JP2006078537A - ズームレンズ鏡胴及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 間隔を一定に保って光軸方向に一体的に進退する二つの鏡筒を、腕部や係合部を別部品とせずとも組み立て可能なズームレンズ鏡胴。
【解決手段】 二つのレンズ群の一方のレンズ群を保持し、光軸と平行に長溝が形成された腕部が、光軸と直交する方向に長溝を開口する開口部と長溝を閉鎖する閉鎖部とを有する第1鏡筒と、他方のレンズ群を保持し、光軸と直交する方向に突出して閉鎖部と係合する係合部を有する第2鏡筒とを備え、変倍時には付勢部材の付勢力によって閉鎖部と係合部とを係合させ、第1鏡筒と第2鏡筒との間隔を一定に保って光軸方向に進退させるズームレンズ鏡胴であって、腕部を係合部の側方から挿入し、開口部を係合部より奥深く位置させた後、第1鏡筒若しくは第2の鏡筒の少なくとも何れか一方を回転させて、閉鎖部と係合部とを光軸と平行な方向に略合致させ、第1鏡筒と第2鏡筒とを組み立てたこと。
【選択図】 図1
【解決手段】 二つのレンズ群の一方のレンズ群を保持し、光軸と平行に長溝が形成された腕部が、光軸と直交する方向に長溝を開口する開口部と長溝を閉鎖する閉鎖部とを有する第1鏡筒と、他方のレンズ群を保持し、光軸と直交する方向に突出して閉鎖部と係合する係合部を有する第2鏡筒とを備え、変倍時には付勢部材の付勢力によって閉鎖部と係合部とを係合させ、第1鏡筒と第2鏡筒との間隔を一定に保って光軸方向に進退させるズームレンズ鏡胴であって、腕部を係合部の側方から挿入し、開口部を係合部より奥深く位置させた後、第1鏡筒若しくは第2の鏡筒の少なくとも何れか一方を回転させて、閉鎖部と係合部とを光軸と平行な方向に略合致させ、第1鏡筒と第2鏡筒とを組み立てたこと。
【選択図】 図1
Description
本発明は、変倍時に複数のレンズ群の中の所定の二つのレンズ群の群間距離を一定に保ったまま該二つのレンズ群を進退させるズームレンズ鏡胴及びその製造方法に関する。
ズームレンズは複数のレンズ群から構成されているが、例えば3群構成のズームレンズにおいて、レンズ群を進退させる構成を簡略化し、光学性能を向上させるために、撮影時に広角端から望遠端までズーミングする際に、第1レンズ群と第3レンズ群の群間距離を一定に保持したまま繰り出し、第2レンズ群を第1レンズ群から遠ざかるように繰り出すように構成したズームレンズが知られている。なお、沈胴時には各レンズ群を接近させて収納するので、第1レンズ群と第3レンズ群の群間距離は撮影時と較べて短縮する。
この様なズームレンズを保持するズームレンズ鏡胴の一例を図6により説明する。第1レンズ群L1を第1鏡筒31により保持し、第2レンズ群L2を第2鏡筒32により保持し、第3レンズ群L3を第3鏡筒33により保持するものとし、圧縮バネ34により第1鏡筒31と第3鏡筒33とを互いに離間させる方向に付勢する。そして、沈胴時には図6の上部に示す如く各レンズ群を近接させて収納するので、第1鏡筒31と第3鏡筒33とも互いに近接して圧縮バネ34を縮ませた状態になっている。次に、沈胴状態から撮影状態にするときは、第1鏡筒31及び第2鏡筒32をヘリコイドやカムによって繰り出す。ここで、第1鏡筒31には第3鏡筒33の方向に突出した腕部31aが設けられていて、第3鏡筒33には第1鏡筒31の方向に突出した腕部33aが設けられている。第1鏡筒31が繰り出されると、図6の下部に示す如く腕部31aの先端に設けた係合部31bが腕部33aの先端に設けた係合部33bと係合するので、第3鏡筒も繰り出される。従って、広角端から望遠端へズーミングする際には、第1レンズ群L1と第3レンズ群L3は一定の群間距離を保って繰り出される。また、圧縮バネ34により第1鏡筒31と第3鏡筒33は係合部31b及び係合部33bを介して一体化しているので、望遠端から広角端へズーミングする際には、第1鏡筒31の繰り込みに応じて第3鏡筒33も共に繰り込まれる。
また、広角のときには第1レンズ群が第2レンズ群と共に移動し、広角でないときには第1レンズ群が第3レンズ群と共に移動するズーミングが特許公報に開示されている。この公報によれば、第1レンズ群を保持する第1鏡筒からシャフトを第2レンズ群を保持する第2鏡筒に向けて突出させると共に、第1鏡筒を第3レンズ群を保持する第3鏡筒に向けて付勢する板バネを第3鏡筒に設けている。そして、広角のときには、シャフトの先端が板バネによって第2鏡筒に当接するので、第1鏡筒と第2鏡筒は一体的に移動する。また、広角でないときには、シャフトの先端が第2鏡筒に当接せず、板バネによって第1鏡筒が第3鏡筒に当接して第1鏡筒と第3鏡筒が一体的に移動する(特許文献1参照)。
特開平8−146296号公報(第6頁、図8)
図6に示すレンズ鏡胴を製造する場合に、第1鏡筒31と第3鏡筒33とを組み立てるとき、腕部31aの係合部31bが腕部33aの係合部33bと光軸方向で当接するので、このままでは組み立て不可能である。そこで、一方の腕部か係合部を別部品とし、第3鏡筒33に第1鏡筒31を組み込んだ後に、横から腕部か係合部を装着することになる。
しかし、図6には図示していないが、実際には各腕部や係合部の周囲には第1鏡筒31や第2鏡筒32を駆動する駆動筒や各種の部材があって、横から腕部か係合部を装着することは面倒な作業になる。また、腕部や係合部を別部品とすることにより、原価高にもなる。
特許文献1においても同様であり、シャフトによって原価高になる。
本発明はかかる問題に鑑みてなされたものであり、二つの鏡筒をその間隔を一定に保って光軸方向に一体的に進退させるズームレンズ鏡胴であって、腕部や係合部を別部品とせずとも二つの鏡筒を組み立て可能なズームレンズ鏡胴及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的は下記の手段により達成される。
[請求項1]複数のレンズ群と、所定の二つのレンズ群の一方のレンズ群を保持し、光軸と平行に長溝が形成された腕部を設けると共に、該腕部が、根本部にて光軸と直交する方向に前記長溝を開口する開口部と、先端部にて光軸と直交する方向に前記長溝を閉鎖する閉鎖部とを有する第1鏡筒と、前記所定の二つのレンズ群の他方のレンズ群を保持し、光軸と直交する方向に突出して前記閉鎖部と係合する係合部を有する第2鏡筒と、前記第1鏡筒に対して前記第2鏡筒を離間させる方向に付勢する付勢部材とを備え、変倍時には前記付勢部材の付勢力によって前記閉鎖部と前記係合部とを係合させ、前記第1鏡筒と前記第2鏡筒との間隔を一定に保って光軸方向に進退させるズームレンズ鏡胴であって、前記腕部を前記係合部の側方から挿入し、前記開口部を前記係合部より奥深く位置させた後、前記第1鏡筒若しくは前記第2の鏡筒の少なくとも何れか一方を回転させて、前記閉鎖部と前記係合部とを光軸と平行な方向に略合致させ、前記第1鏡筒と前記第2鏡筒とを組み立てたことを特徴とするズームレンズ鏡胴。
[請求項2]前記第1鏡筒が保持するレンズ群と、前記第2鏡筒が保持するレンズ群との間に、異なる鏡筒が保持する異なるレンズ群が位置することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ鏡胴。
[請求項3]沈胴時に、前記第1鏡筒の開口部は前記第2鏡筒の係合部より結像面側に繰り込まれることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のズームレンズ鏡胴。
[請求項4]前記長溝の少なくとも一方の側壁に、該側壁を開口した第2の長溝を設け、前記係合部に前記第2の長溝と係合する突出部を設けたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のズームレンズ鏡胴。
[請求項5]複数のレンズ群の中の所定の二つのレンズ群の一方のレンズ群を保持し、光軸と平行に長溝が形成された腕部を設けると共に、該腕部が、根本部にて光軸と直交する方向に前記長溝を開口する開口部と、先端部にて光軸と直交する方向に前記長溝を閉鎖する閉鎖部とを有する第1鏡筒と、前記所定の二つのレンズ群の他方のレンズ群を保持し、光軸と直交する方向に突出して前記閉鎖部と係合する係合部を有する第2鏡筒とを組み立てるズームレンズ鏡胴の製造方法であって、前記腕部を前記係合部の側方から挿入する工程と、前記開口部を前記係合部より奥深く位置させる工程と、前記第1鏡筒若しくは前記第2鏡筒の少なくとも何れか一方を回転させて、前記閉鎖部と前記係合部とを光軸と平行な方向に略合致させる工程と、を備えたことを特徴とするズームレンズ鏡胴の製造方法。
[請求項6]少なくとも、前記第1鏡筒に対して前記第2鏡筒を離間させる方向に付勢する付勢部材を配置してから、前記工程を開始することを特徴とする請求項5に記載のズームレンズ鏡胴の製造方法。
本発明のズームレンズ鏡胴及びその製造方法によれば、二つの鏡筒をその間隔を一定に保って光軸方向に一体的に進退させるズームレンズ鏡胴において、互いに係合する部材を別部品とせずとも二つの鏡筒を簡単に組み立てることができ、原価低減になる。
先ず、本発明に係わるズームレンズ鏡胴を図1及び図2を参照して説明する。図1は広角端にしたときのズームレンズ鏡胴の断面図、図2は沈胴させたときのズームレンズの断面図である。なお、主として図1を参照して説明する。
図1において、1は固定胴であり、後述する各部材を保持して不図示のカメラ本体に装着される。固定胴1の内周にはメスヘリコイド1aが螺設されている。
2は第1鏡枠であり、外周に山部に歯車を設けたオスヘリコイド2aが螺設されていて、メスヘリコイド1aと螺合している。また、オスヘリコイド2aに設けた歯車は固定胴1の外部に設けた不図示の駆動歯車と歯合していて、該駆動歯車は不図示のズームモータによって駆動される。従って、該ズームモータによって第1鏡枠2は回転し、光軸方向に進退する。
3は第1直進筒であり、第1鏡枠2の内周側で回転自在に第1鏡枠2と一体化している。しかし、第1直進筒3の後部に立設したピン3aが、固定胴1の内周に光軸Oと平行に設けた不図示の長溝と係合しているので、第1鏡枠2が回転しながら光軸方向に進退しても、第1直進筒3は回転せずに第1鏡枠2の進退に伴って直進移動のみを行う。
4はカム筒であり、外周にカムピン4aを立設し、カムピン4aは第1鏡枠2に光軸Oと平行に設けた不図示の長溝と係合すると共に、第1直進筒3に設けた不図示のカム溝とも係合している。従って、第1鏡枠2の回転によってカム筒4は第1直進筒3に設けたカム溝の軌跡に基づいて回転しながら光軸方向に進退する。
5は第2鏡枠であり、内周に設けたカムピン5aがカム筒4の外周に設けたカム溝4bと係合している。
6は第2直進筒であり、外周後方に立設したピン6aが第1直進筒3に光軸Oと平行に設けた不図示の長溝と係合し、内周に光軸Oと平行に設けた長溝6bに第2鏡枠5の外周に立設したピン5bが係合している。
従って、カム筒4の回転により、第2鏡枠5はカム筒4のカム溝4bの軌跡に基づいて光軸Oの方向に進退はするが、第2直進筒6によって規制されて回転は行われず、直進移動のみを行う。
そして、第2鏡枠5は、第1レンズ群L1を保持する第1レンズ鏡筒7(第1鏡筒)と一体的に組み立てられているので、第2鏡枠5の直進移動に伴って、第1レンズ鏡筒7及び第1レンズ群L1も直進移動を行う。
8は第3直進筒であり、外周後端のピン8aが第1直進筒3の内周に光軸Oと平行に設けた不図示の長溝と係合している。
9は第2レンズ群L2を保持する第2レンズ鏡筒であり、外周後端に立設したカムピン9aが第3直進筒8に光軸Oと平行に設けた不図示の長溝を貫通し、カム筒4の内周に設けたカム溝4cと係合している。従って、カム筒4の回転により、第2レンズ鏡筒9はカム筒4のカム溝4cの軌跡に基づいて光軸Oの方向に進退はするが、第3直進筒8によって規制されて回転は行われず、直進移動のみを行う。
11は第3レンズ群L3及びセクターや絞り羽根を有するシャッタユニット12を保持する第3レンズ鏡筒(第2鏡筒)である。
第1レンズ鏡筒7は後方に腕部7aが突出し、腕部7aには光軸Oと平行に長溝7bが形成されている。また、第3レンズ鏡筒11にも腕部11aが前方に突出している。そして、腕部7aの先端部にて光軸と直交する方向に長溝7bを閉鎖した閉鎖部7cが、腕部11aの先端部にて光軸と直交する方向に突出した係合部11bと係合する。
13は圧縮バネ(付勢部材)であり、第2レンズ鏡筒9とシャッタユニット12との間に掛かっていて、第2レンズ鏡筒9と、シャッタユニット12即ち第3レンズ鏡筒11とが互いに離間する方向に付勢している。これにより、第3レンズ鏡筒11の係合部11bが第1レンズ鏡筒7の閉鎖部7cに係合した状態が維持され、第1レンズ鏡筒7の直進移動に伴って第3レンズ鏡筒11も直進移動する。
14は第4レンズ群L4を保持する第4レンズ鏡筒であり、不図示のフォーカスモータや駆動機構によって光軸Oの方向に進退する。
15はCCD等からなる撮像素子であり、固定胴1に固定されている。
以上の如き構成のズームレンズ鏡胴において、図1に示す広角の状態から望遠の状態に変倍するときは、不図示のズームスイッチを作動させて前述のズームモータを駆動することによって、第1鏡枠2が回転しながら前進する。これにより、カム筒3も回転しながら前進する。従って、第2鏡枠5及び第1レンズ群L1を保持する第1レンズ鏡筒7はカム筒5のカム溝に導かれて直進的に前進する。これに伴って、第1レンズ鏡筒7の閉鎖部7cが第3レンズ鏡筒11の係合部11bを被写体側に引き連れて行くので、第3レンズ群L3を保持する第3レンズ鏡筒11も直進的に前進する。このとき、圧縮バネ13により閉鎖部7cと係合部11bは密着しているので、第3レンズ鏡筒11は光軸方向にガタ付くことがない。また、第2レンズ群L2を保持する第2レンズ鏡筒9もカム筒5のカム溝に導かれて直進的に前進する。但し、第2鏡枠5の移動量より第2レンズ鏡筒9の移動量の方が少なくなるようにカム筒4の内外周に設けたカム溝が形成されている。
従って、広角端から望遠端の状態に変倍するにつれて、第1レンズ群L1と第3レンズ群L3との間隔は一定であり、第1レンズ群L1と第2レンズ群L2との間隔は増大し、第2レンズ群L2と第3レンズ群L3との間隔は減少し、更に、第3レンズ群L3と第4レンズ群L4との間隔は増大する。
所定の倍率に変倍させた後は、不図示のレリーズボタンを押下すると、フォーカスモータが第4レンズ鏡筒14を駆動して、第4レンズ群L4を前進させ、第1レンズ群L1、第2レンズ群L2、第3レンズ群L3及び第4レンズ群L4によって形成された被写体の光像を撮像素子15に結像させる。
また、望遠の状態から広角の状態に変倍するときは、前述のズームモータを逆回転させ、前述の各部材を逆回転させて繰り込む。このとき、圧縮バネ13によって第3レンズ鏡筒11は撮像素子15側に付勢されているので、係合部11bが閉鎖部7cに、密着係合し、第1レンズ鏡筒7が繰り込まれると、これに伴って第3レンズ鏡筒11も繰り込まれる。
更に、撮影が終了して不図示のパワースイッチをオフにすると、どの倍率に変倍していてもズームモータが逆転するので、上述の作動と逆の作動を行い、図2に示す如く各部材は撮像素子15の近傍に沈胴する。
なお、沈胴時に第3レンズ鏡筒11は後退して固定胴1に当接して停止する。しかし、第2レンズ鏡筒9は更に後退するので、圧縮バネ12は次第に圧縮されてゆく。また、第1レンズ鏡筒7も更に後退するので、第1レンズ鏡筒7の閉鎖部7cと第3レンズ鏡筒11の係合部11bとの係合が解除され、第1レンズ鏡筒7の長溝7bが係合部11bを内包した状態で後退する。そして、沈胴が完了したときには、第1レンズ鏡筒7の腕部7aの根本部にて光軸Oと直交する方向に長溝7bを開口した開口部7dは、係合部11bより撮像素子15側(結像面側)に繰り込まれる。
このような構成にすることにより、腕部7aの根本部で長溝7bが閉鎖されている構成と比較して、第1レンズ群L1と第3レンズ群L3の間隔を拡大することができ、これにより第2レンズ群L2の相対移動量を増大させることができるので、設計上の自由度が増し、光学性能を向上させることが可能になる。
また、図2の沈胴状態から撮影状態にするときは、パワースイッチをオンにすると、ズームモータが正転して、各部材が繰り出され、図1の広角状態になる。
次に、第1レンズ鏡筒7と第3レンズ鏡筒11とを組み立てる方法を図1及び図2に図3乃至図5を加えて説明する。図3は第1レンズ鏡筒7の斜視図、図4は第3レンズ鏡筒11の斜視図、図5は組立前後の第1レンズ鏡筒7と第3レンズ鏡筒の正面図である。
図1及び図2に示す如く、第1レンズ鏡筒7は第3レンズ鏡筒11より被写体側に位置しているにも拘わらず、第1レンズ鏡筒7の閉鎖部7cは第3レンズ鏡筒11の係合部11bより撮像素子15側に位置している。従って、閉鎖部7c若しくは係合部11bを別部品にして、後から装着するようにしないと、第1レンズ鏡筒7と第3レンズ鏡筒11とを組み立てることはできないように見える。
そこで、図5(A)に示す如く、第1レンズ鏡筒7の腕部7aを第3レンズ鏡筒11の係合部11bの側方(本形態では左方であるが、右方であってもよい)に配置して挿入する。そして、図2に示す如く、第1レンズ鏡筒7の開口部7dが第3レンズ鏡筒11の係合部11bより奥深くなるように、腕部7aを更に挿入する。続いて、図5(B)に示す如く、第1レンズ鏡筒7を時計方向に回転させるか、第3レンズ鏡筒11を反時計方向に回転させるかして、開口部7dを係合部11bに対して光軸Oと平行な方向に略合致させる。
以上の組み立ての後、他の部材を組み立ててズームレンズ鏡胴を完成させ、前述の如く図1の沈胴状態から図2の撮影状態に繰り出せば、第1レンズ鏡筒7の閉鎖部7cは第3レンズ鏡筒11の係合部11bと密着係合し、変倍時には第1レンズ鏡筒7と第3レンズ鏡筒11は一体的に進退する。
なお、第1レンズ鏡筒7と第3レンズ鏡筒11との組み立て方法を明瞭にするために説明を省略したが、実際に図1及び図2に示すズーミング鏡胴を組み立てる際には、第3レンズ鏡筒11の前方にシャッタユニット12、圧縮バネ13、並びにカム筒4及び第3直進筒8等に組み付けた第2レンズ鏡筒9等を配置してから、第2鏡枠5に組み付けた第1レンズ鏡筒7を第3レンズ鏡筒11に組み付けることになる。
また、第1レンズ鏡筒7の長溝7bの側壁には該側壁を開放した第2の長溝7eが設けられ、係合部11bの側方に突出した突出部11cが第2の長溝7e内に位置している。この構成により、ズームレンズ鏡胴に振動や衝撃が加わって第3レンズ鏡筒11の腕部11aが法線方向に弾性変形するようなことが生じても、突出部11cが第2の長溝7eの上部の受け部7fに当接して、係合部11bが長溝7bから外れることがない。
L1 第1レンズ群
L2 第2レンズ群
L3 第3レンズ群
7 第1レンズ鏡筒
7a 腕部
7b 長溝
7c 閉鎖部
7d 開口部
7e 第2の長溝
9 第2レンズ鏡筒
11 第3レンズ鏡筒
11a 腕部
11b 係合部
11c 突出部
13 圧縮バネ
L2 第2レンズ群
L3 第3レンズ群
7 第1レンズ鏡筒
7a 腕部
7b 長溝
7c 閉鎖部
7d 開口部
7e 第2の長溝
9 第2レンズ鏡筒
11 第3レンズ鏡筒
11a 腕部
11b 係合部
11c 突出部
13 圧縮バネ
Claims (6)
- 複数のレンズ群と、
所定の二つのレンズ群の一方のレンズ群を保持し、光軸と平行に長溝が形成された腕部を設けると共に、該腕部が、根本部にて光軸と直交する方向に前記長溝を開口する開口部と、先端部にて光軸と直交する方向に前記長溝を閉鎖する閉鎖部とを有する第1鏡筒と、
前記所定の二つのレンズ群の他方のレンズ群を保持し、光軸と直交する方向に突出して前記閉鎖部と係合する係合部を有する第2鏡筒と、
前記第1鏡筒に対して前記第2鏡筒を離間させる方向に付勢する付勢部材とを備え、
変倍時には前記付勢部材の付勢力によって前記閉鎖部と前記係合部とを係合させ、前記第1鏡筒と前記第2鏡筒との間隔を一定に保って光軸方向に進退させるズームレンズ鏡胴であって、
前記腕部を前記係合部の側方から挿入し、前記開口部を前記係合部より奥深く位置させた後、前記第1鏡筒若しくは前記第2の鏡筒の少なくとも何れか一方を回転させて、前記閉鎖部と前記係合部とを光軸と平行な方向に略合致させ、前記第1鏡筒と前記第2鏡筒とを組み立てたことを特徴とするズームレンズ鏡胴。 - 前記第1鏡筒が保持するレンズ群と、前記第2鏡筒が保持するレンズ群との間に、異なる鏡筒が保持する異なるレンズ群が位置することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ鏡胴。
- 沈胴時に、前記第1鏡筒の開口部は前記第2鏡筒の係合部より結像面側に繰り込まれることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のズームレンズ鏡胴。
- 前記長溝の少なくとも一方の側壁に、該側壁を開口した第2の長溝を設け、前記係合部に前記第2の長溝と係合する突出部を設けたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のズームレンズ鏡胴。
- 複数のレンズ群の中の所定の二つのレンズ群の一方のレンズ群を保持し、光軸と平行に長溝が形成された腕部を設けると共に、該腕部が、根本部にて光軸と直交する方向に前記長溝を開口する開口部と、先端部にて光軸と直交する方向に前記長溝を閉鎖する閉鎖部とを有する第1鏡筒と、
前記所定の二つのレンズ群の他方のレンズ群を保持し、光軸と直交する方向に突出して前記閉鎖部と係合する係合部を有する第2鏡筒とを組み立てるズームレンズ鏡胴の製造方法であって、
前記腕部を前記係合部の側方から挿入する工程と、
前記開口部を前記係合部より奥深く位置させる工程と、
前記第1鏡筒若しくは前記第2鏡筒の少なくとも何れか一方を回転させて、前記閉鎖部と前記係合部とを光軸と平行な方向に略合致させる工程と、
を備えたことを特徴とするズームレンズ鏡胴の製造方法。 - 少なくとも、前記第1鏡筒に対して前記第2鏡筒を離間させる方向に付勢する付勢部材を配置してから、前記工程を開始することを特徴とする請求項5に記載のズームレンズ鏡胴の製造方法。
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Cited By (2)
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