JP2006067968A - ヒト癌細胞の浸潤と転移を阻害する物質およびそのスクリーニング方法 - Google Patents

ヒト癌細胞の浸潤と転移を阻害する物質およびそのスクリーニング方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ヒト癌細胞の浸潤と転移を阻害する化合物をスクリーニングする方法および阻害する化合物を提供する。
【解決手段】 AMAP1/コルタクチン/パキシリンの複合体の形成を阻害する化合物をスクリーニングすればよい。この方法によりヒト由来の特定のアミノ酸配列を有するポリペプチドが見出された。
【選択図】なし

Description

本発明はヒト癌細胞の浸潤と転移を阻害する物質およびそのスクリーニング方法に関するものである。
がんの最も大きな脅威はその浸潤・転移性にある。癌細胞の示す浸潤活性や転移活性を阻害することによって、癌の治療や癌患者のQOLの向上を目指す試みは非常に数多くなされてきている。例えば、癌の浸潤には、癌細胞の表面に分泌される蛋白質分解酵素であるMMPs(matrix metalloproteinases)やセリンプロテアーゼの活性が必須であることから、これらの酵素類に対する多くの種類の阻害剤が開発された(非特許文献1参照)。
しかし、それらのがん患者への投与例において、臨床適用に耐える良好な結果を与えた例は殆どない。これは、各々の癌において、その浸潤過程に一種類の蛋白質分解酵素のみが関与するのではなく、おそらく複数種の蛋白質分解酵素が同時に関与するためであると考えられている。従って、がんの浸潤に関与するより基本的、根幹的な分子装置を見出し、その活性を阻害することが必用であると考えられる。
Coussens LM, Fingleton B, & Matrisian LM, Science, 2002, Mar. 29;295(5564):2387-2392 上皮癌の場合、転移の多くはまず癌細胞の基底膜への浸潤を介して起こる。このことは、ヒト乳癌において顕著であることがその病理学的所見により示されている(非特許文献2参照)。しかし細胞の浸潤や転移をもたらす基本的分子機序やその応用による癌の浸潤を阻害する手立てに関して、世界レベルで既に多くの試みがあるが、有効性が確認されたものが皆無に等しいのが現状であり、新しい方法論や分子標的の検索が行われている段階である。 Allred DC, Mohsin SK, & Fuqua SA, Endocr. Relat. Cancer, 2001, Mar;8(1):47-61
本発明の課題は、上にも記したようにまだまだ不完全である癌治療に関して、癌の浸潤、転移を抑制できる手立てを提供することである。本発明の目的は、癌の浸潤、転移を抑制するスクリーニング方法および、癌に対する今までに無い新しくより効果的な治療薬を提供することである。
本発明者らはヒト乳癌細胞を用いて、その浸潤や転移活性の制御と細胞内シグナル伝達機構に関する研究を行ってきた。その中で、低分子量Gタンパク質であるArf6や、その制御因子の一つであるAMAP1/PAG2/ASAP1と称されるタンパク質(以下、AMAP1と略する)が重要な役割を果たすことを明らかにしてきた。
本発明者は、この度、
(i)癌細胞中で、AMAP1(Brown MT, Andrade J, Radhakrishna H, Donaldson JG, Cooper JA, Randazzo PA, Mol. Cell. Biol., 1998, Dec;18(12):7038-7051)が、コルタクチン(Wu H, Parsons JT, J Cell Biol., 1993, Mar.;120(6):1417-1426)およびパキシリン(Turner CE, Glenney JR Jr, Burridge K, J Cell Biol., 1990, Sep.;111(3):1059-68)と呼ばれる特定の蛋白質と複合体を形成すること、
(ii)この複合体の形成がヒト癌細胞の浸潤や転移活性に関与していること、
(iii)この複合体の形成を阻害することによって浸潤活性と転移活性を効率良く阻害できること
を発見し、この発見に基づいて本発明を完成させた。
即ち本発明は、AMAP1/コルタクチン/パキシリンの複合体の形成を阻害する化合物をスクリーニングする方法であって、以下の工程:
(1)癌細胞を候補化合物と共に培養し、細胞抽出液を作成し;
(2)細胞抽出液に抗コルタクチン抗体及び、抗マウスIgGセファロースを加え、インキュベートし;
(3)抗マウスIgGセファロースに吸着させたAMAP1/コルタクチン/パキシリン複合体を精製し;そして
(4)ウエスタンブロット法により複合体を各成分に分離し、AMAP1/コルタクチン/パキシリンの複合体形成を検出し、結合性を評価する;
を含む方法に関する。
本発明はまた、AMAP1/コルタクチンの複合体の形成を阻害する化合物をスクリーニングする方法であって、以下の工程:
(1)COS細胞にてヘマグルチン−AMAP1を強制発現させて、細胞抽出液を作成し;
(2)細胞抽出液に候補化合物、グルタチオントランフェラーゼ−コルタクチン融合タンパク質及び、グルタチオンセファロースを加え、インキュベートし;
(3)グルタチオンセファロースに吸着させたAMAP1/コルタクチン複合体を精製し、そして
(4)ウエスタンブロット法により複合体を各成分に分離し、AMAP1/コルタクチンの複合体形成を検出し、結合性を評価する;
ことを含む方法にも関する。
本発明者は上記スクリーニング方法を用いてAMAP1/コルタクチン/パキシリンの複合体の形成を阻害する化合物を見出した。この方法により見出された、AMAP1/コルタクチン/パキシリン複合体あるいは、AMAP1/コルタクチンの複合体の形成を阻害する化合物はヒト癌細胞の浸潤活性と転移活性を阻害する薬剤となりうる。
即ち、本発明は、配列番号1のアミノ酸配列を有するポリペプチドに関する。このポリペプチドは、AMAP1のプロリンリッチ領域第4配列に相当するポリペプチドであり、AMAP1はこの配列を用いてコルタクチンのSH3領域と結合する
本発明はまた、配列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチドにも関する。このポリペプチドはAMAP1のSH3領域に相当するポリペプチドであり、AMAP1はこの領域を用いてパキシリンと結合する。
本発明は、配列番号1のアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに関する。そのようなポリヌクレオチドの例は、配列番号3のヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドである。
本発明は、配列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに関する。そのようなポリヌクレオチドの例は、配列番号4のヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドである。
本発明は、配列番号1または2のポリペプチドを有効成分として含むヒト癌細胞の浸潤活性と転移活性を阻害する薬剤に関する。対象となる癌は乳癌をはじめとする基底膜を介する浸潤過程を経るあらゆる臓器の上皮組織由来の癌である。
これらのポリペプチドは、ポリペプチドの形態で投与してもよいが、これらのポリペプチドをコードするDNAを、遺伝子導入の方法で細胞に導入し、細胞内で発現させてもよい。
従って、本発明はヒト癌細胞の浸潤活性と転移活性を阻害する薬剤であって、
配列番号1のアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;または配列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
を含む薬剤に関する。
今回の発明において、今まで試されたことがない蛋白質間相互作用に関わるインターフェースを分子標的とし、当該蛋白質複合体形成を阻害することによって非常に効果的に癌の浸潤活性と転移活性を抑制できることが示された。同定されたインターフェースにはいずれもSH3領域と呼ばれる蛋白質間相互作用モジュールが関与している。本出願においては、ペプチドを用いることによって当該蛋白質間相互作用を阻害したが、この知見に基づき、低分子性化合物をデザインし合成することや、これらモジュールに結合し当該蛋白質間相互作用を阻害する化合物をスクリーニングすることが可能となり、今後、乳癌をはじめとする様々な上皮組織由来癌に対するより有効な薬剤の開発を促すことができると期待される
(I)AMAP1/コルタクチン/パキシリンの複合体の形成を阻害する化合物をスクリーニングする方法
AMAP1/コルタクチン/パキシリンの複合体の形成は以下のようにして確認する。
(1)MDA−MB−231細胞のような、浸潤/転移性の高いヒト乳癌細胞を培養し、細胞抽出液を作成する。上述のように、本発明者らは、乳癌細胞の浸潤性/転移性と上記3つのタンパク質の複合体形成とが相関することを見出している。
(2)細胞抽出液に抗コルタクチン抗体及び、抗マウスIgGセファロースを加え、インキュベートする。抗コルタクチン抗体はコルタクチンおよび抗マウスIgGセファロースに結合し、そのコルタクタチンは細胞抽出液中に存在する他の結合可能なタンパク質成分とも結合する
(3)抗マウスIgGセファロースを洗浄、精製する。細胞抽出液中の他のすべての成分が除かれる
(4)ウエスタンブロット法により、AMAP1/コルタクチン/パキシリンの複合体形成を検出し、結合性を評価する。電気泳動により複合体は各成分に分離される。AMAP1、コルタクチン、パキシリンの抗体を使って各成分を検出する。細胞抽出液中でAMAP1/コルタクチン/パキシリンの複合体が生成していればそれらに対応する3本のバンドが検出される(図1A参照)。
工程(1)の癌細胞の培養に際し、AMAP1/コルタクチン/パキシリンの複合体の形成を阻害する化合物を添加すれば、ウエスタンブロットの電気泳動で得られる、パキシリン、あるいは、AMAP1とパキシリンに相当するバンドが消失する(図1A参照)。
候補化合物がポリペプチドの場合、ポリペプチドの形で添加しても良いが癌細胞にそのポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを導入し、該ポリペプチドを癌細胞内で発現させてもよい
(II)AMAP1/コルタクチンの複合体の形成を阻害する化合物をスクリーニングする方法
AMAP1/コルタクチンの複合体の形成は以下のようにして確認する。
(1)COS細胞にてヘマグルチニン(HA)−AMAP1融合タンパク質を強制発現させて、細胞抽出液を作成する。ヘマグルチニンは検出用タグである。
(2)グルタチオン−S−トランフェラーゼ(GST)−コルタクチン融合タンパク質を調製する。
(3)上記細胞抽出液にGST−コルタクチン融合タンパク質およびグルタチオンセファローズを加えインキュベートする。GST−コルタクチンはグルタチオンセファローズおよび細胞抽出液中のヘマグルチニン−AMAP1と複合体を形成する、
(4)ウエスタンブロット法の電気泳動により複合体を各成分に分離し、GST−コルタクチンおよびヘマグルチニン−AMAP1を、GSTおよびヘマグルチニンの抗体を用いて検出する。複合体を形成していれば2本のバンドが得られる(図2B)。
工程(3)にAMAP1/コルタクチン複合体の形成を阻害する化合物を添加すれば、ウエスタンブロットの電気泳動で得られるAMAP1に相当するバンドが消失する(図2B参照)。
(III)配列番号1のポリペプチドの製造
配列番号1のペプチドを製造するには化学的合成法によるのが便利である。化学的合成法としてはメリフィールド固体ペプチド合成法が便利である。この方法では、合成しようとするペプチドのカルボキシ末端アミノ酸のt−ブトキシカルボニル(Boc)誘導体を、クロロメチル化した架橋ポリスチレンに導入する。次にBoc基を除去して得られる樹脂上のアミノ基に第二のBoc−アミノ酸を導入する。この操作を繰り返し、目的とするペプチド鎖が構築できたら、全保護基を除くとともにペプチドを樹脂から切り離す。
(IV)配列番号2のポリペプチドの製造
配列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチドを製造するには遺伝子組換え法によるのが便利である。
配列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、例えば配列番号4のヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドを含む、適当な宿主系内で組換え配列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチドを発現する発現ベクターを構築することができる。得られた発現ベクターで宿主細胞を形質転換し、この形質転換体を配列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードするDNAの発現に適した条件下で培養することにより、配列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチドを製造することができる。
配列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含有する発現ベクターは当業者既知の方法で構築することができる。配列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチドの発現に適したベクターは、該ポリヌクレオチドの挿入部位の直ぐ上流に転写開始のためのプロモーターを有するものであろう。適当なプロモーターも当該技術分野で既知であり、宿主細胞内での機能特性に応じて選択することができる。例えば、SV40ウィルス初期遺伝子のプロモーター、ペプチド鎖延長因子EF−1αのプロモーター、メタロチオネイン遺伝子のプロモーター、β−アクチンのプロモーター、CMVウィルスのプロモーター等を動物細胞系での発現で、T7ポリメラーゼのプロモーターやベーターガラクトシダーゼ遺伝子のプロモーター等を細菌、大腸菌での発現に用いることができる。配列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの挿入部位下流には転写終結シグナルがあることが望ましい。
ベクター中にはたとえば薬物耐性マーカーのような選択可能マーカーが存在することが望ましい。あるいは、ヒト造血器型PGD合成酵素を含有する発現ベクターと別個の抗生物質等の薬物耐性をコードするプラスミドを用いて同時に形質転換してもよい。
発現ベクターを構築するには配列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを適当なベクターに挿入する。適当なベクターは、プロモーター、転写終結シグナル、選択マーカーその他の条件を考慮し、当該技術分野で既知のものから選択する。配列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを挿入し、培養細胞に導入してこのポリヌクレオチドを発現する目的に用いることができるベクターとして、例えば動物細胞での発現においてはpKCR、pEF−BOS、CDM8、pCEV4ウシパピローマウィルスDNAなど、大腸菌においてはpGEMEX、pUC等を挙げることができる。
配列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチドの発現に用い得る細胞は複製可能で配列番号4のポリヌクレオチドを発現し得るものであればよい。例えば、大腸菌のような原核性微生物、S.セレビジエのような真核性微生物、さらには哺乳類細胞が用いられる。組織培養細胞にはトリ、または哺乳類細胞、例えばネズミ、ラットおよびサル細胞が含まれる。適当な宿主細胞−ベクターシステムの選択および使用方法等は、当業者に既知であり、それらの内から配列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの発現に適した系を任意に選択することができる。
形質転換した細胞を常法に従い培養することにより所望の蛋白質が得られる。培養に用いる培地は宿主の性質に応じて適宜選択することができるが、例えば宿主が大腸菌である場合にはLB培地やTB培地が、宿主が哺乳動物細胞である場合にはRPMI1640培地等を適宜用いることができる。
この培養により得られる培養物からの本発明に用いる蛋白質の単離および精製は常法により行うことが可能であり、例えば培養物を蛋白質の物理的および化学的性質を利用した各種の処理操作を用いて行うことが可能である。具体的には蛋白質沈殿剤による処理、限外濾過、高速液体クロマトグラフィー、遠心分離、電気泳動、アフィニティクロマトグラフィーなどを単独で、または組み合わせて用いることができる。
(V)配列番号1のペプチドまたは配列番号2のポリペプチドを有効成分とする製剤の調製
配列番号1のペプチドまたは配列番号2のポリペプチドを自体公知の担体と混合希釈して、たとえば液剤などとして製剤化することができる。液剤を調製するには、例えば精製水、生理食塩水、エタノール・プロピレングリコール・グリセリン・ポリエチレングリコール等のアルコール類、トリアセチン等の溶媒を用いて行うことができる。このように調整した液剤は、たとえば乳酸リンゲル液、輸液用電解質液よりなる維持液、術後回復液、脱水補給液、点滴用生理食塩液等に希釈して用いることができる。通常液剤に適宜選択して用いられる添加剤、例えば、pH調整用の緩衝剤(例えば、リン酸緩衝液、ホウ酸緩衝液、クエン酸緩衝液、酒石酸緩衝液、酢酸緩衝液等)、等張化剤(例えば、ソルビトール、グリセリン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール,グルコース、塩化ナトリウム等)を加えても良い。このような製剤にはさらに薬学上許容しうる塩化ベンザルコニウム、パラオキシ安息香酸エステル類、ベンジルアルコール、パラクロルメタキシノール、クロルクレゾール、フェネチルアルコール、ソルビン酸またはその塩、チメロサール、クロロブタノール等の適当な防腐殺菌剤、タルク等の湿潤剤、モノオレイン酸ポリエチレングリコール等の乳化剤、分散剤、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、メタ重亜硫酸塩等の安定剤のような補助剤を加えても良い。またアラビアゴム、カオリン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等を懸濁化剤として用いた懸濁剤として投与することも好ましい剤型の1つといえる。
投与経路としては非径口的投与が好ましく、例えば経静脈的投与、経脳脊髄液投与、カテーテルによる経動脈的な局所投与、もしくは外科的な局所投与を含む。本発明の有効成分の投与量は、0.1〜1000mg/kg/日、好ましくは1〜500mg/kg/日である。
(VI)遺伝子導入法
本発明は、本発明はヒト癌細胞の浸潤活性と転移活性を阻害する薬剤であって、
配列番号1のアミノ酸配列を有するポリペプチドコードするポリヌクレオチド;または
配列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む薬剤にも関する。
配列番号1のアミノ酸配列を有するペプチドをコードするポリヌクレオチドとしては、例えば配列番号3に示すヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドがある。
配列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドとしては、例えば配列番号4に示すヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドがある。
これらのポリヌクレオチドを、遺伝子導入(gene transfer)の方法で細胞に導入し、細胞内でポリペプチドを発現させる。遺伝子導入の方法としては、マイクロインジェクション法、リン酸カルシウム法、エレクトロポレーション法、プロトプラスト融合法、DEAEデキストラン法、リポフェクション法、ウイルスベクターを用いるウイルス法、パーティクルガン法等がある。好ましい方法はリポフェクション法である。この方法ではDNAが結合したリポソームを用い細胞融合を利用して細胞にポリヌクレオチドを導入する。人工的に作成した脂質二重層でできた陽イオンリポソームとポリヌクレオチドを混合するとリポソーム−ポリヌクレオチド複合体ができる。この複合体を含む溶液で細胞を培養すると複合体中のポリヌクレオチドが細胞に取り込まれる。陽イオンリポソームを作る人工脂質としてはリポフェクチン(商品名)、リポフェクタミン(商品名)等を好ましく利用できる。
乳癌細胞におけるAMAP1/コルタクチン/パキシリンの複合体の形成の確認と、複合体形成の阻害物質
ヒト乳癌細胞MDA−MB−231(the American Type Culture Collection (ATCC)より購入)とマウス乳癌細胞4T1/luc(Michigami T, Hiraga T, Williams PJ, Niewolna M, Nishimura R, Mundy GR, & Yoneda T. Breast Cancer Res. Treat. 2002, Oct;75(3):249-258)(米田俊之教授(大阪大学)より分与)を用いて乳癌細胞におけるAMAP1/コルタクチン/パキシリンの複合体の形成の確認と、複合体形成の阻害物質の探索を免疫沈降法により行った。
ヒト乳癌細胞MDA−MB−231とマウス乳癌細胞4T1/lucに配列番号4のヌクレオチド配列を有するcDNAをリポフェクション法により導入することによって発現させた。導入にはTrans IT−LT1(Mirus社製)を使用した。
遺伝子導入後24時間、各細胞抽出液を1% NP−40バッファー(1% ノニデット(Nonidet)-40, 150mM NaCl, 20mM Tris-HCl, pH7.4, 5mM EDTA, 1mM Na3VO4, 1mM フェニルメチルスルホニルクロライド, 5μg/ml アプロチニン, 2μg/ml リュウペプチン(leupeptin) および3μg/ml ペプスタチン A)により作成した。
500μgの細胞抽出液に対して、1μgの抗コルタクチン マウスモノクローナル抗体(Upstate社製)を加え、4℃で12時間インキュベートした。
抗マウスIgGセファロース(Sigma−Aldrich社製)を用いてAMAP1/コルタクチン/パキシリン複合体を1% NP−40バッファーにより精製した。
引き続き、ウエスタンブロット法によりAMAP1/コルタクチン/パキシリン複合体形成を検出した。
結果を図1Aに示す。「NT」はDNA導入操作をしていない細胞の場合、「ベクター」はcDNAを含まないベクター DNAのみを導入した細胞の場合、「SH3」は配列番号2のポリペプチドをコードするcDNA(配列番号4)、即ちAMAP1のSH3領域をコードするポリヌクレオチドを導入した細胞の場合、「WL」はタンパク質結合性を失わせた変異型AMAP1 SH3に対応するcDNA(配列番号5)を導入した細胞の場合である。
ヒト乳癌細胞MDA−MB−231とマウス乳癌細胞4T1/lucとにおいて配列番号2のポリペプチド(AMAP1のSH3領域)を強制発現させることにより、AMAP1/コルタクチン/パキシリン複合体におけるパキシリンの結合性が特異的に阻害された。
乳癌細胞の浸潤活性の阻害
(1):マトリゲル浸潤活性の抑制
実施例1で得た24時間培養したヒト乳癌細胞MDA−MB−231とマウス乳癌細胞4T1/lucのそれぞれのマトリゲル上での浸潤活性を測定した。細胞をマトリゲルを塗布したBoyden チャンバーの上に播き、その後12時間における浸潤活性を測定した。結果を図1Bに示す。縦軸は未処理の細胞の示すマトリゲル浸潤活性を100とした時の、各々の処理細胞の相対的浸潤活性を示す。「SH3」の場合、浸潤活性がヒト乳癌細胞MDA−MB−231とマウス乳癌細胞4T1/lucの両方で大幅に低下している。
(2)ゼラチンマトリックスに対する分解活性の抑制
実施例1で得た24時間培養したヒト乳癌細胞MDA−MB−231のゼラチンマトリックスに対する分解活性を測定した。細胞を,蛍光色素(Alexa−594)にて標識しさらにパラホルムアルデヒドにて架橋したゼラチン膜上に移し、その後16時間におけるゼラチンの分解活性を常法に従って測定することにより評価した。即ち、分解された標識ゼラチンの面積を測定することにより一細胞当たりのマトリックス分解活性を評価した。縦軸は未処理の細胞の示すゼラチン分解活性を100とした時の、各々の処理細胞の相対的分解活性を示す。結果を図1Cに示す。「SH3」の場合、ゼラチンマトリックスの分解活性が大幅に低下している。
配列番号1のペプチド導入による乳癌細胞浸潤活性の阻害
COS細胞において強制発現させたAMAP1と大腸菌において発現/精製したコルタクチンを用いてAMAP1/コルタクチンの複合体の形成の確認と、複合体形成の阻害物質の探索をプルダウン法により行った。
配列番号1のペプチドをメリフィールド固体ペプチド合成法により製造した。
グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)タグを付加したコルタクチンのcDNAを大腸菌に導入し、常法により発現誘導し、グルタチオンセファロース(Amersham Biosciences)によりGST−コルタクチンを精製した。
COS細胞にヘマグルチニン(HA)タグを付加したAMAP1のcDNAをリポフェクション法により導入することにより強制発現させた。導入にはPolyFect(Qiagen)を使用した。遺伝子導入後36時間、細胞抽出液を1% NP−40バッファーにより作成した。
300μgの細胞抽出液に対して、0.1mMの配列番号1のペプチド及び、5μgの精製したGST−コルタクチン及び、10μlのグルタチオンセファロースを加え、4℃で2時間インキュベートした。グルタチオンセファロースに吸着したAMAP1/コルタクチン複合体を1% NP−40バッファーにより精製した。引き続き、ウエスタンブロット法によりAMAP1/コルタクチン複合体形成を検出した。
結果を図2Bに示す。「NT」はペプチドによる処理をしていない場合、「4th Pro」は配列番号1のペプチド、即ちAMAP1のプロリンリッチ領域第4配列(SKKRPPPPPPGHKRT)により処理をした場合、「AMAP2 Pro」はコルタクチンに対する結合性を示さないAMAP2のプロリンリッチ領域からのペプチド(AMVLQPPAPMPRKSQ)(配列番号6)により処理をした場合である。
配列番号1のペプチドがAMAP1とコルタクチンとの結合を効果的に阻害することがわかる。このペプチドは0.1mMでインビトロにおけるAMAP1とコルタクチンとの結合を90%以上阻害した。
図2Bは、各ペプチドをヒト乳癌細胞MDA−MB−231細胞にマイクロインジェクション法にて導入し、ゼラチンマトリックスに対する分解活性を実施例2(2)と同様の方法で調べたものである。配列番号1のペプチドはゼラチンマトリックスに対する分解活性を抑制する。
配列番号2のポリペプチドの強制発現による乳癌細胞転移活性の阻害(インビボ試験)
配列番号4のヌクレオチド配列を有する(AMAP1のSH3領域に相当する)cDNA(SH3 WT)を恒常的に発現した4T1/luc細胞クローンを作成し、マウスにおけるそれらの転移活性を調べた。結果を図3に示す。コントロールとして、ベクター DNAのみ、もしくはSH3 WL cDNA(配列番号5)を発現させた細胞を用いた。
4T1/luc細胞はルシフェラーゼを発現させたものである。転移活性は1×10個の細胞をBalb/cマウス(メス、6−8週齢)の右側の鼡頚部乳房脂肪組織に注入し、19日目における左肺への転移を、肺組織抽出液中のルシフェラーゼ活性を測定することにより評価した(図3A)。ルシフェラーゼ活性の測定には、ルシフェラーゼアッセイシステム(Promega)を用いた(Michigami T, Hiraga T, Williams PJ, Niewolna M, Nishimura R, Mundy GR, & Yoneda T. Breast Cancer Res. Treat. 2002, Oct;75(3):249-258)。また、19日目における元の注入部位に形成された腫瘍の重さを示す(図3B)。各々のアッセイには、各細胞クローンに対してマウスを20匹づつ用いた。配列番号2のポリペプチドを強制発現したマウスでは肺への転移がほとんど認められないことがわかる。
AMAP1/コルタクチン/パキシリン複合体の生成と、配列番号2のポリペプチドによる複合体の生成の阻害を示すウエスタンブロット電気泳動図を示す。「NT」はDNA導入操作をしていない細胞の場合、「ベクター」はcDNAを含まないベクター DNAのみを導入した細胞の場合、「SH3」は配列番号2ポリペプチドをコードするcDNA(配列番号4)のポリヌクレオチドを導入した細胞の場合、「WL」はタンパク質結合性を失わせた変異型AMAP1 SH3に対応するcDNA(配列番号5)を導入した細胞の場合である。 配列番号2のポリペプチドの強制発現による乳癌細胞浸潤活性(マトリゲルに対する浸潤活性)の阻害を示す。 配列番号2のポリペプチドの強制発現による乳癌細胞浸潤活性(ゼラチンマトッリクスに対する分解活性)の阻害を示す。 配列番号1のポリペプチドによる乳癌細胞浸潤活性の阻害:ゼラチンマトッリクスに対する分解活性を示す。NTはDNA導入操作をしていない細胞の場合、コントロールはcDNAを含まないベクター DNAのみを導入した細胞の場合、「4th Pro」は配列番号1のペプチドにより処理をした場合、「AMAP2 Pro」はコルタクチンに対する結合性を示さないAMAP2のプロリンリッチ領域からのペプチド(AMVLQPPAPMPRKSQ)(配列番号6)により処理した場合である。 AMAP1/コルタクチン複合体の生成と配列番号1のポリペプチドによる複合体の生成の阻害を示すウエスタンブロット電気泳動図である。 配列番号2のポリペプチドの強制発現による乳癌の肺への転移の抑制を示す。 V-1、V-2はベクターDNAのみを導入した4T1/luc細胞クローンを示し、SH3−1、SH3−2、SH3−3は配列番号4のヌクレオチド配列を有するcDNAを恒常的に発現した4T1/luc細胞クローンを示し、WL−1、WL−2、WL−3は配列番号5のヌクレオチド配列を有するcDNA(タンパク質結合性を失わせた変異型AMAP1 SH3に対応する)を導入した細胞を示す。 乳癌細胞注入部位での腫瘍重量を示す。

Claims (10)

  1. AMAP1/コルタクチン/パキシリンの複合体の形成を阻害する化合物をスクリーニングする方法であって、以下の工程:
    (1)癌細胞を候補化合物と共に培養し、細胞抽出液を作成し;
    (2)細胞抽出液に抗コルタクチン抗体及び、抗マウスIgGセファロースを加え、インキュベートし;
    (3)抗マウスIgGセファロースに吸着させたAMAP1/コルタクチン/パキシリン複合体を精製し、および
    (4)ウエスタンブロット法によりAMAP1/コルタクチン/パキシリンの複合体形成を検出し、結合性を評価する;
    を含む方法。
  2. AMAP1/コルタクチンの複合体の形成を阻害する化合物をスクリーニングする方法であって、以下の工程:
    (1)COS細胞にてヘマグルチニン−AMAP1融合タンパク質を強制発現させて、細胞抽出液を作成し;
    (2)細胞抽出液に候補化合物、グルタチオントランスフェラーゼ−コルタクチン融合タンパク質及び、グルタチオンセファロースを加え、インキュベートし;
    (3)グルタチオンセファロースに吸着させたAMAP1/コルタクチン複合体を精製し、および
    (4)ウエスタンブロット法によりAMAP1/コルタクチンの複合体形成を検出し、結合性を評価する;
    を含む方法。
  3. 配列番号1のアミノ酸配列を有するポリペプチド。
  4. 配列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチド。
  5. 配列番号1のアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド。
  6. 配列番号3のヌクレオチド配列を有する請求項5に記載のポリヌクレオチド。
  7. 配列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド。
  8. 配列番号4のヌクレオチド配列を有する請求項7に記載のポリヌクレオチド。
  9. 請求項3または4に記載のポリペプチドを有効成分として含む、ヒト癌細胞の浸潤活性と転移活性を阻害する薬剤。
  10. 請求項5〜8のいずれかに記載のポリヌクレオチドを含むヒト癌細胞の浸潤活性と転移活性を阻害する薬剤。

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