JP2006069101A - 銅張積層板及びフレキシブルプリント配線板 - Google Patents
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Abstract
【課題】 屈曲可能で寸法安定性に優れた銅張積層板及びフレキシブルプリント配線板を提供する。
【解決手段】 硬化物の弾性率が500〜7000MPaであって、組成物中に含有するエラストマー及び無機充填材の[エラストマー/無機充填材]で表される質量比が0.1以上4.05未満である接着剤組成物を繊維基材に含浸してなる熱硬化性接着シートと、前記熱硬化性接着シートの両面又は片面に積層した銅箔とからなる銅張積層板及びこの銅張積層板と、前記熱硬化性接着シートとを積層してなるフレキシブルプリント配線板。
【選択図】なし
【解決手段】 硬化物の弾性率が500〜7000MPaであって、組成物中に含有するエラストマー及び無機充填材の[エラストマー/無機充填材]で表される質量比が0.1以上4.05未満である接着剤組成物を繊維基材に含浸してなる熱硬化性接着シートと、前記熱硬化性接着シートの両面又は片面に積層した銅箔とからなる銅張積層板及びこの銅張積層板と、前記熱硬化性接着シートとを積層してなるフレキシブルプリント配線板。
【選択図】なし
Description
本発明は、銅張積層板及びフレキシブルプリント配線板に関し、特に所定の弾性率を有し、エラストマー及び無機充填剤を含有する接着剤組成物を繊維基材に含浸した熱硬化性接着シートを用いた銅張積層板及びフレキシブルプリント配線板に関する。
従来、電気・電子機器の配線に使用するフレキシブルプリント配線板に用いられている銅張積層板は、絶縁層として屈曲に非常に優れたポリイミドフィルムを用い、この片面又は両面に接着シートを介して銅箔を積層して構成されていた。
この接着シートとして、例えば、ポリエポキシド化合物に合成ゴム等を成分として含有する接着剤組成物を用いたフレキシブルプリント配線板(例えば、特許文献1参照。)が知られているが、ここで使用される接着シートは、ガラスクロス等の補強剤が入っていないため、ハンドリング性が悪い、強度が弱い、寸法安定性が悪いという欠点があった。
一方、プリプレグは、寸法安定性には優れているが、硬化後には弾性率が10〜40GPaとなって、屈曲性はほとんどなくなり、フレキシブルプリント配線板には適しておらず、さらに樹脂粉の脱落が生じてしまうため、歩留まりがよいものではなかった。
特開2002−60720号公報
そこで、本発明は、接着シートのハンドリング性を改善し、かつ、プリプレグのように樹脂粉の脱落が生じることのないような、屈曲可能で寸法安定性に優れた銅張積層板及びフレキシブルプリント配線板を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成しようと鋭意検討した結果、エラストマー及び無機充填剤を含有する接着剤組成物硬化物の弾性率を所定の範囲のものとし、これを繊維基材に含浸することによって得られた接着シートを用いて銅張積層板及びフレキシブルプリント配線板を製造することで上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成したものである。
本発明の銅張積層板は、硬化物の弾性率が500〜7000MPaであって、組成物中に含有するエラストマー及び無機充填剤の[エラストマー/無機充填剤]で表される質量比が0.1以上4.05未満である接着剤組成物を繊維基材に含浸してなる熱硬化性接着シートと、前記熱硬化性接着シートの両面又は片面に積層した銅箔とからなることを特徴とするものである。
また、本発明のフレキシブルプリント配線板は、本発明の銅張積層板と熱硬化性接着シートとを積層してなることを特徴とするものである。
このとき用いる接着剤組成物の好ましい態様としては、(A)エポキシ樹脂と、(B)エポキシ樹脂用硬化剤と、(C)硬化促進剤と、(D)エラストマー及び(E)無機充填剤とを必須成分として構成されるものである。
本発明の銅張積層板及びフレキシブルプリント配線板は、その構成要素である接着シートのハンドリング性が良好であり、離形紙を必要とせず、硬化前、硬化後とも切断面からの樹脂脱落がない。また、この接着シートは、ガラスクロスで補強されていながら屈曲性や低弾性率特性を有しているため、これを用いた銅張積層板及びフレキシブルプリント配線板は屈曲可能で、寸法安定性に優れたものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の銅張積層板は、硬化物の弾性率が500〜7000MPaであって、エラストマー及び無機充填剤を含有する接着剤組成物を繊維基材に含浸してなる熱硬化性接着シートと、熱硬化性接着シートの両面又は片面に積層した銅箔とから構成されるものである。
本発明の銅張積層板は、硬化物の弾性率が500〜7000MPaであって、エラストマー及び無機充填剤を含有する接着剤組成物を繊維基材に含浸してなる熱硬化性接着シートと、熱硬化性接着シートの両面又は片面に積層した銅箔とから構成されるものである。
ここで用いる接着シートとしては、硬化物の弾性率が500〜7000MPaである接着剤組成物を用いることが必須の要件であり、特に弾性率が800〜5000MPaであることが好ましい。
この弾性率が、500MPa未満であると、ハンドリング性が悪くなると共に強度も小さいものとなってしまい、7000MPaを超えると剛直性が増し、折れや粉落ちが発生しやすくなってしまう。
本発明において、接着剤組成物の硬化物の弾性率は、ASTM D−882に準じて測定したものであり、厚さ50μmのフィルム状の硬化物を試験片とし、セイコーインスツルメンツ社製 DMS6100を用いて、周波数1Hzで測定した引張弾性率である。
また、このときの接着剤組成物の成分としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれか又は両者を併用して用いることもでき、熱硬化性樹脂とエラストマーを併用することが好ましい。ここで用いる熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
この接着剤組成物の成分のより具体的な組合わせとしては、(A)エポキシ樹脂と、(B)エポキシ樹脂用硬化剤と、(C)硬化促進剤と、(D)エラストマーと(E)無機充填剤とを必須成分とするもので、このとき、接着剤組成物中に、(D)エラストマーを3〜70質量%、(E)無機充填剤を3〜50質量%の割合で含有するものであることが好ましい。
ここで、この好ましい態様における各成分について説明する。
本発明に用いる(A)エポキシ樹脂としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂であれば特に限定されないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂、ビフェニル骨格を含有するような多官能のエポキシ樹脂のいずれか、又はこれらの2種以上を混合したものを使用することができる。
本発明に用いる(A)エポキシ樹脂としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂であれば特に限定されないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂、ビフェニル骨格を含有するような多官能のエポキシ樹脂のいずれか、又はこれらの2種以上を混合したものを使用することができる。
また、接着剤組成物に難燃性を付与する場合は、エポキシ樹脂として、例えば、ブロモ化エポキシ樹脂、リン変性エポキシ樹脂等を使用することにより一般的な難燃機構をもらせるようにすれば達成することができる。
これらのエポキシ樹脂は、通常、溶剤に溶解して使用することができ、その溶剤としては、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂用硬化剤、エポキシ樹脂用硬化促進剤、エラストマー、無機充填剤を溶解するものであればよく、接着剤の塗布乾燥工程において溶剤が残留しないように沸点が160℃以下のものであることが好ましい。
具体的な溶剤としては、メチルエチルケトン、トルエン、アセトン、エチルセロソルブ、メチルセロソルブ、シクロヘキサノン等が挙げられ、これらは単独又は2種以上混合して使用することができる。
本発明に用いる(B)エポキシ樹脂用硬化剤としては、通常、エポキシ樹脂の硬化に使用されている化合物であれば特に制限なく使用することができ、例えば、アミン硬化系としては、ジシアンジアミド、芳香族ジアミン等が挙げられ、フェノール硬化系としてはフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールA型ノボラック樹脂、トリアジン変性フェノールノボラック樹脂等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明に用いる(C)硬化促進剤としては、通常、エポキシ樹脂の硬化促進剤に使用されているものであり、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物、三フッ化ホウ素アミン錯体、トリフェニルホスフィン等が挙げられる。これらの硬化促進剤は単独又は2種以上混合して用いることができる。
本発明に用いる(D)エラストマーとしては、常温付近でゴム状弾性を有するものであればよく、例えば、アクリルゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、カルボキシル基含有アクリロニトリルブタジエンゴム等の各種合成ゴム、ゴム変性の高分子化合物、高分子エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、変性ポリイミド、変性ポリアミドイミド等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して用いることができる。この中でも、合成ゴム、ゴム変性高分子化合物、高分子エポキシ樹脂であることが好ましく、カルボキシル黄含有アクリロニトリルブタジエンゴムであることが特に好ましい。
本発明に用いる(E)無機充填剤としては、放熱性と絶縁性に優れたものであれば特に制限はなく、例えば、タルク、アルミナ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、溶融シリカ、合成シリカ等が挙げられる。これらの無機充填剤は単独又は2種以上混合して使用することができる。
本発明に用いる接着剤組成物の構成成分である(A)〜(C)の配合割合は、(A)エポキシ樹脂 100質量部に対して、次の範囲の配合割合で用いることができ、(B)エポキシ樹脂用硬化剤は 2〜50質量部の範囲であることが好ましく、(C)硬化促進剤は0.01〜5質量部の範囲であることが好ましい。このとき、(B)エポキシ樹脂用硬化剤の配合量は、(A)エポキシ樹脂と(B)エポキシ樹脂用硬化剤の当量比、すなわち、エポキシ基の数に対する、硬化剤のエポキシ基と反応する官能基(アミン基、水酸基等)の数の比が0.5〜1.5の範囲であることが特に好ましい。
また、本発明に用いる(D)エラストマーの配合割合は、接着剤組成物中に3〜70質量%の割合で配合されていることが好ましく、5〜50質量%であることが特に好ましい。配合割合が、5質量%未満であると弾性率が充分に低下せず、70質量%を超えると、繊維基材に含浸不良となってしまう。
本発明に用いる(E)無機充填剤の配合割合は、接着剤組成物中に、3〜50質量%であることが好ましく、5〜30質量%であることが特に好ましい。この配合割合が、3質量%未満では、接着シートのタック性が増し、作業性の低下を招くことがあり、50質量%を超えると、弾性率が増して樹脂の脱落が生じやすくなってしまう。
また、本発明において、接着剤組成物中に含有する(D)エラストマー及び(E)無機充填剤の[エラストマー/無機充填剤]で表される質量比は、0.1以上4.05未満であり、0.15〜2.5であることが好ましく、0.25〜2.0であることが特に好ましい。このような範囲でこれらの成分を配合することで、繊維基材への良好な含浸性、タックフリーによる良好な作業性及び適度な屈曲性を有すると共に、樹脂の脱落が生じにくい適当な弾性率を有する本発明の接着剤組成物を得ることができる。
さらに、これらの成分に加えて、難燃性を付与する場合には、臭素化合物、リン化合物、金属水和物を添加することができ、さらには必要に応じて微粉末の無機質又は有機質の充填剤、顔料、劣化防止剤等を本発明の効果を阻害しない範囲で添加配合することができる。
以上に述べた本発明の接着剤組成物は、これをメチルエチルケトン、トルエン、アセトン、エチルセロソルブ、メチルセロソルブ、シクロヘキサノン等の好適な有機溶剤で希釈して樹脂溶液となし、これを繊維基材に含浸、乾燥することにより接着シートを作製することができる。
この接着シートに用いる繊維基材としては、ガラスクロス、ガラスマット等の無機繊維基材、芳香族ポリアミド繊維、セルロース繊維、ポリエステル繊維等の有機繊維基材が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。
ここで用いる繊維基材はガラスクロスであることが好ましく、このガラスクロスの種類は特に限定されることなく使用することができるが、IPC−EG−140に規定される平織りEガラスクロス等を使用することが好ましく、屈曲性をもたせるためには1080タイプ、1037タイプといった30〜50μmの厚さのものが特に好ましい。
ここで用いられる接着シートは、繊維基材に接着剤組成物を含浸したものであり、その厚さは、繊維基材の厚みよりも少し厚い程度のものである。したがって、本発明における接着シートとしては、30〜60μmの厚さであることが好ましいものとなる。また、このようにして得られた接着シートの弾性率は、5000〜15000MPaの範囲であることが好ましい。
本発明に用いる銅箔は、銅張積層板に用いられる銅箔であれば特に制限されず、電解銅箔、圧延銅箔等のいずれの製造方法によって製造されるものであってもよく、プリント配線板の仕様にあわせて適宜選択すればよい。
本発明の銅張積層板は、このような接着シートの両面又は片面に銅箔を積層してなることを特徴とするが、これらの接着シート及び銅箔を重ね合わせて、加熱加圧一体成形を行う通常の銅張積層板の製造方法により製造することができる。
この銅張積層板の製造方法について、図1を参照して説明すると、図1は、本発明の銅張積層板の構成の概略を示した図である。
図1に示したように、本発明の銅張積層板1は、接着シート2の両面に銅箔3を積層した構成をとるものであり、これをプレスして加熱加圧成形するという通常の銅張積層板の製造方法により製造することができる。
また、本発明のフレキシブルプリント配線板は、本発明の銅張積層板に熱硬化性接着シートを積層してなるものであるが、このフレキシブルプリント配線板で用いる接着シートは、銅張積層板と銅張積層板又は絶縁フィルムとを接着するために従来から知られているものでもよく、本発明の銅張積層板で用いている熱硬化性接着シートでもよい。
ここでフレキシブルプリント配線板としては、例えば、複数の銅張積層板と熱硬化性接着シートとを交互に積層してなる多層のプリント配線板、銅張積層板と絶縁フィルムとを熱硬化性接着シートで接合したプリント配線板等を挙げることができ、これらはいずれも接着シートを介して接着されるものであり、加熱加圧一体成形という通常のフレキシブルプリント配線板の製造方法により製造することができる。
このとき、本発明の銅張積層板に積層する絶縁フィルムとしては、プリント配線板に通常用いられるものであれば特に限定されず、例えば、ポリイミドフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム等が挙げられ、ポリイミドフィルムであることが好ましい。
本発明のフレキシブルプリント配線板は、本発明で用いている接着シートを介して絶縁フィルムと接着する際には、図2に示したように、絶縁フィルム付きフレキシブルプリント配線板11は、積層板に回路を形成し、必要であれば穴あけスルーホールメッキを施し、ついで所定箇所に穴をあけたカバーレイを重ねて加熱加圧成形するという一般的な方法でフレキシブル回路板12を製造し、これに接着シート13を介して絶縁フィルム14を重ね合わせ、加熱加圧成形するという方法で製造することができる。ここで製造されるフレキシブルプリント配線板は、接着シート13が従来の接着シートに比べ高い弾性率を有しているため、柔軟性に関しては劣るが、フレキシブルプリント配線板として用いるのに充分な柔軟性を有している。
また、図3に示したように、多層プリント配線板21は、複数のフレキシブル回路板12と接着シート13とを交互に重ね合わせて加熱加圧成形し、必要であればスルーホールを形成し、スルーホールメッキを行った後、所定の回路を形成するという通常の製造方法により製造することができる。
さらに、フレックスリジッドプリント配線板31は、フレキシブル回路板12の両面に、接着シート13を積層した部分と接着シート13が積層していない部分とを有することとして、フレキシブル回路板12に接着シート13を重ね合わせて加熱加圧成形し、スルーホールを形成してスルーホールメッキを行った後、接着シート上に所定の回路を形成するという方法により製造することができる。また、この回路板12としては、銅箔を用いずにアディティブ法により直接回路を形成したものを用いることもできる。なお、カバーレイはフレキシブル回路板の表面を保護するように構成されているのは従来と同じである。また、本発明のフレックスリジッドプリント配線板は、従来のリジッド部として積層していたリジッド板が必要ないため、その分薄く製造することができ、より高密度な製品に適用することができる。
このように本発明のプリント配線板における製造工程と従来の製造工程とを比較すると、従来の接着シートを用いた場合には、接着シートのカット・打ち抜きをした後、片面の離形紙を剥離して仮貼りをし、その後、もう一方の面の離形紙を剥離する操作を経て、被着物をセットして加熱加圧成形する必要があるが、本発明においては離形紙の剥離、仮貼りという操作を全く省くことができ、接着シートのカット・打ち抜きをした後、すぐに被着物をセットして加熱加圧成形すればよく、プリント配線板の製造工程数を大幅に短縮することができる。
以下、本発明について参考例、実施例及び比較例を参照しながら説明する。
[接着シートの作成]
(参考例1)
カルボキシル基含有アクリロニトリルブタジエンゴムのニポール1072(日本ゼオン社製、商品名) 36質量部、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂のYDB−400(東都化成社製、商品名;エポキシ当量400) 18.5質量部、臭素化ノボラック型エポキシ樹脂のBREN S(日本化薬社製、商品名;エポキシ当量284) 18.5質量部、4,4´−ジアミノジフェニルスルホン(アミン当量62) 6.9質量部、2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.2質量部、水酸化アルミニウム 20質量部及び老化防止剤のN,N´−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン 1質量部を、メチルエチルケトン/トルエン=6/4の混合溶剤に溶解希釈し、これをガラスクロス AS1501/AS891AW(旭シユエーベル社製、商品名;1545タイプ)に含浸、180℃で3分間乾燥することで、樹脂質量比率40%のガラスクロス入り接着シートを製造した。
このとき用いた接着剤組成物の硬化後の弾性率は1000MPaであった。
(参考例1)
カルボキシル基含有アクリロニトリルブタジエンゴムのニポール1072(日本ゼオン社製、商品名) 36質量部、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂のYDB−400(東都化成社製、商品名;エポキシ当量400) 18.5質量部、臭素化ノボラック型エポキシ樹脂のBREN S(日本化薬社製、商品名;エポキシ当量284) 18.5質量部、4,4´−ジアミノジフェニルスルホン(アミン当量62) 6.9質量部、2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.2質量部、水酸化アルミニウム 20質量部及び老化防止剤のN,N´−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン 1質量部を、メチルエチルケトン/トルエン=6/4の混合溶剤に溶解希釈し、これをガラスクロス AS1501/AS891AW(旭シユエーベル社製、商品名;1545タイプ)に含浸、180℃で3分間乾燥することで、樹脂質量比率40%のガラスクロス入り接着シートを製造した。
このとき用いた接着剤組成物の硬化後の弾性率は1000MPaであった。
(参考例2)
カルボキシル基含有アクリロニトリルブタジエンゴムのニポール1072(日本ゼオン社製、商品名) 9.5質量部、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂のYDB−400(東都化成社製、商品名;エポキシ当量400) 35.9質量部、臭素化ノボラック型エポキシ樹脂のBREN S(日本化薬社製、商品名;エポキシ当量284) 35.9質量部、4,4´−ジアミノジフェニルスルホン(アミン当量62) 13.4質量部、2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.3質量部、水酸化アルミニウム 5質量部及び老化防止剤のN,N´−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン 0.5質量部を、メチルエチルケトン/トルエン=6/4の混合溶剤に溶解希釈し、これをガラスクロス AS1501/AS891AW(旭シユエーベル社製、商品名;1545タイプ)に含浸、180℃で3分間乾燥することで、樹脂質量比率40%のガラスクロス入り接着シートを製造した。
このとき用いた接着剤組成物の硬化後の弾性率は5000MPaであった。
カルボキシル基含有アクリロニトリルブタジエンゴムのニポール1072(日本ゼオン社製、商品名) 9.5質量部、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂のYDB−400(東都化成社製、商品名;エポキシ当量400) 35.9質量部、臭素化ノボラック型エポキシ樹脂のBREN S(日本化薬社製、商品名;エポキシ当量284) 35.9質量部、4,4´−ジアミノジフェニルスルホン(アミン当量62) 13.4質量部、2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.3質量部、水酸化アルミニウム 5質量部及び老化防止剤のN,N´−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン 0.5質量部を、メチルエチルケトン/トルエン=6/4の混合溶剤に溶解希釈し、これをガラスクロス AS1501/AS891AW(旭シユエーベル社製、商品名;1545タイプ)に含浸、180℃で3分間乾燥することで、樹脂質量比率40%のガラスクロス入り接着シートを製造した。
このとき用いた接着剤組成物の硬化後の弾性率は5000MPaであった。
(参考例3)
参考例1の接着剤組成物を離形フィルムに塗布し、180℃で3分間乾燥することで、厚さ35μmの熱硬化性接着シートを製造した。
このとき用いた接着剤組成物の硬化後の弾性率は1000MPaであった。
参考例1の接着剤組成物を離形フィルムに塗布し、180℃で3分間乾燥することで、厚さ35μmの熱硬化性接着シートを製造した。
このとき用いた接着剤組成物の硬化後の弾性率は1000MPaであった。
(参考例4)
参考例2の接着剤組成物を離形フィルムに塗布し、180℃で3分間乾燥することで、厚さ35μmの熱硬化性接着シートを製造した。
このとき用いた接着剤組成物の硬化後の弾性率は5000MPaであった。
参考例2の接着剤組成物を離形フィルムに塗布し、180℃で3分間乾燥することで、厚さ35μmの熱硬化性接着シートを製造した。
このとき用いた接着剤組成物の硬化後の弾性率は5000MPaであった。
(参考例5)
[ガラスエポキシ積層板用プリプレグ]
臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂のYDB−500(東都化成株式会社製、商品名;エポキシ当量500) 87質量部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂のYDCN−704(東都化成株式会社製、商品名;エポキシ当量210) 10質量部、ジシアンジアミド 2.8質量部、2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.3質量部を、メチルエチルケトン/DMF=6/4の混合溶剤に溶解希釈し、これをガラスクロス AS1501/AS891AW(旭シユエーベル社製、商品名;1545タイプ)に含浸、180℃で3分間乾燥することで、樹脂質量比率40%のガラスクロス入り接着シートを製造した。
このとき用いた接着剤組成物の硬化後の弾性率は3000MPaであった。
[ガラスエポキシ積層板用プリプレグ]
臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂のYDB−500(東都化成株式会社製、商品名;エポキシ当量500) 87質量部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂のYDCN−704(東都化成株式会社製、商品名;エポキシ当量210) 10質量部、ジシアンジアミド 2.8質量部、2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.3質量部を、メチルエチルケトン/DMF=6/4の混合溶剤に溶解希釈し、これをガラスクロス AS1501/AS891AW(旭シユエーベル社製、商品名;1545タイプ)に含浸、180℃で3分間乾燥することで、樹脂質量比率40%のガラスクロス入り接着シートを製造した。
このとき用いた接着剤組成物の硬化後の弾性率は3000MPaであった。
この参考例1〜5で作成した接着剤組成物の硬化後の弾性率は、接着剤組成物を厚さ50μmのフィルム状に硬化させ、セイコーインスツルメンツ社製 DMS6100を用いて1Hzの周波数で測定した値を示したものである。
次に、参考例で製造した接着シートを用いて、次のようにプリント配線板を製造した。
[絶縁フィルム付きプリント配線板の製造]
(実施例1)
参考例1で作成した熱硬化性接着シートの両面に、厚さ18μmの銅箔を重ね合わせて、170℃、圧力 4MPa(40kg/cm2)で90分間加熱加圧して一体に成形し、板厚 0.16mmの銅張積層板を作成した。この基板に厚さ125μmのポリイミド絶縁フィルムにボンディングシート TFA−880 25μm(京セラケミカル株式会社製)を120℃のラミネートロールで圧着した後、板離形紙をはがし、これにフレキシブル銅張積層板を重ね、160℃、0.5MPa、20分加熱加圧接着し、絶縁フィルム付きフレキシブルプリント配線板を製造した。
(実施例1)
参考例1で作成した熱硬化性接着シートの両面に、厚さ18μmの銅箔を重ね合わせて、170℃、圧力 4MPa(40kg/cm2)で90分間加熱加圧して一体に成形し、板厚 0.16mmの銅張積層板を作成した。この基板に厚さ125μmのポリイミド絶縁フィルムにボンディングシート TFA−880 25μm(京セラケミカル株式会社製)を120℃のラミネートロールで圧着した後、板離形紙をはがし、これにフレキシブル銅張積層板を重ね、160℃、0.5MPa、20分加熱加圧接着し、絶縁フィルム付きフレキシブルプリント配線板を製造した。
(実施例2)
参考例2で作成した熱硬化性接着シートを用い、実施例1と同様の操作を行い絶縁フィルム付きフレキシブルプリント配線板を製造した。
参考例2で作成した熱硬化性接着シートを用い、実施例1と同様の操作を行い絶縁フィルム付きフレキシブルプリント配線板を製造した。
(比較例1〜3)
それぞれ参考例3〜5で作成した熱硬化性接着シートを用い、実施例1と同様の操作を行い絶縁フィルム付きフレキシブルプリント配線板を製造した。
それぞれ参考例3〜5で作成した熱硬化性接着シートを用い、実施例1と同様の操作を行い絶縁フィルム付きフレキシブルプリント配線板を製造した。
1…銅張積層板、2…熱硬化性接着シート、3…銅箔、11…絶縁フィルム付きフレキシブルプリント配線板、12…フレキシブル回路板、13…熱硬化性接着シート、14…絶縁フィルム、21…多層(8層)プリント配線板、31…フレックスリジッドプリント配線板
Claims (8)
- 硬化物の弾性率が500〜7000MPaであって、組成物中に含有するエラストマー及び無機充填剤の[エラストマー/無機充填剤]で表される質量比が0.1以上4.05未満である接着剤組成物を繊維基材に含浸してなる熱硬化性接着シートと、前記熱硬化性接着シートの両面又は片面に積層した銅箔とからなることを特徴とする銅張積層板。
- 前記熱硬化性接着シートの繊維基材が、ガラスクロスであることを特徴とする請求項1記載の銅張積層板。
- 前記エラストマーが、合成ゴム、ゴム変性高分子化合物及び高分子エポキシ樹脂から選ばれた1種又は2種以上を組み合わせたものであることを特徴とする請求項1又は2記載の銅張積層板。
- 前記熱硬化性接着シートの接着剤組成物が、(A)エポキシ樹脂と、(B)エポキシ樹脂用硬化剤と、(C)硬化促進剤と、(D)エラストマーと、(E)無機充填剤とを必須成分とし、接着剤組成物全体に対し、前記(D)エラストマーを3〜70質量%、前記(E)無機充填剤を3〜50質量%の割合で含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の銅張積層板。
- 請求項1乃至4のいずれか1項記載の銅張積層板と、熱硬化性接着シートとを積層してなることを特徴とするフレキシブルプリント配線板。
- 前記熱硬化性接着シートが、硬化物の弾性率が500〜7000MPaであって、組成物中に含有するエラストマー及び無機充填剤の[エラストマー/無機充填剤]で表される質量比が0.1以上4.05未満である接着剤組成物を繊維基材に含浸してなることを特徴とする請求項5記載のフレキシブルプリント配線板。
- 前記フレキシブルプリント配線板が、複数の前記銅張積層板を前記熱硬化性接着シートと交互に積層してなることを特徴とする請求項5又は6記載のフレキシブルプリント配線板。
- 前記フレキシブルプリント配線板が、前記銅張積層板と絶縁フィルムとを前記熱硬化性接着シートで接合したものであることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項記載のフレキシブルプリント配線板。
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JP2004257012A JP2006069101A (ja) | 2004-09-03 | 2004-09-03 | 銅張積層板及びフレキシブルプリント配線板 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPWO2013047516A1 (ja) * | 2011-09-29 | 2015-03-26 | 日産化学工業株式会社 | ジアリールアミンノボラック樹脂 |
-
2004
- 2004-09-03 JP JP2004257012A patent/JP2006069101A/ja not_active Withdrawn
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