JP2006077961A - 潤滑装置及び主軸装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 エア抜き機能を有することにより潤滑不良を起さずに潤滑性能を向上して軸受寿命を延長させることができる潤滑装置を提供すること。
【解決手段】 ハウジング11と、回転軸12と、回転軸12の前端側に外嵌され、ハウジング11内に組み付けられたフロント側軸受13,14と、回転軸12の後端側に外嵌されて、ハウジング11内に組み付けられ、フロント側軸受13,14と共働して回転軸12を回動自在に支持するリア側軸受15,16と、を備えた主軸装置1の各軸受13,14,15,16に潤滑油を供給する潤滑装置10であって、主軸装置1の回転軸12が停止した後に、予め定められた時間を超えてから回転軸12が再度回転される際に、定常の給油量よりも多くの潤滑油を各軸受13,14,15,16に供給する潤滑装置10である。
【選択図】 図1
【解決手段】 ハウジング11と、回転軸12と、回転軸12の前端側に外嵌され、ハウジング11内に組み付けられたフロント側軸受13,14と、回転軸12の後端側に外嵌されて、ハウジング11内に組み付けられ、フロント側軸受13,14と共働して回転軸12を回動自在に支持するリア側軸受15,16と、を備えた主軸装置1の各軸受13,14,15,16に潤滑油を供給する潤滑装置10であって、主軸装置1の回転軸12が停止した後に、予め定められた時間を超えてから回転軸12が再度回転される際に、定常の給油量よりも多くの潤滑油を各軸受13,14,15,16に供給する潤滑装置10である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、工作機械等の高速回転する主軸装置に潤滑油を供給する潤滑装置に関する。
従来の潤滑装置の一例として、超微量潤滑油ポンプを用いた潤滑装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
図7に示すように、特許文献1に開示された潤滑装置100は、回転軸101と、この回転軸101を軸方向に隔離して内輪が嵌合されたアンギュラ玉軸受102,103,104,105および円筒ころ軸受106と、これらの軸受の外輪と嵌合されたハウジング107と、を具備した主軸装置108に組み付けられている。潤滑装置100は、潤滑油タンク109、潤滑油フィルタ(不図示)、エア抜き装置(不図示)、超微量潤滑油ポンプ110、超微量潤滑油ポンプ110を制御する制御装置(不図示)、目詰まりセンサ(不図示)、多分岐配管装置(不図示)、配管113、及び回転計111、ノズル112を有する潤滑装置を備えている。
このような潤滑装置100では、潤滑油タンク109内に充填されている潤滑油が、潤滑油フィルタ及びエア抜き装置を通り超微量潤滑油ポンプ110内に流入する。超微量潤滑油ポンプ110は、制御装置により潤滑油供給のための間欠時間調整、潤滑油量調整、多分岐配管機構等の制御が行なわれて、多分岐配管装置で各配管に潤滑油を送る。各配管に送られた潤滑油は、ノズル112より各アンギュラ玉軸受102,103,104,105の内部に供給される。
特開2001−315041号公報(第3−4頁、図1)
上記特許文献1では、超微量潤滑油ポンプ110による微量潤滑を行っているので、微量の潤滑油を高速度で噴射する。そのため、潤滑装置100から各ノズル112までの配管が潤滑油で充満されていることが必要となる。
ところで、それら配管は、主軸装置の内部を通っており、主軸装置の運転状況によって内部の温度が変動する。通常、配管の温度膨張係数と、配管内に充満している潤滑油の温度膨張係数と、は異なる値になっており、潤滑油の温度膨張係数の方が、配管の温度膨張係数よりも大きい。
ところで、それら配管は、主軸装置の内部を通っており、主軸装置の運転状況によって内部の温度が変動する。通常、配管の温度膨張係数と、配管内に充満している潤滑油の温度膨張係数と、は異なる値になっており、潤滑油の温度膨張係数の方が、配管の温度膨張係数よりも大きい。
そして、主軸装置の温度が上がった状態から、回転軸が停止されて温度が下がると、配管内の潤滑油が収縮してノズル112の先端からエアが流入する。このようにエアが流入した状態では、潤滑装置100を作動させても、狙った油量を狙った速度で吐出することができなかったり、潤滑油が吐出されなかったりして、所定の潤滑性能を得ることができずに、エア抜き作業を強いられる虞がある。
さらに、主軸装置が長期的に停止された場合に、ノズル112の先端から潤滑油が流れ出して、配管内にエアが流入することもあり、上記と同様にして、エア抜き作業を強いられる虞がある。
さらに、主軸装置が長期的に停止された場合に、ノズル112の先端から潤滑油が流れ出して、配管内にエアが流入することもあり、上記と同様にして、エア抜き作業を強いられる虞がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、エア抜き機能を有することにより潤滑不良を起さずに潤滑性能を向上して軸受寿命を延長させることができる潤滑装置を提供することにある。
1)本発明の潤滑装置は、ハウジングと、回転軸と、前記回転軸の前端側に外嵌され、前記ハウジング内に組み付けられたフロント側軸受と、前記回転軸の後端側に外嵌されて、前記ハウジング内に組み付けられ、前記フロント側軸受と共働して前記回転軸を回動自在に支持するリア側軸受と、を備えた主軸装置の前記各軸受に潤滑油を供給する潤滑装置であって、前記主軸装置の前記回転軸が停止した後に、予め定められた時間を超えてから該回転軸が再度回転される際に、定常の給油量よりも多くの潤滑油を吐出するようにしたことを特徴とする。
前記構成の潤滑装置によれば、例えば高速運転後に、主軸装置が予め定められた時間を超えて停止してから回転軸が回転を再開するときに、定常よりも多くの潤滑油が軸受に供給される。これにより、多くの潤滑油によってエア抜きが行われる。従って、エアの混入がない潤滑装置によって潤滑不良を起さずに潤滑性能を向上して軸受寿命を延長させることができる。
2)本発明の潤滑装置は、前記1)に記載した潤滑装置において、前記主軸装置の前記回転軸が停止したときに所定時間だけ作動され、その後に停止されることを特徴とする。
前記構成の潤滑装置によれば、回転軸が停止した後も所定時間だけ作動して潤滑油を供給し、その後に給油を停止するようにすれば、主軸装置が運転中に温度が上がり、温度が上がっているままで主軸装置が停止したときに配管内に潤滑油が送り込まれる。これにより、主軸装置が停止することによって温度が下がり、配管内の潤滑油に収縮が起きて軸受側で開放しているノズルからのエアの流入を阻止して、再起動される際に、配管内にエアが入ったままにならずに潤滑不良を解消することができる。
3)本発明の潤滑装置は、前記1)または2)に記載した潤滑装置において、前記主軸装置に電源が投入されてから、定常動作までの間に、定常の給油量よりも多くの潤滑油を供給することを特徴とする。
前記構成の潤滑装置によれば、主軸装置に電源が投入され、定常動作になるまでの間に、定常の給油量よりも多い潤滑油を供給するようにすれば、主軸装置が定常動作に至るまでの間での潤滑不良を解消することができる。
4)本発明の潤滑装置は、前記1)〜3)のいずれか一項に記載した潤滑装置において、前記主軸装置が停止された際の温度情報に基づいて、潤滑油の供給を続行することを特徴とする。
前記構成の潤滑装置によれば、主軸装置が停止した際の温度が高くなっていたら、その後に温度が下がったときに配管内の潤滑油に収縮が起きる虞があるので、潤滑油の供給を続行し、これに反して、主軸装置の停止時に温度が高くなっていなかったら、潤滑油の供給を停止するようにすれば、再起動される際に、配管内にエアが入ったままにならずに潤滑不良を解消することができるとともに、余分な潤滑油による発熱を防止することができる。
5)本発明の潤滑装置は、前記1)〜4)のいずれか一項に記載した潤滑装置において、前記主軸装置が停止された際の時刻情報および温度情報を記憶し、該主軸装置が再起動されたときに、該時刻情報および該温度情報に基づいて、潤滑油の供給を開始することを特徴とする。
前記構成の潤滑装置によれば、主軸装置が停止されてから長い時間の間、主軸装置が再起動されないと、余分な潤滑油が流出する虞があるために、停止されたときの時刻情報および温度情報と、再起動されたときの時刻情報および温度情報と、を比較処理し、長期的な停止の後の再起動である場合には、多くの潤滑油を供給して潤滑不良を防止することができる。
6)本発明の主軸装置は、ハウジングと、回転軸と、前記回転軸の前端側に外嵌され、前記ハウジング内に組み付けられたフロント側軸受と、前記回転軸の後端側に外嵌されて、前記ハウジング内に組み付けられ、前記フロント側軸受と共働して前記回転軸を回動自在に支持するリア側軸受と、を備えた主軸装置であって、該主軸装置の運転履歴と前記各軸受に潤滑油を供給する潤滑装置の停止時間に基づいて、潤滑油の供給を開始することを特徴とする。
前記構成の主軸装置によれば、例えば高速運転後に、主軸装置が予め定められた時間を超えて停止してから回転軸が回転を再開するときに、主軸装置の運転履歴によって温度上昇をある程度推測することができるので、これを利用してエアの逆流による吐出不足を防止することができる。従って、エアの混入がない潤滑装置によって潤滑不良を起さずに潤滑性能を向上して軸受寿命を延長させることができる。
本発明によれば、配管内にエアが流入する、エア抜き作業を強いられる、という問題を解消でき、これにより、エア抜き機能を有することにより潤滑不良を起さずに潤滑性能を向上して軸受寿命を延長させることができる。
以下、本発明に係る複数の実施の形態例を図面に基づいて詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明に係る潤滑装置の第1実施形態を示す主軸装置への組付け状態の断面図、図2は図1に示す潤滑装置の動作を説明するフローチャートである。
図1は本発明に係る潤滑装置の第1実施形態を示す主軸装置への組付け状態の断面図、図2は図1に示す潤滑装置の動作を説明するフローチャートである。
図1に示すように、本発明の第1実施形態である潤滑装置10は、主軸装置1に組付けられており、主軸装置1は、ハウジング11と、回転軸12と、回転軸12の前端側に外嵌され、ハウジング11内に組み付けられたフロント側軸受13,14と、回転軸12の後端側に外嵌されてハウジング11内に組み付けられ、フロント側軸受13,14と共働して回転軸12を回動自在に支持するリア側軸受15,16と、を備えており、潤滑装置10は、フロント側軸受13,14とリア側軸受15,16に向けられた吐出口を持つノズル17,18,19,20に連通接続されており、コントローラ21を電気的に接続している。
主軸装置1では、回転軸12が、ドローバ22を内装しており、このドローバ22を、戻しばね23に抗して進退移動させることにより、図中の左端側において工具(不図示)をクランプまたはアンクランプする。回転軸12には、中央部にモータロータ24が固定されている。
フロント側軸受13,14は、例えばセラミックス玉アンギュラ軸受を並列組合せで用いており、内輪25,25が回転軸12の前端側に外嵌され、外輪26,26がフロント側軸受ホルダ27に内嵌されている。内輪25,25は、内輪間座28,29,30と、回転軸12にねじ止めされた内輪押え部材31と、を介して回転軸12に組み付けられている。フロント側軸受ホルダ27には、円周方向の一部に、フロント側に配置されるノズル17,18を挿着させるためのノズル取付け孔32,32が形成されているとともに、円周方向の他の一部に、排油孔33が形成されている。
リア側軸受15,16は、フロント側軸受13,14と同様にして、例えばセラミックス玉アンギュラ軸受を並列組合せで用いており、内輪34,34が回転軸12の後端側に外嵌され、外輪35,35がリア側軸受ホルダ36に内嵌されている。内輪34,34は、内輪間座37,38,39,40,41と、回転軸12にねじ止めされた内輪押え部材42と、を介して回転軸12に組み付けられている。リア側軸受ホルダ42には、円周方向の一部に、リア側に配置されるノズル19,20を挿着させるためのノズル取付け孔43,43が形成されているとともに、円周方向の他の一部に、排油孔44が形成されている。
ハウジング11は、フロント側の内輪押え部材31の外周部に組み付けられたフロントカバー45と、内周側にステータ46が固定され、フロント側軸受ホルダ27に外嵌された第1筒部47と、リア側軸受ホルダ36に外嵌された第2筒部48と、リア側の内輪押え部材42の外周部に組み付けられたリアカバー49と、からなる。
フロント側に配置されたノズル17,18は、フロント側軸受ホルダ27のノズル取付け孔32,32に外れ止めされて挿着されており、給油配管50が、フロント側軸受ホルダ27から、第1筒部47、第2筒部48、リアカバー49内を通って潤滑装置10に連通接続されている。
リア側に配置されたノズル19,20は、リア側軸受ホルダ36のノズル取付け孔43,43に外れ止めされて挿着されており、給油配管51が、リア側軸受ホルダ36から、リアカバー49内を通って潤滑装置10に連通接続されている。
潤滑装置10は、コントローラ21によって、主軸装置1が高速運転後に、予め定められた時間を超えて停止してから回転軸12が回転を再開すると判別されたときに、定常よりも多くの潤滑油を各給油配管50,51に送給して、ノズル17,18,19,20から各軸受13,14,15,16の軸受空間内に吐出する。これにより、多くの潤滑油によってエア抜きを行うことができる。
次に、図2を参照して潤滑装置10による制御動作について説明する。
図2に示すように、制御が開始され、主軸装置1が作動していると、このステップが繰り返される(S101)。
図2に示すように、制御が開始され、主軸装置1が作動していると、このステップが繰り返される(S101)。
主軸装置1が停止すると、コントローラ21に内蔵されたクロックタイマ等によって時間の計数が開始され、時間の計数が、予め定められた値を超えるまでは、このステップが繰り返される(S102〜S103)。
時間の計数が予め定められた値を超え、主軸装置1が再起動されていないと、このステップが繰り返される(S103〜S104)。
時間の計数が予め定められた値を超えていて、主軸装置1が再起動されると、定常よりも多くの潤滑油を各給油配管50,51に送給して、ノズル17,18,19,20から各軸受13,14,15,16の軸受空間内に吐出する(S104〜S105)。
上述した潤滑装置10によれば、主軸装置10が高速運転後に、予め定められた時間を超えて停止してから回転軸12が回転を再開するときに、定常よりも多くの潤滑油が各軸受13,14,15,16に供給される。これにより、多くの潤滑油によってエア抜きが行われるので、エアの混入がない潤滑装置10によって潤滑不良を起さずに潤滑性能を向上して軸受寿命を延長させることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態の潤滑装置について図3を参照して説明する。
図3は本発明の第2実施形態の潤滑装置による制御動作を説明するフローチャートである。なお、構造に関する符号については第1実施形態のものを援用する。
次に、本発明の第2実施形態の潤滑装置について図3を参照して説明する。
図3は本発明の第2実施形態の潤滑装置による制御動作を説明するフローチャートである。なお、構造に関する符号については第1実施形態のものを援用する。
図3に示すように、潤滑装置60は、制御が開始され、主軸装置1が作動していると、このステップが繰り返される(S111)。
主軸装置1が停止すると、潤滑油の供給が続行される(S111〜S112)。
潤滑油の供給が続行され始めると時間の計数が開始される。このとき、時間の計数が所定の値に到達するまではこのステップが繰り返される(S112〜S113)。
潤滑油が供給され続け、時間の計数が所定の値を超えると、潤滑油の供給を停止する(S112〜S114)。
上述した潤滑装置60によれば、回転軸12が停止したときに所定時間だけ作動して潤滑油を供給し、その後に給油を停止するので、主軸装置1が運転中に温度が上がり、温度が上がっているままで主軸装置1が停止したときに給油配管50,51内に潤滑油が送り込まれる。これにより、主軸装置1が停止することによって温度が下がり、給油配管50,51内の潤滑油に収縮が起きて各軸受13,14,15,16側で開放している各ノズル17,18,19,20からのエアの流入を阻止して、再起動される際に、給油配管50,51内にエアが入ったままにならずに潤滑不良を解消することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態の潤滑装置について図4を参照して説明する。
図4は本発明の第3実施形態の潤滑装置による制御動作を説明するフローチャートである。なお、構造に関する符号については第1実施形態のものを援用する。
次に、本発明の第3実施形態の潤滑装置について図4を参照して説明する。
図4は本発明の第3実施形態の潤滑装置による制御動作を説明するフローチャートである。なお、構造に関する符号については第1実施形態のものを援用する。
図4に示すように、潤滑装置70は、制御が開始され、主軸装置1が停止していると、このステップが繰り返される(S121)。
主軸装置1に電源が投入されて起動されると、コントローラ21に内蔵されたクロックタイマ等によって時間の計数が開始され、時間の計数が予め定められた値を超えないと、定常の給油量よりも多い潤滑油を供給する。コントローラ21は、主軸装置1が定常状態に達する時間を予め設定されている(S122〜S124)。
時間の計数が予め定められた値を超えると、定常の給油量の潤滑油を供給する(S123〜S125)。
上述した潤滑装置70によれば、主軸装置1に電源が投入され、定常動作になるまでの間に、定常の給油量よりも多い潤滑油を供給するので、主軸装置1が定常動作に至るまでの間での潤滑不良を解消することができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態の潤滑装置について図5を参照して説明する。
図5は本発明の第4実施形態の潤滑装置による制御動作を説明するフローチャートである。なお、構造に関する符号については第1実施形態のものを援用する。
次に、本発明の第4実施形態の潤滑装置について図5を参照して説明する。
図5は本発明の第4実施形態の潤滑装置による制御動作を説明するフローチャートである。なお、構造に関する符号については第1実施形態のものを援用する。
図5に示すように、潤滑装置80は、制御が開始され、主軸装置1が作動していると、このステップが繰り返される(S131)。
主軸装置1が停止され、主軸装置1に内蔵されていてコントローラ21に常時取り込まれている温度センサの温度情報が予め定められた値を超えていなければ、潤滑油の供給を停止する(S131,S132,S133)。
主軸装置1が停止され、主軸装置1に内蔵されていてコントローラ21に常時取り込まれている温度センサの温度情報が予め定められた値を超えていると、潤滑油の供給を続行する(S131,S132,S134)。
なお、温度センサのかわりに、主軸装置の運転履歴を用いることができる。高速回転で長時間運転された場合の温度は高いので、運転履歴から温度予測が可能である。このような運転履歴を用いることにより、温度センサを用いなくても潤滑油の供給を続行するかどうかを判断でき、低コスト化が可能となる。
なお、温度センサのかわりに、主軸装置の運転履歴を用いることができる。高速回転で長時間運転された場合の温度は高いので、運転履歴から温度予測が可能である。このような運転履歴を用いることにより、温度センサを用いなくても潤滑油の供給を続行するかどうかを判断でき、低コスト化が可能となる。
潤滑油の供給が続行され、続行時間の計数が予め定められた値を超えないと、このステップが繰り返される(S135〜S136)。
潤滑油の供給が続行され、続行時間の計数が予め定められた値を超えると、潤滑油の供給を停止する(S135〜S137)。
上述した潤滑装置80によれば、主軸装置1が停止した際の温度が高くなっていたら、その後に温度が下がったときに給油配管50,51内の潤滑油に収縮が起きる虞があるので、潤滑油の供給を続行し、これに反して、主軸装置1の停止時に温度が高くなっていなかったら、潤滑油の供給を停止するようにすることにより、再起動される際に、給油配管50,51内にエアが入ったままにならずに潤滑不良を解消することができるとともに、余分な潤滑油による発熱を防止することができる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態の潤滑装置について図6を参照して説明する。
図6は本発明の第5実施形態の潤滑装置による制御動作を説明するフローチャートである。なお、構造に関する符号については第1実施形態のものを援用する。
次に、本発明の第5実施形態の潤滑装置について図6を参照して説明する。
図6は本発明の第5実施形態の潤滑装置による制御動作を説明するフローチャートである。なお、構造に関する符号については第1実施形態のものを援用する。
図6に示すように、潤滑装置90は、制御が開始され、主軸装置1が作動していると、このステップが繰り返される(S141)。
主軸装置1が停止されると、コントローラ21に内蔵されたクロックタイマ等から取り込まれた時刻情報と、主軸装置1に内蔵されていてコントローラ21に常時取り込まれている温度センサの温度情報と、がコントローラ21に記憶される(S141〜S142)。
そして、コントローラ21により、時間の計数が開始される(S143)。
時間の計数が所定の値になると、そのときの時刻情報と、そのときの温度センサの温度情報と、がコントローラ21に取り込まれて両者を比較処理することにより、時刻情報の偏差が予め定められた値を超えておらず、温度情報の偏差が予め定められた値を超えていないと、主軸装置1が再起動されるときに定常の給油量の潤滑油を供給する(S144〜S145)。この場合も温度センサのかわりに、主軸装置の運転履歴から温度予測を行った情報を用いても良い。
時刻情報の偏差が予め定められた値を超えていて、温度情報の偏差が予め定められた値を超えていると、主軸装置1が再起動されるときに定常よちも多い給油量の潤滑油を供給する(S144〜S146)。
上述した潤滑装置90によれば、主軸装置1が停止されてから長い時間の間、主軸装置1が再起動されないと、余分な潤滑油が流出する虞があるために、停止されたときの時刻情報および温度情報と、再起動されたときの時刻情報および温度情報と、を比較処理し、長期的な停止の後の再起動である場合には、多くの潤滑油を供給して潤滑不良を防止することができる。
次に、本発明に係る潤滑装置の実施例について説明する。
本発明の効果を確認するために、以下に示すように、潤滑油と給油配管との膨張量の差を調べた。
本発明の効果を確認するために、以下に示すように、潤滑油と給油配管との膨張量の差を調べた。
(諸元:給油配管)
材料:ステンレス
内径:φ1.0mm
外径:φ1.6mm
長さ:1.5m
線膨張係数:16×10−6/℃
(諸元:潤滑油)
規格:ISO VG15
温度体積変化率:約600×10−6m3/(℃・m3)
(試験条件)
高速運転して、温度が40℃上昇した状態を考える。給油配管で温度が上昇する範囲は、50cm程度であるので、50cmの給油配管の体積について、潤滑油と給油配管との膨張量の差を調べる。
材料:ステンレス
内径:φ1.0mm
外径:φ1.6mm
長さ:1.5m
線膨張係数:16×10−6/℃
(諸元:潤滑油)
規格:ISO VG15
温度体積変化率:約600×10−6m3/(℃・m3)
(試験条件)
高速運転して、温度が40℃上昇した状態を考える。給油配管で温度が上昇する範囲は、50cm程度であるので、50cmの給油配管の体積について、潤滑油と給油配管との膨張量の差を調べる。
試験の結果、
給油配管50cmの配管内体積≒0.39cm3
温度が40℃に上昇したときの給油配管内の体積の膨張≒0.0005cm3
温度が40℃に上昇したときの給油配管内の潤滑油の膨張≒0.00942cm3
となった。
給油配管50cmの配管内体積≒0.39cm3
温度が40℃に上昇したときの給油配管内の体積の膨張≒0.0005cm3
温度が40℃に上昇したときの給油配管内の潤滑油の膨張≒0.00942cm3
となった。
以上により、給油配管の温度が40℃上昇すると、約0.0094cm3の潤滑油がノズルの先端部から流出することが判明した。逆に、この状態から冷却されると、0.0094cm3のエアがノズルから流出する。これに対し、本発明の潤滑装置では、1ショットの吐出量が0.002cm3であるので、0.0094cm3の潤滑油が流出してエアが入ると、潤滑油がノズルから吐出されなくなる。
通常、回転軸が停止している際は、潤滑装置は作動しない設定とした。従来の潤滑装置では、高速運転した後に、しばらくしてから運転を再開すると、上述したように、0.0094cm3のエアが混入してしまうために、エアが抜けるまでの数ショットは潤滑油が吐出されないので、潤滑不良を起こす虞がある。これに鑑みて、本発明では、主軸装置が再度運転を開始する際にエア抜きを行うエア抜き機能を有することにより潤滑不良を起さずに潤滑性能を向上して軸受寿命を延長させることができる。
尚、本発明に係る潤滑装置は、上述した実施の形態例に限定されるものではなく、適宜な変形、改良等が可能である。例えば、超磁歪ポンプを用いても良く、その場合には、コイルに流す電流値を変更して1ショットの吐出量を多くしたり、通常のショットを短時間内で数回繰り返したり、するのが良い。また、特開2002−130593号公報に開示された切替え弁を用いても良く、その場合には、切替え弁の開放時間を通常よりも長くするようにして給油量を多くしたりしても良い。
また、主軸装置に用いられるフロント側軸受およびリア側軸受は、セラミックス玉アンギュラ軸受に限らず、鋼製の玉を用いたアンギュラ軸受や円筒ころ軸受、或いは深溝玉軸受、等の各種転がり軸受を適用しても良い。
1 主軸装置
10,60,70,80,90 潤滑装置
11 ハウジング
12 回転軸
13,14 フロント側軸受
15,16 リア側軸受
10,60,70,80,90 潤滑装置
11 ハウジング
12 回転軸
13,14 フロント側軸受
15,16 リア側軸受
Claims (6)
- ハウジングと、回転軸と、前記回転軸の前端側に外嵌され、前記ハウジング内に組み付けられたフロント側軸受と、前記回転軸の後端側に外嵌されて、前記ハウジング内に組み付けられ、前記フロント側軸受と共働して前記回転軸を回動自在に支持するリア側軸受と、を備えた主軸装置の前記各軸受に潤滑油を供給する潤滑装置であって、
前記主軸装置の前記回転軸が停止した後に、予め定められた時間を超えてから該回転軸が再度回転される際に、定常の給油量よりも多くの潤滑油を吐出するようにしたことを特徴とする潤滑装置。 - 前記主軸装置の前記回転軸が停止したときに所定時間だけ作動され、その後に停止されることを特徴とする請求項1に記載した潤滑装置。
- 前記主軸装置に電源が投入されてから、定常動作までの間に、定常の給油量よりも多くの潤滑油を供給することを特徴とした請求項1または2に記載した潤滑装置。
- 前記主軸装置が停止された際の温度情報に基づいて、潤滑油の供給を続行することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載した潤滑装置。
- 前記主軸装置が停止された際の時刻情報および温度情報を記憶し、該主軸装置が再起動されたときに、該時刻情報および該温度情報に基づいて、潤滑油の供給を開始することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載した潤滑装置。
- ハウジングと、回転軸と、前記回転軸の前端側に外嵌され、前記ハウジング内に組み付けられたフロント側軸受と、前記回転軸の後端側に外嵌されて、前記ハウジング内に組み付けられ、前記フロント側軸受と共働して前記回転軸を回動自在に支持するリア側軸受と、を備えた主軸装置であって、
該主軸装置の運転履歴と前記各軸受に潤滑油を供給する潤滑装置の停止時間に基づいて、潤滑油の供給を開始することを特徴とする主軸装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004265763A JP2006077961A (ja) | 2004-09-13 | 2004-09-13 | 潤滑装置及び主軸装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004265763A JP2006077961A (ja) | 2004-09-13 | 2004-09-13 | 潤滑装置及び主軸装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006077961A true JP2006077961A (ja) | 2006-03-23 |
Family
ID=36157580
Family Applications (1)
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Country | Link |
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JP (1) | JP2006077961A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018158412A (ja) * | 2017-03-23 | 2018-10-11 | 株式会社東洋機械製作所 | 微細加工機 |
CN109027653A (zh) * | 2018-10-30 | 2018-12-18 | 郑州奥特科技有限公司 | 基于圈数控制的润滑控制方法和装置 |
TWI744832B (zh) * | 2020-03-20 | 2021-11-01 | 特納德科技有限公司 | 加工機複合頭油脂回填裝置 |
-
2004
- 2004-09-13 JP JP2004265763A patent/JP2006077961A/ja not_active Withdrawn
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