通電信号の入力により駆動軸1が回転し、駆動軸1の回転によって、嵌合部材23を介して移動体13が軸線方向に移送され、また、伸縮部67に駆動信号が入力されると、駆動軸1が軸線方向に並進移動する。
本実施の形態における支持部58のメカモデルとしては、移動体13の質量をm、転動体2a〜2dの剛性と駆動軸1の軸線方向の剛性の和剛性をK、メカ系の減衰をCとして、図7に示すモデルとなり、伸縮部67への入力信号に対する移動体13の変位周波数特性は、図6に示すように、一次共振周波数fcを持つ並進二次系となる。また、送りモータ7の印加電圧に対する移動体13の変位周波数特性は、軸受16a、16b、12a、12bに与える与圧条件により異なり、図8或いは図9に示すような傾向となる。
送り制御手段32は、図2に示すような構成となっていて、送り指令信号のバルス列信号と、位置検出器15の現在位置を示すパルス列信号との偏差△Xが偏差カウンタ41で検出され、得られる偏差信号は、D/A変換器42でDA変換され、定常位置偏差を0にする積分器43に入力される。積分器43の出力信号は、位置サーボループの補償を行なう補償器44に入力され、補償器44の出力信号には、ゲイン回路45で位置サーボループのゲインKaが設定され、比較回路RC1に入力される。
比較回路RC1では、位置検出器15の出力信号が、F/V変換器49で変換されて得られる送り装置の速度信号と、ゲイン回路45の出力信号とが比較され、比較回路RC1からは速度偏差信号が、速度サーボループの補償を行なう補償器46に入力される。補償器46の出力信号は、ゲイン回路47で速度サーボループゲインKbが設定され、可変ノッチフィルタ40aに入力される。可変ノッチフィルタ40aの出力信号は、信号加合回路RA1で、摩擦トルク情報信号が加算され、さらに、送りモータ7の出力信号で帰還制御された後に、駆動アンプ48に入力され、駆動アンプ48の出力信号が送りモータ7に入力され、送りモータ7で駆動される送りステージSTから、位置検出器15による位置検出が行なわれる。
さらに、送り制御手段32のD/A変換器42からは、送り偏差信号が、並進送り制御手段60の比較器61と増幅器62に入力され、増幅器62の出力端子には、切換器63のコモン端子が接続され、切換器63の切換端子には、D/A変換器42からの送り偏差信号が、所定偏差レベルを満足するか否かを判定して切換信号を出力する比較器61の出力端子に接続されている。
切換器63の出力端子は、安定化条件を設定する補償器64の入力端子に接続され、補償器64の出力信号には、ゲイン回路66で位置サーボループのゲインKcが設定される。ゲイン回路66の出力信号は、送り制御手段32の可変ノッチフィルタ40aと同一設定条件のノッチフィルタ40bを介して、駆動アンプ66に入力され、駆動アンプ66の出力信号によって伸縮部67が駆動される。
このようにして、送り制御手段32の補償器44、46を、図8、図9に示す周波数特性に対して安定化する補償器として設定し、並進制御手段60の補償器64を、図6に示す二次系に対して安定化する補償器として設定すると、転動体2a〜2dなどの弾性挙動領域を、支持部58の並進動作が吸収し、送り制御手段32が振動的な挙動を示しても、瞬時に作動する並進制御手段60によって、移動体13が振動的にならない安定したサーボ制御が実行され、移動体13の安定且つ高精度な送り動作が行なわれる。
動特性変更手段31には、回転情報入力手段26、必要特性演算部27、特性制御回路28及び与圧調整手段29が設けられ、回転数、回転プログラムなどの回転情報が予め設定される回転情報入力手段26からの出力信号は、移動体13と軸受16a、16bのスラスト剛性から決定される一次固有振動数が、回転情報入力手段26に与えられた回転周波数、もしくは回転プログラム中の回転周波数及びその高次周波数と一致しない固有周波数データを送出する必要特性演算部27に入力される。この必要特性演算部27の出力信号は、固有周波数データに相当するアナログ信号、デジタルデータであるが、これらの信号が特性制御回路28に入力され、特性制御回路28の出力信号は、固有振動数に対応する軸受16a、16bへの与圧を、駆動軸1方向伸縮量に設定する与圧調整手段29に入力され、与圧調整手段29の出力信号が、与圧調整伸縮部5に入力される。
一方、必要特性演算部27の周波数情報信号とQ値情報信号とは、送り制御手段32の可変ノッチフィルタ40aと、並進制御手段60の可変ノッチフィルタ40bとに入力される。また、必要特性演算部27の周波数情報信号は、該周波数情報信号に対応する移動体13の各位置における駆動軸1の送りモータ7の換算摩擦トルクから算出される平均摩擦トルクが記憶される摩擦トルク記憶手段55に入力される。
そして、摩擦トルク記憶手段55の出力信号は、図2に示すように、送り制御手段32の駆動アンプ48の前段の信号加合回路RA1に、等価摩擦トルク外乱として入力される。
特性制御回路28と与圧調整手段29で用いられる特性について説明すると、図4に示すように、送り装置の一次固有振動数は、軸受16a、16bの軸受間隙を0にする与圧をWoとすると、その時の送り装置の一次固有周波数はfoとなり、この状態から与圧をW1に変更すると、軸受剛性の増加によって、送り装置の一次固有振動数がf1に移動し、foよりも高くなる。この場合、実際に得られる実験データは 図8及び図9のボード 線図に示すようになる。
特性制御回路28では、必要特性演算部27で、図4に示すように、例えば固有周波数f2が演算されると、対応する与圧量W2を出力する。
与圧量と与圧調整伸縮部5の伸縮量の関係は、図5に示すようになり、軸受16a、16bの軸受間隙を0にする与圧をWoとすると、この時、軸受16a、16bは、駆動軸1の軸線に互いに逆方向にδo変形している。
この状態から、与圧調整手段29の出力信号により、与圧調整伸縮部5がX1まで伸長長すると、与圧量はW1になり、特性制御回路28から与圧量W2が与えられると、与圧調整手段29では伸縮量X2を決定して与圧調整伸縮部5に入力する。
摩擦トルク記憶手段55について説明すると、与圧量と一次固有振動数の関係は、図4で説明したが、与圧量と送りモータ7の換算摩擦トルクの関係は、図6に示すようになり、予め必要一次固有振動数情報、もしくは与圧量情報における移動体13の図7に示すような各位置の摩擦トルクが計測され、〔数1〕で演算された平均摩擦トルクデータTfが、摩擦トルク記憶手段55に記憶される。
Figure 2006079535
図7に示すように、案内機構と駆動軸1の真直度が高精度に組立が行なわれていると、ボールネジや駆動軸1回転当たりの移動量周期に合ったトルク変動が生じている。
また、可変ノッチフィルタ40a、40bは、図3に示すように、T型ノッチフィルタを構成しており、ノッチ周波数を決定する抵抗R1〜R3と、Q値を決定する抵抗VR1は、多回転型可変抵抗器50a〜5Odで構成され、それぞれには回転モータ51a〜51dが接続され、各回転モータ51a〜51dには、必要特性演算部27からの周波数情報信号と、Q値情報信号とが入力されている。
この場合、可変ノッチフィルタ40a、40bの伝達関数と、ノッチ周波数とQ値の間には、ノッチ周波数foをfo=1/(2πRC)、ポルテージフォロワの利得をKとし、Q=1/[4(1−R)]、R=R1=R2=2・R3、C=C1=C2=C3/2として、〔数2〕で表される関係がある。
Figure 2006079535
例えば、ボルテージフォロワの利得がK=0.9で、Q=3、K=0.9975でQ=100となり、可変抵抗器の可変動作により、この間のQ値が得られる。ノッチ周波数fo=47.5Hzの伝達関数は、図10に示すようになる。
このようにして、予め設定された回転機構30の回転情報をもとに、動特性可変手段31により、送り装置の一次固有振動数が、回転機構30の回転周波数と、その高次周波数に一致しないように設定を行い、その固有周波数とQ値データを送り制御手段32の可変ノッチフィルタ40a、40bに設定し、且つその固有振動数から得たその時の摩擦トルク情報信号が、信号加合回路RA1に等価外乱信号として印加される。
このために、摩擦トルクの増加に伴う位置誤差を生じることなく、回転駆動による送り装置の振動励起が回避されると共に、変更された固有振動数とQ値に対応して、固有振動数でのピークゲインを抑制でき、送り制御手段32と並進制御手段60を安定に動作させて、高精度の送り動作を行なうことが可能になる。
〔第2の実施の形態〕
本発明の第2の実施の形態を、図11を参照して説明する。
図11は本実施の形態の構成を示す説明図である。
本実施の形態では、図11に示すように、摩擦トルク記憶手段55に、位置検出器15の出力信号が入力され、図7に示すように、移動体13の現在位置情報に対応する摩擦トルクが摩擦トルク記憶手段55に記憶される。この場合、サンプリング間隔△Xは、摩擦トルクの変動状態に依存するが、急峻なトルク変動がなければ、リード(駆動軸1の1回転での進み)によるトルク変動が判断できる程度に設定される。
本実施の形態のその他の部分の構成は、すでに説明した第1の実施の形態と同一なので、重複する説明は行なわない。
すでに説明した第1の実施の形態では、摩擦トルク記憶手段55には、予め測定した移動体13の各移送位置における摩擦トルクの平均値が記憶されているために、案内機構と駆動軸1の真直度が高精度で組立られていることが、送り制御を安定且つ高精度に行なうためには必要であった。
本実施の形態では、各移送位置において、支持部58と動特性変更手段31を作動させて測定した摩擦トルク情報が、摩擦トルク記憶手段55に記憶されるので、案内機構と駆動軸1の真直度があまり良くない場合でも、安定且つ高精度の送り制御が行なわれる。
本実施の形態の他の動作は、すでに説明した第1の実施の形態と同一なので、重複する説明は行なわない。
このように、本実施の形態によると、第1の実施の形態で得られる効果に加えて、各移送位置において、支持部58と動特性変更手段31を作動させて測定した摩擦トルク情報が、摩擦トルク記憶手段55に記憶されるので、案内機構と駆動軸1の真直度があまり良くない場合でも、安定且つ高精度の送り制御を行なうことが可能になる。
〔第3の実施の形態〕
本発明の第3の実施の形態を、図12を参照して説明する。
図12は本実施の形態のノッチフィルタの構成を示す回路図である。
本実施の形態では、ノッチフィルタ40a、40bが、送りステージの固有周波数情報信号とQ値情報をデジタル値として受け取り、ノッチフィルタを、複数の抵抗群52a〜52dと対応するスイッチング素子で構成し、各抵抗群から選択された抵抗の組合せで、出力信号を得るようにしている。
本実施の形態のその他の部分の構成は、すでに説明した第1の実施の形態、または第2の実施の形態と同一なので、重複する説明は行なわない。
すでに説明した第1の実施の形態、または第2の実施の形態では、可変ノッチフィルタ40a、40bにおいて、多回転型可変抵抗器50a〜5Odを、それぞれ回転モータ51a〜51dで、抵抗変更制御をする構成なので、急峻な回転周波数変更に追従できない場合があるが、本実施の形態では、スイッチング素子により各抵抗群から選択された抵抗の組合せ動作により作動するので、回転周波数の急激な変化に瞬時に対応して、安定且つ高精度の周波数制御が行なわれる。
このように、本実施の形態によると、すでに説明した第1の実施の形態、または第2の実施の形態で得られる効果に加えて、可変ノッチフィルタ40a、40bにおいては、スイッチング素子により複数の抵抗群から選択された抵抗の組合に基づき作動するので、回転周波数の急激な変化に瞬時に対応して、安定且つ高精度の周波数制御を行なうことが可能になる。
〔第4の実施の形態〕
本発明の第4の実施の形態を、図13を参照して説明する。
図13は本実施の形態のノッチフィルタの構成を示す回路図である。
本実施の形態のノッチフィルタは、すでに説明した第3の実施の形態のノッチフィルタに対して、切換手段54a、54bの前段に、それぞれ周波数情報信号に対応するROM53aとQ値情報信号に対応するROM53bとが配設されている。
本実施の形態のその他の部分の構成は、すでに説明した第3の実施の形態と同一なので、重複する説明は行なわない。
本実施の形態によると、ノッチフィルタには、切換手段54a、54bの前段に、それぞれ周波数情報信号に対応するROM53aとQ値情報信号に対応するROM53bとが設けられているので、データ取得を確実にして、より安定した送り制御が行なわれる。
本実施の形態のその他の動作は、すでに説明した第3の実施の形態と同一なので、重複する説明は行なわない。
このように、本実施の形態によると、ノッチフィルタには、切換手段54a、54bの前段に、それぞれ周波数情報信号に対応するROM53aとQ値情報信号に対応するROM53bとが設けられているので、データ取得を確実にして、より安定した送り制御を行なって、第3の実施の形態で得られる効果を実現することが可能になる。
〔第5の実施の形態〕
本発明の第5の実施の形態を、図14及び図15を参照して説明する。
図14は本実施の形態の構成を示す説明図、図15は本実施の形態の回転機構の回転周波数情報検出手段の構成を示すブロック図である。
本実施の形態では、図14に示すように、移動体13に固定されたホルダー38に、ターンテーブル19の半径方向に、ターンテーブル19の側面に対向して、静電容量型変位検出方式の振れ量検出手段39が固着配設されており、振れ量検出手段39の検出信号が回転情報入力手段26される。
振れ量検出手段39からの検出信号は、図15に示すように、基本波が正弦波であり、所定の信号レベルをスレッシュホールドとする比較器56で、基本レベルの選定をした後に、単位時間周期のカウントパルスで、計数動作を行なうカウンタ回路57で計数し、得られる周波数情報が、必要特性演算部27に入力される。
一方、支持体10側において、駆動軸1の周面に近接して支持体10に、静電容量型変位検出方式の変位検出手段25が固着配設されており、変位検出手段25によって、駆動軸1の軸線方向の変位が検出され、変位検出手段25の検出信号は、与圧調整手段29に入力され、与圧調整手段29によって、固有振動数に相当する軸受16a、16bへの与圧が、駆動軸1方向の伸縮量に設定される。
本実施の形態のその他の部分の構成と動作は、すでに説明した第1の実施の形態ないし第4の実施の形態の何れかの実施の形態と同一なので、重複する説明は行なわない。
以上に説明したように、本実施の形態によると、移動体13に固定されたホルダー38に、ターンテーブル19の半径方向に、ターンテーブル19の側面に対向して、振れ量検出手段39が固着配設され、振れ量検出手段39の検出信号が回転情報入力手段26に入力され、駆動軸1の周面に近接して支持体10に、変位検出手段25が固着配設され、変位検出手段25によって、駆動軸1の軸線方向の変位が検出され、変位検出手段25の出力信号は、与圧調整手段29に入力される。
このようにして、本実施の形態によると、第1の実施の形態ないし第4の実施の形態の何れかの実施の形態で得られる効果に加えて、時々刻々変化する回転機構30の回転周波数と、変位検出手段25の現在の与圧情報とから、送り装置の一次固有振動数が、回転機構30の回転数とその高次周波数に一致しないように設定され、時々刻々変化する回転振動による送り装置の振動励起を完全に回避して、安定且つ高精度の送り制御を行なうことが可能になる。
〔第6の実施の形態〕
本発明の第6の実施の形態を、図16及び図17を参照して説明する。
図16は本実施の形態の構成を示す説明図、図17は本実施の形態の回転機構の回転周波数情報検出手段の構成を示すブロック図である。
本実施の形態では、図16に示すように、支持部58の伸縮量を検出する変位検出手段59が設けられ、変位検出手段59の検出信号が、動特性変更手段31の必要特性演算部27に入力され、変位検出手段59の検出信号によって、動特性変更手段31の動特性変更動作が補助される。この場合には、軸受12a、12b、16a、16bの与圧を利用することにより、図4に示すfo〜f1の周波数領域が拡大される。
ここでは、回転機構30の回転数情報は、図17に示すように、ロータリーエンコーダ20からのA相パルス信号で、この回転数情報は、 単位時間周期のカウントパルスで、計数動作を行なうカウンタ回路57で計数され、得られる周波数情報が、必要特性演算部27に入力される。
この種の送り装置では、特殊な用途を除いて、通常の回転機構30の回転領域は、数10Hz程度であり、送り装置の一次固有振動数は100Hz以上で、回転周波数の高次周波数は2〜3次レベルである。
回転機構30が数1000rpm〜数10000rpmの高速回転の場合には、回転周波数が送り装置の一次固有周波数と同等レベルとなり、図3及び図4に示した特性の可変領域が狭いと、第1の実施の形態ないし第5の実施の形態の何れかの実施の形態では、共振が避けられず正常送り制御ができないことがある。
しかし、本実施の形態では、軸受12a、12b、16a、16bの与圧を利用することにより、動作周波数領域を拡大して、高回転周波数に適確に対応して、安定且つ高精度の送り制御が行なわれる。
このように、本実施の形態によると、第1の実施の形態ないし第5の実施の形態の何れかの実施の形態で得られる効果に加えて、 支持部58の伸縮量を検出する変位検出手段 59が設けられ、変位検出手段59の検出信号が、動特性変更手段31の必要特性演算部27に入力され、変位検出手段59の検出信号によって、動特性変更手段31の動特性変更動作を補助することによって、軸受12a、12b、16a、16bの与圧を利用して、安定動作周波数領域が拡大可能になり、回転機構30の高速回転に適確に対応して、安定且つ高精度の送り制御を行なうことが可能になる。
本発明の第1の実施の形態の構成を示す説明図である。 同実施の形態の送り制御手段、及び並進制御手段の構成を示す説明図である。 同実施の形態のノッチフィルタの構成を示す回路図である。 同実施の形態の一次固有振動数と与圧量との関係を示す特性図である。 同実施の形態の伸縮量と与圧量との関係を示す特性図である。 同実施の形態の与圧量と摩擦トルクの関係を示す特性図である。 同実施の形態の移動体位置と摩擦トルクの関係を示す特性図である。 同実施の形態の低与圧条件下のゲインと周波数間の特性図である。 同実施の形態の高与圧条件下のゲインと周波数間の特性図である。 同実施の形態のノッチフィルタの伝達関数の特性図である。 本発明の第2の実施の形態の構成を示す説明図である。 本発明の第3の実施の形態のノッチフィルタの構成を示す回路図である。 本発明の第4の実施の形態のノッチフィルタの構成を示す回路図である。 本発明の第5の実施の形態の構成を示す説明図である。 同実施の形態の回転機構の回転周波数情報検出手段の構成を示すブロック図である。 本発明の第6の実施の形態の構成を示す説明図である。 同実施の形態の回転機構の回転周波数情報検出手段の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 駆動軸
2a〜2d 転動体
4 軸受止め
7 送りモータ
8 ロータリーエンコーダ
10、11 支持体
13 移動体
15 位置検出器
16a、16b 軸受
19 ターンテーブル
20 ロータリーエンコーダ
21 回転駆動モータ
23 嵌合部材
32 送り制御手段
58 支持部
60 並進制御手段
67 伸縮部

Claims (13)

  1. 移動体に回転機構が搭載され、送り指令信号によって、前記移動体の送り動作が行なわれる送り装置であり、
    前記移動体の一端側に設けた送りモータで駆動され、前記移動体を長手軸線方向に移送する駆動軸と、
    前記駆動軸の前記一端側を、与圧調整自在な与圧軸受を介して、前記長手軸線を中心に回動自在に保持する与圧支持手段と、
    該駆動軸の他端側に設けられ、前記駆動軸を、前記長手軸線を中心に回動自在に且つ前記長手軸線方向に伸縮自在に保持する伸縮支持手段と、
    該伸縮支持手段の伸縮情報を検出する伸縮検出手段と、
    前記移動体の移送位置を検出する位置検出手段と、
    前記回転機構からの回転情報と、前記伸縮検出手段からの伸縮情報に基づき、前記与圧軸受に印加する与圧を調整することにより、前記送り装置の動特性を変更する動特性変更手段と、
    前記伸縮支持手段と前記動特性変更手段の動作状態下での前記移動体の各移送位置における摩擦トルク情報を記憶する摩擦トルク記憶手段と、
    該摩擦トルク記憶手段からの摩擦トルク信号が、等価外乱として前記送りモータのトルク信号に加算され、前記動特性変更手段の変更情報に基づき、ノッチ周波数及びQ値を可変設定するノッチフィルタを備え、前記位置検出手段からの位置情報によって、前記送り指令信号に対する帰還制御を行なう送り制御手段と、
    該送り制御手段からの位置偏差信号に基づいて、前記位置検出手段の位置検出情報を制御する並進送り制御手段と
    を有することを特徴とする送り装置。
  2. 並進送り制御手段には、予め設定された基準信号と送り制御手段からの偏差信号とを比較する比較器と、該比較器により前記偏差信号に所定値以上の偏差があると判定されると、前記並進送り制御手段の動作を停止する停止手段とが設けられていることを特徴とする請求項1記載の送り装置。
  3. 停止手段が切換スイッチであることを特徴とする請求項2記載の送り装置。
  4. 駆動軸が、軸受の剛性と前記駆動軸の長手軸線方向の剛性との和剛性、及び移動体の質量で定まる一次共振周波数を持つ並進二次系として、回転駆動要素及び並進駆動要素として取り扱われ、前記駆動軸は、該駆動軸に軸受を介して同心状に設けられた伸縮部を介して、前記長手軸線方向に伸縮する構成であることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載の送り装置。
  5. 摩擦トルク記憶手段が、伸縮検出手段の伸縮情報と動特性変更手段の与圧情報、或いは固有振動数情報に基づいて、予め設定した移動体の各移送位置において、伸縮支持手段と前記動特性変更手段の作動状態下で計測した摩擦トルク情報の平均摩擦トルク情報を記憶することを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れかに記載の送り装置。
  6. 摩擦トルク記憶手段が、伸縮検出手段の伸縮情報と動特性変更手段の与圧情報、或いは固有振動数情報と位置検出手段の位置情報に基づいて、予め設定した移動体の各移送位置において、伸縮支持手段と前記動特性変更手段を作動させて計測した摩擦トルク情報を記憶することを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れかに記載の送り装置。
  7. 送り制御手段と並進送り制御手段の可変ノッチフィルタは、ノッチ周波数及びQ値を決定する多回転型可変抵抗と、該多回転型可変抵抗の抵抗値を変更する回転モータとから構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6の何れかに記載の送り装置。
  8. 送り制御手段と並進送り制御手段の可変ノッチフィルタは、ノッチ周波数及びQ値を決定する複数の抵抗と、これらの抵抗の組合せを変更して、ノッチ周波数とQ値を切換える切換手段から構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6の何れかに記載の送り装置。
  9. 切換手段には、回転機構の現在回転数に基づいて、切換駆動信号が読み出されるROMが設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項8の何れかに記載の送り装置。
  10. 動特性変更手段が、与圧調整により設定される送り装置の固有振動数foが、回転機構の回転周波数及びその高次周波数と一致しないように前記送り装置の動特性を変更することを特徴とする請求項1ないし請求項9の何れかに記載の送り装置。
  11. 動特性変更手段による与圧支持手段での与圧調整により、伸縮支持手段での与圧調整をも行なう与圧伝達手段が、前記与圧支持手段と前記伸縮支持手段間に設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項10の何れかに記載の送り装置。
  12. 回転機構の駆動軸方向の振れを検出する振れ量検出手段と、駆動軸の与圧支持手段側の変位量を検出する軸変位検出手段とがさらに設けられ、動特性変更手段が、与圧調整により設定される送り装置の固有振動数foが、回転機構の回転周波数及びその高次周波数と一致しないように前記送り装置の動特性を変更することを特徴とする請求項1ないし請求項11の何れかに記載の送り装置。
  13. 動特性変更手段が印加する与圧を、基準値よりも高めに設定する与圧調整手段がさらに設けられ、動特性変更手段は、外力に対する減衰性を高め、整定時間を短縮して動特性変更を行なうことを特徴とする請求項1ないし請求項12の何れかに記載の送り装置。




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