JP2006069858A - 気体分離用多孔質セラミックス成形体製造用αアルミナ粉末 - Google Patents

気体分離用多孔質セラミックス成形体製造用αアルミナ粉末 Download PDF

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Abstract

【課題】 高温下で水蒸気と接触してもシンタリングを起こし難く、気体分離に好適に用い得る多孔質セラミックス成形体の製造に適したセラミックス粉末を提供する。
【解決手段】 本発明は、BET比表面積が10m2/g以上であり、ネック率が30%以下であることを特徴とする気体分離用多孔質セラミックス成形体製造用αアルミナ粉末である。本発明の粉末は、BET比表面積が高いので、微細な細孔を有する多孔質セラミックス成形体を与え、また、ネック率が小さいので、均一な細孔分布を示して気体分離に好適な成形体を与える。
【選択図】 なし

Description

本発明は、気体分離用多孔質セラミックス成形体製造用αアルミナ粉末に関し、詳しくは気体分離に用いられる多孔質セラミックス成形体を製造するためのαアルミナ粉末に関する。
多孔質セラミックス成形体は、例えば炭化水素を高温の水蒸気(H2O)と反応させる水蒸気改質反応により、水素を製造するにあたり、反応後の未反応炭化水素、未反応水蒸気および水素を含み、高温の反応混合ガスから、水素だけを透過させる気体分離膜に用いられている。かかる気体分離用の多孔質セラミックス成形体は通常、高比表面積のシリカ粉末、ベーマイト型水酸化アルミニウム粉末などのセラミックス粉末を圧密成形して製造されている〔特許文献1:特開平7−313853号公報〕。かかる気体分離用多孔質セラミックス成形体には、高温で水蒸気を含む反応混合ガスと接触しても、シンタリングを起こさないことが求められている。
しかし、従来の多孔質セラミックス成形体は、高温下、水蒸気と接触することにより、シンタリングを起こし易いという問題があった。
特開平7−313853号公報
シンタリングを起こしにくい成形体を与え得るセラミックス粉末としては、αアルミナ粉末が挙げられるが、高比表面積を示す従来のαアルミナ粉末から得られる多孔質セラミックス成形体は、細孔径が不均一となり易く、気体分離に適当であるとは言えない。
そこで発明者は、高温下で水蒸気と接触してもシンタリングを起こし難く、気体分離に好適に用い得る多孔質セラミックス成形体の製造に適したセラミックス粉末を開発するべく鋭意検討した結果、従来のαアルミナ粉末は、粒子同士が互いに融着してネッキングしているために、細孔径が不均一となり易いことを見出すと共に、互いにネッキングしている粒子の割合が少ないαアルミナ粉末を焼結させて得られる多孔質セラミックス成形体は、気体分離に好適であることを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、BET比表面積が10m2/g以上であり、ネック率が30%以下であることを特徴とする気体分離用多孔質セラミックス成形体の製造用αアルミナ粉末を提供するものである。
本発明の気体分離用多孔質セラミックス成形体製造用αアルミナ粉末は、BET比表面積が高いので、微細な細孔を有する多孔質セラミックス成形体を与え、また、ネック率が小さいので、均一な細孔分布を示して気体分離に好適な成形体を与えることができる。
本発明の気体分離用多孔質セラミックス成形体製造用αアルミナ粉末は、主結晶相がαアルミナを示すアルミナの粉末であって、例えばα相以外の相、例えばθ相を実質的に含まないものである。アルミナ焼成物の結晶相は、焼成物のX線回折(XRD)スペクトルから求めることができる。
気体分離用多孔質セラミックス成形体製造用αアルミナ粉末のBET比表面積は、10m2/g以上であり、好ましくは13m2/g以上であり、通常は70m2/g以下である。BET比表面積が10m2/g未満であると、微細な細孔を形成することができない。
ネック率は30%以下であり、理想的には0%である。ここでネック率は、例えば微粒αアルミナの透過電子顕微鏡写真に写った任意の粒子について、ネッキングして隣の粒子と繋がっている粒子の割合として求めることができる。ネック率が30%を超えると、均一な細孔分布の多孔質セラミックス成形体を得にくくなる。
かかるαアルミナ粉末は、例えばアルミニウム塩が溶解され、金属酸化物からなる種晶粒子を含み、アルミニウム塩および種晶粒子の酸化物換算の合計含有量100重量部あたりの種晶粒子の含有量X(重量部)が式(1)
X ≧ 350 / S (1)
〔式中、Sは種晶粒子のBET比表面積(m2/g)を示す。〕
を満足する水溶液に、60℃以下にて、該水溶液の水素イオン濃度がpH5を超えないように塩基を加えて該水溶液中のアルミニウム塩を加水分解して、水にアルミニウム加水分解物および種晶粒子が分散された水性混合物を得、
得られた水性混合物から水を留去してアルミニウム加水分解物および種晶粒子を含む粉末
混合物を得、
得られた粉末混合物を気流中で塩分解した後、焼成する方法により製造することができる。
アルミニウム塩としては、アルミニウム以外の金属成分を含まないものが用いられ、例えば硝酸アルミニウム、硝酸アンモニウムアルミニウムなどのアルミニウム硝酸塩、アンモニウム明礬、炭酸アンモニウムアルミニウム、硫酸アルミニウムなどのアルミニウム無機塩、蓚酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、ステアリン酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、ラウリン酸アルミニウムなどのアルミニウム有機塩などが挙げられるが、好ましくはアルミニウム無機塩、さらに好ましくはアルミニウム硝酸塩である。
アルミニウム塩が溶解した水溶液におけるアルミニウム塩の濃度は、アルミニウム換算で通常0.01mol/L以上飽和濃度以下である。この水溶液においてアルミニウム塩は完全に溶解していることが好ましく、このため、水溶液の水素イオン濃度pHは通常2以下であり、通常は0以上である。
種晶粒子としては、、例えばアルミナ、酸化鉄、酸化クロムなどの金属酸化物からなる粒子が用いられる。かかる種晶粒子としては粒子径が通常0.01μm以上0.5μm以下程度のものが用いられ、好ましくは0.05μm以上である。BET比表面積は10m2/g以上、好ましくは12m2/g以上、150m2/g以下程度、さらに好ましくは15m2/g以上である。種晶粒子としては、結晶構造がコランダム型であるものが好ましく用いられ、また結晶水のないものが好ましく用いられる。結晶構造がコランダム型で結晶水のない種晶粒子としては、例えばαアルミナ粒子、α酸化鉄粒子、α酸化クロム粒子などが挙げられる。得られる微粒αアルミナと同じ金属成分であることから、アルミナ粒子が好ましく用いられる。
種晶粒子の含有量は、アルミニウム塩および種晶粒子の酸化物換算の合計含有量100重量部あたりの含有量Xが前記式(1)を満足する量であり、好ましくは式(2)
X ≧ 400 / S (2)
〔式中、Sは前記と同じ意味を示す。〕
を満足する。また、Xは実用的な量であれば問題ないが、好ましくは式(3)
X ≦ 7500 / S (3)
〔式中、Sは前記と同じ意味を示す。〕
を満足する。
アルミニウム塩の水溶液は、少なくとも焼成温度で揮発するか、消失する溶媒を含有していてもよい。かかる溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールなどのアルコールをはじめとする極性有機溶媒、四塩化炭素、ベンゼン、ヘキサンなどの非極性有機溶媒などの有機溶媒が挙げられる。
この水溶液に塩基を加えて、水溶液中のアルミニウム塩を加水分解する。塩基としては、例えばアンモニアなどのような金属成分を含まないものが用いられる。アンモニアを用いる場合には、ガス状で吹き込んで加えてもよいが、アンモニア水溶液として加えることが好ましい。アンモニア水溶液を用いる場合、その濃度は通常アルミニウム換算で0.01mol/L以上飽和濃度以下である。加水分解するには、通常、水素イオン濃度がpH3以上となるように塩基を加えればよい。
加水分解は、pH5以下の水素イオン濃度で行われる。pH5以下で加水分解するには、アルミニウム塩の水溶液の水素イオン濃度がpH5を超えないように塩基を加えればよく、例えば塩基の使用量を調整して、pH5以下の水素イオン濃度となる量の塩基を加えてもよいし、水素イオン計(pHメーター)を用いて水素イオン濃度を測定しながらpH5を超えないように塩基を加えてもよい。過剰に塩基を加えてpH5を超えたのでは、ネッキングしている粒子の多い微粒αアルミナが得られ易い。
加水分解は60℃以下で行なわれ、好ましくは50℃以下、さらに好ましくは45℃以下の温度で行なわれ、通常はアルミニウム塩水溶液の凍結温度以上、好ましくは0℃以上の温度で行なわれる。60℃を超える温度で加水分解したのでは、得られる微粒αアルミナが、ネッキングしている粒子の多いものとなり易い。
塩基を加えた後、60℃以下、好ましくは50℃以下、さらに好ましくは45℃以下、通常は凍結温度以上、好ましくは0℃以上の温度で、例えば1時間以上通常は72時間以下程度保持してもよい。
水溶液中のアルミニウム塩を加水分解することで、水およびアルミニウム加水分解物を含む加水分解混合物を得る。アルミニウム加水分解物は通常、水に不溶であるので、かかる加水分解混合物において、アルミニウム加水分解物はゾル状もしくはゲル状となっているか、あるいは沈殿物として沈殿している。
かくして水にアルミニウム加水分解物および種晶粒子が分散された水性混合物を得、この水性混合物から水を留去する。水性混合物から水を留去するには、通常の方法、例えば加熱による留去、凍結乾燥法、真空乾燥法などの通常の方法で留去することができる。水を留去させる際の温度は通常100℃以下である。
かくして水性混合物から水を除去することで、アルミニウム加水分解物および種晶粒子を
含む粉末混合物を得ることができる。
かくして得られた粉末混合物には、アルミニウム塩を塩基で加水分解したときに副生する塩が含まれているが、この塩は、粉末混合物を気流下で加熱することで塩分解する。
塩分解は例えば、ロータリ炉、ローラーハース炉のように粉末混合物を炉内に連続的に投入しながら加熱し塩分解して、塩分解後のサンプルを連続的に取り出す連続式の焼成炉であってもよいし、管状電気炉、箱型電気炉のように回分式で粉末混合物を入れて加熱して塩分解する回分式焼成炉であってもよい。加熱は例えば、電熱、遠赤外線、マイクロ波などにより行われる。
塩分解の温度は、アルミニウム加水分解物がα化しないような温度、例えば600℃以下が好ましい。塩分解時間は粉末混合物中の塩が分解し、粉末混合物中から塩が除去される時間であればよく、用いる混合粉末の種類、量、焼成炉の形式、焼成温度によって異なるが、例えば、10分以上24時間以下程度である。気流下で塩分解するには焼成炉内に窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性ガスを吹き込みつつ、排出口から炉内のガスを排出しながら加熱すればよい。
粉末混合物を炉内に連続的に供給して塩分解する連続式焼成炉を用いる場合は、水蒸気などが発生するため、式(4)
Figure 2006069858
〔式中、xはアルミニウム加水分解物の投入量(g/秒)を、V2は室温における大気圧換算の不活性ガスの吹込み量(m3/秒)を、Pは炉内圧力(Pa)を、Aは排出口の開口面積(m2)を、nは粉末混合物1gを塩分解したときに生ずるガスの発生量(mol/g)を、Rは気体定数(=8.31Pa・m3/mol/K)を、Tは塩分解温度(K)を、T0は室温(K)をそれぞれ示し、ρは排出口から排出されるガスの線速度(m/秒)を示す。〕
を満足するように焼成炉に不活性ガスを吹き込みながら塩分解することが好ましい。
塩分解したのち焼成する。焼成温度はα化率の高い微粒αアルミナが容易に得られる点で600℃以上、好ましくは700℃以上であり、粒子同士のネッキングがより少ない点で1000℃以下、好ましくは950℃以下である。
焼成は、大気中で行なわれてもよいし、窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性ガス中で行なわれてもよい。また雰囲気中の水蒸気分圧を低く維持しながら焼成してもよい。
焼成は、例えば管状電気炉、箱型電気炉、トンネル炉、遠赤外線炉、マイクロ波加熱炉、シャフト炉、反射炉、ロータリー炉、ローラーハース炉などの通常の焼成炉を用いて行なうことができる。焼成は回分式で行なってもよいし、連続式で行なってもよい。また静置式で行なってもよいし、流動式で行ってもよい。
焼成時間はアルミニウム加水分解物がα化して高α化率の微粒αアルミナが得られるに十分な時間であればよく、用いるアルミニウム化合物の種類、量、焼成炉の形式、焼成温度、焼成雰囲気によって異なるが、例えば10分以上24時間以下程度である。
得られた微粒αアルミナは、粉砕されてもよい。微粒αアルミナを粉砕するには、例えば振動ミル、ボールミル、ジェットミルなどの媒体粉砕機を用いることができる。また、得られた微粒αアルミナは分級してもよい。
本発明の気体分離用多孔質セラミックス成形体製造用αアルミナ粉末から成形体を製造するには、例えばプレス機により圧縮して圧密すればよい。プレス機としては、例えば一軸プレス機、等方静水圧プレス機などを用いることができる。
かくして得られる多孔質セラミックス成形体は、高温下、水蒸気と接触しても、シンタリングを起こさないので、例えば炭化水素を高温下に水蒸気と反応させる水蒸気改質反応により水素を製造するにあたり、反応後の未反応炭化水素、未反応水蒸気および水素を含み、高温の反応混合ガスから、水素だけを透過させて得るための気体分離膜として有用である。
以下、実施例によって本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。
なお、各実施例で得た微粒αアルミナおよび磁気記録メディアは以下の方法で評価した。
(1)BET比表面積(m2/g):
窒素吸着法により求めた。
(2)結晶相:
試料をX線回折装置(商品名「Rint−2100」、理学電機製)粉末X線回折装置を用いて得た微粒αアルミナの回折スペクトルから、2θ=25.6°の位置に現れるアルミナα相(012面)のピーク高さ(I25.6)と、2θ=46°の位置に現れるγ相、η相、χ相、κ相、θ相およびδ相のピーク高さ(I46)とから、式(1)
α化率= I25.6 / (I25.6 + I46 )×100(%)(1)
により算出した。
(3)ネック率:
微粒αアルミナの透過電子顕微鏡写真に写った任意の粒子20個以上について、ネッキングして隣の粒子と繋がっている粒子の割合として求めた。
(4)一次粒子径:
微粒αアルミナの透過電子顕微鏡写真に写った任意の粒子20個以上について、個々の一次粒子の定方向最大径を測定し、測定値の数平均値として求めた。
(5)粉砕度:
種晶(αアルミナ)の粉砕度は、そのα相(116)面のX線回折ピークの半価幅(H(116))と、粉砕前の種晶(αアルミナ)のα相(116)面のX線回折ピークの半価幅(
0(116))とから、式(5)
粉砕度 = H(116) / H0(116)・・・(5)
により求めた。
(6)細孔分布:
サンプルを120℃で4時間乾燥後、水銀圧入式細孔分布測定装置〔オートポアIII(Micromeritics社製)により測定した。平均細孔径は、体積換算で示す。
実施例1
〔種晶スラリの製造〕
アルミニウムイソプロポキシドを加水分解して得られた水酸化アルミニウムを仮焼して、主結晶相がθ相であり、α相を3重量%含む中間アルミナを得、この中間アルミナをジェットミルにて粉砕して、嵩密度0.21g/cm3の粉末を得た。
炉内が露点−15℃〔水蒸気分圧165Pa)の乾燥空気で満たされた雰囲気炉に上記で得た粉末を連続的に投入しながら、平均滞留時間3時間で連続的に取り出して、最高温度1170℃にて焼成して、BET比表面積14m2/gのαアルミナ粒子を得た。
このαアルミナ粒子100質量部あたり1質量部の粉砕助剤(プロピレングリコール)を加え、粉砕媒体として直径15mmのアルミナビーズを加えて振動ミルにて12時間粉砕して、BET比表面積17.3m2/g、粉砕度1.104、粒子径約0.1μmのαアルミナ粒子を得た。
このαアルミナ粒子(粒子径は約0.1μm)750gを硝酸アルミニウム水溶液(pH=2)3000gに添加し分散させた後、ダイノーミル〔アシザワファインテック(株)製〕にてアルミナビーズ(直径φ0.65mm)を用いて1時間分散処理をすることで、スラリーを得た。
得られたスラリーを、遠心分離機にて4000rpmで40分で分級処理をし、上澄み液を採取することで固形分濃度が1.4質量%の種晶スラリを得た。
〔アルミニウム加水分解物の製造〕
硝酸アルミニウム水和物〔Al(NO3)3・9H2O〕(関西触媒化学製、特級、粉末状)937.8g(2.5モル)を純水932.85gと上記で得た種晶スラリー1017.8g(αアルミナ粒子14.2gを含む)を添加し、室温(約25℃)で撹拌しながらマイクロロータリーポンプを用いて25%アンモニア水〔和光純薬工業製、特級〕392.5g(アンモニア98.1g)を約32g/分の供給速度で添加した。添加終了時には、加水分解生成物が析出したスラリーとなっており、そのpHは3.8であった。室温(約25℃)でこのスラリーを数十分間放置した。この水性混合物はゼリー化した。これを60℃の恒温槽で1日間乾燥し、アルミナ製乳鉢を用いて粉砕し、粉末状の混合物を得た。この混合物には、金属成分の酸化物換算で100質量部当たり10質量部の種晶粒子が含まれている。
〔塩分解〕
温度(T0)が25℃の実験室内で、SUS304L製で開口面積(A)38.5cm2の排出口を備えた長さ225cm、内径212cmで内容積79.4Lのロータリーキルン(高砂工業製)を使用し、投入口から上記で得た粉末混合物を20g/分で投入しながら取出口から塩分解後の混合物を連続的に取り出して塩分解を行った。ロータリーキルン内は予め窒素ガスで置換して用いた。取出口における炉内温度は390℃であった。炉内圧力(P)は大気圧(0.1MPa)で使用し、窒素ガスの吹込み量(V2)は25℃換算で10L/分(1.67×10-43/秒)とした。キルンの回転速度は2回転/分とした。
〔焼成〕
塩分解後の混合物をアルミナ製るつぼに入れ、箱型電気炉を用いて920℃で3時間焼成を行って微粒αアルミナを得た。得られたαアルミナのBET比表面積は18.5、ネック率が8%で、α化率が99%のαアルミナを得た。得られたαアルミナを3.3L振動ミルにφ15mmのアルミナビーズを充填させ12分間粉砕をすることで、αアルミナを得た。
〔多孔質セラミックス成形体の製造〕
上記で振動ミルにより得られたαアルミナ粉末を、一軸プレス機にて30MPaで1分間圧密化させたのち、CIP(等方静水圧プレス)装置を用いて150MPaで圧縮して成形体を得た。この成形体の細孔分布を測定したところ、平均細孔径が16.1nmであった。
実施例1で得た成形体の細孔分布を示すグラフである。

Claims (1)

  1. BET比表面積が10m2/g以上であり、ネック率が30%以下であることを特徴とする気体分離用多孔質セラミックス成形体製造用αアルミナ粉末。
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