JP2006068447A - パチンコ機用釘およびパチンコ機用釘調整具 - Google Patents

パチンコ機用釘およびパチンコ機用釘調整具 Download PDF

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伸一 西村
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Abstract

【課題】釘調整のために釘師を雇う必要がなく、簡単で安定した釘調整を行うことができ、プロ、アマに関係なく平等に遊技できるパチンコ機用釘およびパチンコ機用釘調整具を提供する。
【解決手段】楕円釘1の軸部11を断面楕円形に形成する。軸部11の最小径φD1は、一般的なパチンコ機用釘(通常釘)の断面略円形の軸部と同径とし、軸部11の最大径φD2は、最小径φD1よりも大きく、φD1<φD2の関係にある。軸部11の外周面における頭部15の直後方に平切溝13を形成する。平切溝13に釘調整具のレンチを嵌合し、レンチを回転させて楕円釘1を回し調整することにより、釘調整を行う。
【効果】楕円釘1を回し調整するだけで、パチンコ球の流れを微妙に変化させることができる。このような釘調整は、熟練した釘師でなくとも行うことが可能である。前方側から遊技者が溝の角度を読み取ろうとした場合でも、平切溝13が頭部15に隠れて見えないので、楕円釘1の角度からパチンコ球の流れを予測することができない。
【選択図】 図1

Description

この発明は、パチンコ機のゲージ盤に取り付けられるパチンコ機用釘、およびパチンコ機用釘を回し調整するためのパチンコ機用釘調整具に関する。
パチンコ機は、鉛直方向よりも上方に若干傾斜するように配置されたゲージ盤を備え、このゲージ盤の前面に沿って上方に向けてパチンコ球を発射させることにより、ゲージ盤の前面に沿って落下するパチンコ球を入賞孔に入れるなどして遊技を行うものである。ゲージ盤の前面には、多数本の釘が取り付けられており、ゲージ盤の前面に沿って落下するパチンコ球が釘に接触すると、パチンコ球の流れが変化するようになっている(たとえば、特許文献1参照)。
通常、入賞孔の入口には、2本の釘が左右方向に互いに一定間隔(パチンコ球が通過できる程度の間隔)を空けて配置されており、これらの釘は命釘と呼ばれている。また、ゲージ盤の左右方向中央の上部には、4本の釘が左右方向に互いに一定間隔(パチンコ球が通過できる程度の間隔)を空けて配置されており、これらの釘は天釘と呼ばれている。命釘や天釘の取付態様(取付角度など)は、入賞孔へのパチンコ球の入りやすさを決定するものであり、他の部分に取り付けられている釘と比較しても特に重要である。
そこで、パチンコ店では、定期的に釘師を雇い、ゲージ盤に取り付けられている釘の取付角度などを調整(釘調整)させることにより、入賞口へのパチンコ球の入りやすさなどを調整している。釘師は、たとえば、小型の金槌やペンチを用いて、釘の取り付け角度を調整したり、釘を曲げるなどして、釘調整を行う。このとき、釘師は、パチンコ球とほぼ同一形状を有する釘調整用のゲージ球を用いて、釘間の間隔を確認しつつ釘調整を行うこととなる。
図24は、従来のパチンコ機用釘1´の一例を示す側面図である。
図24に示すような従来から一般的に用いられているパチンコ機用釘(以下、「通常釘1´」と呼ぶ。)は、径φD3の断面円形の軸部11´と、軸部11´の後方に連続し、ゲージ盤に食い込まされる断面円形の釘先部12´と、軸部11´の前方に連続する頭部15´とを含む。軸部11´の前後方向中央部付近の外周面は、ゲージ盤に沿って落下するパチンコ球と接触する部分である。釘先部12´は、軸部11´の後方に滑らかに連続する円柱状部12´aと、円柱状部12´aの後方に連続し、後端に向かって先細りした円錐状部12´bとを有し、円柱状部12´aおよび円錐状部12´bの外周面には螺旋溝12´cが形成されている。螺旋溝12´cは、ゲージ盤に食い込んで、通常釘1´の緩みを防止する。
特開平7−275447号公報
しかしながら、上記従来技術では、釘調整を行うためにわざわざ釘師を雇わなければならないため不経済であり、釘調整をパチンコ店の従業員等が行うことができれば、非常に経済的である。
また、たとえ熟練した釘師であっても、上記のような態様で釘調整を行うには時間を要し、釘師の癖も様々であるので、安定した釘調整を行うことができないおそれがある。
ゲージ盤の前方(釘の前方)には、通常、ガラス板がゲージ盤に対して平行に配置されており、遊技者が釘に触れることはできないようになっている。しかし、遊技者の中には、ガラス板の前方側から覗き見して、釘の取付角度や釘間の間隔などを確認することにより、入賞口にパチンコ球が入りやすいパチンコ機を選んで遊技を行う者がいる。釘の取付角度や釘間の間隔の差異は非常に微小なものではあるが、プロの遊技者などはその差異を的確に確認することができ、遊技を行う上で、アマチュアの遊技者よりもプロの遊技者の方が断然有利である。
本発明は、かかる背景のもとでなされたもので、その第1の目的は、釘調整のために釘師を雇う必要がないパチンコ機用釘およびパチンコ機用釘調整具を提供することである。
また、本発明の第2の目的は、簡単で安定した釘調整を行うことができるパチンコ機用釘およびパチンコ機用釘調整具を提供することである。
さらに、本発明の第3の目的は、プロ、アマに関係なく平等に遊技できるパチンコ機用釘およびパチンコ機用釘調整具を提供することである。
上記目的を達成するための請求項1記載の発明は、パチンコ機のゲージ盤に取り付けられるパチンコ機用釘であって、パチンコ球が接触しうる部分の少なくとも一部における軸線方向に直交する断面が楕円形状となっていることを特徴とするパチンコ機用釘である。
この構成によれば、上記パチンコ機用釘を回し調整することにより、楕円形状の断面を有する部分の角度を変化させて、この部分に接触するパチンコ球の流れを微妙に変化させることができる。したがって、パチンコ機用釘を回し調整するだけで、簡単で安定した釘調整を行うことができるとともに、このような釘調整は、熟練した釘師でなくとも行うことが可能であるので、釘調整のために釘師を雇う必要がなく、経済的である。
請求項2記載の発明のように、上記ゲージ盤に取り付けられる釘先部と、この釘先部に連続する軸部と、この軸部に上記釘先部と反対側に連続し、上記軸部よりも外径の大きい頭部とを含み、上記軸部の少なくとも一部における軸線方向に直交する断面が楕円形状となっていてもよい。
請求項3記載の発明は、上記軸部には、上記頭部との結合部近傍に、上記パチンコ機用釘を回し調整する際に調整具を嵌合させるための溝が形成されていることを特徴とする請求項2記載のパチンコ機用釘である。
この構成によれば、溝に調整具を嵌合させて回し調整するだけで、簡単で安定した釘調整を行うことができるとともに、このような釘調整は、熟練した釘師でなくとも行うことが可能であるので、釘調整のために釘師を雇う必要がなく、経済的である。
また、軸部における頭部との結合部近傍に溝が形成されているので、前方側から遊技者が溝の角度を読み取ろうとした場合でも、溝が頭部に隠れて見えないようにすることができる。したがって、パチンコ機用釘の角度からパチンコ球の流れを予測することができないため、プロ、アマに関係なく平等に遊技できる。
請求項4記載の発明は、上記溝は、互いに平行に形成された1対の第1平切溝を含むことを特徴とする請求項3記載のパチンコ機用釘である。
この構成によれば、1対の第1平切溝に調整具を嵌合させて回し調整するだけで、簡単で安定した釘調整を行うことができるとともに、このような釘調整は、熟練した釘師でなくとも行うことが可能であるので、釘調整のために釘師を雇う必要がなく、経済的である。
請求項5記載の発明は、上記溝は、上記1対の第1平切溝にそれぞれ直交し、互いに平行に形成された1対の第2平切溝をさらに含むことを特徴とする請求項4記載のパチンコ機用釘である。
この構成によれば、調整具を用いて回し調整を行う際には、1対の第1平切溝または1対の第2平切溝のうち勝手のよい方に調整具を嵌合させればよい。したがって、さらに簡単で安定した釘調整を行うことができる。
請求項6記載の発明は、上記ゲージ盤に形成された凹部内に埋め込まれ、その内部に上記釘先部が嵌合またはねじ込まれるとともに、外面にローレットが形成された埋込部を含むことを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のパチンコ機用釘である。
この構成によれば、埋込部に釘先部が嵌合またはねじ込まれたパチンコ機用釘を回転させることにより、埋込部の外面に形成されたローレットをゲージ盤の凹部に摺接させ、釘調整を行うことができる。したがって、パチンコ機用釘を回し調整するだけで、簡単で安定した釘調整を行うことができるとともに、このような釘調整は、熟練した釘師でなくとも行うことが可能であるので、釘調整のために釘師を雇う必要がなく、経済的である。また、埋込部の外面に形成されたローレットがゲージ盤の凹部に食い込んでいるので、パチンコ機用釘にパチンコ球が当たったときに、埋込部が回転して緩むことがない。
釘先部が埋込部に対して硬目嵌合または硬目ねじ込みされていれば、このパチンコ機用釘にパチンコ球が当たって、調整した角度位置が変わるのを防止できる。また、埋込部には、嵌合またはねじ込まれた釘先部の緩み止めのための機構が備えられていてもよい。
請求項7記載の発明は、上記埋込部は、円形の外周面を有し、その円形の外周面の径が、上記楕円形状の断面の最小径よりも小さいことを特徴とする請求項6記載のパチンコ機用釘である。
この構成によれば、埋込具の外周面の径が、軸部の楕円形状の断面の最小径よりも小さいので、ゲージ盤の前方側から見たときに埋込具が隠れており、遊技者には、パチンコ機用釘がどの角度に調整されているか分からない。したがって、パチンコ機用釘の角度からパチンコ球の流れを予測することができないため、プロ、アマに関係なく平等に遊技できる。
請求項8記載の発明は、上記釘先部は、上記ゲージ盤に貫通されて回転可能に保持され、上記釘先部の上記軸部と反対側の端部に取り付けられ、上記パチンコ機用釘を回し調整する際に把持して回転させるための把持部を含むことを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のパチンコ機用釘である。
この構成によれば、把持部を把持して回転させるだけで、簡単で安定した釘調整を行うことができるとともに、このような釘調整は、熟練した釘師でなくとも行うことが可能であるので、釘調整のために釘師を雇う必要がなく、経済的である。また、パチンコ機用釘を裏側から回し調整することができるので、ガラス板を開放する手間がなく、より簡単に釘調整を行うことができる。
釘先部の外周面にはローレットが形成されていることが好ましい。ゲージ盤に貫通された円筒状のブッシュを備え、このブッシュ内に釘先部が締り嵌めされていてもよい。
請求項9記載の発明は、上記釘先部は、上記ゲージ盤に貫通されて回転可能に保持され、上記パチンコ機用釘を回し調整する際に、上記釘先部の上記軸部と反対側の端部に回転力を与えるためのモータを含むことを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のパチンコ機用釘である。
この構成によれば、モータを回転制御するだけで、パチンコ機用釘の回し調整を行うことができるので、釘師を雇う必要がなく、経済的である。モータとして、ステッピングモータや直流モータを採用すれば、安定した釘調整を行うことができる。モータを回転制御するための制御部(制御回路)と、設定値入力部とを備え、設定値入力部で予め入力された設定値を基準に制御部でモータを回転制御するような構成とすれば、パチンコ機用釘の回し調整を自動で行うことができる。
ゲージ盤に貫通された円筒状のブッシュを備え、このブッシュ内に釘先部がすき間嵌めされていてもよい。
請求項10記載の発明は、上記軸部は、上記頭部側および上記釘先部側がそれぞれ断面円形であり、それらの中間部が断面楕円形であることを特徴とする請求項2〜9のいずれかに記載のパチンコ機用釘である。
この構成によれば、ゲージ盤の前面に軸部の釘先部側の端面が食い込んだ状態で、その食い込んだ部分を遊技者が前方側から見た場合でも、その端面形状が円形であるので、遊技者には、パチンコ機用釘がどの角度に調整されているか分からない。したがって、パチンコ機用釘の角度からパチンコ球の流れを予測することができないため、プロ、アマに関係なく平等に遊技できる。
請求項11記載の発明は、上記楕円形状の断面は、その最小径が通常釘の径と同径またはその径よりも小さく、最大径が通常釘の径よりも大きいことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のパチンコ機用釘である。
この構成によれば、楕円形状の断面の最小径が左右方向に沿った状態では、その側方を通過するパチンコ球を、通常釘の場合と同程度に通過しやすくすることができ、この状態からパチンコ機用釘を回転させて傾斜させると、該パチンコ機用釘の左右方向の幅が徐々に大きくなり、その側方を通過するパチンコ球を通過しにくくすることができる。したがって、パチンコ機用釘を回し調整するだけで、パチンコ球の流れを微妙に変化させることができる。
請求項12記載の発明は、パチンコ機用釘に嵌合させて、そのパチンコ機用釘を回し調整するためのパチンコ機用釘調整具であって、互いに90°に交叉する方向に向かって開放し、択一的にパチンコ機用釘に嵌合させることができる2つの嵌合溝を含むことを特徴とするパチンコ機用釘調整具である。
この構成によれば、2つの嵌合溝のいずれかを選択して、パチンコ機用釘に嵌合させることにより、死角なしに、どの角度からでも嵌合溝をパチンコ機用釘に嵌合して回し調整を行うことができる。したがって、簡単で安定した釘調整を行うことができるとともに、このような釘調整は、熟練した釘師でなくとも行うことが可能であるので、釘調整のために釘師を雇う必要がなく、経済的である。
請求項13記載の発明は、上記パチンコ機用釘調整具は、長尺形状を有し、その長手方向の一端部に上記2つの嵌合溝の一方が形成され、他端部に上記2つの嵌合溝の他方が形成されていて、長手方向の両端部と中央部とは互いに平行に延びており、これらの両端部と中央部とがそれぞれ傾斜部で接続されることにより、各端部と中央部との間に段差が形成されていることを特徴とする請求項12記載のパチンコ機用釘調整具である。
この構成によれば、2つの嵌合溝のいずれかをパチンコ機用釘に嵌合して回し調整を行う際に、隣の釘(の頭部)にパチンコ機用釘調整具が接触するのを防止できるとともに、回し調整の回し角を広くすることができる。したがって、さらに簡単で安定した釘調整を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
−第1の実施形態−
図1は、本発明の第1の実施形態に係る楕円釘1の側面図である。図2は、図1のA−A断面図である。図3は、図1のB−B断面図である。この楕円釘1は、パチンコ機のゲージ盤の前面に取り付けられ、ゲージ盤の前面に沿って落下するパチンコ球を接触させて、その流れを変化させるためのものである。
図1において楕円釘1は、断面楕円形の軸部11と、軸部11の後方に連続し、ゲージ盤に食い込まされる断面円形の釘先部12と、軸部11の前方に連続する頭部15とを含む。軸部11の外周面には、頭部15の直後方に、1対の平切溝13が互いに平行に形成されている。頭部15の前端面は、平面または鍋状の凸湾曲面となっている。平切溝13には、この楕円釘1を回し調整するための釘調整具のレンチの溝を挿入嵌合できる。軸部11の前後方向中央部付近の外周面は、ゲージ盤に沿って落下するパチンコ球と接触する部分である。釘先部12は、軸部11の後方に連続し、軸部11よりも外径が小さく形成されることにより軸部11との間に段差を形成する円柱状部12aと、円柱状部12aの後方に連続し、後端に向かって先細りした円錐状部12bとを有し、円柱状部12aおよび円錐状部12bの外周面には螺旋溝12cが形成されている。螺旋溝12cは、ゲージ盤に食い込んで、楕円釘1の緩みを防止する。
楕円釘1の軸部11の最小径φD1は、図24に示す通常釘1´の断面略円形の軸部11´と同径(φ1.85mm+0.000,−0.025)である。楕円釘1の軸部11の最大径φD2は、最小径φD1よりも大きく、φD1<φD2の関係にある。1対の平切溝は13は、それぞれ、最大径φD2の径方向に延びるように形成されている。楕円釘1を回し調整することにより、楕円形状の断面を有する軸部11の角度を変化させて、この部分に接触するパチンコ球の流れを微妙に変化させることができる。したがって、楕円釘1を回し調整するだけで、簡単で安定した釘調整を行うことができるとともに、このような釘調整は、熟練した釘師でなくとも行うことが可能であるので、釘調整のために釘師を雇う必要がなく、経済的である。
図4は、平切溝13の変形例を示す断面図である。図4に示すように、軸部11の外周面には、頭部15の直後方に、互いに平行な1対の平切溝13aと、これらの1対の平切溝13aに直交し、互いに平行な1対の平切溝13bとが形成されていてもよい。この場合、頭部15の直後方における軸部11の外周面は、断面矩形状となる。レンチを用いて回し調整を行う際には、1対の平切溝13aまたは1対の平切溝13bのうち勝手のよい方にレンチの溝を挿入嵌合すればよい。
図5は、釘調整具を示すレンチ2の平面図である。図6は、該釘調整具を示すレンチ2の側面図である。図7は、該釘調整具を示すレンチ2が楕円釘1の平切溝13に挿入嵌合された状態を示す側面図であって、その一部を断面図で示している。
レンチ2は、例えば鋼鉄(炭素鋼S55C)により形成された長尺形状の部材であり、その長手方向の両端部には、それぞれ楕円釘1の平切溝13に嵌合させるための溝2a,2bが形成されている。2つの溝2a,2bは、互いに90°に交叉する方向に向かって開放している。したがって、2つの溝2a,2bのいずれかを選択して平切溝13に嵌合させることにより、死角なしに、どの角度からでも平切溝13に挿入嵌合できる。2つの溝2a,2bが形成されたレンチ2の両端部は、それぞれ、正面視で楕円釘1の頭部15の径よりも小さい外形を有しており、平切溝13に溝2aまたは溝2bを嵌合させた状態で、該端部が頭部15の外方にはみ出さない形状となっている。これにより、楕円釘1を回し調整する際に、レンチ2が隣の釘と接触するのを防止できる。
図6に示すように、レンチ2の長手方向の両端部と中央部とは互いに平行に延びており、これらの両端部と中央部とがそれぞれ傾斜部2cで接続されることにより、各端部と中央部との間に段差2dが形成されている。これらの段差2dにより、図7に示すように平切溝13に溝2aまたは溝2bを嵌合させて楕円釘1を回し調整する際に、隣の楕円釘(の頭部)にレンチ2が接触するのを防止できるとともに、回し調整の回し角を広くすることができるようになっている。レンチ2の長手方向の両端部は、図6に実線で示すように、レンチ2の中央部に対して逆方向にずれた構成に限らず、図6に破線で示すように、レンチ2の中央部に対して同方向にずれた構成であってもよい。この場合、レンチ2の長手方向の両端部が同一直線上に位置していてもよい。
図8は、レンチ2の第1変形例を示す側面図であって、その一部を断面図で示している。図8に示すレンチ2の少なくとも一方の端部には、楕円釘1の平切溝13に嵌合される第1嵌合部21と、軸部11に嵌合される第2嵌合部22と、頭部15に嵌合される第3嵌合部23とを有する溝が形成されている。
図9は、レンチ2の第2変形例を示す側面図であって、その一部を断面図で示している。図9では、楕円釘1の釘先部12が、ベニヤ板により形成されたゲージ盤3の前面に食い込んでいる。図9に示すレンチ2の少なくとも一方の端部には、楕円釘1の平切溝13に嵌合される第1嵌合部21aと、軸部11に嵌合される第2嵌合部22aとを有する溝が形成されている。
レンチ2の溝2a,2bの周縁部は、焼き入れにより硬化されるなどして、磨耗を少なくするための処理が施されていることが好ましい。溝2a,2bの使い分けとしては、一方の溝を平切溝13に嵌合させて回し調整をし、回し角がいっぱいになれば、他方の溝を平切溝13に嵌合させて回し調整をすればよい。楕円釘1の軸部11の最大径φD2の径方向が回し角の範囲内にあるときには、レンチ2の溝2aを平切溝13に挿入嵌合させれば、レンチ2を回し角の範囲内で楕円釘1に嵌合させることができる。一方、楕円釘1の軸部11の最小径φD1の径方向が回し角の範囲内にあるときには、レンチ2の溝2bを平切溝13に挿入嵌合させれば、レンチ2を回し角の範囲内で楕円釘1に嵌合させることができる。
図10は、楕円釘1の平切溝13にレンチ2の溝2aを挿入嵌合し、回し調整を行う態様を示す正面図である。図10に示す状態で、レンチ2の他端側(溝2bが形成されている側)を握って矢印7の方向に回し調整を行えば、楕円釘1の角度の微調整を安定して行うことができる。図10に示すように、溝2aが形成されたレンチ2の端部は、正面視で楕円釘1の頭部15の径よりも小さい外形を有しており、平切溝13に溝2aを嵌合させた状態で、該端部が頭部15の外方にはみ出さない形状となっている。
図11は、ゲージ盤3にブッシュ51を埋め込み、このブッシュ51に楕円釘1を挿入嵌合した構成を示す断面図である。図12は、図11の矢印F−Fに沿って見たツマミ16の背面図である。ゲージ盤3に取り付けられた楕円釘1の前方側には、2枚のガラス板33が互いに一定間隔を空けてゲージ盤3に対して平行に配置されている。
ブッシュ51は、ほぼ円筒状であって、ゲージ盤3に形成された貫通孔内に嵌め込まれて、該貫通孔を貫通している。図11に示す楕円釘1では、釘先部12に相当する部分が、ブッシュ51の前後方向の長さ(ゲージ盤3の厚み)よりも長い円柱状のボス12fとなっている。ボス12fの外周面にはローレット(ギザギザ形状)が形成されていて、その直径は、楕円釘1の軸部11の最小径φD1よりもわずかに小さい。ボス12fは、ブッシュ51に締り嵌めされ、その先端部に回し調整を行うためのツマミ16が固着配設されている。ツマミ16の背面には、楕円釘1の軸部11の最大径φD2の径方向に延びる矢印17が描かれており、ツマミ16を矢印7の方向に回して矢印17の角度を調整することにより、ゲージ盤3の裏側から回し調整を行うことができる。したがって、ガラス板33を開放する手間がなく、より簡単に釘調整を行うことができる。このような釘調整は、熟練した釘師でなくとも行うことが可能であるので、釘調整のために釘師を雇う必要がなく、経済的である。
また、上述したのと同様の態様で、平切溝13にレンチ2の溝2aまたは溝2bを挿入嵌合すれば、ゲージ盤3の表側からも回し調整を行うことができる。つまり、この構成によれば、ゲージ盤3の表裏両側から回し調整を行うことができる。
図13は、ゲージ盤3に埋込金具5を埋め込み、この埋込金具5に楕円釘1を挿入嵌合した構成を示す断面図である。図14は、埋込金具5の正面図である。
埋込金具5は、円柱状の外形を有し、その外周面にはローレット5aが形成されている。ゲージ盤3の前面には、埋込金具5よりも小径の凹部31が形成されており、この凹部31内に埋込金具5が圧入されている。埋込金具5の前面の中心部には、ネジ孔5bまたは嵌合用のボス孔5cが形成されている。埋込金具5の外周面の径は、軸部11の最小径φD1よりも小さく、これにより、ゲージ盤3の前方側から見たときに埋込金具5が隠れており、遊技者には、楕円釘1がどの角度に調整されているか分からない。したがって、楕円釘1の角度からパチンコ球の流れを予測することができないため、プロ、アマに関係なく平等に遊技できる。
図13のように、楕円釘1の釘先部12に相当する部分をボス12fとした場合には、埋込金具5の前面の中心部にはボス孔5cを形成し、ボス12fをボス孔5cに硬目嵌合させることが好ましい。楕円釘1の釘先部12に相当する部分は、円柱状のボス12fに限らず、外周面にねじ山が切られた円錐状のタッピングビスや、外周面にねじ山が切られた円柱状のネジなどであってもよい。釘先部12に相当する部分をネジとした場合には、埋込金具5の前面の中心部にはネジ孔5bを形成し、ネジをネジ孔5bに硬目ねじ込みさせることが好ましい。楕円釘1をボス孔5cに硬目嵌合またはネジ孔5bに硬目ねじ込みさせることにより、楕円釘1にパチンコ球が当たって、調整した角度位置が変わるのを防止できる。
図15は、ネジ孔5bにねじ込んだ楕円釘1の緩み止めの態様を示す埋込金具5の正面図である。図15に示す埋込金具5には、互いに対面する1対の締付部5dを有する正面視略U字状のピン5fが、ネジ孔5bに沿って埋設されている。1対の締付部5dの間隔は、楕円釘1の釘先部12に相当する部分に形成されたネジの径より短い。したがって、ネジ孔5bにねじ込まれたネジの溝を1対の締付部5dで両側から締め付けて、緩み止めをすることができる。ピン5fの材質は、例えば、ピアノ線やリン青銅等のばね性を有するものが好ましい。
ただし、ピン5fは、1対の締付部5dを有する平面視略U字状の形状に限らず、1つの締付部を構成する1枚の平板状の形状を有していてもよい。この場合、ネジ孔5bにねじ込まれたネジの溝を1つの締付部で片側からだけ締め付けて、緩み止めをすることができる。
図16は、モータMを用いて楕円釘1の回し調整を行う構成を示す断面図である。図16に示す楕円釘1には平切溝13が形成されているが、この変形例の構成によれば、平切溝13が形成されていない楕円釘の回し調整を行うことも可能である。
楕円釘1の釘先部12に相当する部分は、ゲージ盤3の厚みよりも長い円柱状のモータ取付軸12gとなっている。ゲージ盤3には、図11と同様の態様でブッシュ51aが埋設され、該ブッシュ51aに、モータ取付軸12gが、わずかの隙間をもってすき間嵌めされている。モータMは、モータ取付用のタッピングビスTによりゲージ盤3の裏面に固着されている。モータMの軸とモータ取付軸12gとは、例えばネジ止め等により同軸固着されている。
モータMとしては、例えば、ステッピングモータや直流モータを採用できる。楕円釘1の回し調整を行う際には、例えば、プッシュスイッチやシーメンススイッチなどを押すごとに、ステッピングモータでは1ステップ回転され、直流モータでは1ポール回転されるような回転制御が行われるようになっていてもよい。さらに逆転スイッチを設ければ、正転または逆転の回転制御を行うことができる。
また、楕円釘1の回し調整を制御回路を用いて自動で行うことも可能である。この場合、例えば、可変ボリューム、ポテンシャルスイッチ、回転スイッチ等の確率ツマミ(設定値入力部)を設け、該確率ツマミとモータMとの間に制御回路を設けて、確率ツマミで予め入力された設定値を基準にモータMを回転制御してもよい。設定値入力部を、確率ツマミに加えて、誘導ツマミや跳ね返りツマミなどを備えた構成として、さらに微調整を行うことができるようにしてもよい。楕円釘1の回し調整を自動で行うことができれば、釘師を雇う必要がなく、経済的である。
図17は、モータMおよびギアG1,G2を用いて楕円釘1の回し調整を行う構成を示す背面図である。
楕円釘1の釘先部12に相当する部分は、図16の場合と同様に、ゲージ盤3の厚みよりも長い円柱状のモータ取付軸12gとなっている。ゲージ盤3にはブッシュ51aが埋設され、該ブッシュ51aに、モータ取付軸12gが、わずかの隙間をもってすき間嵌めされている。ギアG1はモータ取付軸12gに固着され、ギアG2はモータMの軸に固着され、ギアG1とギアG2は互いに噛み合っている。ギアG1の歯数とギアG2の歯数は、G1>G2の関係にあり、ギアG1の歯数がギアG2の歯数と比較して多いほど、モータMのトルクが小さくて済む。ギアG1,G2を用いて回し調整を行うような構成によれば、モータMを小型化できる。モータMとして、例えばステッピングモータを採用する場合には、小型でステップ角の大きなモータを採用できる。また、モータMとして、例えば直流モータを採用する場合には、小型でポール数の少ないモータを採用できる。
この変形例のような構成において、設定値入力部および制御回路を設けて、図16で説明したような態様でモータMを自動で回転制御すれば、図16のような構成と比較してさらに微調整を行うことができる。また、ギアG1,G2およびモータMを用いた構成の場合、各部材の形状や取付位置に誤差が生じているときでも、各部材を簡単に取り付けることができる。さらに、楕円釘1がゲージ盤3の所定位置に多数配置されている場合など、図16のように楕円釘1にモータMを直接取り付けるスペースがない場合でも、その所定位置の外側の空きスペースにモータMを配設し、ギアG1,G2を介してモータMを楕円釘1に連結することができるので有利である。モータMと楕円釘1とを連結するギアの数は、2つに限らず、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。
図18は、楕円釘1の変形例を示す側面図である。この楕円釘1の軸部11は、頭部15側および釘先部12側がそれぞれ断面円形であり、それらの中間部11a(パチンコ球と接触する部分)が断面楕円形となっている。釘先部12は円柱状であり、その外周面にネジ12eが切られている。
中間部11aのC−C断面は、図2で示したのと同様の断面形状となっている。軸部11の頭部15側のD−D断面、および釘先部12側のE−E断面は、それぞれ、図24に示す通常釘1´の軸部11´と同径である。したがって、ゲージ盤3の前面に楕円釘1の軸部11の釘先部12側の端面が食い込んだ状態で、その食い込んだ部分を遊技者が前方側から見た場合でも、その端面形状が円形であるので、遊技者には、楕円釘1がどの角度に調整されているか分からない。
図19は、楕円釘1の平切溝13を遊技者が前方側から見ようとしたときの遊技者の目35と平切溝13との位置関係を示す側面図である。
ゲージ盤3に取り付けられた楕円釘1の前方側には、2枚のガラス板33が互いに一定間隔を空けてゲージ盤3に対して平行に配置されている。遊技者が、ガラス板33の前方側から目35で覗き見して、平切溝13の角度を読み取ろうとした場合でも、頭部15の直後方に平切溝13が切られているので、図19に示すように、平切溝13が頭部15に隠れて見えないようになっている。したがって、楕円釘1の角度からパチンコ球の流れを予測することができないため、プロ、アマに関係なく平等に遊技できる。
−第2の実施形態−
図20は、本発明の第2の実施形態に係る楕円釘1のゲージ盤3に対する配置態様を示す正面図である。ただし、図20では、ゲージ盤3を省略して示している。楕円釘1の近傍に示す矢印は、その楕円釘1の最大径φD2の径方向を示している(以下同様)。
この実施形態では、ゲージ盤3の前面には、天釘として、楕円釘1と通常釘1´(図24に示す構成のもの)とが組み合わせられた計4本の釘が、左右方向に互いに一定間隔(パチンコ球Pが通過できる程度の間隔)を空けて配置されている。4本の天釘のうち、左端の1本および右側の2本は通常釘1´であり、左端から2番目の釘は楕円釘1である。ゲージ盤3の天釘の下方には、入賞孔6(たとえば、スタートチャッカ)が配置されており、この入賞孔6の入口の左右両側には、命釘として、2本の楕円釘1が左右方向に互いに一定間隔(パチンコ球Pが通過できる程度の間隔)を空けて配置されている。
ゲージ盤3の前面に沿って上方に向けて発射されたパチンコ球Pは、通常、放物線8を描いて左上方から天釘に至ることとなる。天釘である楕円釘1とこれに隣接する通常釘1´との間に至ったパチンコ球Pは、楕円釘1の角度によって、これらの釘間を通過したり、所定方向に誘導されたり、跳ね返されたりする。したがって、天釘である楕円釘1の角度を調整することにより、天釘から命釘へのパチンコ球Pの向かいやすさ(ひいては、入賞孔6へのパチンコ球Pの入りやすさ)を調整することができる。図20に示すように、天釘である楕円釘1の最大径φD2の径方向が上下方向を向いている状態では、この楕円釘1の最小径φD1とこれに隣接する通常釘1´の径φD3の位置関係により、これらの釘間の間隔が最も開いた状態となり、パチンコ球Pが通過しやすい。
天釘である楕円釘1を図20に示す状態から回し調整した場合、矢印7の左方向に回し、楕円釘1の最大径φD2の径方向が上下方向に対して30°〜45°程度傾斜した状態では、この楕円釘1とその左方にある通常釘1´との間を通過したパチンコ球Pが、入賞孔6側(右側)に誘導され、入賞孔6に入りやすくなる。しかし、楕円釘1の最大径φD2の径方向を45°よりも大きく左方向に傾斜させると、この楕円釘1とその左方にある通常釘1´との間隔が狭くなり、これらの釘間に至ったパチンコ球Pは跳ね返されることとなる。逆に、天釘である楕円釘1を図20に示す状態から矢印7の右方向に回した場合、楕円釘1の最大径φD2の径方向が上下方向に対して30°〜45°程度傾斜した状態では、この楕円釘1とその左方にある通常釘1´との間をパチンコ球Pが通過することができるが、それ以上右方向に傾斜させると、これらの釘間に至ったパチンコ球Pが跳ね返される確率が高くなる。
天釘間を通過し、命釘である2本の楕円釘1の間に至ったパチンコ球Pは、楕円釘1の角度によって、これらの釘間を通過したり、所定方向に誘導されたり、跳ね返されたりする。したがって、命釘である楕円釘1の角度を調整することにより、入賞孔6へのパチンコ球Pの入りやすさを調整することができる。
図21は、命釘として楕円釘1および通常釘1´を配置した状態を示す正面図である。左側に配置された通常釘1´は、曲げられたり変形されたりすることなく、無調整状態でゲージ盤3に垂直に取り付けられている。したがって、右側に配置された楕円釘1を回し調整することにより、パチンコ球Pの入賞孔6への入りやすさを調整することができる。命釘である楕円釘1の最大径φD2の径方向が、図21に示す状態ように上下方向に対して90°傾斜した状態(左右方向に沿った状態)では、命釘間の間隔が最も狭く、その間隔はパチンコ球Pの径と同程度である。この状態では、パチンコ球Pが命釘間を通過して入賞孔6に入る確率は低く、パチンコ球Pの中心が命釘間のほぼ中心を通過しなければ、パチンコ球Pが入賞孔6に入らない。
命釘である楕円釘1を図21に示す状態から回し調整した場合、矢印7の上方向に回し、楕円釘1の最大径φD2の径方向が左右方向に対して30°〜45°程度傾斜した状態では、命釘間に至るパチンコ球Pが入賞孔6側に誘導されて、入賞孔6に入りやすくなる。そして、楕円釘1の最大径φD2の径方向を45°よりも大きく上方向に傾斜(45°〜90°)させると、命釘間の間隔が徐々に広がり、パチンコ球Pが入賞孔6に入る確率がさらに高くなる。逆に、命釘である楕円釘1を図21に示す状態から矢印7の下方向に回した場合、楕円釘1の最大径φD2の径方向が左右方向に対して45°程度傾斜した状態では、命釘間に至るパチンコ球Pが入賞孔6に入る場合もあるが、跳ね返される確率の方が高く、さらに下方向に回すと、傾斜角が90°に近づくにつれて命釘間の間隔が徐々に広がり、パチンコ球Pが入賞孔6に入りやすくなる。
図21では、命釘として、通常釘1´を左側に配置し、楕円釘1を右側に配置した構成を示しているが、通常釘1´を右側に配置し、楕円釘1を左側に配置したような構成であってもよい。
図22は、命釘として2本の楕円釘1を配置した状態を示す正面図である。このように、2本の命釘をいずれも楕円釘1とすれば、左右の楕円釘1を回し調整することにより、図21のように一方の命釘を楕円釘1とするような構成と比較して、パチンコ球Pの入賞孔6への入りやすさをより幅広く(より高い自由度で)調整できる。
図22に示す状態ように、左側の楕円釘1の最大径φD2の径方向が上下方向に沿っており、右側の楕円釘1の最大径φD2の径方向が上下方向に対して90°傾斜した状態(左右方向に沿った状態)では、矢印81bで示す流れでパチンコ球Pが命釘間に至った場合には、パチンコ球Pが入賞口6に入る確率が高いが、矢印81aで示す流れでパチンコ球Pが命釘間に至った場合には、パチンコ球Pが入賞口6に入る確率が低い。
図22に示す状態から、左側の楕円釘1を矢印7の左方向に回し、この左側の楕円釘1の最大径φD2の径方向が上下方向に対して30°〜45°程度傾斜した状態とし、右側の楕円釘1を矢印7の上方向に回し、この右側の楕円釘1の最大径φD2の径方向が左右方向に対して30°〜45°程度傾斜した状態として、2本の命釘を逆ハ字状に配置すれば、パチンコ球Pが矢印81aまたは矢印81bのいずれの流れで命釘間に至った場合でも、パチンコ球Pが入賞口6に入る確率が高い。逆に、2本の命釘をハ字状に配置すれば、パチンコ球Pが矢印81aまたは矢印81bのいずれの流れで命釘間に至った場合でも、パチンコ球Pが入賞口6に入る確率が低くなる。
図20で説明したように、命釘間に至るパチンコ球Pの流れは、天釘の配置により矢印81aまたは矢印81bとなるので、矢印81aのパチンコ球Pの流れが多い場合は、主に右側の楕円釘1を回し調整し、矢印81bのパチンコ球Pの流れが多い場合は、主に左側の楕円釘1を回し調整することにより、パチンコ球Pの入賞孔6への入りやすさを良好に調整できる。矢印81aのパチンコ球Pの流れと、矢印81bのパチンコ球Pの流れとが同程度である場合には、左右の楕円釘1を回し調整することにより、パチンコ球Pの入賞孔6への入りやすさを良好に調整できる。
左右の楕円釘1の最大径φD2の径方向を、いずれも上下方向に対して90°傾斜した状態(左右方向に沿った状態)とすれば、命釘間の間隔が最も狭くなり、パチンコ球Pが入賞口6に入る確率が最も低くなる。
また、左右の楕円釘1の最小径φD1を大きくすれば、パチンコ球Pが入賞口6に入る確率が低くなり、左右の楕円釘1の最小径φD1を小さくすれば、パチンコ球Pが入賞口6に入る確率が高くなる。楕円釘1の最大径φD2は、最小径φD1より約0.1〜0.7mm大きいことが好ましく、φD1+0.1mm≦φD2≦φD1+0.3mmであればより好ましい。
図23は、命釘として2本の楕円釘1を配置し、命釘の上方に楕円釘1と通常釘1´とが組み合わせられた複数の釘をハ字状に配置した状態を示す正面図である。
図23では、命釘の上方には、左右両側に複数の釘がハの字下広がり状に配置されており、左側の複数本のうちの最上部の2本、および右側の複数本のうちの最上部の2本が楕円釘1であり、それ以外の釘は通常釘1´である。左側の複数本の釘のうちの最下部の通常釘1´と左側の命釘(楕円釘1)との間、および右側の複数本の釘のうちの最下部の通常釘1´と右側の命釘(楕円釘1)との間には、それぞれ、パチンコ球Pが、かなり通過できやすい間隔が空けられている。
最上部の左右の楕円釘1(1番目の楕円釘1)は、逆ハ字状に回し調整され、これらの楕円釘1間をパチンコ球Pが通過しやすくなっている。これらの楕円釘1の下方に配置された左右の楕円釘1(2番目の楕円釘1)は、左側の楕円釘1の最大径φD2の径方向が上下方向に沿っており、右側の楕円釘1の最大径φD2の径方向が左右方向に沿っている。したがって、1番目の楕円釘1間を通過したパチンコ球Pは、2番目の楕円釘1のうち右側の楕円釘1に当たりやすく、したがって、パチンコ球Pが矢印82の方向に流れやすい。この場合、図23に示すように命釘を逆ハ字状に配置して、命釘間に至るパチンコ球Pを入賞孔6に入りやすくしても、パチンコ球Pが命釘間に至る確率が低いので、入賞孔6に入る確率は低い。2番目の楕円釘1間を通過するときのパチンコ球Pの流れの変化が小さく、矢印82aのような方向に流れた場合でも、そのパチンコ球Pは左側の命釘(楕円釘1)に当たって跳ね返される確率が高く、入賞孔6に入る確率は低い。
2番目の楕円釘1において、左側の楕円釘1を最大径φD2の径方向が左右方向に沿うように配置し、右側の楕円釘1を最大径φD2の径方向が上下方向に沿うように配置すれば、パチンコ球Pの流れは上記と逆(矢印82´の方向)になる。
1番目の楕円釘1を逆ハ字状に配置し、2番目の楕円釘1を逆ハ字状に配置すれば、これらの楕円釘1間を通過するパチンコ球Pを鉛直下方向に流れやすくすることができるので、入賞孔6にパチンコ球Pが入りやすい。また、1番目の楕円釘1および2番目の楕円釘1をすべて、それらの最大径φD2の径方向が上下方向に沿うように配置すれば、1番目の楕円釘1間の間隔、および2番目の楕円釘1間の間隔がいずれも最も大きくなるので、これらの楕円釘1間をパチンコ球Pが通過しやすくなり、入賞孔6にパチンコ球Pが入りやすい。一方、図22で説明したのと同様の態様で、1番目の楕円釘1間の間隔、および2番目の楕円釘1間の間隔が小さくなるように回し調整を行えば、これらの楕円釘1間をパチンコ球Pが通過しにくくなり、入賞孔6にパチンコ球Pが入りにくくなる。
この実施形態では、入賞孔6にはチューリップ役物が配置されていないが、入賞孔6にチューリップ役物を配置し、このチューリップ役物の開閉により入賞孔6へのパチンコ球Pの入りやすさが変化するような構成となっていてもよい。
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
本発明の第1の実施形態に係る楕円釘の側面図である。 図1のA−A断面図である。 図1のB−B断面図である。 平切溝の変形例を示す断面図である。 釘調整具を示すレンチの平面図である。 該釘調整具を示すレンチの側面図である。 該釘調整具を示すレンチが楕円釘の平切溝に挿入嵌合された状態を示す側面図であって、その一部を断面図で示している。 レンチの第1変形例を示す側面図であって、その一部を断面図で示している。 レンチの第2変形例を示す側面図であって、その一部を断面図で示している。 楕円釘の平切溝にレンチの溝を挿入嵌合し、回し調整を行う態様を示す正面図である。 ゲージ盤にブッシュを埋め込み、このブッシュに楕円釘を挿入嵌合した構成を示す断面図である。 図11の矢印F−Fに沿って見たツマミの背面図である。 ゲージ盤に埋込金具を埋め込み、この埋込金具に楕円釘を挿入嵌合した構成を示す断面図である。 埋込金具の正面図である。 ネジタップにねじ込んだ楕円釘の緩み止めの態様を示す埋込金具の正面図である。 モータを用いて楕円釘の回し調整を行う構成を示す断面図である。 モータおよびギアを用いて楕円釘の回し調整を行う構成を示す背面図である。 楕円釘の変形例を示す側面図である。 楕円釘の平切溝を遊技者が前方側から見ようとしたときの遊技者の目と平切溝との位置関係を示す側面図である。 本発明の第2の実施形態に係る楕円釘のゲージ盤に対する配置態様を示す正面図である。 命釘として楕円釘および通常釘を配置した状態を示す正面図である。 命釘として2本の楕円釘を配置した状態を示す正面図である。 命釘として2本の楕円釘を配置し、命釘の上方に楕円釘と通常釘とが組み合わせられた複数の釘をハ字状に配置した状態を示す正面図である。 従来のパチンコ機用釘の一例を示す側面図である。
符号の説明
1 楕円釘
1´ 通常釘
2 レンチ
2a,2b 溝
2c 傾斜部
2d 段差
3 ゲージ盤
5 埋込金具
5a ローレット
11 軸部
11a 中間部
12 釘先部
13,13a,13b 平切溝
15 頭部
16 ツマミ
31 凹部
M モータ

Claims (13)

  1. パチンコ機のゲージ盤に取り付けられるパチンコ機用釘であって、
    パチンコ球が接触しうる部分の少なくとも一部における軸線方向に直交する断面が楕円形状となっていることを特徴とするパチンコ機用釘。
  2. 上記ゲージ盤に取り付けられる釘先部と、
    この釘先部に連続する軸部と、
    この軸部に上記釘先部と反対側に連続し、上記軸部よりも外径の大きい頭部とを含み、
    上記軸部の少なくとも一部における軸線方向に直交する断面が楕円形状となっていることを特徴とする請求項1記載のパチンコ機用釘。
  3. 上記軸部には、上記頭部との結合部近傍に、上記パチンコ機用釘を回し調整する際に調整具を嵌合させるための溝が形成されていることを特徴とする請求項2記載のパチンコ機用釘。
  4. 上記溝は、互いに平行に形成された1対の第1平切溝を含むことを特徴とする請求項3記載のパチンコ機用釘。
  5. 上記溝は、上記1対の第1平切溝にそれぞれ直交し、互いに平行に形成された1対の第2平切溝をさらに含むことを特徴とする請求項4記載のパチンコ機用釘。
  6. 上記ゲージ盤に形成された凹部内に埋め込まれ、その内部に上記釘先部が嵌合またはねじ込まれるとともに、外面にローレットが形成された埋込部を含むことを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のパチンコ機用釘。
  7. 上記埋込部は、円形の外周面を有し、その円形の外周面の径が、上記楕円形状の断面の最小径よりも小さいことを特徴とする請求項6記載のパチンコ機用釘。
  8. 上記釘先部は、上記ゲージ盤に貫通されて回転可能に保持され、
    上記釘先部の上記軸部と反対側の端部に取り付けられ、上記パチンコ機用釘を回し調整する際に把持して回転させるための把持部を含むことを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のパチンコ機用釘。
  9. 上記釘先部は、上記ゲージ盤に貫通されて回転可能に保持され、
    上記パチンコ機用釘を回し調整する際に、上記釘先部の上記軸部と反対側の端部に回転力を与えるためのモータを含むことを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のパチンコ機用釘。
  10. 上記軸部は、上記頭部側および上記釘先部側がそれぞれ断面円形であり、それらの中間部が断面楕円形であることを特徴とする請求項2〜9のいずれかに記載のパチンコ機用釘。
  11. 上記楕円形状の断面は、その最小径が通常釘の径と同径またはその径よりも小さく、最大径が通常釘の径よりも大きいことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のパチンコ機用釘。
  12. パチンコ機用釘に嵌合させて、そのパチンコ機用釘を回し調整するためのパチンコ機用釘調整具であって、
    互いに90°に交叉する方向に向かって開放し、択一的にパチンコ機用釘に嵌合させることができる2つの嵌合溝を含むことを特徴とするパチンコ機用釘調整具。
  13. 上記パチンコ機用釘調整具は、長尺形状を有し、その長手方向の一端部に上記2つの嵌合溝の一方が形成され、他端部に上記2つの嵌合溝の他方が形成されていて、長手方向の両端部と中央部とは互いに平行に延びており、これらの両端部と中央部とがそれぞれ傾斜部で接続されることにより、各端部と中央部との間に段差が形成されていることを特徴とする請求項12記載のパチンコ機用釘調整具。
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