JP2006073961A - 部品実装品質分析方法及び部品実装品質分析装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 部品実装品質分析方法は、部品実装品質分析装置30において、半田付け処理が施される前に計測された実装個所の情報である実装品質情報と、半田付け処理が施された後に検査された不良個所の情報である品質不良発生情報とを受け付け、これら情報から分析対象情報を抽出し、抽出した分析対象情報を集計分析し、不良個所に対する実装処理及びそれに隣接する実装個所に対する実装処理のいずれかに品質不良の要因となった実装処理を推定して、その実装処理の改善を指示する対策指示を出力する。
【選択図】 図2
Description
同図に示されるように、実装後の最終検査において検出された不具合箇所を集計したグラフを参照して、現場の作業者は、不具合発生件数が多い個所から対策を施している。
「プリント基板実装ライン用製造情報管理システム(PCB−REALMICS)」(東芝レビューVol.57 No.4(2002) P47-P50)
前記目的を達成するために、本発明に係る部品実装品質分析方法は、回路基板上に実装されている電子部品の実装品質を分析する部品実装品質分析方法であって、(1)(a)回路基板上に電子部品が実装される個所を実装個所とし、半田付け処理が施される前に計測された実装個所の情報を実装品質情報とし、(b)実装個所のうち品質不良とされる個所を不良個所として、半田付け処理が施された後に検査された不良個所の情報を品質不良発生情報とし、(c)不良個所及びそれに隣接する実装個所の情報を分析対象情報とした場合において、(d)前記品質不良発生情報と前記実装品質情報とから前記分析対象情報を抽出する抽出工程と、(2)回路基板毎に抽出された分析対象情報を集計して各分析対象情報間の関連性を分析する分析工程と、(3)分析した結果に基づいて不良個所に対する実装処理及びそれに隣接する実装個所に対する実装処理のいずれかが品質不良の要因であるかを推定する推定工程と、(4)推定された実装処理に対する改善を指示する対策指示を出力する対策指示出力工程とを含むこととする。
<解決手段2>
さらに、前記品質不良発生情報は、回路基板上に実装される部品単位によって品質不良が示されることとしてもよい。
さらに、前記品質不良発生情報は、実装品質の基準に対して複数の段階に分けられていることとしてもよい。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
<実装ライン>
図1は、本発明の一実施の形態における部品実装品質分析装置を利用した実装ラインの構成を示す図である。
印刷機2は、部品接合材である半田を回路基板に供給する。
装着検査機5は、回路基板に装着された電子部品の装着状態を検査する。例えば、図には示されてはいないが、CCD、ラインセンサー等を用いて、部品が装着されている個所の画像イメージを取り込む。そして、検査した結果に基づいて実装品質情報32を作成し、作成した実装品質情報32を部品実装品質分析装置30に出力する。
半田付け検査機7は、回路基板に半田付けされた電子部品の半田付け状態を検査する。例えば、図には示されてはいないが、CCD、ラインセンサー等を用いて、部品が半田付けされている個所の画像イメージを取り込む。そして、検査した結果に基づいて品質不良発生情報33を作成し、作成した品質不良発生情報33を部品実装品質分析装置30に出力する。
実装品質情報32は、装着検査機5において検査した結果に基づいて作成された情報である。
そして、現場の作業者は、この対策指示34に従って、不良発生要因をなくすように、装着機4の作動条件等である実装動作条件を修正する。
図2は、本発明の一実施の形態における部品実装品質分析装置の機能構成を示す機能ブロック図である。
検査結果入力部43は、実装ラインにおける品質不良情報を受け付ける。受け付けた品質不良情報を品質不良要因分析部44に渡す。
対策指示出力部46は、要因推測部45から通知を受けた部品について品質対策指示を出力する。
図3(a),(b)は、本発明の一実施の形態における実装動作条件のデータ構造を示す図である。
図3(a)に示されるように、NCプログラム81は、NCプログラム毎に識別されるNCプログラム名が設定されている。また、装着順序、回路番号、動作ライブラリ、X座標、Y座標、角度、カセット番号、ノズル番号等が各フィールドに設定されたレコードから構成される。
回路番号は、実装される電子部品に割り当てられた番号を示す。
動作ライブラリは、動作条件ライブラリの名称を示す。
カセット番号は、部品を供給するテープをセットするカセットの番号を示す。
ノズル番号は、実装時に使用するノズルを示す。
部品サイズ(X,Y)は、部品のX軸方向とY軸方向との寸法を示す。
ノズル種別は、ノズルの種類を示す。
装着高さ補正は、実装する際の高さ補正を示す。
装着タイミングは、実装する際のタイミングを示す。
<実装品情報のデータ構造>
図4(a),(b)は、本発明の一実施の形態における実装品情報のデータ構造を示す図である。
図4(a)に示されるように、計測情報83は、基板毎に割り当てられた基板番号が設定され、検査された時刻が検査時刻として記録されている。また、回路番号、X座標ズレ、Y座標ズレ、角度ズレ、画像番号が各フィールドに設定されたレコードから構成される。
画像番号は、装着検査機5に備わるCCD等によって計測時に撮像された画像毎に割り当てられた番号を示す。
<品質不良発生情報のデータ構造>
図5(a)〜(d)は、本発明の一実施の形態における品質不良発生情報のデータ構造を示す図である。
図5(a)に示されるように、不良種別情報85は、基板毎に割り当てられた基板番号が設定され、検査された時刻が検査時刻として記録されている。また、回路番号、不良種別、画像番号が各フィールドに設定されたレコードから構成されている。
不良種別は、例えば、欠品等のように不具合状態の種別を示す。
画像番号は、半田付け検査機7に備わるCCD等によって検査時に撮像された画像毎に割り当てられた番号を示す。
同様に、図5(c),(d)に示されるように、基板番号”03120251”に対する品質不良発生情報は、不良種別情報87と検査時画像88とから構成される。
(a)検査時画像86から、部品が欠品となっている個所の半田が残っていることが確認される。これから、隣接の部品に装着が阻害されて部品が欠品となった可能性があると推測される。
続いて、以上の様に構成された部品実装品質分析装置30の動作について説明する。
図6は、本発明の一実施形態に係る実装品質不良分析方法の手順を示すフローチャートである。
なお、実装動作条件は、通常、生産中に随時変更されることは無いため、条件変更時に合せて入力されものとしてもよい。
そして、品質不良要因分析部44は、実装品質情報、実装動作条件、品質不良発生情報を分析し(アクティビティA104)、品質不良発生件数が基準値を超えているか否かを判定する(デシジョンノードN101)。
これは、不良発生件数がある一定件数以下であれば、品質対策の工数増加を削減するという場合を考慮して、あえて品質対策を施さない。もちろん、この条件を省略して、発生毎に対策を打ってもよい。
ここで、具体例を交えながら、部品実装品質分析装置の動作について説明する。
まず、部品が装着される点について説明する。
図7は、本発明の一実施の形態における装着機によって部品が装着される動作例を示す概要図である。
<不良発生原因>
図8は、本発明の一実施の形態における実装ラインにおいて実装品質不良が生じる原因の概要を示す概要図である。
まず、図9(a)に示されるように、半田印刷11を含めて半田印刷が施された回路基板10に部品20が実装されている。このとき、部品20(R101)は、姿勢ずれを起こして実装されている。
「セルフアライメント現象」とは、溶融した半田の表面張力により部品実装位置が自動的に合わさる現象をいう。
まず、図10(a)に示されるように、例えば、半田印刷11を含めてランド部に半田印刷が施された回路基板10に部品20(R101)が実装されている。このとき、部品20(R101)は、姿勢ずれを起こさずに実装されている。
<推測例その1>
まず、例えば、実装動作条件に示されるように(図3を参照。)、部品20(R101)が実装された後に部品22(R102)が実装されたとする。さらに、図9(a)〜(c)に示されるように、部品22(R102)に実装不良が生じたとする。そして、この場合についての品質不良発生情報(図5(a)を参照。)に対する実装品質情報を集計して得られたものを図11に示す。
図11(a)は、部品20,22(R101,R102)についての各実装位置の集計結果を示す図である。
図11(b)に示されるように、分布53は、集計結果51から特定される2次元正規分布である。分布54は、集計結果52から特定される2次元正規分布である。そして、分布53,54とから、部品20(R101)が後に実装される部品22(R102)の側によっていることが窺える。すなわち、部品20(R101)の実装位置が部品22(R102)の側にずれている。
図11(c)に示されるように、丸印55は、丸印で示される位置に部品20(R101)が実装された後に実装された部品22(R102)の実装品質が不良でないことが示される。三角印56は、三角印で示される位置に部品20(R101)が実装された後に実装された部品22(R102)の実装品質が不良であることが示される。実際、部品22(R102)よりの位置、とりわけ、図中において三角印で示される位置に実装される場合においては、部品20(R101)に隣接する部品22(R102)の実装品質が不良となっている。
図11(d)に示されるように、また、計測時画像58を画像解析した結果からも、部品20(R101)が部品22(R102)の側に寄っていることが確認される。さらに、半田印刷11に部品装着痕が確認されない。
(a)部品20(R101)が実装される予定の個所から閾値を超えて部品22(R102)の側にずれている場合には、部品20(R101)が部品22(R102)の実装に対して支障を与えていると推測する。
<推測例その2>
これ以外にも、例えば、実装動作条件に示されるように(図3を参照。)、部品22(R102)が実装される前に部品20(R101)が実装されたとする。さらに、図10(a)〜(c)に示されるように、部品20(R101)に実装不良が生じたとする。そして、この場合についての品質不良発生情報(図5(b)を参照。)に対する実装品質情報を集計して得られたものを図12に示す。
図12は、回路基板毎に品質不良発生情報を集計して分析した結果を示す図である。
図12(a)に示されるように、集計結果61は、回路基板に実装された部品20(R101)の実装位置を回路基板毎に集計した結果である。集計結果62は、部品20(R101)に隣接する部品22(R102)の実装位置を回路基板毎に集計した結果である。
図12(b)に示されるように、分布63は、集計結果61から特定される2次元正規分布である。分布64は、集計結果62から特定される2次元正規分布である。
図12(c)に示されるように、丸印65は、丸印で示される位置に部品22(R102)が実装される前に実装された部品20(R101)の実装品質が不良でないことが示される。三角印66は、三角印で示される位置に部品22(R102)が実装される前に実装された部品20(R101)の実装品質が不良であることが示される。実際、部品20(R101)寄りの位置、とりわけ、図中において三角印で示される位置に実装される場合においては、部品22(R102)に隣接する部品20(R101)の実装品質が不良となっている。
図12(d)に示されるように、また、計測時画像68を画像解析した結果からも、部品22(R102)が部品20(R101)の側に寄っていることが確認される。さらに、半田印刷11に部品装着痕14が確認される。
<対策指示>
図13は、本発明の一実施の形態における対策指示として出力される内容を示す図である。
例えば、図5(a),(b)に示される場合においては、基板番号”03120105”に実装される部品22(R102)に関して、実装動作条件(例えば、図3を参照。)を確認すると、動作条件ライブラリは、例えば、部品20(R101),R103等、他の同種部品と同じ、ライブラリ名”0603R”である。
さらに、図11(b)に示されるように、部品20(R101)に対する吸着ずれによって部品22(R102)の品質不良が生じている。すなわち、ノズル中心に対する位置のズレによって、部品22(R102)の不良発生に関連すると推測される
これらの点から、カセット番号やノズル番号の違いに着目して、対策指示出力部46は、カセットやノズルに係る対策指示、例えばカセットの交換指示やノズルの清掃等の対策指示を出力する。
以上、説明したように、実施の形態における部品実装品質分析装置30によって、従来、間接的に生じていた部品欠品などの不良発生に対しても、不良発生要因を推測することができ、それに対する対策指示を受けることができる。
なお、部品装着痕は、要因推測部において、例えば、カラーCCDによって撮像された画像を画像解析し、半田印刷が施された部分と半田印刷が剥がれた部分との境界を抽出し、境界を挟んで色変化している部分を抽出することによって検出されるとしてもよい。
なお、部品実装品質分析装置を構成する1乃至2以上の構成部は、実装ラインとは独立した装置に備わるとしてもよいし、実装ラインに組み込まれているとしてもよい。
2 印刷機
4 装着機
5 装着検査機
6 半田付け機
7 半田付け検査機
9 基板番号
10 回路基板
11 半田印刷
14 部品装着痕
20,22 実装部品
21 ノズル
30 部品実装品質分析装置
31 実装動作条件
32 実装品質情報
33 品質不良発生情報
34 対策指示
41 検査結果入力部
42 計測結果入力部
43 実装条件入力部
44 品質不良要因分析部
45 要因推測部
46 対策指示出力部
Claims (10)
- 回路基板上に実装されている電子部品の実装品質を分析する部品実装品質分析方法であって、
(a)回路基板上に電子部品が実装される個所を実装個所とし、半田付け処理が施される前に計測された実装個所の情報を実装品質情報とし、(b)実装個所のうち品質不良とされる個所を不良個所として、半田付け処理が施された後に検査された不良個所の情報を品質不良発生情報とし、(c)不良個所及びそれに隣接する実装個所の情報を分析対象情報とした場合において、(d)前記品質不良発生情報と前記実装品質情報とから前記分析対象情報を抽出する抽出工程と、
回路基板毎に抽出された分析対象情報を集計して各分析対象情報間の関連性を分析する分析工程と、
分析した結果に基づいて不良個所に対する実装処理及びそれに隣接する実装個所に対する実装処理のいずれかが品質不良の要因であるかを推定する推定工程と、
推定された実装処理に対する改善を指示する対策指示を出力する対策指示出力工程と
を含むことを特徴とする部品実装品質分析方法。 - 前記品質不良発生情報は、回路基板上に実装される部品単位によって品質不良が示される
ことを特徴とする請求項1に記載の部品実装品質分析方法。 - 前記品質不良発生情報は、実装品質の基準に対して複数の段階に分けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の部品実装品質分析方法。 - 前記部品実装品質分析方法は、実装ラインにおいて組み立てられた回路基板の実装品質を分析する方法であって、さらに、
実装ラインにおいて半田付け処理が施される前に計測された実装個所の情報を前記実装品質情報として受け付ける実装品質情報受付工程と、
実装ラインにおいて半田付け処理が施された後に検査された不良個所の情報を品質不良発生情報として受け付ける品質不良発生情報受付工程と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の部品実装品質分析方法。 - 前記部品実装品質分析方法は、さらに、
半田付け処理が施される前に実装個所を計測する計測工程と、
半田付け処理が施された後に実装個所を検査する検査工程と、
を含み、
前記実装品質情報は、前記計測工程において計測された実装個所の情報であり、
前記品質不良発生情報は、前記検査工程において検査された不良個所の情報である
ことを特徴とする請求項1に記載の部品実装品質分析方法。 - 実装機を有する実装ラインにおいて組み立てられた回路基板の実装品質を分析する部品実装品質分析装置であって、
回路基板上に電子部品が実装される個所を実装個所として、実装ラインにおいて半田付け処理が施される前に計測された実装個所の情報を、実装品質情報として受け付ける実装品質情報受付手段と、
実装個所のうち品質不良とされる個所を不良個所として、実装ラインにおいて半田付け処理が施された後に検査された不良個所の情報を、品質不良発生情報として受け付ける品質不良発生情報受付手段と、
不良個所及びそれに隣接する実装個所の情報を分析対象情報として品質不良発生情報と実装品質情報とから抽出する抽出手段と、
回路基板毎に抽出された分析対象情報を集計して各分析対象情報間の関連性を分析する分析手段と、
分析した結果に基づいて不良個所に対する実装処理及びそれに隣接する実装個所に対する実装処理のいずれかが品質不良の要因であるかを推定する推定手段と、
推定された実装処理に対する改善を指示する対策指示を出力する対策指示出力手段と
を備えることを特徴とする部品実装品質分析装置。 - 前記品質不良発生情報は、回路基板上に実装される部品単位によって品質不良が示される
ことを特徴とする請求項6に記載の部品実装品質分析方法。 - 前記品質不良発生情報は、実装品質の基準に対して複数の段階に分けられている
ことを特徴とする請求項6に記載の部品実装品質分析方法。 - 電子部品を回路基板に実装する実装機を有し、前記実装機において組み立てられた回路基板上に実装されている電子部品の実装品質を分析する実装ラインであって、
回路基板上に電子部品が実装される個所を実装個所として半田付け処理が施される前に計測する計測手段と、
計測された実装個所の情報を実装品質情報として受け付ける実装品質情報受付手段と、
実装個所のうち品質不良とされる個所を不良個所として半田付け処理が施された後に検査する検査手段と、
検査された不良個所の情報を品質不良発生情報として受け付ける品質不良発生情報受付手段と、
不良個所及びそれに隣接する実装個所の情報を分析対象情報として品質不良発生情報と実装品質情報とから抽出する抽出手段と、
回路基板毎に抽出された分析対象情報を集計して各分析対象情報間の関連性を分析する分析手段と、
分析した結果に基づいて不良個所に対する実装処理及びそれに隣接する実装個所に対する実装処理のいずれかが品質不良の要因であるかを推定する推定手段と、
推定された実装処理に対する改善を指示する対策指示を出力する対策指示出力手段と
を備えることを特徴とする実装ライン。 - 回路基板上に実装されている電子部品の実装品質を分析する部品実装品質分析プログラムであって、
(a)回路基板上に電子部品が実装される個所を実装個所とし、半田付け処理が施される前に計測された実装個所の情報を実装品質情報とし、(b)実装個所のうち品質不良とされる個所を不良個所として、半田付け処理が施された後に検査された不良個所の情報を品質不良発生情報とし、(c)不良個所及びそれに隣接する実装個所の情報を分析対象情報とした場合において、(d)前記品質不良発生情報と前記実装品質情報とから前記分析対象情報を抽出する抽出ステップと、
回路基板毎に抽出された分析対象情報を集計して各分析対象情報間の関連性を分析する分析ステップと、
分析した結果に基づいて不良個所に対する実装処理及びそれに隣接する実装個所に対する実装処理のいずれかが品質不良の要因であるかを推定する推定ステップと、
推定された実装処理に対する改善を指示する対策指示を出力する対策指示出力ステップと
をコンピュータに実行させることを特徴とする部品実装品質分析プログラム。
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