JP2006077742A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】作用角可変機構におけるギヤ噛合部分での歯打ち音の発生を抑制しつつ、スロットルバルブが不要に閉じ側に制御されるのを抑制する。
【解決手段】エンジンは、スロットルバルブと、吸気バルブの開弁に関わる吸気カムの作用角を変更する作用角可変機構とを備える。電子制御装置は、エンジンを減速させるための減速操作が行われたことを検出すると、その検出時の実際の作用角と目標作用角との偏差ΔAを求める(ステップ100,110)。偏差ΔAが所定値α以上である場合(ステップ120:YES)、スロットルバルブを閉じ側に制御し、作用角可変機構のギヤ噛合部分での歯打ち音を抑制すべく作用角の変化速度を制限する(ステップ130,140)。偏差ΔAが所定値αよりも小さい場合(ステップ120:NO)、スロットルバルブの閉じ側への制御を禁止し、作用角の変化速度の制限を禁止する(ステップ150,160)。
【選択図】 図13

Description

本発明は、吸気通路に設けたスロットルバルブの開度を制御するとともに、吸気バルブの開弁に関わる吸気カムの作用角を、作用角可変機構の制御を通じて変更することにより、内燃機関の吸入空気量を調整するようにした内燃機関の制御装置に関するものである。
吸気バルブを吸気カムによって開閉駆動するようにした内燃機関においては、吸気カム及び吸気バルブ間に作用角可変機構を設けることが提案されている。作用角可変機構は、吸気バルブの開弁に関わる吸気カムの作用角を機関運転状態に応じて可変とする機構である。この作用角可変機構によると、吸気カムの作用角を変更することで吸入空気量を調整することが可能であるため、スロットルバルブを閉じ側に制御して吸入空気量を低減しなくてもよくなり、ポンピング損失の増大、燃費の低下等を抑制することができる。
こうした作用角可変機構の一態様として、軸方向への変位可能に設けられたスライダと、それぞれヘリカルスプラインによってスライダの外周に噛合された入力アーム及び出力アームとを備えたものが挙げられる(例えば特許文献1参照)。この作用角可変機構では、吸気カムによって入力アームが揺動されると、その揺動がスライダを介して出力アームに伝達されて同出力アームが揺動する。この揺動により吸気バルブがバルブスプリングに抗して押下げられて開弁する。この基本動作に加え、実際の作用角が内燃機関の運転状態に応じた目標作用角となるようにアクチュエータが制御される。この制御に応じて作動するアクチュエータによりスライダが軸方向へ変位させられる。この変位に伴うスライダの回転により、入力アーム及び出力アームの相対位相差が変更され、吸気カムの作用角が変更される。
ところで、上記作用角可変機構では、スライダにより入力アーム及び出力アームの相対位相差を変更するために、スライダと入・出力アームとをそれぞれヘリカルスプラインによって噛合させている。こうした構造を採っていることから、スライダが軸方向に変位した場合には、その変位方向、変位速度等によっては、スライダのヘリカルスプラインが入・出力アームのヘリカルスプラインから一時的に離れて、再び接触する現象が起り得る。すなわち、スライダの変位方向には、そのスライダのヘリカルスプラインが、入・出力アームのヘリカルスプラインから離れる方向と、近づく方向とがある。通常は、作用角を小さくする方向と、スライダのヘリカルスプラインが入・出力アームのヘリカルスプラインから離れる方向とが同一に設定される。スライダが、上記離れる方向へ比較的ゆっくり変位した場合には、両ヘリカルスプラインが相互に接触した状態で入・出力アームが揺動する。しかし、スライダが速く大きく変位すると、スライダのヘリカルスプラインが入・出力アームのヘリカルスプラインから一時的に離れる。そして、再び両ヘリカルスプラインが接触する際に歯打ち音と呼ばれる異音が発生する。
こうした現象が発生する状況の1つとして、車両の走行中、減速のためにアクセルペダルが戻されたときが挙げられる。この状況で、アクセルペダルの動きに応じて目標作用角が急激に減少し、この目標作用角を実現するために、作用角を小さくする方向へスライダが速く大きく変位した場合、スライダのヘリカルスプラインが入・出力アームのヘリカルスプラインから一時的に離れた後、再び両ヘリカルスプラインが接触して歯打ち音が発生する。
一方、特許文献2には、アクセルペダルの踏込み量が急激に減少したときにスロットルバルブを全閉にして吸入空気量を制限する技術が記載されている。そこで、この技術を、上述したスライダの回転を伴う変位により、入力アーム及び出力アームの相対位相差を変更して吸気カムの作用角を変更するタイプの可変動弁機構に適用することも考えられる。この場合、減速のためにアクセルペダルが戻されたとき、吸気バルブよりも上流のスロットルバルブが全閉にされて空気の流通が制限されるため、吸入空気量の減少のために可変動弁機構によって作用角を急激に大きく変化(減少)させる必要がなくなる。作用角をゆっくり小さくしても、吸入空気量を、要求される量まで早期に少なくすることができ、上述した作用角の急変に起因する歯打ち音の発生を抑制することが可能である。
特開2001−263015号公報 特開2002−213283号公報
ところが、上述したように特許文献2に記載された技術を、特許文献1に記載された技術にそのまま適用すると、次に示す新たな問題が生ずる。それは、減速のためにアクセルペダルが戻された場合に常にスロットルバルブを閉じ側に制御すると、歯打ち音の発生がさほど問題とならないような状況、例えば、目標作用角を実現するために必要な作用角の変化量が少なく、作用角が急激に大きく変化(減少)しないようなときでも吸入空気量が大きく制限されることである。ここで、スロットルバルブが閉じ側に制御されると、吸気通路のスロットルバルブよりも下流側で発生する吸気負圧が高くなる。そのため、ブローバイガスを吸気負圧によって吸気通路に戻し、燃焼室で再燃焼させるようにした一般的な内燃機関では、上記のように吸気負圧が高くなることで、ブローバイガスの流れに乗って吸気通路に持出されるクランクケース内のオイルの量が多くなるおそれがある。なお、ブローバイガスは、内燃機関の圧縮行程や膨張行程で、シリンダの壁面とピストンとの隙間からクランクケースに漏出する気体であり、圧縮行程で漏出する混合気、膨張行程で漏出する燃焼ガス等からなる。また、負圧は大気圧を基準としてそれよりも低い圧力である。
そして、上記のように、減速のためにアクセルペダルが戻される場合に常にスロットルバルブが閉じ側に制御されると、上記吸気負圧によるオイルの持出しの機会が不要に増えてしまう。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、作用角可変機構におけるギヤ噛合部分での歯打ち音の発生を抑制しつつ、スロットルバルブが不要に閉じ側に制御されるのを抑制することのできる内燃機関の制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明では、吸気バルブの開弁に関わる吸気カムの作用角を変更して機関運転状態に応じた目標作用角にする作用角可変機構と、吸気通路の前記吸気バルブよりも上流に開度調整可能に設けられたスロットルバルブとを備える内燃機関に適用され、前記内燃機関を減速させるための減速操作の検出に応じ、前記スロットルバルブを閉じ側に制御するとともに、前記作用角可変機構におけるギヤ噛合部分での歯打ち音を抑制すべく同作用角可変機構による作用角の変化速度を制限するようにした内燃機関の制御装置であって、前記減速操作を検出したときの実際の作用角と目標作用角との偏差を求め、この偏差が所定値よりも小さいときには、前記スロットルバルブの閉じ側への制御及び前記作用角の変化速度の制限をともに禁止する禁止手段を備えるとする。
上記の構成によれば、内燃機関を減速させるための減速操作が行われた場合には、内燃機関に要求される吸入空気量が少ない。この要求については、スロットルバルブの開度を閉じ側に制御したり、吸気カムの作用角が小さくなるように作用角可変機構を制御して吸気バルブの開弁期間を短くしたりすることで対処可能である。
この点、請求項1に記載の発明では、減速操作が行われたことが検出された場合、その検出時における実際の作用角と目標作用角との偏差に応じて、スロットルバルブ及び作用角可変機構がそれぞれ次のように制御される。
上記偏差が所定値以上の場合、すなわち、目標作用角が実際の作用角に対し大きく乖離している場合に、目標作用角の早期実現のために仮に作用角可変機構を急激に大きく作動させて作用角を速く大きく変化させると、ギヤ噛合部分で歯打ち音が発生するおそれがある。しかし、請求項1に記載の発明では、作用角の変化速度が制限されるため、こうした作用角の急激で大きな変化に起因する歯打ち音の発生が抑制される。また、偏差が所定値以上の場合には、スロットルバルブが閉じ側に制御されて吸気通路での空気の流通が制限される。このため、上記のように作用角の変化速度が制限されるものの、スロットルバルブの閉じ側への制御により吸入空気量を、要求される量まで早期に減少させることができる。
一方、減速操作が行われたことが検出されても上記偏差が所定値よりも小さい場合、すなわち目標作用角が実際の作用角に対しさほど乖離していない場合には、スロットルバルブの閉じ側への制御、及び作用角の変化速度の制限がともに禁止される。ここで、偏差が所定値よりも小さい場合には、作用角可変機構を急激に大きく作動させなくても作用角を早期に目標作用角にすることができる。そのため、上述した偏差が所定値以上である場合とは異なり、作用角の変化速度を制限しなくても歯打ち音の発生を抑制することができる。また、上記変化速度が制限されないことから、作用角可変機構による作用角の変更のみで吸入空気量を早期に減少させることができる。
そのため、上記偏差が所定値よりも小さい場合には、スロットルバルブの閉じ側への制御を行わなくても、吸入空気量を、要求される量まで早期に減少させることができる。むしろ、スロットルバルブが閉じられることによって吸気負圧が高くなる現象の発生頻度が少なくなる。
このように、請求項1に記載の発明によれば、ギヤ噛合部分での歯打ち音の発生を抑制しつつ、スロットルバルブが不要に閉じ側に制御されるのを抑制することができるようになる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記減速操作は、前記内燃機関が搭載された車両の走行中にアクセル操作部材が戻されることであるとする。
上記の構成によれば、車両が走行しているときに、運転者によってアクセル操作部材を戻すための操作が行われると、内燃機関を減速させるための減速操作が行われたとして、その旨が検出される。そして、この検出時の実際の作用角と目標作用角との偏差に基づき、上記請求項1に記載の発明の制御が行われる。すなわち、偏差と所定値とが比較され、偏差が所定値以上の場合には、スロットルバルブが閉じ側に制御され、作用角可変機構による作用角の変化速度が制限される。また、偏差が所定値よりも小さい場合には、スロットルバルブの閉じ側への制御が禁止され、作用角の変化速度の制限が禁止される。
請求項3に記載の発明では、請求項1又は2に記載の発明において、前記作用角可変機構は、前記吸気カム及び前記吸気バルブ間に回転可能かつ軸方向への変位可能に設けられたスライダと、ヘリカルスプラインにて前記スライダの外周に噛合され、かつ前記吸気カムにより駆動される入力アームと、前記スライダ外周の前記入力アームとは異なる箇所にヘリカルスプラインにて噛合され、かつ前記吸気バルブを駆動する出力アームとを有し、前記スライダの軸方向への変位に伴う回転により、前記入力アーム及び前記出力アームの相対位相差を変更し、前記吸気カムの作用角を変更するものであるとする。
上記の構成によれば、スライダの外周に入力アーム及び出力アームがそれぞれヘリカルスプラインにて噛合されていることから、吸気カムによって入力アームが揺動されると、その揺動がスライダを介して出力アームに伝達される。この伝達により出力アームが揺動し、吸気バルブが開閉駆動される。
上述した基本動作に加え、吸気カムの作用角が、内燃機関の運転状態に応じた目標作用角となるように作用角可変機構が制御される。この制御によりスライダが軸方向へ変位させられると、その変位に伴うスライダの回転により、入力アーム及び出力アームがねじられて、それらの相対位相差が変更され、吸気カムの作用角が目標作用角に近づけられる。
請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の発明において、前記軸方向について、前記スライダのヘリカルスプラインが前記入力アーム及び前記出力アームの各ヘリカルスプラインから離れる方向と、同スライダが前記作用角を小さくする際に変位する方向とが互いに同一に設定されているとする。
上記構成によれば、スライダが軸方向に変位させられた場合には、その変位の方向、速度等によっては、スライダのヘリカルスプラインが入・出力アームのヘリカルスプラインから一時的に離れるおそれがある。この現象は、目標作用角が、例えば内燃機関の回転速度や、同内燃機関への吸入空気量によって設定される場合には、次のようにして起る。内燃機関の減速のための操作、例えばアクセル操作部材を戻す操作が速く行われると、その操作に応じて目標作用角が小さくなってスライダが速く変位しようとする。
ここで、軸方向について、スライダのヘリカルスプラインが入力アーム及び出力アームの各ヘリカルスプラインから離れる方向と、同スライダが作用角を小さくする際に変位する方向とが互いに同一に設定されている。このことから、上記アクセル操作部材を戻す操作が行われた場合にスライダが変位する方向は、スライダのヘリカルスプラインが入・出力アームのヘリカルスプラインから遠ざかる側である。そのため、上記スライダの速い動きにより、そのヘリカルスプラインが入・出力アームのヘリカルスプラインから離れるおそれがある。しかし、上述したように作用角可変機構による作用角の変化速度が制限されることにより、スライダのヘリカルスプラインが入・出力アームのヘリカルスプラインから離れる現象が起りにくく、互いに離れたヘリカルスプライン同士が再び接触することに起因する歯打ち音の発生が抑制される。
以下、本発明を具体化した一実施形態について、図面を参照して説明する。
車両には、図1〜図4に示すように、内燃機関としての多気筒ガソリンエンジン(以下、単にエンジンという)11が搭載されている。エンジン11は、複数の気筒(シリンダ)12を有するシリンダブロック13を備えている。シリンダブロック13の下側にはクランクケース14及びオイルパン15が取付けられ、上側にはシリンダヘッド16が取付けられている。各気筒12にはピストン17が往復動可能に収容されている。各ピストン17は、コネクティングロッド18を介し、出力軸であるクランクシャフト19に連結されている。そのため、各ピストン17が往復動すると、その動きはコネクティングロッド18によって回転運動に変換された後、クランクシャフト19に伝達される。
各気筒12内のピストン17よりも上側の空間は燃焼室21となっている。各燃焼室21には、スロットルバルブ22を有する吸気通路23が接続されており、エンジン11の外部の空気が吸気通路23を通過して燃焼室21に吸入される。スロットルバルブ22は電動モータ等からなるアクチュエータ24に駆動連結されている。アクチュエータ24は、運転者によるアクセル操作部材としてのアクセルペダル25の踏込み操作等に応じて作動し、スロットルバルブ22を回動させる。吸気通路23を流れる空気の量(吸入空気量)は、少なくともスロットルバルブ22の回動角度(スロットル開度)に応じて変化する。
また、燃焼室21には排気通路28が接続されており、燃焼室21で生じた燃焼ガスが同排気通路28を通ってエンジン11の外部へ排出される。
上記シリンダヘッド16には、吸気通路23の各燃焼室21との接続部分(吸気ポート23A)を開閉する吸気バルブ31と、排気通路28の各燃焼室21との接続部分(排気ポート28A)を開閉する排気バルブ32とが、機関バルブとして気筒12毎に設けられている。本実施形態では、これらの吸・排気バルブ31,32が1気筒12当りに一対ずつ設けられている。同一種類のバルブ31,31(又は32,32)は気筒配列方向(図1及び図2では紙面と直交する方向)に並設されている。吸・排気バルブ31,32は、いずれもバルブスプリング29によって、吸・排気ポート23A,28Aを閉鎖する方向(閉弁方向、図2の略上方)へ付勢されている。シリンダヘッド16における吸気バルブ31の略上方には、吸気カム33を有する吸気カムシャフト34が、支持壁部35(図3参照)により回転可能に支持されている。同様に、シリンダヘッド16における排気バルブ32の略上方には、排気カム36を有する排気カムシャフト37が回転可能に支持されている。
吸・排気カムシャフト34,37は、タイミングチェーン38、スプロケット(図示略)等によりクランクシャフト19に駆動連結されている。そして、クランクシャフト19の回転がタイミングチェーン38等を介して吸・排気カムシャフト34,37に伝達される。吸・排気カム33,36の回転により、吸・排気バルブ31,32がバルブスプリング29に抗して押下げられる。この押下げにより、吸・排気ポート23A,28Aが開放された状態(開弁状態)になる。
吸気通路23には、燃焼室21側へ燃料を噴射する燃料噴射弁39が各気筒12に対応して取付けられている。噴射された燃料は、吸気通路23を通る吸入空気と混ざり合って混合気となる。なお、吸気通路23を介さずに燃料噴射弁39から燃焼室21へ燃料を直接噴射する構成としてもよい。
シリンダヘッド16には、点火プラグ41が各気筒12に対応して取付けられている。各点火プラグ41は、イグナイタ42からの点火信号に基づいて作動する。点火プラグ41には、点火コイル43から出力される高電圧が印加される。そして、前記混合気は点火プラグ41の火花放電によって着火され、爆発・燃焼する。このときに生じた高温高圧の燃焼ガスによりピストン17が往復動され、クランクシャフト19が回転されてエンジン11の駆動力(出力トルク)が得られる。
エンジン11には、吸気バルブ31のバルブ特性を可変とする可変動弁機構として、バルブタイミング可変機構44及び作用角可変機構45が設けられている。
バルブタイミング可変機構44は、クランクシャフト19に対する吸気カムシャフト34の相対回転位相を変化させることにより、吸気バルブ31のバルブタイミングをクランク角(クランクシャフト19の回転角)に対して連続的に変更するための機構であり、例えば油圧により駆動される。
一方、作用角可変機構45は、吸気カム33の作用角を連続的に変更するための機構である。ここで、図5に示すように作用角は、吸気カム33の回転(図5ではクランク角で表現)について、吸気バルブ31の開弁時期IVOから閉弁時期IVCまでの角度範囲である。本実施形態では、作用角可変機構45により上記作用角に加え吸気バルブ31の最大リフト量も連続的に変更される。最大リフト量は、吸気バルブ31が開弁時において最も下方まで移動(リフト)したときの同吸気バルブ31の移動量である。これらの作用角及び最大リフト量は、作用角可変機構45によって互いに同期して変化させられ、例えば、作用角が小さくなるほど最大リフト量も小さくなる。作用角が小さくなるに従い、吸気バルブ31の開弁時期IVOと閉弁時期IVCとが互いに近寄り、開弁期間が短くなり、気筒12当りの吸入空気量が少なくなる。なお、排気バルブ32については、こうしたバルブタイミング可変機構や作用角可変機構は設けられていない。
図3に示すように、作用角可変機構45は、気筒12毎の仲介駆動機構47を備えるほか、全部の仲介駆動機構47に共通する1本の支持パイプ48、1本のコントロールシャフト49、及び電動モータからなる1つのアクチュエータ51を備えている。
支持パイプ48は気筒12の配列方向(図3の左右方向)へ延びるように配置され、前述した支持壁部35に固定されている。なお、この方向について、特に区別する必要のない場合には「軸方向」といい、区別する必要のある場合には矢印X方向又は矢印Y方向というものとする。矢印X方向は、タイミングチェーン38に近づく方向であり、本実施形態では吸気カム33の作用角を小さくする方向である。この矢印X方向は、後述するように、軸方向についてスライダ59のヘリカルスプライン59A,59B,59Cが入・出力アーム52〜54のヘリカルスプライン52A,53B,54Cから離れる方向と同じである。また、矢印Y方向はタイミングチェーン38から遠ざかる方向であり、本実施形態では作用角を大きくする方向である。前記固定により、支持パイプ48は軸方向への移動が不能であり、しかも回転不能である。コントロールシャフト49は支持パイプ48内に挿通されており、アクチュエータ51により軸方向へ往復駆動される。
各仲介駆動機構47は、気筒12毎の吸気カム33と吸気バルブ31との間に設けられている(図1及び図2参照)。各仲介駆動機構47は、図6〜図8に示すように、入力アーム52と、その軸方向についての両側に配置された一対の出力アーム53,54とを備えている。入力アーム52及び各出力アーム53,54は、それらの相対向する端部において嵌合により連結されている。仲介駆動機構47毎の入・出力アーム52〜54は支持壁部35,35間に配置されており、軸方向への変位が両支持壁部35,35によって規制されている(図8参照)。
入力アーム52は一対の支持片55,55を備えており、両支持片55,55間にローラ56が軸支されている。また、各出力アーム53,54は、ベース円部57と、凹状に湾曲するカム面58Aを有するノーズ58とをそれぞれ備えている。
支持パイプ48と、入・出力アーム52〜54との間には、動力伝達用のスライダ59が配置されている。スライダ59は、支持パイプ48上に回動可能かつ軸方向への変位可能に支持されている。支持パイプ48の外側のスライダ59を同支持パイプ48内のコントロールシャフト49に動力伝達可能に連結するために、同スライダ59の内壁には、周方向に延びる周溝61が形成されている。周溝61は、スライダ59に設けられた貫通孔62によって同スライダ59の外部に連通している(図9参照)。また、支持パイプ48において、隣合う支持壁部35,35間には、軸方向へ延びる長孔63が形成されている。これらの周溝61及び長孔63の交わる箇所には、前述した貫通孔62を通じて挿入された係止ピン64が配置され、その内端部(図8及び図9の下端部)がコントロールシャフト49に圧入固定されている。また、周溝61内に位置する係止ピン64の外端部(図8及び図9の上端部)にはブッシュ65が係止されている。
従って、前述したように支持パイプ48がシリンダヘッド16(支持壁部35)に固定されているが、コントロールシャフト49の軸方向への移動に伴い、係止ピン64が長孔63内を移動することで、ブッシュ65を介してスライダ59を軸方向へ変位させることが可能である。さらに、スライダ59自体は、周方向へ延びる周溝61にて係止ピン64及びブッシュ65に係合されていることから、係止ピン64及びブッシュ65にて軸方向の位置は決定されるが、軸周りについては回動可能である。
入力アーム52及びスライダ59間で動力を伝達するために、入力アーム52はスライダ59に対しギヤによって噛合されている。詳しくは、入力アーム52の内周面には、出力アーム53側ほど時計回り方向へねじれたヘリカルスプライン52Aがギヤとして形成されている。これに対応して図7に示すように、スライダ59の外周面の軸方向における中間部分には、同方向へねじれたヘリカルスプライン59Aがギヤとして形成され、これが前述したヘリカルスプライン52Aに噛合されている。
また、各出力アーム53,54及びスライダ59間で動力を伝達するために、各出力アーム53,54の内周面には、前記入力アーム52のヘリカルスプライン52Aとは逆方向、すなわち入力アーム52から出力アーム53側へ離れるほど反時計回り方向へねじれたヘリカルスプライン53B,54Cがギヤとして形成されている。これに対応して、スライダ59の外周面の軸方向における両端部には同方向へねじれたヘリカルスプライン59B,59Cがギヤとして形成され、これらが前述したヘリカルスプライン53B,54Cに噛合されている。このように、ヘリカルスプライン52A,59Aと、ヘリカルスプライン53B,54C,59B,59Cとが逆方向へねじれている。そのため、コントロールシャフト49の軸方向の移動に連動してスライダ59が同方向へ変位しながら回転することにより、入力アーム52と各出力アーム53,54とに対し互いに逆方向のねじり力が付与され、入力アーム52及び出力アーム53,54の相対位相差が変化する。また、前記ヘリカルスプライン(52A,53B,54C),(59A,59B,59C)のねじれ方向の設定により、入・出力アーム52〜54の相対位相差は、スライダ59が矢印X方向(作用角を小さくする方向)へ変位するに従い小さくなる。
図2に示すように、各仲介駆動機構47のローラ56は、吸気カムシャフト34の吸気カム33に接触しており、同吸気カムシャフト34の回転に伴い吸気カム33による略下向きの力がローラ56に加えられる。また、支持片55及びシリンダヘッド16間にはスプリング66が圧縮状態で配置されており、このスプリング66によりローラ56が常に吸気カム33に押付けられている。そして、吸気カム33のカムプロフィールに応じて変化する略下向きの力と、スプリング66による上向きの力とがつり合うように入力アーム52がコントロールシャフト49を支点として上下に揺動する。
一方、気筒12毎の吸気バルブ31及び出力アーム53,54間にはロッカーアーム67が配置され、同ロッカーアーム67を介して出力アーム53,54の揺動が対応する吸気バルブ31に伝達される。すなわち、各ロッカーアーム67は、その基端部(図2の左端部)67Aにおいてアジャスタ68にて揺動可能に支持され、先端部(図2の右端部)67Bにおいて吸気バルブ31に接触している。そして、バルブスプリング29の付勢力が吸気バルブ31を通じてロッカーアーム67の先端部67Bに加わり、同ロッカーアーム67のローラ69が出力アーム53(又は54)のベース円部57又はノーズ58に接触している。
従って、吸気カムシャフト34が回転すると、仲介駆動機構47では、吸気カム33によって入力アーム52がコントロールシャフト49を支点として上下に揺動する。この揺動はスライダ59を介して両出力アーム53,54に伝達され、同出力アーム53,54が上下に揺動する。これらの揺動する出力アーム53,54によって、対応する吸気バルブ31が駆動されて開閉する。
また、アクチュエータ51によってコントロールシャフト49が軸方向へ変位させられることで、スライダ59が回転を伴いながら軸方向へ変位し、入・出力アーム52〜54の揺動方向について、入力アーム52と各出力アーム53,54との相対位相差が変更される。この変更に伴い吸気カム33の作用角が連続的に変化する。スライダ59が矢印X方向へ最大量変位して相対位相差が最小のときには作用角が小さく、気筒12当りの吸入空気量が少ない。そして、スライダ59の矢印Y方向への変位に伴って相対位相差が増大すると、作用角が大きくなって吸入空気量が多くなる。
図10(A)及び図10(B)は、アクチュエータ51によってコントロールシャフト49を図3の矢印Y方向へ最大量移動させたときの仲介駆動機構47の状態を示している。スライダ59が可動範囲における矢印Y方向の端に位置している。このときには、入力アーム52と各出力アーム53,54との相対位相差が最大となり、吸気カム33の作用角が最大となっている。
特に、図10(A)は、吸気カム33がそのベース円部33Aにおいて、仲介駆動機構47のローラ56に接触した状態を示している。この状態では、両出力アーム53,54のベース円部57においてノーズ58に近い部分がロッカーアーム67のローラ69に接触している。このため、吸気バルブ31は閉弁状態(リフト量が「0」)となる。
吸気カムシャフト34が回転すると、吸気カム33のノーズ33Bによってローラ56が押下げられて、入力アーム52が下方へ揺動する。この揺動がスライダ59を介して各出力アーム53,54に伝達されて、同出力アーム53,54が下方へ揺動する。これらの揺動により、ノーズ58のカム面58Aが直ちにロッカーアーム67のローラ69に接触して、図10(B)に示すように、カム面58Aの略全範囲を使用してローラ69を押下げる。この押下げにより、ロッカーアーム67が基端部67Aを支点として下方へ揺動し、ロッカーアーム67の先端部67Bが吸気バルブ31を大きく押下げ、同吸気バルブ31を大きく開弁させる。最大リフト量が最も大きくなり、吸気ポート23Aから燃焼室21に流入する空気の量が最大となる。
前記の状態から、アクチュエータ51によってコントロールシャフト49を図3の矢印X方向へ移動させると、それに連動してスライダ59が回転しながら同方向へ変位する。スライダ59の回転により入力アーム52及び各出力アーム53,54に対し互いに逆方向のねじり力が付与され、図10(A)において二点鎖線で示すように、入力アーム52及び各出力アーム53,54の相対位相差が変化する。この相対位相差は、スライダ59の矢印X方向への変位量が大きくなるほど小さくなる。
吸気カム33のベース円部33Aが、仲介駆動機構47のローラ56に接触するときに、出力アーム53,54のベース円部57についてロッカーアーム67のローラ69との接触箇所がノーズ58から遠ざかる。このため、出力アーム53,54が揺動しても、しばらくはロッカーアーム67のローラ69はノーズ58のカム面58Aに接触することなくベース円部57に接触し続ける。
その後、カム面58Aがローラ69を押下げて、基端部67Aを支点としてロッカーアーム67を下方へ揺動させるが、ローラ69が当初、ノーズ58から離れている分、カム面58Aの使用範囲が少なくなる。その結果、ロッカーアーム67の揺動角度が小さくなり、作用角が小さくなる。こうして、吸気バルブ31は最大時よりも小さな作用角にて吸気ポート23Aを開放状態にする。吸気バルブ31の開弁に伴い吸気ポート23Aから燃焼室21に流入する空気量は、スライダ59の矢印X方向への変位量に応じて少なくなる。
このように、アクチュエータ51によってコントロールシャフト49を通じてスライダ59の位置を調整することにより、上記図5に示すように、吸気カム33の作用角及び吸気バルブ31の最大リフト量を連続的に調整することが可能である。
ところで、上記エンジン11では、圧縮行程及び膨張行程で、気筒12の壁面とピストン17との隙間からクランク室71に気体が漏出する。この気体は圧縮行程で漏出する混合気、膨張行程で漏出する燃焼ガス等からなり、ブローバイガスと呼ばれる。ブローバイガスはエンジンオイルを劣化させ、エンジン11の内部を錆させる原因となり得る。そこで、ブローバイガスを図4において実線の矢印で示すように、ブローバイガス還流装置72によって吸気通路23に戻し(還流し)、燃焼室21で再燃焼させるようにしている。なお、クランク室71は、クランクシャフト19が収容されている空間であり、シリンダブロック13、クランクケース14、オイルパン15等によって囲まれた空間である。
ブローバイガス還流装置72は、クランク室71と、吸気通路23のスロットルバルブ22よりも下流とを繋ぐブローバイガス通路73を備えている。ブローバイガス還流装置72では、スロットルバルブ22の下流で発生する吸気負圧がブローバイガス通路73を通じてクランク室71に作用する。ブローバイガス通路73には、ブローバイガスの還流量を調整するためのPCVバルブ74が設けられている。
また、ブローバイガス還流装置72は、クランク室71内のブローバイガスの濃度を下げるべく、図4において波線の矢印で示すように、エンジン11の外部の空気(新気ともいう)をクランク室71内に導入するための空気導入通路75を備えている。空気導入通路75の一端は吸気通路23のスロットルバルブ22よりも上流に接続され、他端はシリンダヘッド16上のヘッドカバー76、シリンダヘッド16、シリンダブロック13等を通ってクランク室71に接続されている。
車両には、図1に示すように、各部の状態を検出するセンサが種々取付けられている。これらのセンサとしては、例えばクランク角センサ81、カム角センサ82、回転角センサ83、エアフロメータ84、スロットルセンサ85、アクセルセンサ86、車速センサ87等が用いられている。
クランク角センサ81は、クランクシャフト19が一定角度回転する毎にパルス状の信号を発生する。この信号は、クランクシャフト19の回転角度であるクランク角や、単位時間当りのクランクシャフト19の回転速度であるエンジン回転速度の算出等に用いられる。カム角センサ82は、吸気カムシャフト34の近傍に設けられて同吸気カムシャフト34の回転角度(カム角)を検出する。回転角センサ83は、吸気バルブ31のバルブ特性(作用角及び最大リフト量)を検出すべく、アクチュエータ51(電動モータ)の回転角度を検出する。エアフロメータ84は、吸気通路23を流れる空気の量(吸入空気量)を検出し、スロットルセンサ85はスロットル開度を検出する。さらに、アクセルセンサ86は運転者によるアクセルペダル25の踏込み量を検出し、車速センサ87は車両の走行速度(車速)を検出する。
車両には、前記各種信号に基づいて、エンジン11等の各部を制御する電子制御装置91が設けられている。電子制御装置91はマイクロコンピュータを中心として構成されており、中央処理装置(CPU)が、読出し専用メモリ(ROM)に記憶されている制御プログラム、初期データ、制御マップ等に従って演算処理を行い、その演算結果に基づいて各種制御を実行する。CPUによる演算結果は、ランダムアクセスメモリ(RAM)において一時的に記憶される。
電子制御装置91が行う制御の一部として、スロットル開度制御、吸気バルブ31のバルブ特性に関する制御(バルブタイミング制御及び作用角制御)等が挙げられる。
スロットル開度制御では、例えばエンジン11に対する運転者の出力要求を表すアクセル踏込み量が大となるほどスロットルバルブ22が開き側となるようにアクチュエータ24が駆動制御される。ここで、スロットル開度が大となるほどエンジン11の吸入空気量が多くなり、それに応じて燃料噴射量も大とされるため、燃焼室21に充填される混合気の量が増加してエンジン出力が大となる。そのため、エンジン11に対する運転者の出力要求に対応したエンジン出力が得られる。
バルブタイミング制御では、エンジン11の運転状況、例えばエンジン回転速度、エンジン負荷等に基づいて、吸気バルブ31の目標バルブタイミングが算出される。そして、クランク角センサ81及びカム角センサ82の各検出結果に基づき把握される吸気バルブ31の実際のバルブタイミングが上記目標バルブタイミングとなるように、バルブタイミング可変機構44が制御される。
作用角制御では、エンジン回転速度、エンジン負荷等のエンジン11の運転状況に関するパラメータに基づいて、吸気カム33の目標作用角が算出される。エンジン負荷は、例えばエンジン11の吸入空気量、又はそれに関係するパラメータ(スロットル開度、アクセル踏込み量等)に基づき求められる。一方で、回転角センサ83によって検出された回転角に基づき、その回転角に対応する吸気カム33の実際の作用角が算出される。そして、実際の作用角が目標作用角となるようにアクチュエータ51に対する通電が制御される。こうした通電制御に応じて作動するアクチュエータ51により、吸気カム33の作用角がエンジン11の運転状況に適した値に調整される。
例えば、エンジン回転速度一定のもと、エンジン負荷が大となるほどエンジン11の吸入空気量を確保しやすくすべく、吸気カム33の目標作用角が大きくされる。これは、エンジン負荷が大となるほど大きなエンジン出力が要求されていることになり、その出力を得るために必要な吸入空気量も多くなるからである。
また、エンジン負荷が小さくなるほど必要な空気量が少なくなることから、吸気カム33の作用角が小さくされて吸入空気量が低減される。そのため、スロットルバルブ22を閉じ側に制御して吸入空気量を低減しなくてもよくなり、スロットルバルブ22を開き側の所定開度に保持することが可能となる。このため、上記のようにスロットルバルブ22を閉じ側に制御することに伴う不具合、例えばポンピング損失の増大や燃費の低下等が抑制される。
ところで、上記作用角可変機構45では、入力アーム52及び出力アーム53,54の相対位相差を変更するために、スライダ59と、入・出力アーム52〜54とをヘリカルスプライン(59A,52A)、(59B,53B)、(59C,54C)によって噛合させている。こうした構造を採っていることから、スライダ59が軸方向に変位した場合には、その変位方向、変位速度等によっては、ヘリカルスプラインの噛合部分(ギヤ噛合部分)において、スライダ59のヘリカルスプライン59A〜59Cが入・出力アーム52〜54のヘリカルスプライン52A,53B,54Cから一時的に離れて、再び接触する場合がある。すなわち、スライダ59の変位方向には、そのヘリカルスプライン59A〜59Cがヘリカルスプライン52A,53B,54Cから離れる方向と、近づく方向とがある。
例えば、入力アーム52のローラ56に対しては、吸気カム33による略下向きの力が加わる。この力は、図11(A)に示すようにヘリカルスプライン52A,59Aを通じてスライダ59に伝達される。前述したように、両ヘリカルスプライン52A,59Aが出力アーム53側(図11の左側)ほど時計回り方向へねじれている。上記略下向きの力が入力アーム52に加わっている状況下では、矢印X方向(作用角を小さくする方向)は、図11(B)に示すように、そのスライダ59のヘリカルスプライン59Aが入力アーム52のヘリカルスプライン52Aから離れる方向である。なお、図11(B)は、スライダ59のみが矢印X方向へ若干変位した状態を示している。これとは逆に、矢印Y方向(作用角を大きくする方向)は、スライダ59のヘリカルスプライン59Aが入力アーム52のヘリカルスプライン52Aに近づく方向である。
また、両出力アーム53,54に対しては、バルブスプリング29により、吸気バルブ31、ロッカーアーム67等を介して略上向きの力が加わる。この力は、図12(A)に示すように、ヘリカルスプライン53B,54C及び59B,59Cを通じてスライダ59に伝達される。前述したように、これらのヘリカルスプライン53B,54C及び59B,59Cが前記ヘリカルスプライン52A,59Aとは逆方向へねじれている。上記略上向きの力が出力アーム53,54に加わっている状況下では、矢印X方向(作用角を小さくする方向)は、図12(B)に示すように、スライダ59のヘリカルスプライン59B,59Cが、出力アーム53,54のヘリカルスプライン53B,54Cから離れる方向である。なお、図12(B)は、スライダ59のみが矢印X方向へ若干変位した状態を示している。これとは逆に、矢印Y方向(作用角を大きくする方向)は、ヘリカルスプライン59B,59Cがヘリカルスプライン53B,54Cに近づく方向である。
スライダ59が矢印Y方向へ変位する場合には、その変位の速度に拘らず(遅く変位しても速く変位しても)、入・出力アーム52〜54のヘリカルスプライン52A,53B,54Cはスライダ59のヘリカルスプライン59A〜59Cに対し接触した状態を維持する。ヘリカルスプライン52A,53B,54Cがヘリカルスプライン59A〜59Cから離れることはない。
これに対し、スライダ59が矢印X方向へ変位する場合には、その変位の速度が比較的ゆっくりであれば、すなわち作用角の変化速度が小であれば、ヘリカルスプライン52A,53B,54Cはヘリカルスプライン59A〜59Cに対し接触した状態を維持する。しかし、スライダ59が同方向へ速く大きく変位すると、ヘリカルスプライン59A〜59Cがヘリカルスプライン52A,53B,54Cから一時的に離れるおそれがある。この場合、再びヘリカルスプライン59A〜59Cとヘリカルスプライン52A,53B,54Cとが接触する際に歯打ち音と呼ばれる異音を発生する。
こうした状況の起る場面の1つとして、例えば車両の走行中に、減速のために運転者によってアクセルペダル25が戻される場合が挙げられる。すなわち、車両の走行中には、その速度を維持又は加速するために、アクセルペダル25が踏込まれているのが通常である。このアクセルペダル25の踏込み操作に応じて、目標作用角として大きな値が設定される。この大きな目標作用角に基づくアクチュエータ51の制御により、スライダ59が所定の方向へ回転しながら矢印Y方向へ変位する。この方向は、上述したようにスライダ59のヘリカルスプライン59A〜59Cが入・出力アーム52〜54のヘリカルスプライン52A,53B,54Cに近づく方向である。そのため、スライダ59が矢印Y方向へゆっくり変位された場合はもちろんのこと急激に変位された場合にも、ヘリカルスプライン59A〜59Cはヘリカルスプライン52A,53B,54Cに接触した状態を維持するため、歯打ち音が発生するおそれはない。
これに対し、上記車両の走行中にアクセルペダル25が戻されると、その操作に応じて目標作用角として小さな値が設定される。この目標作用角に基づくアクチュエータ51の制御により、スライダ59がアクセルペダル25の踏込み時とは逆方向へ回転しながら矢印X方向へ変位する。この方向は、上述したようにスライダ59のヘリカルスプライン59A〜59Cが入・出力アーム52〜54のヘリカルスプライン52A,53B,54Cから離れる方向である。そのため、スライダ59が矢印X方向へ急激に大きく変位された場合には、ヘリカルスプライン59A〜59Cがヘリカルスプライン52A,53B,54Cから一時的に離れた後に再び接触し、歯打ち音が発生するおそれがある。
そこで、本実施形態では、減速のための上記操作(車両走行中にアクセルペダル25を戻す操作)が行われたことを検出した場合には、基本的にはスライダ59が矢印X方向へゆっくり変位するようにアクチュエータ51を制御して、作用角の変化(減少)速度を制限して作用角をゆっくり減少させるようにしている。ただし、このように作用角の変化速度を制限すると、その制限が原因で、吸入空気量を、減速のために要求される値まで早期に減少させることが困難となる。そこで、この場合にはスロットルバルブ22を閉じ側(例えば全閉)に制御することで、吸気バルブ31よりも上流で吸入空気量を制限して、吸入空気量を早期に減少させるようにしている。
しかし、減速操作が検出されても、作用角がわずかしか減少しないような状況では、歯打ち音が発生しないこともあり得る。このような状況下にもスロットルバルブ22を閉じ側へ制御すると、歯打ち音以外の不具合が生ずる。スロットルバルブ22が閉じ側に制御されると、吸気通路23のスロットルバルブ22よりも下流側の吸気負圧が高くなる。そのため、ブローバイガス還流装置72が設けられた本実施形態のエンジン11では、吸気負圧が高くなることで、ブローバイガスの流れに乗って吸気通路23に持出されるクランクケース14内のオイルが増大する。そして、上記のように減速操作が検出された場合に常にスロットルバルブ22の閉じ側への制御を行うと、吸気負圧によるオイルの持出しの機会が不要に多くなる。この場合には、歯打ち音についての対策よりもむしろオイルの持出しを抑制するのが望ましい。そこで、この場合には、減速操作が検出されてもスロットルバルブ22が閉じ側へ制御されるのを禁止し、また、作用角の変化速度が制限されるのを禁止するようにしている。
図13のフローチャートは、上記減速操作の検出に応じて電子制御装置91によって行われる吸入空気量制御ルーチンを示しており、所定のタイミングで実行される。このルーチンでは、減速操作検出時におけるアクチュエータ24,51の制御態様が2種類設定されており、この制御態様が実際の作用角と目標作用角との偏差ΔAに基づき切替えられる。
この吸入空気量制御ルーチンが開始されると、電子制御装置91はまずステップ100において、減速操作を検出したかどうかを判定する。ここでは、車両の走行中にアクセルペダル25が戻されることを上記減速操作としている。そして、車速センサ87による車速が「0」よりも大きく、かつアクセルセンサ86によるアクセル踏込み量が減少している場合に、減速操作が検出される。
ステップ100の判定条件が満たされていない(減速操作が検出されない)と、この吸入空気量制御ルーチンを終了し、満たされている(減速操作が検出される)と、ステップ110において、吸気カム33の実際の作用角と目標作用角との偏差ΔAを算出する。ここで、吸気カム33の実際の作用角は、上述したように回転角センサ83によって検出された回転角に基づき算出したものである。また、目標作用角は、上述したようにエンジン回転速度、エンジン負荷等(ここではアクセル踏込み量)のエンジン11の運転状況に関するパラメータに基づいて算出したものである。減速操作が検出されると、吸入空気量を少なくするために、目標作用角として、そのときの作用角よりも小さな値が算出される。
上記偏差ΔAは、例えばアクセルペダル25を戻す操作が行われる直前のアクセル踏込み量や、同操作が行われたときのアクセル踏込み量に応じて異なってくる。例えば、アクセルペダル25が比較的浅く又は中程度まで踏込まれている状態から、そのアクセルペダル25が完全に戻される(踏込み量:0)場合には、偏差ΔAは比較的小さな値となる。これに対し、アクセルペダル25が深く踏込まれている状態から、そのアクセルペダル25が完全に戻される場合には、偏差ΔAは大きな値となる。
次に、ステップ120において、上記ステップ110で算出した偏差ΔAが所定値α以上であるかどうかを判定する。このステップ120の処理は、後述する作用角の変化速度を制限せずに、実際の作用角が目標作用角となるようにスライダ59を矢印X方向へ変位させた場合に、歯打ち音が発生するかどうかを判定(予測)するための処理である。
上記ステップ120の判定条件が満たされている(ΔA≧α)と、すなわち、目標作用角が実際の作用角に対し小側へ大きく乖離していると、歯打ち音が発生する可能性が高いと考えられることから、ステップ130において、スロットルバルブ22を閉じ側に制御する。すなわち、スロットルバルブ22が閉じ側の所定のスロットル開度、例えば全閉、となるようにアクチュエータ24を制御する。この制御に応じたアクチュエータ24の作動により、スロットルバルブ22が吸気通路23を閉じる側へ回動して上記スロットル開度(全閉)となる。この動きにより、スロットルバルブ22が空気の流れの妨げとなり、吸気通路23を通じて燃焼室21に導かれる空気の量が制限され、吸入空気量が減少する。
続いて、ステップ140において、歯打ち音を抑制すべく作用角可変機構45によって吸気カム33の作用角が変化させられる際の速度(変化速度)を制限する処理を行う。この処理として、作用角の変化速度が特定の値を越えないように、すなわち特定の値よりも低い速度で作用角が変化するように、アクチュエータ51に対する通電を制御する。
こうした通電制御により、アクチュエータ51がゆっくり作動(回転)する。作用角可変機構45では、コントロールシャフト49が矢印X方向へゆっくり移動させられ、それに連動してスライダ59が回転を伴いながら同矢印X方向へゆっくり変位する。そのため、この場合には、スライダ59のヘリカルスプライン59A〜59Cが入・出力アーム52〜54のヘリカルスプライン52A,53B,54Cから離れる現象が起りにくく、互いに離れたヘリカルスプライン(59A,52A)、(59B,53B)、(59C,54C)同士が再び接触することに起因する歯打ち音の発生が抑制される。
そして、上記ステップ140の処理を経た後に、この吸入空気量制御ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ120の判定条件が満たされていない(ΔA<α)と、すなわち、目標作用角が実際の作用角に対しさほど乖離していないと、歯打ち音が発生する可能性が低いと考えられることから、次にステップ150,160の処理を行う。ステップ150では、上記ステップ130におけるようなスロットルバルブ22の閉じ側への制御を禁止し、例えば、スロットルバルブ22の制御を停止(スロットル開度を保持)する。また、ステップ160では、上記ステップ140におけるような作用角の変化速度の制限を禁止し、同変化速度の制限なしに作用角を変化(減少)させる。
ここで、偏差ΔAが所定値αよりも小さい場合(ステップ120:NO)には、作用角をわずかに減少させれば目標作用角となるため、作用角可変機構45を急激に大きく作動させなくても作用角が早期に目標作用角にされる。そのため、上述した偏差ΔAが所定値α以上の場合(ステップ120:YES)とは異なり、上記ステップ160の処理により作用角の変化速度が制限されなくても、スライダ59が矢印X方向へ急激に大きく変位されることはない。スライダ59のヘリカルスプライン59A〜59Cが入・出力アーム52〜54のヘリカルスプライン52A,53B,54Cから一時的に離れる現象が起りにくく、歯打ち音が発生しにくい。
また、上記変化速度が制限されないことから、作用角可変機構45による作用角の変更のみであっても(スロットルバルブ22が閉じ側へ制御されなくても)吸入空気量が早期に減少する。そのため、偏差ΔAが所定値αよりも小さい場合(ステップ120:NO)に、上記ステップ150の処理によりスロットルバルブ22の閉じ側への制御が行われないが、吸入空気量が、減速のために要求される量まで早期に減少される。また、上記スロットルバルブ22の閉じ側への制御が禁止されるため、スロットルバルブ22が閉じられることによって吸気負圧が高くなり、ブローバイガスの流れに乗ってクランクケース14内のオイルが吸気通路23に持出される現象の発生頻度が少なくなる。
そして、上記ステップ160の処理を経た後に、この吸入空気量制御ルーチンを終了する。
上述した吸入空気量制御ルーチンにおいては、ステップ110,120,150,160の処理が禁止手段に相当する。
以上詳述した本実施形態によれば、次の効果が得られる。
(1)減速操作の検出時における実際の作用角と、そのときのエンジン11の運転状態に応じた目標作用角との偏差ΔAを求め(ステップ110)、この偏差ΔAと所定値αとを比較する(ステップ120)。偏差ΔAが所定値α以上である場合(ステップ120:YES)に、仮に目標作用角の早期実現のために、スライダ59を矢印X方向へ急激に大きく変位させて作用角を速く大きく変化させると、スライダ59及び入・出力アーム52〜54の噛合部分で歯打ち音が発生するおそれがある。
この点、本実施形態では、偏差ΔAが所定値α以上である場合には、スライダ59がゆっくり変位するようにアクチュエータ51に対する通電を制御し、作用角の変化速度を制限している。そのため、こうした作用角の急激で大きな変化に起因する歯打ち音の発生を抑制することができる。
また、本実施形態では、偏差ΔAが所定値α以上である場合に、スロットルバルブ22を閉じ側に制御して吸入空気量を制限している。このため、上記のように作用角の変化速度が制限されるものの、上記スロットルバルブ22の閉じ側への制御により吸入空気量を、減速のために要求される量まで早期に減少させることができる。
(2)偏差ΔAが所定値αよりも小さい場合(ステップ120:NO)には、上記(1)におけるスロットルバルブ22の閉じ側への制御、及び作用角の変化速度の制限をともに禁止している(ステップ150,160)。
ここで、偏差ΔAが所定値αよりも小さい場合には、スライダ59を急激に矢印X方向へ大きく変位させなくても、作用角を早期に目標作用角にすることができる。そのため、上記(1)の場合とは異なり、作用角の変化速度を制限しなくても歯打ち音の発生を抑制することができる。また、上記変化速度が制限されないことから、作用角可変機構45による作用角の変更のみで吸入空気量を早期に減少させることができる。
そのため、偏差ΔAが所定値αよりも小さい場合には、スロットルバルブ22の閉じ側への制御を行わなくても、吸入空気量を早期に減少させることができる。また、スロットルバルブ22が閉じられることによって吸気負圧が高くなる現象の発生頻度が少なくなる。吸気負圧が高くなることに起因して、クランクケース14内のオイルがブローバイガスの流れに乗って吸気通路23に持出される機会を減らすことができる。
(3)上記(1),(2)で説明したように、本実施形態によると、作用角可変機構45におけるギヤ噛合部分での歯打ち音の発生を抑制しつつ、スロットルバルブ22が不要に閉じ側に制御されるのを抑制することができる。
なお、本発明は次に示す別の実施形態に具体化することができる。
・偏差ΔAが所定値α以上である場合(ステップ120:YES)に行われる作用角の変化速度の制限処理(ステップ140)として、作用角を保持(変化速度=0)してもよい。すなわち、作用角の変化速度を「0」に制限してもよい。このように変更すると、目標作用角が実際の作用角に対し大きく乖離しているため、本来ならばスライダ59が急激に大きく変位するところ、ギヤ噛合部分での歯打ち音の発生を確実に抑制することができる。
・作用角可変機構45において、前記電動モータとは異なるタイプのアクチュエータ51を用いて、コントロールシャフト49を軸方向へ変位させるようにしてもよい。
・作用角可変機構45を、吸気カム33及び吸気バルブ31間だけでなく、排気カム36及び排気バルブ32間に設け、吸気カム33に加え、排気カム36の作用角を可変としてもよい。
・上記実施形態における作用角可変機構45の構成を適宜変更してもよい。
例えば、支持パイプ48を省略し、コントロールシャフト49に支持パイプ48の機能を兼ねさせてもよい。
また、ヘリカルスプライン53B,59B及びヘリカルスプライン54C,59Cのねじれ角を互いに同一にしてもよい。この場合には、気筒12毎の一対の吸気バルブ31が同じ最大リフト量にて往復動する。
また、上記ねじれ角を互いに異ならせてもよい。こうすると、同一の気筒12であっても、2つの吸気バルブ31が異なる最大リフト量で往復動することとなる。2つの吸気バルブ31から異なる流量、あるいは異なるタイミングで燃焼室21内に空気を吸入させることにより、燃焼室21内にスワール等の旋回流を生じさせ、もって燃焼性を改良してエンジン11の性能を向上させることが可能となる。
本発明を具体化した一実施形態についてその構成を示す略図。 エンジン上部の部分断面図。 シリンダヘッド上部を示す平面図。 ブローバイガス還流装置の構成を示す略図。 作用角可変機構による作用角及び最大リフト量の変化態様を示す特性図。 仲介駆動機構を示す斜視図。 仲介駆動機構におけるスライダ等を示す側面図。 仲介駆動機構の内部構造を示す断面図。 仲介駆動機構におけるコントロールシャフト、支持パイプ、スライダ等の関係を示す部分断面図。 (A),(B)は仲介駆動機構の作用を示す部分断面図。 (A),(B)はスライダと入力アームとのギヤ噛合部分で歯打ち音が発生する状況を説明する略図。 (A),(B)はスライダと出力アームとのギヤ噛合部分で歯打ち音が発生する状況を説明する略図。 吸入空気量を制御する手順を示すフローチャート。
符号の説明
11…エンジン(内燃機関)、21…燃焼室、22…スロットルバルブ、23…吸気通路、25…アクセルペダル(アクセル操作部材)、31…吸気バルブ、33…吸気カム、45…作用角可変機構、52…入力アーム、52A,53B,54C,59A,59B,59C…ヘリカルスプライン、53,54…出力アーム、59…スライダ、91…電子制御装置(禁止手段)、ΔA…偏差、α…所定値。

Claims (4)

  1. 吸気バルブの開弁に関わる吸気カムの作用角を変更して機関運転状態に応じた目標作用角にする作用角可変機構と、吸気通路の前記吸気バルブよりも上流に開度調整可能に設けられたスロットルバルブとを備える内燃機関に適用され、前記内燃機関を減速させるための減速操作の検出に応じ、前記スロットルバルブを閉じ側に制御するとともに、前記作用角可変機構におけるギヤ噛合部分での歯打ち音を抑制すべく同作用角可変機構による作用角の変化速度を制限するようにした内燃機関の制御装置であって、
    前記減速操作を検出したときの実際の作用角と目標作用角との偏差を求め、この偏差が所定値よりも小さいときには、前記スロットルバルブの閉じ側への制御及び前記作用角の変化速度の制限をともに禁止する禁止手段を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記減速操作は、前記内燃機関が搭載された車両の走行中にアクセル操作部材が戻されることである請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記作用角可変機構は、前記吸気カム及び前記吸気バルブ間に回転可能かつ軸方向への変位可能に設けられたスライダと、ヘリカルスプラインにて前記スライダの外周に噛合され、かつ前記吸気カムにより駆動される入力アームと、前記スライダ外周の前記入力アームとは異なる箇所にヘリカルスプラインにて噛合され、かつ前記吸気バルブを駆動する出力アームとを有し、前記スライダの軸方向への変位に伴う回転により、前記入力アーム及び前記出力アームの相対位相差を変更し、前記吸気カムの作用角を変更するものである請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記軸方向について、前記スライダのヘリカルスプラインが前記入力アーム及び前記出力アームの各ヘリカルスプラインから離れる方向と、同スライダが前記作用角を小さくする際に変位する方向とが互いに同一に設定されている請求項3に記載の内燃機関の制御装置。
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