JP2006073680A - 固体撮像素子及びその製造方法、半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 半導体基体の表面側の構成に関係なく、半導体基体内に良好に水素を拡散供給することができる固体撮像素子を提供する。
【解決手段】 半導体基体4内に受光センサ部6が形成され、半導体基体の、受光センサ部6が形成された側とは反対側に穴24が形成され、この穴24内を含んで全面に水素含有膜25が形成されている固体撮像素子31を構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、固体撮像素子及びその製造方法、半導体装置及びその製造方法に関する。
固体撮像素子、例えばCCD型の固体撮像素子では、図示しないが、マトリクス状に配列された画素を構成する受光センサ部と、これら受光センサ部の各列の一方の側に形成された垂直方向に延びるCCD構造の垂直転送部より撮像領域が形成され、この撮像領域の垂直方向の端部に水平転送部が形成され、この水平転送部に電荷電圧変換手段を介して出力部が接続されている(非特許文献1参照)。
なお、撮像領域の周辺には、トランジスタ等の回路素子からなる周辺回路部が形成されている。
ここで、撮像領域の構成を、図6を参照して説明する。なお、図6は、撮像領域の要部の拡大断面図を示している。また、図6では、平坦化膜、カラーフィルタ又はオンチップレンズ等は省略している。
撮像領域では、例えば、シリコンからなるN型の半導体基体(以下シリコン基板とする)54内に形成されたP型の半導体領域55において、受光センサ部56を構成するNの半導体領域(所謂電荷蓄積領域)57とその上の表面のPの半導体領域(正電荷蓄積領域)58からなるフォトダイオードPDが形成されている。また、受光センサ部56列の一方の側には、垂直転送レジスタ59を構成するNの転送チャネル領域60が形成されている。また、受光センサ部56列の他方の側には、水平方向に隣り合う画素間を分離するための画素分離領域、すなわち、Pのチャネルストップ領域61が形成されている。また、受光センサ部56と垂直転送レジスタ59との間の半導体領域55には、受光センサ部56に蓄積された信号電荷を、垂直転送レジスタ59に読み出すための、読み出しゲート部62が形成されている。
シリコン基板54において、受光センサ部56が形成された表面側では、ゲート絶縁膜70を介して、読み出しゲート部62及び転送チャネル領域60上に、例えば多結晶シリコン層よりなる転送電極64が形成されている。また、転送電極64上には層間絶縁膜65を介して、例えばAlやWからなる遮光膜66が形成されている。
ゲート絶縁膜70は、シリコン基板54側から、シリコン酸化膜(SiO2膜)67、シリコン窒化膜(SiN膜)68、シリコン酸化膜(SiO2膜)69が順に積層された絶縁膜(以下ONO絶縁膜とする)で形成されている。また、それ以外の例えば受光センサ部56上では、熱酸化膜(SiO2膜)71が形成されている。
なお、受光センサ部56上には、層間絶縁膜65と遮光膜66は形成されておらず、開口72が形成されている。
遮光膜66上には、図示しないが、全面を覆って平坦化膜が形成され、この平坦化膜上にカラーフィルタが形成されている。そして、このカラーフィルタ上の受光センサ部56と対応する位置にオンチップレンズが形成されている。
安藤隆男、菰淵寛仁著,「固体撮像素子の基礎−電子の目のしくみ」,1999年12月10日,p93―p103
ところで、このような構成のCCD型の固体撮像素子において、高画質化を図る場合や、S/N比の維持、固定パターンのノイズの低減等の撮像性能の向上を図る場合は、暗電流の発生を低減することが極めて重要となる。
暗電流の発生の主な原因としては、熱酸化膜71とシリコン基板54との界面に存在するSiダングリングボンドにより生成された界面準位が挙げられる。また、素子パターン形成で用いられる各種金属薄膜から拡散された汚染物質(金属等)や製造装置等から混入した汚染物質がシリコン基板54内に拡散到達することにより形成される不純物準位等が挙げられる。
暗電流の発生を低減する方法として、従来では、製造時において、遮光膜66や例えば配線層(図示せず)を形成する工程の後に、水素雰囲気中で400℃程度のアニール処理(熱処理)を行うことにより、熱酸化膜71を通じてシリコン基板54に水素を拡散供給させて、シリコン基板54の界面に生成された界面準位を低減させるようにしている。
また、シリコン基板の表面側に形成されたプラズマシリコン窒化膜(P−SiN膜)等の水素含有膜を低温でアニール処理することにより、熱酸化膜を通じてシリコン基板に水素を拡散供給させて、ゲート絶縁膜とシリコン基板との界面に存在するSiダンブリングボンドを終端させるようにしている。
しかしながら、これらの方法は、シリコン基板の表面側から水素を拡散供給させているため、以下に示すような問題が生じてしまう。
すなわち、例えば、シリコン基板の表面側に水素透過性の低い膜が形成されている場合では、シリコン基板内に良好に水素を拡散させることができず、シリコン基板の界面に生成された界面準位を低減することが困難となる。
また、例えばシリコン基板の表面側に多層配線が形成とされている場合では、最上層の配線とシリコン基板との間の距離が長くなり、また、水素の拡散経路も複雑となるため、上述した方法を用いてアニール処理を行ったとしても、シリコン基板内に良好に水素を拡散させることができず、シリコン基板との界面に生成された界面準位を低減することが困難となる。
また、このような問題は、固体撮像素子ばかりではなく、例えば半導体装置においても生じることが考えられる。
すなわち、半導体装置においても、特性のばらつきを抑えるために、製造工程の最終段階でアニール処理を行っている。しかしながら、シリコン基板の表面側に多層配線が形成された場合、最上層の配線層とシリコン基板との間の距離が長くなり、また、水素の拡散経路も複雑になるため、上述した固体撮像素子の場合と同様に、シリコン基板内に良好に水素を拡散させることができず、特性のばらつきを抑えることが困難となる。
したがって、基板の表面側の構成に関係なく、基板内に良好に水素を拡散供給することが可能な構成が求められている。
上述した点に鑑み、本発明は、半導体基体の表面側の構成に関係なく、半導体基体内に良好に水素を拡散供給することができる固体撮像素子及びその製造方法を提供するものである。
また、本発明は、半導体基体の表面側の構成に関係なく、半導体基体内に良好に水素を拡散供給することができる半導体装置及びその製造方法を提供するものである。
本発明に係る固体撮像素子は、半導体基体内に受光センサ部が形成され、半導体基体の、受光センサ部が形成された側(例えば表面側)とは反対側(例えば裏面側)に穴が形成され、穴内を含んで全面に水素含有膜が形成されている構成とする。
上述した本発明に係る固体撮像素子によれば、半導体基体内に受光センサ部が形成され、半導体基体の、受光センサ部が形成された側とは反対側に穴が形成され、穴内を含んで全面に水素含有膜が形成されているので、製造時において、半導体基体の表面側の構成に関係なく、半導体基体の裏面側に形成された水素含有膜より半導体基体内に水素を拡散供給させることが可能になる。この際、水素含有膜が穴内を含んで形成されている分、水素含有膜が半導体基体内の表面側に近づいて形成されているため、半導体基体内の表面側への水素の拡散供給効果をさらに高くすることができ、半導体基体内の表面側に形成された界面準位をより効果的に低減することができる。したがって、界面準位に起因する暗電流の発生をさらに低減することができる。
本発明に係る固体撮像素子の製造方法は、半導体基体内に受光センサ部が形成された固体撮像素子を製造する方法であって、半導体基体に対して、受光センサ部を形成する側とは反対側から穴を形成する工程と、穴内を含んで全面に水素含有膜を形成する工程と、熱処理を行う工程と、その後、半導体基体に対して、オンチップレンズを形成する工程とを有するようにする。
上述した本発明に係る固体撮像素子の製造方法によれば、半導体基体に対して、受光センサ部を形成する側とは反対側から穴を形成する工程と、穴内を含んで全面に水素含有膜を形成する工程と、熱処理を行う工程と、その後、半導体基体に対して、オンチップレンズを形成する工程とを有するので、穴内を含んで全面に水素含有膜を形成することにより、穴の部分で水素含有膜を半導体基体の表面側に近づけて形成することができる。これにより、この後に熱処理を行った際、半導体基体の表面側に水素含有膜より良好に水素を拡散させることができる。したがって、半導体基体の表面側に生成された界面準位をさらに少なくして、界面準位に起因する暗電流の発生をさらに低減することができる。
本発明に係る固体撮像素子の製造方法は、半導体基体内に受光センサ部が形成された固体撮像素子を製造する方法であって、半導体基体に対して、受光センサ部を形成する側とは反対側から穴を形成する工程と、水素雰囲気内で熱処理を行う工程と、その後、半導体基体に対して、オンチップレンズを形成する工程とを有するようにする。
上述した本発明に係る固体撮像素子の製造方法によれば、半導体基体に対して、受光センサ部を形成する側とは反対側から穴を形成する工程と、水素雰囲気内で熱処理を行う工程と、その後、半導体基体に対して、オンチップレンズを形成する工程とを有するので、穴を形成することにより、穴内では底面を半導体基体の表面側に近づけることができる。これにより、この後に水素雰囲気内で熱処理を行った際、半導体基体の表面側に穴を通じて良好に水素を拡散させることができる。したがって、半導体基体の表面側に生成された界面準位をさらに少なくして、界面準位に起因する暗電流の発生をさらに低減することができる。
本発明に係る半導体装置は、半導体基体の表面側に形成された回路素子と、半導体基体の表面側に、絶縁層内に形成された配線層とを少なくとも有する半導体装置であって、半導体基体の、回路素子が形成された側とは反対側に穴が形成され、穴内を含んで全面に水素含有膜が形成されている構成とする。
上述した本発明に係る半導体装置によれば、半導体基体の、回路素子が形成された側とは反対側に穴が形成され、穴内を含んで全面に水素含有膜が形成されているので、製造時において、半導体基体の表面側の構成に関係なく、半導体基体の裏面側に形成された水素含有膜より半導体基体内に水素を拡散供給させることが可能になる。この際、水素含有膜が穴内を含んで形成されている分、水素含有膜が半導体基体内の表面側に近づいて形成されているため、半導体基体内の表面側への水素の拡散供給効果をさらに高くすることができ、半導体装置の特性ばらつきを効果的に抑えることができる。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体基体の表面側に形成された回路素子と、半導体基体の表面側に、絶縁層内に形成された配線層とを少なくとも有する半導体装置を製造する方法であって、半導体基体に対して、回路素子を形成する側とは反対側から穴を形成する工程と、穴内を含んで全面に水素含有膜を形成する工程と、熱処理を行う工程とを有するようにする。
上述した本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、半導体基体の表面側に形成された回路素子と、半導体基体の表面側に、絶縁層内に形成された配線層とを少なくとも有する半導体装置を製造する方法であって、半導体基体に対して、回路素子を形成する側とは反対側から穴を形成する工程と、穴内を含んで全面に水素含有膜を形成する工程と、熱処理を行う工程とを有するので、穴内を含んで全面に水素含有膜を形成することにより、穴の部分で水素含有膜を半導体基体の表面側に近づけて形成することができる。これにより、この後に熱処理を行った際、半導体基体の表面側に水素含有膜より良好に水素を拡散させることができる。したがって、特性ばらつきを抑える効果を高くすることができる。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体基体の表面側に形成された回路素子と、半導体基体の表面側に、絶縁層内に形成された配線層とを少なくとも有する半導体装置を製造する方法であって、半導体基体に対して、回路素子を形成する側とは反対側から穴を形成する工程と、水素雰囲気内で熱処理を行う工程とを有するようにする。
上述した本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、半導体基体の表面側に形成された回路素子と、半導体基体の表面側に、絶縁層内に形成された配線層とを少なくとも有する半導体装置を製造する方法であって、半導体基体に対して、回路素子を形成する側とは反対側から穴を形成する工程と、水素雰囲気内で熱処理を行う工程とを有するので、穴を形成することにより、穴内では底面を半導体基体の表面側に近づけることができる。これにより、この後に水素雰囲気内で熱処理を行った際、半導体基体の表面側に良好に水素を拡散させることができる。したがって、特性ばらつきを抑える効果を高くすることができる。
本発明に係る固体撮像素子及び半導体装置によれば、製造時において、半導体基体の強度を維持しつつ、半導体基体の裏面側から表面側への水素の拡散供給効果をさらに高くすることができる。
これにより、固体撮像素子の場合では、半導体基体の表面側の構成に関係なく、界面準位に起因する暗電流の低減効果を高くすることが可能になる。
また、半導体装置の場合では、半導体基体の表面側の構成に関係なく、特性ばらつきを抑える効果をさらに高くすることが可能になる。
したがって、高い信頼性を有する固体撮像素子及び半導体装置を実現することができる。
本発明に係る固体撮像素子及び半導体装置の製造方法によれば、熱処理や水素雰囲気内での熱処理を行った際、半導体基体の裏面側から表面側に良好に水素を拡散することができる。
これにより、固体撮像素子の製造方法の場合では、半導体基体の表面側の構成に関係なく、半導体基体の表面側に生成された界面準位さらに低減することができる。
また、半導体装置の製造方法の場合では、半導体基体の表面側の構成に関係なく、特性ばらつきをさらに抑えることができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
まず、本発明に係る固体撮像素子の一実施の形態、例えば、CCD型の固体撮像素子の概略構成図を、図1及び図2を参照して説明する。
なお、図1はチップ状態とされた固体撮像素子の概略断面図を示し、図2は図1の撮像領域の要部の拡大断面図を示している。
また、図1では、基板上の具体的な構成は省略している。また、図2では、平坦化膜、オンチップレンズ等は省略している。
本実施の形態の固体撮像素子31は、図1に示すように、撮像領域2と、撮像領域2の周囲に形成された周辺回路領域(トランジスタ等の回路素子)3等から構成されている。
撮像領域2では、図2に示すように、例えば、シリコンよりなるN型の半導体基体(以下シリコン基板とする)4内に形成されたP型の半導体領域5において、受光センサ部6を構成するNの半導体領域(所謂電荷蓄積領域)7とその上の表面のPの半導体領域(正電荷蓄積領域)8からなるフォトダイオードPDが形成されている。また、受光センサ部6列の一方の側には、垂直転送レジスタ9を構成するNの転送チャネル領域10が形成されている。また、受光センサ部6列の他方の側には、水平方向に隣り合う画素間を分離するための画素分離領域、すなわち、Pのチャネルストップ領域11が形成されている。また、受光センサ部6と垂直転送レジスタ9との間の半導体領域5には、受光センサ部6に蓄積された信号電荷を、垂直転送レジスタ9に読み出すための、読み出しゲート部12が形成されている。
シリコン基板4において、受光センサ部6が形成された表面側では、ゲート絶縁膜20を介して、読み出しゲート部12及び転送チャネル領域10上に、例えば多結晶シリコン層よりなる転送電極14が形成されている。また、転送電極14上には層間絶縁膜15を介して、例えばAlやWからなる遮光膜16が形成されている。
ゲート絶縁膜20は、シリコン基板4側から順に、シリコン酸化膜(SiO2膜)17、シリコン窒化膜(SiN膜)18、シリコン酸化膜(SiO2膜)19が積層された絶縁膜(以下ONO絶縁膜とする)で形成されている。ここで、SiN膜18は、例えばLP(減圧)CVD法を用いて形成されている。
また、受光センサ部6上には、遮光膜16は形成されておらず、開口22が形成されている。
遮光膜16上には、図示しないが、全面を覆って平坦化膜が形成され、この平坦化膜上には、カラーフィルタが形成されている。そして、このカラーフィルタ上の受光センサ部6と対応する位置にオンチップレンズが形成されている。
そして、本実施の形態においては、特に、図1に示すように、シリコン基板4の裏面側に穴(開口)24が形成され、この穴24内を含んで全面に水素含有膜25が形成されている。
この穴24は、穴24の底面からゲート絶縁膜20とシリコン基板4との界面までの距離Dが300nm以下(例えば5nm〜100nm)となるように形成されている。
また、水素含有膜25としては、例えばAl膜や、プラズマシリコン窒化膜(P−SiN膜)を用いることができる。
また、本実施の形態においては、特に、ゲート絶縁膜20であるONO絶縁膜のうち、SiO2膜17とSiN膜18とが受光センサ部6を含んで撮像領域2の全面に形成されていると共に、層間絶縁膜15も受光センサ部6を含んで撮像領域2の全面に形成されている。
図2に示す場合では、転送電極14下以外では、SiO2膜19が除かれている。また、層間絶縁膜15は、ONO絶縁膜20のSiN膜18と同様に、例えばLPCVD法により形成されたシリコン窒化膜(SiN膜)等の、汚染物質の拡散バリア性が高く、且つ光透過性が高い膜で形成されている。
このような構成とした場合、製造工程において、シリコン基板4に良好に水素を拡散供給させることができる。
すなわち、シリコン基板4の裏面側に穴24を形成し、この穴24内を含んで水素含有膜25が形成されている場合、製造工程の最終段階で例えばアニール処理を行った際、シリコン基板4の表面側の構成に関係なく、裏面側に形成された水素含有膜25より、シリコン基板4内に良好に水素を拡散させることができる。
また、穴24が形成されている分、穴24内では、水素含有膜25をシリコン基板4の表面側に近づけることができる。このため、穴24内に形成された水素含有膜25は、シリコン基板4の界面に近づいて形成されることになる。これにより、アニール処理によるシリコン基板4内への水素の供給効果をさらに高めることができる。
また、シリコン基板4の裏面側は薄膜化されておらず穴24が形成されているのみであるため、シリコン基板4の強度を維持することができる。このため、製造工程において、例えばこの穴24内を含んで水素含有膜25を形成する際に、水素含有膜25の膜応力によりシリコン基板4が湾曲することを防ぐことができる。
したがって、水素含有膜25の形成工程の後に行われる、カラーフィルタ又はオンチップレンズの形成工程の際に、カラーフィルタ又はオンチップレンズの厚さや形状が不均一に形成されることを防ぐことができる。
また、これ以外にも、シリコン基板4を切断してチップ状態にする工程において、シリコン基板4にへき開破壊等が生じること防ぐことができる。
また、受光センサ部6上に汚染物質の拡散バリア性が高いSiN膜18やSiN膜15が形成されていることになるため、製造時に、シリコン基板4の表面側に遮光膜16等を形成した後、遮光膜16等の各金属薄膜から汚染物質(金属等)が拡散されたとしても、SiN膜18やSiN膜15によりシリコン基板4内に汚染物質が拡散到達することを防ぐことができる。また、シリコン基板4に製造装置等から混入した汚染物質が拡散到達することも防ぐことができる。
また、転送電極の低抵抗化を図るために、製造時に、例えばWポリサイド、Coサリサイド、Wポリメタル等の金属材料で転送電極14を形成した場合は、この転送電極14から汚染物質が拡散されたとしても、特に転送電極14の下にあるSiN膜18によりシリコン基板4内に汚染物質が拡散到達することを防ぐことができる。
また、撮像領域2の全面にSiN膜18やSiN膜15が形成されているので、例えば、転送電極14下ではONO絶縁膜が形成され、それ以外の受光センサ部上では熱酸化膜が形成されている場合のように、製造時に、画素毎にONO絶縁膜のエッチングや熱酸化膜のエッチングを行わずに済み、エッチングにより受光センサ部6がダメージを受けることを防ぐことができる。このため、エッチングにより受けたダメージ等によって受光センサ部6で発生する暗電流を低減することができる。
このような構成の本実施の形態の固体撮像素子31によれば、シリコン基板4の裏面側に穴24が形成され、この穴24内を含んで水素含有膜25が形成されているので、製造時において、シリコン基板4の表面側の構成に関係なく、シリコン基板4の裏面側より、シリコン基板4の界面に良好に水素を拡散供給させることができる。
また、この際、水素含有膜25をシリコン基板4の界面に近づけることができるため、製造時においてアニール処理をした際、シリコン基板4の界面への水素の供給効果を高めることが可能になる。このため、シリコン基板4の界面に生成された界面準位をさらに少なくすることができ、暗電流の発生をさらに低減することが可能になる。
また、製造時において水素含有膜25を形成する際に、シリコン基板4の強度を維持することができ、シリコン基板4が湾曲することを防ぐこともできるため、カラーフィルタ又はオンチップレンズの厚さや形状が不均一に形成されることを低減できる。これにより、製造工程において、歩留まりの低下を抑えることができる。
また、シリコン基板4の表面側では、撮像領域2の全面にSiN膜18及びSiN膜15が形成されているので、製造時に、遮光膜16や転送電極14等といった各金属薄膜から汚染物質が拡散されたとしても、SiN膜18やSiN膜15により、この汚染物質がシリコン基板4内に拡散到達すること防ぐことができる。また、製造装置等から混入した汚染物質が、シリコン基板4内に拡散到達することを防ぐことができる。このため、受光センサ部6内に汚染物質が拡散することを防ぐことができ、受光センサ部6内で不純物準位が生成されることを抑制することができるので、この不純物準位に起因する暗電流の発生を低減することが可能になる。
また、製造時に、画素毎にONO絶縁膜のエッチングや熱酸化膜のエッチングを行わずに済むため、エッチングによるダメージ等によって受光センサ部で発生する暗電流を低減することが可能になる。
次に、このような構成の固体撮像素子31を製造する方法を、上述した図1及び図2を参照して説明する。
なお、製造方法の説明は、図2に示したように、公知の方法により、シリコン基板4内の撮像領域2となる部分に、受光センサ部6、垂直転送レジスタ9、チャネルストップ領域11等が形成された状態から説明する。
次に、シリコン基板4の表面側において、撮像領域2となる部分の全面にシリコン酸化膜(SiO2膜)17、シリコン窒化膜(SiN膜)18、シリコン酸化膜(SiO2膜)19を順に形成して、ONO絶縁膜20を形成する。この際、SiO2膜17,19は公知の方法で形成し、SiN膜18はLPCVD法を用いて形成する。
次に、ONO絶縁膜20上に、電極材料層(図示せず)を形成し、公知のリソグラフィ技術を用いて、電極材料層をパターニングすることにより、転送電極14を形成する。この際、例えばONO絶縁膜20のSiO2膜19が除去される。
次に、撮像領域2となる部分の全面に、LPCVD法を用いてシリコン窒化膜(SiN膜)を形成して層間絶縁膜15を形成する。
次に、層間絶縁膜15上に、AlやW等の金属材料層を形成し、公知のリソグラフィ技術を用いて、金属材料層をパターニングすることにより、転送電極14を覆うように遮光膜16を形成する。そして、遮光膜16や層間絶縁膜15を含んでシリコン基板4上に平坦化膜を形成する。
次に、シリコン基板4の裏面側に穴24を形成する。この穴24は、図1に示したように、穴24の底面からゲート絶縁膜13とシリコン基板4との界面までの距離Dが、例えば5nm〜100nmとなるように、エッチングにより形成する。
このように穴24を形成することにより、穴24内の底面とゲート絶縁膜13とシリコン基板4との界面までの距離Dを短くすることができる。
次に、プラズマシリコン窒化膜(P−SiN膜)を形成することにより、穴24内を含んで水素含有膜25を形成する。
この際、上述したように、穴24内の底面とゲート絶縁膜13とシリコン基板4との界面までの距離Dが短くなっているため、水素含有膜25をシリコン基板4の界面に近づけて形成することができる
また、シリコン基板4の裏面側は穴24が形成されているのみで、膜厚等は変化していないため、水素含有膜25の膜応力によってシリコン基板4が湾曲しない。
次に、シリコン基板4に対して、例えば400℃程度の温度でアニール処理を行う。
この際、上述したように、水素含有膜25がシリコン基板4の界面に近づいて形成されているため、シリコン基板4の界面に水素含有膜25から良好に水素を拡散供給させることができる。
次に、図示しないが、遮光膜16上に形成された平坦化膜上にカラーフィルタ又はオンチップレンズを形成する。
この際、上述したように、シリコン基板4が湾曲していないため、シリコン基板4上に樹脂(レジスト)等を塗布した際に、塗布膜の厚さが不均一にならず、カラーフィルタやオンチップレンズの厚さや形状が不均一に形成されることを低減できる。
このようにして、固体撮像素子31を製造することができる。
このような固体撮像素子の製造方法によれば、シリコン基板4内に受光センサ部等を形成し、シリコン基板の表面側に転送電極14や遮光膜16等を形成した後、シリコン基板4の裏面側に穴24を形成して、この穴24を含んで水素含有膜25を形成するようにしたので、水素含有膜25をゲート絶縁膜とシリコン基板4との界面の近傍に形成することができる。このため、この後にアニール処理を行った際に、ゲート絶縁膜13とシリコン基板4との界面に良好に水素を拡散することができ、この界面に生成されている界面準位をさらに少なくして、暗電流の発生をさらに低減することができる。
また、水素含有膜25を形成する際に、膜応力によってシリコン基板4が湾曲しないため、カラーフィルタ又はオンチップレンズの形成工程では、均一な膜厚でカラーフィルタ又はオンチップレンズを形成することができる。これにより、製造時における歩留まりの低下を抑えることができる。
また、これ以外にも、シリコン基板4を切断してチップ状態にする工程においても、シリコン基板4にへき開破壊等が生じることを低減することができ、実装時における歩留まりの低下を抑えることができる。
また、シリコン基板4の表面側においては、撮像領域2の全面にSiN膜18、SiN膜15を形成するようにしたので、遮光膜や、例えば転送電極等の各種金属薄膜から汚染物質が拡散されても、SiN膜18やSiN膜15により汚染物質がシリコン基板4内に拡散到達することを防ぐことができる。
また、シリコン基板4の表面側に、ゲート絶縁膜としてONO絶縁膜20(SiN膜18)を形成しているので、例えば、転送電極下にONO絶縁膜を形成し、それ以外の受光センサ部上では熱酸化膜を形成する場合のように、画素毎にONO絶縁膜のエッチングや熱酸化膜のエッチングを行わずに済み、エッチングにより受光センサ部6がダメージを受けることを防ぐことができる。
本実施の形態においては、シリコン基板4の裏面側に穴24を形成した後、この穴24内を含んで水素含有膜25を形成してからアニール処理を行う場合を説明したが、例えば、シリコン基板4の裏面側に穴24を形成した後、水素含有膜25を形成せずに、水素雰囲気内でアニール処理を行っても構わない。
このように構成した場合においても、穴24を形成した分、穴24内の底面とシリコン基板4の界面までの距離Dを短くすることができるため、水素雰囲気内でアニール処理を行った際、シリコン基板4の界面に良好に水素を拡散させることができる。したがって、上述した実施の形態と同様の作用を得ることができる。
また、本実施の形態においては、穴24の形状や形成数等は、図1に示した場合を挙げて説明を行ったが、穴24の形状や形成数等はこれに限定されず、これ以外にも様々な場合が考えられる。このように穴24の形状や形成数等が変わった場合でも、上述した作用と同様の作用を得ることができる。
次に、本発明の固体撮像素子の他の形態を、図3を参照して説明する。なお、図3は、撮像領域2の拡大断面図を示している。
すなわち、先に示した実施の形態の固体撮像素子31では、撮像領域2の全面にSiN膜18及び層間絶縁膜(SiN膜)15を形成しているが、本実施の形態の固体撮像素子では、これらのうち、SiN膜18のみが形成されている。
なお、シリコン基板4の裏面側の構成は、図1に示した固体撮像素子31の場合と同様である。また、これ以外の構成も、図1及び図2に示した固体撮像素子31の場合と同様であるので、対応する部分には同一符号を付している。
このような構成の固体撮像素子を製造する場合は、ゲート絶縁膜13の形成工程の際、撮像領域2の全面にSiN膜18を形成するようにすればよい。
このような構成の固体撮像素子においても、シリコン基板4の裏面側では、穴24が形成されると共に、この穴24を含んで水素含有膜25が形成され、シリコン基板4の表面側では、撮像領域2の全面に金属等の汚染物質に対する拡散バリア性が高いSiN膜18が形成されているため、上述した実施の形態の固体撮像素子31の場合と同様の作用を得ることができる。
次に、本発明に係る固体撮像素子のさらに他の形態を、図4を参照して説明する。なお、図4も撮像領域の拡大断面図を示している。
すなわち、先に示した実施の形態の固体撮像素子31では、撮像領域2の全面にSiN膜18及び層間絶縁膜(SiN膜)15を形成しているが、本実施の形態の固体撮像素子では、これらのうち、層間絶縁膜(SiN膜)15のみが形成されている。この場合、転送電極14の直下ではONO絶縁膜20が形成され、それ以外の例えば受光センサ部6上では熱酸化膜(SiO2膜)21が形成されている。
なお、シリコン基板4の裏面側の構成は、図1に示した固体撮像素子31の場合と同様である。また、これ以外の構成も、図1及び図2に示した固体撮像素子31の場合と同様であるので、対応する部分には同一符号を付している。
このような構成の固体撮像素子を形成する場合は、層間絶縁膜15形成工程において、撮像領域2の全面に層間絶縁膜(SiN膜)15が形成されるようにすればよい。
このような構成の固体撮像素子においても、シリコン基板4の裏面側では、穴24が形成されると共に、この穴24を含んで水素含有膜25が形成され、シリコン基板4の表面側では、撮像領域2の全面に金属等の汚染物質に対する拡散バリア性が高いSiN膜15が形成されているため、上述した固体撮像素子31の場合と同様の作用を得ることができる。
上述した各実施の形態では、CCD型の固体撮像素子を挙げて説明を行ったが、これ以外にも、CMOS型の固体撮像素子にも適用することができる。
すなわち、CMOS型の固体撮像素子の場合、シリコン基板の表面側に、AlやCu等の金属材料からなる多層配線が形成される場合が多くなってきている。このため、水素の拡散を良好に行うことや、金属等の汚染物質がシリコン基板4内に拡散されることを防ぐ必要があった。しかしながら、本実施の形態の構成を適用した場合、上述した実施の形態のCCD型の固体撮像素子31の場合と同様の作用を得ることができる。
次に、本発明に係る半導体装置の一実施の形態を、図5を参照して説明する。
なお、図5は半導体装置の要部の拡大断面図を示している。
本実施の形態の半導体装置32では、シリコン基板34の表面側の所定の位置に例えば複数のMOS型のトランジスタTr1,Tr2が形成されている。そして、この各トランジスタTr1,Tr2が形成された領域上に、絶縁層39を介して多層配線37が形成されている。なお、図5に示す場合では、各トランジスタTr1,Tr2の近傍に形成された4層の配線371,372,373,374を示している。
MOS型のトランジスタTr1,Tr2は、それぞれシリコン基板34中に形成された対のソース領域及びドレイン領域間上にゲート絶縁膜を介してゲート電極38が形成された構成である。なお、各トランジスタTr1,Tr2のソース領域及びドレイン領域、またチャネル領域は、図示しないが、シリコン基板34内の所定の位置に形成されている。
多層配線37は、シリコン基板34上に絶縁層39を介して形成された1層目の配線371と、この1層目の配線371上に絶縁層39を介して形成された2層目の配線372と、この2層目の配線372上に絶縁層39を介して形成された3層目の配線373と、この3層目の配線373上に絶縁膜39を介して形成された4層目の配線374とから形成されている。そして、4層目以降の配線においても、このように絶縁層を介して形成されている。
なお、各配線37との間には、配線37間を接続するコンタクト用の配線40が形成されている。また、最上層の配線上には、図示しないが、平坦化膜が形成されている。
そして、本実施の形態の半導体装置32においては、特に、シリコン基板34の裏面側に穴(開口)44が形成され、この穴44を含んで全面に水素含有膜45が形成されている。なお、穴44の具体的な構成は、上述した実施の形態の固体撮像素子31の場合と同様であるので、重複説明は省略する。
前述したように、従来の構成では、シリコン基板の表面側では多層配線が形成されているため、最上層の配線とシリコン基板との距離が長くなり、また水素の拡散経路も複雑となるため、製造工程の最終段階で、例えば水素雰囲気中でアニール処理(熱処理)を行った際は、シリコン基板内に良好に水素を拡散できなかった。
しかし、シリコン基板34の裏面側に穴44を形成し、この穴44内を含んで水素含有膜45が形成されている場合、製造工程の最終段階で、例えばアニール処理を行った際は、シリコン基板34の表面側の構成に関係なく、シリコン基板34の裏面側より、シリコン基板34内に良好に水素を拡散させることができる。
また、穴44内を含んで水素含有膜45が形成されているため、水素含有膜45をシリコン基板44の界面に近づけて形成することができる。このため、アニール処理を行った際、シリコン基板34の界面への水素の供給効果を高めることができる。
また、シリコン基板34の裏面側に穴44が形成されているだけで、例えばシリコン基板34の厚さは薄くなっていないので、シリコン基板34の強度を維持することができる。このため、製造時において、例えばこの穴44内を含んで水素含有膜45を形成した際、水素含有膜45の膜応力によりシリコン基板34が湾曲することを防ぐことができる。
このような構成の本実施の形態の半導体装置32によれば、シリコン基板34の裏面側に穴44が形成され、この穴44内を含んで水素含有膜45が形成されているので、例えば製造時において、シリコン基板34の表面側の構成に関係なく、シリコン基板34の裏面側より、シリコン基板34の界面に水素を拡散供給させることができる。このため、特性ばらつきを抑える効果をさらに高くすることが可能になる。
また、この際、水素含有膜45をシリコン基板34の界面に近づけて形成することができるため、製造時においてアニール処理を行った際に、シリコン基板34内への水素の供給効果をさらに高めることが可能になる。また、シリコン基板34に穴44が形成されているのみであるため、シリコン基板34の強度も維持することができる。
次に、このような構成の半導体装置32を製造する方法を説明する。
なお、製造方法の説明は、上述した図5を参照して説明する。
まず、公知の方法により、シリコン基板34の所定の位置に、ゲート電極38と対のソース領域及びドレイン領域からなる各トランジスタTr1,Tr2をそれぞれ形成する。なお、ソース領域及びドレイン領域は、図示しないが、シリコン基板34内に形成される。
次に、各トランジスタTr1,Tr2が形成された領域上に多層配線37を形成する。
具体的には、シリコン基板34上に絶縁層39を形成して平坦化処理を行った後、1層目の配線371を所定パターンに形成する。次に、1層目の配線371を含んで絶縁層39を形成して平坦化処理を行った後、1層目の配線371の所定の位置に接続してコンタクト用の配線40を形成する。次に、コンタクト用の配線40に接続するように2層目となる配線212を形成する。
これ以降は、目的とする層数となるまで、このような工程が繰り返される。
なお、図示しないが、最上層の配線上には平坦化膜等が形成される。
次に、シリコン基板34の裏面側に穴44を形成する。なお、この穴44は、上述した実施の形態の固体撮像素子31の場合と同様に形成することができるため、穴44内の底面とシリコン基板34の界面までの距離Dを短くすることができる。
次に、プラズマシリコン窒化膜(P−SiN膜)を形成することにより、穴44内を含んで水素含有膜45を形成する。
この際、上述したように、水素含有膜45をシリコン基板34の界面に近づけて形成することができる。また、シリコン基板34の裏面側は穴44が形成されているのみで、膜厚等は変化していないため、水素含有膜45の膜応力によってシリコン基板34が湾曲したりすることはない。
次に、シリコン基板34に対して、例えば400℃程度の温度でアニール処理(熱処理)を行う。
この際、上述したように、水素含有膜45がシリコン基板34の界面に近づいて形成されているため、シリコン基板34の界面に、水素含有膜45から良好に水素を拡散供給させることができる。
このようにして、図5に示した半導体装置を製造することができる。
このような半導体装置の製造方法によれば、シリコン基板34に各トランジスタTr1,Tr2等を形成し、シリコン基板34の表面側に多層配線37等を形成した後、シリコン基板34の裏面側に穴44を形成して、この穴44内を含んで水素含有膜45を形成するようにしたので、水素含有膜45をシリコン基板34の界面に近づけて形成することができる。このため、この後にアニール処理を行った際は、シリコン基板34の界面への水素の拡散効果を高くすることができ、特性ばらつきを抑える効果を高くすることができる。
本実施の形態においても、シリコン基板34の裏面側に穴44を形成した後、この穴44内を含んで水素含有膜45を形成してからアニール処理を行う場合を説明したが、例えば、シリコン基板34の裏面側に穴44を形成した後、水素含有膜45を形成せずに、水素雰囲気内でアニール処理を行っても構わない。
この場合においても、穴44を形成した分、穴44内の底面とシリコン基板4の界面までの距離を短くすることができるため、上述した実施の形態の場合と同様の作用を得ることができる。
また、本実施の形態においても、穴44の形状や形成数等は、図1に示した場合を挙げて説明を行った。しかし、穴44の形状や形成数等はこれに限定されず、これ以外にも様々な場合が考えられる。このように穴24の形状や形成数等が変わった場合でも、上述した実施の形態の場合と同様の作用を得ることができる。
上述した各実施の形態では、シリコン基板4の表面側に、ゲート電極14、層間絶縁膜15、遮光膜16等を形成した後に、また、シリコン基板34の表面側に多層配線37を形成した後に、シリコン基板4,34の裏面側に穴4,44や水素含有膜25,45を形成した。しかし、この穴4,44や水素含有膜25,45は、例えば、予めシリコン基板4,34の裏面側に形成しても構わないし、製造工程の途中でシリコン基板4,34の裏面側に形成しても構わない。
また、上述した各実施の形態では、最終的にシリコン基板4,34の裏面側に穴4,44や水素含有膜25,45が残っているが、例えば、シリコン基板4,34の裏面側を研磨して膜厚を薄くする工程を行う場合は、穴4,44や水素含有膜25,45が削られてしまい、穴4,44や水素含有膜25,45の全部或いは一部が除去されてしまう。
しかし、シリコン基板4,34の裏面側を研磨して膜厚を薄くする工程を行う前に、アニール処理を行うことにより、シリコン基板4,34の表面側に水素を良好に拡散させることが可能である。
なお、本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他様々な構成が取り得る。
本発明に係る固体撮像素子の一実施の形態を示す概略断面図である。 図1の要部の概略断面図(拡大図)である。 本発明に係る固体撮像素子の他の形態を示す概略断面図(拡大図)である。 本発明に係る固体撮像素子のさらに他の形態を示す概略断面図(拡大図)である。 本発明に係る半導体装置の一実施の形態を示す概略断面図(拡大図)である。 従来の固体撮像素子の概略断面図である。
符号の説明
2・・・撮像領域、4,34・・・シリコン基板、5・・・半導体領域、6・・・受光センサ部、9・・・垂直転送レジスタ、11・・・チャネルストップ領域、12・・・読み出しゲート部、14・・・転送電極、15・・・層間絶縁膜(P−SiN膜)、16・・・遮光膜、17・・・SiO2膜、18・・・SiN膜、19・・・SiO2膜、20・・・ONO絶縁膜(ゲート絶縁膜)、21・・・熱酸化膜(SiO2膜)、24,44・・・穴(開口)、25,45・・・水素含有膜、31・・・固体撮像素子、32・・・半導体装置、37・・・多層配線、38・・・ゲート電極、39・・・絶縁層、40・・・コンタクト配線

Claims (9)

  1. 半導体基体内に受光センサ部が形成され、
    前記半導体基体の、前記受光センサ部が形成された側とは反対側に穴が形成され、前記穴内を含んで全面に水素含有膜が形成されている
    ことを特徴とする固体撮像素子。
  2. 前記半導体基体上に、ゲート絶縁膜を介して転送電極が形成され、前記ゲート絶縁膜が、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコン酸化膜が順に積層されて形成され、前記シリコン窒化膜が、少なくとも、前記受光センサ部を含む撮像領域の全面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子。
  3. 前記半導体基体上に、ゲート絶縁膜を介して転送電極が形成され、前記転送電極を覆って層間絶縁膜が形成されており、前記層間絶縁膜が、光透過性を有し、且つ汚染物質に対して拡散防止効果の高い膜で形成され、前記層間絶縁膜が、少なくとも、前記受光センサ部を含む撮像領域の全面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子。
  4. 前記半導体基体上に、ゲート絶縁膜を介して転送電極が形成され、前記転送電極を覆って層間絶縁膜が形成されており、前記ゲート絶縁膜が、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコン酸化膜が順に積層されて形成され、前記層間絶縁膜が、光透過性を有し、且つ汚染物質に対して拡散防止効果の高い膜で形成され、前記シリコン窒化膜が、少なくとも、前記受光センサ部を含む撮像領域の全面に形成されていると共に、前記層間絶縁膜が、少なくとも、前記撮像領域の全面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子。
  5. 半導体基体内に受光センサ部が形成された固体撮像素子を製造する方法であって、
    前記半導体基体に対して、前記受光センサ部を形成する側とは反対側から穴を形成する工程と、
    前記穴内を含んで全面に水素含有膜を形成する工程と、
    熱処理を行う工程と、
    その後、前記半導体基体に対して、オンチップレンズを形成する工程とを有する
    ことを特徴とする固体撮像素子の製造方法。
  6. 半導体基体内に受光センサ部が形成された固体撮像素子を製造する方法であって、
    前記半導体基体に対して、前記受光センサ部を形成する側とは反対側から穴を形成する工程と、
    水素雰囲気内で熱処理を行う工程と、
    その後、前記半導体基体に対して、オンチップレンズを形成する工程とを有する
    ことを特徴とする固体撮像素子の製造方法。
  7. 半導体基体の表面側に形成された回路素子と、
    前記半導体基体の表面側に、絶縁層内に形成された配線層とを少なくとも有する半導体装置であって、
    前記半導体基体の、前記回路素子が形成された側とは反対側に穴が形成され、前記穴内を含んで全面に水素含有膜が形成されている
    ことを特徴とする半導体装置。
  8. 半導体基体の表面側に形成された回路素子と、半導体基体の表面側に、絶縁層内に形成された配線層とを少なくとも有する半導体装置を製造する方法であって、
    前記半導体基体に対して、前記回路素子を形成する側とは反対側から穴を形成する工程と、
    前記穴内を含んで全面に水素含有膜を形成する工程と、
    熱処理を行う工程とを有する、
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 半導体基体の表面側に形成された回路素子と、半導体基体の表面側に、絶縁層内に形成された配線層とを少なくとも有する半導体装置を製造する方法であって、
    前記半導体基体に対して、前記回路素子を形成する側とは反対側から穴を形成する工程と、
    水素雰囲気内で熱処理を行う工程とを有する
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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