JP2006074329A - 車載カメラの光軸調整装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両の高さや傾きの調整を不要とし容易に車載カメラの光軸調整を行うことのできる車載カメラの光軸調整装置を提供する。
【解決手段】車両100に取り付けられ、車両の前方の任意位置に置かれたスクリーン105へマーク103を投影する投影部と、スクリーン105までの距離を測定する測距部とを持ち、車両ごとに決められている光軸中心線Tの情報と測定されたスクリーン105までの距離から、スクリーン上で光軸中心線T上の位置へマーク103を投影するための投影角度を求めて、その位置にマーク103を投影する光軸調整装置。
【選択図】図5
【解決手段】車両100に取り付けられ、車両の前方の任意位置に置かれたスクリーン105へマーク103を投影する投影部と、スクリーン105までの距離を測定する測距部とを持ち、車両ごとに決められている光軸中心線Tの情報と測定されたスクリーン105までの距離から、スクリーン上で光軸中心線T上の位置へマーク103を投影するための投影角度を求めて、その位置にマーク103を投影する光軸調整装置。
【選択図】図5
Description
本発明は、車載カメラの光軸調整装置に関する。
近年、自動車に車載カメラを搭載し、その車載カメラからの映像情報から自動車の制御を行うための様々な技術が開発されている。
たとえば、車線検出システムもそのような技術の一つである。車線検出システムは車載カメラによって捕らえたレーン上の車線を認識して、現在自車が道路のレーン上を正確に走っているかどうかを判断して、レーン上から外れた場合に運転者に対して警告を発するなどの運転者補助装置の一つとして開発されているものである。
この車線検出システムにおいては、車載カメラが自動車に搭載された状態で正確に車線を認識しなければならない。このため、車線検出システムは、車載カメラが車両に搭載された状態において車両の進行方向中心と車載カメラが撮影した画像情報上の中心位置を合わせる必要がある。このような調整を光軸調整と言う。
ところで、このような新規開発システムにおいては、様々な調整を行う際に、同様の既存システムにおける調整方法を採用して調整することが多い。このため車線検出システムの車載カメラの調整には、既存の同様システムとしてレーダーセンサーシステムにおける調整方法を利用している。レーダーセンサーシステムは、車間距離を計測するシステムであり、その調整においても、レーダーセンサーの軸ずれ調整が行われている(非特許文献1参照)。
この様な既存システムにおける調整方法を車載カメラの光軸調整に応用すると、車載カメラを搭載した車両の前方の車両中央の所定位置にターゲットマークを置いて、そのターゲットマークを車載カメラによって撮像し、そのとき画像の中心にターゲットマークが来るように車載カメラで捉えた画像の中心位置を調整することになる。
整備要領書 NISSAN シーマFY33型系車(追補版III)、資料コード A003047、 第EL−6〜EL−10頁、「レーダーセンサー軸ずれ及び調整」、日産自動車編集、平成11年7月発行
整備要領書 NISSAN シーマFY33型系車(追補版III)、資料コード A003047、 第EL−6〜EL−10頁、「レーダーセンサー軸ずれ及び調整」、日産自動車編集、平成11年7月発行
従来の車載カメラの調整方法では、車両からあらかじめ規定された距離と高さにターゲットマークを設置して、それを車載カメラで撮影することになる。このため、車両側においては、車両を水平な地面上に置くことはもとより、車両の空気圧を調整して車両の傾きをなくした状態とするなどといった事前の準備が必要であった。同様に、ターゲットマークと車両の距離も正確に規定された距離となるように配置しなければならなかった。
また、ターゲットマークは、走行中の車両から車線を車載カメラで捉えることを想定するため、車両前方のある程度離れた位置に設置する必要がある。このため、この車両からの距離についてもレーダーセンサーの調整を応用すれば、おおむね車両からターゲットマークまでの距離が10m必要となる。したがって、車載カメラの調整を行うためにある程度の広い場所の確保が必要となって、特に、ディーラーの整備場や一般の整備工場などではそのためのスペースの確保が難しいという問題もあった。
そこで、本発明の目的は、車両自体の高さや傾きの調整などと言った事前準備が必要なく、また車両前方に十分な距離を確保しなくても、車載カメラの光軸調整を行うことのできる車載カメラの光軸調整装置を提供することである。
上記目的を達成するための本発明は、適当な位置に設置されたスクリーンにマークを投影する投影手段と、前記投影手段から前記スクリーンまでの距離を測定する測距手段と、車両に搭載された車載カメラの規定の光軸中心線の情報を記憶した記憶手段と、前記光軸中心線の情報および前記測距手段によって測定された距離から、前記マークが前記スクリーン上において前記光軸中心線上の位置に投影されるように、前記投影手段によるマーク投影位置を調整する調整手段と、を有することを特徴とする車載カメラの光軸調整装置である。
本発明によれば、スクリーン上で、かつ、あらかじめ決められた光軸中心線上の位置にマークを投影して、このマークを車載カメラによって撮影することで、光軸調整を行えるようにしたので、車両自体の高さや傾きの調整などと言った事前準備が必要なく、またスクリーンは投影されたマークがカメラで撮影できる任意の位置に設置すればよいので、車両とスクリーンの間の距離を気にすることなく、狭い場所でも車載カメラの光軸調整を行うことができるようになる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は車載カメラの光軸調整装置の構成を示すブロック図であり、図2はこの車載カメラの光軸調整装置における投影部の概略図である。なお、本明細書において、「ターゲットマーク」とは、従来のように車両前方の所定位置に設置されたものを指す。一方、「マーク」とは、本発明において用いられるものであってスクリーン上に投影されるものを指す。
車載カメラの光軸調整装置(以下光軸調整装置1と称する)は、マークをスクリーンへ投影する投影部11(投影手段)と、スクリーンまでの距離を測定する測距部12(測距手段)と、車両ごとの光軸中心線の情報を記憶した記憶部13(記憶手段)と、これらを制御する制御部14(調整手段)と、外部の機器と通信するための通信部15と、からなる。
投影部11は、図2に示すように、光源21とレンズ部22が一体化した鏡筒20を有している。また、レンズ部22の先にはマークの形状を投影するためのスリット部材23が配置されている。レンズ部22(投影マークズーム手段)は、ズーム機能を有していて、制御部14からの制御によってマークをスクリーン上において様々な大きさで結像させることが可能となっている。さらに、投影部11は、鏡筒20の角度を変えるためのモータ31とギヤ機構32を有し、制御部14からの制御によってマークの投影位置(すなわちマークの照射角度)を変更することができる。
測距部12は、光軸調整装置1からスクリーンまでの距離を測定するものである。具体的には、たとえば、超音波式やレーザー式などのアクティブ型測距装置、CCDラインイメージセンサなどを利用したパッシブ型測距装置など様々な測距装置が市販されているので、そのような測距装置を光軸調整装置内に搭載すればよい。この測距部12によるスクリーンまでの測距結果は制御部14に送られる。
記憶部13は、この光軸調整装置1を取り付けて車載カメラの光軸調整を行う車両ごとに、その車載カメラの光軸中心線の情報を記憶している。これはたとえば、図3に示すようなテーブルデータとして記憶されている。このテーブルデータは、車載カメラが搭載されている車種と、車種ごとの光軸中心線の情報として、車両先端からターゲットマークまでの距離とその位置におけるターゲットマークの地面からの高さ、および光軸調整済み車載カメラの地面からの高さが記憶されたものである。
また、記憶部13には、ターゲットマークの大きさも記憶されている。このターゲットマークの大きさは、車種によらず同じである。
このような記憶部13は不揮発性メモリであることが好ましく、たとえば、フラッシュメモリやハードディスクなどである。また、可搬式のメモリ装置などであってもよい。
制御部14は、本光軸調整装置1の各部を制御するもので、その主な機能は、測距部12から得られたスクリーンまでの距離と、記憶部13に記憶された被調整車載カメラが搭載されている車両における規定の光軸中心線上で、かつスクリーン上に投影されるべきマークの位置を算出し、投影部11における投影角度とマークの大きさを調整することである。なお、このための処理手順は後述する。
また、制御部14の他の機能としては、マーク投影時に通信部15を介して車載カメラの制御装置に伝達して、車載カメラの処理装置において画角調整などを行えるように指令を出すことも行っている。
なお、制御部14は、これら動作を行うために、具体的には、たとえばマイクロプロセッサーとRAMなどを備えたコンピュータであり、その動作は、後述する処理手順を実行するために作成されたプログラムを実行することにより行われる。
通信部15は、本光軸調整装置と外部の装置との間で信号をやり取りするためのインターフェースである。ここでは主に車載カメラの制御装置との間で信号のやり取りを行っている。
また、光軸調整装置1には、図示しない入出力装置が設けられている。入力装置としては、たとえばタッチパネルやボタンなど、出力装置としては、たとえばフラットパネルディスプレイなどが設けられている。光軸調整装置1は、これら入出力装置によりオペレータからの作業指示の入力を受け、また調整結果を表示できるようになっている。
次に、この光軸調整装置の作用を説明する。
図4は、車載カメラの光軸調整における規定の光軸中心線を説明するための説明図である。
まずここで、図4を参照して、車載カメラの光軸調整における規定の光軸中心線について説明する。
規定の光軸中心線Tは、図4に示すように、車両100の姿勢が水平に保たれた状態で、車両先端から所定距離離れた位置の所定高さに設置された、所定の大きさのターゲットマーク102を車載カメラ100が撮影したときに、車載カメラの画像中心からターゲットマークまでを結ぶ線である。ターゲットマーク102はこの位置に固定されている。
したがって、規定の光軸中心線Tの情報は、車両先端からターゲットマーク102までの距離とその位置でのターゲットマーク102の設置高さ、および車両における車載カメラの高さにより表すことができる。
なお、ターゲットマーク102を設置する所定距離および所定高さは、車載カメラを搭載した車両100の車種ごとに異なり、あらかじめ車両100ごとに決められている。
このように、ターゲットマーク102を設置する位置と高さ、および車両における車載カメラの高さから光軸中心線Tが得られる。このため、マークは、この光軸中心線T上にありさえすれば、車両100から任意の位置(距離)にマーク103を設置しても光軸調整が可能となる。そしてこのマーク103の位置は、車両100からターゲットマーク102の設置位置までの距離と、光軸中心線Tの角度から幾何的に求めることが可能である。
このための算出方法は、様々であり限定されないが、算出方法の一例を説明する。任意の水平線(ここではターゲットマーク102の位置を通る水平線Sとする)に対する光軸中心線Tのなす角ψは、光軸中心線Tが決まれば自動的に決まる。また、車両先端位置からターゲットマーク102までの距離を規定距離L0とし、ターゲットマーク102の設置高さを規定高さH0とし、マーク103の車両先端からの距離をマーク位置Lxとすると、マーク位置Lxにおけるマーク103のあるべき高さHx(マーク高さHxと称する)は、下記(1)式となる。
Hx=tanψ・(L0−Lx)+H0 …(1)
ただし、車両における車載カメラまでの高さHmとすると、tanψ=(Hm−H0)/L0である(なお、高さHmは、地面から光軸調整済み車載カメラのレンズ中心までの高さとする)。
ただし、車両における車載カメラまでの高さHmとすると、tanψ=(Hm−H0)/L0である(なお、高さHmは、地面から光軸調整済み車載カメラのレンズ中心までの高さとする)。
光軸調整装置1は、基本的にこのような算出方法を用いて、車両から任意の距離に離れているスクリーンに対して、光軸中心線T上の位置にマーク103を投影することで車載カメラ101の光軸調整を行うものである。
以下、本実施形態における光軸調整装置を利用した車載カメラの光軸調整について説明する。図5は光軸調整装置の設置と光軸調整装置による車載カメラの光軸調整方法を説明するための説明図である。また、図6は光軸調整装置における光軸調整の処理手順を示すフローチャートである。
まず、光軸調整装置1は、図5に示すように、車両100の前部のいずれかに取り付ける。取り付け位置は、基本的には車両前部のどこでもよいが、車両100に対する取り付け角度がわかっているか、計測しやすい部分が好ましい。これは、後述するように車両の傾きに応じて投影されるマークが自己整合的に正しい位置に来るようにするためである。もっとも好ましい取り付け位置としては車両100が水平のときに光軸調整装置1から投影するマーク103が水平方向に投影されるように取り付けられる車両部位である(この光軸調整装置1を取り付けるときに車両100を水平に保つ必要はない)。
このような車両部位としては、たとえば、ナンバープレートがある。ナンバープレートは車両の水平方向に対して垂直、または所定の角度に取り付けられている。したがって、ここに光軸調整装置1を取り付けることで光軸調整装置1から投影されるマーク103は、角度調整を行わない状態で水平方向に投影される。また、ナンバープレートは車両の幅方向の中心位置に設置されていることが多いため、ここに光軸調整装置1を取り付けることで、光軸調整装置1の車両幅方向における位置調整も不要となる。
なお、車両水平方向に対するナンバープレートの取り付け角度がずれている場合は、その角度を測り、車両水平方向に対する補正値として光軸調整装置1に入力できるようにしておくとよい。
また、光軸調整装置1には、たとえば、マグネットを装備しておくことで、車両100(特にそのナンバープレート)に対して簡単に取り付けることができる。
光軸調整装置1の取り付け高さhは、あらかじめ決められた位置に取り付けるようにするか、または取り付け後、光軸調整装置1に入力する。なお、ここで、取り付け高さhは、地面Gから投影部11のレンズ中心位置までの高さとする。
一方、車両100の前方には、任意の位置にスクリーン105を設置する。スクリーン105の設置位置は、マーク103が投影できる位置であればどこでもよい。スクリーン105は専用のものでなくても、マーク103を車載カメラ101が識別できる明るさで投影することができるものであればどのようなものでもよい。このようなスクリーン105としては、たとえば、車両100の前方の壁をそのままスクリーン105として利用してもよし、白色やそれに近い色の厚紙や板材などを置いてもよい。
このようにして光軸調整装置1およびスクリーン105の設置が終了したなら、その後、図6に示す処理手順にしたがって光軸調整の処理を開始する。
まず、オペレータが光軸調整を行う車両の車種がなんであるかを入力する(S1)。入力された車種情報は一時記憶される。
次に、光軸調整開始指示が入力されることで(S2)、制御部14は、測距部12に対してスクリーン105までの距離を測定させ、その結果を取得する(S3)。
続いて制御部14は、マーク投影角度を算出する(S4)。マーク投影角度は、スクリーン105までの距離Lxと、あらかじめ決められている(または入力された)光軸調整装置1の取り付け位置高さh、および光軸中心線の情報(規定距離L0、規定高さH0、車載カメラの高さHm)に基づき算出する。このとき光軸中心線の情報は、記憶部13に記憶されている車種ごとの光軸中心線の情報の中からステップS1で入力された車種情報に対応した車種の情報を取り出す。
マーク投影角度の算出は、先に説明したように、光軸中心線T上での任意位置Lxにおけるマーク103のあるべき高さHxが上記(1)式により求められるので、これにしたがって、図5に示すように、光軸調整装置1の取り付け高さhからマーク103が投影されるスクリーン105上での位置を求めて、マーク103をその位置に投影するための投影角度θxを求めればよい。
具体的には、光軸調整装置1からのマーク投影角度θxは、光軸調整装置1の取り付け高さh、スクリーン105までの距離Lx、そのときのマーク103のあるべき高さHxを(1)式と同じようにして求め、光軸調整装置1からの任意の水平線St(ここでは光軸調整装置1の取り付け位置を通る水平線Stとする)に対する投影角度θxは、下記式により求められる。
まず、(1)式から、
Hx=tanψ・(L0−Lx)+H0 である。
Hx=tanψ・(L0−Lx)+H0 である。
一方、tanθx=(Hx−h)/Lx である。
よって、 θx=tan−1((hx−h)/Lx) …(2)
となる。
となる。
続いて制御部14は、マーク103のスクリーン105上での投影される大きさを算出する(S5)。これは、任意位置のスクリーン105に投影されたマーク103を車載カメラ101が撮影したときの大きさを、規定位置におけるターゲットマーク102を撮影したときの大きさと一致させるためである。これには、規定位置におけるターゲットマーク102の大きさをD0、スクリーン105までの距離Lxに投影されたマーク103の大きさをDxとすると、下記(3)式の通りとなる。
Dx=D0・Lx/L0 …(3)
続いて制御部14は、算出された投影角度θxおよびマーク103の大きさとなるように、投影部11に対して投影角度およびズーム倍率の調整を指令し(S6)、投影部11からマーク103を投影させる(S7)。
続いて制御部14は、算出された投影角度θxおよびマーク103の大きさとなるように、投影部11に対して投影角度およびズーム倍率の調整を指令し(S6)、投影部11からマーク103を投影させる(S7)。
その後、制御部14は、通信部15を介して車載カメラ101の処理装置に対して中心位置調整の指令を行う(S8)。車載カメラ101における中心位置の調整は、車載カメラが持つ自動調整機能により、撮影された画面内のマーク103の位置が画面中央に来るように、画像処理によって調整されるものである。なお、このような自動調整機能がないカメラの場合には、作業者によって車載カメラの取り付け位置を調整するなどして、マーク103の撮影位置が画面中央に来るようにする。
以上により、光軸調整が行われるので、処理を終了する。
なお、マーク投影角度θxによっては、スクリーン105に投影されるマークにゆがみがでる場合がある。マーク103の大きさは、ターゲットマーク102を車載カメラ101が撮影したときの大きさとなるように調整される。通常、ターゲットマーク102の大きさは3cmである。このため、マーク投影角度θxによって生じるゆがみの程度は撮影されたマーク103の大きさに比較して十分小さいので光軸調整に影響しない。
このように、本実施形態による光軸調整においては、車両100に取り付けた光軸調整装置1から、車両前方の任意の位置に設けたスクリーン105に対して、規定の光軸中心線T上の位置となるようにマーク103を投影することとしているので、車両前方のあらかじめ決められた位置に固定されるターゲットマーク102を設置する必要がない。このため、車両と固定されるターゲットマークとの間を所定距離に保つためのすスペースを確保しなくても、適切な光軸調整を行うことが可能となる。
また、車両100に取り付けた光軸調整装置1からスクリーン105までの距離は測距部12によって測定されるので、車両100とスクリーン105との間の距離を気にすることなく、任意にスクリーン105を設置さえすれば光軸調整を行うことができる。したがって、従来のように、車両100とターゲットマーク102までの正確な距離合わせも不要となり、車両100から適当に離れた任意の位置にスクリーン105を設置するか、またはスクリーン105から適当に離れた位置に車両100を駐車さえすれば光軸調整を行うことができる。このため、ターゲットマーク103の設置や車両との距離合わせなどの事前の準備を大幅に省略することができる。
また、車両100に光軸調整装置1を取り付けたことで、車両100を水平に調整するといった事前の準備も省略することができる。
図7は、車両の傾きとスクリーン上に投影されるマークの関係を説明するための図面である。
車両姿勢が傾いていた場合、車両100に対して光軸調整装置1があらかじめ決められた角度で取り付けられた場合(ここでは、車両100の水平軸に対してマーク103の投影角度が0度のときに水平方向に投影できる角度とする)、車両100の地面Gに対する傾きと同じように投影角度が傾くことになる。すなわち、車両100が、図示するように、もし、前方に角度αだけ傾いていれば、その前方に傾いている車両100に取り付けられている光軸調整装置1から投影されるマーク103も、当然、角度αだけ投影角度が傾いてスクリーン105上に投影される。したがって、車両100が傾いていた場合でも、これまで説明した通りの手順によって投影角度を算出して、マーク103を投影すれば、車両の傾き分投影角度も一緒に傾いてスクリーン105にマーク103が投影されることになる。
このため、本実施形態の光軸調整装置1を用いれば、車両100の高さや傾き調整が不要となる。これは、従来のように規定位置にターゲットマーク102が設置された場合、車両100の姿勢を常に水平に保った状態で光軸調整を行わなければならなかったことと比較して、事前準備の大幅な短縮になるのである。
また、投影されるマーク103は、スクリーン105までの距離に応じてその大きさをかえることとしているので、車載カメラ101では、規定の位置におけるターゲットマークを撮影したときと同じ大きさとして映し出すことができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、当業者において様々な変更が可能であり、それらの変更された実施形態や実施例においても本発明の技術思想の範囲内のものである。
たとえば、上述した実施形態における説明では、光軸調整装置1を車両のナンバープレートに取り付けることとしたが、これは、地面から光軸調整装置1を取り付けた高さと車両に対する取り付け角度さえわかれば、どこに取り付けてもよい。また、上述した実施形態の説明では、光軸調整装置1を車両の幅方向の中心位置であるナンバープレートに取り付けることで、車両幅方向の位置調整を行わないこととしたが、光軸調整装置1は車両の前方位置であれば、必ずしも車両の幅方向の中心位置でなくてもよく、その場合、垂直方向に対するマーク位置の算出と同様に幾何学的に車両の幅方向の投影角度を求めればよいだけである。
また、上述した実施形態では、光軸調整装置1内に設けられている記憶部13に、車種ごとの光軸中心線の情報を記憶しているが、光軸中心線の情報は、光軸調整装置1とは別に設けられたデータベースなどに記憶させておいて、通信部15を介してこのデータベースから読み出すようにしてもよい。さらには、光軸調整装置1全体を車両に取り付けることとしているが、車両への取り付けが必要なのは投影部11(投影手段)と測距部12(測距手段)のみでよく、その他の制御部14や記憶部13などを別体として投影部11と通信線などにより接続するようにしてもよい。この場合、制御部14や記憶部13などは、汎用のパソコンなどを利用して投影部11と測距部12を制御することが可能となる。
さらに、上述した実施形態では、車両前方を撮影する車載カメラにおける光軸調整について説明したが、車両後方や側方など、その他の方向を撮影するための車載カメラにおいても同様に光軸調整を行うことができる。
本発明は、自動車、電車など車両に搭載されたカメラの光軸調整に用いることができる。
1…光軸調整装置、
11…投影部、
12…測距部、
13…傾斜測定部、
14…制御部、
15…通信部、
20…鏡筒、
21…光源、
22…レンズ部、
23…スリット部材、
31…モータ、
32…ギヤ機構、
100…車両、
101…車載カメラ、
102…ターゲットマーク、
103…マーク、
105…スクリーン。
11…投影部、
12…測距部、
13…傾斜測定部、
14…制御部、
15…通信部、
20…鏡筒、
21…光源、
22…レンズ部、
23…スリット部材、
31…モータ、
32…ギヤ機構、
100…車両、
101…車載カメラ、
102…ターゲットマーク、
103…マーク、
105…スクリーン。
Claims (5)
- スクリーンにマークを投影する投影手段と、
前記投影手段から前記スクリーンまでの距離を測定する測距手段と、
車両に搭載された車載カメラの規定の光軸中心線の情報を記憶した記憶手段と、
前記光軸中心線の情報および前記測距手段によって測定された距離から、前記マークが前記スクリーン上において前記光軸中心線上の位置に投影されるように、前記投影手段によるマーク投影位置を調整する調整手段と、
を有することを特徴とする車載カメラの光軸調整装置。 - 前記投影手段は、前記車両に対して所定に角度で取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の車載カメラの光軸調整装置。
- 前記記憶手段は、あらかじめ複数の車種ごとに、前記車載カメラの車種ごとに規定されている前記光軸中心線の情報を記憶し、
前記調整手段は、被調整車載カメラが搭載されている車種ごとに前記記憶手段からその車種にあった前記情報を取り出して前記マークの投影位置の調整を行うことを特徴とする請求項1または2記載の車載カメラの光軸調整装置。 - 前記光軸中心線の情報は、前記車両からあらかじめ決められた規定の位置に設置されるターゲットマークまでの距離、当該規定の位置における前記ターゲットマークの規定の高さ、および光軸調整済み車載カメラの地面からの高さであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の車載カメラの光軸調整装置。
- 前記投影手段は、前記スクリーン上に投影された前記マークの大きさを変更することができる投影マークズーム手段を有し、
前記調整手段は、さらに前記測距手段によって測定された距離から前記スクリーン上に投影される前記マークの大きさが、前記規定の位置に設置された前記ターゲットマークを前記車載カメラが撮影したときと同様の大きさとなるように、前記投影マークズーム手段を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の車載カメラの光軸調整装置。
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