JP2006077091A - 等速ジョイント用グリース組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 熱可塑性ポリエステルエラストマー製ブーツを装着した等速ジョイントの異音の発生を有効に防止ないし軽減し、高速耐久性、低温トルク性に優れた等速ジョイント用グリース組成物を提供すること。
【解決手段】 下記の成分を含有する等速ジョイント用グリース組成物。
(a)100℃において18〜25mm2/sの動粘度を有する基油、
(b)ウレア系増ちょう剤、
(c)過塩基性ナトリウムスルホネート、
(d)硫黄系極圧剤、
(e)りん系耐摩耗剤、及び
(f)組成物の全質量に対して1〜10質量%のパーフルオロエーテル油。
【解決手段】 下記の成分を含有する等速ジョイント用グリース組成物。
(a)100℃において18〜25mm2/sの動粘度を有する基油、
(b)ウレア系増ちょう剤、
(c)過塩基性ナトリウムスルホネート、
(d)硫黄系極圧剤、
(e)りん系耐摩耗剤、及び
(f)組成物の全質量に対して1〜10質量%のパーフルオロエーテル油。
Description
本発明は等速ジョイント用グリース組成物に関し、特に熱可塑性ポリエステルエラストマー製ブーツを装着した等速ジョイントの異音の発生を有効に防止しうる等速ジョイント用グリース組成物に関する。
最近の自動車工業においては、軽量化かつ居住空間の確保の点から、FF車が急激に増加している。FF車に不可欠なものとして等速ジョイント(CVJ)が広く用いられている。このCVJの中でも、ボールタイプの等速ジョイントは、通常6個のボールでトルクを伝達する構造を有しており、これらの等速ジョイントは回転時に高面圧下で複雑なころがりすべりの往復運動により、ボール及びボールと接触する金属表面に繰り返し応力が加わり、金属疲労によるフレーキング現象が発生しやすいという問題がある。
このフレーキング現象を防止するために各種の添加剤を配合したグリースや、高粘度の基油を使用したグリースが使用されている。しかし、このようなグリースを使用したCVJでは、車両の旋回時にタイヤの角度が付くと、CVJに装着された熱可塑性ポリエステルエラストマー製ブーツの蛇腹同士が擦れてスティックスリップが起こり、異音(擦過音)が発生することがある。
この異音を防止するために、ブーツ中にポリグリコール類やパラフィンオイル等の鉱物油、菜種油等の植物油を添加し、これを表面に滲み出させることによりスティックスリップ特性を改善することが知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。しかし、これらの擦過音対策用の添加剤は、ブーツの大気側からの蒸発や、内側からのグリースへの吸収により枯渇し、比較的短期間で異音抑制効果が失われてしまう。
このフレーキング現象を防止するために各種の添加剤を配合したグリースや、高粘度の基油を使用したグリースが使用されている。しかし、このようなグリースを使用したCVJでは、車両の旋回時にタイヤの角度が付くと、CVJに装着された熱可塑性ポリエステルエラストマー製ブーツの蛇腹同士が擦れてスティックスリップが起こり、異音(擦過音)が発生することがある。
この異音を防止するために、ブーツ中にポリグリコール類やパラフィンオイル等の鉱物油、菜種油等の植物油を添加し、これを表面に滲み出させることによりスティックスリップ特性を改善することが知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。しかし、これらの擦過音対策用の添加剤は、ブーツの大気側からの蒸発や、内側からのグリースへの吸収により枯渇し、比較的短期間で異音抑制効果が失われてしまう。
また、近年のCVJ用グリースは、高粘度の基油を使用して油膜を確保することによりフレーキング寿命を延長しようとするものが多く、ブーツ中に配合した添加剤がグリースに抽出されやすいという問題もある。
さらにまた、従来のグリースでは基油の一部がブーツ内部に浸入し、ブーツの大気側に達してその基油の一部が潤滑剤として機能していたが、油膜確保のため高粘度の基油を使用したグリースでは、ブーツ中に基油が浸入しにくくなり、潤滑に有効な潤滑剤の滲出が不充分で異音が発生するという問題もある。
ウレア系増ちょう剤、過塩基性ナトリウムスルホネート、硫黄系極圧剤、及びりん系耐摩耗剤を含有させることによりフレーキング防止特性を改善したグリースも知られているが(例えば、特許文献4)、異音抑制特性は充分とはいえない。
さらにまた、従来のグリースでは基油の一部がブーツ内部に浸入し、ブーツの大気側に達してその基油の一部が潤滑剤として機能していたが、油膜確保のため高粘度の基油を使用したグリースでは、ブーツ中に基油が浸入しにくくなり、潤滑に有効な潤滑剤の滲出が不充分で異音が発生するという問題もある。
ウレア系増ちょう剤、過塩基性ナトリウムスルホネート、硫黄系極圧剤、及びりん系耐摩耗剤を含有させることによりフレーキング防止特性を改善したグリースも知られているが(例えば、特許文献4)、異音抑制特性は充分とはいえない。
従って、本発明の目的は、等速ジョイント用グリース組成物、特に熱可塑性ポリエステルエラストマー製ブーツを装着した等速ジョイントの異音の発生を有効に防止ないし軽減しうる等速ジョイント用グリース組成物を提供することである。
本発明の他の目的は、高速耐久性、低温トルク性に優れた等速ジョイント用グリース組成物を提供することである。
本発明の他の目的は、高速耐久性、低温トルク性に優れた等速ジョイント用グリース組成物を提供することである。
通常、CVJ用グリースの基油としては、粘度の異なる2種類以上の基油をブレンドして目的の粘度としたものが使用されている。この基油粘度は、低温時の流動性が確保できれば、高い方がフレーキング寿命等の潤滑性は向上することが知られている。
一方、低粘度の基油をブレンドすると擦過音を防止できることもあるが、グリースの粘度が低下し、ボールや転動面のフレーキング寿命が低下してしまう。
本発明者らは、鋭意検討した結果、パーフルオロエーテル油を含有させることにより、上記目的が達成し得ることを見いだし本発明を完成するに至った。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、下記の等速ジョイント用グリース組成物を提供するものである。
1.下記の成分を含有する等速ジョイント用グリース組成物。
(a)100℃において18〜25mm2/sの動粘度を有する基油、
(b)ウレア系増ちょう剤、
(c)過塩基性ナトリウムスルホネート、
(d)硫黄系極圧剤、
(e)りん系耐摩耗剤、及び
(f)組成物の全質量に対して1〜10質量%のパーフルオロエーテル油。
2.上記硫黄系極圧剤が、硫化オレフィン及び/又は硫化油脂である、上記1記載の等速ジョイント用グリース組成物。
3.上記硫黄系極圧剤の硫黄分含量が、全組成物中、0.1〜5質量%である、上記1または2記載の等速ジョイント用グリース組成物。
4.上記りん系耐摩耗剤のりん分含量が、全組成物中、0.001〜0.3質量%である、上記1〜3のいずれか1項記載の等速ジョイント用グリース組成物。
5.上記硫黄系極圧剤が、硫化オレフィン及び/又は硫化油脂と、ジアルキルジチオカルバミン酸のモリブデン塩及び/又はジアルキルジチオリン酸のモリブデン塩との混合物である、上記1〜4のいずれか1項記載の等速ジョイント用グリース組成物。
6.上記パーフルオロエーテル油が、下記の式(1)で表される上記1〜5のいずれか1項記載の等速ジョイント用グリース組成物。
式(1) F−(C3F6O)n−CF2CF3
(式中、nは7〜60の数である)
7.上記パーフルオロエーテル油が、100℃において2〜5mm2/sの動粘度を有する上記1〜6のいずれか1項記載の等速ジョイント用グリース組成物。
8.さらに熱可塑性ポリエステルエラストマー製ブーツに配合される異音発生抑制剤を含有する上記1〜7のいずれか1項記載の等速ジョイント用グリース組成物。
9.上記異音発生抑制剤が、ポリグリコール類、鉱物油及び植物油からなる群から選ばれる少なくとも1種である上記8記載の等速ジョイント用グリース組成物。
一方、低粘度の基油をブレンドすると擦過音を防止できることもあるが、グリースの粘度が低下し、ボールや転動面のフレーキング寿命が低下してしまう。
本発明者らは、鋭意検討した結果、パーフルオロエーテル油を含有させることにより、上記目的が達成し得ることを見いだし本発明を完成するに至った。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、下記の等速ジョイント用グリース組成物を提供するものである。
1.下記の成分を含有する等速ジョイント用グリース組成物。
(a)100℃において18〜25mm2/sの動粘度を有する基油、
(b)ウレア系増ちょう剤、
(c)過塩基性ナトリウムスルホネート、
(d)硫黄系極圧剤、
(e)りん系耐摩耗剤、及び
(f)組成物の全質量に対して1〜10質量%のパーフルオロエーテル油。
2.上記硫黄系極圧剤が、硫化オレフィン及び/又は硫化油脂である、上記1記載の等速ジョイント用グリース組成物。
3.上記硫黄系極圧剤の硫黄分含量が、全組成物中、0.1〜5質量%である、上記1または2記載の等速ジョイント用グリース組成物。
4.上記りん系耐摩耗剤のりん分含量が、全組成物中、0.001〜0.3質量%である、上記1〜3のいずれか1項記載の等速ジョイント用グリース組成物。
5.上記硫黄系極圧剤が、硫化オレフィン及び/又は硫化油脂と、ジアルキルジチオカルバミン酸のモリブデン塩及び/又はジアルキルジチオリン酸のモリブデン塩との混合物である、上記1〜4のいずれか1項記載の等速ジョイント用グリース組成物。
6.上記パーフルオロエーテル油が、下記の式(1)で表される上記1〜5のいずれか1項記載の等速ジョイント用グリース組成物。
式(1) F−(C3F6O)n−CF2CF3
(式中、nは7〜60の数である)
7.上記パーフルオロエーテル油が、100℃において2〜5mm2/sの動粘度を有する上記1〜6のいずれか1項記載の等速ジョイント用グリース組成物。
8.さらに熱可塑性ポリエステルエラストマー製ブーツに配合される異音発生抑制剤を含有する上記1〜7のいずれか1項記載の等速ジョイント用グリース組成物。
9.上記異音発生抑制剤が、ポリグリコール類、鉱物油及び植物油からなる群から選ばれる少なくとも1種である上記8記載の等速ジョイント用グリース組成物。
本発明の等速ジョイント用グリース組成物は、特に熱可塑性ポリエステルエラストマー製ブーツを装着した等速ジョイントに使用した場合、等速ジョイントの異音の発生を有効に防止または軽減することができる。
本発明に使用するパーフルオロエーテル油は、好ましくは式(1)で表され、n=7〜60、さらに好ましくは7〜30程度であり、動粘度は100℃において2〜5mm2/s程度、密度は1.8〜1.9であり、一般的に使用される鉱油系基油には溶解せず、密度が高く、成分(a)〜(e)からなるCVJ用グリース(通常は密度0.9程度)中で分散状態で存在する。駆動シャフトが回転する際の遠心力と攪拌作用により外側に押し出されて、ブーツ周辺に徐々に集まる。動粘度5mm2/s以下の油はポリエステルエラストマー製ブーツの膜を透過するので、ブーツの大気側に浸みだして潤滑作用を与え、擦過音の発生を長期に渡り防止ないし軽減する。
本発明に使用するパーフルオロエーテル油は、好ましくは式(1)で表され、n=7〜60、さらに好ましくは7〜30程度であり、動粘度は100℃において2〜5mm2/s程度、密度は1.8〜1.9であり、一般的に使用される鉱油系基油には溶解せず、密度が高く、成分(a)〜(e)からなるCVJ用グリース(通常は密度0.9程度)中で分散状態で存在する。駆動シャフトが回転する際の遠心力と攪拌作用により外側に押し出されて、ブーツ周辺に徐々に集まる。動粘度5mm2/s以下の油はポリエステルエラストマー製ブーツの膜を透過するので、ブーツの大気側に浸みだして潤滑作用を与え、擦過音の発生を長期に渡り防止ないし軽減する。
以下、本発明の等速ジョイント用グリース組成物について詳述する。
本発明のグリース組成物は、下記成分(a)、(b)、(c)、(d)、(e)及び(f)を含有する。
(a)基油、
(b)ウレア系増ちょう剤、
(c)過塩基性ナトリウムスルホネート、
(d)硫黄系極圧剤、
(e)りん系耐摩耗剤、及び
(f)パーフルオロエーテル油。
本発明のグリース組成物は、下記成分(a)、(b)、(c)、(d)、(e)及び(f)を含有する。
(a)基油、
(b)ウレア系増ちょう剤、
(c)過塩基性ナトリウムスルホネート、
(d)硫黄系極圧剤、
(e)りん系耐摩耗剤、及び
(f)パーフルオロエーテル油。
まず、上記(a)成分について説明する。上記(a)成分の基油としては、鉱物油、エーテル系合成油、エステル系合成油及び炭化水素系合成油等の通常に使用されている潤滑油またはそれらの混合油が挙げられるが、これらに限定されるものではない。コストの点から、鉱物油を用いるのが好ましく、また、鉱物油を主成分とし、これに合成油を混合した基油を用いるのが好ましい。
上記基油の100℃における動粘度は、18〜25mm2/sであり、好ましくは20〜23mm2/sである。18mm2/s未満では、CVJの高速耐久性が不充分であり、25mm2/sを超えると低温トルク性が低下する。
上記基油の100℃における動粘度は、18〜25mm2/sであり、好ましくは20〜23mm2/sである。18mm2/s未満では、CVJの高速耐久性が不充分であり、25mm2/sを超えると低温トルク性が低下する。
上記(b)成分の増ちょう剤としては、現在増ちょう剤として用いられているウレア化合物を用いることができる。該ウレア化合物としては、ウレア基の数によってジウレア、トリウレア等があり、また、ウレア基を4個以上有するものとしてテトラウレア等のポリウレアが知られており、これらのウレア化合物を制限なく用いることができる。
上記ジウレア化合物は、例えば、ジイソシアネートとモノアミンとの反応により得られる。上記イソシアネートとしては、例えば、フェニレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルイソシアネート、フェニルジイソシアネート及びジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)等が挙げられ、上記モノアミンとしては、例えば、オクチルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、オレイルアミン、アニリン、p−トルイジン及びシクロヘキシルアミン等が挙げられる。上記ジイソシアネートとモノアミンとを反応させる方法には特に制限はなく、従来公知の方法により実施することができる。
上記ジウレア化合物は、例えば、ジイソシアネートとモノアミンとの反応により得られる。上記イソシアネートとしては、例えば、フェニレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルイソシアネート、フェニルジイソシアネート及びジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)等が挙げられ、上記モノアミンとしては、例えば、オクチルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、オレイルアミン、アニリン、p−トルイジン及びシクロヘキシルアミン等が挙げられる。上記ジイソシアネートとモノアミンとを反応させる方法には特に制限はなく、従来公知の方法により実施することができる。
上記ポリウレア化合物は、例えばジイソシアネートとジアミンとの反応により得られる。上記ジイソシアネートとしては、上記ジウレア化合物の生成に用いられるものと同様のものが挙げられ、上記ジアミンとしては、エチレンジアミン、プロパンジアミン、ヘキサンジアミン、オクタンジアミン、フェニレンジアミン、トリレンジアミン及びキシレンジアミン等が挙げられる。上記ジイソシアネートとジアミンとを反応させる方法には特に制限はなく、従来公知の方法により実施することができる。
特に好ましいウレア系増ちょう剤としては、オクチルアミン、ステアリルアミン、シクロヘキシルアミン、アニリン又はこれらの混合物と、ジイソシアネート化合物との反応によって得られるジウレア化合物が挙げられる。
特に好ましいウレア系増ちょう剤としては、オクチルアミン、ステアリルアミン、シクロヘキシルアミン、アニリン又はこれらの混合物と、ジイソシアネート化合物との反応によって得られるジウレア化合物が挙げられる。
上記(c)成分の過塩基性ナトリウムスルホネートは、金属加工油の防錆剤、自動車エンジン油の清浄分散剤又は極圧剤として知られているものであり、潤滑油留分中の芳香族炭化水素のスルホン化によって得られる石油スルホン酸の過塩基性ナトリウム塩、ジノニルナフタレンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸及びアルキル芳香族スルホン酸等の合成スルホン酸の過塩基性ナトリウム塩からなる群から選ばれる化合物が挙げられる。上記の中でも特に好ましいものはジノニルナフタレンスルホン酸、アルキル芳香族スルホン酸の過塩基性ナトリウム塩である。
上記(d)成分の硫黄系極圧剤は、工業用ギヤ油、自動車用ハイホイドギヤ油、切削油、引抜き油等の金属加工油、作動油、自動変速機油等の各種潤滑油やグリースに用いられることが知られている、分子構造中に硫黄を含有する耐加重添加剤であり、上記(c)成分の過塩基性ナトリウムスルホネートは含まない。上記硫黄系極圧剤の具体例としては、例えば、ジアルキルジチオカルバミン酸の亜鉛塩、モリブデン塩、銅塩、ビスマス塩、ニッケル塩及び鉄塩;ジアルキルジチオリン酸の亜鉛塩及びモリブデン塩等を代表とする有機金属化合物;金属を含有しないジチオカルバミン酸やチオカーボネート、キザンテート等の有機化合物;ひまし油、菜種油、牛脂及び豚脂等を代表とする動植物油を硫化した硫化油脂及び硫化エステル;オレフィンを硫化して得られる硫化オレフィンやポリスルフィド等が挙げられる。更に、ジアルキルジチオカルバミン酸のモリブデン塩、ジアルキルジチオリン酸のモリブデン塩、二硫化モリブデン、硫化アンモン等を代表とする固体潤滑剤も使用可能である。本発明においては、上記硫黄系極圧剤を単独で用いてもよく、または2種以上を混合して用いてもよい。
上記(d)成分の硫黄系極圧剤のうち、好ましいものは硫化オレフィン及び/又は硫化油脂である。また、硫化オレフィン又は硫化油脂とジアルキルジチオカルバミン酸のモリブデン塩及び/又はジアルキルジチオリン酸のモリブデン塩との混合物を用いるのが更に好ましい。
本発明においては、上記(d)成分の硫黄系極圧剤として、市販されているものを用いることもできる。そのような硫黄系極圧剤としては、例えば、日本ルーブリゾール社製アングラモル33、モービルケミカル社製Mobilad C-100及び大日本インキ社製 DILUBE G-290等が挙げられる。
上記(d)成分の硫黄系極圧剤のうち、好ましいものは硫化オレフィン及び/又は硫化油脂である。また、硫化オレフィン又は硫化油脂とジアルキルジチオカルバミン酸のモリブデン塩及び/又はジアルキルジチオリン酸のモリブデン塩との混合物を用いるのが更に好ましい。
本発明においては、上記(d)成分の硫黄系極圧剤として、市販されているものを用いることもできる。そのような硫黄系極圧剤としては、例えば、日本ルーブリゾール社製アングラモル33、モービルケミカル社製Mobilad C-100及び大日本インキ社製 DILUBE G-290等が挙げられる。
上記(e)成分のリン系耐摩耗剤は、上記(d)成分の硫黄系極圧剤と同様にギヤ油、金属加工油、作動油、自動変速機油などの各種潤滑油に使用されている、分子構造にリンを含む耐荷重添加剤である。上記リン系耐摩耗剤の具体的としては、ジアルキルジチオリン酸の亜鉛塩;モリブデン塩などを代表とする有機金属化合物;トリブチルフォスファイト及びトリオレイルフォスファイトなどを代表とするフォスファイト類;トリクレシジルフォスフェート及びジラウリルアッシドフォスフェートなどを代表とするフォスフェート類;リン酸ジブチルオクチルアミン塩及びリン酸ジラウリルオクチルアミン塩などを代表とするアミンフォスフェート類;トリフェニルフォスフォロチオネート及びアルキレイテッドフォスフォロチオネートなどを代表とするフォスフォロチオネート類;リン酸カルシウムを代表とする固体潤滑剤;及びジフェニルハイドロゲンフォスファイト等が挙げられる。
本発明においては、上記(e)成分のりん系耐摩耗剤として、市販されているものを用いることもできる。そのようなりん系耐摩耗剤としては、例えば、城北化学工業(株)製 JP−260、JP−212、大八化学(株)製 TPP、TCP等が挙げられる。
また、上記(d)成分の硫黄系極圧剤と上記(e)成分のりん系耐摩耗剤とを含有する商品も市販されており、このようなものを本発明において使用することができる。このような市販品としては、例えば、日本ルーブリゾール社製アングラモル99、及びアングラモル98A、モービルケミカル社製 Mobilad G-305、Mobilad G-210等が挙げられる。
本発明においては、上記(e)成分のりん系耐摩耗剤として、市販されているものを用いることもできる。そのようなりん系耐摩耗剤としては、例えば、城北化学工業(株)製 JP−260、JP−212、大八化学(株)製 TPP、TCP等が挙げられる。
また、上記(d)成分の硫黄系極圧剤と上記(e)成分のりん系耐摩耗剤とを含有する商品も市販されており、このようなものを本発明において使用することができる。このような市販品としては、例えば、日本ルーブリゾール社製アングラモル99、及びアングラモル98A、モービルケミカル社製 Mobilad G-305、Mobilad G-210等が挙げられる。
上記(f)成分のパーフルオロエーテル油としては、下記の式(1)で表されるものが特に好ましい。
式(1) F−(C3F6O)n−CF2CF3
(式中、nは7〜60の数である)
上記パーフルオロエーテル油の含量は、全CVJ組成物中、1〜10質量%、さらに好ましくは3〜8質量%である。1質量%未満では、異音防止性が不充分であり、10質量%を超えるとCVJの高速耐久性が低下する。
式(1) F−(C3F6O)n−CF2CF3
(式中、nは7〜60の数である)
上記パーフルオロエーテル油の含量は、全CVJ組成物中、1〜10質量%、さらに好ましくは3〜8質量%である。1質量%未満では、異音防止性が不充分であり、10質量%を超えるとCVJの高速耐久性が低下する。
本発明の組成物にはさらに熱可塑性ポリエステルエラストマー製ブーツに配合される異音発生抑制剤を含有させてもよい。
このような異音発生抑制剤としては、ポリグリコール類(例えば、ポリテトラメチレンオキシドグリコール)、鉱物油(例えば、パラフィン系油)、植物油(例えば、菜種油、ひまし油)等が挙げられる。その含有量は、全CVJ組成物中、好ましくは0.1〜10質量%、さらに好ましくは1〜5質量%である。
このような異音発生抑制剤としては、ポリグリコール類(例えば、ポリテトラメチレンオキシドグリコール)、鉱物油(例えば、パラフィン系油)、植物油(例えば、菜種油、ひまし油)等が挙げられる。その含有量は、全CVJ組成物中、好ましくは0.1〜10質量%、さらに好ましくは1〜5質量%である。
本発明の等速ジョイント用グリース組成物中は、好ましくは等速ジョイント用グリース組成物の全重量に対して、(a)成分の基油:97.69〜42質量%、(b)成分のウレア系増ちょう剤:1〜25質量%、(c)成分の過塩基性ナトリウムスルホネート:0.1〜10質量%、(d)成分の硫黄系極圧剤:0.2〜10質量%、(e)成分のりん系耐摩耗剤:0.01〜3質量%、及び(f)成分のパーフルオロエーテル油:1〜10質量%を含有する。
(d)成分の硫黄系極圧剤及び(e)成分のりん系耐摩耗剤の含有量は、それぞれ硫黄分含量が、全組成物中0.1〜5質量%、りん分含量が、全組成物中0.001〜0.3質量%になるような量であることが好ましい。
本発明の等速ジョイント用グリース組成物は、更に好ましくは等速ジョイント用グリース組成物の全重量に対して、(a)成分の基油:92.25〜59.5質量%、(b)成分のウレア系増ちょう剤:4〜20質量%、(c)成分の過塩基性ナトリウムスルホネート:0.5〜5質量%、(d)成分の硫黄系極圧剤:0.2〜6質量%、(e)成分のりん系耐摩耗剤:0.05〜1.5質量%、及び(f)成分のパーフルオロエーテル油:3〜8質量%を含有する。
(d)成分の硫黄系極圧剤、及び(e)成分のりん系耐摩耗剤は、それぞれ硫黄分含量が、全組成物中0.1〜3.0質量%、りん分含量が、全組成物中0.005〜0.15質量%になるような量であることが更に好ましい。
(d)成分の硫黄系極圧剤及び(e)成分のりん系耐摩耗剤の含有量は、それぞれ硫黄分含量が、全組成物中0.1〜5質量%、りん分含量が、全組成物中0.001〜0.3質量%になるような量であることが好ましい。
本発明の等速ジョイント用グリース組成物は、更に好ましくは等速ジョイント用グリース組成物の全重量に対して、(a)成分の基油:92.25〜59.5質量%、(b)成分のウレア系増ちょう剤:4〜20質量%、(c)成分の過塩基性ナトリウムスルホネート:0.5〜5質量%、(d)成分の硫黄系極圧剤:0.2〜6質量%、(e)成分のりん系耐摩耗剤:0.05〜1.5質量%、及び(f)成分のパーフルオロエーテル油:3〜8質量%を含有する。
(d)成分の硫黄系極圧剤、及び(e)成分のりん系耐摩耗剤は、それぞれ硫黄分含量が、全組成物中0.1〜3.0質量%、りん分含量が、全組成物中0.005〜0.15質量%になるような量であることが更に好ましい。
上記(b)成分のウレア系増ちょう剤の含有量が1質量%未満であると、増ちょう効果が少なくなり、グリース化しにくくなり、25質量%を越えると、得られた組成物が硬くなりすぎ初期の効果が得られなくなる場合があるので、上記範囲内とすることが好ましい。
上記(c)成分の過塩基性ナトリウムスルホネートの含有量が0.1質量%未満であると、初期の効果を得ることが困難になり、10質量%を越えて含有させても効果の増大がない場合があるので、上記範囲内とすることが好ましい。
上記(c)成分の過塩基性ナトリウムスルホネートの含有量が0.1質量%未満であると、初期の効果を得ることが困難になり、10質量%を越えて含有させても効果の増大がない場合があるので、上記範囲内とすることが好ましい。
本発明の等速ジョイント用グリース組成物は、上記硫黄極圧剤の硫黄分含有量が、全組成物中、0.1〜5質量%であることが好ましく、0.1〜3.0質量%であることが更に好ましい。上記硫黄極圧剤の硫黄分含有量が、全組成物中の0.1質量%未満であると初期の効果を得ることが困難となり、5質量%を越えても効果の増大がない場合があるので、上記範囲内とすることが好ましい。
また、本発明の等速ジョイント用グリース組成物は、上記りん系耐摩耗剤のりん分含有量が、全組成物中、0.001〜0.3質量%であることが好ましく、0.005〜0.15質量%であることが更に好ましい。上記りん系耐摩耗剤のりん分含有量が、全組成物中の0.001質量%未満であると所期の効果を得ることが困難となり、0.3質量%を越えても効果の増大がない場合があるので、上記範囲内とすることが好ましい。
本発明のCVJ組成物中、(f)成分のパーフルオロエーテル油の含有量が1質量%未満では異音防止特性が不充分であり、10質量%を超えると高速耐久性が低下する。
また、本発明の等速ジョイント用グリース組成物は、上記りん系耐摩耗剤のりん分含有量が、全組成物中、0.001〜0.3質量%であることが好ましく、0.005〜0.15質量%であることが更に好ましい。上記りん系耐摩耗剤のりん分含有量が、全組成物中の0.001質量%未満であると所期の効果を得ることが困難となり、0.3質量%を越えても効果の増大がない場合があるので、上記範囲内とすることが好ましい。
本発明のCVJ組成物中、(f)成分のパーフルオロエーテル油の含有量が1質量%未満では異音防止特性が不充分であり、10質量%を超えると高速耐久性が低下する。
本発明の等速ジョイント用グリース組成物には、上記(a)、(b)、(c)、(d)及び(e)成分に加え、更に各種潤滑油やグリースに一般的に用いられている酸化防止剤、防錆剤、ポリマー添加剤を添加することができる。また、上記(c)、(d)、(e)及び(f)成分以外の極圧剤、摩擦緩和剤、耐摩耗剤及び固体潤滑剤等の添加剤を添加することができる。上記添加剤を含有させる場合、その含有量は、等速ジョイント用グリース組成物の全量中、好ましくは0.1〜10質量%である。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。なお、本発明の範囲は、かかる実施例に限定されないことはいうまでもない。
実施例1〜4及び比較例1〜7
増ちょう剤及び基油を含むベースグリースに、表1に示す割合になるように、各成分を加え、適宜基油を加えながら、三段ロールミルにてちょう度No.1グレードに調整し、等速ジョイント用グリース組成物を得た。
なお、表中に示す各成分は以下のとおりであり、表中の数字は質量%を示す。基油は残部である。
ウレア系増ちょう剤:ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)とオクチルアミンとの反応により得られたジウレア化合物
過塩基性ナトリウムスルホネート:商品名Lubrizol 5318A:塩基価450 日本ルーブリゾール社製
MoDTC(りん系耐摩耗剤):モリブデンジアルキルジチオカーバメート、商品名Molyvan A R. TVanderbilt社製
SP系極圧剤:商品名 アングラモル99 日本ルーブリゾール社製
PFE-A:式(1)においてnが7〜30であるパーフルオロエーテル油(100℃における動粘度5mm2/s)
PFE-B:式(1)のパーフルオロエーテル油(100℃における動粘度9mm2/s)
実施例1〜4及び比較例1〜7
増ちょう剤及び基油を含むベースグリースに、表1に示す割合になるように、各成分を加え、適宜基油を加えながら、三段ロールミルにてちょう度No.1グレードに調整し、等速ジョイント用グリース組成物を得た。
なお、表中に示す各成分は以下のとおりであり、表中の数字は質量%を示す。基油は残部である。
ウレア系増ちょう剤:ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)とオクチルアミンとの反応により得られたジウレア化合物
過塩基性ナトリウムスルホネート:商品名Lubrizol 5318A:塩基価450 日本ルーブリゾール社製
MoDTC(りん系耐摩耗剤):モリブデンジアルキルジチオカーバメート、商品名Molyvan A R. TVanderbilt社製
SP系極圧剤:商品名 アングラモル99 日本ルーブリゾール社製
PFE-A:式(1)においてnが7〜30であるパーフルオロエーテル油(100℃における動粘度5mm2/s)
PFE-B:式(1)のパーフルオロエーテル油(100℃における動粘度9mm2/s)
上記等速ジョイント用グリース組成物につき、以下に示す試験方法で物性の評価を行った。ちょう度について得られた結果を表1に併記する。
<ちょう度>
JIS K 2220 5.3による。
<実ジョイント高速耐久試験(高速耐久性)>
下記条件にて、実ジョイントでの台上耐久試験を用い、運転後のジョイント各部のフレーキングの発生の有無を調べた。
回転数:1000rpm
トルク:392N・m
角度:8°
運転時間:500時間
ジョイントタイプ:バーフィールドジョイント
○:フレーキングの発生無し
×:フレーキングの発生有り
<ちょう度>
JIS K 2220 5.3による。
<実ジョイント高速耐久試験(高速耐久性)>
下記条件にて、実ジョイントでの台上耐久試験を用い、運転後のジョイント各部のフレーキングの発生の有無を調べた。
回転数:1000rpm
トルク:392N・m
角度:8°
運転時間:500時間
ジョイントタイプ:バーフィールドジョイント
○:フレーキングの発生無し
×:フレーキングの発生有り
<ブーツ擦過音試験(異音防止性)>
上記実ジョイント高速耐久試験条件で50時間慣らし運転した後、下記条件で供試ジョイントの台上試験を行い、水付着時のブーツからの擦過音の発生の有無を調べた。
回転数:100rpm
角度:45°
運転時間:500時間
ジョイントタイプ:バーフィールドジョイント
○:ブーツからの擦過音の発生無し
×:ブーツからの擦過音の発生有り
<低温トルク試験>
JIS K 2220 5.14により、−30℃での起動トルクを測定した。
○:起動トルクが100N・cm未満
×:起動トルクが100N・cm以上
上記実ジョイント高速耐久試験条件で50時間慣らし運転した後、下記条件で供試ジョイントの台上試験を行い、水付着時のブーツからの擦過音の発生の有無を調べた。
回転数:100rpm
角度:45°
運転時間:500時間
ジョイントタイプ:バーフィールドジョイント
○:ブーツからの擦過音の発生無し
×:ブーツからの擦過音の発生有り
<低温トルク試験>
JIS K 2220 5.14により、−30℃での起動トルクを測定した。
○:起動トルクが100N・cm未満
×:起動トルクが100N・cm以上
パーフルオロエーテル油を添加した実施例1〜4のグリース組成物は、高速耐久性に優れ、ブーツ擦過音試験においても異音の発生は認められなかった。
パーフルオロエーテル油の添加量が少ない比較例1及びこれを含まない比較例3のグリース組成物は、高速耐久性は優れているが、ブーツ擦過音試験において、1〜2分で異音の発生が認められた。
パーフルオロエーテル油の添加量が多い比較例2のグリース組成物は、高速耐久性が劣る。高速耐久性に有効な成分が鉱油には溶解しているがパーフルオロエーテル油には溶解していないため、ジョイントのボールと転動面に添加剤成分が充分に供給されないためと考えられる。
動粘度が高いパーフルオロエーテル油を使用した比較例4のグリース組成物は、高速耐久性は優れているが、パーフルオロエーテル油の透過性が悪いためブーツ擦過音試験において、1〜2分で異音の発生が認められた。
低粘度の基油を使用した比較例5のグリース組成物は、ブーツ擦過音試験において異音の発生は認められないが、高速耐久性が劣る。
比較例5の基油よりも高粘度の基油を使用した比較例6のグリース組成物は、高速耐久性が劣るだけでなく、ブーツ擦過音試験において異音の発生が認められる。
実施例4において基油として高粘度のものを使用した比較例7のグリース組成物は、低温トルク性が劣る。
パーフルオロエーテル油の添加量が少ない比較例1及びこれを含まない比較例3のグリース組成物は、高速耐久性は優れているが、ブーツ擦過音試験において、1〜2分で異音の発生が認められた。
パーフルオロエーテル油の添加量が多い比較例2のグリース組成物は、高速耐久性が劣る。高速耐久性に有効な成分が鉱油には溶解しているがパーフルオロエーテル油には溶解していないため、ジョイントのボールと転動面に添加剤成分が充分に供給されないためと考えられる。
動粘度が高いパーフルオロエーテル油を使用した比較例4のグリース組成物は、高速耐久性は優れているが、パーフルオロエーテル油の透過性が悪いためブーツ擦過音試験において、1〜2分で異音の発生が認められた。
低粘度の基油を使用した比較例5のグリース組成物は、ブーツ擦過音試験において異音の発生は認められないが、高速耐久性が劣る。
比較例5の基油よりも高粘度の基油を使用した比較例6のグリース組成物は、高速耐久性が劣るだけでなく、ブーツ擦過音試験において異音の発生が認められる。
実施例4において基油として高粘度のものを使用した比較例7のグリース組成物は、低温トルク性が劣る。
Claims (9)
- 下記の成分を含有する等速ジョイント用グリース組成物。
(a)100℃において18〜25mm2/sの動粘度を有する基油、
(b)ウレア系増ちょう剤、
(c)過塩基性ナトリウムスルホネート、
(d)硫黄系極圧剤、
(e)りん系耐摩耗剤、及び
(f)組成物の全質量に対して1〜10質量%のパーフルオロエーテル油。 - 上記硫黄系極圧剤が、硫化オレフィン及び/又は硫化油脂である、請求項1記載の等速ジョイント用グリース組成物。
- 上記硫黄系極圧剤の硫黄分含量が、全組成物中、0.1〜5質量%である、請求項1または2記載の等速ジョイント用グリース組成物。
- 上記りん系耐摩耗剤のりん分含量が、全組成物中、0.001〜0.3質量%である、請求項1〜3のいずれか1項記載の等速ジョイント用グリース組成物。
- 上記硫黄系極圧剤が、硫化オレフィン及び/又は硫化油脂と、ジアルキルジチオカルバミン酸のモリブデン塩及び/又はジアルキルジチオリン酸のモリブデン塩との混合物である、請求項1〜4のいずれか1項記載の等速ジョイント用グリース組成物。
- 上記パーフルオロエーテル油が、下記の式(1)で表される請求項1〜5のいずれか1項記載の等速ジョイント用グリース組成物。
式(1) F−(C3F6O)n−CF2CF3
(式中、nは7〜60の数である) - 上記パーフルオロエーテル油が、100℃において2〜5mm2/sの動粘度を有する請求項1〜6のいずれか1項記載の等速ジョイント用グリース組成物。
- さらに熱可塑性ポリエステルエラストマー製ブーツに配合される異音発生抑制剤を含有する請求項1〜7のいずれか1項記載の等速ジョイント用グリース組成物。
- 上記異音発生抑制剤が、ポリグリコール類、鉱物油及び植物油からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項8記載の等速ジョイント用グリース組成物。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004261242A JP2006077091A (ja) | 2004-09-08 | 2004-09-08 | 等速ジョイント用グリース組成物 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6265910A (ja) * | 1985-09-13 | 1987-03-25 | Nippon Cement Co Ltd | 窒化けい素・炭化けい素複合粉末の製造方法 |
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-
2004
- 2004-09-08 JP JP2004261242A patent/JP2006077091A/ja active Pending
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