以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)本実施の形態によるカメラ付きICレコーダ1の構成
図1〜図3において、1は全体として本実施の形態によるカメラ付きICレコーダ1を示し、全体として丸みを帯びた縦長形状の本体部2の上部に、CCD(Charge Coupled Device)カメラ3が取り付けられたLCDカバー部4が上方向(矢印z方向)にスライド自在に配設されている。
本体部2においては、背面2Aの上部左右両側にそれぞれ集音孔5A、5Bが穿設されると共に、これら集音孔にそれぞれ対応させてその内部にマイクロホン20A、20B(図5)が収納されており、かくしてこれらマイクロホン20A、20Bが対応する集音孔5A、5Bを介して外部音声を集音し得るようになされている。
また本体部2の前面2Bの中段位置には録音ボタン6Aが配設されており、この録音ボタン6Aを押圧操作することによって、各マイクロホン20A、20Bにより集音された外部音声の録音動作を開始させることができるようになされている。
さらに本体部2の前面2Bの上段位置には、図3に示すように、高解像度のカラー液晶ディスプレイでなるLCD7が配設されている。そしてこのLCD7の下側には、ライブビューボタン6Bが配設されており、この図3のようにLCDカバー部4を上方向に引き出して開状態にし、かつ後述のようにLCDカバー部4のカメラカバー8をCCDカメラ3が露出するように回転させた開状態にした状態において、このライブビューボタン6Bを押圧操作することによって、そのときCCDカメラ3により撮像されている動画像をLCD7に表示させることができるようになされている。
さらに本体部2の前面2Bの中段におけるライブビューボタン6Bの左横には、カメラシャッタボタン6Cが配設されており、LCD7に動画像が表示されている状態においてこのカメラシャッタボタン6Cを押圧操作することによって、LCD7に表示されていた動画像のうちのカメラシャッタボタン6Cを押圧操作した瞬間の1フレーム分の静止画像を取り込んで保存させることができるようになされている。これによりこのカメラ付きICレコーダ1においては、LCD7に表示された動画像を目視確認しながら、所望の静止画像を保存し得るようになされている。
一方、本体部2の右側面2Cには、メニューボタン6Dが配設されており、このメニューボタン6Dを押圧操作することによって、LCD7に所定のメニュー画面を表示させることができるようになされている。また本体部2の右側面2Cにおけるメニューボタン6Dの下側にはジョグレバー6Eが配設されており、このジョグレバー6Eを上下左右方向に倒すように操作したり、このジョグレバー6Eを押圧操作することによって、メニュー画面内に表示された各種選択肢の中から所望の選択肢を選択したり、その選択肢を選択対象として決定することができるようになされている。
さらに本体部2の右側面2Cにおけるジョグレバー6Eの下側には、停止ボタン6Fが配設されると共に、当該停止ボタン6Fの下側にはボリュームボタン6Gが配設されており、この停止ボタン6Fを押圧操作することによって録音動作や再生動作を停止させることができ、また再生動作時にボリュームボタン6Gの上側又は下側を押圧操作することによって、このときLCD7の裏側に配設されたスピーカ32(図5)から出力される再生音声の音量を上げ又は下げることができるようになされている。
さらに本体部2の右側面2Cにおけるボリュームボタン6Gの下側には、ボイスアップスイッチ6Hが配設されており、このボイスアップスイッチ6Hを再生動作時にオン設定しておくことによって、録音動作時に大きな音量で録音された音声の音量をそのままに維持しながら、小さい音量で録音された音声を大きな音量で出力させることができるようになされている。
他方、本体部2の左側面2Dには、電源コネクタ9が配設されており、所定の電源供給キットのプラグをこの電源コネクタ9に挿入することによって、このカメラ付きICレコーダ1に電源電圧を供給したり、当該カメラ付きICレコーダ1内に内蔵された図示しない電池に対する充電を行い得るようになされている。
また本体部2の左側面2Dにおける電源コネクタ9の下側には、USB(Universal Serial Bus)コネクタ10が配設されており、このUSBコネクタ10を介してパーソナルコンピュータ等の外部機器とUSB接続することができるようになされている。これによりこのカメラ付きICレコーダ1においては、かかるUSB接続された外部機器との間でこのカメラ付きICレコーダ1に保存された録音音声の音声データや録画画像の画像データを外部機器に出力したり、当該外部機器から与えられる音声データや画像データを取り込み得るようになされている。
なお本体部2の前面2BにおけるLCD7の直下には、充電時に点灯する充電用LED(Light Emitting Diode)11と、録音動作時や再生動作時に点灯するオペレーション用LED12とが配設されており、かくしてユーザがこれら充電用LED11及びオペレーション用LED12の点滅状態に基づいて充電や録音等が確実に行われているか否かを容易に検知し得るようになされている。
さらに本体部2の下側面2Eには、マイクロホンジャック13及びヘッドホンジャック14が配設されており、かくしてマイクロホンジャック13に図示しない外部のマイクロホンの出力プラグを挿入することによって、当該マイクロホンにより集音された外部音声を取り込んで録音でき、またヘッドホンジャック14に図示しない外部のヘッドホンの入力プラグを挿入することによって、再生動作時に再生された録音音声を当該ヘッドホンにより聞くことができるようになされている。
これに対してLCDカバー部4においては、図1及び図2のように閉じられた閉状態時において本体部2のLCD7の2/3程度を覆うようにその外形形状が選定されている。これによりこのカメラ付きICレコーダ1においては、不使用時にはLCDカバー部4を閉状態にすることでLCD7を当該LCDカバー部4によって保護することができる一方、使用の際には図3のようにこのLCDカバー部4を上方向に引き出して開状態にすることで、LCD7を露出させて当該LCD7に表示されるメニュー画面等をユーザが目視できるようになされている。
またLCDカバー部4の上部には、円柱形状のカメラカバー8が回転自在に配設されると共に、このカメラカバー8の所定位置には、上述のCCDカメラ3がその光学軸を当該カメラカバー8の中心軸と垂直な方向に向けて取り付けられている。
この場合において、カメラカバー8は、図4(A)のようにCCDカメラ3がLCDカバー部4内に隠れた回転位置(以下、この回転位置を原点位置と呼ぶ)から図4(D)のようにCCDカメラ3の光学軸が本体部2の前面2Bの法線方向とほぼ一致する回転位置(以下、この回転位置を終点位置と呼ぶ)までの範囲内において矢印a方向又はこれと逆方向に回転させることができるようになされている。
これによりこのカメラ付きICレコーダ1においては、図4(A)のようにカメラカバー8を原点位置に位置させた閉状態にすることで不使用時のCCDカメラ3を保護する一方、この状態からカメラカバー8を矢印a方向に回転させて、図4(B)のようにCCDカメラ3が本体部2の背面2A側に露出した開状態にすることによって、LCD7に表示される動画像を目視しながら所望の画像を撮影でき、この状態からさらにカメラカバー8を終点位置にまで矢印a方向に回転させることによって、図4(C)のようにLCD7に表示される動画像を目視しながらユーザ自身の顔をも撮影することができるようになされている。
なおカメラカバー8にはマクロスイッチ6Iが配設されており、このマクロスイッチ6Iをオン設定することによって、CCDカメラ8を被写体に近づけた接写にも対応し得るマクロモードを設定し得るようになされている。この場合において、かかるマクロスイッチ6Iの配設位置は、CCDカメラ3と180〔°〕ずれた位置に選定されており、これによりLCDに表示される動画像に基づきマクロモードの必要性を判断した上で、必要と判断したときにユーザがマクロスイッチ6Iを容易にオン設定することができるようになされている。
(2)カメラ付きICレコーダ1の内部構成
ここで図5は、このカメラ付きICレコーダ1の内部構成を示すものである。
このカメラ付きICレコーダ1では、電源投入時、マイクロホン20A、20Bが外部音声を集音し、得られた音声信号S1を増幅器21を介してAD(Analog Digital)/DA(Digital Analog)コンバータ22に送出する。またAD/DAコンバータ22は、マイクロホン20A、20Bから与えられる音声信号S1を順次ディジタル変換処理し、得られた音声データD1をデータ処理及び制御部23に順次送出する。
データ処理及び制御部23は、このカメラ付きICレコーダ1全体の制御を司るCPU(Central Processing Unit)24、各種プログラムが格納されたROM(Read Only Memory)25、当該CPU24のワークメモリとしてのRAM(Random Access Memory)26及び内蔵タイマ27を含んでなるマイクロコンピュータ構成の制御部28と、音声データD1及び後述する画像データD3に対するデータ圧縮伸張機能を有するDSP(Digital Signal Processor)29とから構成される。
そしてデータ処理及び制御部23の制御部28には、操作部6を構成する上述の録音ボタン6A、ライブビューボタン6B、カメラシャッタボタン6C、メニューボタン6D、ジョグレバー6E、停止ボタン6F、ボリュームスイッチ6G、ボイスアップスイッチ6H及びマクロスイッチ6Iのいずれかが操作されたときに、これに応じた操作入力信号S2が操作部6から与えられる。
また制御部28には、LCDカバー部4内に設けられた対応するセンサ(図示せず)から、LCDカバー部4が閉状態(図1及び図2)及び開状態(図3)のいずれの状態にあるかを表すLCDカバー状態信号S3と、カメラカバー8が閉状態(図4(A))及び開状態(図4(B)及び4(C))のいずれの状態にあるかを表すカメラカバー状態信号S4とがそれぞれ与えられる。
かくして制御部28のCPU24は、操作入力信号S2に基づいてユーザ操作の操作内容を認識すると共に、LCDカバー状態信号S3及びカメラカバー状態信号S4に基づいて現在のLCDカバー部4及びカメラカバー8の状態を検知し、これら認識及び検知結果とROM25に格納された各種制御プログラムとに基づいて対応する各種制御処理を実行する。
実際上、CPU24は、操作入力信号S2に基づき操作部6の録音ボタン6Aが押圧操作されたことを認識すると、LCDカバー状態信号S3及びカメラカバー状態信号S4に基づきLCDカバー部4及びカメラカバー8の状態を判断し、LCDカバー部4及びカメラカバー8の少なくともいずれか一方が閉状態にあることを検知したときには、これに応じて動作モードを録音モードに遷移してDSP29を制御する。かくしてこのときDSP29は、かかるCPU24の制御のもとに、AD/DAコンバータ22から与えられる音声データD1に対してLPEC(ソニー株式会社 登録商標)等の所定の音声圧縮方式に準拠した音声圧縮処理を施し、得られた圧縮音声データD2を順次フラッシュメモリ30に格納する。
またCPU24は、この後操作入力信号S2に基づき停止ボタン6Fが押圧操作されたことを認識すると、DSP29を制御することにより、AD/DAコンバータ22から与えられる音声データD1に対する音声圧縮処理を停止させる一方、そのときユーザにより選択されていたフォルダ(図7の「FOLDER1」〜「FOLDER3」)内に新たな用件フォルダ(図7の「03072400」〜「03072408」)を生成し、かかる圧縮音声データD2からなる音声ファイル(図7の「0372400.MSV」)をその用件フォルダに収納して、その用件フォルダの管理情報を後述の管理ファイル(図8の「MSGLIST.MSF」)に格納する。
またCPU24は、LCDカバー状態信号S3及びカメラカバー状態信号S4に基づきLCDカバー部4及びカメラカバー8の双方が開状態となったことを検知すると、動作モードをカメラモードに遷移させて、CCDカメラ3を制御することによりCCDカメラ3を起動させる。この結果、そのときCCDカメラ3により撮影されている光景についての画像信号S5が当該CCDカメラ3から順次出力され、これがデータ処理及び制御部23に与えられる。
そしてCPU24は、この状態において操作入力信号S2に基づきライブビューボタン6Bが押圧操作されたことを認識すると、これに応じてDSP29を制御する。かくしてこのときDSP29は、かかるCCDカメラ3から与えられる画像信号S5を順次ディジタル変換し、得られた画像データD3をLCD7に送出する。この結果、この画像データD3に基づくそのときCCDカメラ3により撮影されている光景の動画像がリアルタイムでLCD7に表示される。
さらにCPU24は、この後この状態において操作入力信号S2に基づきカメラシャッタボタン6Cが押圧操作されたことを認識すると、これに応じてDSP29を制御する。かくして、このときDSP29は、画像データD3に基づき得られるそのカメラシャッタボタン6Cが押圧された瞬間の1フレーム分の静止画像の画像データD3を取り込み、この取り込んだ画像データD3に対して例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)等の所定の画像圧縮方式に準拠した画像圧縮処理を施し、得られた圧縮画像データD4をフラッシュメモリ30に格納する。
そしてCPU24は、この後そのときユーザにより選択されていたフォルダ内に新たな用件フォルダを生成し、かかる圧縮画像データD4からなる画像ファイル(図7の「P0000000.JPG」〜「P0000003.JPG」)をその用件フォルダに収納して、その用件フォルダの管理情報を管理ファイルに格納する。
一方、CPU24は、操作入力信号S2に基づき録音ボタン6Aが押圧操作されたことを認識すると、LCDカバー状態信号S3及びカメラカバー状態信号S4に基づきLCDカバー部4及びカメラカバー8の状態を判断し、LCDカバー部4及びカメラカバー8の双方が開状態にあることを検知したときには、動作モードを録音録画モードに遷移させると共に、これに応じてDSP29を制御する。
このときDSP29は、上述した録音モード時と同様にAD/DAコンバータ22から与えられる音声データD1に対して順次所定の音声圧縮処理を施し、得られた圧縮音声データD2をフラッシュメモリ30に格納する。またこのときDSP29は、上述したカメラモード時と同様に、CCDカメラ3から与えられる画像信号S5を順次ディジタル変換し、得られた画像データD3をLCD7に送出する。この結果LCD7には、この画像データD3に基づくそのときCCDカメラ3により撮影されている光景の動画像がリアルタイムで表示される。
さらにCPU24は、この後この状態において操作入力信号S2に基づきカメラシャッタボタン6Cが押圧操作されたことを認識すると、これに応じてDSP29を制御する。このときDSP29は、カメラモード時と同様に、CCDカメラ3から与えられる画像信号S5に基づき得られるそのカメラシャッタボタン6Cが押圧された瞬間の1フレーム分の静止画像の画像データD3を取り込み、この取り込んだ画像データD3に対して画像圧縮処理を施す。
またDSP29は、この後かかる画像圧縮処理により得られた圧縮画像データD4を、そのカメラシャッタボタン6Cが押圧操作された瞬間を後に検索する際の目印となる画像(以下、これをブックマーク画像と呼ぶ)の圧縮画像データD4として、そのときフラッシュメモリ30に順次格納している圧縮音声データD2の対応する位置と関連付けてフラッシュメモリ30に格納する。
そしてCPU24は、この後操作入力信号S2に基づき停止ボタン6Fが押圧操作されたことを認識すると、そのときユーザにより選択されていたフォルダ内に新たな用件フォルダを生成し、かかる圧縮音声データD2からなる音声ファイルと、当該音声ファイルと関連付けられた上述の各圧縮画像データD4でなる各画像ファイルとをその用件フォルダに収納して、その用件フォルダの管理情報を管理ファイルに格納する。
このようにしてこのカメラ付きICレコーダ1においては、音声及び静止画像をそれぞれ独立して記録できるだけでなく、静止画像を録音中の音声と関連付けてブックマーク画像として記録することもできるようになされている。
そしてこのカメラ付きICレコーダ1では、このように音声と関連付けて記録されたブックマーク画像に基づいて、所望する用件フォルダや用件フォルダ内の所望の音声位置を検索できる。
実際上、CPU24は、ジョグレバー6Eが押圧操作されて、所望するフォルダ内の所望する用件フォルダを選択するための選択画面(以下、これを用件フォルダ選択画面と呼ぶ)又はその用件フォルダ内の所望するブックマーク画像を選択するための選択画面(以下、これをブックマーク画像選択画面と呼ぶ)の表示命令が入力されたことを操作入力信号S2に基づき認識すると、対応する画像データD3をROM25から読み出してLCD7に送出することにより、図6に示すような用件フォルダ選択画面33や、当該用件フォルダ選択画面33と同様構成のブックマーク画像選択画面34(図6)をLCD7に表示させる。
この場合においてCPU24は、用件フォルダ選択画面33をLCD7に表示させるに際しては、そのフォルダ内の用件フォルダ毎に、それぞれその用件フォルダについて予め設定された代表的なブックマーク画像(以下、これを代表画像と呼ぶ)の画像ファイル(圧縮画像データD4)をフラッシュメモリ30から読み出し、これをDSP29に復号化処理させて、得られた画像データD3に基づき所定サイズのサムネイル画像P1〜P6を作成する。
そしてCPU24は、この図6に示すように、かくして得られた用件フォルダ毎のサムネイル画像P1〜P6を用件フォルダ選択画面33内に一覧表示させる。なお、このとき音声のみの静止画像を含まない用件フォルダについては、サムネイル画像に代えて所定のアイコンが表示される。
またCPU24は、その後ジョグレバー6Eが操作されて、用件フォルダ選択画面33内の1つのサムネイル画像P1〜P6が選択されると、上述した管理ファイルに基づいて、対応する用件フォルダ内の音声ファイル(圧縮音声データD2)をフラッシュメモリ30から読み出し、これをDSP29に復号化処理させる。
この結果、かかる復号化処理により得られた音声データD1がDSP29から出力され、これがAD/DAコンバータ22においてアナログ変換されて、得られた音声信号S6が増幅器31を介してスピーカ32に与えられる。これにより、このときこの音声信号S6に基づく音声がスピーカ32から出力される。
これと同様に、CPU24は、ブックマーク画像選択画面34(図6)をLCD7に表示させる際には、かかる管理ファイルに基づいて、対応する用件フォルダ内の各ブックマーク画像の画像ファイル(圧縮像データD4)をフラッシュメモリ30から読み出し、これらをDSP29に復号化処理させて、得られた各画像データD3に基づき所定サイズのサムネイル画像P1〜P6をそれぞれ作成する。そしてCPU24は、このようにして得られたブックマーク画像毎のサムネイル画像P1〜P6を、ブックマーク画像選択画面34内に一覧表示させる。
またCPU24は、その後ジョグレバー6Eが操作されて、ブックマーク画像選択画面34内の1つのサムネイル画像P1〜P6が選択されると、フラッシュメモリ30から対応する音声ファイルにおけるそのサムネイル画像P1〜P6の元のブックマーク画像と対応付けられた音声部分以降の圧縮音声データD2を読み出し、これをDSP29に復号化処理させる。
この結果、かかる復号化処理により得られた音声データD1がDSP29から出力され、これがAD/DAコンバータ22においてアナログ変換されて、得られた音声信号S6が増幅器31を介してスピーカ32に与えられる。これにより、この音声信号S6に基づいて、選択された用件フォルダにおけるユーザにより選択されたブックマーク画像と対応付けられた音声位置以降の音声がスピーカ32から出力される。
このようにしてこのカメラ付きICレコーダ1においては、用件フォルダの代表画像や用件フォルダ内の各ブックマーク画像に基づいて、所望する用件フォルダや、用件フォルダ内の所望する音声位置に迅速かつ容易にアクセスし得るようになされている。
かかる構成に加えてこのカメラ付きICレコーダ1の場合、音声ファイルを含む用件フォルダについては、当該音声ファイルの再生時に新たなブックマーク画像を記録することができ、また画像ファイルのみを含む用件フォルダについては、後から音声を関連付けて記録することもできるようになされている。
実際上、CPU24は、LCDカバー状態信号S3及びカメラカバー状態信号S4に基づきLCDカバー部4及びカメラカバー8の双方が開状態にあることを検知しており、ユーザにより選択された用件フォルダの音声ファイルを上述のように再生している状態において、操作入力信号S2に基づきカメラシャッタボタン6Cが押圧操作されたことを認識すると、これに応じてDSP29を制御する。
このときDSP29は、かかるCPU24の制御のもとに、CCDカメラ3から与えられる画像信号S5に基づき得られるそのカメラシャッタボタン6Cが押圧された瞬間の1フレーム分の静止画像の画像データD3を取り込み、この取り込んだ画像データD3に対して画像圧縮処理を施す。そしてDSP29は、この後かかる画像圧縮処理により得られた圧縮画像データD4を、そのカメラシャッタボタン6Cが押圧操作された瞬間のブックマーク画像の画像ファイルとして、そのとき再生している音声ファイルと関連付けてフラッシュメモリ30に格納する。
一方、CPU24は、LCD7に表示された用件フォルダ選択画面33(図6)において、画像ファイルのみからなる用件フォルダが選択され、ジョグレバー6Eを用いた所定操作により当該用件フォルダについて追加録音する旨の命令が入力された後に、録音ボタン6Aが押圧操作されたことを操作入力信号S2に基づき認識すると、これに応じてDSP29を制御する。
かくしてこのときDSP29は、かかるCPU24の制御のもとに、AD/DAコンバータ22から与えられる音声データD1に対して音声圧縮処理を施し、得られた圧縮音声データD2を音声ファイルとしてその画像ファイルと関連付けてフラッシュメモリ30に格納する。因みにこの場合、元の画像ファイルに基づく静止画像は、追加記録された音声の先頭位置のブックマーク画像に自動設定される。
このようにしてこのカメラ付きICレコーダにおいては、記録音声の所望位置に後から自由にブックマーク画像を追加記録したり、記録された静止画像に後から音声を関連付けて追加記録できるようにすることで、記録音声の所望部分の検索性を向上させたり、ICレコーダとしての機能性を向上させ得るようになされている。
(3)カメラ付きICレコーダにおけるデータ管理フォーマットのディレクトリ構造
次に、このカメラ付きICレコーダ1に採用されている、圧縮音声データD2や圧縮映像データD4のデータ管理フォーマットであるボイスケープフォーマット(Voiscape Format)のディレクトリ構造について説明する。
図7は、かかるボイスケープフォーマットのディレクトリ構造を示すものである。この図7に示すように、録音音声の音声ファイル(「03072400.MSV」)やこれに関連づけて記録されたブックマーク画像の画像ファイル(「P0000000.JPG」〜「P0000003.JPG」)は、「MSSONY」というフォルダ内に作成された「VOISCAPE」というフォルダに格納される。
用件フォルダを収納するフォルダ(「FOLDER1」〜「FOLDER3」)は、この「VOISCAPE」内に存在し、ユーザはこれらフォルダの中から録音音声の音声ファイル等の格納場所として所望のフォルダを選択したり、新たにフォルダを作成することができる。
また「VOISCAPE」には、作成された用件フォルダを管理するための上述の管理ファイル(「MSGLIST.MSF」)も収納される。この管理ファイルは、図8に示すように、当該管理ファイルを最後に編集した年月日、時分秒及び曜日等が記述された32〔Byte〕のヘッダ(「Header」)の後に、各フォルダ(「FOLDER1」〜「FOLDER3」)のフォルダ名等が記述されたフォルダエントリ(「Folder Entry」)と、そのフォルダ内に作成された各用件フォルダのフォルダ名及びその用件フォルダの作成日時等が記述されたメッセージエントリ(「Message Entry」)とがフォルダごとに順次記述されたデータ構造を有する。
そしてこのボイスケープフォーマットでは、新たなフォルダや新たな用件フォルダが作成されたときには、上述のような各種管理情報が記述されたフォルダエントリやメッセージエントリが管理ファイルに必ず登録される。これによりこのボイスケープフォーマットでは、この管理ファイルに基づいて、所望の用件フォルダがどのフォルダ内にあるかを確実かつ迅速に検索することができるようになされている。
さらに各フォルダ(「FOLDER1」〜「FOLDER3」)内には、それぞれユーザの使用状況に応じて1又は複数の用件フォルダ(「03072400」〜「03072408」)が作成され、これら各用件フォルダ内に、録音により得られた圧縮音声データD2の音声ファイル(「03072400.MSV」)と、かかる録音中に撮影された各ブックマーク画像の圧縮画像データD4の画像ファイル(「P0000000.JPG」〜「P0000003.JPG」)と、各画像ファイルを管理するための画像管理ファイル(「03072400.PIN」)とが収納される。
画像管理ファイル(「03072400.PIN」)は、図9に示すように、この画像管理ファイルを最後に編集した年月日、時分秒及び曜日等が記述されたヘッダ(「Header」)の後に、複数のピクチャエントリ(「Picture Entry」)が配置されたデータ構造を有する。
この場合、1番目のピクチャエントリには、代表画像が設定されている場合のそのブックマーク画像の画像ファイルのファイル名及び当該ブックマーク画像の音声ファイル(音声データD1)に対する対応位置(時・分・秒)等が記述される。なお、代表画像が設定されていない場合には、各ピクチャエントリの先頭に記述される当該領域がピクチャエントリであることを示すピクチャID以外の当該1番目のピクチャエントリのすべての部分にゼロデータが格納される。
また2番目以降のピクチャエントリには、対応する音声の録音中に撮影された各ブックマーク画像の画像ファイルのファイル名及びそのブックマーク画像の当該音声に対する対応位置(時、分及び秒)等が記述される。この場合、2番目以降のピクチャエントリは、新たなブックマーク画像の画像ファイルが記録されるごとに順次後ろに付加されるものであるため、画像管理ファイルにおける2番目以降のピクチャエントリの並び順が、そのまま対応する音声の先頭からのその画像ファイルが対応付けられた位置の順番を表すこととなる。
このようにしてこのボイスケープフォーマットでは、この画像管理ファイルに基づいて、その用件フォルダの代表画像や各ブックマーク画像の音声に対する対応位置を検索することができる。またこのように音声ファイルとこれに関連付けられた各ブックマーク画像の画像ファイルとを同一のフォルダ(用件フォルダ)内に収納することによって、これらデータを外部のパーソナルコンピュータに取り込んでエクスプローラで見たときに、音声ファイルと画像ファイルとの関連を認識し易く、この結果ユーザが誤って音声ファイルや画像ファイルを削除するのを抑止し得るようになされている。
なお、画像管理ファイルにおけるヘッダ及びピクチャエントリの具体的なデータ構成を図及び図にそれぞれ示す。
この図からも明らかなように、画像管理ファイルのヘッダ(「HEADER」)は、ピクチャインデックスID情報(「PIND-ID」)、バージョン情報(「FMT-VER」)、メーカコード情報(「MCode」)、最終編集日時情報(「YMDHMSW」)、エントリ総数情報(「ENTRY-NUM」)、ピクチャエントリサイズ情報(「PSIZE」)、オフセット情報(「OFFSET」)及び文字コード情報(「CCODE」)から構成される。
この場合、ピクチャインデックスID情報(「PIND-ID」)は、このファイルが画像管理ファイルであることを示すIDを表しており、所定の固定値が使用される。またバージョン情報(「FMT-VER」)は、このボイススケープフォーマットのバージョン番号を示す情報であり、対応するコードが記述される。
さらにメーカコード情報(「MCode」)は、この画像管理ファイルを最後に編集した機器のメーカやモデルを示す情報であり、対応するコードが記述され、最終編集日時情報(「YMDHMSW」)は、この画像管理ファイルを最後に編集した年月日、時分秒及び曜日を示す情報であり、新たなブックマーク画像が記録されてそのピクチャエントリが付加されるなどするごとに更新される。
さらにエントリ総数情報(「ENTRY-NUM」)は、この画像ファイルに登録されているピクチャエントリの総数(対応する用件フォルダに収納されているブックマーク画像の総数に相当)を示すものであり、新たなピクチャエントリが登録されるごとに更新され、ピクチャエントリサイズ情報(「PSIZE」)は、この画像管理ファイルにおけるピクチャエントリの1つ当たりのデータサイズを示すものであり、バイト(Byte)単位で記述される。
さらにオフセット情報(「OFFSET」)は、1番目のピクチャエントリの開始位置を、当該画像管理ファイルの先頭からのオフセットで表したものであり、バイト(Byte)単位で記述され、文字コード情報(「CCODE」)は、この画像管理ファイルで使用している文字コード及び言語を示すものである。
一方、図からも明らかなように、画像管理ファイルにおけるピクチャエントリ(「Picture Entry」)は、ピクチャエントリID情報(「PID」)、画像属性情報(「PIA」)、対応位置情報(「POSITION」)、ファイル名情報(「FILE-NAME」)及びリザーブ(「R」)から構成される。
この場合、ピクチャエントリID情報(「PID」)は、ピクチャエントリの先頭を示すIDを表すものであり、所定の固定値が記述される。また画像属性情報(「PIA」)は、対応するブックマーク画像が撮像により得られた静止画像であるのか、又は予め用意されたアイコンであるのかを表す情報であり、撮像により得られた静止画像である場合にはその画像ファイルのファイル名が記述され、予め用意されたアイコンである場合には、そのアイコンに対して予め付与されているアイコン番号が記述される。
さらに対応位置情報(「POSITION」)は、同一用件フォルダ内の音声ファイルにおける対応するブックマーク画像の対応位置を表すものであり、当該音声ファイルに基づく音声の先頭からのオフセット量がミリ秒単位で記述される。なお、1番目のピクチャエントリにおける対応位置情報は、「0」に固定となる。さらにファイル名情報(「FILE-NAME」)は、対応するブックマーク画像の画像ファイルのファイル名を表すものである。
(4)用件フォルダ選択画面等における操作方法
次に、図6について上述した用件フォルダ選択画面33及びブックマーク画像選択画面34における操作方法について説明する。ただし、用件フォルダ選択画面33及びブックマーク画像選択画面34における操作方法は全く同じであるので、以下においては、用件フォルダ選択画面34を例に説明する。
このカメラ付きICレコーダ1では、上述のように所定操作により、図6に示す用件フォルダ選択画面33をLCD7に表示させることができる。
この場合、この用件フォルダ選択画面33には、親階層のフォルダのフォルダ名を表示するための親階層情報表示部40と、例えばスクロールバーでなるページ情報表示部41と、それぞれフラッシュ30のメモリ残量又は電源のエネルギー残量を表示するためのメモリ残量表示部42及び電源残量表示部43と、それぞれアラームマーク又はリピートモードが設定されているときのリピートマークを表示するためのアラームマーク表示部44及びリピートマーク表示部45と、後述するカーソル35がそのフォルダに含まれる用件フォルダの総数のうちの何番目の用件フォルダを指しているかを表示するための位置表示部47と、音声フォルダが再生されているときの再生開始から現在までの経過時間を表示するためのカウンタ表示部48と、LCD7(図5)に表示させる選択画面の階層を表示するための階層表示部49とが設けられている。
なおこのカメラ付きICレコーダ1の場合、階層としては、上位階層から順に「フォルダ階層」、「用件階層」及び「ブックマーク階層」の3種類がある。従って、用件フォルダ選択画面33の場合には、そのとき選択されているフォルダのフォルダ名が親階層情報表示部40に表示され、階層切替えのためにジョグレバー6Eを操作したときには、表示画面がそのときカーソル35が指していた用件フォルダについてのブックマーク選択画面34に切り替わる。因みに、ブックマーク画像選択画面34の場合には、そのとき選択されている用件フォルダのフォルダ名が親階層情報表示部40に表示され、階層切替えのためにジョグレバー6Eを操作したときには、表示画面が所望のフォルダを選択するための図示しない所定のフォルダ選択画面に切り替わる。
そして用件フォルダ選択画面33においては、初期時、選択されたフォルダに収納された各用件フォルダのうちの作成日時の早い上位6つの用件フォルダについて、その用件フォルダの代表画像として予め設定されたブックマーク画像のサムネイル画像P1〜P6が一覧表示される。このときその用件フォルダが画像ファイルを含まない音声ファイルのみのものであるときや、代表画像が設定されていないときなどには、上述のように予め定められたアイコンが表示される。
またこの用件フォルダ選択画面33では、1つのサムネイル画像P1〜P6を取り囲む(以下、この状態をその「サムネイル画像P1〜P6を指す」と呼ぶ)ようにカーソル35が表示される。そしてユーザは、音声ファイルの再生中又は再生停止中にジョグレバー6E(図1〜図3)を送り(「FF」)側に長押しすることによって、このカーソル35を次の用件フォルダのサムネイル画像P1〜P6を指すように順次移動させることができ、これに対して音声ファイルの再生中又は再生停止中にジョグレバー6Eを戻り(「FR」)側に長押しすることによって、カーソル35を前の用件フォルダのサムネイル画像P1〜P6を指すように順次移動させることができる。
さらに用件フォルダ選択画面33では、カーソル35がそのとき表示されている6つのサムネイル画像P1〜P6のうちの最後の用件フォルダのサムネイル画像P1〜P6を指している状態において、さらにジョグレバー6Eを送り(「FF」)側に長押しすることによって、図10に示すように、そのフォルダに収納された次の6つの用件フォルダについて、その用件フォルダの代表画像として予め設定されたブックマーク画像のサムネイル画像P1〜P6を順次表示させることができる。
同様に、用件フォルダ選択画面33では、カーソル35がそのとき表示されている6つのサムネイル画像P1〜P6のうちの最初の用件フォルダのサムネイル画像P1〜P6を指している状態において、さらにジョグレバーを戻り(「FR」)側に長押しすることによって、図10に示すように、そのフォルダに収納された前の6つの用件フォルダについて、その用件フォルダの代表画像として予め設定されたブックマーク画像のサムネイル画像P1〜P6を順次表示させることができる。
かくしてユーザは、このようなジョグレバー6Eの操作によって、用件フォルダ選択画面33に表示されたサムネイル画像P1〜P6に基づいて所望する用件フォルダを探すことができ、当該用件フォルダを検出したときには、その用件フォルダの代表画像のサムネイル画像P1〜P6を指すようにカーソル35を移動させ、その後ジョグレバー6Eを押圧操作することで、その用件フォルダを選択対象として決定することができる。この結果、かかる決定された用件フォルダ内の音声ファイルが再生されて、その再生音声がスピーカ27(図5)から出力される。
このようにしてこのカメラ付きICレコーダ1においては、所望する用件フォルダを各用件フォルダについて設定された代表画像に基づいて検索することができるようになされている。
なお用件フォルダ選択画面33においては、音声ファイルの再生停止中にジョグレバー6Eを送り(「FF」)側又は戻り(「FR」)側に長押しし続けた場合、図11に示すように、当初3秒間は低速(例えば0.4〔秒/件〕)、その後の3秒間は中速(例えば0.2〔秒/件〕)、さらにその後は高速(例えば0.2〔秒/ページ(6件)〕)でカーソル35が移動するようになされている。ただし、そのフォルダ内の最後の用件フォルダ(最後に作成された用件フォルダ)から当該フォルダ内の先頭の用件フォルダ(最初に作成された用件フォルダ)に移るときやその逆のときには、上述のような連続送り又は戻しが一旦停止されて、当該連続送り又は戻しが最初から(カーソル移動が低速から)開始される。
このようにこのカメラ付きICレコーダ1においては、ジョグレバー6Eの操作状態に応じてカーソル35の移動速度を変化させることで、ユーザが所望する用件フォルダにより迅速にアクセスし得るようになされている。
(5)削除モード機能
ここで本実施の形態によるカメラ付きICレコーダ1では、削除モードとして、用件フォルダ単位で削除するための「1用件削除」と、フォルダ内の全ての用件フォルダを削除するための「フォルダ内全用件削除」と、各用件フォルダ内の指定されたブックマークを削除するための「ブックマーク削除」と、各用件フォルダ内のブックマーク間の画像及び音声を削除するための「区間削除」との4通りの削除モードがある。
実際にLCD7(図5)にブックマーク画像選択画面34が表示された状態において、ユーザによりメニューボタン6Dが押圧操作されると、制御部23のCPU24(図5)は、図10に示す削除モード処理手順RT1に従って、上述の削除モードに応じた削除処理を実行させる。
すなわちCPU24は、ユーザによりメニューボタン6Dが押圧操作されるとこの削除モード処理手順RT1をステップSP0において開始し、続くステップSP1において、LCD7に表示されているブックマーク画像選択画面34に図11(A)に示すメニュー画面50を重畳表示させる。
そしてステップSP2に進んで、このメニュー画面50の各種項目のうち「削除」が選択されると、CPU24は、ステップSP3に進んで、当該「削除」を表す削除画面51(図11(B))に遷移した後、当該削除画面51の各種項目のうち「1用件削除」、「フォルダ内全用件削除」、「ブックマーク削除」及び「区間削除」のいずれが選択されたか否かを判断する。
このうちユーザにより「1用件削除」が選択されると、CPU24は、ステップSP4に進んで、当該1用件削除処理を実行した後、ステップSP8に進む。またユーザにより「フォルダ内全用件削除」が選択されると、CPU24は、ステップSP5に進んで、当該フォルダ内全用件削除処理を実行した後、ステップSP8に進む。またユーザにより「ブックマーク削除」が選択されると、CPU24は、ステップSP6に進んで、当該ブックマーク削除処理を実行した後、ステップSP8に進む。またユーザにより「区間削除」が選択されると、CPU24は、ステップSP7に進んで、当該区間削除処理を実行した後、ステップSP8に進む。
このステップSP8において、CPU24は、「1用件削除」、「フォルダ内全用件削除」、「ブックマーク削除」又は「区間削除」の各種処理に応じた表示内容から元のメニュー画面50に戻って遷移させた後、ステップSP9に進んで、メニュー画面から抜け、そのままステップSP10に進んで、当該削除モード処理手順RT1を終了する。
(5−1)1用件削除処理
上述の図10に示す削除モード処理手順RT1のステップSP3において、削除画面51(図11(B))の各種項目のうち「1用件削除」が選択されたとき、CPU24は、ステップSP4に進んで、1用件削除処理を実行する。以下、この1用件削除処理について説明する。
図12(A)のように、指定されたフォルダ内に「用件1」、「用件2」及び「用件3」で表される3つの用件フォルダ(以下、これを第1〜第3の用件フォルダと呼ぶ)FD1〜FD3が収納されている場合において、第2の用件フォルダFD2が削除対象とされたとき、削除実行までに所定時間(例えば前後5秒間)リピート再生するようにしてユーザに確認を促すようになされている。
そして第2の用件フォルダFD2を削除すると、当該第2の用件フォルダFD2に対応する音声ファイル及びこれに付加された全てのブックマーク画像(「BM2-1」、「BM2-2」、「BM2-3」、「BM2-4」)の画像ファイルが削除される。この結果、図12(B)に示すように、第2の用件フォルダFD2に代えて、第3の用件フォルダFD3に再生位置が移動する。
具体的には図13(A)に示す1用件削除画面60が、上述の削除画面51(図11(B))から遷移してLCD7に表示される。この場合、この1用件削除画面には、「1用件削除」と表示された親階層情報表示部40と、例えばスクロールバーでなるページ情報表示部41と、それぞれフラッシュ30のメモリ残量又は電源のエネルギー残量を表示するためのメモリ残量表示部42及び電源残量表示部43と、操作内容を表示するための操作ガイド表示部55とが設けられている。
そして1用件削除画面60においても、初期時、選択されたフォルダに収納された各用件フォルダのうちの作成日時の早い上位6つの用件フォルダについて、その用件フォルダの代表画像として予め設定されたブックマーク画像のサムネイル画像P1〜P6が一覧表示される。
かかる1用件削除画面60において、先頭のサムネイル画像P1にカーソル35が合わせられた状態で、ユーザがジョグレバー6Eを所定方向(「VIEW」)側に倒すように操作すると、そのサムネイル画像が図13(B)に示すように全画面表示される。
これらサムネイル表示(図13(A))又は全画面表示(図13(B))された1用件削除画面60において、ユーザがジョグレバー6Eを送り(「FF」)側又は戻り(「FR」)側に倒すように操作すると、サムネイル表示の場合にはカーソル35が次ぎ又は前のサムネイル画像P1〜P6を指すように順次移動する一方(図13(C))、全画面表示の場合には次ぎ又は前のサムネイル画像P1〜P6が順次全画面表示される(図13(D))。
そしてユーザが所望の用件フォルダ内のサムネイル画像P1〜P6について、カーソル35を合わせた状態又は全画面表示させた状態で、ジョグレバー6Eを押圧操作すると、削除を実行するか否かを問うための実行確認画面61が重畳表示される(図13(E)又は(F))。
この1用件削除画面60に重畳表示された実行確認画面61において、「YES」が選択された状態でユーザがジョグレバー6Eを押圧操作すると、用件フォルダの削除中である旨を表す削除実行画面62に切り替わる(図13(G)又は(H))。この削除実行画面62には、「削除中」の文字が大きく表示されると共に、上側左端の「i」マーク62Aが点滅するようになされている。
かかる削除実行画面62は、削除対象として決定された用件フォルダ内の音声ファイル(圧縮音声データD2)及び全てのブックマーク画像の画像ファイル(圧縮画像データD4)が削除されるまでの間(但し、最低1秒間以上)表示される。この結果、ユーザは削除中であることを視覚的に認識することができる。
なおCPU24による信号処理的には、上述の図10に示す削除モード処理手順RT1のステップSP4に入ると、当該ステップSP4をサブルーチンとする図14に示す1用件削除処理手順RT2に移行する。この1用件削除処理手順RT2のステップSP20において、CPU24は、削除対象となる用件フォルダ内の音声ファイル及び全てのブックマーク画像の画像ファイルを削除した後、ステップSP21に進んで、当該用件フォルダを削除する。
そしてCPU24は、ステップSP22において、管理ファイル(図8の「MSGLIST.MSF」)からフォルダ内で削除対象となる用件フォルダについてのメッセージエントリ(「Message Entry」)を削除した後、図10に示す削除モード処理手順RT1のステップSP8に進むと同時に1用件削除処理手順RT2を終了する。
(5−2)フォルダ内全用件削除処理
上述の図10に示す削除モード処理手順RT1のステップSP3において、削除画面51(図11(B))の各種項目のうち「フォルダ内全用件削除」が選択されたとき、CPU24は、ステップSP4に進んで、フォルダ内全用件削除処理を実行する。以下、このフォルダ内全用件削除処理について説明する。
図15(A)のように、「VOISCAPE」内に存在する全てのフォルダ(「FOLDER1」〜「FOLDER3」)のうち指定されたフォルダ(「002」)内の全ての用件フォルダ(「001」〜「003」)を削除する。このときフォルダ(「002」)内の全ての用件フォルダに対応する音声ファイル及びこれに付加された全てのブックマーク画像(「BM001」、「BM002」)の画像ファイルが削除される(図の破線範囲)。
この結果、図15(B)に示すように、削除後のフォルダ(「002」)の位置は変化せず、この点で上述の1用件削除処理の場合と異なる。また確認再生を行わない点でも上述の1用件削除処理の場合とことなる。
具体的には上述の削除画面51(図11(B))に、図16(A)に示す実行確認画面65が重畳表示される。この場合、この実行確認画面65には、再生位置のフォルダのアイコン65A及び名称65Bが表示されると共に、当該フォルダを空にするか否かを表す旨とその「YES」又は「NO」ボタンとが表示される。
この実行確認画面65において、「YES」ボタンが選択された状態でユーザがジョグレバー6Eを押圧操作すると、指定されたフォルダ内の全ての用件フォルダの削除中である旨を表す削除実行画面66に切り替わる(図16(B))。この削除実行画面66には、「削除中」の文字が大きく表示されると共に、上側左端の「i」マーク66Aが点滅するようになされている。
かかる削除実行画面66は、削除対象として決定されたフォルダ内の全ての用件フォルダにおける音声ファイル(圧縮音声データD2)及び全てのブックマーク画像の画像ファイル(圧縮画像データD4)が削除されるまでの間(但し、最低1秒間以上)表示される。この結果、ユーザは削除中であることを視覚的に認識することができる。
なおCPU24による信号処理的には、上述の図10に示す削除モード処理手順RT1のステップSP5に入ると、当該ステップSP5をサブルーチンとする図17に示すフォルダ内全用件削除処理手順RT3に移行する。
このフォルダ内全用件削除処理手順RT3のステップSP30において、CPU24は、削除対象となるフォルダ内に用件フォルダが存在するか否かを判断し、肯定結果が得られた場合には、ステップSP31に進んで、当該削除対象となる全ての用件フォルダ内の音声ファイル及び全てのブックマーク画像の画像ファイルを削除する。
続いてCPU24は、ステップSP32に進んで、全ての用件フォルダを削除した後、ステップSP33において、管理ファイル(図8の「MSGLIST.MSF」)から削除対象となるフォルダ内の全ての用件フォルダについてのメッセージエントリ(「Message Entry」)を削除した後、再度ステップSP30に戻って上述と同様の処理を繰り返す。
これに対してステップSP30において否定結果が得られると、このことは削除対象となるフォルダ内に用件フォルダが存在しないことを意味し、このときCPU24は、ステップSP34に進んで、削除対象となるフォルダ内に何らかのフォルダが存在するか否かを判断する。
このステップSP34において肯定結果が得られた場合には、CPU24は、ステップSP35に進んで、その存在するフォルダを削除した後、続くステップSP36において、管理ファイル(図8の「MSGLIST.MSF」)から削除対象となるフォルダ内のそのフォルダについてのメッセージエントリ(「Message Entry」)を削除した後、図10に示す削除モード処理手順RT1のステップSP8に進むと同時にフォルダ内全用件削除処理手順RT3を終了する。
一方、このステップSP34において否定結果が得られた場合には、CPU24は、何も処理を施すことなく、図10に示す削除モード処理手順RT1のステップSP8に進むと同時にフォルダ内全用件削除処理手順RT3を終了する。
(5−3)ブックマーク削除処理
上述の図10に示す削除モード処理手順RT1のステップSP3において、削除画面51(図11(B))の各種項目のうち「ブックマーク削除」が選択されたとき、CPU24は、ステップSP6に進んで、ブックマーク削除処理を実行する。以下、このブックマーク削除処理について説明する。
その前提として、カメラ付きICレコーダ1には、録音時にユーザが所望のタイミングで撮影した各静止画像をそれぞれブックマーク(しおり)として、その録音した音声の音声ファイルと関連づけて登録しておき、再生時に指定した用件フォルダ内のブックマークが存在する時点を再生位置として再生し得るブックマーク登録機能が搭載されている。
かかるブックマークは、録音時のみならず再生時においても登録し得るようになされており、フラッシュメモリ30(図5)に記録保存されている各フォルダ内の用件フォルダごとに、それぞれの用件フォルダについて、ユーザが所望するタイミングでブックマークを付加し又は撮影動作を行い、当該ブックマーク又は撮影された静止画像(すなわちブックマーク画像)を対応する音声の音声ファイルと関連づけてフラッシュメモリ30に登録し得るようになされている。
図18(A)のように、指定されたフォルダ内に「用件1」、「用件2」及び「用件3」で表される第1〜第3の用件フォルダFD1〜FD3が収納されている場合において、第2の用件フォルダFD2内における2番目のブックマーク(「BM2-2」)が削除対象とされたとき、当該ブックマーク(「BM2-2」)から次のブックマーク(「BM2-3」)までの区間を所定時間(例えば前後5秒間)リピート再生するようにしてユーザに確認を促すようになされている。
この結果、図18(B)に示すように、ユーザによって指定された第2の用件フォルダFD2内の2番目のブックマーク画像のみが削除される。
具体的には図19(A)に示すブックマーク削除画面70が、上述の削除画面51(図11(B))から遷移してLCD7に表示される。この場合、このブックマーク削除画面70には、「ブックマーク削除」と表示された親階層情報表示部40、ページ情報表示部41、メモリ残量表示部42、電源残量表示部43及び操作ガイド表示部55が設けられている。
そしてブックマーク削除画面70においても、初期時、選択されたフォルダに収納された各用件フォルダのうちの作成日時の早い上位6つの用件フォルダについて、その用件フォルダの代表画像として予め設定されたブックマーク画像のサムネイル画像P1〜P6が一覧表示される。
かかるブックマーク削除画面70において、先頭のサムネイル画像にカーソル35が合わせられた状態で、ユーザがジョグレバー6Eを所定方向(「VIEW」)側に倒すように操作すると、そのサムネイル画像が図19(B)に示すように全画面表示される。
これらサムネイル表示(図19(A))又は全画面表示(図19(B))されたブックマーク削除画面70において、ユーザがジョグレバー6Eを送り(「FF」)側又は戻り(「FR」)側に倒すように操作すると、サムネイル表示の場合にはカーソル35が次ぎ又は前のサムネイル画像P1〜P6を指すように順次移動する一方(図19(C))、全画面表示の場合には次ぎ又は前のサムネイル画像P1〜P6が順次全画面表示される(図19(D))。
そしてユーザが所望の用件フォルダのサムネイル画像P1〜P6について、カーソル35を合わせた状態又は全画面表示させた状態で、ジョグレバー6Eを押圧操作すると、削除を実行するか否かを問うための実行確認画面71が重畳表示される(図19(E)又は(F))。
このブックマーク削除画面70に重畳表示された実行確認画面71において、「YES」が選択された状態でユーザがジョグレバー6Eを押圧操作すると、ブックマーク画像の削除中である旨を表す削除実行画面72に切り替わる(図19(G)又は(H))。この削除実行画面72には、「削除中」の文字が大きく表示されると共に、上側左端の「i」マーク72Aが点滅するようになされている。
かかる削除実行画面72は、用件フォルダ内で削除対象として決定されたブックマーク画像の画像ファイル(圧縮画像データD4)が削除されるまでの間(但し、最低1秒間以上)表示される。この結果、ユーザは削除中であることを視覚的に認識することができる。
なおCPU24による信号処理的には、上述の図10に示す削除モード処理手順RT1のステップSP6に入ると、当該ステップSP6をサブルーチンとする図20に示すブックマーク削除処理手順RT4に移行する。このブックマーク削除処理手順RT4のステップSP40において、CPU24は、指定した用件フォルダ内で削除対象となるブックマークが画像データに基づく画像であるか否かを判断する。
このステップSP40において肯定結果が得られた場合には、削除対象となるブックマーク画像の画像ファイルを削除した後、ステップSP41に進んで、画像管理ファイル(図8の「03072400.PIN」)から用件フォルダ内で削除対象となるブックマーク画像についてのピクチャエントリ(「Picture Entry」)を削除した後、図10に示す削除モード処理手順RT1のステップSP8に進むと同時にブックマーク削除処理手順RT4を終了する。
(5−4)区間削除処理
上述の図10に示す削除モード処理手順RT1のステップSP3において、削除画面51(図11(B))の各種項目のうち「区間削除」が選択されたとき、CPU24は、ステップSP7に進んで、区間削除処理を実行する。以下、この区間削除処理について説明する。
図21(A)のように、指定されたフォルダ内に「用件1」、「用件2」及び「用件3」で表される第1〜第3の用件フォルダFD1〜FD3が収納されている場合において、第2の用件フォルダFD2内における2番目のブックマーク(「BM2-2」)から次の3番目のブックマーク(「BM2-3」)までの区間(以下、これをブックマーク区間と呼ぶ)が削除対象とされたとき、当該ブックマーク区間を所定時間(例えば前後5秒間)リピート再生するようにしてユーザに確認を促すようになされている。
続いてこの第2の用件フォルダFD2内における2番目のブックマーク(「BM2-2」)又は次の3番目のブックマーク(「BM2-3」)のいずれのブックマーク画像を削除するかをユーザの指示により決定する。本実施の形態では2番目のブックマーク画像を削除することにする。
なお、削除対象として選択されたブックマークが、用件フォルダの最終位置に存在する場合には、実際に録音された音声は存在しないものの、当該ブックマークを削除し得るものとする。
この結果、ユーザによって指定された第2の用件フォルダFD2内の2番目のブックマーク(「BM2-2」)から次の3番目のブックマーク(「BM2-3」)までのブックマーク区間における音声ファイルが削除されると共に、当該2番目又は3番目のうち指定された方のブックマーク画像の画像ファイルが削除された後、図21(B)に示すように、第2の用件フォルダFD2´において削除されたブックマーク区間が結合される。
因みに、再生中にブックマーク区間を削除した場合には、当該削除処理中は再生を中断し、削除終了後は次の用件フォルダについて再生を開始する。
具体的には図22(A)に示す区間削除画面80が、上述の削除画面51(図11(B))から遷移してLCD7に表示される。この場合、この区間削除画面80には、「区間削除」と表示された親階層情報表示部40、ページ情報表示部41、メモリ残量表示部42、電源残量表示部43及び操作ガイド表示部55が設けられている。
そして区間削除画面80においても、初期時、選択されたフォルダに収納された各用件フォルダのうちの作成日時の早い上位6つの用件フォルダについて、その用件フォルダの代表画像として予め設定されたブックマーク画像のサムネイル画像P1〜P6が一覧表示される。
かかる区間削除画面80において、先頭のサムネイル画像にカーソル35が合わせられた状態で、ユーザがジョグレバー6Eを所定方向(「VIEW」)側に倒すように操作すると、そのサムネイル画像が図22(B)に示すように全画面表示される。
これらサムネイル表示(図22(A))又は全画面表示(図22(B))された区間削除画面80において、ユーザがジョグレバー6Eを送り(「FF」)側又は戻り(「FR」)側に倒すように操作すると、サムネイル表示の場合にはカーソルが次ぎ又は前のサムネイル画像P1〜P6を指すように順次移動する一方(図22(C))、全画面表示の場合には次ぎ又は前のサムネイル画像P1〜P6が順次全画面表示される(図22(D))。
そしてユーザが所望の用件フォルダのサムネイル画像P1〜P6について、カーソル35を合わせた状態又は全画面表示させた状態で、ジョグレバー6Eを押圧操作すると、当該サムネイル画像に対応するブックマークから次のブックマークまでのブックマーク区間を削除対象とすると共に、いずれのブックマーク画像を残すか否かを問うための残存画像決定画面81が重畳表示される(図22(E)又は(F))。
この残存画像決定画面81において残存するブックマーク画像が決定されると、当該残存画像決定画面81からブックマーク区間の削除を実行するか否かを問うための実行確認画面82に切り替わる(図22(G)又は(H))。
なおサムネイル表示(図22(C))又は全画面表示(図22(D))された区間削除画面80において、ユーザが選択したブックマークの次のブックマークが存在しない場合には、残存決定画面81を表示することなく、そのまま実行確認画面82に切り替わる。
この区間削除画面80に重畳表示された実行確認画面82において、「YES」が選択された状態でユーザがジョグレバー6Eを押圧操作すると、ブックマーク区間の削除中である旨を表す削除実行画面83に切り替わる(図22(I)又は(J))。この削除実行画面83には、「削除中」の文字が大きく表示されると共に、上側左端の「i」マーク83Aが点滅するようになされている。
かかる削除実行画面83は、用件フォルダ内で削除対象として決定されたブックマーク区間における音声ファイル(圧縮音声データD2)及び画像ファイル(圧縮画像データD4)が削除されるまでの間(但し、最低1秒間以上)表示される。この結果、ユーザは削除中であることを視覚的に認識することができる。
なおCPU24による信号処理的には、上述の図10に示す削除モード処理手順RT1のステップSP7に入ると、当該ステップSP7をサブルーチンとする図23に示す区間削除処理手順RT5に移行する。この区間削除処理手順RT5のステップSP50において、CPU24は、指定した用件フォルダ内で削除対象となるブックマーク区間の開始位置のブックマークで用件フォルダを2分割する。
具体的には、上述した図21(A)に示す第2の用件フォルダFD2について、図24(A)〜(E)において詳述すると、まずこの第2の用件フォルダFD2内における2番目のブックマーク(「BM2-2」)において用件フォルダを音声ファイル「A」及び「B」に分割する(図24(A)及び(B))。
続いてCPU24は、ステップSP51に進んで、分割後の後半の音声ファイルを、ブックマーク区間の終了位置のブックマークで2分割する。すなわち図24(C)のように、第2の用件フォルダFD2内における2番目のブックマーク(「BM2-2」)で分割した後半の音声ファイル「B」を、ブックマーク区間の終了位置の3番目のブックマーク(「BM2-3」)で音声ファイル「B1」及び「B2」に分割する。
そしてCPU24は、ステップSP52に進んで、削除対象となるブックマーク区間の音声ファイルを削除した後、続くステップSP53において、当該削除された音声ファイルの前後の音声ファイル同士を結合する。すなわち図24(D)のように、ブックマーク区間の音声ファイル「B1」を削除した後、続く図24(E)のように、当該音声ファイル「B1」の前後の音声ファイル「A」と「B2」とを結合する。
この後、CPU24は、ステップSP54において、削除対象となるブックマークが画像データに基づく画像であるか否かを判断し、肯定結果が得られた場合には、ステップSP55に進んで、削除対象となるブックマーク画像の画像ファイルを削除した後、ステップSP56に進む。一方、ステップSP54において否定結果が得られた場合には、そのままステップSP56に進む。
かかるステップSP56において、CPU24は、画像管理ファイル(図8の「03072400.PIN」)から用件フォルダ内で削除対象となるブックマーク画像についてのピクチャエントリ(「Picture Entry」)を削除した後、図10に示す削除モード処理手順RT1のステップSP8に進むと同時に区間削除処理手順RT5を終了する。
(6)本実施の形態の動作及び効果
以上の構成において、このカメラ付きICレコーダ1では、録音時にユーザが所望のタイミングで撮影した各静止画像をそれぞれブックマーク画像として、その録音した音声の音声ファイルと関連づけてフラッシュメモリ30に登録しておく。
またカメラ付きICレコーダ1では、再生時に必要に応じて、フラッシュメモリ30に記録保存されている各フォルダ内の用件フォルダごとに、それぞれの用件フォルダについて、ユーザが所望するタイミングでブックマークを付加し又は撮影動作を行い、当該ブックマーク又は撮影された静止画像(すなわちブックマーク画像)を対応する音声の音声ファイルと関連つけてフラッシュメモリ30に登録しておく。
そしてカメラ付きICレコーダ1では、1つのフォルダ(図7の「FOLDER1」〜「FOLDER3」)が選択されてブックマーク画像選択画面34の表示命令が与えられたときには、そのフォルダ内の各音声ファイル(各用件フォルダ)について、かかる音声ファイルと関連づけて記録保存されたブックマーク画像のサムネイル画像P1〜P6を作成してブックマーク画像選択画面34に一覧表示する。
ここでこのカメラ付きICレコーダ1では、ユーザが選択した用件フォルダについて、k番目のブックマークから次の(k+1)番目のブックマークまでのブックマーク区間を削除対象として指定されると、当該ブックマーク区間における音声ファイルを削除した後、かかるブックマーク区間の前後の音声ファイルを結合する。
その際、このカメラ付きICレコーダ1では、ユーザが指定したブックマーク区間について、k番目又は(k+1)番目のいずれか一方のブックマーク画像が削除対象として指定されると、当該ユーザが指定した方のブックマーク画像の画像ファイルのみを削除する。
このようにこのカメラ付きICレコーダ1では、フラッシュメモリ30に記録保存された音声ファイルのうち不要な一部分を削除する場合、ブックマーク画像選択画面34にサムネイル画像P1〜P6として一覧表示された各ブックマーク画像を基準としてブックマーク区間を指定するだけで、当該ブックマーク区間の音声ファイルを削除した後、当該ブックマーク区間の前後の音声ファイルを結合することができる。
従って、このカメラ付きICレコーダ1では、一覧表示された各ブックマーク画像を目視確認しながら削除対象となるブックマーク区間を指定することができるため、従来のような不要部分の開始時点及び終了時点を指定してファイルを作成して、当該ファイルを削除した後に分割されたファイル同士を結合する一連の作業を行う場合と比較して、格段的に迅速かつ容易に音声ファイルを編集することができ、編集性を格段的に向上させることができる。
以上の構成によれば、このカメラ付きICレコーダ1において、フラッシュメモリ30に記録保存された音声ファイルのうち不要な一部分を削除する場合、ブックマーク画像選択画面34にサムネイル画像P1〜P6として一覧表示された各ブックマーク画像を基準としてブックマーク区間を指定するだけで、当該ブックマーク区間の音声ファイルを削除した後、当該ブックマーク区間の前後の音声ファイルを結合するようにしたことにより、ユーザがブックマーク画像を編集の目印として利用することができ、かくして所望する音声情報のファイルの編集性を向上させて、使い勝手を格段的に向上させ得るカメラ付きICレコーダ1を実現できる。
(7)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、本発明をICレコーダ(カメラ付きICレコーダ1)に適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の記録再生装置に広く適用することができる。この場合において、かかる記録再生装置が、録音や撮影により得られた音声ファイルや画像ファイルを記録保存する記録媒体としてフラッシュメモリ30以外の記録媒体を採用しているものであっても本発明を適用することができる。
また上述の実施の形態においては、用件ファイル選択画面33やブックマーク画像選択画面34において、用件ファイルの代表画像として設定された画像のサムネイル画像P1〜P6を6つ表示するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、用件ファイル選択画面33等に表示するかかるサムネイル画像P1〜P6の数は6つ以外であっても良い。
さらに上述の実施の形態においては、選択された音声情報のファイルの一部が不要とされた場合、表示手段に表示されている各画像のうちファイルの一部の開始時点及び終了時点に位置する各画像を指定するための画像指定手段として、ジョグレバー6Eを適用し、図22(A)〜(J)における区間削除画面80の表示内容に従ってジョグレバー6Eを操作するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の構成からなる画像指定手段に広く適用しても良い。
さらに上述の実施の形態においては、ジョグレバー(画像指定手段)6Eにより指定された開始時点の画像から終了時点の画像までの区間に対応するファイルの一部を削除した後、当該区間の前後のファイルの残部を結合する編集手段として、CPU24を適用した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、要は、ユーザが画像(ブックマーク画像)を編集の目印として利用することができれば、この他種々の構成からなる編集手段に広く適用するようにしても良い。
1……カメラ付きICレコーダ、3……CCDカメラ、6……操作部、6A……録音ボタン、6B……ライブビューボタン、6C……カメラシャッタボタン、6D……メニューボタン、6E……ジョグレバー、6F……停止ボタン、7……LCD、20A、20B……マイクロホン、24……CPU、25……ROM、30……フラッシュメモリ、32……スピーカ、34……ブックマーク画像選択画面、50……メニュー画面、51……削除画面、60……1用件削除画面、70……ブックマーク削除画面、80……区間削除画面、D1……音声データ、D2……圧縮音声データ、D3……画像データ、D4……圧縮画像データ、RT1……削除モード処理手順、S1……音声信号、S5……画像信号。