JP2006071066A - 固定具のカバー材および固定具の隠蔽構造 - Google Patents

固定具のカバー材および固定具の隠蔽構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 破壊されにくいカバー材によって、ネジやボルト等の固定具の頭部を隠蔽して、その固定具が取り外されるのを有効に防止する。
【解決手段】 固定具のカバー材(1)を、ネジ(31)やボルト等の固定具を挿通する挿通孔(11)付きのベース(2)と、このベース(2)の挿通孔(11)に挿通した固定具の頭部を囲むようにして、前記ベース(2)より立ち上がった周壁(3)と、この周壁(3)の上端開口部(15)を塞ぐキャップ(4)とから構成し、このキャップ(4)の周縁部を、前記周壁(3)の上端開口部(15)の内側に入り込んだ状態でその上端開口部(15)に係合できるようにする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、主に防犯性を高めることを目的として、面格子取付け用のネジ等の固定具の頭部を隠蔽するのに用いる固定具のカバー材、およびこれを用いた固定具の隠蔽構造に関する。
住宅等の建物において、窓サッシの屋外側に面格子を取り付ける方法は様々であるが、図9に示すように、サッシ枠(50)等に面格子(40)をネジ(31)(31)…止めする場合は、それらのネジ(31)(31)…が外されて面格子(40)が取り外される恐れがある。そこで、面格子取付け用のネジ(31)(31)…を容易に回せないようにすることで、面格子(40)が取り外されるのを防ぐ防犯対策がいくつか知られているが、従来の防犯対策は、それぞれ次のような欠点を有している。
例えば、ネジ頭部の十字穴をコーキング剤や接着剤等で埋めることにより、ネジを簡単に回せないようにする防犯対策が知られているが、この場合は、コーキング剤等の埋め具合が不揃いになり、見栄えが悪くなってしまう欠点がある。
また、頭部の形状が特殊なネジを用いることで、一般的な工具ではネジを取り外すことができないようにする防犯対策が知られているが、この場合は、施工の際に、そのような特殊なネジを回すことのできる特殊工具を調達して、現場に配置しなければならない欠点がある。しかも、特殊工具は入手できないわけではないため、防犯上十分な安心感を得ることができない欠点もある。
さらに、ネジ山に接着剤を塗った状態でネジ止めすることで、ネジを取り外しにくくする防犯対策が知られているが、この場合は、施工にばらつきが生じやすいことに加えて、施工のチェックがしづらい欠点がある。また、面格子を取り外す必要があるときは、ネジの取り外しが困難になる欠点も有している。
さらにまた、ネジ止めされる面格子本体の取付け部を、その面格子本体に着脱可能に取り付けられるカバー部材で覆い隠すことで、ネジを取り外せないようにする防犯対策が知られているが、この場合は、そのようなカバー部材を備えた面格子を用いなければならないため、面格子のコストが高くなるとともに、あらゆる面格子に対応させるためには、カバー部材の着脱が可能となるように、面格子の設計変更を行わなければない欠点がある。
これに対して、特許文献1には、ボルトの頭部を覆い隠すカバー材が記載されており、このカバー材を用いることにより、そのボルトが取り外されるのを防止できるようになっている。
この特許文献1記載のカバー材は、ボルトが挿通されるベース部とこのベース部周縁よりボルトの頭部を囲むようにして立ち上がった外側周壁部とからなるベース金具と、外側周壁部の上端開口部を塞ぐ蓋部とこの蓋部周縁より垂下した内側周壁部とからなるキャップ金具とから構成されている。そして、ボルト頭部を収容した状態のベース金具の外側周壁部に、キャップ金具の内側周壁部を内嵌させた状態で、外側及び内側の周壁部の下端同士を係合させると、ベース金具からキャップ金具が取り外せなくなり、これにより、ボルトが取り外されるのを防止することができる。
したがって、この特許文献1のカバー材を用いて、面格子取付け用のネジを覆い隠すと、そのネジが取り外されるのを防ぐことができ、それによって面格子が取り外されるのを有効に防止することができる。しかも、この場合は、コーキング剤や接着剤、頭部の形状が特殊なネジ、カバー部材を備えた面格子等を用いる必要がないため、上記のような不具合を避けることが可能になる。
特開2003−232328号公報
しかし、特許文献1のカバー材は、ベース金具の外側周壁部とキャップ金具の内側周壁部とが、内外二層に重なった状態で係合するようになっている。したがって、ベース金具とキャップ金具をいずれも厚肉に形成しようとすると、カバー材全体の外径が大きくなってしまうため、そのようなカバー材の大型化を回避しつつ、ネジ頭部の収容スペースを確保するためには、少なくとも一方の金具を薄肉にする必要がある。すなわち、かかる構造のカバー材は、材質によっては強度を十分に確保できず、破壊されやすくなる恐れがある。
また、特許文献1のカバー材は、取付け状態において、その外表面の断面形状が略台形状であり、ベース金具の周壁部上端とキャップ金具の蓋部周縁とのコーナー部分が角張った形状となっているため、そのコーナー部分がペンチ等の工具で掴まれて強引に破壊される恐れがある。
そこで、この発明は、上記のような不具合を解消して、破壊されにくいカバー材によって、ネジやボルト等の固定具の頭部を隠蔽して、その固定具が取り外されるのを有効に防止することを目的とする。
上記の課題を解決するため、この発明における固定具のカバー材は、ネジやボルト等の固定具を挿通する挿通孔付きのベースと、このベースの挿通孔に挿通した固定具の頭部を囲むようにして、前記ベースより立ち上がった周壁と、この周壁の上端開口部を塞ぐキャップとからなり、このキャップの周縁部が、前記周壁の上端開口部の内側に入り込んだ状態でその上端開口部に係合可能となっていることを特徴とする。
また、前記キャップをハンマー等で打ち付けることで、前記周壁及び/又はキャップを弾性変形させながら、キャップを周壁の上端開口部に係合させるようにした。
さらに、前記周壁の上端開口部における内側に、溝を形成するとともに、前記キャップの周縁部における内側に、前記溝に係合する係合突起を形成した。
さらにまた、前記周壁は、その外径がベース側から上端開口部側に向かうに連れて漸減し、且つ、その外周面が外側に向かって膨出するような曲面となっている。
また、前記キャップは、その外周面が外側に向かって膨出するような曲面となっている。
さらに、前記ベースが硬質樹脂からなり、前記周壁が半硬質又は軟質の樹脂からなっている。
さらにまた、前記固定具によって前記ベースが止め着けられる止着面に当接して、ベース裏面側への水の侵入を防止する止水部を、前記周壁の下端に形成した。
加えて、前記周壁と前記キャップとを連結材で連結した。この連結材は、キャップを打ち付ける際の衝撃によって破断するか、又は、容易に引きちぎり可能となっているか、又は、連結材を掴んで引き抜こうとする引き抜き力が働いても、上端開口部に嵌め込まれたキャップが引き抜かれることがない程度の強度で設けられている。
また、この発明における固定具の隠蔽構造は、上記の固定具のカバー材を用いて、固定具の頭部を覆い隠すようにしたことを特徴とする。
具体的に、前記固定具は、面格子取付け用のネジである。
この発明における固定具のカバー材は、キャップの周縁部が、周壁の上端開口部の内側に入り込んだ状態でその上端開口部に係合されるため、周壁とキャップを係合させるにあたって、上端開口部以外の部分では周壁とキャップが内外方向に重なるのを避けることができる。それゆえ、周壁やキャップを薄肉にしなくても、カバー材全体の外径が大きくなってしまうことを避けつつ、ネジ等の固定具の頭部の収容スペースを確保することができるため、周壁やキャップの肉厚を十分に確保することができる。
したがって、カバー材には、十分な厚みにより高い強度が確保されているため、工具等で強引に破壊されるのを極力防ぐことができる。それゆえ、このカバー材により固定具の頭部を覆い隠すことで、その固定具が取り外されるのを有効に防止することができる。特に、面格子取り付け用のネジの頭部を覆い隠すことにより、面格子が取り外されるのを防ぐことができ、防犯性を高めることができる。
また、この発明のカバー材は、キャップをハンマー等で打ち付けることで、周壁やキャップを弾性変形させながら、キャップを周壁の上端開口部に係合させるようにしているため、ワンタッチで簡単にキャップを嵌めることができる。したがって、施工者の技量によらず確実に施工できるとともに、接着剤等を用いないため、汚れたり乾燥を待ったりするなどの不具合を避けることができる。
さらに、周壁の上端開口部における内側の溝と、キャップの周縁部における内側の係合突起とが係合するようになっており、キャップと周壁とが内側において係合されるため、係合されたキャップと周壁との間の隙間に外側から工具を差し込んだとしても、内側にある溝や係合突起には工具が届きにくいため、周壁に係合したキャップが工具等で強引に取り外されるのを防ぐことができる。
また、周壁は、その外径がベース側から上端開口部側に向かうに連れて漸減し、且つ、その外周面が外側に向かって膨出するような曲面となっているため、ペンチ等の工具で掴みづらくなっており、工具等で破壊される危険性をさらに低減することができる。
さらに、これに加えて、キャップの外周面を、外側に向かって膨出するような曲面とすることにより、カバー材全体の外表面が丸みを帯びた形状となるため、ペンチ等の工具でさらにより一層掴みづらくすることができ、カバー材が破壊されるのをより効果的に防止することができる。
さらにまた、ベースを硬質樹脂で構成することにより、クリッパー等の工具でカバー材全体を根こそぎ破壊しようとするような破壊力に対して、十分な強度を確保するとともに、周壁を半硬質又は軟質の樹脂で構成することにより、ベースの止着面やキャップに対する周壁の密着性を高めて、周壁と止着面との間、及び周壁とキャップとの間の隙間から水が侵入するのを防止することができる。しかも、周壁の下端に、ベース裏面側への水の侵入を防止する止水部を形成することで、止水性をさらに向上させることができる。
加えて、キャップと周壁とが連結材で連結されているため、運搬時や施工現場においてキャップだけが紛失するのを防止することができる。しかも、連結材は、キャップを打ち付ける際の衝撃によって破断するか、又は、容易に引きちぎり可能となっているか、又は、連結材を掴んで引き抜こうとする引き抜き力が働いても、上端開口部に嵌め込まれたキャップが引き抜かれることがない程度の強度で設けられているため、一度装着したキャップが容易に取り外されるのを防止することができる。
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1乃至図3に示すように、この発明の一実施形態に係る固定具のカバー材(1)は、ネジ(31)やボルト等の固定具を挿通する挿通孔(11)付きのベース(2)と、このベース(2)の挿通孔(11)に挿通した固定具の頭部を囲むようにして、ベース(2)の周縁部より立ち上がった周壁(3)と、この周壁(3)の上端開口部(15)を塞ぐキャップ(4)とからなっている。
ベース(2)は例えば円形状に形成され、このベース(2)の略中央部に、例えば円形の挿通孔(11)が、ベース(2)を貫通して設けられている。このベース(2)は、挿通孔(11)に差し込まれるネジ(31)やボルト等の固定具によって締め付けられて、止着面(42)に止め着けられるようになっている。
周壁(3)は、その下端部においてベース(2)周端面を囲むようにして設けられ、周壁(3)の下端面は、ベース(2)裏面と連続するようになっている。
また、周壁(3)の下端には、止着面(42)に当接してベース(2)裏面側への水の侵入を防止する止水部(21)が、全周に亘って形成されている。この止水部(21)は、周壁(3)下端面における周縁部より下方に向かって突設されている。
すなわち、カバー材(1)の取付け状態において、止水部(21)は、止着面(42)に対して円状に接するようになっており、カバー材(1)の裏面側には、止水部(21)によって囲まれた僅かな隙間(22)が生じるようになっている。また、止水部(21)は、先端側に向かうに連れて細くなるように形成されており、止着面(42)に対して、線状に接触して面圧の高い状態で密着するようになっている。したがって、カバー材(1)の外部において、止着面(42)の表面を伝ってベース(2)の裏面側に入り込もうとする水は、全周に亘って止水部(21)によってせき止められ、確実に止水できるようになっている。
図1に示すように、周壁(3)は、内周側に向かって屈曲しながら立ち上がるように設けられ、挿通孔(11)の中心を通る中心線Pに対して直角な方向における周壁(3)の内径及び外径は、ベース(2)側から上端開口部(15)側に向かうに連れて漸減するようになっている。また、周壁(3)の内周面及び外周面は、外側に向かって膨出するような曲面となっている。
ただし、周壁(3)の内周面の形状は、ベース(2)の挿通孔(11)に挿通したネジ(31)やボルト等の固定具の頭部と干渉しないような形状であれば、特に限定されるものではない。
周壁(3)上端の高さは、図3に示すように、ベース(2)の挿通孔(11)に挿通したネジ(31)やボルト等の固定具の頭部上端と比べて、同程度の高さか又はそれよりも高くなるように設定されている。
また、周壁(3)の上端開口部(15)は、図1に示すように、ネジ(31)やボルト等の固定具が挿入される挿入口として機能するものであり、挿通孔(11)の中心を通る中心線Pに対して直角な方向における上端開口部(15)の内径は、カバー材(1)で覆い隠される固定具の頭部が挿通可能な程度の大きさに設定されている。
図4に示すように、周壁(3)の上端開口部(15)の内壁面(14)は、内側に向かって斜め下方に傾斜しており、後述のように上端開口部(15)にキャップ(4)を打ち込む際において、その打ち込み力の一部が上端開口部(15)を押し広げるように作用するような傾斜面となっている。したがって、上端開口部(15)にキャップ(4)を打ち込むと、キャップ(4)の周縁部が、上端開口部(15)の傾斜面(14)を滑りながら、上端開口部(15)を押し広げるように周壁(3)を弾性変形させるようになっており、これによって、キャップ(4)が、スムーズに上端開口部(15)に嵌め込まれるようになっている。
また、上端開口部(15)の前記内壁面(14)の内側半部には、例えば概略断面倒V字状の溝(16)が形成されている。この上端開口部(15)の溝(16)は、上端開口部(15)の全周に亘って設けられている。この溝(16)の底面は、溝(16)のコーナー部分より内側に向かって斜め上方に傾斜した抜け止め面(17)と、同じくそのコーナー部分より内側に向かって斜め下方に傾斜した支持面(18)とからなっている。
このようにして、周壁(3)の上端開口部(15)は、内側半部に溝(16)が形成されているため、周壁(3)におけるその他の部分の肉厚と比べて、半分程度の肉厚となっている。
キャップ(4)は、周壁(3)の上端開口部(15)の形状及び大きさに対応するようにして、例えば概略円形状に形成されている。また、キャップ(4)は、図3に示すように、周壁(3)とほぼ同程度の肉厚となるように形成され、キャップ(4)の内周面及び外周面は、外側に向かって膨出するような曲面となっている。
キャップ(4)の周縁部における内側半部には、周壁(3)の溝(16)に係合するようなV字形の係合突起(26)が形成されている。この係合突起(26)の肉厚は、キャップ(4)におけるその他の部分の肉厚と比べて、半分程度の厚みとなっている。
図4に示すように、係合突起(26)のキャップ(4)嵌入方向先端側の壁面(28)は、内側に向かって斜め下方に傾斜しており、上端開口部(15)の上端面(14)と同様、上端開口部(15)にキャップ(4)を打ち込む際の打ち込み力の一部が、上端開口部(15)を押し広げるように作用するような傾斜面となっている。したがって、上端開口部(15)に対するキャップ(4)の嵌め込みを、より一層スムーズに行うことができるようになっている。
ただし、上端開口部(15)の内壁面(14)と係合突起(26)のキャップ(4)嵌入方向先端側の壁面(28)とのうち、必ずしも両方の面を上記のような傾斜面にする必要はなく、少なくとも一方の面(14)(28)を上記のような傾斜面にすれば良い。
この係合突起(26)が周壁(3)の溝(16)に係合した状態において、係合突起(26)のキャップ(4)嵌入方向先端側の壁面(28)は、図4に示すように、溝(16)の支持面(18)の略全面に支持されるようになっている。従って、係合突起(26)と溝(16)との係合状態を確実に維持できるようになっているため、周壁(3)の上端開口部(15)に嵌め込まれたキャップ(4)が、下側に落ち込んでしまうことを防止することができる。
また、この状態において、係合突起(26)のキャップ(4)嵌入方向後端側の壁面(27)は、内側に向かって斜め上方に傾斜しており、溝(16)の抜け止め面(17)の略全面に当接するようになっている。従って、周壁(3)の上端開口部(15)に嵌め込まれたキャップ(4)に対して、外側に向かって引き抜こうとする力が働いたとしても、係合突起(26)のキャップ(4)嵌入方向後端側の壁面(27)が、溝(16)の抜け止め面(17)によって外側から押さえ付けられることとなるため、キャップ(4)が容易に外れないようになっている。
このように、キャップ(4)の周縁部は、周壁(3)の上端開口部(15)の内側に入り込んだ状態で、その上端開口部(15)に係合可能となっている。したがって、キャップ(4)が上端開口部(15)に係合された状態において、上端開口部(15)以外の部分では周壁(3)とキャップ(4)が内外方向に重なることがないため、周壁(3)やキャップ(4)を薄肉にしなくても、カバー材(1)全体の外径が大きくなってしまうことを避けつつ、ネジ(31)等の固定具の頭部の収容スペースを確保できるようになっている。また、この係合状態において、ペンチ等で外側から周壁(3)を押し潰そうとしても、内側に嵌り込んだキャップ(4)が抵抗して、周壁(3)が潰れにくくなっている。
さらに、この状態においては、図3に示すように、キャップ(4)の内周面が、周壁(3)の内周面に対して、キャップ(4)の外周面が、周壁(3)の外周面に対して、それぞれほぼ連続するような曲面となっている。すなわち、キャップ(4)を嵌め込んだ状態において、カバー材(1)の全体形状が、丸みを帯びた椀状となっており、ペンチ等の工具を用いても極めて掴みにくい形状となっているため、カバー材(1)は、工具等で外側から強引に破壊されるのを防止できるようになっている。
また、周壁(3)とキャップ(4)とは、例えば紐状の連結材(5)によって連結されている。この連結材(5)は、キャップ(4)及び周壁(3)に対して、それぞれの外周面に連結されており、キャップ(4)が周壁(3)の上端開口部(15)に嵌め込まれるまでの仮止めとして機能するようになっている。すなわち、連結材(5)は、後述のようにハンマー(60)等でキャップ(4)を打ち付ける際の衝撃によって、図3に示すように、容易に破断するような程度の強度で設けられている。
さらに、連結材(5)は、キャップ(4)を打ち付ける際の衝撃によって必ずしも破断するとは限らないものであるが、破断しない場合であっても、容易に引きちぎることが可能となっている。また、連結材(5)は、連結材(5)を掴んで引き抜こうとする引き抜き力が働いても、上端開口部(15)に嵌め込まれたキャップ(4)が引き抜かれることがない程度の強度で設けられているため、キャップ(4)装着後において、必ずしも連結材(5)を破断させたり引きちぎったりする必要はない。なお、連結材(5)の形状は紐状に限られず、帯状その他の形状であっても良い。
カバー材(1)の材質としては、固定具が取り外されるのを目的とするため、高耐候性及び高強度を有する合成樹脂が用いられる。特に、難燃性樹脂又は熱硬化性樹脂を用いるのが望ましく、その場合は、トーチランプやガスバーナー等によって加熱されても、軟化して破壊されやすくなることを防ぐことができる。
また、カバー材(1)の材質としては、部位によって異なる合成樹脂が使い分けられている。すなわち、ベース(2)は硬質樹脂からなり、周壁(3)、キャップ(4)及び連結材(5)は半硬質又は軟質の樹脂からなっている。なお、連結材(5)は、キャップ(4)や周壁(3)と同時成型されるものである。
ここで、ベース(2)の具体的な材質としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等が用いられ、周壁(3)、キャップ(4)及び連結材(5)の具体的な材質としては、例えば、半硬質ポリプロピレン、半硬質ポリエチレン等が用いられる。
以下、図5乃至図8に基づいて、住宅等の建物において、サッシ枠(50)に対して面格子(40)をネジ(31)で固定する場合において、その面格子取付け用のネジ(31)の頭部を、上記のカバー材(1)を用いて覆い隠す手順について簡単に説明する。
図5及び図6に示すように、先ず、面格子取付け用のネジ(31)先端側を、カバー材(1)におけるベース(2)の挿通孔(11)に挿通させた後に、そのネジ(31)の先端側を、面格子(40)の取付け部(41)(41)のネジ挿通孔(45)(45)に挿通させるとともに、サッシ枠(50)のネジ孔(55)にねじ込んで締め付ける。
これによって、面格子(40)がサッシ枠(50)に固定されるのと同時に、カバー材(1)が面格子(40)の取付け部(41)に固定される。また、このとき、ネジ(31)の頭部は、周壁(3)内に収められた状態となっている。
続いて、周壁(3)の上端開口部(15)にキャップ(4)をあてがった状態で、図7に示すようにハンマー(60)等でキャップ(4)を打ち付けることにより、周壁(3)とキャップ(4)を弾性変形させながら、キャップ(4)を周壁(3)の上端開口部(15)に係合させる。
このようにしてキャップ(4)が装着された状態では、図8に示すように、面格子取付け用のネジ(31)がカバー材(1)によって覆い隠されるとともに、キャップ(4)が容易に取り外されたり、カバー材(1)全体が容易に破壊されたりする恐れがないため、ネジ(31)が外されて面格子(40)が取り外されることを防ぐことができ、防犯性を高めることができるようになっている。
なお、このとき、キャップ(4)の打ち込みの衝撃によって、連結材(5)が破断されやすくなっているが、破断されない場合でも、周壁(3)の上端開口部(15)に係合したキャップ(4)は、連結材(5)を引いた程度では外れないようになっているため、わざわざ連結材(5)を切断する必要はない。
この発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正及び変更を加え得ることは勿論である。例えば、この発明における固定具のカバー材は、上記実施形態のような面格子取付け用のネジ(31)に限られず、その他のネジやボルト等の固定具の頭部を覆い隠すために用いるようにしても良い。
また、この発明における固定具のカバー材は、上記のような防犯を主目的として用いる場合に限られず、固定具を覆い隠すことによって外観を向上させることを主目的としたり、いたずらで固定具が取り外されるのを防止することを主目的として用いるようにしても良い。
この発明の一実施形態に係る固定具のカバー材を示す断面図である。 同じくその斜視図である。 キャップを装着した状態のカバー材を示す断面図である。 同じくその要部を示す拡大断面図である。 面格子取付け用のネジ頭部を覆い隠す手順を示す斜視図である。 同じくその要部を示す拡大斜視図である。 同じくそのキャップを装着した状態を示す拡大斜視図である。 同じくその横断面図である。 面格子の取付け手順を示す斜視図である。
符号の説明
(1) 固定具のカバー材
(2) ベース
(3) 周壁
(4) キャップ
(5) 連結材
(11) 挿通孔
(15) 上端開口部
(16) 溝
(21) 止水部
(26) 係合突起
(31) 面格子取付け用のネジ
(40) 面格子
(42) 止着面
(60) ハンマー

Claims (11)

  1. ネジやボルト等の固定具を挿通する挿通孔付きのベースと、このベースの挿通孔に挿通した固定具の頭部を囲むようにして、前記ベースより立ち上がった周壁と、この周壁の上端開口部を塞ぐキャップとからなり、このキャップの周縁部が、前記周壁の上端開口部の内側に入り込んだ状態でその上端開口部に係合可能となっていることを特徴とする固定具のカバー材。
  2. 前記キャップをハンマー等で打ち付けることで、前記周壁及び/又はキャップを弾性変形させながら、キャップを周壁の上端開口部に係合させるようにした請求項1記載の固定具のカバー材。
  3. 前記周壁の上端開口部における内側に、溝を形成するとともに、前記キャップの周縁部における内側に、前記溝に係合する係合突起を形成した請求項1又は2記載の固定具のカバー材。
  4. 前記周壁は、その外径がベース側から上端開口部側に向かうに連れて漸減し、且つ、その外周面が外側に向かって膨出するような曲面となっている請求項1乃至3のいずれかに記載の固定具のカバー材。
  5. 前記キャップは、その外周面が外側に向かって膨出するような曲面となっている請求項4記載の固定具のカバー材。
  6. 前記ベースが硬質樹脂からなり、前記周壁が半硬質又は軟質の樹脂からなっている請求項1乃至5のいずれかに記載の固定具のカバー材。
  7. 前記固定具によって前記ベースが止め着けられる止着面に当接して、ベース裏面側への水の侵入を防止する止水部を、前記周壁の下端に形成した請求項6記載の固定具のカバー材。
  8. 前記周壁と前記キャップとを連結材で連結した請求項1乃至7のいずれかに記載の固定具のカバー材。
  9. 前記連結材は、キャップを打ち付ける際の衝撃によって破断するか、又は、容易に引きちぎり可能となっているか、又は、連結材を掴んで引き抜こうとする引き抜き力が働いても、上端開口部に嵌め込まれたキャップが引き抜かれることがない程度の強度で設けられている請求項9記載の固定具のカバー材。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載の固定具のカバー材を用いて、固定具の頭部を覆い隠すようにしたことを特徴とする固定具の隠蔽構造。
  11. 前記固定具は、面格子取付け用のネジである請求項10記載の固定具の隠蔽構造。
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