JP2006070397A - 扁平断面繊維およびそれからなる織物、スポーツ衣料 - Google Patents

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寛 松原
Takeshi Masuda
剛 益田
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Abstract

【課題】 軽量感、ソフト性、均染性といった感性だけでなく、低通気性、高耐水圧、そして特に引き裂き強力といった機能性にもバランスよく優れた布帛が得られる扁平断面繊維を提供する。
【解決手段】 ポリエステルからなる扁平断面繊維において、その横断面形状を長軸方向に丸断面が3〜6個直線状に連結した形状とし、該扁平断面繊維の総繊度を33〜56dtex、単糸繊度を1.0〜3.0dtexとする。
【選択図】なし

Description

本発明は、扁平断面繊維に関し、さらに詳しくは、軽量感、ソフト性、低通気性、高耐水圧、引き裂き強力、染色性といった性能にバランスよく優れた布帛が得られる扁平断面繊維に関する。
最近のスポーツ衣料では、力学特性や、低通気性、高耐水圧性などといった機能性の面だけでなく、軽量感、ソフトな風合いといった感性の面の要求も日増しに高くなっている。しかしながら、軽量感、ソフト性を求めるために繊度を細くすると、布帛の引き裂き強力や染色性も低下してしまい、製品自体の力学特性に劣るだけでなく、製織、製編時の糸の取扱い性や得られる織編物の品位も悪くなるという問題がある。
一方、ソフトな風合いや高耐水圧性を達成するため、異型断面繊維を用いることが提案されている(例えば、特許文献1など)が、繊維の横断面形状と布帛の引き裂き強力との関係については、従来ほとんど検討されていないのが実情である。
特開平11−222721号公報
本発明は、上記の従来の技術を背景になされたもので、その目的は、軽量感、ソフト性、均染性といった感性だけでなく、低通気性、高耐水圧、そして特に引き裂き強力といった機能性にもバランスよく優れた布帛が得られる扁平断面繊維を提供することにある。
本発明者等は、上記目的を達成するため、繊維の横断面形状と、総繊度、単糸繊度との関係について検討を重ねた結果、特定の横断面形状を有する繊維において、引き裂き強力が著しく向上する総繊度や単糸繊度があることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば、ポリエステルからなる扁平断面繊維において、その横断面が長軸方向に丸断面が3〜6個直線状に連結した形状であり、総繊度が33〜56dtex、単糸繊度が1.0〜3.0dtexであることを特徴とする扁平断面繊維が提供される。
本発明の扁平断面繊維からは、軽量感、ソフト性、均染性といった感性だけでなく、低通気性、高耐水圧、そして特に引き裂き強力といった機能性にもバランスよく優れた布帛を得ることができる。
本発明の扁平断面繊維は、ポリエステルから形成されるものであり、具体的には、ポレエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート等があるが、その用途によって適切なものが使用される。
本発明においては、上記扁平断面繊維の横断面が長軸方向に丸断面が3〜6個直線状に連結した形状であり、総繊度が33〜56dtex、単糸繊度が1.0〜3.0dtexであることが肝要である。
本発明の扁平断面繊維の横断面形状を図1により説明する。(a)〜(e)は扁平断面繊維の横断面形状を模式的に示したものであり、(a)は3個、(b)は4個、(c)は5個の丸断面が直線状に連結した形状を示している。すなわち、本発明の扁平断面繊維の横断面形状は、図1にあるように、該横断面において最大幅を示す軸の方向、すなわち長軸方向に丸断面が直線状に接合した形状であり、長軸を中心軸として凸部と凸部(山と山)、凹部と凹部(谷と谷)が対称に存在する形をしているものをいう。
前述したように、本発明においては丸断面の数は3〜6個、好ましくは3〜5個とする必要がある。丸断面の数が2個の場合には、単に丸断面繊維を布帛にした場合に近いソフト性しか得られず、通気性、耐水圧性などの機能が低下する。一方、丸断面の数が7個を超えると製糸性が低下し、染斑が発生しやすくなる。
本発明においては、繊維の横断面が長軸方向に丸断面が直線状に連結した形状であることも大切である。かかる形状とは対照的に屈曲した形状の横断面の場合、繊維の曲げ特性が低下してソフト性が損なわれるだけでなく、布帛内の空隙も増すため本発明の目的とする低通気性が得られなくなる。
本発明においては、横断面における長軸の幅Aとこれに直行する短軸の最大幅Bとの比で表される扁平度A/Bが3〜6であることが好ましく、3〜4であることがより好ましい。上記扁平度が、3より小さい場合は、ソフト感が低下する傾向にある。一方、扁平度が6より大きい場合は、紡糸時の冷却斑が発生し紡糸時の糸切れや均染不良が発生し易くなる。
なお、横断面における短軸の最小値Bと短軸の最大幅Cとの比B/Cが1.1〜3.0であることが好ましく、1.1〜2.0であることがより好ましく、1.1〜2.0がさらに好ましい。上記の比が1.1より小さい場合は、ソフト性が低下する傾向にあり、一方、3.0を超える場合は、凹部で断面が割れやすく、繊維の強度が低くなり、引き裂き強力が低下する傾向にある。
本発明においては、上記横断面形状とするのに加え、総繊度を33〜56dtex、好ましくは33〜44dtex、かつ、単糸繊度を1.0〜3.0dtex、好ましくは1.0〜1.5dtexとする必要がある。総繊度が33dtex未満の場合は、布帛の引裂強力が低下し、56dtexを超えるとソフト性が損なわれる。
また、単糸繊度が1.0dtexよりも小さい場合、引き裂き強力が低下するだけでなく、紡糸時の糸切れが多くなり、単糸繊度の変動値(U%)が悪化し布帛にした際の染斑の原因となる。一方、単糸繊度が3.0dtexを超えると布帛のソフト性が損なわれる。
以上に説明した本発明の扁平断面繊維は、次の方法で製造することができる。すなわち、ポリエステルのペレットを280〜300℃の温度で紡糸口金から溶融して押し出し、800〜4000m/分で引取り、これを1.2〜4.0で延伸して巻き取ることにより製造することができる。この際、紡糸口金面から0〜400mmの距離内を、雰囲気温度が100〜400℃の範囲となるように加熱し、冷却固化した糸条を、紡糸口金面から500〜3000mmの距離で集束して引取るのが好ましい。また、延伸は、紡糸後、未延伸糸を一旦巻き取った後延伸する別延で行っても、未延伸糸を巻き取りことなく直接延伸する直延で行っても良いが生産性および単糸繊度の細繊度化の点から直延が好ましい。上記のような、紡糸口金下の短い距離を加熱し、さらに直延を採用することにより、本発明のような比較的細い総繊度や単糸繊度でも、丸断面が直線状に連結した形状で、さらには前述した扁平度や比B/Cを満足する扁平断面繊維を得ることができる。
本発明の扁平断面繊維は、織物や編物として用いることができる。特に、織物とする場合は、カバーファクターを1500〜2500の範囲とすることにより、本発明の優れた効果が得られ、特にソフトで軽量であるにもかかわらず、引き裂き強力の高い布帛とすることができる。
以下実施例により、本発明をさらに具体的に説明する。なお、実施例における各項目は次の方法で測定した。
(1)固有粘度
オルソクロロフェノールを溶媒として使用し35℃で測定した。
(2)ソフト性
上記布帛の触感による官能評価を行い、◎:柔らかく極めて良好、○:良好、×:粗硬感あり不良と判断した。
(3)通気性
JIS L−1096−79−6.27 通気性A法に準拠し、フラジール型通気量測定器を用いて測定した。
(4)耐水圧
JIS L−1092−1977 耐水圧法にて測定した。
(5)引裂強力
JIS L−1096−90−6.15.5、D法により測定した。すなわち、試料から6.3cm×10cmの試験片をたて方向およびよこ方向にそれぞれ5枚採取し、エレメンドルフ形引裂試験機を用いて、試験片の両つかみの中央で直角に2cmの切れ目を入れ、残りの4.3cmをたて方向およびよこ方向に引き裂いたときに示す荷重強さを測り、経糸引裂強力および緯糸引裂強力をそれぞれの平均値で表した。
(6)均染性
上記布帛の外観検査による官能評価を行い、○:均一に染色されており染斑が非常に良好、△:若干、染色の均一性に欠ける、×:全体的に染色の均一性が悪く不良と判断した。
[実施例1]
固有粘度が0.62で、艶消し剤として酸化チタンを2.5%含むポリエチレンテレフタレートを図1に示す断面形状となる吐出孔を36個有した口金から、紡糸温度295℃でそれぞれ溶融吐出し、油剤を付与し、紡糸速度3000m/minで引き取った後、一旦巻き取ることなく、予熱温度85℃、熱セット温度120℃、延伸倍率1.55の条件で延伸し、4500m/minの速度で巻き取り、総繊度44dtexの本発明の扁平断面繊維を得た。また、この際、紡糸口金面から30mmの間を200℃に保ち、冷却固化した吐出糸条を紡糸口金面から2000mmの位置で集束させた。さらに、得られた繊維に100回/mの甘撚をかけた繊維を経糸に、無撚の繊維を緯糸に用いて、カバーファクター2000として製織し、平織物とした後、染色加工をし、得られた布帛について評価を行った。結果を表1に示す。
さらに上記布帛を用いウインドブレーカーを作成したが、軽量感、ソフト性、均染性に優れていた。
[実施例2〜5、比較例1〜6]
実施例1において、紡糸口金や吐出量を変更し、表1に示すような断面形状や総繊度、単糸数となるように変更した以外は、実施例1と同様にして扁平断面繊維を得た。結果を表1に示す。
Figure 2006070397
本発明の扁平断面繊維からなる布帛は、軽量感とソフトな風合いを持ちながらも、引き裂き強力が著しく向上しており、また低通気性、高耐水圧性といった高い機能性や均染性も併せ持つため、ウインドブレーカーなどのスポーツ衣料をはじめ、インナー衣料、裏地、婦人、紳士衣料等、幅広い用途の織編物にも使用でき、その産業上の利用価値が極めて高いものである。
扁平断面繊維の横断面の模式図である。 本発明の扁平断面繊維の横断面における各寸法を示す模式図である。
符号の説明
A:長軸の幅
B:短軸の最大幅
C:短軸の最小幅

Claims (6)

  1. ポリエステルからなる扁平断面繊維において、その横断面が長軸方向に丸断面が3〜6個直線状に連結した形状であり、総繊度が33〜56dtex、単糸繊度が1.0〜3.0dtexであることを特徴とする扁平断面繊維。
  2. 横断面における長軸の幅Aとこれに直行する短軸の最大幅Bとの比で表される扁平度A/Bが3〜6である請求項1記載の扁平断面繊維。
  3. 短軸の最大幅Bと短軸の最小幅Cとの比B/Cが1.1〜3.0である請求項1または2記載の扁平断面繊維。
  4. 請求項1記載の扁平断面繊維からなり、カバーファクターが1500〜2500である織物。
  5. 請求項1記載の扁平断面繊維を少なくとも一部に用いたスポーツ衣料。
  6. 請求項4記載の織物を少なくとも一部に用いたスポーツ衣料。
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